JP2021170054A - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 Download PDF

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一樹 ▲頼▼田
Kazuki Yorita
晋一朗 福田
Shinichiro Fukuda
英和 宮部
Hidekazu Miyabe
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Abstract

【課題】CZ処理後の銅上に形成された塗膜が、隠蔽性に優れることにより加熱後に色味の変化が少なく、かつ、解像性に優れた硬化性樹脂組成物の提供。【解決手段】(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)熱硬化性樹脂、および(D)着色剤を含有し、表面をCZ処理した銅上に形成される硬化性樹脂組成物であって、厚さ2mmのガラス基板上に形成した前記硬化性樹脂組成物の乾燥塗膜(膜厚20μm)の透過率が、波長430nmにて30〜50%、波長530nmにて28〜45%である硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、およびプリント配線板に関する。
プリント配線板の製造においては一般にソルダーレジスト等の永久被膜の形成に、硬化性樹脂組成物が採用されており、そのような硬化性樹脂組成物としてドライフィルム型の組成物や液状の組成物が開発されている。これらの中でも、環境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型の硬化性樹脂組成物が主流になっており、従来、幾つかの組成系が提案されている(例えば特許文献1)。
近年、半導体部品の急速な進歩により、電子機器は軽薄短小化、高性能化、多機能化される傾向にある。この傾向に追従して半導体パッケージの小型化、多ピン化が実用化されている。具体的には、QFP(クワッド・フラットパック・パッケージ)、SOP(スモール・アウトライン・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージに代わって、BGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・スケール・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージが使用されている。また、近年では、さらに高密度化されたICパッケージとして、FC−BGA(フリップチップ・ボール・グリッド・アレイ)も実用化されている。このようなICパッケージに用いられるプリント配線板(パッケージ基板ともいう。)に形成するソルダーレジスト等の永久被膜には、より一層の薄膜化が求められている。
また、ソルダーレジストは、隠蔽性やデザイン性の観点から、黒色のものを求められることがあり、そのためにソルダーレジストに用いられる硬化性樹脂組成物に関し、着色剤として黒色を示すカーボンブラックを含有するものや、黒色以外の複数色の顔料を組み合わせて含有することにより黒色を示すものがあった。
特開昭61−243869号公報 (特許請求の範囲)
現在のソルダーレジストは光硬化で画像形成され、最終的に熱硬化処理が施されることが多い。この熱硬化処理により銅回路が酸化により変色することがある。また、基板上にマーキングインキを施す場合にはソルダーレジストの硬化後、さらにマーキングを印刷し熱硬化させるため、銅回路の変色は加速され得る。更に、ソルダーレジストの熱硬化の際に生じる基板の反りの補正のため圧力と熱をかける場合もあり、同様に回路が変色され得る。この変色を、従来の黒色硬化性樹脂組成物では隠蔽しきれず、基板の見た目が悪くなることがあった。また、銅回路の銅色との組み合わせにより黒色を示すように青色着色料を含む従来の硬化性樹脂組成物においても隠蔽性は十分でなく、特に、銅表面を粗化して密着性を高めるための処理であるCZ処理を行った銅回路に対する隠蔽性は、今なお改良の余地があった。
また、ソルダーレジストは、着色剤の配合によって解像度が低下することは極力避けなければならず、隠蔽性と解像性を高レベルで両立することが求められているところ、従来は色調以外の成分を変更する必要があり、かつ、解像性を重視した場合には隠蔽性を担保していた黒色顔料の添加量を下げる必要があり、この場合は硬化条件によっては銅回路の酸化によって色調が変化してしまう。
そこで本発明の目的は、CZ処理後の銅上に形成された塗膜が、隠蔽性に優れることにより加熱後に色味の変化が少なく、かつ、解像性に優れたアルカリ現像可能な硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、および、該硬化物を有するプリント配線板を提供することにある。
本発明者等は上記を鑑み鋭意検討した結果、特定試験条件における透過率が所定の範囲にある硬化性樹脂組成物は、CZ処理後の銅上に形成された塗膜が、隠蔽性に優れることにより加熱後に色味の変化が少なく、かつ、解像性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)熱硬化性樹脂、および(D)着色剤を含有し、表面をCZ処理した銅上に形成される硬化性樹脂組成物であって、
厚さ2mmのガラス基板上に形成した前記硬化性樹脂組成物の乾燥塗膜(膜厚20μm)の透過率が、波長430nmにて30〜50%、波長530nmにて28〜45%であることを特徴とするものである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記乾燥塗膜の透過率が、波長720nmにて12%以下であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記乾燥塗膜の透過率が、波長365nmにて5%以上であることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記硬化性樹脂組成物から得られる樹脂層を有することを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、前記硬化性樹脂組成物または前記ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とするものである。
本発明のプリント配線板は、前記硬化物を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、CZ処理後の銅上に形成された塗膜が、隠蔽性に優れることにより加熱後に色味の変化が少なく、かつ、解像性に優れたアルカリ現像可能な硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、および、該硬化物を有するプリント配線板を提供することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)熱硬化性樹脂、および(D)着色剤を含有し、表面をCZ処理した銅上に形成される硬化性樹脂組成物であって、
