JP2018107106A - 固体電解質及びそれを用いた二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネシウムイオンを伝導する新規な固体電解質及びそれを用いた二次電池を提供する。【解決手段】固体電解質は、一般式MgxMySiOz(ただし、MはTi、Zr、Hf、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x<2を満たし、yは0<y<2を満たし、zは3<z<6を満たす)で示される組成を有する。【選択図】なし

Description

本開示は、固体電解質及びそれを用いた二次電池に関するものである。
近年、マグネシウム二次電池の実用化が期待されている。マグネシウム二次電池は、従来のリチウムイオン電池に比べて、高い理論容量密度を有する。
特許文献1は、マグネシウムとケイ素とアルミニウムを含むオリビン型構造の酸化物からなる固体電解質を開示している。
国際公開第2016/042594号
本開示は、マグネシウムイオンを伝導する新規な固体電解質及びそれを用いた二次電池を提供する。
本開示の一態様に係る固体電解質は、一般式MgxySiOz(ただし、MはTi、Zr、Hf、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x<2を満たし、yは0<y<2を満たし、zは3<z<6を満たす)で示される組成を有する。
本開示によれば、マグネシウムイオンを伝導する新規な固体電解質及びそれを用いた二次電池が提供されうる。
図1Aは、実施形態の二次電池の構成例を模式的に示す断面図である。 図1Bは、実施形態の二次電池の第1の変形例を模式的に示す断面図である。 図1Cは、実施形態の二次電池の第2の変形例を模式的に示す断面図である。 図2は、実施例1から3の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。 図3は、実施例4から6の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。 図4は、実施例1から3の固体電解質の温度とイオン伝導率の関係を示す図である。 図5は、実施例4から6の固体電解質の温度とイオン伝導率の関係を示す図である。 図6は、実施例1から6と参考例の固体電解質における、置換比率y/(x+y)とイオン伝導の活性化エネルギーの関係を示す図である。
以下、実施形態について図面を用いてさらに詳細に説明する。
以下の説明は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下に示される数値、組成、形状、膜厚、電気特性、二次電池の構造、電極材料などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。加えて、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素は、任意の構成要素である。
以下では、主に、二次電池に用いられる固体電解質について説明されるが、本開示の固体電解質の用途はこれに限定されない。固体電解質は、例えば、イオン濃度センサなどの電気化学デバイスに用いられてもよい。
(実施形態)
[1.固体電解質]
[1−1.固体電解質の組成]
二価のマグネシウムイオンは、一価のリチウムイオンに比べて、固体電解質中のアニオンとの静電相互作用が大きく、したがって、固体電解質中で拡散しにくい。そのため、マグネシウムイオンを伝導する固体電解質において、イオン伝導率の向上が望まれる。
これに対して、本発明者は、以下の新規の固体電解質を見出した。
本実施形態に係る固体電解質は、一般式MgxySiOz(ただし、MはTi、Zr、Hf、Ca、Sr及びBaからなる群から選択された少なくとも1種であり、xは0<x<2を満たし、yは0<y<2を満たし、zは3<z<6を満たす)で示される組成を有する。
固体電解質を構成する各元素の組成比は、例えば、X線電子分光分析法(X‐Ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)で定量することができる。
本開示における「固体電解質」は、上記一般式を厳密に満たすものに限定されず、当該一般式で示される構成元素以外に極微量の不純物を含有するものをも包含する。
本実施形態に係る固体電解質は、優れたマグネシウムイオンの伝導率を示しうる。これは、以下の理由によるものと推察される。
本実施形態に係る固体電解質は、少なくとも短距離秩序の領域において、配位多面体からなる複数の層と、これらの層の間に挿入されたマグネシウムイオンと、マグネシウムイオンの一部を置換する金属イオン(すなわち、上記の一般式における金属Mのイオン)とによって構成される。配位多面体は、ケイ素原子の周りに酸素イオンが6配位した八面体である。本実施形態にかかる固体電解質は、金属イオンによってマグネシウムイオンの一部が置換されているため、優れたマグネシウムイオンの伝導率を示しうる。詳細は後述される。
上記の一般式において、マグネシウムの組成比を表すxは、0<x<2を満たす。これにより、固体電解質は、マグネシウム原子の欠損を有しうる。この欠損により、マグネシウムイオンが移動しやすくなる。そのため、固体電解質内におけるマグネシウムイオンの伝導率を向上させることができる。
上記の一般式において、金属Mの組成比を表すyは、0<y<2を満たす。
上記の一般式において、マグネシウムの組成比と金属Mの組成比の和x+yが、1<x+y<2.5を満たす。
金属Mの導入がイオン伝導率の向上に寄与するという観点から、マグネシウムと金属Mの和に対する金属Mの比率y/(x+y)は、好ましくは0.01以上であり、より好ましくは0.3より大きく、さらに好ましくは0.5より大きい。
