JP2018040021A - テルルの分離回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な工程で、テルルを高収率に回収することが可能なテルルの分離回収方法を提供する。
【解決手段】金属製錬残滓から金および銀を回収した後に得られる、テルル、セレンおよび白金族元素を含む第一の残滓を酸化焙焼して、セレンを分離回収するセレン回収工程と、セレン回収工程にて第一の残滓からセレンを回収した後に得られる第二の残滓をアルカリ液に溶解させ、テルルの大半を浸出回収するアルカリ浸出工程と、アルカリ浸出工程にて第二の残滓からテルルの大半を浸出回収した後に得られる第三の残滓を酸化剤を含む塩酸に混合し、テルルの残部および白金族元素を含む混合液を得る塩酸酸化工程と、混合液に含まれる白金族元素の塩化物錯体の生成を促進させる錯体形成工程と、錯体形成工程を経た混合液から分離した塩酸酸化浸出液を中和して、テルルの残部と白金族元素を互いに分離する中和分離工程と、を備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、金属製錬残滓に含まれるテルルを高収率に回収可能なテルルの分離回収方法に関するものである。
レアメタルの一種であるテルルは、太陽電池や一部の電子部品の材料として用いられ、また、ビスマスとテルルとの合金は、熱電変換素子としても用いられている。一方で、テルルは偏在性が高く、金属製錬の過程で出る残滓から回収するなどによって製造されている。
例えば、銅の電解精製の副産物として世界中の多くの銅製錬所においてテルル化銅が製造され、精製テルルの原料として用いられている。また、最近では、テルル化銅の他に、湿式貴金属回収工程の副産物としてテルルとセレンを主成分とする還元滓が副産・製造され、精製テルルの原料として用いられている。
例えば、特許文献1には、テルル含有物をアルカリ浸出した後に中和して二酸化テルルを沈澱させ、この沈澱物を回収してさらにアルカリ浸出し、この浸出液から電解分離によりテルルを回収するテルルの処理方法が開示されている。
また、特許文献2には、テルル含有原料を塩酸に混合して、酸化剤の存在下でテルルを酸化浸出し、このテルルを含む浸出液のpHを1.5〜2.5に調整してテルルオキシ塩化物を沈殿させ、この沈殿物を分離してテルルを回収するテルルの分離回収方法が開示されている。
特許第3616314号公報 特許第5843069号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたテルルの処理方法では、テルル化銅を苛性ソーダ液で酸化浸出する際に、原料の約半分を占める銅分は水酸化銅になってテルル化銅の表面を覆うためにテルルの溶解が妨げられ、テルルの一部が未溶解のまま残留して回収ができないという課題があった。
また、特許文献2に開示されたテルルの分離回収方法では、多くの金属製錬残滓に含まれるルテニウムやロジウムなどと沈殿するpHが近いため、テルルを高収率に分離回収することが困難であった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な工程で、テルルを高収率に回収することが可能なテルルの分離回収方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、実施形態のテルルの分離回収方法は、金属製錬残滓から金および銀を回収した後に得られる、テルル、セレンおよび白金族元素を含む第一の残滓を酸化焙焼して、セレンを分離回収するセレン回収工程と、前記セレン回収工程にて前記第一の残滓からセレンを回収した後に得られる第二の残滓をアルカリ液に溶解させ、テルルの一部を浸出回収するアルカリ浸出工程と、前記アルカリ浸出工程にて前記第二の残滓からテルルの一部を浸出回収した後に得られる第三の残滓を酸化剤を含む塩酸に混合し、テルルの残部および白金族元素を含む混合液を得る塩酸酸化工程と、前記混合液に含まれる白金族元素の塩化物錯体の生成を促進させる錯体形成工程と、前記錯体形成工程を経た混合液から分離した塩酸酸化浸出液を中和して、テルルの残部と白金族元素を互いに分離する中和分離工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明のテルルの分離回収方法によれば、テルルおよび白金族元素が含まれた残滓を塩酸酸化液に混合し、高温状態で保持するだけで、白金族元素の塩化物錯体の生成を促進させることができる。
