JP2020148813A - 硬化性樹脂組成物、そのドライフィルムおよび硬化物、これを有する電子部品並びに硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、そのドライフィルムおよび硬化物、これを有する電子部品並びに硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法 Download PDF

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健志 依田
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Abstract

【課題】 優れた遮蔽性ないし隠蔽性を有するとともに、解像性に優れる硬化膜を形成することが可能な硬化性樹脂組成物、そのドライフィルムおよび硬化物、これを有する電子部品、並びに硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法を提供する。【解決手段】 (A)アルカリ可溶性樹脂、(B)共重合体樹脂、(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤、(D)エポキシ樹脂、および(E)黒色着色剤、を含む硬化性樹脂組成物であって、(B)共重合体樹脂が、重量平均分子量Mwが5,000〜30,000の範囲の(B−1)共重合体樹脂と、重量平均分子量Mwが50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂と、を含み(E)黒色着色剤の含有量が、硬化性樹脂組成物の固形分全質量に対して1.0質量%以上であることを特徴とする硬化性樹脂組成物が得られた。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物、これを用いたドライフィルムおよび硬化物、並びにこれを有する電子部品並びに硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法に関する。
近年、半導体の技術分野における進歩は著しく、それに伴い、集積回路もLSIから超LSIの時代になり、エレクトロニクス機器は、より小型のもの、またより薄く、より軽いもの、いわゆる短小軽薄化が急速に進んでいる。プリント配線板もこれに対応して、高密度化および高細線化が進み、更には、高精度、高性能のものが求められるようになってきている。
この要求に対応して、プリント配線板の最外層に永久マスクとして形成されるソルダーレジスト層においても、解像性、電気特性等の諸性能などに関し、高い性能が求められると共に新たな要求も増えている。例えば、プリント配線板の導体パターンを見えにくくするため、ソルダーレジストの色調に関し黒色の濃いものに対する要求が増えている。
また、光学センサー等において用いられるプリント配線板のソルダーレジストにあっては、例えば発光素子から発光された電磁光が直接に検出器に届かないように、遮光材として機能させて、光学センサーによる検出精度を高めようとする要求も存在する。このような遮光目的においても黒色ソルダーレジストの使用が検討されている。
従来、充分な黒色度を有しつつ解像性にも優れた黒色フォトソルダーレジストを得るため、黒色着色剤と、黒色着色剤以外の1種以上の着色剤を含有する黒色ソルダーレジスト組成物が提案されている(特許文献1)。
特開2008−257045
しかしながら、特許文献1の樹脂組成物は、各製品や部材における近年の小型化の傾向に対応できるほどの解像性を保証するものではない。
また、硬化膜の遮光性を向上させるために樹脂組成物中の黒色着色剤の含有量を多くすると、紫外線の透過を阻害し、硬化膜の深部の硬化不良が生じ、絶縁信頼性が低下する。そこで、光硬化成分の他に、エポキシ樹脂等の熱硬化成分を用いて複数段階の硬化を行う手法も存在するものの、いわゆる「熱かぶり」が生じ、現像除去すべき樹脂部分においても硬化が促進し、現像により得られるパターンや開口形状が安定しない等の解像性不良が生じることがある。すなわち、この光硬化成分と熱硬化成分を併用する方法によっても、遮光性と絶縁信頼性を有しながら、現像残渣を抑制しつつ解像性にも優れる樹脂組成物を得ることは容易ではない。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、優れた遮蔽性ないし隠蔽性と絶縁信頼性を有するとともに、現像残渣を抑制して解像性に優れる硬化膜を形成することが可能な硬化性樹脂組成物、そのドライフィルムおよび硬化物、これを有する電子部品、並びに硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、本発明の上記目的が、
(A)アルカリ可溶性樹脂
(B)共重合体樹脂、
(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤、
(D)エポキシ樹脂、および
(E)黒色着色剤、
を含む硬化性樹脂組成物であって、
(B)共重合体樹脂が、
重量平均分子量Mwが5,000〜30,000の範囲の(B−1)共重合体樹脂と、
重量平均分子量Mwが50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂と、を含み
(E)黒色着色剤の含有量が、硬化性樹脂組成物の固形分全質量に対して1.0質量%以上であることを特徴とする硬化性樹脂組成物により達成されることを見出した。
本発明の硬化性組成物は、更に(F)重合禁止剤を含むことが好ましい。
さらに、本発明の上記目的は、硬化性樹脂組成物から得られる硬化性樹脂層を有するドライフィルムおよび硬化性樹脂組成物の硬化物により達成される。
本発明の上記目的は、硬化性樹脂組成物の硬化物を備える電子部品によっても達成される。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物は、
基材上に、上記の硬化性樹脂組成物を施与する硬化性樹脂層形成工程(a)、
基材上に施された硬化性樹脂層に対し、パターン状の光照射を行うことにより、硬化性樹脂層に含まれる前記(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤を活性化して光照射部を硬化する光照射工程(b)、
光照射後の硬化性樹脂層を、加熱により更に硬化させる加熱工程(c)、および
加熱工程(c)後、硬化性樹脂層の非硬化部を現像により除去する現像工程(d)を含むことを特徴とする、硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法により製造される。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)共重合体樹脂、(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤(以下、(C)光重合開始剤とも称する)、(D)エポキシ樹脂、および(E)黒色着色剤を含み、(B)共重合体樹脂が、重量平均分子量Mwが5,000〜30,000の範囲の(B−1)共重合体樹脂と、重量平均分子量Mwが50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂と、を含み(E)黒色着色剤の含有量が、硬化性樹脂組成物の固形分全質量に対して1.0質量%以上であることにより、電磁波、特に可視光を良好に遮蔽することからプリント配線板の回路等を良好に隠蔽するとともに、絶縁信頼性を有し現像残渣を抑制して解像性に優れた硬化膜を形成することが可能である。さらに、この硬化性樹脂組成物から得られたドライフィルム、および硬化物によれば、隠蔽性、高密度化および高細線化の要求が満たされる。そのため、本発明の硬化物を有する電子部品は優れた性能を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述のとおり、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)共重合体樹脂、(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤、(D)エポキシ樹脂、および(E)黒色着色剤を構成成分とする。
本発明の硬化性樹脂組成物は、基材上に塗布し、乾燥した後、硬化すべき部分に選択的に紫外線等の活性エネルギー線を照射することで硬化させ、未硬化部分のみを現像により除去してネガ型のパターン形成を行うフォトリソグラフィー法に用いられる。