上記の一般式において、酸素の組成比を表すzは、3<z<6を満たす。例えば、zが3<z<4を満たす場合、固体電解質は酸素の欠損を有しうる。これにより、マグネシウムイオンにクーロン引力を及ぼす酸素イオンが減少し、マグネシウムイオンが動きやすくなる。例えば、zが4<z<6を満たす場合、固体電解質は、マグネシウムの欠損、及び/又は、MgOを有しうる。マグネシウムの欠損を介して、マグネシウムイオンが移動しやすくなる。MgOが配位多面体を歪めることによってマグネシウムイオンを動きやすくなり、MgOの生成に伴って酸素イオンが減少することによってマグネシウムイオンに及ぼされるクーロン引力が弱まる。したがって、zを調整することにより、固体電解質内におけるマグネシウムイオンの伝導率を向上させることができる。
固体電解質は、非晶質体であってもよい。本開示における「非晶質体」は、結晶構造を完全にもたない物質に限定されず、短距離秩序の範囲で結晶質の領域を有する物質をも包含する。非晶質体は、例えば、X線回折(XRD)において、結晶由来のシャープなピークを示さず、かつ、非晶質由来のブロードなピークを示す物質を意味する。非晶質体の固体電解質は、原子及び/又はイオンの間の間隔を広げることができる。これにより、マグネシウムイオンの周囲の空間が広がり、マグネシウムイオンに周囲のアニオンから及ぼされるクーロン引力が弱まる。その結果、非晶質体の固体電解質は、優れたイオン伝導特性を示しうる。
固体電解質が非晶質体である場合、薄膜として形成されうる。固体電解質の膜厚は、例えば、100ナノメートル以上、かつ、20マイクロメートル以下であってもよく、さらに、2マイクロメートル以下であってもよい。これにより、固体電解質におけるピンホールの発生を抑制しつつ、マグネシウムイオンの伝導に対する抵抗値を低減できる。例えば、固体電解質のイオン伝導率が2×10-7S/cmであり、かつ、膜厚が100nmである場合、固体電解質の単位面積あたりの抵抗値は、50Ω・cm2以下となりうる。
[1−2.Ti、Zr及び/又はHfを含有する固体電解質]
一般式MgxySiOzにおいて、金属MがTi、Zr及び/又はHfを含む場合、2価のマグネシウムイオンの一部が、4価の金属イオンに置換される。このとき、電気的中性条件によって、マグネシウムイオンのサイトの一部に空孔欠陥が形成され、この空孔欠陥を介してマグネシウムイオンが伝導する。また、4価の金属イオンはクーロン引力によってアニオンを強く引きつけるため、これによってマグネシウムイオンが周辺のアニオンから受けるクーロン引力が弱まり、マグネシウムイオンが動きやすくなる。したがって、Ti、Zr及び/又はHfによって、固体電解質内におけるマグネシウムイオンの活性化エネルギーが減少し、これによりマグネシウムイオンのイオン伝導率が向上する。
マグネシウムイオンのイオン半径(すなわち結晶半径)が0.86Åであるのに対して、チタンイオン、ジルコニウムイオン及びハフニウムイオンのイオン半径(すなわち結晶半径)は、それぞれ、0.75Å、0.86Å及び0.85Åである。したがって、チタンイオン、ジルコニウムイオン、及びハフニウムイオンのイオン半径は、いずれも、マグネシウムイオンのイオン半径に近い値をとる。具体的には、マグネシウムイオンのイオン半径に対する、チタンイオン、ジルコニウムイオン、及びハフニウムイオンのイオン半径の差は、いずれも、マグネシウムイオンのイオン半径の±15%以内に収まっている。そのため、Ti、Zr及び/又はHfによる置換は、固体電解質の構造安定性を維持しながら、マグネシウムイオンのイオン伝導率を向上させることができる。すなわち、例えば、温度変化に対する安定性と、高いイオン伝導性とが両立されうる。
さらに、ジルコニウムイオン、及びハフニウムイオンのイオン半径は、いずれも、マグネシウムイオンのイオン半径とほぼ同等の値をとる。具体的には、マグネシウムイオンのイオン半径に対する、ジルコニウムイオン、及びハフニウムイオンのイオン半径の差は、いずれも、マグネシウムイオンのイオン半径の±5%以内に収まっている。したがって、Zr及び/又はHfによる置換は、固体電解質の構造安定性をより効果的に維持しながら、マグネシウムイオンのイオン伝導率を向上させることができる。
[1−3.Ca、Sr及び/又はBaを含有する固体電解質]
一般式MgxySiOzにおいて、金属MがCa、Sr及び/又はBaを含む場合、2価のマグネシウムイオンの一部が、2価の金属イオンに置換される。マグネシウムイオンのイオン半径(すなわち結晶半径)が0.86Åであるのに対して、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン及びバリウムイオンのイオン半径(すなわち結晶半径)は、それぞれ、1.14Å、1.32Å及び1.49Åである。したがって、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン及びバリウムイオンのイオン半径は、いずれも、マグネシウムイオンのイオン半径よりも大きい値をとる。Ca、Sr及び/又はBaによる置換は、配位多面体の格子のサイズ、及び/又は、配位多面体同士の間隔を拡げる。これにより、マグネシウムイオンが移動する空間が拡大しうる。加えて、マグネシウムイオン同士が離れることにより、マグネシウムイオン間におけるクーロン斥力が弱まり、マグネシウムイオンが動きやすくなる。したがって、Ca、Sr及び/又はBaによって、固体電解質内におけるマグネシウムイオンのイオン伝導率が向上する。
[2.固体電解質の製造方法]