そして、白金族元素が充分に塩化物錯体となった塩酸酸化浸出液を用いて、所定のpHにすることにより、テルルだけを選択的に沈殿させ、白金族元素の塩化物錯体は溶存させたままにすることができる。よって、簡易な工程でテルルと白金族元素とを互いに確実に分離、回収することが可能になる。
前記錯体形成工程は、前記塩酸酸化工程において反応熱によって昇温した後の前記混合液の液温を75℃以上、90℃以下にして、30分以上、240分以下の間保持する工程であることを特徴とする。
前記混合液の液温が75℃未満の場合、錯体形成が不十分であり、90℃を超えると前記混合液の蒸発が激しく過大な局所排気装置等が必要になる。前記保持時間を30分未満の場合錯体形成が不十分であり、240分を超えても錯体形成はそれ以上進行しない。
前記中和分離工程は、前記塩酸酸化浸出液をpH1.0以上、pH3.0以下まで中和して、テルルの残部と白金族元素を互いに分離することを特徴とする。
本発明のテルルの分離回収方法によれば、簡易な工程で、テルルを高収率に回収することが可能なテルルの分離回収方法を提供することが可能になる。
本発明のテルルの分離回収方法を段階的に示したフローチャートである。 実施例の結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明のテルルの分離回収方法について説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、実施形態のテルルの分離回収方法を段階的に示したフローチャートである。
本発明のテルルの分離回収方法によってテルルを回収する際には、まず金属製錬残滓として、例えば、銅の電解精錬によって生じたスライム状の銅製錬残滓を用意する。
この銅製錬残滓を用いて、まず、金および銀の回収を行う(金、銀回収工程S1)。
金、銀回収工程S1では、例えば、塩酸に酸化剤を混合した塩酸酸化液に銅製錬残滓を混合し、浸出液に金及び銀を溶出させる。そして、この浸出液から、例えば、pH調整などの中和によって金および銀をそれぞれ分離回収する。
一方、この金、銀回収工程S1で残った残滓(第一の残滓)から、次に、セレンを分離回収する(セレン回収工程S2)。第一の残滓には、テルル、セレン、および白金族元素が含まれている。
セレン回収工程S2では、例えば、金、銀回収工程S1で残った第一の残滓を酸化雰囲気で焙焼し、第一の残滓に含まれるセレンを酸化物として揮発させて分離回収する。第一の残滓に水分が過剰に含まれている場合、セレン回収工程S2に先立って、予め乾燥や、か焼を行っておくことが好ましい。セレン回収工程S2では、焙焼炉を用いて、例えば、300℃以上、600℃以下の焙焼温度で焙焼を行う。焙焼炉としては、例えば、回転式焙焼炉、多段床式焙焼炉などが挙げられる。
次に、このセレン回収工程S2で残った焙焼残滓(第二の残滓)から、酸化テルルの一部を分離回収する(アルカリ浸出工程S3)。第二の残滓には、テルルおよび白金族元素が含まれている。
アルカリ浸出工程S3では、例えば、第二の残滓を水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ液に混合し、先の工程で酸化したテルルを浸出液に溶出させる。焙焼工程を経たテルルの大半は酸化テルルであり、酸化テルルはアルカリ液に可溶なため、ここで大半のテルルが浸出液に移行する。これにより、アルカリ浸出工程S3では、浸出液にテルルの大半が溶解し、未溶解のテルルが残留する。
次に、このアルカリ浸出工程S3で残った残滓(第三の残滓)を用いて、塩酸酸化浸出を行う(塩酸酸化工程S4)。第三の残滓には、アルカリ浸出工程S3で浸出液に移行しなかったテルルの残部および白金族元素が含まれている。
塩酸酸化工程S4では、塩酸に酸化剤を混合した塩酸酸化液に第三の残滓を混合し、浸出液にテルルと白金族元素を溶出させる。塩酸酸化液に用いる塩酸としては、初期濃度が4mol/L〜6mol/L程度のものを用いることが好ましい。酸化剤として、過酸化水素(H)、塩素酸ソーダ(NaClO)などを用いることができる。酸化剤の添加量は、酸化還元電位(ORP)が800〜900mV(Ag/AgCl電極基準)になる範囲が好ましい。ORPが800mV未満ではテルルの酸化浸出が十分でなく、900mVより高いと酸化剤の消費量が増大する。
