JP2018127481A - ファルネソイドx受容体調節物質としての、胆汁酸の11−ヒドロキシル誘導体およびそのアミノ酸抱合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ファルネソイドX受容体調節物質としての、胆汁酸の11−ヒドロキシル誘導体およびそのアミノ酸抱合体の提供。
【解決手段】式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。[式中:R1はヒドロキシルであり;R2は、水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであり;R3は水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであり;R4は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはハロゲンである]。
【選択図】なし
【解決手段】式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。[式中:R1はヒドロキシルであり;R2は、水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであり;R3は水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであり;R4は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはハロゲンである]。
【選択図】なし
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2013年5月14日に出願された、米国特許出願第61/823,169号明細書(その全内容を参照により本願明細書に援用する)に基づく優先権、およびその利益を主張するものである。
本出願は、2013年5月14日に出願された、米国特許出願第61/823,169号明細書(その全内容を参照により本願明細書に援用する)に基づく優先権、およびその利益を主張するものである。
FXRは、ステロイド、レチノイド、および甲状腺ホルモンの受容体を含む、リガンド活性化転写因子の核内受容体ファミリーのメンバーである(D.J.Mangelsdorf,et al,Cell 83:841−850(1995))。FXRは、肝臓、腸、腎臓、および副腎で最も豊富に発現されることが、ノーザン解析およびその場解析から分かる(B.M.Forman,et al,Cell 81:687−693(1995)およびW.Seol,et al.,Mol.Endocrinnol.9:72−85(1995))。FXRは、9−シスレチノイン酸受容体(RXR)とのヘテロダイマーとしてDNAに結合する。ラットFXRは、マイクロモル濃度のファルネソイド、たとえばファルネソールおよび幼若ホルモン等により活性化される(B.M.Forman,et al,Cell 81:687−693(1995))。しかし、これらの化合物は、マウスFXRおよびヒトFXRを活性化することができず、内在性FXRリガンドの性質を疑わしいまま放置している。いくつかの天然胆汁酸(たとえば、ケノデオキシコール酸(CDCA)、デオキシコール酸(DCA)、リトコール酸(LCA)、ならびにそのタウリン抱合体およびグリシン抱合体)は、FXRリガンドの役割を果たし、生理的濃度でFXRに結合してFXRを活性化する(国際公開第00/37077号パンフレット)。
D.J.Mangelsdorf,et al,Cell 83:841−850(1995)
B.M.Forman,et al,Cell 81:687−693(1995)
W.Seol,et al.,Mol.Endocrinnol.9:72−85(1995)
胆汁酸は、肝臓で形成されて十二指腸内に分泌されるコレステロール代謝産物であり、十二指腸では食餌由来の脂質およびビタミン類の可溶化および吸収において重要な役割を担う。ほとんどの胆汁酸(〜95%)はその後回腸で再吸収され、腸肝臓循環系経由で肝臓に戻る。肝臓におけるコレステロールの胆汁酸への変換は、フィードバック制御下にある:胆汁酸は、胆汁酸生合成における律速段階を触媒する酵素をコード化する、チトクロームP450 7a(CYP7a)の転写を下方制御する。FXRは、胆汁酸によるCYP7a発現の抑制に関与していることが示唆される(D.W.Russell,Cell
97:539−542(1999))。回腸で、胆汁酸は高い親和力で胆汁酸を結合し、それらの細胞取り込みおよび輸送に関与し得る腸内胆汁酸結合蛋白質(IBABP)の発現を誘発する。胆汁酸は、ヒト、ラット、およびマウスIBABP遺伝子プロモーターに保存されているIR−1タイプ応答配列に結合するFXRの活性化を介して、IBABP発現に対する作用を調節することが立証されている。このように、FXRは、胆汁酸およびコレステロールのホメオスタシスに関与する標的遺伝子の、刺激(IBABP)と抑制(CYP7a)の両方に関与している。したがって、薬剤開発に適したFXR調節物質が必要である。本発明はこの必要に対処する。
97:539−542(1999))。回腸で、胆汁酸は高い親和力で胆汁酸を結合し、それらの細胞取り込みおよび輸送に関与し得る腸内胆汁酸結合蛋白質(IBABP)の発現を誘発する。胆汁酸は、ヒト、ラット、およびマウスIBABP遺伝子プロモーターに保存されているIR−1タイプ応答配列に結合するFXRの活性化を介して、IBABP発現に対する作用を調節することが立証されている。このように、FXRは、胆汁酸およびコレステロールのホメオスタシスに関与する標的遺伝子の、刺激(IBABP)と抑制(CYP7a)の両方に関与している。したがって、薬剤開発に適したFXR調節物質が必要である。本発明はこの必要に対処する。
本発明は、化合物およびこれらの化合物を調製する方法を提供する。
具体的には、本発明は式I:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、本明細書に記載の通りである]を提供する。本発明の化合物は、疾患および状態の治療および予防に有用である。
具体的には、本発明は式I:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、本明細書に記載の通りである]を提供する。本発明の化合物は、疾患および状態の治療および予防に有用である。
本発明はまた、本発明の化合物、その薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体、および薬学的に許容できる担体または賦形剤を含む医薬組成物も提供する。
本発明はまた、有効量の、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、疾患および状態の治療方法または予防方法も提供する。一態様で、疾病または状態は、FXR介在性である。
本発明はまた、疾病または状態(たとえば、FXRが介在する疾病または状態)を治療または予防するための薬剤の製造も提供し、ここで薬剤は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を含む。
本発明はまた、疾病または状態(たとえば、FXRが介在する疾病または状態)を治療または予防する方法で使用するための組成物も提供し、ここで組成物は、本発明の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を含む。
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者に一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書では、文脈上、明らかに別段の指示がない限り、単数形は複数も含む。本明細書に記載のものと類似したまたは同等の方法および材料を、本発明の実行またはテストで使用することができるが、適当な方法および材料を以下に記述する。本明細書に記載の全ての出版物、特許出願、特許、および他の参考文献は、参照により本明細書に援用される。本明細書に引用されている参考文献は、請求項に係る発明の先行技術と認められない。抵触する場合、定義を含め、本明細書が規制するであろう。加えて、材料、方法、および実施例は例示に過ぎず、制限の意図はない。
本発明の他の特色および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明の化合物
本発明は、式I:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体
[式中:
R1はヒドロキシルであり;
R2は、水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のRaで置換されており;
R3は水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のRbで置換されており;
R4は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のRcで置換されており;
Ra、Rb、およびRcはそれぞれ独立にハロゲンまたはヒドロキシルであり;
R5はヒドロキシル、OSO3H、OSO3 −、OCOCH3、OPO3H、OPO3 2−、または水素であり;また
R6はヒドロキシル、OSO3H、OSO3 −、OCOCH3、OPO3H、OPO3 2−、または水素である;
あるいはR5およびR6を、それらが結合している炭素原子とまとめると、カルボニルを形成する]
に関する。
本発明は、式I:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体
[式中:
R1はヒドロキシルであり;
R2は、水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のRaで置換されており;
R3は水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のRbで置換されており;
R4は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のRcで置換されており;
Ra、Rb、およびRcはそれぞれ独立にハロゲンまたはヒドロキシルであり;
R5はヒドロキシル、OSO3H、OSO3 −、OCOCH3、OPO3H、OPO3 2−、または水素であり;また
R6はヒドロキシル、OSO3H、OSO3 −、OCOCH3、OPO3H、OPO3 2−、または水素である;
あるいはR5およびR6を、それらが結合している炭素原子とまとめると、カルボニルを形成する]
に関する。
一態様で、本発明は化合物式II:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
一態様で、本発明は、式III:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
一態様で、本発明は式IV:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物は、化合物(たとえば、天然の化合物、または非塩型、非溶媒和型、および非抱合体型の化合物)である。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物は
薬学的に許容できる塩である。
薬学的に許容できる塩である。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物はアミノ酸抱合体である。一態様で、アミノ酸抱合体はグリシン抱合体である。一態様で、アミノ酸抱合体はタウリン抱合体である。
一態様で、本発明は式Iの化合物に関し、ここでR2またはR3の一方はヒドロキシルまたはハロゲンであり、残りのR2またはR3は水素または未置換のアルキルである。一態様で、R2またはR3の一方はヒドロキシルであり、残りのR2またはR3は水素である。
一態様で、本発明は式Iの化合物に関し、ここでR5またはR6の一方はヒドロキシルであり、残りのR5またはR6は水素である。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR2はヒドロキシルまたはハロゲンである。一態様で、R2はヒドロキシルである。別の態様で、R2はハロゲンである。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR3は水素または未置換のアルキルである。一態様で、R3は水素である。別の態様で、R3はメチルである。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR2はヒドロキシルであり、R3は水素である。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR5はヒドロキシルである。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR6は水素である。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR2およびR5はそれぞれヒドロキシルであり、R3およびR6はそれぞれ水素である。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR4はアルキルまたは水素である。一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここでR4は未置換のアルキルである。一態様で、R4はメチル、エチル、プロピル、またはブチルである。一態様で、R4はメチルまたはエチルである。一態様で、R4はメチルである。一態様で、R4はエチルである。
一態様で、本発明は、化合物
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体に関する。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物はFXR作動薬である。一態様で、本発明の化合物は極めて強力なFXR作動薬である。たとえば、本発明の化合物は、(たとえば、AlphaScreenアッセイで測定するとき)1μΜ未満、0.8μΜ未満、0.6μΜ未満、0.4μΜ未満、または0.2μΜ未満の濃度でFXRを活性化するのに対して、CDCAでは15μΜである。たとえば、本発明の化合物は、(たとえば、AlphaScreenアッセイで測定するとき)0.2μΜ未満の濃度でFXRを活性化する。たとえば、本発明の化合物は、(たとえば、AlphaScreenアッセイで測定するとき)、1μΜ未満、0.8μΜ未満、0.6μΜ未満、0.4μΜ未満、または0.2μΜ未満のEC50でFXRを活性化するのに対して、CDCAでは8.9μΜである。たとえば、本発明の化合物は、(たとえば、AlphaScreenアッセイで測定するとき)0.2μΜ未満のEC50でFXRを活性化する。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物は、他の核内受容体に対して活性がない。一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物はTGR5を活性化しない(たとえば、HTR−FRET TGR5アッセイで測定するとき、TGR5は生理学的レベルで発現されるかまたは過剰発現される)。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物はアポトーシスを誘発する。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物は、(たとえば、LDH放出アッセイまたは細胞内ATPアッセイで測定するとき)ヒトHepG2肝臓細胞に対して細胞傷害作用を示さない。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物は、CYP1A2、CYP3A4(緑色の基質)、CYP3A4(青色の基質)、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、およびCYP2E1から選択される1つまたは複数のCYP450イソ型を阻害しない。たとえば、本発明の化合物は、CPY450阻害アッセイで測定するとき、10μΜを超えるIC50を有する。
一態様で、本発明は式I、II、III、またはIVの化合物に関し、ここで化合物はヒトERGカリウムチャネルを阻害しない。
一態様で、本発明は、本発明の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体の合成方法に関する。
一態様で、本発明は、1つまたは複数の本発明の化合物、その薬学的に許容できる塩、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体を含有するキットに関する。一態様で、キットは薬学的に許容できる成分をさらに含む。