本実施形態の固体電解質は、例えば、物理堆積法又は化学堆積法によって形成されうる。物理堆積法の例としては、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、及びパルスレーザ堆積(PLD)法が挙げられる。化学堆積法の例としては、原子層堆積法(ALD)、化学気相蒸着(CVD)法、液相成膜法、ゾル・ゲル法、金属有機化合物分解(MOD)法、スプレイ熱分解(SPD)法、ドクターブレイド法、スピンコート法、及び、印刷技術が挙げられる。CVD法の例としては、プラズマCVD法、熱CVD法、及びレーザCVD法が挙げられる。液相成膜法は、例えば湿式メッキであり、湿式メッキの例としては、電解メッキ、浸漬メッキ、及び無電解メッキが挙げられる。印刷技術の例としては、インクジェット法及びスクリーンプリンティングが挙げられる。しかし、固体電解質の形成方法は、これらの方法に制限されるものではない。固体電解質は、望ましくは、スパッタリング法、真空蒸着法、PLD法、CVD法、ALD法のいずれかにより成膜されうる。
本実施形態の固体電解質は、例えば、アニールレスで形成されうる。そのため、製造方法を簡素化でき、製造コストを低減でき、歩留まりを向上できる。
[3.二次電池]
[3−1.構成]
本実施形態に係る二次電池の一例について、図1Aを用いて説明する。図1Aは、本実施形態の二次電池10の構成例を模式的に示す断面図である。
二次電池10は、基板11と、正極集電体12と、正極13と、固体電解質14と、負極15と、負極集電体16とを備える。固体電解質14は、正極13と負極15の間に配置されればよく、それらの間に中間層が設けられてもよい。マグネシウムイオンは、固体電解質14を通って正極13及び負極15の間を移動しうる。
基板11は、絶縁性基板であってもよく、導電性基板であってもよい。基板11は、その上に無機物の層又は有機物の層が形成される際に、変化しないものであればよい。基板11の例としては、例えば、ガラス基板、プラスチック基板、高分子フィルム、シリコン基板、金属板、金属箔シート、及びこれらを積層したものが挙げられる。基板11は、市販のものであってもよく、又は、公知の方法により製造されてもよい。
正極集電体12は、二次電池10の動作電圧の範囲内において正極13に含有されるイオン伝導体と化学変化を起こさないような、電子伝導体で構成される。マグネシウムの標準酸化還元電位に対する正極集電体12の動作電圧は、例えば、+2.5V〜+4.5Vの範囲内にあってもよい。正極集電体12の材料は、例えば、金属又は合金である。より具体的には、正極集電体12の材料は、銅、クロム、ニッケル、チタン、白金、金、アルミニウム、タングステン、鉄、及び、モリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素を含む金属又は合金であってもよい。正極集電体12の材料は、導電性、イオン伝導体に対する耐性、及び酸化還元電位の観点から、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、白金又は金であってもよい。
正極集電体12は透明な導電膜で形成されていてもよい。透明な導電膜の例として、インジウム・スズ酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、及び、Al含有ZnOが挙げられる。
正極集電体12は、上記の金属及び/又は透明な導電性膜が積層された積層膜であってもよい。
正極13は、マグネシウムイオンを吸蔵及び放出し得る正極活物質を含有する。正極活物質の例としては、金属酸化物、ポリアニオン塩化合物、硫化物、カルコゲナイド化合物、及び、水素化物が挙げられる。金属酸化物の例としては、V25、MnO2、MoO3などの遷移金属酸化物、並びに、MgCoO2、MgNiO2などのマグネシウム複合酸化物が挙げられる。ポリアニオン塩化合物の例としては、MgCoSiO4、MgMnSiO4、MgFeSiO4、MgNiSiO4、MgCo24、及び、MgMn24が挙げられる。硫化物の例としては、Mo68が挙げられる。カルコゲナイド化合物の例としては、Mo9Se11が挙げられる。
正極活物質は、例えば結晶質である。正極13は、2種類以上の正極活物質を含有していてもよい。
正極13は、必要に応じて、導電材や結着剤などを含んでいてもよい。
導電材は、電子伝導性材料であればよく、特に限定されない。導電材の例として、炭素材料、金属、及び導電性高分子が挙げられる。炭素材料の例としては、天然黒鉛(例えば塊状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、及び、炭素繊維が挙げられる。金属の例としては、銅、ニッケル、アルミニウム、銀、及び金が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。導電材の材料は、電子伝導性及び塗工性の観点より、例えば、カーボンブラック又はアセチレンブラックであってもよい。
結着剤は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たせばよく、特に限定されない。結着剤の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、スルホン化EPDMゴム、並びに、天然ブチルゴム(NBR)が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。結着剤は、例えば、セルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体であってもよい。
正極活物質、導電材、及び、結着剤を分散させる溶剤の例としては、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、及びテトラヒドロフランが挙げられる。溶剤は、例えば、分散剤に増粘剤を加えたものでもよい。増粘剤の例としては、カルボキシメチルセルロース、及び、メチルセルロースが挙げられる。
