JP6325144B1 - 乗客コンベア - Google Patents
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Abstract
【課題】大規模地震に対応した乗客コンベアを提供する。【解決手段】乗客コンベアは、トラスの長手方向端部に設けられ、建築構造物の支持梁に掛けられるトラス支持アングルと、トラスの上面に取り付けられる保持部と、保持部に保持され、保持部からトラスの長手方向に沿って建築構造物の床に延び、先端部分が床に固定される腕部と、を備えている。腕部は、保持部に摺動自在に保持され、保持部より細く、かつ床側の高さよりトラス側の高さが高く設けられている。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、エスカレータあるいは移動歩道のような乗客コンベアに関する。
乗客コンベアの一例であるエスカレータは、その枠体(トラス)の長手方向端部に固定されているトラス支持アングルを、建築構造物の上階側と下階側とに設けられた支持梁にかけて設置されている。近年、乗客コンベアは、従来想定されている規模より大きな規模の地震に対処することが求められている。そのための一つに、トラスと床との間に延設部材を設け、延設部材でトラスを支持することが考えられている。
延設部材は、床に近い個所程必要とされる強度が小さくなる。従来の延設部材は、床に近い部分においても、床から離れた個所と同様の強度を備えており、全体として過剰な強度を有することがあった。これにより、延設部材が大型化したり、その重量が増加してしまうことが考えられる。
延設部材でトラスを支持すると、支持梁のかかりが外れた後揺れ戻しによりトラス支持アングルが支持梁に戻る際、トラス支持アングルが支持梁に衝突してしまうことが考えられる。すると、トラスに大きな圧縮力が加えられ、トラスが破損してしまうおそれがある。又、トラスが建築構造物から離れると、それらの間に隙間が発生し、その隙間に乗客が挟まるおそれが考えられる。
本発明の実施形態は、小型軽量化でき、かつ揺れ戻しの際トラス支持アングルが支持梁に円滑に戻り、又、隙間に乗客が挟まれることのない乗客コンベアを提供することを目的とする。
一実施形態の乗客コンベアは、トラスの長手方向端部に設けられ、建築構造物の支持梁に掛けられるトラス支持アングルと、トラスの上面に取り付けられる保持部と、保持部に保持され、保持部からトラスの長手方向に沿って建築構造物の床に延び、先端部分が床に固定される腕部と、を備えている。腕部は、保持部に摺動自在に保持され、保持部より細く、かつ床側の高さよりトラス側の高さが高く設けられている。
図1に、乗客コンベアの一例であるエスカレータ10を示す。エスカレータ10は、例えば、商業施設や交通機関のターミナルのような建築構造物12の上階と下階との間に据え付けられている。エスカレータ10は、枠体としてのトラス14を備えている。
トラス14は、建築構造物12の上階のフロアを構成する第1の床16と、下階のフロアを構成する第2の床18との間に架け渡されている。トラス14は、上側主弦部20、下側主弦部22及び複数の縦桟24をボルトや溶接で結合した骨組み構造である。トラス14は、上側階水平部26、下側階水平部28、及び上側階水平部26と下側階水平部28との間に設けられた傾斜部30とを備えている。
上側階水平部26は、第1の床16に連続するようにトラス14の長手方向に沿って傾斜部30の一方の端部に設けられている。下側階水平部28は、第2の床18に連続するようにトラス14の長手方向に沿って傾斜部30の他方の端部に設けられている。
上側階水平部26には、駆動機構34が設けられている。駆動機構34は、駆動装置36、駆動スプロケット38、駆動チェーン40を備えている。駆動装置36が出力するトルクは、駆動チェーン40を介して駆動スプロケット42に伝達される。
下側階水平部28には、従動スプロケット44が設けられている。駆動スプロケット42と従動スプロケット44との間に踏段チェーン46が巻き掛けられている。踏段チェーン46は、駆動装置36により駆動スプロケット42が回転したとき、トラス14の内部を無端状に周回する。
踏段チェーン46には、複数の踏段48が等間隔で連結されている。踏段48は、乗客が乗り込む要素であり、踏段チェーン46と一緒に周回する。これにより、踏段48に乗り込んだ乗客が、上階の第1の床16から下階の第2の床18、又は、下階の第2の床18から上階の第1の床16に搬送される。
