JP6820982B2 - 黒色硬化性樹脂組成物およびプリント配線基板 - Google Patents
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そこで、例えば黒色のソルダーレジスト膜を形成する材料として、カルボキシル基含有樹脂に配合される着色剤が、黒色着色剤と、黒色着色剤以外の1種以上の着色剤であるソルダーレジスト組成物が提案されている(特許文献1)。
本発明の一態様に係る黒色硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ化合物と、(D)反応性希釈剤と、(E)着色剤とを含有し、前記(E)成分が、(E1)黒色顔料および(E3)黒色以外の染料を含有するか、或いは、前記(E)成分が、(E2)黒色染料を含有する。
本発明の一態様に係る黒色硬化性樹脂組成物においては、前記ラジカル反応性の官能基を有する染料が、エチレン性不飽和基を有するカチオン性ローダミン誘導体、エチレン性不飽和基を有するカチオン性トリアリールメタン系色素誘導体、およびエチレン性不飽和基を有するカチオン性シアニン系色素誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の一態様に係る黒色硬化性樹脂組成物においては、前記(E3)成分が、黄色染料、青色染料および赤色染料からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の一態様に係る黒色硬化性樹脂組成物においては、前記(E2)成分が、ラジカル反応性の官能基を有する染料であることが好ましい。
本発明の一態様に係る黒色硬化性樹脂組成物においては、ソルダーレジスト膜を形成する際に用いることが好ましい。
本発明の一態様に係る黒色硬化性樹脂組成物においては、前記(E)成分が、(E2)黒色染料を含有する場合、前記(E)成分が、黄色顔料および青色顔料からなる群から選択される少なくとも1種を、さらに含有することが好ましい。
本発明の一態様に係るプリント配線基板は、前記本発明の一態様に係る黒色硬化性樹脂組成物からなるソルダーレジスト膜を備える。
すなわち、本発明の黒色硬化性樹脂組成物においては、(E)着色剤として(E1)黒色顔料と(E3)黒色以外の染料との組み合わせか、或いは、(E2)黒色染料を用いている。染料は、顔料と比較して発色がよく、顔料よりも少ない配合量で、顔料と同等の色調とできる。そして、顔料よりも少ない配合量とできるので、黒色硬化性樹脂組成物の光透過性も向上でき、優れた解像性を達成できる。
一方で、染料は、光や熱により色褪せしやすいという欠点があるため、光や高温に曝されるソルダーレジスト膜には、使用されていなかった。しかし、黒色硬化性樹脂組成物からなる塗膜のように、黒色の塗膜では、染料の色褪せの影響が観察されにくいため、(E1)黒色顔料と(E3)黒色以外の染料との組み合わせか、或いは、(E2)黒色染料を用いれば、黒色の色調が十分に濃く、しかも優れた解像性を有するという効果を達成できる。
本実施形態の黒色硬化性樹脂組成物は、以下説明する(A)カルボキシル基含有感光性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)エポキシ化合物、(D)反応性希釈剤、および(E)着色剤を含有するものである。
本実施形態に用いる(A)カルボキシル基含有感光性樹脂は、特に限定されず、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する感光性のカルボキシル基含有樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能性エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸やメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシ(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得た後に、生成した水酸基にさらに多塩基酸またはその無水物を反応させて得られる、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレートなどの多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂が挙げられる。
本実施形態に用いる(B)光重合開始剤としては、特に限定されず、適宜公知のものを使用できる。この光重合開始剤としては、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルフォリノプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、およびP−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本実施形態に用いる(C)エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物である。このエポキシ化合物により、黒色硬化性樹脂組成物の硬化物の架橋密度を上げることができる。