正極13は、例えば、次のように形成される。まず、正極活物質と導電材と結着剤とが混合される。次に、この混合物に適当な溶剤が加えられ、これによりペースト状の正極材が得られる。次に、この正極材が正極集電体の表面に塗布され、乾燥される。これにより、正極13が得られる。なお、正極材は、電極密度を高めるために、圧縮されてもよい。
正極13は、薄膜状であってもよい。正極13の膜厚は、例えば、500ナノメートル以上、20マイクロメートル以下であってもよい。
固体電解質14は、上述の固体電解質であるため、説明が省略される。
負極15は、マグネシウム金属を溶解および析出し得る負極活物質、又は、マグネシウムイオンを吸蔵及び放出し得る負極活物質を含有する。負極活物質の例としては、金属、合金、硫化物、炭素、有機化合物、無機化合物、金属錯体、及び有機高分子化合物が挙げられる。金属の例としては、マグネシウム、錫、ビスマス、及びアンチモンが挙げられる。合金は、例えば、アルミニウム、シリコン、ガリウム、亜鉛、錫、マンガン、ビスマス、及びアンチモンから選択される少なくとも1つと、マグネシウムとの合金である。
負極15は、2種類以上の負極活物質を含有していてもよい。
負極15は、必要に応じて、導電材や結着剤などを含んでいてもよい。負極15における導電材、結着剤、溶剤及び増粘剤は、正極13について説明したものを適宜利用することができる。
負極15は、薄膜状であってもよい。負極15の膜厚は、例えば、500ナノメートル以上、20マイクロメートル以下であってもよい。
負極集電体16は、二次電池10の動作電圧の範囲内において負極15に含有されるイオン伝導体と化学変化を起こさないような、電子伝導体で構成される。マグネシウムの標準還元電位に対する負極集電体16の動作電圧は、例えば、0V〜+1.5Vの範囲内にあってもよい。負極集電体16の材料は、正極集電体12について説明したものを適宜利用することができる。
正極集電体12、正極13、固体電解質14、負極15、負極集電体16は、それぞれ、先述の化学堆積法又は物理堆積法によって形成することができる。
二次電池10の上面視における形状は、例えば、矩形、円形、楕円形、又は六角形であってもよい。二次電池10の構造は、円筒型、角型、ボタン型、コイン型、又は扁平型であってもよい。
[3−2.第1の変形例]
図1Bは、本実施形態の第1の変形例に係る二次電池10Aの構成を示す模式的な断面図である。
二次電池10Aは、正極集電体12と、正極活物質層13と、負極活物質層15と、負極集電体16と、電解液14Lと、固体電解質層14Sとを備える。二次電池10Aは、例えば、固体電解質層14Sと負極活物質層15とを隔てるセパレータ(図示せず)をさらに備えてもよい。この場合、電解液14Lは、セパレータの内部に含浸されていてもよい。
正極活物質層13は、正極集電体12の上に配置され、複数の正極活物質粒子13Pを含む。言い換えると、複数の正極活物質粒子13Pが、正極集電体12の上に配置されている。正極活物質層13の上面は、複数の正極活物質粒子13Pによって画定される凹凸面である。正極活物質層12は、正極活物質に加えて、必要に応じて、導電材及び/又は結着剤が添加されていてもよい。
負極活物質層15は、負極集電体16の上に配置され、複数の負極活物質粒子15Pを含む。言い換えると、複数の負極活物質粒子15Pが、負極集電体16の上に配置されている。負極活物質層15の下面は、複数の負極活物質粒子15Pによって画定される凹凸面である。
固体電解質層14Sは、正極活物質層13上に配置された1つの層であり、複数の正極活物質粒子13Pを一括して覆っている。固体電解質層14Sは、複数の正極活物質粒子13Pによって画定される凹凸面に沿って形成されている。
固体電解質層14Sの組成は、固体電解質14と同様である。固体電解質層14Sは、非晶質体であるため、薄膜として形成することができる。この薄膜の膜厚は、例えば、1ナノメートル以上、かつ、200ナノメートル以下であってもよい。加えて、固体電解質層14Sは、非晶質体であるため、正極活物質層12の凹凸面に沿って形成しやすい。
電解液14Lは、正極活物質層13と負極活物質層15の間の空間に充填されている。電解液14Lは、さらに、複数の正極活物質粒子13Pの間の間隙を充填していてもよく、複数の負極活物質粒子15Pの間の間隙を充填していてもよい。
電解液14Lは、非水溶媒中にマグネシウム塩が溶解した液体であり、電場に応じてマグネシウムイオンを移動させうる。
非水溶媒の材料の例としては、環状エーテル、鎖状エーテル、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステル、鎖状カルボン酸エステル、ピロ炭酸エステル、リン酸エステル、ホウ酸エステル、硫酸エステル、亜硫酸エステル、環状スルホン、鎖状スルホン、ニトリル、及びスルトンが挙げられる。溶媒として、上記の物質のうち1種類だけが用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。
マグネシウム塩の例としては、MgBr2、MgI2、MgCl2、Mg(AsF62、Mg(ClO42、Mg(PF62、Mg(BF42、Mg(CF3SO32、Mg[N(CF3SO222、Mg(SbF62、Mg(SiF62、Mg[C(CF3SO232、Mg[N(FSO222、Mg[N(C25SO222、MgB10Cl10、MgB12Cl12、Mg[B(C6542、Mg[B(C6542、Mg[N(SO2CF2CF322、Mg[BF3252、及びMg[PF3(CF2CF332が挙げられる。マグネシウム塩として、上記の物質のうち1種類だけが用いられてもよいし、2種類以上が組み合わされて用いられてもよい。
電解液を有し、かつ、固体電解質層を有さない従来の二次電池の場合、正極活物質と電解液の接触面において電子が授受されて、電解液が分解する虞がある。一方、二次電池10Aは、正極活物質層13を覆う固体電解質層14Sを有するため、正極活物質層13と電解液14Lの間のマグネシウムイオンの移動を許容しながら、正極活物質層13と電解液14Lの電子の移動を抑止することができる。そのため、二次電池10Aの電気的特性を維持しながら、電解液14Lの分解を抑止することができる。その結果、二次電池10Aが安定化され、長寿命化されうる。