一態様で、本発明は、本発明の化合物および薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物に関する。
本発明によって解決すべき一技術的問題は、代謝性疾患および慢性肝疾患治療のための興味をそそる標的を代表する、核ホルモンファルネソイドX受容体(FXR)の作動薬である、新規な化合物の特定である。天然の胆汁酸は、いくつかの核ホルモン受容体を調節
するばかりでなく、G蛋白質−結合受容体(GPCR)TGR5の作動薬でもあることは周知である。選択性は、核ホルモン受容体を調節することを対象とする薬剤化合物にとって問題であり得る。このように、本発明の目的は、特異的FXR作動薬である化合物、たとえば、他の核内受容体に対して活性を示さない化合物または胆汁酸GPCR TGR5を活性化しない化合物を提供することである。薬剤化合物の開発における他の問題としては、不適当な薬物動態プロフィル、毒性(たとえば、肝臓)および望ましくない薬物−薬物相互作用等の安全問題などがある。したがって、本発明のさらなる目的は、前述の技術的問題に悩まされない化合物、すなわち、適当な薬物動態プロフィルを有する化合物、細胞に対して細胞傷害作用を発揮しない化合物、チトクロームP450酵素を阻害しない化合物、および/またはhERGを阻害しない化合物を提供することである。
するばかりでなく、G蛋白質−結合受容体(GPCR)TGR5の作動薬でもあることは周知である。選択性は、核ホルモン受容体を調節することを対象とする薬剤化合物にとって問題であり得る。このように、本発明の目的は、特異的FXR作動薬である化合物、たとえば、他の核内受容体に対して活性を示さない化合物または胆汁酸GPCR TGR5を活性化しない化合物を提供することである。薬剤化合物の開発における他の問題としては、不適当な薬物動態プロフィル、毒性(たとえば、肝臓)および望ましくない薬物−薬物相互作用等の安全問題などがある。したがって、本発明のさらなる目的は、前述の技術的問題に悩まされない化合物、すなわち、適当な薬物動態プロフィルを有する化合物、細胞に対して細胞傷害作用を発揮しない化合物、チトクロームP450酵素を阻害しない化合物、および/またはhERGを阻害しない化合物を提供することである。
本明細書で言及される特許および科学文献は、当業者が入手できる知識を確立する。本明細書に引用されている交付済み特許、出願書類、および参考文献は、あたかもそれぞれが参照により組み込まれるかのように具体的にまた個々に指示されたのと同程度に、参照により本明細書に援用される。矛盾する場合には、本開示が優先するであろう。
本発明では、(明示的に別段の定めがない限り)以下の定義を使用する。
全体を通して使用される一般的化学用語は、それらの通常の意味を有する。たとえば、用語アルキルは、分岐または非分岐の飽和炭化水素基を指す。用語「n−アルキル」は、非分岐のアルキル基を指す。用語「Cx〜Cyアルキル」は、分岐または非分岐の炭化水素基の中にx〜y個(両端値を含む)の炭素原子を有する、アルキル基を指す。一例として、しかし無制限に、用語「C1〜C8アルキル」は、1、2、3、4、5、6、7、または8個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の炭化水素部分を指す。「C1〜C6」は、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝状の炭化水素部分を有する。「C1〜C4アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチル等の、1、2、3、または4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の炭化水素部分を指す。用語「C1〜C4 n−アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、およびn−ブチル等の、1、2、3、または4個の炭素原子を有する直鎖状炭化水素部分を指す。用語「C3〜C6シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルを指す。用語「C3〜C7シクロアルキル」は、シクロヘプチルも含む。用語「C3〜C8シクロアルキル」は、シクロオクチルも含む。シクロアルキルアルキルは、アルキルリンカー鎖により連結されたシクロアルキル部分、たとえば、しかし無制限に、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロプロピルプロピル、シクロプロピルブチル、シクロブチルメチル、シクロブチルエチル、シクロブチルプロピル、シクロペンチルメチル、シクロペンチルエチル、シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、およびシクロヘキシルプロピル等を指す。各アルキル、シクロアルキル、およびシクロアルキルアルキル基は、任意選択的に、本明細書に明記されている通りに置換されていてもよい。
用語「C4〜C8シクロアルケニル」は、1つまたは複数の不飽和部位、たとえば、1つまたは複数の二重結合を有するシクロブテニル、シクロペンチル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、およびシクロオクテニル環を指す。
用語「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
用語「ヒドロキシル」は、OHを意味する。
「置換」または「と置換された」は、このような置換は置換される原子と置換基との許
容される原子価に準拠していること、また置換の結果、たとえば転位、環化、消失等による変形を自発的に受けない、安定な化合物になることという暗黙の条件を含むということが理解されよう。本明細書で使用されるとき、用語「置換された」は、特段の定めがない限り、有機化合物の許容される全置換基を含むと考えられる。一つの広範な態様で、許容される置換基は、有機化合物の、非環式および環式置換基、分枝状および非分岐置換基、炭素環式および複素環式置換基、芳香族および非芳香族置換基を含む。好適な有機化合物のために許容される置換基は、1つでも複数でもよく、同一でも異なってもよい。本発明では、窒素等のヘテロ原子は、水素置換基および/またはヘテロ原子の原子価を満たす本明細書に記載の有機化合物の任意の許容される置換基を有してもよい。本発明は、有機化合物の許容される置換基によるいかなる方法よっても制限されるものではない。
容される原子価に準拠していること、また置換の結果、たとえば転位、環化、消失等による変形を自発的に受けない、安定な化合物になることという暗黙の条件を含むということが理解されよう。本明細書で使用されるとき、用語「置換された」は、特段の定めがない限り、有機化合物の許容される全置換基を含むと考えられる。一つの広範な態様で、許容される置換基は、有機化合物の、非環式および環式置換基、分枝状および非分岐置換基、炭素環式および複素環式置換基、芳香族および非芳香族置換基を含む。好適な有機化合物のために許容される置換基は、1つでも複数でもよく、同一でも異なってもよい。本発明では、窒素等のヘテロ原子は、水素置換基および/またはヘテロ原子の原子価を満たす本明細書に記載の有機化合物の任意の許容される置換基を有してもよい。本発明は、有機化合物の許容される置換基によるいかなる方法よっても制限されるものではない。
本明細書で形容詞として使用されるとき、用語「薬学の」または「薬学的に許容できる」は、レシピエントに実質的に非毒性であり無害であることを意味する。
「医薬製剤」はさらに、担体、溶媒、賦形剤および塩が、製剤の有効成分(たとえば、本発明の化合物)と相容性でなければならないことを意味する。用語「医薬製剤」および「医薬組成物」は一般に互換的であり、本出願ではそのように使用されることは、当業者に理解される。
本発明による好適な薬学的に許容できる塩は、当業者により容易に決定され、また、たとえば、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、および亜鉛から作られるアルカリ塩またはアルカリ土類金属塩等の塩基性塩、あるいはΝ,Ν’−ジベンジルエチレンジアミン、クロルプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、およびプロカインから作られる有機塩を含むであろう。リシン、アルギニン、トロメタミン、トリエチルアミン等々の薬学的に許容できるアミン類との塩類も使用することができる。本発明の化合物のそのような塩類は、従来技術を使用して、本発明の化合物から、たとえば、好適な塩基と本発明の化合物とを反応させることにより、調製することが可能である。
薬剤で使用されるとき、本発明の化合物の塩は、薬学的に許容できるべきであるが、薬学的に許容できない塩を便利に使用して、対応する遊離塩基または薬学的に許容できるその塩を調製することが可能である。
本明細書で使用されるとき、用語「アミノ酸抱合体」は、いかなる適当なアミノ酸との本発明の化合物の抱合体も指す。一態様で、本発明の化合物のこのような適当なアミノ酸抱合体は、胆汁または腸液中での完全性増強という更なる利点を有する。本発明は、本発明のあらゆる化合物のグリシン抱合体およびタウリン抱合体も含む。たとえば、式Iの化合物のグリシン抱合体およびタウリン抱合体は次式:
を有する。
を有する。
一態様で、本発明の化合物のグリシン抱合体およびタウリン抱合体は、その薬学的に許容できる塩になり得る。本発明の化合物のアミノ酸抱合体は、当技術分野で公知の方法に従って調製することができる。たとえば、標準ペプチドカップリング条件を使用して、遊離酸をグリシンまたはタウリンアミノ酸に結合させることができる。
一態様で、化合物100のタウリン抱合体のナトリウム塩は、以下の通りに調製することができる。
化合物100を、極性プロトン性溶媒(たとえば、EtOH)中、塩基(たとえば、Et3N)およびタウリンで処理する。結果として得られる混合物は、カップリング試薬(たとえば、DMT−MM(4−(4,6−ジメトキシ−l,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム クロリド))で処理することができる。反応混合物を濃縮し、塩基(たとえば、NaOHの3%w/v水性溶液)に溶解することができる。結果として得られる反応混合物を、有機溶剤(たとえば、AcOEt)で抽出することができる。水相を濃縮し、シリカパッドで濾過し、最初に、たとえば、H2Oで(中性pHまで)、次いで、たとえば、H2O/MeOH 80:20v/vで溶離して、化合物100のタウリン抱合体を生じる。適当なアミノ酸としては、グリシンおよびタウリンなどがあるが、その限りではない。
本発明の化合物のいくつかは、非溶媒和形で存在することもあり、溶媒和形で、たとえば、水和物等で存在することもある。
本発明は、本明細書に記載されている本発明の化合物の合成方法を提供する。本発明はまた、実施例に示す下記のスキームに従って、開示された様々な本発明の化合物を合成するための詳細な方法も提供する。
本発明の合成プロセスは、多種多様な官能基に寛容であり、したがって様々な置換された出発材料を使用できる。プロセスは一般に、全過程の終わりまたは終わり間近に所望の最終化合物を提供するが、場合によっては、化合物をその薬学的に許容できる塩、エステルまたはプロドラッグにさらに変換することが望ましいこともある。
本発明の化合物は、市販の出発材料、文献で公知の化合物、または容易に調製される中間体を使用し、標準合成方法および当業者に公知の手順、または本明細書の教示に照らして熟練した職人に明白になるであろう手順を使用することによって、種々の方法で調製することができる。標準合成方法ならびに有機分子調製および官能基変換の手順および操作は、適切な科学文献または当該分野の標準テキストから得ることができる。いずれか1つまたはいくつかの情報源に限定されるものではないが、たとえばSmith,M.B.,March,J.,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5
th edition,John Wiley & Sons:New York,2001;およびGreene,T.W.,Wuts,P.G.M.,Protective
Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley & Sons:New York,1999等(参照により本明細書に援用する)の古典的テキストは有用であり、当業者に公知の、定評ある有機合成の参考教科書である。以下の合成方法の説明は本発明の化合物の調製の基本手順を例示することを目的とするものであり、制限するものではない。
th edition,John Wiley & Sons:New York,2001;およびGreene,T.W.,Wuts,P.G.M.,Protective
Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley & Sons:New York,1999等(参照により本明細書に援用する)の古典的テキストは有用であり、当業者に公知の、定評ある有機合成の参考教科書である。以下の合成方法の説明は本発明の化合物の調製の基本手順を例示することを目的とするものであり、制限するものではない。
本出願で使用される省略形は全て、John Wiley & Sons,Incによる“Protective Groups in Organic Synthesis”またはMERCK & Co.,IncによるMERCK INDEXあるいは他の化学の本またはAldrich等の化学薬品供給業者による化学薬品カタログに見られるか、または当技術分野で公知の使用に従う。
試薬および条件:a)1)MeOH、p−TSA、超音波、3時間、定量的;2)Ac2O、NaHCO3、THF、還流12時間、85%;b)PCC、CH2Cl2、6時間、62%;c)Ac2O、Bi(OTf)3、CH2Cl2、1時間、91%;d)Br2、ベンゼン、30℃ 終夜、74%;e)NaBH4、NaOAc、Pyr、室温 2日、80%;f)HI 57%、AcOH、室温 30分;g)CrO3、AcOH、
室温 45分;h)Zn 細粉、NaOAc、還流20分;i)NaOH 2M、MeOH、室温 終夜、化合物5から65%;l)NaBH4、THF/H2O 4:1、70%;m)Na(s)、sec−BuOH、50℃、70%。
室温 45分;h)Zn 細粉、NaOAc、還流20分;i)NaOH 2M、MeOH、室温 終夜、化合物5から65%;l)NaBH4、THF/H2O 4:1、70%;m)Na(s)、sec−BuOH、50℃、70%。
合成は、当技術分野で公知の方法を使用して調製された、6α−エチル−コール酸(6−ECA、1)の、出発材料としての使用に基づく。6−ECA(1)を、超音波照射下、MeOH中p−TSAで処理して対応するメチルエステルを生じ、THF中NaHCO3の存在下でAc2Oと共に還流させることによって、これをC3位で選択的に保護し、化合物2が得られた。室温で、化合物2をCH2C12中PCCで処理し、続いて室温でAc2O、CH2C12中Bi(OTf)3で処理することにより、中間体メチル3α,7α−ジアセトキシ−12−オキソ−5β−コラン−24−オアート(化合物3;化合物2から約48%)が得られた。
化合物3を、ベンゼン中Br2で、たとえば12時間処理することにより化合物4を生成した。用時蒸留したピリジン中、化合物4とNaBH4およびNaOAcとの反応により、対応する11β−12βエポキシド(化合物5)を、シリカゲル剤精製後、約59%の収率で生じた。室温で、化合物5とAcOH中HIと反応することにより、ハロヒドリン中間体が得られ、次いでこれを、AcOH中CrO3を用いてC11位で酸化して、化合物6を生成した。沸騰AcOH中での化合物6とZn細粉との反応およびアルカリ加水分解(NaOH/MeOH)により、3α、7α−ヒドロキシ−12−ケト−513−コラン−24−酸(化合物7;化合物5から収率約65%)が得られた。
THF/H2O=(4:1、v/v)の混合物中NaBH4を使用して、化合物7を、C11−カルボニルで立体選択的に還元し、3α,7α,11β−トリヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−酸(化合物100;化合物3から約27%)を生じ、クロマトグラフィ精製後、化合物100が得られた。あるいは、50℃で、化合物7をsec−BuOH中ナトリウムで還元し、精製後、化合物101を生じた(約70%収率)。
「溶媒和物」は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒を含む、溶媒付加形を意味する。いくつかの化合物は、一定のモル比の溶媒分子を結晶質固体に捕捉する傾向があり、こうして溶媒和物を形成する。溶媒が水であれば、形成される溶媒和物は水和物である;溶媒がアルコールであるとき、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、1分子または複数分子の水と、水がその分子状態をH2Oとして保持する物質の1つとの組み合わせによって形成され、このような組み合わせは、1つまたは複数の水和物を形成することができる。