以下、本発明の硬化性樹脂組成物の成分を説明する。
[(A)アルカリ可溶性樹脂]
本発明の硬化性樹脂組成物は(A)アルカリ可溶性樹脂を含有する。
(A)アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物、カルボキシル基含有樹脂、フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有する化合物、チオール基を2個以上有する化合物が挙げられる。中でも、アルカリ可溶性樹脂がカルボキシル基含有樹脂またはフェノール樹脂であると、下地との密着性が向上するため好ましい。特に、現像性に優れるため、アルカリ可溶性樹脂はカルボキシル基含有樹脂であることがより好ましい。カルボキシル基含有樹脂は、エチレン性不飽和基を有するカルボキシル基含有感光性樹脂でも、エチレン性不飽和基を有さないカルボキシル基含有樹脂でもよい。
カルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下に列挙するような化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物およびポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるウレタン樹脂の末端に酸無水物を反応させてなる末端カルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(4)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(5)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(6)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物等、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(7)多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(8)2官能エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(9)多官能オキセタン樹脂にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(10)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(12)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(13)上記(1)〜(12)等に記載のカルボキシル基含有樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有樹脂。
上記カルボキシル基含有樹脂のうち、上記(7)、(8)、(10)、(11)、(13)に記載のカルボキシル基含有樹脂の少なくともいずれか1種を含むことが好ましい。更なる絶縁信頼性を向上させる観点からは上記(10)、(11)に記載のカルボキシル基含有樹脂を含むことが好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ビフェニル骨格若しくはフェニレン骨格またはその両方の骨格を有する化合物や、フェノール、オルソクレゾール、パラクレゾール、メタクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール等を用いて合成した、様々な骨格を有するフェノール樹脂が挙げられる。
また、フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類、ビスフェノールF、ビスフェノールS型フェノール樹脂、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ナフトールとアルデヒド類の縮合物、ジヒドロキシナフタレンとアルデヒド類との縮合物などの公知慣用のフェノール樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂の市販品としては、例えば、HF1H60(明和化成社製)、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−2131(大日本印刷社製)、ベスモールCZ−256−A(DIC社製)、シヨウノールBRG−555、シヨウノールBRG−556(アイカ工業社製)、CGR−951(丸善石油社製)、ポリビニルフェノールのCST70、CST90、S−1P、S−2P(丸善石油社製)が挙げられる。
(A)アルカリ可溶性樹脂の酸価は、40〜200mgKOH/gの範囲が適当であり、より好ましくは45〜120mgKOH/gの範囲である。アルカリ可溶性樹脂の酸価が40mgKOH/g以上であるとアルカリ現像が容易となり、一方、200mgKOH/g以下である正常な硬化物パターンの描画が容易となるので好ましい。
(A)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、1,500〜150,000、さらには1,500〜100,000の範囲が好ましい。重量平均分子量が1,500以上の場合、タックフリー性能が良好であり、露光後の塗膜の耐湿性が良好で、現像時の膜減りを抑制し、解像性の低下を抑制することができる。一方、重量平均分子量が150,000以下の場合、現像性が良好で、貯蔵安定性にも優れる。
(A)アルカリ可溶性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[(B)共重合体樹脂]
硬化性樹脂組成物は、2種類の(B)共重合体樹脂、すなわち、重量平均分子量Mw5,000〜30,000の範囲の(B−1)共重合体樹脂と、重量平均分子量Mw50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂と、をそれぞれ少なくとも1種類含む。
(B)共重合体樹脂とは、二種類以上の単量体(モノマー)の重合により構成された樹脂であり、交互共重合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体を含むものであり、本発明の(B−2)共重合体樹脂はブロック共重合体の形態を採ることが好ましい。(B)共重合体樹脂は、20℃〜30℃の範囲において固体であるものが好ましい。この範囲内において固体であればよく、この範囲外の温度においても固体であってもよい。上記温度範囲において固体であることによりドライフィルム化したときや基板に塗布し仮乾燥したときのタック性に優れる。さらに(B)共重合体樹脂は、(B−1)共重合体樹脂および(B−2)共重合体樹脂以外の共重合体を含むものであってもよい。
本発明で用いる(B−1)共重合体樹脂は、上述のように重量平均分子量Mw5,000〜30,000の範囲である。(B−1)共重合体樹脂の重量平均分子量Mwの下限値としては、好ましくは8,000であり、より好ましくは10,000であり、上限値としては、好ましくは20,000であり、より好ましくは12,000である。
更に、(B−2)共重合体樹脂は、重量平均分子量Mw50,000〜200,000の範囲のものであり、アクリル酸アルキルエステルを構成単位として含むものであることが好ましい。
また、(B−2)共重合体樹脂は、以下の式(I)で表される三元共重合体の構造を有するアクリル系の共重合体であることが好ましい。
X−Y−X 又は X’−Y−X (I)
上記式(I)中、Xはメタアクリル酸のC1−C6アルキルエステル又はその誘導体、又はスチレンを繰り返し単位とする構成部分、X’はアクリル酸のC1−C6アルキルエステル又はその誘導体又はスチレンを繰り返し単位とする構成部分、Yはアクリル酸のC1−C6アルキルエステル又はその誘導体を繰り返し単位とする構成部分であって、X,X’、およびYは相互に異なる構造部分であることを意味する。
式(I)においてブロックXとブロックX’の質量割合はほぼ等しく、例えば45:55〜55:45の範囲にあり、ブロックXとブロックYの質量割合(X:Y)は2:98〜70〜30の範囲にあると好ましい。
式(I)の構造を含むブロック共重合体のうち、X及びX’は上述の(A)アルカリ可溶性樹脂との相溶性が高く、Yが(A)アルカリ可溶性樹脂との相溶性が低いブロックであることが好ましく、これにより所望の強靭性を有する硬化物を得ることができる。