エポキシ化合物には、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型変性柔軟性エポキシ樹脂、核水添ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂)、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p−tert−ブチルフェノールノボラック型)、ビスフェノールF型やビスフェノールS型エポキシ樹脂(ビスフェノールFやビスフェノールSにエピクロルヒドリンを反応させて得られたエポキシ樹脂)、脂環式エポキシ樹脂(シクロヘキセンオキシド基、トリシクロデカンオキシド基、シクロペンテンオキシド基などを有する脂環式エポキシ樹脂)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、および、アダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本実施形態に用いる(D)反応性希釈剤は、例えば、光重合性モノマーであり、1分子当たり少なくとも1つの重合性二重結合を有する化合物である。反応性希釈剤は、黒色硬化性樹脂組成物の光硬化性を向上できる。
本実施形態に用いる(E)着色剤は、(E1)黒色顔料および(E3)黒色以外の染料を含有するか、或いは、(E2)黒色染料を含有することが必要である。
なお、(E)成分は、(E1)成分、(E2)成分および(E3)成分の全てを含有していてもよい。また、(E)成分は、(E2)成分単独で使用してもよいが、(E2)成分および(E1)成分の組み合わせで使用してもよく、(E2)成分および(E3)成分の組み合わせで使用してもよい。
(E1)黒色顔料としては、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、ペリレンブラック、黒色酸化鉄、グラファイト、および活性炭などが挙げられる。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、チャンネルブラック、およびファーネスブラックなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
また、(E2)成分を用いる場合、(E2)成分は、ラジカル反応性の官能基を有する染料であることが好ましい。このようなラジカル反応性の官能基を有する染料を用いる場合、黒色硬化性樹脂組成物を光硬化させる際に、樹脂中に染料を取り込ませることができる。そして、このような黒色染料であれば、光や熱による色褪せを抑制できる。このような黒色染料は、富士フィルム和光純薬社より入手できる。
(E1)成分を用いる場合、(E1)成分の配合量は、解像性の観点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、2質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましい。
ラジカル反応性の官能基を有する染料としては、エチレン性不飽和基を有するカチオン性ローダミン誘導体、エチレン性不飽和基を有するカチオン性トリアリールメタン系色素誘導体、およびエチレン性不飽和基を有するカチオン性シアニン系色素誘導体などが挙げられる。
(E1)成分に対する(E3)成分の配合比((E3)成分/(E1)成分)は、黒色の色調と解像性とのバランスの観点から、1以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、2以上であることが特に好ましい。
このような潜在性硬化剤を用いる場合、その配合量としては、耐金メッキ性および金メッキ処理性の両立という観点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上4質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上3質量部以下であることが特に好ましい。
溶剤の配合量としては、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、1質量部以上200質量部以下であることが好ましく、5質量部以上100質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上80質量部以下であることが特に好ましい。これらの配合量が前記範囲内であれば、得られる黒色硬化性樹脂組成物の諸特性に影響を与えずに、黒色硬化性樹脂組成物の粘度や乾燥性を調整できる。
フィラーの配合量としては、黒色硬化性樹脂組成物の硬化物の物理的強度の観点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、1質量部以上100質量部以下であることが好ましく、3質量部以上50質量部以下であることがより好ましく、5質量部以上20質量部以下であることが特に好ましい。
酸化防止剤、カップリング剤、およびイオンキャッチャーとしては、適宜公知のものを使用できる。
本実施形態のプリント配線基板は、前述した本実施形態の黒色硬化性樹脂組成物からなるソルダーレジスト膜を備えるものである。そして、本実施形態のプリント配線基板は、前述した本実施形態の黒色硬化性樹脂組成物を用いて、ソルダーレジスト膜を形成することによって作製できる。