用語「適当な溶媒」は、所望の反応を達成する媒質を提供するために反応物を十分に可溶化する、進行中の反応に対して不活性な、任意の溶媒、または溶媒の混合物を指す。
本明細書に記載の化合物は、不斉中心を有することができる。非対称的に置換された原子を含有する本発明の化合物は、光学活性体またはラセミ体で単離することができる。光学活性体の調製方法は、たとえば、ラセミ体の分割によるかまたは光学活性な出発材料からの合成によるなど、当技術分野で周知である。オレフィンの多くの幾何学異性体、C=N二重結合、等々も、本明細書に記載の化合物に存在することができ、またそのような安定な異性体全部が本発明で熟考される。本発明の化合物のシス幾何学異性体およびトランス幾何学異性体が記述されており、異性体の混合物として、または別々の異性体として、単離することができる。特定の立体化学または異性体が特に指示されない限り、構造の全てのキラル異性体、ジアステレオマー異性体、ラセミ異性体、および幾何学異性体を意図する。本発明の化合物を調製するために使用される全てのプロセスおよびその中で作られる中間体は、本発明の一部であると考えられる。表示または記載されている化合物の全て
の互変異性体もまた、本発明の一部であると考えられる。さらに、本発明は、本明細書に記載の化合物の代謝産物も含む。
の互変異性体もまた、本発明の一部であると考えられる。さらに、本発明は、本明細書に記載の化合物の代謝産物も含む。
1つまたは複数の原子が自然界で最もよくみられる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子に置き換えられていることを除けば、本発明の式で列挙されたものと同一である同位元素で標識された化合物も、本発明は包含する。本発明の化合物に組み入れることができる同位元素の例としては、水素、炭素、窒素、フッ素の同位元素、たとえば3H、11C、14C、2H、および18F等がある。
前述の同位元素および/または他原子の他の同位元素を含む本発明の化合物およびその薬学的に許容できる塩、溶媒和物またはアミノ酸抱合体は、本発明の範囲内である。同位元素で標識された本発明の化合物、たとえば3Hおよび14C等の放射性同位元素が中に組み込まれたものは、薬剤および/または基質組織分布アッセイで有用である。トリチウム化した、すなわち3H、および炭素−14、すなわち14C、同位元素は、それらを調製しやすくまた容易に検出できるため特に好ましい。11Cおよび18F同位元素は、PET(陽電子放射型断層撮影法)で特に有用である。PETは脳撮像で有用である。さらに、重水素、すなわち、2H等の、より重い同位元素で置換することにより、より大きい代謝安定性,たとえばインビボ半減期の増加または必要用量の減少に起因するある種の治療利点を提供することができ、したがって場合によっては好ましいかもしれない。本発明の同位元素で標識された化合物は一般に、たとえば、スキームおよび/または以下の実施例に開示されている手順を実行することにより、非同位元素標識試薬を容易に利用できる同位元素標識された試薬に代えることにより、当技術分野で公知のテクニックによって調製することができる。一実施態様で、本発明の化合物、その塩、水和物、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体は同位元素標識されていない。
ある化合物で何らかの変数(たとえば、Rx)が、何かの構成成分または式に複数回出現するとき、各出現時におけるその定義は、他の全ての出現時における定義と無関係である。したがって、たとえば、ある基が、1つまたは複数のRx部分で置換されることが表示されているのであれば、そのときは各出現時におけるRxは、Rxの定義から独立して選択される。また、置換基および/または変数の組み合わせが許容されるが、このような組み合わせは、指定された原子の通常の原子価内で安定した化合物が結果的に生じる場合に限られる。
本明細書で使用されるとき、用語「治療する」、「治療すること」、または「治療」は、状態を現在有する対象者における相当程度の、症状、マーカー、および/または状態の何か負の影響を減少することを意味する。いくつかの実施態様で、疾病または状態を呈するリスクを低減させるために、状態の初期徴候のみを示す対象者に治療を施行することが可能である。
本明細書で使用されるとき、用語「予防する」、「予防」、または「予防すること」は、疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の症状もしくは特徴の開始を、部分的にまたは完全に予防するかまたは遅らせる任意の方法を指す。疾病または状態の徴候を示さない対象者に、予防を施行することが可能である。
本明細書で使用されるとき、「対象者」はヒトまたは動物(動物の場合、より一般的には哺乳動物)を指す。一態様で、対象者はヒトである。このような対象者は、FXR作動薬による治療を必要としていると考えることができる。
本明細書で使用されるとき、「不飽和」は、少なくともある程度の不飽和(たとえば、少なくとも1つの二重結合または三重結合)を有する化合物または構造を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「本発明の化合物」は、式I、II、III、またはIVのいずれかの化合物、あるいは本明細書に明確に開示されているいずれかの化合物を含む。
本明細書で使用されるとき、ファルネソイドX受容体すなわちFXRは、たとえば、選択的スプライスイソ型および天然のイソ型を含む、そのような受容体の全哺乳動物形を指す(たとえば、Huber et al.,Gene 290:35−43(2002)を参照)。代表的なFXR種は、無制限に、ラットFXR(Gen Bank 寄託番号第NM_021745号)、マウスFXR(Genbank寄託番号第NM_009108号)、およびヒトFXR(GenBank寄託番号第NM_005123号)を含む。
本明細書で使用されるとき、化合物Aは、
であり、これはオベチコール酸、INT−747、6ECDCA、6−α−エチルケノデオキシコール酸、または6α−エチル−3α、7α−ジヒドロキシ−5β−コラン−24−酸としても知られる。
であり、これはオベチコール酸、INT−747、6ECDCA、6−α−エチルケノデオキシコール酸、または6α−エチル−3α、7α−ジヒドロキシ−5β−コラン−24−酸としても知られる。
本明細書で使用されるとき、化合物Bは、
であり、これはINT−767または6α−エチル−3α、7α、23−トリヒドロキシ−24−ノル−5β−コラン−23−硫酸ナトリウム塩としても知られる。
であり、これはINT−767または6α−エチル−3α、7α、23−トリヒドロキシ−24−ノル−5β−コラン−23−硫酸ナトリウム塩としても知られる。
本明細書で使用されるとき、化合物Cは、
であり、これはINT−777または6α−エチル−23(S)−メチル−3α,7α、
12αトリヒドロキシ−5β−コラン−24−酸としても知られる。
であり、これはINT−777または6α−エチル−23(S)−メチル−3α,7α、
12αトリヒドロキシ−5β−コラン−24−酸としても知られる。
本明細書で使用されるとき、化合物Dは、
であり、これは6α−エチル−23(R)−メチルケノデオキシコール酸、およびS−EMCDCAとしても知られる。
であり、これは6α−エチル−23(R)−メチルケノデオキシコール酸、およびS−EMCDCAとしても知られる。
本明細書で使用されるとき、化合物Eは、
である。
である。
本明細書で使用されるとき、コール酸は、
であり、これはCAとしても知られる。
であり、これはCAとしても知られる。
本明細書で使用されるとき、ケノデオキシコール酸は、
であり、これはCDCAとしても知られる。
であり、これはCDCAとしても知られる。
本明細書で使用されるとき、ウルソデオキシコール酸は、
であり、これはUDCAとしても知られる。
であり、これはUDCAとしても知られる。
本明細書で使用されるとき、タウロケノデオキシコール酸は、
であり、これはTCDCAとしても知られる。
であり、これはTCDCAとしても知られる。
本明細書で使用されるとき、タウロウルソデオキシコール酸は、
であり、これはTUDCAとしても知られる。
であり、これはTUDCAとしても知られる。
本明細書で使用されるとき、リトコール酸は、
であり、これはLCAとしても知られる。
であり、これはLCAとしても知られる。
発明の方法
本発明の化合物は、ヒトを含む、哺乳動物等の対象者における治療で有用である。特に、本発明の化合物は、有効量の本発明の化合物、その薬学的に許容できる塩、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の疾病または状態を治療または予防する方法で有用である。一態様で、疾病または状態は、FXR−介在性である(たとえば、疾病または状態の開始もしくは進行において、FXRがある役割を果たす)。一態様で、疾病または状態に、FXR活性低下が介在する。一態様で、疾病または状態は、心血管疾患、慢性肝疾患、脂質障害、胃腸病、腎疾患、代謝性疾患、癌および神経疾患から選択される。
本発明の化合物は、ヒトを含む、哺乳動物等の対象者における治療で有用である。特に、本発明の化合物は、有効量の本発明の化合物、その薬学的に許容できる塩、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の疾病または状態を治療または予防する方法で有用である。一態様で、疾病または状態は、FXR−介在性である(たとえば、疾病または状態の開始もしくは進行において、FXRがある役割を果たす)。一態様で、疾病または状態に、FXR活性低下が介在する。一態様で、疾病または状態は、心血管疾患、慢性肝疾患、脂質障害、胃腸病、腎疾患、代謝性疾患、癌および神経疾患から選択される。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の心血管疾患を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、心血管疾患を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、心血管疾患を予防する方法に関する。一態様で、心血管疾患は、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、高脂血症、高リポ蛋白血症および高トリグリセリド血症から選択される。
用語「高脂血症」は、異常に高値の脂質が血中に存在することを指す。高脂血症は、少なくとも3つの形態で出現し得る:(1)高コレステロール血症、すなわち、高コレステロール値;(2)高トリグリセリド血症、すなわち、高トリグリセリド値;および(3)複合高脂血症、すなわち、高コレステロール血症と高トリグリセリド血症の合併症。
用語「脂質異常症」は、低値および/または高値のリポ蛋白質(たとえば、高値のLDL、VLDLおよび低値のHDL)の両方を含む、血漿中のリポ蛋白質異常値を指す。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者のコレステロール値を低下させることまたはコレステロール代謝、異化、食餌性コレステロールの吸収、およびコレステロール逆輸送を調節することから選択される方法に関する。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者のコレステロール値、トリグリセリド値、または胆汁酸値に影響を与える疾病を治療または予防す方法に関する。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者のトリグリセリドを低下させる方法に関する。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の高コレステロール値と関連した疾病状態を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、対象者の高コレステロール値と関連した疾病状態を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、対象者における高コレステロール値と関連した疾病状態を予防する方法に関する。一態様で、疾病状態は、冠動脈疾患、狭心症、頸動脈疾患、脳卒中、脳動脈硬化症、および黄色腫から選択される。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の脂質障害を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、脂質障害を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、脂質障害を予防する方法に関する。
脂質障害は、コレステロールおよびトリグリセリドの異常を表す用語である。脂質異常は、血管疾患、特に心臓発作および脳卒中のリスク上昇と関連がある。脂質障害における異常は、遺伝学的素因ならびに食事摂取の性質の組み合わせである。多くの脂質障害は、過体重であることと関連している。脂質障害は、糖尿病、メタボリックシンドローム(時にはインスリン抵抗症候群と呼ばれる)、甲状腺機能低下またはある種の投薬の結果(たとえば、移植を受けた人々における拒絶反応抑制治療方式のために使用されたもの等)を含む、他の疾病と関連している可能性もある。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の、脂質代謝に影響を与える疾病(すなわち、リポジストロフィ)の1つまたは複数の症状を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、脂質代謝に影響を与える疾病の1つまたは複数の症状を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、脂質代謝に影響を与える疾病の1つまたは複数の症状を予防する方法に関する。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の脂質蓄積を減少させる方法に関する。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の慢性肝疾患を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、慢性肝疾患を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、慢性肝疾患を予防する方法に関する。一態様で、慢性肝疾患は、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、脳腱黄色腫症(CTX)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、薬物性胆汁鬱滞、妊娠の肝内胆汁鬱滞、非経口栄養関連の胆汁鬱滞(PNAC)、細菌過剰増殖または敗血症関連の胆汁鬱滞、自己免疫肝炎、慢性ウイルス性肝炎、アルコール性肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝臓移植関連の移植片対宿主病、生体ドナー移植肝再生、先天性肝線維症、総胆管結石症、肉芽腫性肝疾患、肝内または肝外悪性腫瘍、シェーグレン症候群、サルコイドーシス、ウィルソン病、ゴーシェ病、ヘモクロマトーシス、およびα1−抗トリプシン欠乏症から選択される。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の胆汁鬱滞の合併症を含む、胆汁鬱滞の1つまたは複数の症状を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、胆汁鬱滞の1つまたは複数の症状を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、胆汁鬱滞の1つまたは複数の症状を予防することに関する。
胆汁鬱滞は一般に、肝臓内(肝内)または肝臓外(肝外)の要因に起因し、正常に排出される代わりに、胆汁塩、胆汁色素ビリルビン、および脂質が血流中に蓄積されるという結果をもたらす。肝内胆汁鬱滞は、体が胆汁を排出する能力を損なう小管の広範な閉塞または障害、たとえば肝炎等を特徴とする。肝内胆汁鬱滞は、アルコール性肝疾患、原発性胆汁性肝硬変、身体の他の部分から広がった(転移した)癌、原発性硬化性胆管炎、胆石、胆石疝痛および急性胆嚢炎に起因することもある。肝内胆汁鬱滞は、外科手術、重傷、嚢胞性線維症、感染症または静脈内栄養補給の合併症として起こることもあり、薬剤誘発
性のこともある。胆汁鬱滞は、妊娠の合併症として起こることもあり、多くの場合、第二期および第三期に発症する。
性のこともある。胆汁鬱滞は、妊娠の合併症として起こることもあり、多くの場合、第二期および第三期に発症する。
肝外胆汁鬱滞は、総胆管結石症(胆管結石(Bile Duct Stones))、良性胆道狭窄(総胆管の非癌性狭窄)、胆管癌(腺管癌)および膵臓癌に起因することが最も多い。肝外胆汁鬱滞は、多くの投薬の副作用として起こることもある。