厚さ2mmのガラス基板上に形成した前記硬化性樹脂組成物の乾燥塗膜(膜厚20μm)の透過率が、波長430nmにて30〜50%、波長530nmにて28〜45%であることを特徴とするものである。一例では硬化性樹脂組成物中の赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤および黒色着色剤の配合を調整して、厚さ2mmのガラス基板上で試験される塗膜の透過率が波長430nmにて30〜50%、波長530nmにて28〜45%であるように調整する。かかる透過率を有する硬化性樹脂組成物は従来の黒色硬化性樹脂組成物でもなく、従来の青色硬化性樹脂組成物でもなく、新規な硬化性樹脂組成物であるが、着色剤の配合割合で特定することは困難である反面、厚さ2mmのガラス基板上に形成した前記硬化性樹脂組成物の乾燥塗膜(膜厚20μm)の透過率が波長430nmにて30〜50%、波長530nmにて28〜45%であるものは、本発明で所期した隠蔽性および解像性を兼ね備える。したがって、本発明の硬化性樹脂組成物は特定試験条件における透過率が所定の範囲にあることを特定している。
透過率の測定は、硬化性樹脂組成物を厚さ2mmのガラス基板上にアプリケーターで80℃30分乾燥後に20μmの厚みとなるように乾燥塗膜を形成するか、厚さ20μmのドライフィルムを厚さ2mmのガラス基板にラミネートし、キャリアフィルムを剥離して形成する。紫外線可視近赤外分光光度計V−670(日本分光社製)で測定する。
好ましくは乾燥塗膜の透過率が、波長720nmにて12%以下であり、これにより、加熱処理後の色味の変化を極力抑制することができる。
また好ましくは、乾燥塗膜の透過率が、波長365nmにて5%以上であり、これにより、解像性を向上させることができる。
以下に、本発明の硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
[(A)アルカリ可溶性樹脂]
(A)アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物、カルボキシル基含有樹脂、フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有する化合物、チオール基を2個以上有する化合物が挙げられる。中でも、アルカリ可溶性樹脂がカルボキシル基含有樹脂またはフェノール樹脂であると、下地との密着性が向上するため好ましい。特に、現像性に優れるため、アルカリ可溶性樹脂はカルボキシル基含有樹脂であることがより好ましい。カルボキシル基含有樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂であることが好ましいが、エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂でもよい。
カルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下に列挙するような化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物およびポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるウレタン樹脂の末端に酸無水物を反応させてなる末端カルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(4)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(5)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(6)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物等、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(7)多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(8)2官能エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(9)多官能オキセタン樹脂にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(10)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(12)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(13)上記(1)〜(12)等に記載のカルボキシル基含有樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有樹脂。
上記カルボキシル基含有樹脂のうち、(1)、(7)、(8)、(10)〜(13)に記載のカルボキシル基含有樹脂が好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ビフェニル骨格若しくはフェニレン骨格またはその両方の骨格を有する化合物や、フェノール、オルソクレゾール、パラクレゾール、メタクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール等を用いて合成した、様々な骨格を有するフェノール樹脂が挙げられる。
また、フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類、ビスフェノールF、ビスフェノールS型フェノール樹脂、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ナフトールとアルデヒド類の縮合物、ジヒドロキシナフタレンとアルデヒド類との縮合物などの公知慣用のフェノール樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂の市販品としては、例えば、HF1H60(明和化成社製)、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−2131(DIC社製)、ベスモールCZ−256−A(DIC社製)、ショウノールBRG−555、ショウノールBRG−556(アイカ工業社製)、ポリビニルフェノールのCST70、CST90、S−1P、S−2P(丸善石油社製)が挙げられる。
(A)アルカリ可溶性樹脂の酸価は、40〜200mgKOH/gの範囲が適当であり、より好ましくは45〜120mgKOH/gの範囲である。アルカリ可溶性樹脂の酸価が40mgKOH/g以上であるとアルカリ現像が容易となり、一方、200mgKOH/g以下であると正常なレジストパターンの描画が容易となるので好ましい。
(A)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、1,500〜150,000、さらには1,500〜100,000の範囲が好ましい。重量平均分子量が1,500以上の場合、タックフリー性能が良好であり、露光後の塗膜の耐湿性が良好で、現像時の膜減りを抑制し、解像度の低下を抑制できる。一方、重量平均分子量が150,000以下の場合、現像性が良好で、貯蔵安定性にも優れる。
(A)アルカリ可溶性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
[(B)光重合開始剤]
本発明の硬化性樹脂組成物は、(B)光重合開始剤として、光重合開始剤や光ラジカル発生剤として公知の光重合開始剤であれば、いずれのものを用いることもできる。(B)光重合開始剤としては、例えば、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins社製Omnirad 819)等のビスアシルフォスフィンオキサイド類;2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルフォスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins社製Omnirad TPO H)等のモノアシルフォスフィンオキサイド類;1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でもオキシムエステル類(以下、「オキシムエステル系光重合開始剤」とも言う)が好ましく、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)がより好ましい。