ここで、塗膜の塗布方法としては、スクリーン印刷、スプレーコータおよびカーテンコータなどが挙げられる。
予備乾燥の条件は、黒色硬化性樹脂組成物の種類に応じて異なり、特に限定されないが、例えば、60℃以上80℃以下の範囲の温度で15分間以上60分間以下の範囲で加熱すればよい。このような予備乾燥により、黒色硬化性樹脂組成物中の溶剤などを揮散させて、タックフリーな塗膜を形成できる。
塗膜の厚み(DRY膜厚)は、特に限定されないが、通常、5μm以上200μm以下であり、好ましくは、10μm以上70μm以下である。
このときの露光量は、黒色硬化性樹脂組成物の種類や露光装置の種類に応じて、適宜設定できる。例えば、露光量は、10mJ/cm2以上1000mJ/cm2以下であることが好ましく、10mJ/cm2以上600mJ/cm2以下であることがより好ましい。
現像方法としては、例えば、スプレー法、およびシャワー法などが挙げられる。
希アルカリ水溶液としては、例えば、0.5質量%以上5質量%以下の炭酸ナトリウム水溶液などが挙げられる。
熱処理条件としては、黒色硬化性樹脂組成物の種類に応じて異なり、特に限定されない。例えば、熱処理炉としては、熱風循環式の乾燥機、および遠赤外線炉などを採用できる。また、熱風循環式の乾燥機を用いる場合、熱処理温度は、130℃以上170℃以下であることが好ましく、熱処理時間は、30分間以上80分間以下であることが好ましい。さらに、遠赤外線炉を用いる場合、熱処理温度は、200℃以上250℃以下であることが好ましく、熱処理時間は、3分間以上10分間以下であることが好ましい。
カルボキシル基含有感光性樹脂:商品名「リポキシSP−4621」、昭和電工社製、固形分は62.5質量%
((B)成分)
光重合開始剤:2−メチル1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノープロパン−1−オン、商品名「LUNA907」、BASF社製
((C)成分)
エポキシ化合物:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名「EPICRON 860」、DIC社製
((D)成分)
反応性希釈剤:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名「Miramaer
M600」、東洋ケミカルズ社製
((E1)成分)
黒色顔料A:アセチレンブラック、Denka社製
黒色顔料B:ペリレンブラック、商品名「CHROMOFINE BLACK」、大日精化工業社製
黒色顔料C:ペリレンブラック、商品名「LUMOGEN BLACK FK4280」、BASF社製
黒色顔料D:ペリレンブラック、商品名「LUMOGEN BLACK FK4281」、BASF社製
((E2)成分)
黒色染料:重合性黒色染料、商品名「Reactive Dye Black K01」、富士フィルム和光純薬社製
((E3)成分)
黄色染料:重合性黄色染料、商品名「Reactive Dye Yellow Y03」、富士フィルム和光純薬社製
青色染料:重合性青色染料、商品名「Reactive Dye Blue B01」、富士フィルム和光純薬社製
赤色染料A:重合性赤色染料、商品名「Reactive Dye Red R60」、富士フィルム和光純薬社製
赤色染料B:C.I.Solvent Red 150
(他の成分)
黄色顔料:商品名「クロモフタロイエローAGR」、BASF社製
青色顔料:商品名「リオノールブルーFG−7351」、トーヨーカラー社製
潜在性硬化剤A:ジシアンジアミド、商品名「DICY−7」、三菱化学社製
潜在性硬化剤B:メラミン、日産化学工業社製溶剤:ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、商品名「EDGAC」、三洋化成工業社製
フィラー:シリカ、商品名「レオロシール」、TOKUYAMA社製
カルボキシル基含有感光性樹脂A100質量部、光重合開始剤8質量部、エポキシ化合物6質量部、反応性希釈剤7質量部、黒色顔料A0.5質量部、黒色顔料B1質量部、黄色染料0.5質量部、青色染料0.5質量部、潜在性硬化剤A0.2質量部、潜在性硬化剤B1.8質量部、フィラー7質量部、および溶剤12質量部を容器に投入し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールを用いて室温にて混合し分散させて黒色硬化性樹脂組成物を得た。
そして、配線基板(ガラスエポキシ基材、FR−4、基材厚み:1.6mm、導体厚み:50μm)を、バフ研磨により表面処理後、スクリーン印刷法にて、得られた黒色硬化性樹脂組成物を、DRY膜厚が20〜23μmとなるように塗布した。塗布後、BOX炉にて80℃で20分間の予備乾燥を行った。予備乾燥後、塗膜上に露光装置(オーク社製「HMW−680GW」)にて、露光量が500mJ/cm2の条件で露光をした。露光後、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像温度30℃、スプレー圧0.2MPa、現像時間60秒間の条件で、現像した。その後、BOX炉にて150℃で60分間のポストキュアを行い、基板上にソルダーレジスト膜を形成して、評価用基板を作製した。ソルダーレジスト膜の厚みは、20μmであった。