本発明の化合物は、胆道閉鎖症、産科胆汁鬱滞、新生児胆汁鬱滞、薬物性胆汁鬱滞、C型肝炎感染症から生じる胆汁鬱滞、慢性胆汁鬱滞性肝疾患、たとえば原発性胆汁性肝硬変(PBC)、および原発性硬化性胆管炎(PSC)を、無制限に含む、肝内胆汁鬱滞または肝外胆汁鬱滞の1つまたは複数の症状を治療または予防するために使用することが可能である。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の肝再生を増進する方法に関する。一態様で、本方法は、肝臓移植のための肝再生を増進することである。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の線維症を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、線維症を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、線維症を予防する方法に関する。
したがって、本明細書で使用されるとき、線維症という用語は、病的状態または疾病による線維症、身体外傷による線維症(「外傷性線維症」)、放射線障害による線維症、および化学療法剤への曝露による線維症を含む、広く認められている全ての線維性障害を指す。本明細書で使用されるとき、用語「臓器線維症」は、肝線維症、腎臓の線維症、肺の線維症、および腸の線維症を含むが、その限りではない。「外傷性線維症」は、外科手術(術後瘢痕化)、偶発性身体外傷、熱傷、および肥厚性瘢痕化に続発する線維症を含むが、その限りではない。
本明細書で使用されるとき、「肝線維症」は、B型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルスによるもの等の、ウイルス誘発性肝線維症;アルコール(アルコール性肝疾患)、メトトレキサートを含むがその限りではないある種の医薬品、いくつかの化学療法剤、およびヒ素剤または大量投与におけるビタミンAの慢性的経口摂取、酸化的ストレス、癌放射線療法、または四塩化炭素およびジメチルニトロソアミンを含むがその限りではないある種の工業化学薬品への曝露;ならびに原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、脂肪肝、肥満、非アルコール性脂肪性肝炎、嚢胞性線維症、ヘモクロマトーシス、自己免疫肝炎、および脂肪性肝炎等の疾病を含むがその限りではない、あらゆる原因による肝線維症を含む。肝線維症の現行治療は主として、病因の除去、たとえば、余分な鉄の除去(たとえば、ヘモクロマトーシスの場合)、ウイルス量の減少(たとえば、慢性ウイルス性肝炎の場合)、あるいは毒素への曝露の排除または減少(たとえば、アルコール性肝疾患の場合)に向けられる。コルチコステロイドやコルヒチン等の消炎剤は、肝線維症に至ることがある炎症の治療に使用されることも知られている。
当技術分野で公知の通り、肝線維症は、通常は生検標本の組織学的検査に基づいて5段階の重症度(S0、S1、S2、S3、およびS4)に臨床的に分類され得る。S0は、線維症を示さないが、S4は硬変を示す。肝線維症の重症度を病期分類するための様々な基準が存在するが、一般に線維症の初期段階は、肝臓の一門脈(帯域)における、不連続な限局した領域の瘢痕化によって特定されるが、線維症の後期は、架橋線維症(肝臓の帯
域を越える瘢痕化)によって特定される。
域を越える瘢痕化)によって特定される。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の臓器線維症を治療または予防する方法に関する。一態様で、線維症は肝線維症である。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の胃腸病を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、胃腸病を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、胃腸病を予防する方法に関する。一態様で、胃腸病は、炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)、細菌過剰増殖、吸収不良、放射線照射後大腸炎、および、顕微鏡的大腸炎から選択される。一態様で、炎症性腸疾患は、クローン病および潰瘍性大腸炎から選択される。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の腎疾患を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、腎疾患を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、腎疾患を予防する方法に関する。一態様で、腎疾患は、糖尿病性腎症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、高血圧性腎硬化症、慢性糸球体腎炎、慢性移植糸球体腎症、慢性間質性腎炎、および多発性嚢胞腎から選択される。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の代謝性疾患を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は腎疾患を治療する方法に関する。一態様で、本発明は腎疾患を予防する方法に関する。一態様で、代謝性疾患は、インスリン抵抗性、高血糖症、真性糖尿病、糖尿肥満、および肥満から選択される。一態様で、真性糖尿病はI型糖尿病である。一態様で、真性糖尿病はII型糖尿病である。
真性糖尿病は、通例糖尿病と言われ、結果的に体内の適切な血糖値を維持できなくなる、一般に、グルコースの産生および利用における代謝障害を特徴とする、疾病または状態を指す。
II型糖尿病の場合、疾病はインスリン抵抗性を特徴とし、広範囲の濃度にわたってインスリンがその生物学的作用を発揮する力を失う。インスリン反応性に対するこの抵抗性は、筋肉におけるグルコース取り込み、酸化および貯蔵のインスリン活性化不足、ならびに脂肪組織における脂質分解と肝臓におけるグルコース産生および分泌のインスリン抑制不足を招くことになる。結果として生じる状態は、血糖値上昇であり、これは「高血糖症」と呼ばれる。制御されない高血糖症は、網膜症(目の血管損傷による視力低下または視力喪失);ニューロパシー(神経系に対する血管損傷による神経損傷と足の障害);および腎症(腎臓の血管損傷による腎疾患)、高血圧、脳血管疾患および環動脈性心疾患を含む、微小血管疾患および大血管疾患のリスク増大による若年死増加を伴う。したがって、グルコース・ホメオスタシスのコントロールは、糖尿病の治療に非常に重要な手法である。
高血圧、耐糖能異常、高インスリン血症、トリグリセリド値上昇およびHDLコレステロール低下、および腹部肥満および全般的肥満の集団は、インスリン抵抗性によって一体化されると仮定されてきた。インスリン抵抗性と、耐糖能異常、血漿トリグリセリド上昇および高比重リポ蛋白質コレステロール濃度低下、高血圧、高尿酸血症、より小さくより高密度の低比重リポ蛋白質粒子、およびより高いプラスミノーゲン活性化因子インヒビタ
ー−1の血中濃度との結びつきは、「X症候群」と呼ばれてきた。したがって、「X症候群」を構成する一群の疾病状態、状態または障害を含むインスリン抵抗性に関連した障害を治療または予防する方法が提供される。一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者のメタボリックシンドロームを治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、メタボリックシンドロームを治療する方法に関する。一態様で、本発明は、メタボリックシンドロームを予防する方法に関する。
ー−1の血中濃度との結びつきは、「X症候群」と呼ばれてきた。したがって、「X症候群」を構成する一群の疾病状態、状態または障害を含むインスリン抵抗性に関連した障害を治療または予防する方法が提供される。一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者のメタボリックシンドロームを治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、メタボリックシンドロームを治療する方法に関する。一態様で、本発明は、メタボリックシンドロームを予防する方法に関する。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の癌を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、癌を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、癌を予防する方法に関する。一態様で、癌は大腸癌である。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の胆石を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、胆石を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、胆石を予防する方法に関する。
胆石は、胆汁成分の沈着によって、胆嚢内で形成される結晶質凝結物である。これらの結石は胆嚢で形成されるが、胆道系の他の部分、たとえば胆嚢管、総胆管、膵管、またはファーター膨大部等に、遠位移行することもある。稀に、重度の炎症の場合、胆石は、胆嚢を通って、胆石性イレウスと呼ばれる閉塞を引き起こす可能性がある粘着性の腸内に浸食することがある。胆石が胆嚢に存在することは、胆嚢における胆汁の滞留および多くの場合、腸内細菌(主として大腸菌(Escherichia coli)およびバクテロイデス(Bacteroides)種)による続発性感染症を特徴とする炎症状態である、急性胆嚢炎につながり得る。胆石が胆道系の他の部分に存在することによって、胆管の閉塞を起すことがあり、これは上行性胆管炎や膵炎等の重篤な状態につながり得る。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者のコレステロール胆石症を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、コレステロール胆石症を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、コレステロール胆石症を予防する方法に関する。
一態様で、本発明は、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の神経疾患を治療または予防する方法に関する。一態様で、本発明は、神経疾患を治療する方法に関する。一態様で、本発明は、神経疾患を予防する方法に関する。一態様で、神経疾患は脳卒中である。
一態様で、本発明は、本明細書に記載の方法に関し、さらに、本化合物は、経口、非経口、筋肉内、鼻腔内、舌下、気管内、吸入、眼内、経膣、直腸、および脳室内から選択される経路で投与される。一態様で、経路は経口である。
一態様で、本明細書に記載の方法の1つまたは複数で利用される化合物はFXR作動薬である。一態様で、化合物は、選択的FXR作動薬である。一態様で、化合物は、TGR5を活性化しない。一態様で、化合物は(たとえば,AlphaScreenアッセイで測定するとき)、代謝経路に関与する他の核内受容体を活性化しない。一態様で、代謝経路に関与するこのような他の核内受容体は、LXRβ、PXR、CAR、PPARα、PPARδ、RARα、VDR、TR、PR、RXR、GR、およびERから選択される。一
態様で、化合物はアポトーシスを誘発する。
態様で、化合物はアポトーシスを誘発する。
一態様で、本発明は、胆汁酸ホメオスタシスに関与する1つまたは複数の遺伝子の発現レベルを制御する方法に関する。
一態様で、本発明は、本発明の化合物を細胞に投与することにより、CYP7α−1およびSREBP−1Cから選択される1つまたは複数の遺伝子の、細胞における発現レベルを下方制御する方法に関する。一態様で、本発明は、本発明の化合物を細胞に投与することにより、OSTα、OSTβ、BSEP、SHP、UGT2B4、MRP2、FGF−19、PPARγ、PLTP、APOCII、およびPEPCKから選択される1つまたは複数の遺伝子の、細胞における発現レベルを上方制御する方法に関する。
本発明はまた、疾病または状態(たとえば、FXRが介在する疾病または状態)を、治療または予防するための薬剤の製造にも関し、ここで薬剤は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を含む。一態様で、本発明は、本明細で上述された疾病または状態のいずれか1つを治療または予防するための薬剤の製造に関し、ここで薬剤は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を含む。
本発明はまた、疾病または状態(たとえば、FXRが介在する疾病または状態)を治療または予防するための方法で使用するための組成物にも関し、ここで、組成物は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を含む。一態様で、本発明は、本明細書で上述された疾病または状態のいずれか1つを治療または予防するための方法で使用するための組成物に関し、ここで、組成物は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を含む。
製剤
本発明の方法は、有効量の本発明の化合物を投与するステップを含む。本明細書で使用されるとき、用語「有効量」は、規定の効果を達成するのに十分な本発明の化合物の量を指す。したがって、FXR介在性の疾病または状態を予防または治療するための方法で使用される本発明の化合物の有効量は、FXR介在性の疾病または状態を予防または治療するのに十分な量になる。
本発明の方法は、有効量の本発明の化合物を投与するステップを含む。本明細書で使用されるとき、用語「有効量」は、規定の効果を達成するのに十分な本発明の化合物の量を指す。したがって、FXR介在性の疾病または状態を予防または治療するための方法で使用される本発明の化合物の有効量は、FXR介在性の疾病または状態を予防または治療するのに十分な量になる。
同様に、胆汁鬱滞性肝疾患または胆汁流量増加を予防または治療するための方法で使用するための本発明の化合物の有効量は、腸への胆汁流量を増加するのに十分な量になる。
所望の生物学的効果を達成するために必要な本発明の化合物の量は、所期の用途、投与方法、およびレシピエント等の多数の要因に左右され、最終的に訪問医または獣医の判断に従うことになる。概して、FXR介在性の疾病および状態を治療するための一般的な日用量は、たとえば、約0.01mg/kgから約100mg/kgの範囲にあると予測され得る。この用量は、単回単位用量として、または数回に分けられた単位用量として、または連続注入として、投与し得る。同様の投薬量を、他の疾病の治療、状態および胆汁鬱滞性肝疾患の予防および治療を含む療法に適用できるであろう。
このように、さらなる態様で、本発明は、有効成分として、少なくとも1つの医薬担体または希釈剤と一緒に、および/または少なくとも1つの医薬担体または希釈剤との混合物で、本発明の化合物を含む、医薬組成物を提供する。これらの医薬組成物は、前述の疾病または状態の予防または治療で使用することが可能である。
担体は、薬学的に許容できなければならず、また組成物中の他成分と相容性でなければ
ならない、すなわち、組成物中の他成分に対して悪影響があってはならない。担体は、固体でも液体でもよく、好ましくは、単位用量製剤、たとえば、0.05〜95重量%の有効成分を含有し得る錠剤として製剤される。必要であれば、他の生理学的有効成分を本発明の医薬組成物に組み入れてもよい。
ならない、すなわち、組成物中の他成分に対して悪影響があってはならない。担体は、固体でも液体でもよく、好ましくは、単位用量製剤、たとえば、0.05〜95重量%の有効成分を含有し得る錠剤として製剤される。必要であれば、他の生理学的有効成分を本発明の医薬組成物に組み入れてもよい。
可能な製剤としては、経口投与、舌下投与,バッカル投与,非経口(たとえば皮下、筋肉内、または静脈内)投与、直腸投与、経皮、鼻腔内を含む局所投与および吸入投与に適した製剤などがある。ある特定の患者に最適の投与方法は、治療しようとしている疾病または状態の性質および重症度、または使用しようとしている療法の性質および活性化合物の性質によって異なるが、可能であれば、FXR介在性の疾病および状態の予防および治療には経口投与が好ましい。経口投与に適した製剤は、それぞれ所定量の活性化合物を含有する、錠剤、カプセル剤、カシェー剤、薬用ドロップ剤等の不連続単位として;散剤または顆粒剤として;水液または非水液の溶液または懸濁液として;あるいは水中油エマルジョンまたは油中水エマルジョンとして、提供することが可能である。