なお、固体電解質層14Sは、正極活物質層13と電解液14Lの接触を完全に防いでいなくてもよく、例えば、固体電解質層14Sがない構成に比べて、正極活物質層13と電解液14Lの接触面積を低減していればよい。
特に、二次電池10Aの充電時に正極の充電電位が4Vを超えるような場合、固体電解質層14Sが電解液14Lの分解を抑止する作用は、より有意にはたらく。例えば、設計者は、充電電位が4Vを超える領域では使用できないと考えられていた電解液の材料を、二次電池10Aには使用することができる。例えば、設計者は、従来のリチウムイオン二次電池で使用されていた非水溶媒を、高容量のマグネシウム二次電池の非水溶媒として採用することができる。したがって、二次電池10Aの材料選択の自由度が増す。
二次電池10Aにおいて、電解液14Lと固体電解質層14Sとが電解質として機能しうる。設計者は、例えば、負極活物質層15と固体電解質層14Sの間の距離と、固体電解質層14Sの膜厚とを調整することで、電解液14Lを電解質の主成分として機能させることができる。これにより、例えば、電解質が全て固体である二次電池(すなわち全固体二次電池)に比べて、優れた電気的特性を有する電解質を有する二次電池が実現されうる。
二次電池10Aにおいて、固体電解質層14Sは、複数の正極活物質粒子13Pを一括して覆うようにして、正極活物質層13を覆う。そのため、固体電解質層14Sは、例えば後述の固体電解質被膜14Cに比べて、製造方法が容易である。さらに、例えば正極活物質層13が導電材を含む場合には、固体電解質層14Sは、複数の正極活物質粒子13Pに加えて、導電材も覆うことができる。そのため、固体電解質層14Sは、導電材と電解液14Lとの間の反応も抑制することができる。
さらに、固体電解質層14Sは、正極活物質層13を覆うことによって不動態膜の発生を抑制し、これにより、二次電池10Aの安定した充放電動作を保障しうる。
[3−3.第2の変形例]
図1Cは、本実施形態の第2の変形例に係る二次電池10Bの構成を示す模式的な断面図である。
二次電池10Bは、固体電解質層14Sの代わりに固体電解質被膜14Cを備えることを除き、二次電池10Aと同様の構成を有する。
複数の正極活物質粒子13Pのそれぞれの表面は、固体電解質被膜14Cによって覆われている。言い換えると、正極活物質層13は、複数の固体電解質被膜14Cで構成される固体電解質によって覆われている。
固体電解質被膜14Cの組成は、固体電解質14と同様である。固体電解質被膜14Cは、非晶質体であるため、正極活物質粒子13Pの形状に沿って形成されやすくなり、被覆性が向上する。固体電解質被膜14Cの膜厚は、例えば、1ナノメートル以上、かつ、200ナノメートル以下であってもよい。
正極活物質層13は、例えば、次のように形成される。まず、正極活物質粒子13Pの表面に固体電解質を被覆することにより、固体電解質被膜14Cを形成する。その後、被覆された正極活物質粒子13Pと導電材と結着剤と混合する。次に、この混合物に適当な溶剤が加えられ、これによりペースト状の正極合材が得られる。次に、この正極合材が正極集電体12の表面に塗布され、乾燥される。
固体電解質被膜14Cは、例えば、正極活物質粒子13Pを動かしながら、物理堆積法又は化学堆積法によって固体電解質材料を堆積させることによって形成されてもよい。あるいは、固体電解質被膜14Cは、例えば、ゾル-ゲル法または上記の液相成膜法によって形成されてもよい。
二次電池10Bは、第1の変形例で説明された種々の効果と同様の効果を奏する。さらに、二次電池10Bでは、複数の正極活物質粒子13Pのそれぞれが固体電解質被膜14Cで覆われている。そのため、複数の正極活物質粒子13Pの間の間隙に、正極活物質粒子13Pの表面が露出しない、あるいは、露出しにくい。したがって、例えば電解液14Lがこれらの間隙を充填している場合であっても、電解液14Lの酸化分解をより効果的に抑止することができ、かつ/又は、正極上の不動態膜の発生を効果的に抑制することができる。
[3−4.その他の変形例]
本実施形態に係る二次電池の構造は、上記に限定されない。例えば、二次電池は、正極活物質粒子を一括して覆う第1の固体電解質層と、負極活物質粒子を一括して覆う第2の固体電解質層とを備えてもよい。例えば、二次電池は、第1の固体電解質層を備えず、第2の固体電解質層を備えてもよい。例えば、二次電池は、正極活物質粒子のそれぞれを個別に覆う第1の固体電解質被膜と、負極活物質粒子のそれぞれを個別に覆う第2の固体電解質被膜とを備えてもよい。例えば、二次電池は、第1の固体電解質被膜を備えず、第2の固体電解質被膜を備えてもよい。例えば、二次電池の正極および負極の少なくとも1つは平板状の金属電極であってもよい。
[4.実験結果]
[4−1.実施例1]
[4−1−1.サンプルの作製]
実施例1として、固体電解質の複数のサンプルを作製した。
まず、基板を準備し、これを洗浄した後、真空チャンバーの中にセットした。次に、真空チャンバー内を真空排気し、チャンバー内を2×10-6Pa程度まで減圧した。その後、直径4インチのMg2SiO4とZrSiO4をターゲットとして用いて、高周波マグネトロンスパッタリングで、基板上に固体電解質を形成した。スパッタリングガスは、流量19.6sccmのArガス、及び、流量2.4sccmのO2ガスであり、それらのガス圧は0.65Paであった。Mg2SiO4とZrSiO4のスパッタリングパワーは、それぞれ、200W(RF)と100W(RF)であった。これにより、膜厚が367nmの固体電解質が形成された。複数のサンプルの基板は、シリコン基板、ガラス基板、及び石英基板のいずれかであり、それらの基板はいずれも、大きさ18mm×18mm、厚さ1mmであった。
