JP2018037446A - プリント配線板及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板及びプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、厚く塗工された感光性樹脂組成物であっても、紫外線の露光時に塗膜深部まで十分な光硬化が得られることで、優れた解像性と良好なライン形状とを有する硬化塗膜が設けられたプリント配線板、及び該プリント配線板の製造方法を提供することにある。【解決手段】基板と、該基板上に設けられた導体と、該導体を被覆する保護被膜とを有するプリント配線板であって、前記保護被膜が、前記基板側の下層と前記下層の表面上に設けられた上層とを有し、前記下層における着色剤の配合割合が、前記上層における着色剤の配合割合の60%以下であるプリント配線板。【選択図】なし

Description

本発明は、絶縁被覆等の保護被膜を有するプリント配線板及び該プリント配線板の製造方法に関するものである。
プリント配線板は、基板の上に導体回路のパターンを形成し、そのパターンのはんだ付けランドに電子部品をはんだ付けにより搭載するために使用され、そのはんだ付けランドを除く回路部分は保護被膜としてのソルダーレジスト膜で被覆される。これにより、プリント配線板に電子部品をはんだ付けする際に、はんだが不必要な部分に付着するのを防止すると共に、回路導体が空気に直接曝されて酸化や湿度により腐食されるのを防止する。
また、回路パターンを形成する導体が、厚く(例えば、厚さ50〜100μm)設計されることがある。厚い導体回路を有するプリント配線板に、ソルダーレジスト膜等の保護被膜を形成する場合、それに応じて、特に、導体のエッジ部分の膜厚を厚くする必要があるので、保護被膜の膜厚も厚くする(例えば、厚さ50〜100μm)必要がある。また、近年、プリント配線板の配線密度の細密化にともない、ソルダーレジスト膜等の保護被膜には、高解像性が要求されている。
しかし、保護被膜の原料である着色された感光性樹脂組成物を厚く塗工すると、紫外線の露光時に塗膜の深部では紫外線が到達しにくくなり、塗膜深部の光硬化が十分ではなく、結果、保護被膜の解像性が得られず、また、アンダーカットが発生して良好な保護被膜のライン形状を形成できないという問題があった。
そこで、光硬化型ソルダーレジスト層が、有色の光硬化型ソルダーレジストを下層ソルダーレジストとし、かつ透明な材質または有色の光硬化型ソルダーレジストの硬化波長領域の光に対する透過性が有色の光硬化型ソルダーレジストよりも高い材質からなる光硬化型ソルダーレジストを上層ソルダーレジストとしたプリント配線板が提案されている(特許文献1)。
しかし、特許文献1では、下層のソルダーレジストの深部まで紫外線を到達させやすくなってはいるものの、依然として、塗膜深部の光硬化が十分ではなく、保護被膜の解像性、及び良好なライン形状が、十分には得られないという問題がある。
特開2010−129575号公報
上記事情に鑑み、本発明の目的は、厚く塗工された感光性樹脂組成物であっても、紫外線の露光時に塗膜深部まで十分な光硬化が得られることで、優れた解像性と良好なライン形状とを有する硬化塗膜が設けられたプリント配線板、及び該プリント配線板の製造方法を提供することにある。
本発明の態様は、基板と、該基板上に設けられた導体と、該導体を被覆する保護被膜とを有するプリント配線板であって、前記保護被膜が、前記基板側の下層と前記下層の表面上に設けられた上層とを有し、前記下層における着色剤の配合割合が、前記上層における着色剤の配合割合の60%以下であるプリント配線板である。
上記配合割合は、質量に基づいた配合割合を意味する。また、上記態様では、保護被膜は2層以上からなる積層構造であり、上層の着色剤の含有率(質量ベース)を100とした場合に、下層の着色剤の含有率(質量ベース)は60以下の比率である。従って、着色剤の含有率(質量ベース)は、下層よりも上層の方が高くなっている。つまり、上層には、所定量の着色剤が含有されている。
本発明の態様は、前記上層における着色剤の配合割合が、感光性樹脂組成物中0.01質量%〜1.0質量%であるプリント配線板である。
本発明の態様は、前記下層に、着色剤が配合されていないプリント配線板である。
本発明の態様は、前記保護被膜が、前記下層と前記上層の2層からなるプリント配線板である。
本発明の態様は、前記下層の膜厚が15μm以上であり、前記上層の膜厚が15μm以上であるプリント配線板である。上記態様では、例えば、下層と上層のうち、いずれか一方の膜厚が15μm以上、他方の膜厚が35μm以上とすることで、下層の膜厚と上層の膜厚の合計を50μm以上とすることもできる。
本発明の態様は、前記導体の厚さが、50μm以上であるプリント配線板である。
本発明の態様は、前記下層が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、を含む第1の感光性樹脂組成物の硬化物であり、前記上層が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)着色剤と、を含む第2の感光性樹脂組成物の硬化物であるプリント配線板である。