舌下またはバッカル投与に適した製剤としては、有効化合物および、一般に糖およびアカシアまたはトラガント等の香味をつけた基剤を含む薬用ドロップ、および、たとえば、ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースアカシア等の不活性ベース中に有効化合物を含むトローチなどがある。
非経口投与に適した製剤は一般に、所定の濃度の活性化合物を含有する滅菌水溶液を含む;溶液は、好ましくは所期のレシピエントの血液と等張である。
非経口投与に適したさらなる製剤としては、生理学的に好適な助溶剤および/または錯化剤、たとえば界面活性剤およびシクロデキストリンを含有する製剤などがある。水中油エマルジョンも非経口製剤に適した製剤である。このような溶液は、好ましくは静脈内投与されるが、皮下注射または筋内注射で投与することも可能である。
直腸投与に適した製剤は、好ましくは、たとえばカカオバター等の、坐薬基剤を形成する1つまたは複数の固体担体中に有効成分を含む単位用量坐薬である。
局所適用または鼻腔内適用に適した製剤としては、軟膏剤、クリ−ム剤、ローション剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤、および油剤などがある。このような製剤に適した担体としては、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、およびそれらの組み合わせなどがある。
本発明の製剤は、任意の適当な方法で、一般に、活性化合物と液体担体または微粉固体担体もしくはその両者とを、必要な比率で、一様にかつ均質に混合し、次いで、必要に応じて、結果として生じる混合物を所望の形状に成形することによって、調製することが可能である。
たとえば、錠剤は、有効成分の粉末または顆粒および1つまたは複数の任意選択的成分、たとえば、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、または表面活性分散剤を含む均質な混合物を圧縮することによって、あるいは粉末の有効成分と不活性な液体希釈剤との均質な混合物を成型することによって、調製することが可能である。
吸入による投与に適した製剤としては、様々なタイプの定量加圧エアロゾル、ネブライザー、または注入器を用いて生成され得る微細な粒子細粉またはミストなどがある。
口経由の肺内投与では、気管支樹内への送達を確実にするために、散剤または小滴の粒
径は、一般に0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmの範囲内である。経鼻投与では、鼻腔内での滞留を確実にするために、10〜500μmの範囲の粒径が好ましい。
径は、一般に0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmの範囲内である。経鼻投与では、鼻腔内での滞留を確実にするために、10〜500μmの範囲の粒径が好ましい。
定量式吸入器は、一般に有効成分の懸濁液製剤または溶液製剤を液化噴射剤中に含有する、加圧エアロゾルディスペンサーである。使用中、これらの装置は、有効成分を含有する微細粒子スプレーを生成するために、計量体積、一般に10〜150μlを送達するように適合させた弁を通って製剤を排出する。適当な噴射剤は、ある種のクロロフルオロカーボン化合物、たとえば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテ卜ラフルオロエタンおよびそれらの混合物を含む。製剤は、1つまたは複数の助溶剤、たとえば、エタノール界面活性剤、たとえばオレイン酸またはソルビタントリオレート、酸化防止剤および適当な香味料をさらに含有してもよい。
ネブライザーは、圧縮ガス(一般に空気または酸素)を、狭いベンチュリ・オリフィスを通して加速するか、または超音波撹拌のいずれかによって、有効成分の溶液または懸濁液を治療用エアロゾルミストに変換する市販の装置である。ネブライザーでの使用に適した製剤は、液体担体中の有効成分からなり、製剤の40%w/wまで、好ましくは20%w/w未満を構成する。担体は一般に水または希アルコール水溶液であり、好ましくはたとえば、塩化ナトリウムの添加によって、体液と等張にされる。製剤が無菌で調製されないのであれば、任意選択的添加物は、保存料、たとえば、メチルヒドロキシ−安息香酸塩、酸化防止剤、香味料、揮発性油、緩衝剤および界面活性剤を含む。
吹送による投与に適した製剤は、注入器によって送達されるか、または鼻から吸う方法で鼻腔内に取り込まれることが可能な、細かく砕かれた粉末を含む。注入器内で、粉末は、一般にゼラチン製またはプラスチック製のカプセルまたはカートリッジに入っており、これは原位置で穴があけられるか開封されて、吸入時に装置を通して引き込まれる空気によるか、または手動のポンプによって、粉末が送達される。注入器で使用される粉末は、有効成分のみか、または有効成分、適当な粉末希釈剤(ラクトース等)、および任意選択的界面活性剤を含む粉末ブレンドのいずれかからなる。有効成分は、一般に製剤の0.1〜100w/wである。
上に特記した成分に加えて、本発明の製剤は、問題のタイプの製剤に関心のある、薬学の技術分野における熟練者に公知の他の作用剤も含んでもよい。たとえば、経口投与に適した製剤は香味料を含んでもよく、鼻腔内投与に適した製剤は香料を含んでもよい。
以下の実施例は例示であり、多少なりとも、本発明の範囲を制限するものと解釈してはならない。
概して、本発明の化合物の薬剤候補としての可能性は、当技術分野で公知の様々なアッセイを使用してテストすることができる。たとえば、FXRのインビトロ検証の場合:その活性および選択性は、AlphaScreen(生化学アッセイ)を使用して評価することができる;遺伝子発現は、RT−PCR(FXR標的遺伝子)を使用して評価することができる;また細胞傷害性(たとえば、HepG2)は、ATP含量、LDH放出、およびカスパーゼ−3活性化を使用して評価することができる。TGR5のインビトロ検証の場合:その活性および選択性は、HTR−FRET(細胞ベースのアッセイ)を使用して評価することができる;遺伝子発現は、RT−PCR(TGR5標的遺伝子(すなわち、cFOS))を使用して評価することができる;細胞傷害性(たとえば、HepG2)は、ATP含量、LDH放出、およびカスパーゼ−3活性化を使用して評価することができる。本発明の化合物のADME(吸収、分布、代謝、および排泄)/薬物動態特性およびインビボ検証も、当技術分野で公知の方法を使用して試験することができる。
実施例1:化合物100および化合物101の合成
化合物100および化合物101を、下記のスキームに従って合成した。
化合物100および化合物101を、下記のスキームに従って合成した。
試薬および条件:a)1)MeOH、p−TSA、超音波、3時間、定量的;2)Ac2O、NaHCO3、THF、還流12時間、85%;b)PCC、CH2Cl2、6時間、62%;c)Ac2O、Bi(OTf)3、CH2Cl2、1時間、91%;d)Br2、ベンゼン、30℃終夜、74%;e)NaBH4、NaOAc、Pyr、室温2日、80%;f)HI 57%、AcOH、室温 30分;g)CrO3、AcOH、室温45分;h)Zn細粉、NaOAc、還流20分;i)NaOH 2M、MeOH、室温
終夜、化合物5から65%;l)NaBH4、THF/H2O 4:1、70%;m)Na(s)、sec−BuOH、50℃、70%。
終夜、化合物5から65%;l)NaBH4、THF/H2O 4:1、70%;m)Na(s)、sec−BuOH、50℃、70%。
合成は、当技術分野で公知の方法を使用して調製された6α−エチル−コール酸(6−ECA、1)を出発材料として使用することに基づく。6−ECA(1)を、超音波照射下、MeOH中p−TSAで処理して対応するメチルエステルを生じ、これを、THF中NaHCO3の存在下でAc2Oと共に還流することによりC3位で選択的に保護して、化合物2が得られた。室温で、化合物2をCH2Cl2中PCCで処理し、続いて室温で、Ac2O、CH2Cl2中Bi(OTf)3で処理して、中間体メチル3α,7α−ジ
アセトキシ−12−オキソ−5β−コラン−24−オアート(化合物3;化合物2から約48%)が得られた。
アセトキシ−12−オキソ−5β−コラン−24−オアート(化合物3;化合物2から約48%)が得られた。
化合物3を、ベンゼン中Br2で、たとえば12時間処理して、化合物4を生成した。化合物4と、NaBH4および用時蒸留したピリジン中NaOAcとの反応で、対応する11β−12βエポキシド(化合物5)を、シリカゲル剤精製後約59%の収率で生じた。室温で、化合物5と、AcOH中HIとの反応により、ハロヒドリン中間体が得られ、次にはAcOH中CrO3でこれをC11位で酸化して、化合物6を生成した。化合物6と、沸騰AcOH中Zn細粉との反応およびアルカリ加水分解(NaOH/MeOH)で、3α,7α−ヒドロキシ−12−ケト−513−コラン−24−酸が得られた(化合物7;化合物5から約65%収率)。
化合物7は、THF/H2O=(4:1、v/v)の混合物中NaBH4を使用してC11−カルボニルで立体選択的に還元して、3α,7α,11β−トリヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−酸(化合物100;化合物3から約27%)を生じ、クロマトグラフィ精製後、化合物100が得られた。あるいは、50℃で、化合物7をsec−BuOH中ナトリウムで還元して、精製後、化合物101(約70%収率)を生じた。
実施例2:化合物100は、強力な、特異的FXR作動薬である。
核内で、リガンド結合核内受容体(NRs)は、基本転写装置と直接相互に作用することによるか、またはコアクチベーターと呼ばれる架橋因子と接触させることによって、転写の開始を調節する(Onate SA,et al,Science 1995;270:1354−1357;Wang JC,et al,J Biol Chem 1998;273:30847−30850;Zhu Y,et al,Gene Expr
1996;6:185−195)。NRsとそれらのコアクチベータとのリガンド依存的相互作用は、受容体リガンド−結合ドメイン(LBD)に位置する活性化機能2(AF−2)と、コアクチベータ上に位置する核内受容体ボックス(NR box)との間で生じる(Nolte RT,et al,Nature 1998;395:137−143)。NRボックスに存在するLXXLLペプチド配列は、異なる蛋白質とAF−2領域との相互作用を促進するというシグネチャーモチーフを表すことが、数行の証拠で証明された(Heery DM,et al,Nature 1997;387:733−736;Torchia J,et al,Nature 1997;387:677−684)。
核内で、リガンド結合核内受容体(NRs)は、基本転写装置と直接相互に作用することによるか、またはコアクチベーターと呼ばれる架橋因子と接触させることによって、転写の開始を調節する(Onate SA,et al,Science 1995;270:1354−1357;Wang JC,et al,J Biol Chem 1998;273:30847−30850;Zhu Y,et al,Gene Expr
1996;6:185−195)。NRsとそれらのコアクチベータとのリガンド依存的相互作用は、受容体リガンド−結合ドメイン(LBD)に位置する活性化機能2(AF−2)と、コアクチベータ上に位置する核内受容体ボックス(NR box)との間で生じる(Nolte RT,et al,Nature 1998;395:137−143)。NRボックスに存在するLXXLLペプチド配列は、異なる蛋白質とAF−2領域との相互作用を促進するというシグネチャーモチーフを表すことが、数行の証拠で証明された(Heery DM,et al,Nature 1997;387:733−736;Torchia J,et al,Nature 1997;387:677−684)。
ステロイド受容体コアクチベータ1(SRC−1)のNRボックスに存在するFXRとLXXLLモチーフの間に広がる二分子相互作用を利用することによって新規な調節物質を同定するために、AlphaScreenを使用した。
ビオチン化LXXLL SRC−1ペプチドの存在下、指示されたリガンドの濃度を上昇させながら、ヒトFXR−LBD−GSTをインキュベートした。複合体受容体−コアクチベータが形成されるとき、AlphaScreen信号が増加した。EC50値は、ケノデオキシコール酸(CDCA;陽性対照である)では8.9μΜであり、化合物Aでは0.16μΜであり、化合物100では0.16μΜであった。これらの結果は、実施した3つの中の代表的な実験の、三重試料の平均値±S.D.である。AlphaScreenアッセイは、0.84というZ’因子で示される通り、非常に頑強で再現性のあるアッセイである(Zhang JH, et al.,J Biomol Screen
1999;4:67−73)。このように、化合物100は非常に強力なFXR作動薬である。
1999;4:67−73)。このように、化合物100は非常に強力なFXR作動薬である。
さらに、下表のデータから、化合物100はヒトFXR選択的であり、ヒトTGR5には活性を持たないことが分かる。
さらに、AlphaScreenアッセイを使用して、化合物100はFXRを特異的に活性化し、代謝経路に関与する他の13の核内受容体を活性化しないことが証明された。
Gal4−FXR−LBDキメラを一時的に形質移入したHEK293T細胞株および(UAS)5−Lucシステムを使用して、細胞−ベースのトランス活性化アッセイで、化合物100によるFXR活性化もテストした(図1)。化合物100によるFXR活性化は、化合物Aにより誘発されたものと同等であり、これらの化合物が強力なFXR作動薬であることが細胞ベースのアッセイで分かる。図1は、HEK293T細胞でのトランス活性化アッセイで、化合物Aと比較した化合物100の活性化を示すグラフである。NTは、化合物Aまたは化合物100に曝露されていない、FXRベクター形質移入細胞である。値は、μΜで表してある。
胆汁酸(BAs)は、いくつかの核ホルモン受容体を調節するばかりでなく、G蛋白質結合受容体(GPCR)TGR5の作動薬でもある(Makishima M,et al,Science 1999;284:1362−1365;Parks DJ,et
al,Science 1999;284:1365−1368;Maruyama T,et al,Biochem Biophys Res Commun 2002;298:714−719;Kawamata Y,et al,J Biol Chem
2003;278:9435−9440)。FXRおよびTGR5を介した情報伝達は、BA合成および腸肝臓再循環のみならず、トリグリセリド、コレステロール、グルコース、およびエネルギーホメオスタシスも制御して、いくつかの代謝経路を調節する。本発明の化合物がTGR5を活性化する能力を評価するために、TGR5活性化の読み出しとして、細胞内cAMPの増加について化合物100および他の比較化合物をスクリーニングした。TGR5を構成的に発現するヒト腸内分泌NCI−H716細胞を、化合物10
0の濃度を上昇させながら曝露し、細胞内cAMP濃度をTR−FRETで測定した。リトコール酸(LCA)を陽性対照として使用した。
al,Science 1999;284:1365−1368;Maruyama T,et al,Biochem Biophys Res Commun 2002;298:714−719;Kawamata Y,et al,J Biol Chem
2003;278:9435−9440)。FXRおよびTGR5を介した情報伝達は、BA合成および腸肝臓再循環のみならず、トリグリセリド、コレステロール、グルコース、およびエネルギーホメオスタシスも制御して、いくつかの代謝経路を調節する。本発明の化合物がTGR5を活性化する能力を評価するために、TGR5活性化の読み出しとして、細胞内cAMPの増加について化合物100および他の比較化合物をスクリーニングした。TGR5を構成的に発現するヒト腸内分泌NCI−H716細胞を、化合物10
0の濃度を上昇させながら曝露し、細胞内cAMP濃度をTR−FRETで測定した。リトコール酸(LCA)を陽性対照として使用した。
図2Aから分かるように、細胞内cAMP濃度の変化が認められなかったため、化合物100は、生理学的に受容体を発現する細胞でTGR5活性を誘発しない。化合物100が、TGR5を結合できるかどうかをさらに評価するために、TGR5を過剰発現するクローン細胞株を種々の濃度の化合物100に曝露した。図2Bに図示した結果から、TGR5受容体が過剰発現しても、化合物100は、妥当な作用を示さなかったことが分かる。図2Aは、生理学的レベルでTGR5を発現するヒト腸内分泌細胞における、化合物100(無活性)およびLCAのTGR5活性を示すグラフである。実施した3つの中の代表的な実験の三重の試料の平均値±S.D.として結果を示す。図2Bは、TGR5を過剰発現するヒト・チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞における、化合物100(無活性)およびLCAのTGR5活性を示すグラフである。