(B)光重合開始剤の配合量は、(A)アルカリ可溶性樹脂の固形分100質量部に対し例えば、0.01〜30質量部である。また、オキシムエステル系光重合開始剤の配合量が、光重合開始剤全量あたり、固形分換算で好ましくは8質量%以上であり、12質量%以上であることがより好ましい。8質量%以上含有することで高感度を容易に達成することができる。オキシムエステル系光重合開始剤は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキシムエステル系光重合開始剤としては、公知のオキシムエステル系光重合開始剤であれば、いずれのものを用いることもできる。市販品としては、BASFジャパン社製のIrgacure OXE01(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、Irgacure OXE02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))、ADEKA社製N−1919、NCI−831、常州強力電子新材料有限公司社製のTR−PBG−304などが挙げられる。
また、分子内に2個のオキシムエステル基を有する開始剤も好適に用いることができ、具体的には、下記一般式で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物が挙げられる。
Figure 2021170054
(式中、Xは、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)を表し、Y、Zはそれぞれ、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、アンスリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基を表し、Arは、結合か、炭素数1〜10のアルキレン、ビニレン、フェニレン、ビフェニレン、ピリジレン、ナフチレン、チオフェン、アントリレン、チエニレン、フリレン、2,5−ピロール−ジイル、4,4’−スチルベン−ジイル、4,2’−スチレン−ジイルを表し、nは0か1の整数である。)
特に、前記一般式中、X、Yが、それぞれメチル基またはエチル基であり、Zはメチル基またはフェニル基であり、nは0であり、Arは、結合か、フェニレン、ナフチレン、チオフェンまたはチエニレンであることが好ましい。
また、好ましいカルバゾールオキシムエステル化合物として、下記一般式で表すことができる化合物を挙げることもできる。
Figure 2021170054
(式中、Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基、または、ニトロ基、ハロゲン原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。
は、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または、炭素原子数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を表す。
は、酸素原子または硫黄原子で連結されていてもよく、フェニル基で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよいベンジル基を表す。
は、ニトロ基、または、X−C(=O)−で表されるアシル基を表す。Xは、炭素原子数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいアリール基、チエニル基、モルホリノ基、チオフェニル基、または、下記式で示される構造を表す。)
Figure 2021170054
その他、特開2004−359639号公報、特開2005−097141号公報、特開2005−220097号公報、特開2006−160634号公報、特開2008−094770号公報、特表2008−509967号公報、特開2009−040762号公報、特開2011−80036号公報記載のカルバゾールオキシムエステル化合物等を挙げることができる。
[(C)熱硬化性樹脂]
本発明の硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含むことにより耐熱性が向上することが期待できる。熱硬化性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化性樹脂としては、公知のものをいずれも用いることができる。例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、シクロカーボネート化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂、ビスマレイミド、カルボジイミド樹脂等の公知の熱硬化性樹脂を使用できる。特に好ましいのは、分子中に複数の環状エーテル基または環状チオエーテル基(以下、環状(チオ)エーテル基と略す)を有する熱硬化性樹脂である。
上記の分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性樹脂は、分子中に3、4または5員環の環状(チオ)エーテル基を複数有する化合物であり、例えば、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物、すなわち多官能エポキシ化合物、分子内に複数のオキセタニル基を有する化合物、すなわち多官能オキセタン化合物、分子内に複数のチオエーテル基を有する化合物、すなわちエピスルフィド樹脂等が挙げられる。
多官能エポキシ化合物としては、エポキシ化植物油;ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂;チオエーテル型エポキシ樹脂;ブロム化エポキシ樹脂;ノボラック型エポキシ樹脂;ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;ビスフェノールS型エポキシ樹脂;ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;複素環式エポキシ樹脂;ジグリシジルフタレート樹脂;テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;ナフタレン基含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;エポキシ変性のポリブタジエンゴム誘導体;CTBN変性エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂またはそれらの混合物が好ましい。
多官能オキセタン化合物としては、例えば、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾル
シンアレーン類、またはシルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。