式(I)におけるX及びX’は、ポリメチル(メタ)アクリレート(PMMA)等のポリ((C1-C3アルキル)(メタ)アクリレート)、およびポリスチレン(PS)などが好ましく、Yとしてはポリn−ブチルアクリレート(PBA)等のポリ((C1−C6アルキル)アクリレート)、およびブタジエン(PB)等ポリ(C4−C6ジエン)が挙げられる。
さらに、(B−2)共重合体樹脂は、以下の式(II)で表される二元共重合体の構造を有するアクリル系の共重合体であってもよい。
X−Y (II)
(式(II)中、XおよびYは、式(I)と同様の意味を有する。)
更に、式(I)又は式(II)のブロック共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、分子構造の一部として(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等アミド系単量体、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系単量体、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン系単量体;エチレン、プロピレンなどのオレフィン系単量体またはこれらから誘導される単位を含むものであってもよい。
なお、(B−1)共重合体樹脂および(B−2)共重合体樹脂に関して、「アクリル系」とは、上記X(および(I)の場合はX’)およびYの80質量%以上が、上記の(メタ)アクリルエステルまたはその誘導体から構成されていることを意味する。
また本発明に用いる(B)共重合体樹脂としては、リビング重合法により合成された分子構造が精密にコントロールされたブロック共重合体が本発明の効果を得る上でより好ましい。これは、リビング重合法により合成されたブロック共重合体は分子量分布が狭く、それぞれのユニットの特徴が明確なためであると考えられる。用いるブロック共重合体の分子量分布は2.5以下が好ましく、更に好ましくは2.0以下である。
ブロック共重合体の製造方法としては、例えば、特表2005−515281号、特表2007−516326号に記載の方法が挙げられる。
重量平均分子量Mw5,000〜30,000の範囲の(B−1)共重合体樹脂の市販品としては、三菱ケミカル株式会社製のダイヤナール(登録商標)LRを挙げることができる。
また、重量平均分子量Mw50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂の市販品には、アルケマ社製のリビング重合を用いて製造されるアクリル系トリブロックコポリマーが挙げられる。具体例としては、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリメチルメタアクリレートに代表されるSBMタイプ、ポリメチルメタアクリレート−ポリn−ブチルアクリレート−ポリメチルメタアクリレートに代表されるMAMタイプ、更にはカルボン酸変性や親水基変性処理されたMAMNタイプやMAMAタイプが挙げられる。SBMタイプとしてはE41、E40、E21、E20等が挙げられ、MAMタイプとしては、ナノストレングス(登録商標)M22,M51、M52、M53、M65、SM6290XD30等が挙げられ、MAMNタイプとしてはナノストレングス(登録商標)M22N、M52N(Mw:50,000−100,000)、M65N等(Mw:100,000−200,000)、MAM AタイプとしてはSM4032XM10等が挙げられる。
また、重量平均分子量Mw50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂について、上記MAMタイプの他の例としては、クラレ社製のクラリティ等のメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルより誘導されるブロック共重合を用いることも可能である。(B−2)共重合体樹脂の重量平均分子量Mwの好ましい下限値は100,000であり、好ましい上限値は150,000である。市販品としては、クラリティ(登録商標)LA1114、LA2250、LA2140、LA2330等が挙げられる。
本発明の目的を損なわない範囲で重量平均分子量Mwが30,000を超過し、50,0000未満の共重合体樹脂を含んでもよく、例えば硬化性樹脂組成物の総質量の1.5質量%以下であればよい。
(B−1)共重合体樹脂と(B−2)共重合体樹脂の混合比は、質量部基準で例えば1:9〜9:1の範囲とされ、9:1〜6:4の範囲とすると好ましい。
更に、(B)共重合体樹脂(固形分)の含有量は、硬化性樹脂組成物(固形分)100質量部に対して、好ましくは、10質量部〜60質量部とされ、より好ましくは、40〜50質量部とされる。
このように、本発明の硬化性樹脂組成物は、重量平均分子量Mwが5,000〜30,000の範囲の(B−1)共重合体樹脂と、重量平均分子量Mwが50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂を併用することにより、適度な現像性と耐現像性を得ることができる。その結果、(E)黒色着色剤を特定量以上含む組成物であっても現像残渣の発生も抑制しつつ目的とする開口形状を形成することができ、解像性に優れるパターン状の硬化膜を得ることができる。
[(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤]
本発明において用いられる(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよく、公知のいずれのものも用いることができ、例えば、オキシムエステル化合物、α−アミノアセトフェノン化合物等が挙げられる。なかでも、オキシムエステル化合物が好ましい。
なお、(C)光重合開始剤は、紫外線や可視光等の光照射により分子構造が変化するか、または、分子が開裂することにより、(A)アルカリ可溶性樹脂と(C)エポキシ樹脂との付加反応や(C)エポキシ樹脂の重合反応の触媒として機能しうる1種以上の塩基性物質を生成する化合物である。塩基性物質として、例えば2級アミン、3級アミンが挙げられる。(C)光重合開始剤の本発明における作用については、後述の製造方法においてもさらに詳述する。
オキシムエステル系光重合開始剤としては、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ペンタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘキサンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘプタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(エチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(ブチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−メチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−プロピル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−ブチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、2−(ベンゾイルオキシイミノ)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1−オクタノン、2−(アセトキシイミノ)−4−(4−クロロフェニルチオ)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタノンが使用可能であり、市販品として、日本化学工業所製のTOE-04−A3、BASFジャパン社製のCGI−325、イルガキュア(登録商標)OXE01、OXE02、ADEKA社製アデカオプトマーN−1919などが挙げられる。
また、分子内に2個のオキシムエステル基を有する光重合開始剤も好適に用いることができ、具体的には、下記一般式(I)で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物が挙げられる。
Figure 2020148813