実施例3:化合物100により調節されるFXR標的遺伝子
化合物100がFXR標的遺伝子を調節する能力を評価するために、定量的RT−PCRアッセイを実施した。本発明の化合物が内在性FXR遺伝的ネットワークを制御できるかどうかを決定するための関連細胞株として、HepG2細胞を選択した。1μMの化合物A、化合物B、および化合物100で終夜処理した細胞から総RNAを単離することによって、本発明の化合物がFXR標的遺伝子を誘発する能力を評価した。化合物Aは、強力なFXR選択的作動薬として確立され、化合物Bは、二重効能FXR/TGR5作動薬として確立されている。HepG2細胞における化合物100の遺伝子活性化プロフィールを、化合物Aおよび化合物Bのプロフィールと比較した(Pellicciari,R,et al.,J Med Chem.2002;Aug 15;45:3569−72;Rizzo,G,et al.,Mol.Pharm.,2010;78:617−630)。
化合物100がFXR標的遺伝子を調節する能力を評価するために、定量的RT−PCRアッセイを実施した。本発明の化合物が内在性FXR遺伝的ネットワークを制御できるかどうかを決定するための関連細胞株として、HepG2細胞を選択した。1μMの化合物A、化合物B、および化合物100で終夜処理した細胞から総RNAを単離することによって、本発明の化合物がFXR標的遺伝子を誘発する能力を評価した。化合物Aは、強力なFXR選択的作動薬として確立され、化合物Bは、二重効能FXR/TGR5作動薬として確立されている。HepG2細胞における化合物100の遺伝子活性化プロフィールを、化合物Aおよび化合物Bのプロフィールと比較した(Pellicciari,R,et al.,J Med Chem.2002;Aug 15;45:3569−72;Rizzo,G,et al.,Mol.Pharm.,2010;78:617−630)。
FXRは、BAホメオスタシスに関与するいくつかの標的遺伝子の発現を制御する。簡単に記載すると、FXRは、すなわち、脂質代謝、胆汁酸代謝、および炭水化物代謝を含む、いくつかの代謝経路で中心的役割を果たす。遺伝子発現プロフィール分析に関して言えば、脂質代謝に関与する蛋白質をコード化する遺伝子としては、たとえば、APOCII、APOE、APOAI、SREBP−1C、VLDL−R、PLTP、およびLPLなどがあり;胆汁酸代謝に関与する蛋白質をコード化する遺伝子としては、たとえば、OSTα/β、BSEP、MRP2、SHP、CYP7A1、FGF19、SULT2A1、およびUGT2B4などがあり;また、炭水化物代謝に関与する蛋白質をコード化する遺伝子としては、たとえば、PGCla、PEPCK、およびGLUT2などがある。
図3A〜3Hに示す通り、FXRの化合物100活性化は、肝臓および腸内の核内受容体SHPレベルを上昇させることおよびFGF19のレベルを上昇させることによって、BA生合成酵素CYP7A1の発現を間接的に抑制する(Goodwin,B,et al,Mol.Cell 2000;6:517−526)。化合物100に活性化されたFXRはまた、BSEPを含む、BA、ならびにOSTαおよびOSTβの、輸送に関与する蛋白質をコード化する遺伝子の発現を正に制御する。新たに合成されたBAsは、タウリンまたはグリシンと抱合され、次いで胆嚢で活発に分泌され、FXRはこれらの重要なプロセスの両方を制御する。一価陰イオン抱合BAおよび二価陰イオン抱合BAは次に、それぞれBSEPおよび多剤耐性関連蛋白質2(MRP2)によって、胆嚢で活発に分泌される。これらの輸送体はABC輸送体ファミリーに属し、両者ともに転写レベルでFXRにより誘発される。これらのABC輸送体の制御は、肝臓でのBA蓄積および結果として生じる肝損傷を避けるために非常に重要である(Schinkel AH,et al.,Mammalian drug efflux transporters of
the ATP binding cassette(ABC)family:an overview.Adv Drug Deliv Rev.2012;Sep 13)。
the ATP binding cassette(ABC)family:an overview.Adv Drug Deliv Rev.2012;Sep 13)。
図3は、OSTα(A)、OSTβ(B)、BSEP(C)、MRP2(D)、CYP7A1(E)、SHP(F)、FGF−19(G)、およびUGT2B4(H)の発現制御における、化合物100および他の比較化合物の活性を示す一連のグラフである。図3A〜3Hで、y軸は未処理細胞と比較した、発現の倍率変化を示すことに注目されたい。データは、B2Mを基準に正規化した。エラーバーは、3反復の標準誤差を示す。
FXR活性化は、胆汁処理および結果として生じる糞便排泄のための、末梢組織から肝臓へのコレステロールの送達を招来するプロセスである、コレステロール逆輸送に寄与する(Lambert,G,et al.,J Biol Chem 2003;278,2563−70)。この代謝シナリオで、FXRは、リン脂質およびコレステロールの、LDLからHDL、肝臓のリポ蛋白質、たとえばApoE、ApoC−I、ApoC−IVへの転移に関与するリン脂質転移蛋白質(PLTP)、およびHDLの肝臓取り込みに関与するスカベンジャー受容体B1(SRB1)の発現を制御する。
FXRは、肝臓のデノボ脂質生成およびトリグリセリドクリアランスによって、トリグリセリド(TG)代謝をコントロールする。化合物100によって活性化されると、FXRは、SREBP−1c(脂肪酸合成および脂質生成を刺激する際に重要な役割を果たす転写因子)の発現を下方制御する(図4A〜4D)(Landrier,JF,et al.,J Clin Invest 2004;113,1408−18)。デノボ脂質生成の減少に加えて、FXR活性化はまた、TGクリアランスも調節する。FXRの、この追加的なTG−低下作用は、たとえばApo−C−Il LPLおよびVDL受容体等の鍵遺伝子の誘発によって、分子レベルで説明される(Kast,HR,et al.,Mol Endocrinol 2001;15,1720−8)。
図4は、脂質代謝に関与するPLTP(A)、SREBP−1C(B)、APOCII(C)、およびPPARy(D)の制御における、化合物100および他の比較化合物の活性を示す一連のグラフである。図4A〜4Dで、y軸は未処理細胞と比較した、発現の倍率変化を示すことに注目されたい。データは、B2Mを基準に正規化した。エラーバーは、3反復の標準誤差を示す。
FXRは、炭水化物代謝でも役割を果たすかもしれない(MaK,et al.,J Clin Invest.2006;116:1102−9)。化合物100を使用して、PEPCK遺伝子制御を試験した(図5)。図5は、PEPCK遺伝子に対する、化合物100および他の比較化合物の制御を示すグラフである。y軸は未処理細胞と比較した、発現の倍率変化を示す。データは、B2Mを基準に正規化した。エラーバーは、3反復の標準誤差を示す。
全体として、遺伝子発現試験から、化合物100は、化合物Aまたは化合物Bと同じFXR標的遺伝子を調節することが分かった(表3も参照)。
実施例4:化合物100は、HepG2細胞で細胞傷害作用を発揮しない。
化合物100のインビトロ細胞傷害性を評価するために、異なる2つのアッセイ法を使用した。アッセイは、ATP値を測定することによって細胞生存能を評価し、LDH放出を測定することによって細胞傷害性を評価した。アデノシン三リン酸(ATP)ヌクレオチドは、あらゆる細胞でコエンザイムとして使用される多機能分子であり、またミトコンドリアDNAの必須部分であるため、基本分子レベルでのエネルギー源の代表である(Kangas L,et al.,Medical Biology,1984;62,338−343;Crouch SPM,et al,J.Immunol.Methods,1993;160,81−88;Petty RD,et al.,J.Biolumin.Chemilumin.1995;10,29−34)。細胞内エネルギー転移に関しては、ATPは「通貨の分子単位(molecular unit of currency)」と呼ばれてきた。これは、代謝におけるATPの重要な役割を保証することであり、またATP含量の低下は細胞損傷を明らかにする上での第一ステップである(Storer RD,et al.,Mutation Research,1996;368,59−101;Cree IA,Andreotti PE.,Toxicology in Vitro,1997;11,553−556)。
化合物100のインビトロ細胞傷害性を評価するために、異なる2つのアッセイ法を使用した。アッセイは、ATP値を測定することによって細胞生存能を評価し、LDH放出を測定することによって細胞傷害性を評価した。アデノシン三リン酸(ATP)ヌクレオチドは、あらゆる細胞でコエンザイムとして使用される多機能分子であり、またミトコンドリアDNAの必須部分であるため、基本分子レベルでのエネルギー源の代表である(Kangas L,et al.,Medical Biology,1984;62,338−343;Crouch SPM,et al,J.Immunol.Methods,1993;160,81−88;Petty RD,et al.,J.Biolumin.Chemilumin.1995;10,29−34)。細胞内エネルギー転移に関しては、ATPは「通貨の分子単位(molecular unit of currency)」と呼ばれてきた。これは、代謝におけるATPの重要な役割を保証することであり、またATP含量の低下は細胞損傷を明らかにする上での第一ステップである(Storer RD,et al.,Mutation Research,1996;368,59−101;Cree IA,Andreotti PE.,Toxicology in Vitro,1997;11,553−556)。
曝露時間および試験化合物の濃度と関連した細胞内ATPの指標として、細胞生存能を測定した(Sussman,NL.;Promega Cell Notes,Issue 3.2002)。
図6は、指示濃度の化合物で4時間処理した、HepG2細胞におけるATPの測定値を示すグラフである。細胞を媒体のみで処理したとき、種々の濃度の化合物100の存在下で全ての細胞が生育可能であることが証明された、すなわち、化合物100で処理した全ての細胞は生育可能のままである(100%)。LCA(周知の細胞傷害性胆汁酸)を比較器として使用し、タモキシフェンをアッセイの陽性対照として使用した。
細胞の生存能を測定するための追加的方法は、細胞の区画化を明確にする膜の完全性を検出することである。細胞質からの成分の漏出を測定することは、損傷した細胞膜で、膜完全性の喪失を示し、またLDH放出は、細胞における共通毒性を決定するために使用される方法である。HepG2細胞を化合物100で処理し、段階希釈を実施し、LCA希釈液を、アッセイ対象としての無細胞および未処理細胞と一緒に、プレーティングした細胞に加えた。アッセイは、各テスト化合物濃度について三重に実施した。
結果から、化合物100はHepG2細胞に対して細胞傷害作用を誘発しないことが分かる。リトコール酸は70μΜでLDH放出を増加したが、対照のタモキシフェンはほぼ25μΜで細胞傷害作用を発揮した(表4参照)。
実施例5:化合物100はチトクロームP450酵素を阻害しない。
薬物−薬物相互作用について化合物100の可能性を評価するために、6つの主要なCYP450イソ型(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4)を調査した。(Obach,RS,et al.,J Pharmcol Exp Ther,2006;316(1):p.336−48)。
薬物−薬物相互作用について化合物100の可能性を評価するために、6つの主要なCYP450イソ型(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4)を調査した。(Obach,RS,et al.,J Pharmcol Exp Ther,2006;316(1):p.336−48)。
化合物100とチトクロームP450酵素との間の相互作用を測定するために、組み換えCYP450蛋白質(baculosomes;Invitrogen)、基質およびインヒビターを使用して、蛍光信号の産生を阻害する(またはしない)能力により化合物100を分析した(Bidstrup,TB,et al.,Br J Clin Pharmacol,2003;56(3):p.305−14)。陽性対照として、各CYP450イソ型の選択的インヒビターを同一プレートでテストした(表5)。
IC50>10μΜは、化合物がCYP450を阻害しないことを意味する。得られた結果は、化合物100が薬物−薬物相互作用によって影響されそうにないことを示し、化合物100は、化合物AおよびBのように、テストしたチトクロームP450酵素を阻害しないことを示した。(Rizzo,G,et al.,Mol Pharm,2010;78:617−630)。
実施例6:化合物100は、ヒトERGカリウムチャネルを阻害しない。
PredictorTM hERG蛍光偏光アッセイは、テスト化合物がhERGチャネルをブロックする傾向の仮決定に効率的な方法を提供するため、イオンチャネル機能を測定するために、このアッセイを使用した。(Dorn,A,et al.J Biomol Screen,2005;10(4):339−47)。本アッセイは、hERGカリウムチャネル活性は、永続的に形質移入した細胞における静止膜電位に寄与し、したがってhERGチャネルのブロックは細胞膜の脱分極を招来するという仮定に基づく。本アッセイは、パッチ−クランプ電気生理学試験と正確に相互関連のあるデータを作成することにより、潜在的hERGチャネルブロッカーを特定するためのものである。Predictorアッセイの結果は、パッチ−クランプテクニックで得られた結果と高い相関性を示す(表6)(Dorn,A,et al.J Biomol Screen,2005;10(4):339−47)。
PredictorTM hERG蛍光偏光アッセイは、テスト化合物がhERGチャネルをブロックする傾向の仮決定に効率的な方法を提供するため、イオンチャネル機能を測定するために、このアッセイを使用した。(Dorn,A,et al.J Biomol Screen,2005;10(4):339−47)。本アッセイは、hERGカリウムチャネル活性は、永続的に形質移入した細胞における静止膜電位に寄与し、したがってhERGチャネルのブロックは細胞膜の脱分極を招来するという仮定に基づく。本アッセイは、パッチ−クランプ電気生理学試験と正確に相互関連のあるデータを作成することにより、潜在的hERGチャネルブロッカーを特定するためのものである。Predictorアッセイの結果は、パッチ−クランプテクニックで得られた結果と高い相関性を示す(表6)(Dorn,A,et al.J Biomol Screen,2005;10(4):339−47)。
表6は、PredictorTM hERG蛍光偏光アッセイで生成したIC50値と、パッチ−クランプおよび放射性リガンド置換アッセイで報告されたIC50値との比較を示す。
Predictor蛍光偏光アッセイを使用して、このチャネルに対する化合物100の潜在的阻害作用を評価するために、hERGカリウムチャネルを安定的に形質移入されたチャイニーズハムスター卵巣細胞由来の膜調製物を使用した。hERGカリウムチャネル阻害の結果としての膜分極の低下は、蛍光偏光の低下と直接的に相関がある(FP)。化合物Aおよび化合物Bと同様、化合物100はhERGカリウムチャネルをブロックまたは阻害しないことが、結果から分かる。
本アッセイは、テスト化合物の16−点用量反応、ならびに陽性対照E−4031およびタモキシフェンを使用することにより、三重に実施した。E−4031で15nM(ΔmP=163)、およびタモキシフェンで1.4μΜ(ΔmP=183)というIC50が得られた。100mP(ミリ偏光)を超えるアッセイウインドウが良好と考えられる。Z’値が0.78であったことは、優れたアッセイを示す。IC50値を算出するための、GraphPad Prism(GraphPad Software Inc.)解析により、非線形回帰曲線が得られた。
簡単に記載すると、FXRを介した情報伝達は種々の代謝経路を調節し、そのように選択的なFXR調節物質は、肝臓、腎臓を冒す様々な慢性疾患、ならびに代謝性疾患の治療のための、魅力的な候補である。本明細書に記載の実施例の結果から、化合物100は、強力で特定的なFXR作動薬として特徴づけられる。
注目すべきは、化合物100はFXRを強力に活性化するが、他の核内受容体に対して活性を示さず、胆汁酸GPCR TGR5を活性化しなかったことである。高い核内受容体選択性に加えて、化合物100は、薬剤候補に適した薬理学的プロフィールを有する。化合物100は、ヒトHepG2肝臓細胞に対して細胞傷害作用を示さず、肝臓毒性のないことを示し、またテストしたCYP450酵素のいずれも阻害せず、化合物100には、薬物−薬物相互作用のリスクがないことを示す。さらに、化合物100はヒトERGカリウムチャネルを阻害しない。
