JP6963047B2 - 青色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
[1](A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)青色着色剤と、(F)酸化チタンと、を含有する青色感光性樹脂組成物であり、
前記青色感光性樹脂組成物の固形分中に、前記(E)青色着色剤を固形分として0.35質量%以上1.40質量%以下含有する青色感光性樹脂組成物。
[2]前記青色感光性樹脂組成物の固形分中に、前記(E)青色着色剤を固形分として1.00質量%以下含有する[1]に記載の青色感光性樹脂組成物。
[3]前記青色感光性樹脂組成物の固形分中に、前記(F)酸化チタンを0.070質量%以上0.80質量%以下含有する[1]または[2]に記載の青色感光性樹脂組成物。
[4]前記(F)酸化チタン100質量部に対する前記(E)青色着色剤の配合割合が、75質量部以上800質量部以下である[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の青色感光性樹脂組成物。
[5]前記(E)青色着色剤が、フタロシアニン系青色着色剤である[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の青色感光性樹脂組成物。
[6]前記(F)酸化チタンが、アナターゼ型酸化チタンである[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の青色感光性樹脂組成物。
[7]前記(D)エポキシ化合物が、トリイソシアヌレート型エポキシ樹脂を含む[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の青色感光性樹脂組成物。
[8]上記[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の青色感光性樹脂組成物の光硬化物。
[9]上記[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の青色感光性樹脂組成物の光硬化物を有する配線板。
カルボキシル基含有感光性樹脂は、遊離のカルボキシル基を有する光硬化特性を有する樹脂であれば、その化学構造は特に限定されない。カルボキシル基含有感光性樹脂としては、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上有するカルボキシル基含有樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂として、具体的には、例えば、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能性エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸及び/またはメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート(以下、「(メタ)アクリレート」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得て、生成した水酸基に多塩基酸またはその無水物を反応させて得られる、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレート等の多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を挙げることができる。
光重合開始剤は、一般的に使用されるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、エタノン1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)、(Z) −(9−エチル−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル)(4−((1−メトキシプロパン−2−イル)オキシ)
−2−メチルフェニル)メタノン O−アセチルオキシム、2−(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン−9−オン、1,8−オクタンジオン,1,8−ビス[9−エチル−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル]−,1,8−ビス(O−アセチルオキシム)、1,8−オクタンジオン,1,8−ビス[9−(2−エチルヘキシル)−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル]−,1,8−ビス(O−アセチルオキシム)、(Z)
−(9−エチル−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル)(4−((1−メトキシプロパン−2−イル)オキシ) −2−メチルフェニル)メタノン O−アセチルオキシム等のオ
キシムエステル系化合物が挙げられる。また、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン系化合物が挙げられる。さらに、上記以外の光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノン、2-(ジメチルアミノ)−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジル−1−ブタノン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P‐ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
反応性希釈剤とは、例えば、光重合性モノマーであり、1分子当たり少なくとも1つ、好ましくは1分子当たり少なくとも2つの重合性二重結合を有する化合物である。反応性希釈剤は、青色感光性樹脂組成物の光硬化をより十分にして、耐酸性、耐熱性、耐アルカリ性を有する光硬化物を得ることに寄与する。
エポキシ化合物は、光硬化物の架橋密度を上げて十分な強度及び硬度の光硬化物を得ることに寄与する。エポキシ化合物としては、例えば、エポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のゴム変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂、トリイソシアヌレート型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明では、青色着色剤が配合されることで、感光性樹脂組成物が青色に着色される。青色着色剤は、例えば、可視光領域(380〜750nm)における最大吸収波長が600〜750nmに存在する着色剤である。青色着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン(銅フタロシアニンブルー)等のフタロシアニン系青色着色剤、アントラキノン系青色着色剤、酸化第一コバルト・酸化アルミニウム混合物等が挙げられる。より具体的な青色着色剤としては、例えば、Pigment Blue 1、Pigment Blue 2、Pigment Blue 3、Pigment Blue 15、Pigment
Blue 15:1、Pigment Blue 15:2、Pigment Blue 15:3、Pigment Blue 15:4、Pigment Blue 15:5、Pigment Blue 15:6、Pigment Blue 16、Pigment Blue 17:1等のフタロシアニンブルー顔料が挙げられる。これらの青色着色剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの青色着色剤のうち、熱処理による青色からの変色を抑制する点から、フタロシアニン系青色着色剤が好ましい。