本発明の態様は、基板と該基板上に設けられた導体とを有するプリント配線板上に、第1の感光性樹脂組成物を塗布して下層の塗膜を形成する工程と、前記下層の塗膜の表面上に、さらに、第2の感光性樹脂組成物を塗布して上層の塗膜を形成し、塗膜の積層構造を得る工程と、前記塗膜の積層構造を露光処理して光硬化する工程と、を含み、前記下層における着色剤の配合割合が、前記上層における着色剤の配合割合の60%以下である、少なくとも2層からなる保護被膜を有するプリント配線板の製造方法である。上記配合割合は、質量に基づいた配合割合を意味する。
本発明の態様は、前記上層における着色剤の配合割合が、0.01質量%〜1.0質量%であるプリント配線板の製造方法である。
本発明の態様は、前記下層に、着色剤が配合されていないプリント配線板の製造方法である。
本発明の態様は、前記保護被膜が、前記下層と前記上層の2層からなるプリント配線板の製造方法である。
本発明の態様は、前記下層の膜厚が15μm以上であり、前記上層の膜厚が15μm以上であるプリント配線板の製造方法である。
本発明の態様は、前記導体の厚さが、50μm以上であるプリント配線板の製造方法である。
本発明の態様は、前記第1の感光性樹脂組成物が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、を含み、前記第2の感光性樹脂組成物が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)着色剤と、を含むプリント配線板の製造方法である。
本発明の態様によれば、下層における着色剤の配合割合が上層における着色剤の配合割合の60%以下であることにより、解像性に優れ、また、アンダーカットを防止して良好なライン形状を有する硬化塗膜が形成されたプリント配線板が得られる。
本発明の態様によれば、上層における着色剤の配合割合が0.01質量%〜1.0質量%であることにより、硬化塗膜を着色して良好な隠蔽力を付与しつつ、塗膜の深部まで確実に光硬化した硬化塗膜を得ることができる。
本発明の態様によれば、下層に着色剤が配合されていないことにより、アンダーカットを確実に防止して、優れたライン形状を有する硬化塗膜が得られる。
実施例及び比較例で形成したライン断面のSEM写真である。
次に、本発明のプリント配線板について、以下に説明する。本発明のプリント配線板は、基板と、該基板上に設けられた導体と、該導体を被覆する保護被膜とを有するプリント配線板であって、前記保護被膜が、前記基板側の下層と前記下層の表面上に設けられた上層とを有する積層構造であり、前記下層における着色剤の配合割合(質量ベース)が、前記上層における着色剤の配合割合(質量ベース)の60%以下の比率である。
積層構造を有する保護被膜は、感光性樹脂組成物の硬化物である。上記下層は第1の感光性樹脂組成物の硬化物であり、上記上層は、第2の感光性樹脂組成物の硬化物である。
第1の感光性樹脂組成物の成分は、特に限定されないが、例えば、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、を含む。第1の感光性樹脂組成物の各成分について、以下に説明する。
(A)カルボキシル基含有感光性樹脂
カルボキシル基含有感光性樹脂は、特に限定されず、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂として、例えば、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸やメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシ(メタ)アクリレート等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得て、生成した水酸基に多塩基酸又はその無水物を反応させて得られる、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレート等の多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を挙げることができる。
前記多官能性エポキシ樹脂は、2官能以上のエポキシ樹脂であればいずれでも使用可能である。多官能性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、3000以下が好ましく、2000以下がより好ましく、100〜500が特に好ましい。多官能性エポキシ樹脂には、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のゴム変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、о−クレゾールノボラック型等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらの樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものを使用してもよい。これらのエポキシ樹脂は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸などを挙げることができ、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。これらのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法に特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを適当な希釈剤中で加熱することにより反応させることができる。