化合物100の選択性および有効性の組み合わせは、その好ましい薬様特性、特に優れた安全性プロフィールと共に、疾病を治療および予防するための化合物100を魅力的な候補とする。
実施例7:化合物100の生理化学的特性
化合物100の生理化学的特性、たとえば水溶性、臨界ミセル濃度、表面張力およびL
ogPA等を、当技術分野で公知の方法を使用して決定した。化合物100のこれらの特性を、天然および合成の類似物と比較した(表7)。
化合物100の生理化学的特性、たとえば水溶性、臨界ミセル濃度、表面張力およびL
ogPA等を、当技術分野で公知の方法を使用して決定した。化合物100のこれらの特性を、天然および合成の類似物と比較した(表7)。
実施例8:皮内(id)投与後および静脈内(iv)投与後の、胆汁瘻ラットにおける薬物動態学および代謝:
インビボ
インビボモデル、ラットに、化合物100を1μmol/分/Kg1時間で単回投与した(図7A、7B、および7Cを参照)。図7Aは、idおよびiv投与の場合の、化合物100の胆汁分泌促進作用を示すグラフである。図7Bは、idおよびiv投与の場合の、化合物100の継時的分泌を示すグラフである。図7Cは、化合物100の継時的血漿濃度を示すグラフである。
インビボ
インビボモデル、ラットに、化合物100を1μmol/分/Kg1時間で単回投与した(図7A、7B、および7Cを参照)。図7Aは、idおよびiv投与の場合の、化合物100の胆汁分泌促進作用を示すグラフである。図7Bは、idおよびiv投与の場合の、化合物100の継時的分泌を示すグラフである。図7Cは、化合物100の継時的血漿濃度を示すグラフである。
等価物
当業者は、本明細書に記載の特定の実施態様および方法の多くの等価物を認識するか、またはせいぜいルーチンの実験を使用して確認することができるであろう。このような等価物は、本発明の範囲に含まれることを意図する。
当業者は、本明細書に記載の特定の実施態様および方法の多くの等価物を認識するか、またはせいぜいルーチンの実験を使用して確認することができるであろう。このような等価物は、本発明の範囲に含まれることを意図する。
本明細書に引用されている全ての特許、特許出願、および参考文献を、参照により本明細書に明示的に援用する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式I:
の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体
[式中:
R 1 はヒドロキシルであり;
R 2 は、水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のR a で置換されており;
R 3 は水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のR b で置換されており;
R 4 は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のR c で置換されており;
R a 、R b 、およびR c はそれぞれ独立にハロゲンまたはヒドロキシルであり;
R 5 はヒドロキシル、OSO 3 H、OSO 3 − 、OCOCH 3 、OPO 3 H、OPO 3 2− 、または水素であり;また
R 6 はヒドロキシル、OSO 3 H、OSO 3 − 、OCOCH 3 、OPO 3 H、OPO 3 2− 、または水素である;
あるいはR 5 およびR 6 を、それらが結合している炭素原子とまとめると、カルボニルを形成する]。
(項目2)
式II:
を有する、項目1に記載の化合物、
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。
(項目3)
式III;
を有する、項目1に記載の化合物、
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。
(項目4)
式IV:
を有する、項目1に記載の化合物、
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。
(項目5)
前記化合物が化合物である、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目6)
前記化合物が前記薬学的に許容できる塩である、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目7)
前記化合物が前記アミノ酸抱合体である、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目8)
前記アミノ酸抱合体がグリシン抱合体である、項目7に記載の化合物。
(項目9)
前記アミノ酸抱合体がタウリン抱合体である、項目7に記載の化合物。
(項目10)
R 2 またはR 3 の一方がヒドロキシルまたはハロゲンであり、残りのR 2 またはR 3 が水素または未置換のアルキルである、項目1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
(項目11)
R 2 またはR 3 の一方がヒドロキシルであり、残りのR 2 またはR 3 が水素である、項目10に記載の化合物。
(項目12)
R 5 またはR 6 の一方がヒドロキシルであり、残りのR 5 またはR 6 が水素である、項目1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
(項目13)
R 2 がヒドロキシルまたはハロゲンである、項目1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
(項目14)
R 2 がヒドロキシルである、項目13に記載の化合物。
(項目15)
R 2 がハロゲンである、項目13に記載の化合物。
(項目16)
R 3 が水素または未置換のアルキルである、項目1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
(項目17)
R 3 が水素である、項目16に記載の化合物。
(項目18)
R 3 がメチルである、項目16に記載の化合物。
(項目19)
R 2 がヒドロキシルであり、R 3 が水素である、項目1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
(項目20)
R 5 がヒドロキシルである、項目1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
(項目21)
R 6 が水素である、項目20に記載の化合物。
(項目22)
R 2 およびR 5 がそれぞれヒドロキシルであり、R 3 およびR 6 がそれぞれ水素である、項目1〜14および項目16〜21のいずれか一項に記載の化合物。
(項目23)
R 4 がアルキルまたは水素である、項目1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
(項目24)
R 4 が未置換のアルキルである、項目23に記載の化合物。
(項目25)
R 4 がメチル、エチル、プロピル、またはブチルである、項目24に記載の化合物。
(項目26)
R 4 がメチルまたはエチルである、項目25に記載の化合物。
(項目27)
R 4 がメチルである、項目26に記載の化合物。
(項目28)
R 4 がエチルである、項目26に記載の化合物。
(項目29)
次式
を有する、項目1に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。
(項目30)
前記化合物がFXR作動薬である、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物。
(項目31)
前記化合物が、他の核内受容体に対して活性でない、項目1〜30のいずれか一項に記載の化合物。
(項目32)
前記化合物がTGR5を活性化しない、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物。
(項目33)
前記化合物がアポトーシスを誘発する、項目1〜32のいずれか一項に記載の化合物。
(項目34)
前記化合物がヒトHepG2肝細胞に対して細胞傷害作用を示さない、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
(項目35)
前記化合物がCYP1A2、CYP3A4(緑色の基質)、CYP3A4(青色の基質)、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、およびCYP2E1から選択される1つまたは複数のCYP450イソ型を阻害しない、項目1〜34のいずれか一項に記載の化合物。
(項目36)
前記化合物がヒトERGカリウムチャネルを阻害しない、項目1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
(項目37)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物またはアミノ酸抱合体を合成する方法。
(項目38)
項目1〜29のいずれか一項に記載の1つまたは複数の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体を含むキット。
(項目39)
薬学的に許容できる成分をさらに含む、項目38に記載のキット。
(項目40)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、および薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物。
(項目41)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の疾病または状態を治療または予防する方法。
(項目42)
前記疾病または状態がFXR介在性の疾病または状態である、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記疾病または状態に、FXR活性低下が介在する、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記疾病が、心血管疾患、慢性肝疾患、脂質障害、胃腸病、腎疾患、代謝性疾患、癌、および神経疾患から選択される、項目41〜43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記疾病が、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、高脂血症、高リポ蛋白血症、および高トリグリセリド血症から選択される心血管疾患である、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記疾病が、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、脳腱黄色腫症(CTX)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、薬物性胆汁鬱滞、妊娠の肝内胆汁鬱滞、非経口栄養関連の胆汁鬱滞(PNAC)、細菌過剰増殖または敗血症関連の胆汁鬱滞、自己免疫肝炎、慢性ウイルス性肝炎、アルコール性肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝臓移植関連の移植片対宿主病、生体ドナー移植肝再生、先天性肝線維症、総胆管結石症、肉芽腫性肝疾患、肝内または肝外悪性腫瘍、シェーグレン症候群、サルコイドーシス、ウィルソン病、ゴーシェ病、ヘモクロマトーシス、およびα1−抗トリプシン欠乏症から選択される慢性肝疾患である、項目44に記載の方法。
(項目47)
前記疾病が、炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)、細菌過剰増殖、吸収不良、放射線照射後大腸炎、および顕微鏡的大腸炎から選択される胃腸病である、項目44に記載の方法。
(項目48)
前記炎症性腸疾患がクローン病および潰瘍性大腸炎から選択される、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記疾病が、糖尿病性腎症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、高血圧性腎硬化症、慢性糸球体腎炎、慢性移植糸球体腎症、慢性間質性腎炎、および多発性嚢胞腎から選択される腎疾患である、項目44に記載の方法。
(項目50)
前記疾病が、インスリン抵抗性、高血糖症、糖尿病、糖尿肥満、および肥満から選択される代謝性疾患である、項目44に記載の方法。
(項目51)
前記糖尿病がI型糖尿病である、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記糖尿病がII型糖尿病である、項目50に記載の方法。
(項目53)
前記疾病が癌である、項目44に記載の方法。
(項目54)
前記癌が大腸癌である、項目53に記載の方法。
(項目55)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のコレステロール値を低下し、かつ/またはコレステロール代謝、異化、食餌性コレステロールの吸収、およびコレステロール逆輸送を調節する方法。
(項目56)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のコレステロール値、トリグリセリド値、または胆汁酸値に影響を与える疾病を治療または予防する方法。
(項目57)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の脂質代謝に影響を与える疾病の1つまたは複数の症状を治療または予防する方法。
(項目58)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の高コレステロール値と関連した疾病状態を治療または予防する方法。
(項目59)
前記疾病状態が、冠動脈疾患、狭心症、頸動脈疾患、脳卒中、脳動脈硬化症、および黄色腫から選択される、項目58に記載の方法。
(項目60)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の胆汁鬱滞の1つまたは複数の症状を治療または予防する方法。
(項目61)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の胆石を治療または予防する方法。
(項目62)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のトリグリセリドを低下させる方法。
(項目63)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のメタボリックシンドロームを治療または予防する方法。
(項目64)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のコレステロール胆石症を治療または予防する方法。
(項目65)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の脂質蓄積を減少させる方法。
(項目66)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の肝再生を増強する方法。
(項目67)
前記方法が、肝臓移植のための肝再生増進である、項目66に記載の方法。
(項目68)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の線維症を治療または予防する方法。
(項目69)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の臓器線維症を治療または予防する方法。
(項目70)
前記線維症が肝線維症である、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記疾病が神経疾患である、項目44に記載の方法。
(項目72)
前記神経疾患が脳卒中である、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体が、経口、非経口、筋肉内、鼻腔内、舌下、気管内、吸入、眼内、経膣、直腸、および脳室内から選択される経路で投与される、項目41〜72のいずれか一項に記載の方法。
(項目74)
前記経路が経口である、項目73に記載の方法。
(項目75)
前記化合物がFXR作動薬である、項目41〜74のいずれか一項に記載の方法。
(項目76)
前記化合物が選択的FXR作動薬である、項目75に記載の方法。
(項目77)
前記化合物がTGR5を活性化しない、項目41〜76のいずれか一項に記載の方法。
(項目78)
前記化合物がアポトーシスを誘発する、項目41〜77のいずれか一項に記載の方法。