分子中に複数の環状チオエーテル基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。また、同様の合成方法を用いて、ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えたエピスルフィド樹脂なども用いることができる。このような分子中に複数の環状(チオ)エーテル基を有する熱硬化性樹脂の配合量は、環状(チオ)エーテル基が(A)アルカリ可溶性樹脂のカルボキシル基やフェノール性水酸基等のアルカリ可溶性基1当量に対して、0.6〜2.5当量であることが好ましく、より好ましくは、0.8〜2.0当量である。
メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂としては、メチロールメラミン化合物、メチロールベンゾグアナミン化合物、メチロールグリコールウリル化合物およびメチロール尿素化合物等が挙げられる。
イソシアネート化合物として、ポリイソシアネート化合物を配合することができる。ポリイソシアネート化合物としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネートおよび2,4−トリレンダイマー等の芳香族ポリイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)およびイソホロンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;並びに先に挙げたイソシアネート化合物のアダクト体、ビューレット体およびイソシアヌレート体等が挙げられる。
ブロックイソシアネート化合物としては、イソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤との付加反応生成物を用いることができる。イソシアネートブロック剤と反応し得るイソシアネート化合物としては、例えば、上述のポリイソシアネート化合物等が挙げられる。イソシアネートブロック剤としては、例えば、フェノール系ブロック剤;ラクタム系ブロック剤;活性メチレン系ブロック剤;アルコール系ブロック剤;オキシム系ブロック剤;メルカプタン系ブロック剤;酸アミド系ブロック剤;イミド系ブロック剤;アミン系ブロック剤;イミダゾール系ブロック剤;イミン系ブロック剤等が挙げられる。
熱硬化性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化性樹脂の配合量は、(A)アルカリ可溶性樹脂の固形分100質量部に対して20〜60質量部であることが好ましく、30〜50質量部であることがより好ましい。20質量部以上の場合、耐熱性に優れる。60質量部以下の場合、保存安定性向上につながる。
[(D)着色剤]
着色剤は、赤色着色剤、緑色着色剤、青色着色剤、黄色着色剤、白色着色剤、黒色着色剤、その他の色の着色剤の一種又は二種以上を適宜組み合わせて含むことができる。顔料、染料、色素のいずれでもよい。具体的には、カラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しない着色剤であることが好ましい。
赤色着色剤としてはモノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などが挙げられる。
緑色着色剤としては、同様に金属置換もしくは無置換のフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系がある。
青色着色剤は顔料、染料、色素のいずれでもよいが、中でもハロゲン原子を含有していないものが好ましい。青色着色剤としてはフタロシアニン系、アントラキノン系があり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなものを挙げることができる:Pigment Blue 15, 15:1, 15:2, 15:3, 15:4, 15:6, 16, 60。染料系としては、Solvent Blue 35, 63, 68, 70, 83, 87, 94, 97, 122, 136, 67, 70等を使用することができる。上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。青色着色剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等が挙げられる。
白色着色剤としては、ルチル型、アナターゼ型等の酸化チタン等が挙げられる。
黒色着色剤としては、チタンブラック系、カーボンブラック系、黒鉛系、酸化鉄系、アンスラキノン系、酸化コバルト系、酸化銅系、マンガン系、酸化アンチモン系、酸化ニッケル系、ペリレン系、アニリン系の顔料、硫化モリブデン、硫化ビスマス等が挙げられる。
その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色などの着色剤を加えてもよい。
CZ処理後の銅上に形成された塗膜が、隠蔽性に優れることにより加熱後に色味の変化が少なく、かつ、解像性に優れたアルカリ現像可能な硬化性樹脂組成物とするには、着色剤は、赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤、黒色着色剤を組み合わせるのが好ましい。
この場合の(D)着色剤の配合量は、(A)アルカリ可溶性樹脂の固形分100質量部に対して黒色着色剤が0.01〜0.04質量部、青色着色剤が1.10〜2.45質量部、黄色着色剤が0.01〜0.08質量部、赤色着色剤が0.60〜2.00質量部の範囲が好ましく、黒色着色剤が0.02〜0.03質量部、青色着色剤が1.40〜2.20質量部、黄色着色剤が0.03〜0.06質量部、赤色着色剤が0.75〜1.20質量部の範囲がより好ましい。
[無機フィラー]
本発明の硬化性樹脂組成物は、無機フィラーを含むことが好ましい。無機フィラーは、特に限定されず、公知慣用の無機フィラー、例えばシリカ、結晶性シリカ、ノイブルグ珪土、水酸化アルミニウム、ガラス粉末、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化鉄、非繊維状ガラス、ハイドロタルサイト、ミネラルウール、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、亜鉛華等の無機フィラーの一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、シリカが好ましく、表面積が小さく、応力が全体に分散するためクラックの起点になりにくいことから、球状シリカであることがより好ましい。
無機フィラーは表面処理されていてもよい。ここで、無機フィラーの表面処理とは、樹脂成分との相溶性を向上させるための処理のことを言う。無機フィラーの表面処理は、無機フィラーの表面に硬化性反応基を導入可能な表面処理でも導入しない表面処理でもどちらでもよい。ここで、硬化性反応基とは、(A)アルカリ可溶性樹脂や(C)熱硬化性樹脂などの硬化性化合物と硬化反応する基であれば特に限定されず、硬化性反応基でも熱硬化性反応基でもよい。硬化性反応基としては、メタクリル基、アクリル基、ビニル基、スチリル基等が挙げられ、熱硬化性反応基としては、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、イミノ基、オキセタニル基、メルカプト基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、オキサゾリン基等が挙げられる。無機フィラーの表面に硬化性反応基を導入する方法は特に限定されず、公知慣用の方法を用いて導入すればよく、硬化性反応基を有する表面処理剤、例えば、硬化性反応基を有機基として有するカップリング剤等で無機フィラーの表面を処理すればよい。カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を用いることができる。また、硬化性反応基を有しない表面処理された無機フィラーとしては、例えば、シリカ−アルミナ表面処理、チタネート系カップリング剤処理、アルミネート系カップリング剤処理、有機処理がされた無機フィラー等が挙げられる。