多塩基酸又は多塩基酸無水物は、前記エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応により生成した水酸基に反応し、樹脂に遊離のカルボキシル基を導入するためのものである。多塩基酸又はその無水物は特に限定されず、飽和、不飽和のいずれも使用可能である。多塩基酸には、例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びジグリコール酸等が挙げられ、多塩基酸無水物としてはこれらの無水物が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
本発明においては、上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂もカルボキシル基含有感光性樹脂として使用できるが、必要に応じて、上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂のカルボキシル基に、1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル化合物を反応させることにより、ラジカル重合性不飽和基を更に導入し、感光性をより向上させたカルボキシル基含有感光性樹脂としてもよい。
この感光性をより向上させたカルボキシル基含有感光性樹脂は、前記グリシジル化合物の反応によって、ラジカル重合性不飽和基が、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂骨格の側鎖に結合するため、光重合反応性が高く、優れた感光特性を有することができる。1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリメタアクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。なお、グリシジル基は1分子中に複数有していてもよい。上記した1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
カルボキシル基含有感光性樹脂の酸価は、特に限定されないが、その下限値は、確実なアルカリ現像の点から30mgKOH/gが好ましく、40mgKOH/gが特に好ましい。一方、酸価の上限値は、アルカリ現像液による露光部の溶解防止の点から200mgKOH/gが好ましく、硬化物の耐湿性と電気特性の劣化防止の点から150mgKOH/gが特に好ましい。
また、カルボキシル基含有感光性樹脂の質量平均分子量は、特に限定されないが、その下限値は、硬化物の強靭性及び指触乾燥性の点から3000が好ましく、5000が特に好ましい。一方、質量平均分子量の上限値は、円滑なアルカリ現像性の点から200000が好ましく、50000が特に好ましい。
第1の感光性樹脂組成物中におけるカルボキシル基含有感光性樹脂の配合割合は、特に限定されず、例えば、10〜50質量%が好ましく、15〜40質量%が特に好ましい。
(B)光重合開始剤
光重合開始剤は、一般的に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン‐n‐ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2,2‐ジエトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルフォリノプロピオフェノン、2‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐1‐フェニルプロパン‐1‐オン、1‐ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4‐(2‐ヒドロキシエトキシ)フェニル‐2‐(ヒドロキシ‐2‐プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p‐フェニルベンゾフェノン、4,4′‐ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2‐メチルアントラキノン、2‐エチルアントラキノン、2‐ターシャリーブチルアントラキノン、2‐アミノアントラキノン、2‐メチルチオキサントン、2‐エチルチオキサントン、2‐クロルチオキサントン、2,4‐ジメチルチオキサントン、2,4‐ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P‐ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