(項目79)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を細胞に投与することによって、細胞における1つまたは複数の遺伝子の発現レベルを制御する方法であって、前記遺伝子が胆汁酸ホメオスタシスに関与する、遺伝子の発現レベルを制御する方法。
(項目80)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を細胞に投与することによって、CYP7α1およびSREBP−1Cから選択される1つまたは複数の遺伝子の、細胞における発現レベルを下方制御する方法。
(項目81)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を細胞に投与することによって、OSTα、OSTβ、BSEP、SHP、UGT2B4、MRP2、FGF−19、PPARγ、PLTP、APOCII、およびPEPCKから選択される1つまたは複数の遺伝子の、細胞における発現レベルを上方制御する方法。
(項目1)
式I:
[式中:
R 1 はヒドロキシルであり;
R 2 は、水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のR a で置換されており;
R 3 は水素、ヒドロキシル、アルキル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のR b で置換されており;
R 4 は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはハロゲンであって、前記アルキルは未置換であるかまたは1つまたは複数のR c で置換されており;
R a 、R b 、およびR c はそれぞれ独立にハロゲンまたはヒドロキシルであり;
R 5 はヒドロキシル、OSO 3 H、OSO 3 − 、OCOCH 3 、OPO 3 H、OPO 3 2− 、または水素であり;また
R 6 はヒドロキシル、OSO 3 H、OSO 3 − 、OCOCH 3 、OPO 3 H、OPO 3 2− 、または水素である;
あるいはR 5 およびR 6 を、それらが結合している炭素原子とまとめると、カルボニルを形成する]。
(項目2)
式II:
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。
(項目3)
式III;
を有する、項目1に記載の化合物、
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。
(項目4)
式IV:
を有する、項目1に記載の化合物、
またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体。
(項目5)
前記化合物が化合物である、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目6)
前記化合物が前記薬学的に許容できる塩である、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目7)
前記化合物が前記アミノ酸抱合体である、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目8)
前記アミノ酸抱合体がグリシン抱合体である、項目7に記載の化合物。
(項目9)
前記アミノ酸抱合体がタウリン抱合体である、項目7に記載の化合物。
(項目10)
R 2 またはR 3 の一方がヒドロキシルまたはハロゲンであり、残りのR 2 またはR 3 が水素または未置換のアルキルである、項目1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
(項目11)
R 2 またはR 3 の一方がヒドロキシルであり、残りのR 2 またはR 3 が水素である、項目10に記載の化合物。
(項目12)
R 5 またはR 6 の一方がヒドロキシルであり、残りのR 5 またはR 6 が水素である、項目1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
(項目13)
R 2 がヒドロキシルまたはハロゲンである、項目1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
(項目14)
R 2 がヒドロキシルである、項目13に記載の化合物。
(項目15)
R 2 がハロゲンである、項目13に記載の化合物。
(項目16)
R 3 が水素または未置換のアルキルである、項目1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
(項目17)
R 3 が水素である、項目16に記載の化合物。
(項目18)
R 3 がメチルである、項目16に記載の化合物。
(項目19)
R 2 がヒドロキシルであり、R 3 が水素である、項目1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
(項目20)
R 5 がヒドロキシルである、項目1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
(項目21)
R 6 が水素である、項目20に記載の化合物。
(項目22)
R 2 およびR 5 がそれぞれヒドロキシルであり、R 3 およびR 6 がそれぞれ水素である、項目1〜14および項目16〜21のいずれか一項に記載の化合物。
(項目23)
R 4 がアルキルまたは水素である、項目1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
(項目24)
R 4 が未置換のアルキルである、項目23に記載の化合物。
(項目25)
R 4 がメチル、エチル、プロピル、またはブチルである、項目24に記載の化合物。
(項目26)
R 4 がメチルまたはエチルである、項目25に記載の化合物。
(項目27)
R 4 がメチルである、項目26に記載の化合物。
(項目28)
R 4 がエチルである、項目26に記載の化合物。
(項目29)
次式
(項目30)
前記化合物がFXR作動薬である、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物。
(項目31)
前記化合物が、他の核内受容体に対して活性でない、項目1〜30のいずれか一項に記載の化合物。
(項目32)
前記化合物がTGR5を活性化しない、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物。
(項目33)
前記化合物がアポトーシスを誘発する、項目1〜32のいずれか一項に記載の化合物。
(項目34)
前記化合物がヒトHepG2肝細胞に対して細胞傷害作用を示さない、項目1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
(項目35)
前記化合物がCYP1A2、CYP3A4(緑色の基質)、CYP3A4(青色の基質)、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、およびCYP2E1から選択される1つまたは複数のCYP450イソ型を阻害しない、項目1〜34のいずれか一項に記載の化合物。
(項目36)
前記化合物がヒトERGカリウムチャネルを阻害しない、項目1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
(項目37)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物またはアミノ酸抱合体を合成する方法。
(項目38)
項目1〜29のいずれか一項に記載の1つまたは複数の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体を含むキット。
(項目39)
薬学的に許容できる成分をさらに含む、項目38に記載のキット。
(項目40)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、および薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物。
(項目41)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、またはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、対象者の疾病または状態を治療または予防する方法。
(項目42)
前記疾病または状態がFXR介在性の疾病または状態である、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記疾病または状態に、FXR活性低下が介在する、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記疾病が、心血管疾患、慢性肝疾患、脂質障害、胃腸病、腎疾患、代謝性疾患、癌、および神経疾患から選択される、項目41〜43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記疾病が、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、高脂血症、高リポ蛋白血症、および高トリグリセリド血症から選択される心血管疾患である、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記疾病が、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、脳腱黄色腫症(CTX)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、薬物性胆汁鬱滞、妊娠の肝内胆汁鬱滞、非経口栄養関連の胆汁鬱滞(PNAC)、細菌過剰増殖または敗血症関連の胆汁鬱滞、自己免疫肝炎、慢性ウイルス性肝炎、アルコール性肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝臓移植関連の移植片対宿主病、生体ドナー移植肝再生、先天性肝線維症、総胆管結石症、肉芽腫性肝疾患、肝内または肝外悪性腫瘍、シェーグレン症候群、サルコイドーシス、ウィルソン病、ゴーシェ病、ヘモクロマトーシス、およびα1−抗トリプシン欠乏症から選択される慢性肝疾患である、項目44に記載の方法。
(項目47)
前記疾病が、炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)、細菌過剰増殖、吸収不良、放射線照射後大腸炎、および顕微鏡的大腸炎から選択される胃腸病である、項目44に記載の方法。
(項目48)
前記炎症性腸疾患がクローン病および潰瘍性大腸炎から選択される、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記疾病が、糖尿病性腎症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、高血圧性腎硬化症、慢性糸球体腎炎、慢性移植糸球体腎症、慢性間質性腎炎、および多発性嚢胞腎から選択される腎疾患である、項目44に記載の方法。
(項目50)
前記疾病が、インスリン抵抗性、高血糖症、糖尿病、糖尿肥満、および肥満から選択される代謝性疾患である、項目44に記載の方法。
(項目51)
前記糖尿病がI型糖尿病である、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記糖尿病がII型糖尿病である、項目50に記載の方法。
(項目53)
前記疾病が癌である、項目44に記載の方法。
(項目54)
前記癌が大腸癌である、項目53に記載の方法。
(項目55)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のコレステロール値を低下し、かつ/またはコレステロール代謝、異化、食餌性コレステロールの吸収、およびコレステロール逆輸送を調節する方法。
(項目56)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のコレステロール値、トリグリセリド値、または胆汁酸値に影響を与える疾病を治療または予防する方法。
(項目57)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の脂質代謝に影響を与える疾病の1つまたは複数の症状を治療または予防する方法。
(項目58)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の高コレステロール値と関連した疾病状態を治療または予防する方法。
(項目59)
前記疾病状態が、冠動脈疾患、狭心症、頸動脈疾患、脳卒中、脳動脈硬化症、および黄色腫から選択される、項目58に記載の方法。
(項目60)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の胆汁鬱滞の1つまたは複数の症状を治療または予防する方法。
(項目61)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の胆石を治療または予防する方法。
(項目62)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のトリグリセリドを低下させる方法。
(項目63)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のメタボリックシンドロームを治療または予防する方法。
(項目64)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者のコレステロール胆石症を治療または予防する方法。
(項目65)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の脂質蓄積を減少させる方法。
(項目66)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の肝再生を増強する方法。
(項目67)
前記方法が、肝臓移植のための肝再生増進である、項目66に記載の方法。
(項目68)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の線維症を治療または予防する方法。
(項目69)
有効量の、項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を、必要としている対象者に投与することを含む、前記対象者の臓器線維症を治療または予防する方法。
(項目70)
前記線維症が肝線維症である、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記疾病が神経疾患である、項目44に記載の方法。
(項目72)
前記神経疾患が脳卒中である、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記化合物またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体が、経口、非経口、筋肉内、鼻腔内、舌下、気管内、吸入、眼内、経膣、直腸、および脳室内から選択される経路で投与される、項目41〜72のいずれか一項に記載の方法。
(項目74)
前記経路が経口である、項目73に記載の方法。
(項目75)
前記化合物がFXR作動薬である、項目41〜74のいずれか一項に記載の方法。
(項目76)
前記化合物が選択的FXR作動薬である、項目75に記載の方法。
(項目77)
前記化合物がTGR5を活性化しない、項目41〜76のいずれか一項に記載の方法。
(項目78)
前記化合物がアポトーシスを誘発する、項目41〜77のいずれか一項に記載の方法。
(項目79)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を細胞に投与することによって、細胞における1つまたは複数の遺伝子の発現レベルを制御する方法であって、前記遺伝子が胆汁酸ホメオスタシスに関与する、遺伝子の発現レベルを制御する方法。
(項目80)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を細胞に投与することによって、CYP7α1およびSREBP−1Cから選択される1つまたは複数の遺伝子の、細胞における発現レベルを下方制御する方法。
(項目81)
項目1〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくはアミノ酸抱合体を細胞に投与することによって、OSTα、OSTβ、BSEP、SHP、UGT2B4、MRP2、FGF−19、PPARγ、PLTP、APOCII、およびPEPCKから選択される1つまたは複数の遺伝子の、細胞における発現レベルを上方制御する方法。
Claims (1)
- 明細書または図面に記載の発明。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190408 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20190626 |