トラス14の右側及び左側には、欄干50が設けられている。欄干50は、トラス14から立ち上がるとともに、トラス14の全長に亘り設けられている。欄干50の外周部には、手摺ベルト52が装着されている。手摺ベルト52は、踏段48に乗り込んだ乗客が手で捕まる要素であり、踏段48の周回に同期して欄干50の外周を周回する。
上側階水平部26の長手方向の先端部には、第1トラス支持アングル60が取り付けられている。下側階水平部28の先端部には、第2トラス支持アングル66が取り付けられている。
第1トラス支持アングル60は、水平片62と垂直片64とを有する断面逆L字状の形状を有している。垂直片64が、上側階水平部26の短辺側端部に固定され、水平片62が上側階水平部26の短辺側端部からトラス14の長手方向に沿って突出している。
第2トラス支持アングル66は、水平片68と垂直片70とを有する断面逆L字状の形状を有している。垂直片70が、下側階水平部28の短辺側端部に固定され、水平片68が下側階水平部28の短辺側端部からトラス14の長手方向に沿って突出している。
第1トラス支持アングル60は、水平片62が第1の床16の第1支持梁72に掛けられ、第2トラス支持アングル66は、水平片68が第2の床18の第2支持梁74に掛けられている。
第1の床16には、第1支持梁72と仕上床76が設けられている。第1支持梁72は、仕上床76より若干下がった位置に設けられている。第1支持梁72には、アンカープレート80が設けられている。
第2の床18には、第2支持梁74と仕上床82が設けられている。第2支持梁74は、仕上床82より若干下がった位置に設けられている。第2支持梁74には、アンカープレート84が設けられている。
アンカープレート80、84は、トラス14の長手方向に沿って所定の奥行を有している。アンカープレート80の上面には、第1トラス支持アングル60の水平片62が、アンカープレート84の上面には、第2トラス支持アングル66の水平片68が高さ調整材69を介して載置されている。
トラス14の上側階水平部26と第1の床16の第1支持梁72との間には、L1の間隔が形成されている。トラス14の下側階水平部28と第2の床18の第2支持梁74との間にも同等の間隔が形成されている。トラス14の上側階水平部26には、第1延長支承部90が設けられている。
次に、第1延長支承部90について図2から図5を用いて説明する。図2は、図4のF2−F2で破断した断面図、図3は、図4のF3−F3で破断した断面図である。図4は、平面図である。図5に、分解斜視図を示す。
第1延長支承部90は、トラス14の左右に一対設けられている。左右の第1延長支承部90は、トラス14の長手方向中心を挟んで基本的に左右対称の構成を有している。図2から図5では、左側の第1延長支承部90について説明し、右側の第1延長支承部90については、左側の第1延長支承部90の説明に代える。
又、下側階水平部28には、第2延長支承部が設けられている。下側階水平部28の第2延長支承部は、上側階水平部26の第1延長支承部90と同等の構成を有しているので、その説明は、上側階水平部26の第1延長支承部90の説明に代える。
第1延長支承部90は、図3等に示すように、腕部94と保持部96と固定部としての固定台98とを備えている。保持部96は、下部に取付板100を有し、取付板100により左右の上側主弦部20の上面にそれぞれボルト、又は溶接で固定されている。取付板100の上面には、縦板101が、取付板100に対してほぼ垂直に設けられている。縦板101には、断面コの字状の案内部92が設けられている。尚、取付板100は、溶接により上側主弦部20の上面に取り付けられていてもよい。
案内部92は、基本的に直線状に形成され、トラス14側の高さが、第1の床16側の高さより高く設けられている。つまり、案内部92は、保持部96から第1の床16に向かって下がっている。
腕部94は、保持部96のコの字の案内部92の内側に保持されている。腕部94は、平面視で、保持部96からトラス14の長手方向に対して、基本的に平行に延びている。腕部94は、断面コの字状で、案内部92の内側に、ガタがなく、かつ案内部92に沿って摺動自在に組み付けられている。腕部94は、案内部92と多くの重なり部分を有して、保持部96の内側に保持されている。腕部94の先端部分95は、固定台98に固定されている。
固定台98は、第1の床16にボルト等の固定具で固定されている。腕部94は、固定台98により、案内部92が有する角度と等しい角度で第1の床16上に固定されている。固定台98は、基本的に第1の床16に対する角度が変わることなく腕部94を固定している。
