JP7220623B2 - 保護被膜を有する配線板の製造方法 - Google Patents

保護被膜を有する配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、絶縁被覆等の保護被膜を有するプリント配線板等の配線板の製造方法に関するものである。
プリント配線板等の配線板は、基板の上に導体回路のパターンを形成し、そのパターンのはんだ付けランドに電子部品をはんだ付けにより搭載するために使用される。また、はんだ付けランドを除く導体回路の部分は、保護被膜としてのソルダーレジスト膜で被覆される。これにより、プリント配線板に電子部品をはんだ付けする際に、導体回路の不必要な部分にはんだが付着するのを防止すると共に、導体が空気に直接曝されて酸化や湿度により腐食するのを防止する。
近年、太陽光発電に使用される太陽電池、環境負荷を低減した車両に搭載されるハイパワーモータ等、電子機器の高出力化等に伴い、配線板の導体回路に高電圧・大電流が負荷されることがある。配線板の導体回路に高電圧・大電流が負荷されることに対応して、導体の厚さが増大する傾向がある。厚い導体(例えば、150μm以上)を有する配線板に保護被膜を形成する場合、耐熱性、絶縁性等の基本特性を絶縁被膜に付与するために、導体のエッジ部を含め厚い導体を確実に被覆することが要求される。厚い導体を確実に被覆するためには、保護被膜を厚く塗布することが必要となる。
また、電子機器の高機能化に伴い、配線板の導体回路パターンが細密化され、厚い導体間の間隔が狭小化される傾向にある。厚い導体間の間隔が狭小化されると、導体間の空間部を保護被膜で充填することが困難となり、導体間の保護被膜にボイド(空泡)が生じることがある。結果、保護被膜に耐熱性や絶縁性等の基本特性を十分付与することができないことがある。
そこで、例えば、肉厚配線回路を備えたプリント配線板の少なくとも回路間凹部に硬化性絶縁材が塗布(充填)、硬化されるプリント配線板の製造方法において、硬化性絶縁材の塗布(充填)を減圧下にて行うことが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、硬化性絶縁材の塗布を減圧下で行うことで、硬化性絶縁材にボイドが存在しない肉厚配線回路を備えたプリント配線板を製造するとしている。
しかし、特許文献1のプリント配線板の製造方法では、硬化性絶縁材の塗布にあたり、減圧工程が必要とされ、プリント配線板の製造工程が煩雑であるという問題がある。また、特許文献1の減圧下にて硬化性絶縁材の塗布を行う方法では、導体間の保護被膜に生じるボイドの低減が十分ではない場合があり、保護被膜の耐熱性に改善の余地があった。
特開2008-78595号公報
上記事情に鑑み、本発明は、生産性に優れ、配線板に形成された厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを防止でき、また、厚い導体に形成される保護被膜でも優れた耐熱性を付与できる、保護被膜を有する配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の構成の要旨は以下の通りである。
[1]基板と該基板上に設けられた導体とを有する配線板上に、第1の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化処理をして、第一層硬化膜を形成する第一層硬化膜形成工程であり、前記第一層硬化膜の光硬化後の膜厚が、前記導体の厚さよりも厚い第一層硬化膜形成工程と、
前記第一層硬化膜の表面部を削って前記第一層硬化膜の膜厚を低減させる膜厚低減工程と、
膜厚を低減した前記第一層硬化膜の表面上に、第2の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化をして第二層硬化膜を形成する、第二層硬化膜形成工程であり、前記第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と前記第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が、前記導体の厚さよりも厚い第二層硬化膜形成工程と、
を含む、保護被膜を有する配線板の製造方法。
[2]前記第1の感光性樹脂組成物をスプレー塗布して前記第一層硬化膜を形成する[1]に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[3]前記第2の感光性樹脂組成物をスプレー塗布して前記第二層硬化膜を形成する[1]または[2]に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[4]前記第1の感光性樹脂組成物が、イワタカップ10秒以上50秒以下の粘度である[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[5]前記第2の感光性樹脂組成物が、イワタカップ80秒以上100秒以下の粘度である[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[6]前記第2の感光性樹脂組成物が、前記第1の感光性樹脂組成物よりも高い粘度である[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[7]前記第1の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化する工程を複数回行って前記第一層硬化膜を形成する[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[8]前記第一層硬化膜に、着色剤が配合されていない[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[9]前記保護被膜が、前記第一層硬化膜と前記第二層硬化膜からなる[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[10]前記導体の厚さが、150μm以上である[1]乃至[9]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[11]前記第一層硬化膜の前記膜厚低減工程前の膜厚が、前記導体の厚さよりも5.0μm以上20μm以下厚く、前記第二層硬化膜の光硬化後の膜厚が20μm以上である[1]乃至[10]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[12]前記第1の感光性樹脂組成物が、(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)非反応性希釈剤と、を含む[1]乃至[11]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[13]前記第2の感光性樹脂組成物が、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)非反応性希釈剤と、(E)エポキシ化合物と、を含む[1]乃至[12]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