こうした塩酸酸化液に第三の残滓を混合し、塩酸酸化液を加温することにより、液温を75℃〜90℃にする。
次に、この塩酸酸化液に第三の残滓を混合して得られた高温状態の混合液を、液温が低下しないように保温して所定時間維持する(錯体形成工程S5)。混合液の液温は、例えば、75℃以上、沸点未満の温度範囲にする。好ましくは、75℃以上、90℃以下である。塩酸酸化液に第三の残滓を混合することによる液温の上昇だけでは既定の温度に達しない場合、さらに混合液を加熱して75℃以上、90℃以下の温度範囲にする。
そして、このような温度範囲にした混合液を、少なくとも30分以上、例えば、30分〜240分程度保持する。混合液の温度保持は、混合液を加熱し続けても、あるいは混合液が入った容器を断熱部材で覆うなどにより温度低下を防いでもよい。
また、この混合液の高温保持中に、混合液を撹拌することが好ましい。例えば、混合液を200〜400rpm程度で撹拌する。
なお、錯体形成工程において、オートクレープを使用し、圧力を高めれば、混合液の液温を100℃またはそれ以上にすることが可能となる。これによって、保持時間を更に短縮することができる。この場合、保持時間を30分以下にすることもできる。
テルルの残部および白金族元素を含む第三の残滓を塩酸酸化液に混合し、上述したような高温状態で30分〜240分程度保持すると、白金族元素の塩化物錯体の生成が促進される。例えば、白金族元素として銅製錬残滓などに含まれるルテニウムやロジウムを、それぞれルテニウム塩化物錯体やロジウム塩化物錯体にする。こうした白金族元素の塩化物錯体は、液温が高く、かつ反応時間が長いほど、より多く生成される。錯体形成工程S5では、塩酸に酸化剤を混合した塩酸酸化液に第三の残滓を混合してそのまま放冷した場合と比較して、白金族元素をより多く塩化物錯体に転換させる。
次に、錯体形成工程S5を経た混合液から、残滓と塩酸酸化浸出液とを互いに分離させる。この塩酸酸化浸出液には、テルルと、白金族元素の塩化物錯体とが含有されている。次に、この塩酸酸化浸出液を用いて、液中に含まれるテルルと、白金族元素の塩化物錯体とを互いに分離させる(中和分離工程S6)。
この中和分離工程S6では、例えば、塩酸酸化浸出液をpH1にする。これにより、塩酸酸化浸出液に含まれるテルルの殆ど、例えば90%程度がテルルオキシ塩化物として沈殿する。一方、白金族元素、例えばルテニウムの塩化物錯体の沈殿率は20%以下、ロジウムの塩化物錯体の沈殿率は0.1%以下であり、白金族元素の塩化物錯体の殆どは塩酸酸化浸出液に溶存した状態のままとなる。
この後、沈殿物と塩酸酸化浸出液とを濾別すれば、アルカリ浸出工程S3で回収できなかったテルルの残部のほぼ全てを、選択的に回収することができる。
一方、参考として、錯体形成工程S5を経ずに、白金族元素の塩化物錯体を充分に生成させない状態の塩酸酸化浸出液を中和分離工程でpH1にすると、ルテニウムの47%、ロジウムの32%が沈殿し、テルルとの分離が困難になる。
なお、濾別したテルルオキシ塩化物の沈澱から金属テルルを回収する際には、例えば、テルルオキシ塩化物沈澱をアルカリ溶解して残滓を分離し、このアルカリ溶解液に硫化剤を添加して液中の不純物金属を沈澱させて分離し(硫化浄液処理)、この浄液処理したアルカリ溶解液を強酸性にして還元剤を加え、酸化還元電位350mV未満で液中のテルルを還元析出させて金属テルルを回収することができる。
以上のように、本発明のテルルの分離回収方法によれば、テルルおよび白金族元素が含まれた残滓を塩酸酸化液に混合し、例えば75℃以上、90℃以下の高温状態で少なくとも30分以上保持するだけで、白金族元素の塩化物錯体の生成を促進させることができる。そして、白金族元素が充分に塩化物錯体となった塩酸酸化浸出液を用いて、所定のpHにすることにより、テルルだけを選択的に沈殿させ、白金族元素の塩化物錯体は溶存させたままにすることができる。よって、簡易な工程でテルルと白金族元素とを互いに確実に分離、回収することが可能になる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