(式中、Xは、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)を表し、Y、Zはそれぞれ、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、アンスリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基を表し、Arは、炭素数1〜10のアルキレン、ビニレン、フェニレン、ビフェニレン、ピリジレン、ナフチレン、チオフェン、アントリレン、チエニレン、フリレン、2,5−ピロール−ジイル、4,4’−スチルベン−ジイル、4,2’−スチレン−ジイルを表し、nは0又は1の整数である)。
特に、上記式中、X、Yが、それぞれ、メチル基又はエチル基であり、Zがメチル又はフェニルであり、nが0であり、Arが、フェニレン、ナフチレン、チオフェン又はチエニレンであるオキシムエステル系光重合開始剤が好ましい。
α−アミノアセトフェノン系光重合開始剤としては、具体的には、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノンなどが挙げられる。市販品としては、IGM Resins社製のOmnirad907、Omnirad369、Omnirad379などが挙げられる。
(C)光重合開始剤の含有量は、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、例えば0.01〜15質量部、特に0.5〜10質量部であることが好ましい。0.01質量部以上15質量部以下とすることにより、塗膜が安定に形成されるとともに、耐薬品性などの塗膜特性も保持され、また十分なアウトガスの低減効果が得られ、硬化膜表面での光吸収が一定に保たれ、更に深部硬化性が良好とされる。
この他の(C)光重合開始剤の例としては、アシルオキシイミノ基を有する光重合開始剤、N−ホルミル化芳香族アミノ基、N−アシル化芳香族アミノ基を有する光重合開始剤、ニトロベンジルカーバメイト基、アルコオキシベンジルカーバメート基を有する光重合開始剤を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物においては、(C)光重合開始剤の他に、必要に応じて、公知の光重合開始剤、光開始助剤または増感剤を併用することもでき、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤等を使用することができる。
[(D)エポキシ樹脂]
本発明の硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含み、光硬化に加えて、更に熱硬化することができる。これにより、硬化物の耐熱性、絶縁信頼性等の特性を向上させることができる。
上記エポキシ樹脂としては、1個以上のエポキシ基を有する公知慣用の化合物を使用することができ、中でも、2個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートなどのモノエポキシ樹脂などのモノエポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、フェニル−1,3−ジグリシジルエーテル、ビフェニル−4,4’−ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物が挙げられる。これらは、要求特性に合わせて、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
2個以上のエポキシ基を有する化合物としては、具体的には、三菱ケミカル社製のjER828、jER834、jER1001、jER1004、DIC社製のEPICLON840、EPICLON850、EPICLON1050、EPICLON2055、新日鉄住金化学社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル日本社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、住友化学社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjERYL903、DIC社製のEPICLON152、EPICLON165、新日鉄住金化学社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル日本社製のD.E.R.542、住友化学社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700等のブロム化エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER152、jER154、ダウケミカル日本社製のD.E.N.431、D.E.N.438、DIC社製のEPICLONN−730、EPICLONN−740、EPICLONN−770、EPICLONN−865、新日鉄住金化学社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306、NC−3000、住友化学社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、新日鉄住金化学社製のYDCN−700−2、YDCN−700−3、YDCN−700−5,YDCN−700−7、YDCN−700−10、YDCN−704 YDCN−704A、DIC社製のEPICLONN−680、N−690、N−695(いずれも商品名)等のノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製のEPICLON830、三菱ケミカル社製jER807、新日鉄住金化学社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;新日鉄住金化学社製のエポトートST−2004、ST−2007、ST−3000等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER604、新日鉄住金化学社製のエポトートYH−434;住友化学社製のスミ−エポキシELM−120等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル社製のセロキサイド2021等の脂環式エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のYL−933、ダウケミカル日本社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;日本化薬社製EBPS−200、ADEKA社製EPX−30、DIC社製のEXA−1514等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER157S等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjERYL−931等のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;日産化学社製のTEPIC等の複素環式エポキシ樹脂;日油社製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;新日鉄住金化学社製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鉄住金化学社製ESN−190、ESN−360、DIC社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;DIC社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日油社製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;CTBN変性エポキシ樹脂(例えば新日鉄住金化学社製のYR−102、YR−450等);トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
特に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂は、BHAST(Biased Highly Accelerated Stress Test)の観点から特に好ましく用いられる。
これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)エポキシ樹脂の含有量は、(A)アルカリ可溶性樹脂の合計100質量部(固形分)に対して、例えば10質量部〜80質量部、好ましくは20〜70質量部(固形分)の割合である。