左右一対の保持部96は、案内部92のコノ字状の開放面を互いに対向させてトラス14の左右両側に取り付けられている。又、腕部94は、案内部92の内部に、そのコの字状の開放面を互いに対向させて保持されている。かかる状態では、トラス14は第1トラス支持アングル60により支持され、基本的にトラス14の荷重は腕部94にほとんど掛からない状態となっている。
保持部96の下方には、第1乗降板102が組み付けられる。第1乗降板102は、左右の保持部96の間に収まる長さを有している。第1乗降板102は、取付板100の上に据え付けられ、トラス14(上側階水平部26)の長手方向先端から取付板100の後端までの間に組み付けられる。第1乗降板102の後方には、コム104が設けられる。コム104は、従来のものと同等のものである。第1乗降板102の先方には、薄板106が設けられる。
薄板106は、板状部材で、トラス14側の端部に取付部108を有している。薄板106は、左右の固定台98の内側の間隔と同等の横幅を有している。取付部108は、クランク状に屈曲し、トラス14の上側主弦部20に取り付けられる。取付部108がトラス14に取り付けられると、薄板106は左右の固定台98の間に、移動可能に挟まれるとともに、第1の床16の上に十分な長さ重複する。第1延長支承部90には、防護カバー110が設けられている。
防護カバー110は、衝立部112とスカート部114とを備えている。衝立部112は、複数のパイプ状部材116と各パイプ状部材116間の隙間を塞ぐ板材118とを備えている。衝立部112は、トラス14の長手方向に沿って設けられている。衝立部112は、スカート部114の上面に取り付けられている。
スカート部114は、上面と前後左右の4面とを覆い、下面を開放させた、ほぼ直方体の箱型形状を有している。スカート部114は、第1延長支承部90の全体を覆うに必要で、かつ無駄な空間がなく形成されている。スカート部114は、主スカート部120と副スカート部122とを備えている。
主スカート部120は、図5に示すように第1延長支承部90の腕部94及び保持部96を合わせた全長とほぼ等しい長さを有し、トラス14から遠い側に位置する面が開放されている。副スカート部122は、主スカート部120の内側に摺動自在に組み付く形状を有し、トラス14に近い側に位置する面が開放されている。主スカート部120と副スカート部122とは、所定長さ重複した部分を有して、組み合わされている。
主スカート部120は、第1延長支承部90の保持部96に固定されている。副スカート部122は、第1の床16に固定されている。仮に、トラス14と第1の床16との間隔が開くなど、それらの間隔L1に変動が生じると、スカート部114は、主スカート部120と副スカート部122とが適宜摺動移動し、第1延長支承部90を覆った状態でトラス14と第1の床16との間隔L1の変動に対応する。
以上、第1の床16について説明したが、第2の床18にも、第1延長支承部90と同等の第2延長支承部、第1乗降板102、防護カバー110が設けられている。
次に、エスカレータ10が有する作用効果について説明する。エスカレータ10は、建築構造物12の第1の床16(上階)と第2の床18(下階)の間に据え付けられている。エスカレータ10のトラス14は、第1トラス支持アングル60の水平片62を第1の床16の第1支持梁72にかけ、第2トラス支持アングル66の水平片68を第2の床18の第2支持梁74にかけ、建築構造物12に据え付けられている。
以下、第1の床16における作用効果について説明する。尚、第2の床18において生ずる作用効果は、第1の床16で生ずる作用効果とほとんど同一であるので、その説明は、第1の床16における作用効果の説明に代える。
トラス14に、一対の第1延長支承部90が設けられている。具体的には、トラス14の左右の上側主弦部20にそれぞれ保持部96が取り付けられている。保持部96には、腕部94が組み付けられている。腕部94の先端部分95が、固定台98に固定されている。腕部94のほぼ半分の長さの部分が、保持部96の案内部92に収納されている。
第1延長支承部90の周囲に防護カバー110が取り付けられている。防護カバー110は、主スカート部120が保持部96に固定され、副スカート部122が第1の床16に固定されている。
トラス14の上に、コム104と第1乗降板102が取り付けられている。第1乗降板102は、左右の第1延長支承部90の間に取り付けられる。トラス14の長手方向先方に薄板106が取り付けられている。薄板106は、トラス14から左右の固定台98の間を通り、第1の床16の上に延びている。