青色着色剤は隠蔽力と青色への着色特性に改善の余地があるところ、本発明の青色感光性樹脂組成物では、上記した青色着色剤に加えて、さらに白色着色剤である酸化チタンが配合されることにより、青色を有しつつ隠蔽力に優れた硬化物を得ることができる。酸化チタンとしては、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタンを挙げることができる。アナターゼ型酸化チタンとルチル型酸化チタンは、結晶構造が相違する。このうち、解像性がさらに向上し、青色からの変色をより確実に防止できる点で、アナターゼ型酸化チタンが好ましい。また、酸化チタンの形状としては、粒子状が挙げられる。酸化チタンの平均粒子径としては、特に限定されないが、例えば、0.10μm以上0.40μm以下が挙げられる。
下記表1に示す各成分を下記表1に示す割合にて配合し、3本ロールを用いて室温(約25℃)にて混合分散させて、実施例1〜7、比較例1〜3にて使用する青色感光性樹脂組成物を調製した。特に断りのない限り、下記表1中の数字は質量部を示す。また、下記表1中の空欄は配合なしを意味する。
(A)カルボキシル基含有感光性樹脂
カルビトールアセテート250質量部に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社、ESCN−220、エポキシ当量220)220質量部及びアクリル酸72質量部を溶解し、還流下に反応させて、クレゾールノボラック型エポキシアクリレートを得た。次いで、得られたクレゾールノボラック型エポキシアクリレートに、ヘキサヒドロ無水フタル酸138.6質量部を加え、酸価が理論値になるまで還流下で反応させた後、グリシジルメタクリレート56.8質量部を加え、さらに反応させて、固形分65質量%である(A)成分のカルボキシル基含有感光性樹脂(合成樹脂(A−1))を得た。
・イルガキュア369:BASFジャパン株式会社
・KAYACURE DETX:日本化薬株式会社
・DPHA:東亞合成株式会社
・エピコート828:三菱ケミカル株式会社
・YX−4000K:三菱ケミカル株式会社
・TEPIC−S:日産化学株式会社
・TEPIC−HP:日産化学株式会社
・リオノールブルーFG−7351:トーヨーカラー株式会社
・TIPAQUE A−100:石原産業株式会社
・TIPAQUE CR−80:石原産業株式会社
・硫酸バリウムB−34:堺化学工業株式会社
・FH105:富士タルク株式会社
・アエロジルR974:日本アエロジル株式会社
硬化促進剤
・メラミン:日産化学株式会社
・DICY−7:ジャパンエポキシレジン株式会社
酸化防止剤
・アンテージMB:川口化学工業株式会社
分散剤
・Disperbyk−103:ビックケミー・ジャパン株式会社
チキソ性付与剤
・チキソゲルVZ:United Catalyst社
非反応性希釈剤
・EDGAC:三洋化成品株式会社
基板:ガラスエポキシ基板(FR−4、厚さ1.6mm)、導体(Cu箔)厚18μm
基板の表面処理:バフ研磨
塗膜塗工方法:スクリーン印刷 DRY膜厚20μm
予備乾燥:80℃、20分
露光(光硬化処理):塗膜上100mJ/cm2、 オーク株式会社製「HMW−680GW」(波長300〜400nm)
アルカリ現像:1質量%炭酸ナトリウム水溶液、液温30℃、噴霧圧力:0.2MPa、現像時間60秒、
ポストキュア(熱硬化処理):150℃、60分
(1)熱硬化処理後の青色からの変色防止性
アルカリ現像後の塗膜の色と上記のようにして得られた評価サンプルの塗膜の色とを目視により観察し、ポストキュアによる変色の程度を以下の基準にて評価した。
◎:青色からの変色無し
○:青色だが、若干の変色が認められる
△:変色により、青色ではなく緑色に見える
×:変色が大きく、ポストキュア前の色が不明である
Cu箔上にフォトマスク(ライン幅100μm)を介して形成した感光性樹脂組成物の露光部のライン幅を光学顕微鏡(倍率200倍)にて測定し、以下の基準にて評価した。◎:ライン幅105μm未満
○:ライン幅105μm以上110μm未満
△:ライン幅110μm以上115μm未満
×:ライン幅115μm以上
上記評価サンプル作製工程において、予備乾燥した後の塗工基板に感度測定用ステップタブレット(コダック社、21段)を設置し、ステップタブレットを通しメインピ−クが365nmの波長の紫外線の照射光量を株式会社オ−ク製作所の積算光量計を用い300mJ/cm2照射したものをテストピ−スとし、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaの噴霧圧力で60秒間、アルカリ現像を行った後の露光部分の除去されない部分を数字(ステップ数)で表し、以下の基準にて評価した。
○:8〜10ステップ
△:5〜7ステップ
×:4ステップ以下
上記評価サンプル作製工程において、作製したサンプルの硬化塗膜を、JIS C−6481の試験方法に従って、260℃のはんだ槽に30秒間浸せき後、セロハンテープによるピーリング試験を1サイクルとし、これを1〜3回繰り返した後の塗膜状態を目視により観察し、以下の基準にて評価した。
◎:3サイクル繰り返し後も塗膜に変化が認められない
○:3サイクル繰り返し後の塗膜にほんの僅か変化が認められる
△:2サイクル繰り返し後の塗膜に変化が認められる
×:1サイクル繰り返し後の塗膜に剥離等の変化が認められる
Claims (8)
- (A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)青色着色剤と、(F)酸化チタンと、を含有する青色感光性樹脂組成物であり、
前記青色感光性樹脂組成物の固形分中に、前記(E)青色着色剤を固形分として0.35質量%以上1.40質量%以下含有し、
前記青色感光性樹脂組成物の固形分中に、前記(F)酸化チタンを0.070質量%以上0.80質量%以下含有する青色感光性樹脂組成物。 - (A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)エポキシ化合物と、(E)青色着色剤と、(F)酸化チタンと、を含有する青色感光性樹脂組成物であり、
前記青色感光性樹脂組成物の固形分中に、前記(E)青色着色剤を固形分として0.35質量%以上1.40質量%以下含有し、
前記(F)酸化チタン100質量部に対する前記(E)青色着色剤の配合割合が、75質量部以上800質量部以下である青色感光性樹脂組成物。 - 前記青色感光性樹脂組成物の固形分中に、前記(E)青色着色剤を固形分として1.00質量%以下含有する請求項1または2に記載の青色感光性樹脂組成物。
- 前記(E)青色着色剤が、フタロシアニン系青色着色剤である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の青色感光性樹脂組成物。
- 前記(F)酸化チタンが、アナターゼ型酸化チタンである請求項1乃至4のいずれか1項に記載の青色感光性樹脂組成物。
- 前記(D)エポキシ化合物が、トリイソシアヌレート型エポキシ樹脂を含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載の青色感光性樹脂組成物。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の青色感光性樹脂組成物の光硬化物。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の青色感光性樹脂組成物の光硬化物を有する配線板。
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