本発明の樹脂組成物は、さらにエチレン性不飽和基を有する化合物として、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物やビニル基を有する化合物を含んでいてもよい。(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート系オリゴマー等を用いることができる。なお、ここで言うエチレン性不飽和基を有する化合物には、エチレン性不飽和基を有する(A)アルカリ可溶性樹脂および硬化性反応基を有する表面処理された(E)無機フィラーは含まれないものとする。
(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌルレート型ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。これらは、要求特性に合わせて、単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
エチレン性不飽和基を有する化合物の含有量は、樹脂組成物の固形分全量に対して20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは1質量%〜18質量%の範囲である。エチレン性不飽和基を有する化合物の含有量を上記の範囲とすることにより、硬化性を保ちつつ、未反応成分量を最小限とすることができる。
本発明は、無機フィラーを含有していてもよい。無機フィラーは、特に限定されず、公知慣用の無機フィラー、例えばシリカ、結晶性シリカ、ノイブルグ珪土、水酸化アルミニウム、ガラス粉末、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化鉄、非繊維状ガラス、ハイドロタルサイト、ミネラルウール、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、亜鉛華等の無機フィラーを用いることができる。中でも、比重が小さく硬化物中に高充填でき高強度化が容易であるためシリカが好ましい。
無機フィラーは表面処理された無機フィラー(「表面処理無機フィラー」とも呼称する)であることが好ましく、無機フィラーの表面に硬化性反応基を導入可能な表面処理が施されていることがより好ましい。ここで、硬化性反応基とは、アルカリ可溶性樹脂やエポキシ樹脂と硬化反応する基であれば特に限定されず、光硬化性反応基でも熱硬化性反応基でもよい。光硬化性反応基としては、メタクリル基、アクリル基、ビニル基、スチリル基等が挙げられ、熱硬化性反応基としては、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、イミノ基、オキセタニル基、メルカプト基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、オキサゾリン基等が挙げられる。無機フィラーの表面に硬化性反応基を導入する方法は特に限定されず、公知慣用の方法を用いて導入すればよく、硬化性反応基を有する表面処理剤、例えば、硬化性反応基を有機基として有するカップリング剤等で無機フィラーの表面を処理すればよい。カップリング剤としては、シランカップリング剤(メタクリル型、ジフェニルジアミノ型等)、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を用いることができる。なお、硬化性反応基を有しない表面処理された無機フィラーとしては、例えば、シリカ−アルミナ表面処理、チタネート系カップリング剤処理、アルミネート系カップリング剤処理、有機処理がされた無機フィラー等が挙げられる。
無機フィラーは、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。無機フィラーの含有量は、感光性樹脂組成物の固形分あたり30〜90質量%であることが好ましく、40〜80質量%であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物は更に熱硬化性触媒を含んでもよい。そのような熱硬化性触媒としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物等が挙げられる。また、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を(F)熱硬化性触媒と併用する。
熱硬化性触媒の含有量は、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対し例えば0.1〜20質量部、特に1〜10であることが好ましい。
[(E)黒色着色剤]
本発明の硬化性樹脂組成物は(E)黒色着色剤を含む。
(E)黒色着色剤の例としては黒色着色剤としては、C.I.ピグメントブラック6、7、9および18等に示されるカーボンブラック系の顔料、
C.I.ピグメントブラック 8、10等に示される黒鉛系の顔料、
C.I.ピグメントブラック11、12および27、ピグメントブラウン35等で示される酸化鉄系の顔料、
C.I.ピグメントブラック20等で示されるアンスラキノン系の顔料、
C.I.ピグメントブラック13、25および29等で示される酸化コバルト系の顔料、C.I.ピグメントブラック15および28等で示される酸化銅系の顔料、
C.I.ピグメントブラック14および26等で示されるマンガン系の顔料、
C.I.ピグメントブラック23等で示される酸化アンチモン系の顔料、
C.I.ピグメントブラック30等で示される酸化ニッケル系の顔料、
C.I.ピグメントブラック31、32等で示されるペリレン系の顔料、
C.I.ピグメントブラック1等で示されるアニリン系の顔料、および
チタンブラック系の顔料、硫化モリブデンや硫化ビスマスも好適な黒色着色剤として例示できる。
これらの黒色着色剤は、単独で、または適宜組合せて使用される。
市販品の具体例としては、三菱ケミカル株式会社製M−40、M−45、M−50、MA−8、MA−100等のカーボンブラック、三菱マテリアル電子化成株式会社製13M等のチタンブラック、戸田工業株式会社製KN−370等の酸化鉄を挙げることができる。
上記の黒色着色剤、特にカーボンブラックは、良好な隠ぺい性を発揮する(回路を視認不能とする)。
(E)黒色着色剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の全質量(固形分)に対して、例えば、1.0質量%以上、3.0質量%以下の範囲であり、特に好ましくは1.5質量%以上、2.5質量%以下の範囲とされる。
(有色の着色剤の併用)
本発明の作用を損なわない範囲で、赤、青、緑、黄、白等の公知の着色剤を加えることにより、(E)黒色着色剤による色調を調整することも可能である。
[(F)重合禁止剤]
本発明の硬化性樹脂組成物は(F)重合禁止剤を含むことが好ましい。
重合禁止剤としては、特にナフタレン誘導体及び/又はナフトキノンとその誘導体を用いることができる。このような重合禁止剤を使用することにより、光照射によるハレーションの発生を抑制し、硬化性樹脂組成物の表面硬化の速度を抑えて厚さ方向に均一な硬化膜を得ることができる。また、パターン状の硬化膜を製造する際にPEB工程を実施する場合は、(F)重合禁止剤を含んでいることでハレーションの発生を抑制するだけでなく、十分な深部硬化性を得ることもできる。このため、設計値に近い開口形状やラインパターンを容易に形成することができる。
本発明に用いられるナフタレン誘導体及び/又はナフトキノンとその誘導体のうち、ナフタレン誘導体としては、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸アンモニウム、4−メトキシ−1−ナフトール等を用いることができる。ナフトキノンとその誘導体としては、1,4−ナフトキノン、2-ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、アントロン等を用いることができる。
ナフタレン誘導体の市販品としては、例えば、キノパワー(登録商標)WSI、4−メトキシ−1−ナフトール(キノパワーQS-30、川崎化成工業株式会社製)等が挙げられる。
ナフトキノンとその誘導体の市販品としては、例えば、キノパワー(登録商標)NQI、キノパワーLSN、キノパワーATR(いずれも川崎化成工業株式会社製)、1,4−ナフトキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、アントロン(いずれも東京化成工業株式会社製)等が挙げられる。
[その他の成分]