通常の状態では、踏段48の走行により搬送されてくる乗客は、踏段48から降り、コム104、第1乗降板102、薄板106の上を歩いて第1の床16に到着する。乗客は、左右の防護カバー110の間を通り、第1の床16上に進む。第1延長支承部90は、防護カバー110のスカート部114で完全に覆われているので、何ら問題を生じさせない。又、衝立部112は、パイプ状部材116の間に板材118とを備えているので、パイプ状部材116の間に乗客が挟まることもない。
地震が発生して、トラス14と第1の床16との間隔L1が変動したとする。すると、第1トラス支持アングル60の水平片62とアンカープレート80との間等で相対移動が発生し、又、それに伴い腕部94が保持部96の案内部92から適宜引き出されたり、又、引き込まれたりして対応する。
万一規模の大きな地震が発生すると、第1トラス支持アングル60の水平片62が第1支持梁72から外れる場合がある。この場合も、一端が保持部96に保持され、他端、つまり先端部分95が取付第100に固定されている腕部94により、上側階水平部26は第1の床16に支持される。
したがって、第1トラス支持アングル60が第1の床16から離れても、第1延長支承部90により上側階水平部26が支持され、トラス14が第1の床16から脱落してしまうことはない。腕部94は、トラス14を支持するに十分な強度を有し、腕部94が保持部96から最大引き出されたときでも、トラス14を支持することができる。第1延長支承部90は、保持部96と腕部94とを合わせて見たとき、先端部分95側が後端側、つまり保持部96側より細く形成されている。これにより、第1延長支承部90は、必要な強度を有し、かつ小型軽量化されている。
薄板106は、左右の固定台98の間に挟まれているので、左右に振られることなく、トラス14の長手方向に沿って移動する。又、これにより、トラス14の動きが安定化される。
又、第1トラス支持アングル60が第1の床16から離れると、腕部94が案内部92内を滑りながら保持部96から出る。腕部94は、第1の床16側よりトラス14側、つまり保持部96側が高くなるよう設けられているので、第1の床16からトラス14が離れると、腕部94の傾斜に従い保持部96、つまりトラス14の位置が上昇する。
そして、第1の床16から離れたトラス14が、揺れ戻しにより第1の床16に戻るとする。トラス14のトラス支持アングル60が、保持部96により、第1支持梁72のアンカープレート80より高い位置に上昇しているため、第1トラス支持アングル60の水平片62が、第1支持梁72のアンカープレート80上に復帰する。したがって、トラス支持アングル60が第1支持梁72のトラス側の壁面に衝突することなく、トラス14が第1の床16に戻ることができる。尚、腕部94に、保持部96から抜けないように抜け止め部材を設けてもよい。
又、エスカレータ10は、薄板106が第1の床16と十分な長さを重なっているので、トラス14と第1の床16とが相対的に移動してもトラス14と第1の床16との間が薄板106で覆われ、それら間に隙間が露出することはない。
更に、トラス14が第1の床16から離れたとしても、主スカート部120と副スカート部122とが互いに重なった状態で摺動するので、第1延長支承部90が防護カバー110で覆われた状態を保持できる。これにより、トラス14と第1の床16との間が広がったときでも、第1延長支承部90による乗客の受傷を防止できる。
次に、既設のエスカレータを本実施形態のエスカレータ10と同等の構成に変更する手順の一例について説明する。既設のエスカレータとは、第1トラス支持アングル60等の長さが、従来の長さのままで、トラス支持アングルの長さ的に、大規模地震への対応が不十分なエスカレータのことをいう。
建築構造物に設置されている既設のエスカレータから、コム104と乗降板とを取り外す。露出されたトラス14の上側主弦部20に、第1延長支承部90の保持部96をねじ止め、あるいは溶接等により固定する。第1延長支承部90の腕部94の先端部分95に設けられた固定台98を第1の床16に固定する。固定台98を固定する第1の床16は、強化コンクリート等により補強することが好ましい。
第1延長支承部90がトラス14に固定されたら、コム104と第1乗降板102とを取り付ける。コム104は、既設のものを用いる。第1乗降板102は、第1延長支承部90の左右の保持部96の間隔に適合させた、長さの短い乗降板である。
主スカート部120を第1延長支承部90の保持部96に取り付け、副スカート部122を主スカート部120に重ねた状態で第1の床16に固定し、第1延長支承部90に防護カバー110を取り付ける。