第1の感光性樹脂組成物中における光重合開始剤の配合割合は、特に限定されず、例えば、1.0〜4.0質量%が好ましく、1.5〜3.0質量%が特に好ましい。
(C)反応性希釈剤
反応性希釈剤とは、例えば、光重合性モノマーであり、1分子当たり少なくとも1つ、好ましくは1分子当たり少なくとも2つの重合性二重結合を有する化合物である。反応性希釈剤は、感光性樹脂組成物の光硬化を十分にして、耐酸性、耐熱性、耐アルカリ性などを有する硬化物を得るために使用する。
反応性希釈剤は、上記化合物であれば特に限定されず、例えば、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、フェノキシエチルメタクリレート、ジエチレングルコールモノメタクリレート、2‐ヒドロキシ‐3‐フェノキシプロピルアクリルレート、1,4‐ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6‐ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性燐酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート類等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
第1の感光性樹脂組成物中における反応性希釈剤の配合割合は、特に限定されず、例えば、2.0〜30質量%が好ましく、3.0〜20質量%が特に好ましい。
(D)エポキシ化合物
エポキシ化合物は、硬化塗膜の架橋密度を上げて十分な強度の硬化塗膜を得るためのものであり、例えば、エポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p−tert−ブチルフェノールノボラック型等)、ビスフェノールFやビスフェノールSにエピクロルヒドリンを反応させて得られたビスフェノールF型やビスフェノールS型エポキシ樹脂、さらにシクロヘキセンオキシド基、トリシクロデカンオキシド基、シクロペンテンオキシド基等を有する脂環式エポキシ樹脂、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリアジン環を有するトリグリシジルイソシアヌレート、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂を挙げることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
第1の感光性樹脂組成物中におけるエポキシ化合物の配合割合は、特に限定されず、例えば、硬化後に十分な強度の塗膜を得る点から、5.0〜50質量%が好ましく、7.0〜40質量%が特に好ましい。
第1の感光性樹脂組成物には、上記した(A)成分〜(D)成分の他に、必要に応じて、種々の成分、例えば、(E)着色剤、各種添加剤、フィラー、有機溶剤等の非反応性希釈剤等を含有させることができる。
(E)着色剤
着色剤は、特に限定されず、例えば、白色着色剤としては、酸化チタン等の無機顔料、白色以外の着色剤としては、フタロシアニングリーン等の緑色着色剤、フタロシアニンブルー等の青色着色剤、アントラキノン系等の黄色着色剤等の有機顔料や、カーボンブラック等の黒色着色剤等の無機顔料を挙げることができる。
第1の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合は、後述するように、第2の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合の60%以下の比率であれば、特に限定されず、第1の感光性樹脂組成物に着色剤を配合する場合には、例えば、0.006〜0.60質量%が好ましい。
各種添加剤には、例えば、シリコーン系、炭化水素系、アクリル系等の消泡剤、シラン系、チタネート系、アルミナ系等のカップリング剤、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、ジシアンジアミド(DICY)及びその誘導体、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル(DAMN)及びその誘導体、グアナミン及びその誘導体、メラミン及びその誘導体、アミンイミド(AI)並びにポリアミン等の潜在性硬化剤、アセチルアセナートZn及びアセチルアセナートCr等のアセチルアセトンの金属塩、エナミン、オクチル酸錫、第4級スルホニウム塩、トリフェニルホスフィン、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のイミダゾール類、イミダゾリウム塩類並びにトリエタノールアミンボレート等の熱硬化促進剤、ポリカルボン酸アマイド等のチキソ剤等を挙げることができる。
フィラーは、第1の感光性樹脂組成物の塗膜の物理的強度を上げるためのものであり、例えば、タルク、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、マイカ等を挙げることができる。