[14]前記第一層硬化膜の表面部を研磨して前記第一層硬化膜の膜厚を低減させる[1]乃至[13]のいずれか1つに記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
上記[1]の態様では、保護被膜は、第一層硬化膜と第二層硬化膜の積層構造を有している。また、第一層硬化膜の光硬化後であって膜厚低減工程前の膜厚が導体の厚さより厚く、第一層硬化膜の光硬化後の膜厚と第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が導体の厚さよりも厚いので、導体の上面は第二層硬化膜で被覆されている。また、上記[1]の態様では、膜厚低減工程前に塗工される感光性樹脂組成物が第1の感光性樹脂組成物であり、第1の感光性樹脂組成物の塗膜に対する膜厚低減工程の後に塗工される感光性樹脂組成物が第2の感光性樹脂組成物である。
上記[7]の態様では、第1の感光性樹脂組成物の塗工による第1の感光性樹脂組成物の塗膜形成工程と形成した該塗膜を光硬化させる露光工程のサイクルを複数回行って、第一層硬化膜を形成している。従って、第一層硬化膜は、第1の感光性樹脂組成物の光硬化膜が、複数積層された構造となっている。
本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第1の感光性樹脂組成物を塗布し、光硬化後の膜厚が導体の厚さ超となるよう第一層硬化膜を形成した後、第一層硬化膜の表面部を削って膜厚を低減させ、その後、第2の感光性樹脂組成物を塗布し、第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が導体の厚さよりも厚くなるよう第二層硬化膜を形成することにより、配線板に形成された厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを防止でき、また、厚い導体に形成される保護被膜でも優れた耐熱性を付与できる。また、本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、保護被膜の形成にあたり減圧処理等を行う必要はなく、光硬化された第一層硬化膜の表面部を円滑に削ることができるので、工程が簡易であり、生産性に優れている。
本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第1の感光性樹脂組成物をスプレー塗布して第一層硬化膜を形成することにより、厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを確実に防止できる。また、本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第2の感光性樹脂組成物をスプレー塗布して第二層硬化膜を形成することにより、厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを確実に防止できる。
本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第1の感光性樹脂組成物がイワタカップ10秒以上50秒以下の粘度であることにより、保護被膜の表面を平坦化でき、また、厚い導体の間に充填される第1の感光性樹脂組成物の塗膜にボイドが発生することを確実に防止できる。また、本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第2の感光性樹脂組成物がイワタカップ80秒以上100秒以下の粘度であることにより、保護被膜の表面を平坦化でき、また、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性を向上させることができ、ひいては、導体全体をより確実に被覆できる。
本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第2の感光性樹脂組成物が第1の感光性樹脂組成物よりも高い粘度であることにより、保護被膜にボイドが発生するのを防止しつつ、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性を確実に向上させることができる。
本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第一層硬化膜に着色剤が配合されていないことにより、第一層硬化膜の光硬化性が向上して、保護被膜の耐熱性がさらに向上する。
本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法の態様によれば、第一層硬化膜の膜厚低減工程前の膜厚が導体の厚さよりも5μm以上20μm以下厚く、第二層硬化膜の光硬化後の膜厚が20μm以上であることにより、保護被膜にボイドが発生するのをより確実に防止しつつ、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性をさらに向上させることができる。
次に、本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法について、以下に説明する。本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法は、基板と該基板上に設けられた導体とを有する配線板上に、第1の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化処理をして、第一層硬化膜を形成する第一層硬化膜形成工程であり、前記第一層硬化膜の光硬化後の膜厚が、前記導体の厚さよりも厚い第一層硬化膜形成工程と、前記第一層硬化膜の表面部を削って前記第一層硬化膜の膜厚を低減させる膜厚低減工程と、膜厚を低減した前記第一層硬化膜の表面上に、第2の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化をして第二層硬化膜を形成する、第二層硬化膜形成工程であり、前記第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と前記第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が、前記導体の厚さよりも厚い第二層硬化膜形成工程と、を含む。なお、本明細書における「粘度」とは、25℃の感光性樹脂組成物の粘度である。