そして、薄板106を左右の固定台98の間に配置し、取付部108をねじ等によりトラス14に固定する。これにより、第1トラス支持アングル60等を第1の床16等から外すことなく、既設のエスカレータを本実施形態のエスカレータ10と同等の、耐震構造のエスカレータに改良できる。
本実施形態のエスカレータ10によれば、トラス14と第1の床16等との間隔が、従来の第1トラス支持アングル60で対応可能な範囲を超えて拡がった場合でも、第1延長支承部90によりトラス14を支持し、第1の床16等からのトラス14の脱落を防止できる。第1延長支承部90は、十分な強度を有するとともに、小型軽量化が実現できる。
エスカレータ10は、スカート部114、及び薄板106により第1延長支承部90、及びトラス14と第1の床16との間が塞がれるので、隙間による人的被害を防止できる。薄板106が固定台98によりガイドされ、又、一対の腕部94が第1の床16から延び、トラス14に設けられた保持部96に組み付けられているので、トラス14の横揺れを防止し、トラス14がトラス14の長手方向に移動した場合でもトラス14の挙動を安定させることができる。
既設のエスカレータを本実施形態のエスカレータ10に改良するにあたり、トラス14を建築構造物12から移動させる必要がないので、低いコストと短い期間で工事が行なえる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
案内部92と腕部94とは、断面コの字状でなくともよい。案内部92と腕部94とは、互いにそれぞれの長手方向に沿って移動可能、つまり伸縮可能で、かつ所定の荷重を支えることができれば、他の形状でもよい。例えば、断面円形や四角形等でもよい。
案内部92と腕部94とから構成される伸縮部は、トラス14に取り付けるのでなく、図6に示すように第1の床16に取り付け、腕部94をトラス14に固定してもよい。案内部92に腕部94を組み入れたが、案内部92と腕部94とから構成される伸縮部は、腕部94に更に腕部を組み入れた、多段の構成でもよい。
10…エスカレータ、12…建築構造物、14…トラス、16…第1の床、18…第2の床、20…上側主弦部、22…下側主弦部、24…縦桟、26…上側階水平部、28…下側階水平部、30…傾斜部、34…駆動機構、36…駆動装置、38…駆動スプロケット、40…駆動チェーン、42…駆動スプロケット、44…従動スプロケット、46…踏段チェーン、48…踏段、50…欄干、52…手摺ベルト、60…第1トラス支持アングル、62…水平片、64…垂直片、66…第2トラス支持アングル、68…水平片、70…垂直片、72…第1支持梁、74…第2支持梁、76、82…仕上床、80、84…アンカープレート、90…第1延長支承部、92…案内部、94…腕部、95…先端部分、96…保持部、98…固定台、102…第1乗降板、104…コム、106…薄板、108…取付部、110…防護カバー、112…衝立部、114…スカート部、116…パイプ状部材、118…板材、120…主スカート部、122…副スカート部。
Claims (6)
- トラスの長手方向端部に設けられ、建築構造物の支持梁に掛けられるトラス支持アングルと、
前記トラスの上面に取り付けられる保持部と、
前記保持部に保持され、前記保持部から前記トラスの長手方向に沿って前記建築構造物の床に延び、先端部分が前記床に固定される腕部と、を備え、
前記腕部は、前記保持部に摺動自在に保持され、前記保持部より細く、かつ前記床側の高さより前記トラス側の高さが高く設けられている乗客コンベア。 - 前記腕部の先端部分は、前記床に固定された固定部に連結され、
前記保持部から前記固定部までを覆う、前記トラスの長手方向に沿って伸縮可能な防護カバーを備えた請求項1に記載の乗客コンベア。 - 前記腕部は、前記トラスの幅方向両端に設けられた左右一対の保持部に保持され、
前記保持部の間に乗降板が組み付けられる請求項2に記載の乗客コンベア。 - 前記防護カバーは、前記トラスの長手方向に沿って伸縮自在に設けられた、前記腕部及び前記先端部分を覆うスカート部と、前記スカート部に取り付けられ、前記乗降板の両側に立てられた衝立部とを備えている請求項3に記載の乗客コンベア。
- 前記トラスの長手方向端部には、前記先端部分間に挟まれ、前記床上に延びる薄板が設けられている請求項2に記載の乗客コンベア。
- 前記保持部は、断面コの字状で、前記コの字の開放面を左右互いに対向させて前記トラスに取り付けられ、前記乗降板が前記保持部のコの字内側に組み入れられている請求項4に記載の乗客コンベア。
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