無機フィラーは、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。無機フィラーの配合量は、(A)アルカリ可溶性樹脂の固形分100質量部に対して80〜450質量部であることが好ましく、100〜200質量部であることがより好ましい。80質量部以上の場合、耐熱性に優れる。450質量部以下の場合、より解像性に優れる。
(エチレン性不飽和基を有する化合物)
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂と異なり、反応性希釈剤として機能するもの、具体的にはエチレン性不飽和基を有する化合物を含有することができる。エチレン性不飽和基を有する化合物としては、公知慣用の光硬化性モノマーである光重合性オリゴマー、光重合性ビニルモノマー等を用いることができる。
光重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アク
リレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ビニルモノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニルまたは安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−t−ブチルエーテル、ビニル−n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル−n−オクタデシルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリルなどのアリル化合物;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌレート型ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。これらは、要求特性に合わせて、単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
エチレン性不飽和基を有する化合物は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。エチレン性不飽和基を有する化合物の配合量は、(A)アルカリ可溶性樹脂の固形分100質量部に対して3〜25質量部であることが好ましく、5〜20質量部であることがより好ましい。3質量部以上の場合、高感度化に寄与する。25質量部以下の場合、解像性が良好になる。
(熱硬化触媒)
本発明の硬化性樹脂組成物は、熱硬化触媒を含有することができる。そのような熱硬化触媒としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒド
ラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物等が挙げられる。また、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を熱硬化触媒と併用する。また、熱硬化触媒として用いることができるものであれば、有機フィラーであってもよい。
熱硬化触媒としては、アミノ基を有する有機フィラーが好ましく、具体的にはメラミンおよびジシアンジアミド(DICY)のいずれか少なくとも1種が好ましい。
熱硬化触媒は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化触媒の配合量は、(A)アルカリ可溶性樹脂の固形分100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、1〜8質量部であることがより好ましい。0.5質量部以上の場合、耐熱性に優れる。10質量部以下の場合、保存安定性向上につながる。
(有機溶剤)
本発明の硬化性樹脂組成物は、組成物の調製や、基板やキャリアフィルムに塗布する際の粘度調整等の目的で、有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤など、公知慣用の有機溶剤が使用できる。これらの有機溶剤は、1種を単独で、または2種類以上組み合わせて用いることができる。
(その他の任意成分)
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、電子材料の分野において公知慣用の他の硬化成分や他の添加剤を配合してもよい。他の硬化成分としては、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂、マレイミド化合物、脂環式オレフィン重合体が挙げられる。他の添加剤としては、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、密着性付与剤、チキソ性付与剤、光開始助剤、増感剤、熱可塑性樹脂、有機フィラー、離型剤、表面処理剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、安定剤、蛍光体等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いても良い。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよい。
次に、本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、本発明の硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥させることにより得られる樹脂層を有する。ドライフィルムを形成する際には、まず、本発明の硬化性樹脂組成物を上記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整した上で、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等により、キャリアフィルム上に均一な厚さに塗布する。その後、塗布された組成物を、通常、40〜130℃の温度で1〜30分間乾燥することで、樹脂層を形成することができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、3〜150μm、好ましくは5〜60μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等を用いることができる。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10〜150μmの範囲で適宜選択される。より好ましくは15〜130μmの範囲である。
キャリアフィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を形成した後、樹脂層の表面に塵が付着することを防ぐ等の目的で、さらに、樹脂層の表面に、剥離可能なカバーフィルムを積層することが好ましい。剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができる。カバーフィルムとしては、カバーフィルムを剥離するときに、樹脂層とキャリアフィルムとの接着力よりも小さいものであればよい。