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、黒色硬化性樹脂組成物および評価用基板を得た。
[比較例1および2]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、黒色硬化性樹脂組成物および評価用基板を得た。
黒色硬化性樹脂組成物の評価(解像性、色座標(L*、a*、b*)、透過率、はんだ耐熱性、文字印刷への色移り)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。
(1)解像性
評価用基板における所定のフォトマスク(ライン寸法が30μmから130μmまで、10μmづつ変化するパターンがあるもの)を介して形成した部分の残存ラインを目視にて確認し、評価した。残存ラインのうち最もライン寸法が小さいものを、解像性(ライン残り)の数値(単位:μm)とする。
(2)色座標(L*、a*、b*)
評価用基板について、CIE 1976(L*、a*、b*)色空間(CIELAB)の3つの座標を、色差計(日本電色工業社製の「SE2000」)を用いて測定した。なお、CIELABの3つの座標は、色の明度(L*=0は黒、L*=100は白の拡散色で、白の反射色はさらに高い)、赤/マゼンタと緑の間の位置(a*、負の値は緑寄りで、正の値はマゼンタ寄り)、黄色と青の間の位置(b*、負の値は青寄り、正の値は黄色寄り)に対応している。
(3)透過率
ガラス板上に、上記の評価用基板の作製方法と同様の方法で、厚みが20μmの硬化塗膜を形成して、試験片を得た。この試験片について波長400nmの光の透過率を測定し、別途測定したガラス体の波長400nmの光の透過率をベースラインに用いることで、硬化塗膜の透過率を測定した。透過率の測定には、UV分光光度計U−3310(日立ハイテクノロジー社製)を使用した。
(4)はんだ耐熱性
JIS C−6481に記載の方法に準拠して、評価用基板のはんだ耐熱性を評価した。具体的には、評価用基板を260℃のはんだ槽に30秒間浸漬後、セロハンテープによるピーリング試験をすることを1サイクルとし、このサイクルを1〜3回繰り返した後の硬化塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従って評価した。
◎:3サイクル繰り返し後も硬化塗膜に色変化が認められない。
○:3サイクル繰り返し後の硬化塗膜にほんの僅か色変化が認められる。
△:2サイクル繰り返し後の硬化塗膜に色変化が認められる。
×:1サイクル繰り返し後の硬化塗膜に剥離が認められる。
(5)文字印刷への色移り
評価用基板上に、白文字インキ(タムラ製作所社製の「VSI−210−W」)を印刷し、印刷後の白文字インキの変色を目視にて観察した。そして、以下の基準に従って、現像後の外観を評価した。
○:白文字インキに変色がない。
△:白文字インキに変色があるが、僅かであり、実用上の問題はない。
×:白文字インキに変色がある。
これに対し、染料を含有していない黒色硬化性樹脂組成物を用いた場合(比較例1および2)には、硬化塗膜の透過率が低く、解像性が劣っていることが分かった。
Claims (7)
- (A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ化合物と、(D)反応性希釈剤と、(E)着色剤とを含有し、
前記(E)成分が、(E1)黒色顔料および(E3)ラジカル反応性のエチレン性不飽和基を有する黒色以外の染料を含有する黒色硬化性樹脂組成物。 - (A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ化合物と、(D)反応性希釈剤と、(E)着色剤とを含有し、
前記(E)成分が、(E2)ラジカル反応性のエチレン性不飽和基を有する黒色染料を含有する黒色硬化性樹脂組成物。 - 請求項1に記載の黒色硬化性樹脂組成物において、
前記(E3)成分が、エチレン性不飽和基を有するカチオン性ローダミン誘導体、エチレン性不飽和基を有するカチオン性トリアリールメタン系色素誘導体、およびエチレン性不飽和基を有するカチオン性シアニン系色素誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である黒色硬化性樹脂組成物。 - 請求項1または請求項3に記載の黒色硬化性樹脂組成物において、
前記(E3)成分が、黄色染料、青色染料および赤色染料からなる群から選択される少なくとも1種である黒色硬化性樹脂組成物。 - 請求項2に記載の黒色硬化性樹脂組成物において、
前記(E)成分が、黄色顔料および青色顔料からなる群から選択される少なくとも1種を、さらに含有する
黒色硬化性樹脂組成物。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の黒色硬化性樹脂組成物において、
ソルダーレジスト膜を形成する際に用いる
黒色硬化性樹脂組成物。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の黒色硬化性樹脂組成物からなるソルダーレジスト膜を備えるプリント配線基板。
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