石英基板が採用された場合のみ、固体電解質の上下に、次のように白金電極が形成された。まず、固体電解質を形成する前に、白金をターゲットとして用いて、基板上に白金電極を形成した。白金電極は、大きさ1mm幅のストライプ状のシャドーマスクを用いて形成され、その厚さは200nmであった。スパッタリングガスはArガスであった。その後、上記の条件で固体電解質を形成した。最後に、上記と同様の手法により、固体電解質上に白金電極を形成した。
[4−1−2.組成分析]
実施例1の固体電解質の組成を、X線電子分光分析法(X‐Ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)により評価した。ここでは、シリコン基板上に形成された固体電解質がサンプルとして用いられた。XPS装置(Quamtera SXM:アルバック・ファイ株式会社製)を用いて、固体電解質のXPS測定と固体電解質に対するArスパッタとを交互に繰り返し、これによって、膜の深さ方向における元素濃度プロファイルを測定した。測定の結果、実施例1の固体電解質の組成は、Mg1.54Zr0.28SiO4.40であった。
[4−1−3.構造解析]
実施例1の固体電解質の結晶性を、X線回折(X−Ray Diffraction:XRD)により評価した。ここでは、ガラス基板上に形成された固体電解質がサンプルとして用いられた。XRD装置(SmartLab:株式会社リガク社製)を用いて、広角X線回折法のθ‐2θ法によって、サンプルの構造を解析した。図2は、実施例1の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。図2に示すように、実施例1の固体電解質は非晶質体であった。なお、θ=20〜30°付近に見られるブロードなピークは、ガラス基板に由来するものである。
[4−1−4.イオン伝導率評価]
実施例1の固体電解質のイオン伝導率を、交流インピーダンス法により測定した。ここでは、石英基板上に形成された固体電界質がサンプルとして用いられた。まず、サンプルをチャンバー内の加熱ステージにセットし、チャンバー内を窒素雰囲気で置換した。その後、サンプルの温度を変えながら、サンプルの固体電解質における交流インピーダンスを測定した。具体的には、電気化学測定システム(Modulab:ソーラトロン社製)を用い、周波数範囲0.01Hz〜1MHz、振幅20mVのACバイアスの条件で、固体電解質における交流インピーダンスを測定した。このようにして、固体電解質層の主面の法線方向に沿った抵抗値を測定し、測定された抵抗値をイオン伝導率に換算した。図4は、実施例1の固体電解質の温度とイオン伝導率の関係を示す。実施例1の固体電解質のイオン伝導率は、500℃において、約3.6×10-7S/cmであった。さらに、得られた結果に基づいて、イオン伝導の活性化エネルギーを計算した。実施例1の固体電解質における活性化エネルギーは、約1.25eVであった。
[4−2.実施例2]
[4−2−1.サンプルの作製]
実施例2として、固体電解質の複数のサンプルを作成した。製造方法は、Mg2SiO4とZrSiO4のスパッタリングパワーがそれぞれ210W(RF)と200W(RF)である点を除き、実施例1と同様であった。これにより、膜厚が616nmの固体電解質が形成された。
[4−2−2.組成分析]
実施例2の固体電解質の組成を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。測定の結果、実施例2の固体電解質の組成は、Mg1.21Zr0.77SiO4.86であった。
[4−2−3.構造解析]
実施例2の固体電解質の結晶性を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図2は、実施例2の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。図2に示すように、実施例2の固体電解質は非晶質体であった。
[4−2−4.イオン伝導率評価]
実施例2の固体電解質のイオン伝導率を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図4は、実施例2の固体電解質の温度とイオン伝導率の関係を示す。実施例2の固体電解質のイオン伝導率は、500℃において、約1.2×10-7S/cmであった。さらに、得られた結果に基づいて、イオン伝導の活性化エネルギーを計算した。実施例2の固体電解質における活性化エネルギーは、約1.39eVであった。
[4−3.実施例3]
[4−3−1.サンプルの作製]
実施例3として、固体電解質の複数のサンプルを作成した。製造方法は、Mg2SiO4とZrSiO4のスパッタリングパワーがそれぞれ110W(RF)と200W(RF)である点を除き、実施例1と同様であった。これにより、膜厚が396nmの固体電解質が形成された。
[4−3−2.組成分析]
実施例3の固体電解質の組成を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。測定の結果、実施例3の固体電解質の組成は、Mg0.67Zr1.25SiO5.22であった。
[4−3−3.構造解析]
実施例3の固体電解質の結晶性を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図2は、実施例3の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。図2に示すように、実施例3の固体電解質は非晶質体であった。
[4−3−4.イオン伝導率評価]