なお、本発明においては、上記カバーフィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥させることにより樹脂層を形成して、その表面にキャリアフィルムを積層するものであってもよい。すなわち、本発明においてドライフィルムを製造する際に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布するフィルムとしては、キャリアフィルムおよびカバーフィルムのいずれを用いてもよい。
本発明のプリント配線板は、本発明の硬化性樹脂組成物またはドライフィルムの樹脂層から得られる硬化物を有するものである。本発明のプリント配線板の製造方法としては、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を、上記有機溶剤を用いて塗布方法に適した粘度に調整して、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布した後、60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることで、タックフリーの樹脂層を形成する。また、ドライフィルムの場合、ラミネーター等により樹脂層が基材と接触するように基材上に貼り合わせた後、キャリアフィルムを剥がすことにより、基材上に樹脂層を形成する。
上記基材としては、あらかじめ銅等により回路形成されたプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の他、紙フェノール、紙エポキシ、ガラス布エポキシ、ガラスポリイミド、ガラス布/不繊布エポキシ、ガラス布/紙エポキシ、合成繊維エポキシ、フッ素樹脂・ポリエチレン・ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンオキシド・シアネート等を用いた高周波回路用銅張積層板等の材質を用いたもので、全てのグレード(FR−4等)の銅張積層板、その他、金属基板、ポリイミドフィルム、PETフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ガラス基板、セラミック基板、ウエハ板等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等(蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用いて乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法およびノズルより支持体に吹き付ける方式)を用いて行うことができる。
基材上に樹脂層を形成後、所定のパターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液(例えば、0.3〜3質量%炭酸ソーダ水溶液)により現像して硬化物のパターンを形成する。さらに、硬化物に活性エネルギー線を照射後加熱硬化(例えば、100〜220℃)、もしくは加熱硬化後活性エネルギー線を照射、または、加熱硬化のみで最終仕上げ硬化(本硬化)させることにより、密着性、硬度等の諸特性に優れた硬化膜を形成する。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物が、光塩基発生剤を含む場合、露光後現像前に加熱することが好ましく、露光後現像前の加熱条件としては、例えば、60〜150℃で1〜60分加熱することが好ましい。
上記活性エネルギー線照射に用いられる露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、水銀ショートアークランプ等を搭載し、350〜450nmの範囲で紫外線を照射する装置であればよく、さらに、直接描画装置(例えば、コンピューターからのCADデータにより直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置)も用いることができる。直描機のランプ光源またはレーザー光源としては、最大波長が350〜450nmの範囲にあるものでよい。画像形成のための露光量は膜厚等によって異なるが、一般には10〜1000mJ/cm、好ましくは20〜800mJ/cmの範囲内とすることができる。
上記現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類等のアルカリ水溶液が使用できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、プリント配線板上に硬化膜を形成するために好適に使用され、より好適には、永久塗膜を形成するために使用され、さらに好適には、ソルダーレジスト、層間絶縁層、カバーレイを形成するために使用される。また、本発明の硬化性樹脂組成物によれば、薄膜でも外観および表面の平滑性に優れた硬化物を得ることができ、感度および解像性に優れることから、薄膜で高い信頼性が要求されるプリント配線板、例えばパッケージ基板、特にFC−BGA用の永久塗膜(特にソルダーレジスト)の形成に好適に用いることができる。
特に本発明の硬化性樹脂組成物は、薄膜、好ましくは厚さ3〜40μm、より好ましくは5〜30μmの硬化膜の形成に好適に用いることができる。
以下に実施例および比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。尚、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
(アルカリ可溶性樹脂A−1の合成)
温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置および撹拌装置を備えたオートクレーブに、クレゾールノボラック樹脂(アイカ工業社製ショウノールCRG−951、OH当量:119.4)119.4部、水酸化カリウム1.19部およびトルエン119.4部を導入し、撹拌しつつ系内を窒素置換し、加熱昇温した。次に、プロピレンオキシド63.8部を徐々に滴下し、125〜132℃、0〜4.8kg/cmで16時間反応させた。その後、室温まで冷却し、この反応溶液に89%リン酸1.56部を添加混合して水酸化カリウムを中和し、不揮発分62.1%、水酸基価が182.2mgKOH/g(307.9g/eq.)であるノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りプロピレンオキシドが平均1.08モル付加したものであった。得られたノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液293.0部、アクリル酸43.2部、メタンスルホン酸11.53部、メチルハイドロキノン0.18部およびトルエン252.9部を、撹拌機、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、110℃で12時間反応させた。反応により生成した水は、トルエンとの共沸混合物として、12.6部の水が留出した。その後、室温まで冷却し、得られた反応溶液を15%水酸化ナトリウム水溶液35.35部で中和し、次いで水洗した。その後、エバポレーターにてトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート118.1部で置換しつつ留去し、ノボラック型アクリレート樹脂溶液を得た。次に、得られたノボラック型アクリレート樹脂溶液332.5部およびトリフェニルホスフィン1.22部を、撹拌器、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、テトラヒドロフタル酸無水物60.8部を徐々に加え、95〜101℃で6時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして、固形分65%、固形分の酸価87.7mgKOH/gのアクリレート樹脂A−1の溶液を得た。