非反応性希釈剤は、第1の感光性樹脂組成物の乾燥性や塗工粘度を調節するためのものであり、例えば、有機溶剤を挙げることができる。有機溶剤には、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロプレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及び上記グリコールエーテル類のエステル化物等のエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類等を挙げることができる。
次に、本発明の第2の感光性樹脂組成物について説明する。第2の感光性樹脂組成物の成分は、特に限定されないが、例えば、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)着色剤と、を含む。第2の感光性樹脂組成物の各成分について、以下に説明する。
(A)カルボキシル基含有感光性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)反応性希釈剤、(D)エポキシ化合物は、いずれも、特に限定されないが、例えば、上記第1の感光性樹脂組成物にて例示列挙したものを使用でき、また、その配合割合も、例えば、上記第1の感光性樹脂組成物の各成分について記載した範囲にて、配合することができる。従って、第2の感光性樹脂組成物の(A)カルボキシル基含有感光性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)反応性希釈剤、(D)エポキシ化合物の各成分について、第1の感光性樹脂組成物と同じ化合物を同じ配合割合にて配合してもよい。
また、(E)着色剤は、特に限定されないが、例えば、上記第1の感光性樹脂組成物にて例示列挙したものを使用できる。従って、第2の感光性樹脂組成物の(E)着色剤について、第1の感光性樹脂組成物と同じ着色剤を配合してもよい。
本発明では、第2の感光性樹脂組成物中における着色剤は、第1の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合(質量ベースの含有率)が、第2の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合(質量ベースの含有率)に対して、60%以下の比率となるように配合される。着色剤が上記含有率の関係を有することにより、プリント配線板に、解像性に優れ、また、アンダーカットを防止して良好なライン形状を有する硬化塗膜を設けることができる。
第1の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合が第2の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合の60%以下であれば、特に限定されないが、解像性とライン形状をより向上させる点から、50%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、15%以下が特に好ましい。
第2の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合は、第1の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合が第2の感光性樹脂組成物中における着色剤の配合割合の60%以下であれば、特に限定されないが、例えば、その下限値は、硬化塗膜を着色して隠蔽力を付与する点から0.01質量%が好ましく、優れた隠蔽力を付与する点から0.05質量%がより好ましく、より強い隠蔽力の点から0.10質量%が特に好ましい。一方で、その上限値は、例えば、下層の光硬化性の低下を防止して、硬化塗膜の深部を確実に光硬化させる点から1.0質量%が好ましく、解像性をより向上させ、アンダーカットを防止してより優れたライン形状を得る点から0.70質量%がより好ましく、0.60質量%が特に好ましい。
第2の感光性樹脂組成物には、上記した(A)成分〜(E)成分の他に、必要に応じて、第1の感光性樹脂組成物と同様に、例えば、各種添加剤、フィラー、有機溶剤等の非反応性希釈剤等、種々の成分を含有させることができる。
第2の感光性樹脂組成物の硬化物である上層の厚さ:第1の感光性樹脂組成物の硬化物である下層の厚さは、特に限定されず、例えば、1:0.2〜5が好ましく、1:0.5〜2がより好ましく、1:0.75〜1.25が特に好ましい。
上記した第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されないが、例えば、上記各成分を所定割合で配合後、室温にて三本ロールにより混合分散させて製造することができる。また、必要に応じて、前記混合分散前に、攪拌機にて予備混合してもよい。