実施例3の固体電解質のイオン伝導率を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図4は、実施例3の固体電解質の温度とイオン伝導率の関係を示す。実施例3の固体電解質のイオン伝導率は、500℃において、約1.1×10-7S/cmであった。さらに、得られた結果に基づいて、イオン伝導の活性化エネルギーを計算した。実施例3の固体電解質における活性化エネルギーは、約0.89eVであった。
[4−4.実施例4]
[4−4−1.サンプルの作製]
実施例4として、固体電解質の複数のサンプルを作成した。製造方法は、(i)ターゲットがMg2SiO4とCa2SiO4である点、及び(ii)Mg2SiO4とCa2SiO4のスパッタリングパワーがそれぞれ200W(RF)と100W(RF)である点を除き、実施例1と同様であった。これにより、膜厚が630nmの固体電解質が形成された。
[4−4−2.組成分析]
実施例4の固体電解質の組成を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。測定の結果、実施例4の固体電解質の組成は、Mg1.46Ca0.79SiO3.90であった。
[4−4−3.構造解析]
実施例4の固体電解質の結晶性を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図3は、実施例4の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。図3に示すように、実施例4の固体電解質は非晶質体であった。
[4−4−4.イオン伝導率評価]
実施例4の固体電解質のイオン伝導率を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図5は、実施例4の固体電解質の温度とイオン伝導率の関係を示す。実施例4の固体電解質のイオン伝導率は、500℃において、約4.8×10-8S/cmであった。さらに、得られた結果に基づいて、イオン伝導の活性化エネルギーを計算した。実施例4の固体電解質の活性化エネルギーは、約1.69eVであった。
[4−5.実施例5]
[4−5−1.サンプルの作製]
実施例5として、固体電解質の複数のサンプルを作成した。製造方法は、Mg2SiO4とCa2SiO4のスパッタリングパワーがそれぞれ110W(RF)と100W(RF)である点を除き、実施例4と同様であった。これにより、膜厚が375nmの固体電解質が形成された。
[4−5−2.組成分析]
実施例5の固体電解質の組成を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。測定の結果、実施例5の固体電解質の組成は、Mg1.10Ca0.78SiO3.67であった。
[4−5−3.構造解析]
実施例5の固体電解質の結晶性を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図3は、実施例5の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。図3に示すように、実施例5の固体電解質は非晶質体であった。
[4−5−4.イオン伝導率評価]
実施例5の固体電解質のイオン伝導率を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図5は、実施例5の固体電解質における温度とイオン伝導率の関係を示す。実施例5の固体電解質のイオン伝導率は、500℃において、約1.1×10-7S/cmであった。さらに、得られた結果に基づいて、イオン伝導の活性化エネルギーを計算した。実施例5の固体電解質の活性化エネルギーは、約1.42eVであった。
[4−6.実施例6]
[4−6−1.サンプルの作製]
実施例6として、固体電解質の複数のサンプルを作成した。製造方法は、Mg2SiO4とCa2SiO4のスパッタリングパワーがそれぞれ56W(RF)と100W(RF)である点を除き、実施例4と同様であった。これにより、膜厚が134nmの固体電解質が形成された。
[4−6−2.組成分析]
実施例6の固体電解質の組成を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。測定の結果、実施例6の固体電解質の組成は、Mg0.44Ca0.86SiO3.51であった。
[4−6−3.構造解析]
実施例6の固体電解質の結晶性を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図3は、実施例6の固体電解質のXRD回折パターンを示す図である。図3に示すように、実施例6の固体電解質は非晶質体であった。
[4−6−4.イオン伝導率評価]
実施例6の固体電解質のイオン伝導率を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。図5は、実施例6の固体電解質の温度とイオン伝導率の関係を示す。実施例6の固体電解質のイオン伝導率は、500℃において、約1.9×10-7S/cmであった。さらに、得られた結果に基づいて、イオン伝導の活性化エネルギーを計算した。実施例6の固体電解質の活性化エネルギーは、約0.74eVであった。
[4−7.参考例]
[4−7−1.サンプルの作製]
参考例として、固体電解質の複数のサンプルを作成した。製造方法は、(i)ターゲットがMg2SiO4である点、(ii)スパッタリングガスが流量22sccmのArガスである点、(iii)そのガス圧が0.13Paである点、及び(iV)スパッタリングパワーが100W(RF)である点を除き、実施例1と同様であった。これにより、膜厚が520nmの固体電解質が形成された。
[4−7−2.組成分析]
参考例の固体電解質の組成を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。測定の結果、参考例の固体電解質の組成は、Mg1.42SiO3.67であった。