(アルカリ可溶性樹脂A−2の合成)
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、ビスフェノールA 456部、水228部、37%ホルマリン649部を仕込み、40℃以下の温度を保ち、25%水酸化ナトリウム水溶液228部を添加した、添加終了後50℃で10時間反応した。反応終了後40℃まで冷却し、40℃以下を保ちながら37.5%リン酸水溶液でpH4まで中和した。その後静置し水層を分離した。分離後メチルイソブチルケトン300部を添加し均一に溶解した後、蒸留水500部で3回洗浄し、50℃以下の温度で減圧下、水、溶媒等を除去した。得られたポリメチロール化合物をメタノール550部に溶解し、ポリメチロール化合物のメタノール溶液1230部を得た。得られたポリメチロール化合物のメタノール溶液の一部を真空乾燥機中室温で乾燥したところ、固形分が55.2%であった。
得られたポリメチロール化合物のメタノール溶液500部、2,6−キシレノール440部を仕込み、50℃で均一に溶解した。均一に溶解した後50℃以下の温度で減圧下メタノールを除去した。その後シュウ酸8部を加え、100℃で10時間反応した。反応終了後180℃、50mmHgの減圧下で溜出分を除去し、ノボラック樹脂A 550部を得た。更に、温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置及び撹拌装置を備えたオートクレーブに、上記のノボラック樹脂Aを130部、50%水酸化ナトリウム水溶液2.6部、トルエン/メチルイソブチルケトン(質量比=2/1)100部を仕込み、撹拌しつつ系内を窒素置換し、次に加熱昇温し、150℃、8kg/cmでエチレンオキシド45部を徐々に導入し反応させた。反応はゲージ圧0.0kg/cmとなるまで約4時間を続けた後、室温まで冷却した。この反応溶液に3.3部の36%塩酸水溶液を添加混合し、水酸化ナトリウムを中和した。この中和反応生成物をトルエンで希釈し、3回水洗し、エバポレーターにて脱溶剤して、水酸基価が175g/eq.であるノボラック樹脂Aのエチレンオキシド付加物を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りエチレンオキシドが平均1モル付加しているものであった。このように得られたノボラック樹脂Aのエチレンオキシド付加物175部、アクリル酸50部、p−トルエンスルホン酸3.0部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1部、トルエン130部を撹拌機、温度計、空気吹き込み管を備えた反応器に仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して、115℃に昇温し、反応により生成した水をトルエンと共沸混合物として留去しながら、さらに4時間反応させたのち、室温まで冷却した。得られた反応溶液を5%NaCl水溶液を用いて水洗し、減圧留去にてトルエンを除去したのち、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを加えて、固形分68%のアクリレート樹脂溶液を得た。
次に、撹拌器及び還流冷却器の付いた4つ口フラスコに、得られたアクリレート樹脂溶液312部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1部、トリフェニルホスフィン0.3部を仕込み、この混合物を110℃に加熱し、テトラヒドロ無水フタル酸45部を加え、4時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、不揮発分72%、固形分酸価65mgKOH/gであった。以下、このカルボキシル基含有感光性樹脂の溶液をA−2ワニスと称す。
(アルカリ可溶性樹脂A−3の合成)
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、ビスフェノールA 456部、水228部、37%ホルマリン649部を仕込み、40℃以下の温度を保ち、25%水酸化ナトリウム水溶液228部を添加した、添加終了後50℃で10時間反応した。反応終了後40℃まで冷却し、40℃以下を保ちながら37.5%リン酸水溶液でpH4まで中和した。その後静置し水層を分離した。分離後メチルイソブチルケトン300部を添加し均一に溶解した後、蒸留水500部で3回洗浄し、50℃以下の温度で減圧下、水、溶媒等を除去した。得られたポリメチロール化合物をメタノール550部に溶解し、ポリメチロール化合物のメタノール溶液1230部を得た。得られたポリメチロール化合物のメタノール溶液の一部を真空乾燥機中室温で乾燥したところ、固形分が55.2%であった。
得られたポリメチロール化合物のメタノール溶液500部、2,6−キシレノール440部を仕込み、50℃で均一に溶解した。均一に溶解した後50℃以下の温度で減圧下メタノールを除去した。その後シュウ酸8部を加え、100℃で10時間反応した。反応終了後180℃、50mmHgの減圧下で溜出分を除去し、ノボラック樹脂A 550部を得た。更に、温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置及び撹拌装置を備えたオートクレーブに、上記のノボラック樹脂Aを130部、50%水酸化ナトリウム水溶液2.6部、トルエン/メチルイソブチルケトン(質量比=2/1)100部を仕込み、撹拌しつつ系内を窒素置換し、次に加熱昇温し、150℃、8kg/cmでエチレンオキシド45部を徐々に導入し反応させた。反応はゲージ圧0.0kg/cmとなるまで約4時間を続けた後、室温まで冷却した。この反応溶液に3.3部の36%塩酸水溶液を添加混合し、水酸化ナトリウムを中和した。この中和反応生成物をトルエンで希釈し、3回水洗し、エバポレーターにて脱溶剤して、水酸基価が175g/eq.であるノボラック樹脂Aのエチレンオキシド付加物を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りエチレンオキシドが平均1モル付加しているものであった。このように得られたノボラック樹脂Aのエチレンオキシド付加物175部、メタクリル酸75部、p−トルエンスルホン酸3.0部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1部、トルエン130部を撹拌機、温度計、空気吹き込み管を備えた反応器に仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して、115℃に昇温し、反応により生成した水をトルエンと共沸混合物として留去しながら、さらに4時間反応させたのち、室温まで冷却した。得られた反応溶液を5%NaCl水溶液を用いて水洗し、減圧留去にてトルエンを除去したのち、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを加えて、固形分68%のアクリレート樹脂溶液を得た。以下、このアクリレート樹脂溶液を樹脂溶液A−3と称す。
(球状シリカの合成)
球状シリカ(デンカ製SFP−30M)を70gと、溶剤としてPMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を30gとを混合分散させて無機フィラーを得た。