この他、本発明の硬化性樹脂組成物には、更に必要に応じて、消泡剤、増粘剤、シランカプリング剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の触媒、流動性改質剤、表面張力調整剤、密着性付与剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、およびレベリング剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類の少なくとも1種を、さらに配合することができる。これらの成分は、本発明の硬化性樹脂組成物において得られるべき性能を損なわず、添加による所望の効果が得られる範囲で、適宜使用量を調節して使用される。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物は、上記(A)アルカリ可溶性樹脂の合成や組成物の調整のため、又は基材に塗布するための粘度調整のため、有機溶剤を使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、プリント配線板上にパターン状の硬化膜である各種レジストないし絶縁層を形成するための材料として好適に用いることができ、中でもソルダーレジストや層間絶縁層の材料として有用である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、公知慣用の方法により、パターン状の硬化膜を形成することができるが、好適には下記工程を(a)から(d)の順に行うことにより、解像性等に優れたパターンを有する硬化物を得ることができる。
すなわち、基材上に、上述の硬化性樹脂組成物を施与する硬化性樹脂層形成工程(a)、および基材上の硬化性樹脂層に対し、パターン状の光照射を行うことにより、硬化性樹脂層に含まれる(C)光重合開始剤を活性化して光照射部を硬化する光照射工程(b)、更に、上記光照射後の硬化性樹脂層を加熱により更に硬化させる加熱工程(c)(PEB工程)、硬化性樹脂層の非硬化部(ネガ型パターンに硬化した部分以外)を現像により除去する現像工程(d)を経ることにより、樹脂組成物の硬化物を得ることができる。
各工程を更に詳細に説明する。
[工程(a):硬化性樹脂層形成工程]
上記工程(a)は、基材に硬化性樹脂組成物からなる硬化性樹脂層を形成する工程である。硬化性樹脂層を形成する方法は、液状の硬化性樹脂組成物を基材上に、塗布、乾燥する方法や、硬化性樹脂組成物をドライフィルムにしたものを基材上にラミネートする方法によることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、例えば有機溶剤で塗布方法に適した粘度に調整し、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布することができる。
塗布された硬化性樹脂組成物は、約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることにより、乾燥塗膜を形成することができる。なお、上記組成物をキャリアフィルム上に塗布し、乾燥させて硬化性樹脂層を有するドライフィルムの場合には、ラミネータ等により硬化性樹脂層が基材と接触するように基材上に張り合わせた後、キャリアフィルムを剥がすことにより、基材上に硬化性樹脂層を積層することができる。
基材としては、予め回路形成されたプリント配線基材やフレキシブルプリント配線基材の他、紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、ガラス布−エポキシ樹脂、ガラス−ポリイミド、ガラス布/不繊布−エポキシ樹脂、ガラス布/紙−エポキシ樹脂、合成繊維−エポキシ樹脂、フッ素樹脂・ポリエチレン・ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンオキシド・シアネートエステル等の複合材を用いた全てのグレード(FR−4等)の銅張積層板、ポリイミドフィルム、PETフィルム、ガラス基材、セラミック基材、ウエハ基材等を用いることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブンなど、蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用い乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法及びノズルより支持体に吹き付ける方式を用いて行うことができる。
[工程(b):光硬化(パターニング)工程]
工程(b)では、上記工程(a)の後に硬化性樹脂層に対し、パターン状の光照射(活性エネルギー線、特に紫外線等の光照射)を行うことにより、パターニングが行われる。一態様としては、硬化性樹脂層中の光重合開始剤から発生したラジカルによりエチレン性不飽和基同士が反応したり、発生した塩基により(A)アルカリ可溶性樹脂と(D)エポキシ樹脂が反応することにより、露光部(活性エネルギー線、特に紫外線等によりにより光照射された部分)が硬化する。かかる態様の場合、その後、アルカリ現像液に対してネガ型のパターン形成が可能となる。
また、光照射工程(b)では、接触式(又は非接触方式)により、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光もしくは直接描画装置により直接パターン露光する。なお、下記において、フォトマスクに被覆された部分または直接描画装置により直接パターン露光されていない部分(非照射部)部分を、非硬化部ともいう。
光照射に用いられる光照射機としては、直接描画装置(例えばコンピューターからのCADデータにより直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置)、メタルハライドランプを搭載した光照射機、(超)高圧水銀ランプを搭載した光照射機、水銀ショートアークランプを搭載した光照射機、もしくは(超)高圧水銀ランプ等の紫外線ランプ、LEDを使用した直接描画装置を用いることができる。
活性エネルギー線としては、最大波長が350〜410nmの範囲にあるレーザー光又は散乱光を用いることが好ましい。最大波長をこの範囲とすることにより、効率よく硬化性樹脂組成物の光反応性を向上させることができる。この範囲を用いていれば、レーザー光の場合、ガスレーザー、固体レーザーのいずれでもよい。また、その光照射量は膜厚等によって異なるが、一般には100〜1500mJ/cm、好ましくは300〜1500mJ/cmの範囲内とすることができる。
[工程(c):加熱(PEB)工程]
PEB工程(c)では、上記の光照射により硬化した硬化性樹脂層を、加熱により更に硬化させることができる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物が、上記光照射工程(b)で光照射されることにより、硬化性樹脂層に含まれる(C)光重合開始剤が不安定化し、塩基が発生、増殖する。このように発生、増殖した塩基は更に加熱工程(c)における加熱により、上述の光照射部をさらに硬化することができる(PEB:Post Exposure Bake)。例えば、光照射工程(b)で発生した塩基が(D)エポキシ樹脂に対して付加反応することより、硬化性樹脂層の深部まで硬化することができる。
従来の硬化性樹脂組成物においては、パターニングおいて、250μmレベルの小径の開口を設ける場合には、PEB処理を行わないほうが、現像残渣が少なくなるため解像性が良好になると考えられていた。しかしながら、本発明の硬化性樹脂組成物によれば、PEB処理を行っても、小径の開口を形成することができるとともに、硬化膜の深部硬化性にも優れる。よって、本発明の製造方法においては、PEB工程を行うことが好ましい。即ち、本発明の硬化性樹脂組成物は、PEB工程を行う製造方法用途において好適であるとも言える。
工程(c)、すなわち光照射工程(b)の後、現像工程(d)の前の加熱温度は、硬化性樹脂組成物の光照射部は熱硬化するが、非硬化部は熱硬化しない温度であることが好ましい。例えば、未照射の硬化性樹脂組成物の発熱開始温度又は発熱ピーク温度よりも低く、かつ、光照射した硬化性樹脂組成物の発熱開始温度又は発熱ピーク温度よりも高い温度で加熱することが好ましい。このように加熱することにより、光照射部のみを選択的に硬化することができる。
具体例として、工程(c)の加熱温度は、例えば、40〜140℃、好ましくは60〜120℃である。加熱温度を40℃以上とすることにより、光照射部を十分に硬化できる。一方、加熱温度を140℃以下とすることにより、光照射部のみを選択的に硬化できる。加熱時間は、例えば、1〜120分、好ましくは10〜80分である。加熱方法は、上記乾燥方法と同様である。