[4−7−3.構造解析]
参考例の固体電解質の結晶性を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。参考例の固体電解質は非晶質体であった。
[4−7−4.イオン伝導率評価]
参考例の固体電解質のイオン伝導率を、実施例1に記載の方法と同様の方法によって測定した。参考例の固体電解質のイオン伝導率は、500℃において、約1.7×10-9S/cmであった。さらに、得られた結果に基づいて、イオン伝導の活性化エネルギーを計算した。参考例の固体電解質の活性化エネルギーは、約1.93eVであった。
[4−8.置換比率と活性化エネルギーの関係]
図6は、実施例1〜6及び参考例における、置換比率y/(x+y)とイオン伝導の活性化エネルギーの関係を示す。図6に示されるように、実施例1〜6の固体電解質におけるイオン伝導の活性化エネルギーは、参考例に比べて低かった。特に、置換比率が0.5を超えている実施例3及び6の固体電解質は、顕著に低い活性化エネルギーを示した。
[5.補足]
本開示は、上述の実施形態及び実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形、変更が可能である。例えば、実施形態及び/又は実施例に記載の技術的特徴を、適宜、差し替える、又は、組み合わせることができる。
本開示に係る固体電解質は、例えば二次電池に採用されうる。
10、10A、10B 二次電池
11 基板
12 正極集電体
13 正極、正極活物質層
13P 正極活物質粒子
14 固体電解質
14C 固体電解質被膜
14L 電解液
14S 固体電解質層
15 負極、負極活物質層
15P 負極活物質粒子
16 負極集電体

Claims (21)

  1. 一般式MgxySiOz(ただし、MはTi、Zr、Hf、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x<2を満たし、yは0<y<2を満たし、かつ、zは3<z<6を満たす)で示される組成を有する、
    固体電解質。
  2. 前記Mが、Ti、Zr及びHfからなる群から選択される少なくとも1種である、
    請求項1に記載の固体電解質。
  3. 前記Mが、Zrである、
    請求項2に記載の固体電解質。
  4. 前記Mが、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種である、
    請求項1に記載の固体電解質。
  5. 前記Mが、Caである、
    請求項4に記載の固体電解質。
  6. 前記xと前記yが、0.5<y/(x+y)<1を満たす、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の固体電解質。
  7. 前記固体電解質は、非晶質体である、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の固体電解質。
  8. 前記固体電解質は、膜厚が100ナノメートル以上20マイクロメートル以下の膜である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の固体電解質。
  9. 正極活物質を含む正極と、
    負極活物質を含む負極と、
    一般式MgxySiOz(ただし、MはTi、Zr、Hf、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x<2を満たし、yは0<y<2を満たし、かつ、zは3<z<6を満たす)で示される組成を有する固体電解質と、を備える、
    二次電池。
  10. 前記Mが、Ti、Zr及びHfからなる群から選択される少なくとも1種である、
    請求項9に記載の二次電池。
  11. 前記Mが、Zrである、
    請求項10に記載の二次電池。
  12. 前記Mが、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種である、
    請求項9に記載の二次電池。
  13. 前記Mが、Caである、
    請求項12に記載の二次電池。
  14. 前記xと前記yが、0.5<y/(x+y)<1を満たす、
    請求項9から13のいずれか一項に記載の二次電池。
  15. 前記固体電解質は、非晶質体である、
    請求項9から14のいずれか一項に記載の二次電池。
  16. 前記固体電解質は、膜厚が100ナノメートル以上20マイクロメートル以下の膜である、
    請求項9から15のいずれか一項に記載の二次電池。
  17. 前記正極、前記固体電解質及び前記負極は、積層されている、
    請求項9から16のいずれか一項に記載の二次電池。
  18. 前記正極および前記負極の間の空間に充填され、非水溶媒と前記非水溶媒に溶解したマグネシウム塩とを含有する電解液をさらに備え、
    前記固体電解質は、前記正極を覆う、
    請求項9から16のいずれか一項に記載の二次電池。
  19. 前記正極は、複数の正極活物質粒子を含む正極活物質層を含み、
    前記固体電解質は、前記正極活物質層の上に配置され、かつ、前記複数の正極活物質粒子を一括して覆う1つの層である、
    請求項18に記載の二次電池。
  20. 前記正極活物質層は、前記複数の正極活物質粒子によって画定される凹凸面を有し、
    前記固体電解質は、前記凹凸面に沿って形成されている、
    請求項19に記載の二次電池。
  21. 前記正極は、複数の正極活物質粒子を含む正極活物質層を含み、
    前記固体電解質は、前記複数の正極活物質粒子を個別に覆う複数の被膜である、
    請求項18に記載の二次電池。
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