試料として、テルル(Te)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)をそれぞれ含む製錬残滓を用意した。この製錬残滓を用いて、以下の実施例1、2、比較例1の試料を作成した。
(実施例1)製錬残滓に対し塩酸酸化工程を液温75℃で実施し、その温度のまま300rpmで撹拌しつつ240分保持し、その後室温まで放冷して実施例1の試料液を得た。酸化剤として過酸化水素水を用いて、液の酸化還元電位が850mV(Ag/AgCl電極基準)になるまで添加した。この原液中のフリー塩素濃度は5M/Lで、Te:14.3g/L、Ru:0.483g/L、Rh:0.0941g/Lであった。
(実施例2)製錬残滓に対し塩酸酸化工程を液温75℃で実施し、さらに液温を90℃まで上昇させたまま300rpmで撹拌しつつ120分保持し、その後室温まで放冷して実施例2の試料液を得た。酸化剤として過酸化水素水を用いて、液の酸化還元電位が850mV(Ag/AgCl電極基準)になるまで添加した。この原液中のフリー塩素濃度は5M/Lで、Te:13.6g/L、Ru:0.478g/L、Rh:0.0975g/Lであった。
(比較例1)製錬残滓に対し塩酸酸化工程塩酸酸化浸出を液温75℃で実施し、その後、室温まで急速に放冷して比較例の試料液を得た。酸化剤として過酸化水素水を用いて、液の酸化還元電位が850mV(Ag/AgCl電極基準)になるまで添加した。この原液中のフリー塩素濃度は5M/Lで、Te:12.9g/L、Ru:0.427g/L、Rh:0.0806g/Lであった。
これら実施例1、2および比較例1の試料液に25%または1mol/L苛性ソーダ液を加えてpH調整を行ったところ、沈殿が発生しスラリー状になった。所定のpHごとにスラリーをサンプリングし、定量ろ紙にて沈殿とろ液を分離した。ろ過前の試料液とろ液中の各元素濃度をICP法にて測定し、それぞれの液量を測定した。沈殿率は、例えば元素Aの場合、(沈殿率(%))={(Wi−W)/Wi }×100(Wi:ろ過前の試料液中のAの物量、W:ろ液中のAの物量)とした。
実施例1、2及び比較例に関し、pHが−1.0より3.0の範囲におけるそれぞれの元素の沈殿率を表1に示す。pHに対する沈殿率の変化を図2に示す。
Figure 2018040021
図2および表1によれば、pH1.0における沈殿率が、実施例1ではTe:85%,Ru:41%,Rh:16%、実施例2ではTe:86%,Ru:29%,Rh:0.0%、であったのに対して、比較例1では、Te:90%,Ru:47%,Rh:32%であり、実施例1および実施例2では、RuおよびRhと、Teとの分離が良好であることが確認された。

Claims (3)

  1. 金属製錬残滓から金および銀を回収した後に得られる、テルル、セレンおよび白金族元素を含む第一の残滓を酸化焙焼して、セレンを分離回収するセレン回収工程と、
    前記セレン回収工程にて前記第一の残滓からセレンを回収した後に得られる第二の残滓をアルカリ液に溶解させ、テルルの大半を浸出回収するアルカリ浸出工程と、
    前記アルカリ浸出工程にて前記第二の残滓からテルルの大半を浸出回収した後に得られる第三の残滓を,酸化剤を含む塩酸に混合し、テルルの残部および白金族元素を含む混合液を得る塩酸酸化工程と、
    前記混合液に含まれる白金族元素の塩化物錯体の生成を促進させるために、液温を75℃以上、90℃以下で、少なくとも30分以上保持する錯体形成工程と、
    前記錯体形成工程を経た混合液から分を中和して、テルルの残部と白金族元素を互いに分離する中和分離工程と、を備えたことを特徴とするテルルの分離回収方法。
  2. 前記錯体形成工程は、前記塩酸酸化工程において反応熱によって昇温した後の前記混合液の液温を75℃以上、90℃以下にして、30分以上、240分以下の間保持する工程であることを特徴とする請求項1記載のテルルの分離回収方法。
  3. 前記中和分離工程は、前記塩酸酸化浸出液をpH1.0以上、pH3.0以下まで中和して、テルルの残部と白金族元素を互いに分離することを特徴とする請求項1または2記載のテルルの分離回収方法。
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