次に、本発明の保護被膜を有するプリント配線板の製造方法例について説明する。上記のようにして得られた第1の感光性樹脂組成物を、例えば、銅箔をエッチングして形成した回路パターン(導体である銅箔の厚さ50μm以上)を有するプリント配線板上に、スクリーン印刷、スプレーコータ、バーコータ、アプリケータ、ブレードコータ、ナイフコータ、ロールコータ、グラビアコータ等、公知の塗工方法を用いて、所望の厚さ、例えばDRY膜厚が25〜70μmとなる場合、Wet膜厚50〜120μmの厚さで塗布して下層の塗膜を形成する。次に、上記のようにして得られた第2の感光性樹脂組成物を、下層の塗膜上に、スクリーン印刷、スプレーコータ、バーコータ、アプリケータ、ブレードコータ、ナイフコータ、ロールコータ、グラビアコータ等、公知の塗工方法を用いて、所望の厚さ、例えばDRY膜厚が25〜70μmとなる場合、Wet膜厚50〜120μmの厚さで塗布して上層の塗膜を形成し、塗膜の積層構造を得る。
次に、第1の感光性樹脂組成物及び/または第2の感光性樹脂組成物に有機溶剤等の非反応性希釈剤が含まれている場合には、非反応性希釈剤を揮散させるために、60〜80℃程度の温度で15〜60分間程度加熱する予備乾燥を行って、タックフリーの塗膜を形成する。
次に、塗布した積層構造の塗膜上に、回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルムを密着させ、その上から紫外線(例えば、波長300〜400nmの範囲)を照射させる。そして、前記ランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去することにより塗膜が現像される。現像方法には、スプレー法、シャワー法等が用いられ、使用する希アルカリ水溶液としては、例えば、0.5〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が挙げられる。次いで、130〜170℃の熱風循環式の乾燥機等で20〜80分間ポストキュアを行うことにより、プリント配線板上に目的とするソルダーレジスト膜等の保護被膜を形成させることができる。
次に、本発明の他の実施形態例について説明する。上記実施形態例では、塗膜の積層構造は、第1の感光性樹脂組成物の硬化物である下層と第2の感光性樹脂組成物の硬化物である上層とからなる2層の構造であったが、これに代えて、塗膜の積層構造は3層以上としてもよく、例えば、プリント配線板と下層との間、下層と上層との間及び/または上層の表面上に、さらに、更なる塗膜を形成させてもよい。また、該更なる塗膜は、感光性樹脂組成物の硬化物でも、熱硬化性樹脂組成物の硬化物でもよい。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
実施例1〜5、比較例1〜2
下記表1に示す各成分を下記表1に示す割合にて配合し、3本ロールを用いて室温にて混合分散させて、実施例1〜5、比較例1〜2にて使用する第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物を調製した。そして、調製した第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物を以下のように塗工して試験片を作製した。下記表1中の数字は質量部を示す。また、下記表1中の空欄は配合なしを意味する。
なお、表1中の各成分についての詳細は以下の通りである。
(A)カルボキシル基含有感光性樹脂
・SP−4621(固形分60質量%)、SP−4785(固形分60質量%):昭和電工。
(B)光重合開始剤
・イルガキュア907:DKSHジャパン。
・KAYACURE JETX:日本化薬。
(C)反応性希釈剤
・アロニックスM−400:東亞合成。
(D)エポキシ化合物
・N695:DIC。
・エピコート828、YX−4000K:三菱化学。
(E)着色剤
・ファーストゲングリーン:DIC。
添加剤
・メラミン:日産化学工業。
・DICY−7:ジャパンエポキシレジン。
・アンテージMB:川口化学工業。
非反応性希釈剤
・アーコソルブPM:三洋化成品。
フィラー
・硫酸バリウムB−30:堺化学工業。
・R−974:日本アエロジル。
試験片作製工程
基板:ガラスエポキシ基板「FR−4」
基板表面処理:バフ研磨
下層(第1の感光性樹脂組成物)の塗工:スプレー塗布(Wet70〜80μm、DRY膜厚40μm)
上層(第2の感光性樹脂組成物)の塗工:スプレー塗布(Wet70〜80μm、DRY膜厚40μm)
予備乾燥:80℃、20分
露光: 第1の感光性樹脂組成物と第2の感光性樹脂組成物とからなる積層構造の塗膜上に200〜300mJ/cm(波長300〜400nm、アドテックエンジニアリング「SAC」)
アルカリ現像:1質量%のNa2CO3水溶液、液温30℃、スプレー圧0.2MPa、現像時間90秒
ポストキュア:150℃、60分
評価項目は以下の通りである。
(1)アンダーカット
塗膜のライン幅100μmに設計した、形成ラインの幅方向の断面をSEM観察し、形成ラインの底辺の幅cを測定し、アンダーカットを算出した。
(2)解像性
ライン幅40〜120μmに設計したネガフィルム上から露光し、アルカリ現像後に形成できた(残った)ラインの幅を観察し、解像性として評価した。
上記評価の結果を下記表2に示す。