[実施例および比較例]
表1に示す処方にて各成分を、表1に示す割合(質量部)にて配合し、攪拌機にて予備混合した後、ビーズミルで混練し、硬化性樹脂組成物を調製した。尚、表中の配合量は固形分量(不揮発分)を示す。
(ドライフィルムの作製)
上記の調製した硬化性樹脂組成物をPETフィルム上にアプリケーターにより乾燥後の樹脂層の膜厚が所定の膜厚になるよう塗布し、80℃30分乾燥させてドライフィルムを得た。
(透過率)
上記(ドライフィルムの作製)に記載の方法に従って、乾燥後の樹脂層の膜厚が20μmのドライフィルムを作製した。厚さ2mmのガラス基板に上記樹脂層の膜厚が20μmのドライフィルムをラミネートし、PETフィルムを剥離した。その後、分光光度計V−670を用いて吸光度を測定した。
(隠蔽性)
上記(ドライフィルムの作製)に記載の方法に従って、乾燥後の樹脂層の膜厚が20μm、25μmのドライフィルムをそれぞれ作製した。次に、メック社製メックエッチボンドCZ−8101を用いて18μmの銅箔をエッチングレート1μmでCZ処理(粗化処理)され、さらにメック社製メックエッチボンドCL−8300を用いて防錆処理されたCu厚が17μmでL/S=12μm/13μmの櫛形パターンが形成されたプリント配線板に各ドライフィルムをラミネートした。これに対して、オーク製作所製HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)により、最適露光量:800mJにて全面露光を行った。PETフィルムを剥離した後、更に積算露光量を1000mJとして紫外線を照射した後、熱循環式ボックス炉で、160℃、60分加熱して硬化した(ポストキュア)。
得られた硬化膜を有するプリント配線板について、回路の隠蔽性を目視で評価した。
◎:20μm、25μmの硬化膜が、共にCu回路がまったく見えない。
○:20μmの硬化膜ではCu回路が透けて見えるが、25μmの硬化膜ではCu回路がまったく見えない。
×:20μm、25μmの硬化膜が、共にCu回路が透けて見える。
(解像性)
上記(ドライフィルムの作製)に記載の方法に従って、乾燥後の樹脂層の膜厚が20μmのドライフィルムを作製した。メック社製メックエッチボンドCZ−8101を用いて35μmの銅箔をエッチングレート1μmでCZ処理(粗化処理)され、さらにメック社製メックエッチボンドCL−8300を用いて防錆処理された34μmの銅箔を有する基板上に上記樹脂層の膜厚が20μmのドライフィルムをラミネートし、i線より長波長側をカットした投影露光機UFX−2223M−APU01を用いて、直径40〜350nmの開口パターンを有するように露光した。PETフィルムを剥離し1.0wt%炭酸ナトリウム水溶液で現像し、形成できる最小の開口径をSEM確認した。
○:最小径が40μm以下
×:最小径が40μm超
(色調変化の確認試験)
上記(ドライフィルムの作製)に記載の方法に従って、乾燥後の樹脂層の膜厚が20μmのドライフィルムを作製した。メック社製メックエッチボンドCZ−8101を用いて35μmの銅箔をエッチングレート1μmでCZ処理(粗化処理)され、さらにメック社製メックエッチボンドCL−8300を用いて防錆処理された34μmの銅箔を有する基板上に上記樹脂層の膜厚が20μmのドライフィルムをラミネートした。これに対して、オーク製作所製HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)により、最適露光量:800mJにて全面露光を行った。PETフィルムを剥離した後、更に積算露光量を1000mJとして紫外線を照射した。
色調変化の確認試験は、この紫外線を照射した後の基板に対して、熱循環式ボックス炉で、150℃、60分のポストキュアの場合と、170℃、60分のポストキュアの場合との2条件で行い、色度測定器コニカミノルタ社製CM−2600dによりSCIモードでCIE L方式にて測定した。
Figure 2021170054
表1の見出し欄における注釈は次のとおり。
*1:上記で合成したアルカリ可溶性樹脂A−1
*2:上記で合成したアルカリ可溶性樹脂A−2
*3:上記で合成したアルカリ可溶性樹脂A−3
*4:三洋化成工業社製ネオマーDA−600
*5:BASFジャパン社製ラロマーLR8863
*6:DIC社製N-870-75EA
*7:日本化薬社製NC-3000H
*8:DIC社製HP-7200L
*9:C.I.Pigment red 149
*10:C.I.Pigment yellow 147
*11:フタロシアニンブルー(C.I.Pigment blue 15)
*12:カーボンブラック
*13:堺化学工業社製B−30
*14:上記で合成した球状シリカ
*15:IGM Resins社製Omnirad TPO H、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤
*16:DKSHジャパン社製JMT−784、チタノセン系光重合開始剤
*17:メラミン
*18:DICY(ジシアンジアミド)
*19:川崎化成社製キノパワーQS−30
上記表中に示す結果から、本発明の硬化性樹脂組成物は、隠蔽性および解像性に優れることがわかる。これに対して、比較例1は隠蔽性の評価結果が悪かった。比較例2、3は解像性の評価結果が悪かった。比較例4は隠蔽性の評価結果が悪かった。比較例5、6、7は解像性の評価結果が悪かった。また、実施例1〜4、比較例3は、加熱前後での色調変化を見た。尚、比較例1、4は隠蔽性の評価結果が悪く、比較例2、5、6、7は解像性の評価結果が悪いため、色調変化は確認しなかった。
その結果、実施例1〜4は、加熱前後での色調変化が少なかったのに対して、比較例3は実施例1〜4と比較して色調変化が大きかった。
また、表には示さないが、比較例8として、顔料以外の成分は比較例2と同量配合し、顔料については、黒色、黄色及び赤色を含まず、青色のみ1.89質量部として配合した組成物を調製した。この比較例8につき、解像性を評価したところ30μmと改善されるものの、隠蔽性の評価結果が×となったため他の評価は実施しなかった。

Claims (6)

  1. (A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)熱硬化性樹脂、および(D)着色剤を含有し、表面をCZ処理した銅上に形成される硬化性樹脂組成物であって、
    厚さ2mmのガラス基板上に形成した前記硬化性樹脂組成物の乾燥塗膜(膜厚20μm)の透過率が、波長430nmにて30〜50%、波長530nmにて28〜45%であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記乾燥塗膜の透過率が、波長720nmにて12%以下であることを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記乾燥塗膜の透過率が、波長365nmにて5%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載の硬化性樹脂組成物から得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項記載の硬化性樹脂組成物または請求項4記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  6. 請求項5記載の硬化物を有することを特徴とするプリント配線板。
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