また、樹脂組成物に(F)重合禁止剤を添加する場合には、工程(a)の光架橋反応の抑制効果と、PEB工程(c)での熱架橋反応により、解像性に優れたパターン状の硬化膜を形成することができる。
なお、未照射部では、光重合開始剤から塩基が発生しないため、熱硬化が抑制される。
[工程(d):現像工程]
工程(d)は、現像により非硬化部を除去することによりネガ型のパターン状の硬化膜を形成する工程である。現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等公知の方法によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エタノールアミンなどのアミン類、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等のアルカリ水溶液またはこれらの混合液を用いることができる。
環境への配慮から、本発明の樹脂組成物はpH12未満の現像液により現像可能であることが好ましい。
[工程(e):光硬化工程]
上記硬化物の製造方法は、工程(d)の後に、さらに光硬化工程(e)を含むことが好ましい。工程(d)の後にさらに紫外線照射等の光照射を行うことで、光照射工程(b)の露光時に反応せずに残った成分を反応させることができる。光硬化工程(e)における照射光の波長および光照射量(露光量)は、光照射工程(b)と同じであってもよく、異なっていてもよい。好適な光照射量(露光量)は、150〜2000mJ/cmである。
[工程(f):熱硬化(ポストキュア)工程]
上記硬化物の製造方法は、光硬化工程(e)の後に、さらに、熱硬化(ポストキュア)工程(f)を含んでもよい。工程(d)の後に工程(e)と工程(f)をともに行う場合、工程(f)は、工程(d)の後に行うことが好ましい。
ポストキュア工程(f)において、光照射工程(b)、または光照射工程(b)および光硬化工程(e)にて光重合開始剤から発生した塩基により、特に、樹脂層を十分に熱硬化させることができる。ポストキュア工程(f)の時点では、未照射部を既に除去しているため、この工程(f)では、未照射の硬化性樹脂組成物の硬化反応開始温度以上の温度で行うことができる。これにより、パターン状の硬化膜を十分に熱硬化させることができる。加熱温度は、例えば、150℃以上とすることも可能であり、一般には120℃〜170℃にて5分〜60分加熱することにより硬化することが好ましい。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を、電子部品等に用いると、その製造および使用において上記の優れた物理的特性を有する硬化膜が得られるために有益である。
なお、本発明において電子部品とは、電子回路に使用する部品を意味し、プリント配線板、トランジスタ、発光ダイオード、レーザーダイオード等の能動部品の他、抵抗、コンデンサ、インダクタ、コネクタ等の受動部品も含まれる。本発明の硬化物がこれらの絶縁性硬化膜として、本発明の効果を奏するものである。
本発明の硬化性樹脂組成物、そのドライフィルム、ないしこれから得られる硬化膜は、黒色性、回路の隠蔽性、解像性の他、電子部品に必須とされるHAST耐性等の特性に優れることから種々の用途に適用可能であり、適用対象に特に制限はない。例えばプリント配線板用のソルダーレジスト、およびマーキング等に用いられることが好ましく、このように得られたプリント配線板をフォトレジスタ等の光センサーに適用する場合には、必要な光を過不足なく受光し、精度よく出力するなどの高機能が得られるようになる。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、優れた遮蔽性と絶縁信頼性を有するとともに、現像残渣を抑制し解像性に優れる硬化膜を形成することが可能な硬化性樹脂組成物、この硬化性樹脂組成物を用いたドライフィルムおよびその硬化物、並びにこれを有する電子部品を提供することにある
以下、本発明を、実施例により詳細に説明する。本発明は、下記実施例に限定されるものではなく、以下に記載の「部」及び「%」とは、特に断りのない限り全て質量基準とする。
[実施例1〜11、比較例1〜7]
I.樹脂組成物の調製
表1に示す割合(単位:質量部)で各成分を配合、撹拌して3本ロールミルにて分散させて、それぞれ本発明の樹脂組成物(実施例1〜11)および比較用樹脂組成物(比較例1〜7)(いずれもペースト状態)を得た。次に、実施例、比較例ごとに硬化性樹脂組成物を、ダイコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、10m/minで60〜120℃の乾燥炉を通過させ、溶剤を揮発させることにより樹脂層を有するドライフィルムを得た。得られた本発明のドライフィルムについて、以下の評価試験を行った。
なお、表1の成分の使用量は、全て固形分によるものである。
II.評価基板の作製
II−A.解像性評価基板Aの作製
シイエムケイ・プロダクツ株式会社製銅ベタ基板(電解銅基板)を、前処理として有機酸(CZ−8101)により洗浄した。
次に、各実施例および比較例のドライフィルムを、ニッコー・マテリアルズ株式会社製のラミネータCVP−300(全自動型2-ステージラミネータ)を用いた下記の条件による第1ラミネート工程、およびこれに続く第2ラミネート工程により、上記銅ベタ基板上に樹脂層を有する評価基板を作製した。
第1のラミネート工程では、先ずドライフィルムを80℃、真空条件下に30秒保持して延伸し、得られたドライフィルムの樹脂層を上述の銅ベタ基板上に、圧力0.4Mpa、5秒にてスラップダウンすることにより貼り合わせた。得られた樹脂層を有する積層体を、更に第2ラミネート工程により、80℃、圧力8Kgf/cm2にて、60秒間プレスした。これにカバーフィルム(PET)を付して、常温、大気圧下にて30分間以上放置することにより揮発成分が蒸発、乾燥させ、樹脂層の厚みを20μmとした。カバーフィルム上から、露光機EXP−2960(株式会社オーク製作所製)を用いて、直径250μmのネガパターンを残すように、1000mJ/cmの積算光量で紫外線露光した。露光完了後30分経過した後に、カバーフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥機により60℃にて70分間加熱処理した(PEB工程)。
その後、30℃、0.2MPaで、1%の炭酸ナトリウム水溶液を現像液として、これらを株式会社フジ機工製プリント配線板用現像機にて50秒間秒間現像した。
上記処理の後に乾燥した基板に対し、高圧水銀灯ランプ搭載の紫外線露光機を用いて1000mJ/cmの積算光量で露光し(プレキュア)、さらに150℃にて60℃の加熱処理(ポストキュア)を行った。これを評価用基板Aとした。
II−B.現像残渣評価用基板Bの作製
現像時間とPEB処理時間に変化を加えた以外は、解像性評価用基板Aの作製と同様の方法により、現像残渣用の基板Bを作製した。
すなわち基板Bの作製では、現像時間を基板Aの作製時の現像時間の1.5倍の75秒とし、PEB処理時間は、それぞれ熱風循環式乾燥機により60℃にて、0分(PEB処理省略)、10分、40分、70分(4種類)とした。
II−C.透過性評価用基板Cの作製
基板(銅ベタ基板)とPEB処理時間を変更した以外は、解像性評価用基板Aの作製と同様の方法により、透過性評価用の基板Cを作製した。
すなわち基板Cの作製では、銅ベタ基板は使用せずに、ガラス基板(F1ガラス、1.0mm厚)を用いPEB処理時間は、熱風循環式乾燥機により60℃にて、40分行った。
II−D.HAST確認用基板Dの作製
基板(銅ベタ基板)とその前処理、およびPEB処理時間を変更した以外は、解像性評価用基板Aの作製と同様の方法により、HAST確認用の基板Dを作製した。
すなわち基板Dの作製では、銅ベタ基板は使用せずに、京セラ株式会社製SR−TEG−04(L/S=12/13)を用い、これに対してメック社製メックエッチボンドCZ-8101をエッチング量が1μmとなるように塗布した。また、基板Dの作製では、PEB処理時間は、熱風循環式乾燥機により60℃、40分とした。
III.評価
III−A.解像性評価
評価用基板Aに得られた開口部の直径を光学顕微鏡(株式会社ニコン製、ECLIPSE-VV100)にて計測した。設計値の250μmに近いほど解像性に優れている。
III−B.現像残渣評価
評価用基板Bの未露光部における残渣を、目視により確認した。