上記表2に示すように、第1の感光性樹脂組成物の硬化物である下層における着色剤の含有率(質量ベース)が第2の感光性樹脂組成物の硬化物である上層における着色剤の含有率(質量ベース)の約50%以下の比率である実施例1〜5では、DRY膜厚の合計80μmと厚く塗工された感光性樹脂組成物であっても、硬化塗膜には、アルカリ現像後に形成できたラインの幅が70μm以下と優れた解像性が得られ、また、アンダーカットが18.5μm以下に低減されて、図1に示すように、良好なライン形状が得られた。また、下層における着色剤の含有率(質量ベース)が第2の感光性樹脂組成物の硬化物である上層における着色剤の含有率(質量ベース)の約23%の比率である実施例2では、より優れた解像性とライン形状が得られた。また、実施例3、5から、下層における着色剤の含有率(質量ベース)が0%、すなわち、着色剤が配合されていない下層(第1の感光性樹脂組成物の硬化物)では、特に優れたライン形状が得られた。
一方で、下層における着色剤の含有率(質量ベース)が上層における着色剤の含有率(質量ベース)の約67%の比率である比較例1、下層における着色剤の含有率(質量ベース)と上層における着色剤の含有率(質量ベース)とが同一(すなわち、上記比率が100%)である比較例2では、優れた解像性は得られず、また、図1に示すように、良好なライン形状も得られなかった。
本発明では、厚く塗工された感光性樹脂組成物であっても、優れた解像性と良好なライン形状とを有する硬化塗膜が設けられたプリント配線板が得られるので、例えば、プリント配線板にソルダーレジスト膜等の絶縁被膜を設ける分野で利用価値が高い。

Claims (14)

  1. 基板と、該基板上に設けられた導体と、該導体を被覆する保護被膜とを有するプリント配線板であって、
    前記保護被膜が、前記基板側の下層と前記下層の表面上に設けられた上層とを有し、前記下層における着色剤の配合割合が、前記上層における着色剤の配合割合の60%以下であるプリント配線板。
  2. 前記上層における着色剤の配合割合が、感光性樹脂組成物中0.01質量%〜1.0質量%である請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 前記下層に、着色剤が配合されていない請求項1または2に記載のプリント配線板。
  4. 前記保護被膜が、前記下層と前記上層の2層からなる請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  5. 前記下層の膜厚が15μm以上であり、前記上層の膜厚が15μm以上である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  6. 前記導体の厚さが、50μm以上である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  7. 前記下層が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、を含む第1の感光性樹脂組成物の硬化物であり、前記上層が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)着色剤と、を含む第2の感光性樹脂組成物の硬化物である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  8. 基板と該基板上に設けられた導体とを有するプリント配線板上に、第1の感光性樹脂組成物を塗布して下層の塗膜を形成する工程と、
    前記下層の塗膜の表面上に、さらに、第2の感光性樹脂組成物を塗布して上層の塗膜を形成し、塗膜の積層構造を得る工程と、
    前記塗膜の積層構造を露光処理して光硬化する工程と、
    を含み、
    前記下層における着色剤の配合割合が、前記上層における着色剤の配合割合の60%以下である、少なくとも2層からなる保護被膜を有するプリント配線板の製造方法。
  9. 前記上層における着色剤の配合割合が、感光性樹脂組成物中0.01質量%〜1.0質量%である請求項8に記載のプリント配線板の製造方法。
  10. 前記下層に、着色剤が配合されていない請求項8または9に記載のプリント配線板の製造方法。
  11. 前記保護被膜が、前記下層と前記上層の2層からなる請求項8乃至10のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  12. 前記下層の膜厚が15μm以上であり、前記上層の膜厚が15μm以上である請求項8乃至11のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  13. 前記導体の厚さが、50μm以上である請求項8乃至12のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  14. 前記第1の感光性樹脂組成物が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、を含み、前記第2の感光性樹脂組成物が、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)着色剤と、を含む請求項8乃至13のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
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