III−C.透過性評価
評価用基板Cに対し、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V−670EX)および積分球装置(日本文光株式会社、ILN−725)を用いて400−1500nmにおける透過率を、表1に記載した波長範囲範囲(a)〜(c)のそれぞれについて測定し、それぞれの場合について最も高い透過率を示した。
III−D.HAST試験評価
評価用基板Dを、130℃、湿度85%の雰囲気下の恒温恒湿槽に載置し、電圧5Vを印加して500時間維持することによりHAST試験(BHAST試験ともいう)を実施し、以下の基準により評価した。
〇: 5Vの電圧を500時間印加した後にも問題が認められなかった
×: 5Vの電圧の500時間未満の印加で短絡が生じた
‐: 現像残渣があるため、または、現像後塗膜が残らないため基板作製不可
上記各評価の結果を表1に示す。
Figure 2020148813
・アルカリ可溶性樹脂A:後述の合成例1により製造(固形分)
・ダイヤナールLR-950:三菱ケミカル株式会社製、Mw=17,500
・クラリティA2140:株式会社クラレ製、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−メチルメタアクリレートブロック共重合体、Mw=125,000
・クラリティA2330:株式会社クラレ製、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−メチルメタアクリレートブロック共重合体、Mw=75,000
・ナノストレングスM52N:アルケマ株式会社製、メチルアクリレート‐ブチルアクリレート‐メチルメタアクリレート、Mw=100,000
・ナノストレングスM65N:アルケマ株式会社製、メチルアクリレート‐ブチルアクリレート‐メチルメタアクリレート、Mw=150,000
・EPICLONN−740:DIC社製、フェノールノボラック型エポキシ樹脂
・HP-7200L:DIC社製、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
・TOE-04-A3:日本化学工業所製、オキシムエステル系光重合開始剤
・Omnirad TPO H、IGM Resins社製、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
・MA-100:三菱ケミカル株式会社製、カーボンブラック
・13M:三菱マテリアル電子化成株式会社製、チタンブラック
・キノパワーQS−30:川崎化成工業株式会社製、4−メトキシ−1−ナフトール
・A-DCP:新中村化学工業社製、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
・球状シリカ:後述の合成例2により製造した球状シリカスラリー中の固形分
[合成例1:アルカリ可溶性樹脂Aの合成]
温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置および撹拌装置を備えたオートクレーブに、ノボラック型クレゾール樹脂(昭和電工社製ショウノールCRG951、OH当量:119.4)119.4部、水酸化カリウム1.19部およびトルエン119.4部を導入し、撹拌しつつ系内を窒素置換し、加熱昇温した。次に、プロピレンオキシド63.8部を徐々に滴下し、125〜132℃、0〜4.8kg/cmで16時間反応させた。その後、室温まで冷却し、この反応溶液に89%リン酸1.56部を添加混合して水酸化カリウムを中和し、不揮発分62.1%、水酸基価が182.2mgKOH/g(307.9g/eq.)であるノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りプロピレンオキシドが平均1.08モル付加したものであった。
得られたノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液293.0部、アクリル酸43.2部、メタンスルホン酸11.53部、メチルハイドロキノン0.18部およびトルエン252.9部を、撹拌機、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、110℃で12時間反応させた。反応により生成した水は、トルエンとの共沸混合物として、12.6部の水が留出した。その後、室温まで冷却し、得られた反応溶液を15%水酸化ナトリウム水溶液35.35部で中和し、次いで水洗した。その後、エバポレーターにてトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート118.1部で置換しつつ留去し、ノボラック型アクリレート樹脂溶液を得た。次に、得られたノボラック型アクリレート樹脂溶液332.5部およびトリフェニルホスフィン1.22部を、撹拌器、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、テトラヒドロフタル酸無水物60.8部を徐々に加え、95〜101℃で6時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして、固形分65%、固形分の酸価87.7mgKOH/gのカルボキシル基含有感光性樹脂の溶液を得、これを(A)アルカリ可溶性樹脂溶液Aとして用いた。
[合成例2:球状シリカの合成]
球状シリカ(アドマテックス社製SO-C2、平均粒径d50=1.0μm)を70gと、溶剤としてPMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を28gと、メタクリル基を有するシランカップリング剤として信越シリコーン社製KBM−503を2.0gとを0.3mmφのジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック製LMZ−015)を用い均一分散させて、シリカスラリー(固形分72%)を得た。
本発明の実施例により得られた硬化膜は、解像性、現像残渣、透過率、HASTの全ての試験項目において優れた効果を示した。特に、比較例により得られた硬化物に対して、特に解像性が極めて良好なうえ、優れた黒色性ないし可視光の遮蔽性も確保されていることがわかる。
本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。

Claims (6)

  1. (A)アルカリ可溶性樹脂
    (B)共重合体樹脂、
    (C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤、
    (D)エポキシ樹脂、および
    (E)黒色着色剤、
    を含む硬化性樹脂組成物であって、
    前記(B)共重合体樹脂が、
    重量平均分子量Mwが5,000〜30,000の範囲の(B−1)共重合体樹脂と、
    重量平均分子量Mwが50,000〜200,000の範囲の(B−2)共重合体樹脂と、を含み
    前記(E)黒色着色剤の含有量が、前記硬化性樹脂組成物の固形分全質量に対して1.0質量%以上であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 更に(F)重合禁止剤を含む請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物から得られる硬化性樹脂層を有するドライフィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
  5. 請求項4記載の硬化物を備える電子部品。
  6. 基材上に、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物を施与する硬化性樹脂層形成工程(a)、
    前記基材上に施された前記硬化性樹脂層に対し、パターン状の光照射を行うことにより、前記硬化性樹脂層に含まれる前記(C)ラジカルおよび塩基を発生する光重合開始剤を活性化して光照射部を硬化する光照射工程(b)、
    前記光照射後の前記硬化性樹脂層を、加熱により更に硬化させる加熱工程(c)、および
    前記加熱工程(c)後、前記硬化性樹脂層の非硬化部を現像により除去する現像工程(d)を含むことを特徴とする、硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法。
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