第一層硬化膜と第二層硬化膜の積層構造を有している保護被膜は、感光性樹脂組成物の光硬化物である。上記第一層硬化膜は第1の感光性樹脂組成物の光硬化物であり、上記第二層硬化膜は、第2の感光性樹脂組成物の光硬化物である。
第一層硬化膜形成工程
第一層硬化膜形成工程は、配線板(例えば、導体回路パターンを有するプリント配線板)上に、所定の粘度を有する第1の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化処理をして第一層硬化膜を形成する工程であり、第1の感光性樹脂組成物の塗膜の光硬化後の膜厚が導体の厚さよりも厚くなるように第1の感光性樹脂組成物の塗膜を形成する。第一層硬化膜は、例えば、第1の感光性樹脂組成物を配線板上に、直接、塗布して塗膜を形成後、該塗膜を光硬化させることで形成する。また、必要に応じて、光硬化処理前の塗膜は乾燥処理されてもよい。第一層硬化膜は、保護被膜の下層となっている。
第1の感光性樹脂組成物の粘度は、特に限定されないが、その下限値は、保護被膜の表面を平坦化でき、また、第1の感光性樹脂組成物の塗膜にダレが発生することを防止して所定のパターンを確実に形成する点から、イワタカップ10秒(50mPa・s)が好ましく、イワタカップ15秒(100mPa・s)が特に好ましい。第1の感光性樹脂組成物の粘度の上限値は、第1の感光性樹脂組成物をスプレー塗布する場合にスプレー吐出液を微細化して厚い導体(例えば、150μm以上)の間に充填される第1の感光性樹脂組成物の塗膜にボイドが発生することを確実に防止でき、また、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性を向上させて導体全体をより確実に被覆する点から、イワタカップ50秒(380mPa・s)が好ましく、イワタカップ40秒(330mPa・s)がより好ましく、イワタカップ30秒(230mPa・s)が特に好ましい。また、スクリーン印刷等、スプレー塗布以外の塗工方法にて第2の感光性樹脂組成物を塗工する場合には、第1の感光性樹脂組成物の粘度は、150dPa・s以上250dPa・s以下が好ましく、180dPa・s以上220dPa・s以下が特に好ましい。第1の感光性樹脂組成物の粘度は、後述する、第1の感光性樹脂組成物中における(D)非反応性希釈剤の添加量を調整することで、上記した所定の範囲に設定することができる。なお、本明細書中、Pa・s単位の粘度は、B型粘度計(試料温度25℃、回転数50rpm)にて測定した値である。
第1の感光性樹脂組成物の塗工方法は、特に限定されず、例えば、スプレーコータ、スクリーン印刷、バーコータ、アプリケータ、ブレードコータ、ナイフコータ、ロールコータ、グラビアコータ等の公知の方法を使用できる。このうち、配線板に形成された厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを確実に防止する点から、スプレーコータを用いたスプレー塗布が好ましい。
第1の感光性樹脂組成物の成分は、特に限定されないが、例えば、(A)感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)非反応性希釈剤と、を含む。第1の感光性樹脂組成物の各成分について、以下に説明する。
(A)感光性樹脂としては、例えば、(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂を挙げることができる。
(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂
カルボキシル基を含有しない感光性樹脂は、遊離のカルボキシル基を有していない化学構造を有する感光性樹脂であれば、特に限定されず、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する樹脂が挙げられる。カルボキシル基を含有しない感光性樹脂としては、例えば、1分子中にエポキシ基を1個以上有するエポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸及び/またはメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて得られる構造を有する、エポキシ(メタ)アクリレート等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を挙げることができる。なお、本明細書中、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/またはメタクリレートを意味する。
エポキシ樹脂は、1官能のエポキシ樹脂、2官能以上の多官能エポキシ樹脂等、特に限定されない。エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されず、例えば、その上限値は3000が好ましく、2000がより好ましく、1000が特に好ましい。一方で、エポキシ樹脂のエポキシ当量の下限値は、100が好ましく、200が特に好ましい。エポキシ樹脂には、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、о-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらの樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものを使用してもよい。これらのエポキシ樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、桂皮酸等を挙げることができる。これらのうち、入手と取り扱いが容易である点から、(メタ)アクリル酸が好ましく、すなわち、(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。これらのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法は、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを、有機溶媒等の適当な希釈剤中で、撹拌、加熱する方法が挙げられる。
また、カルボキシル基を含有しない感光性樹脂としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートを含むモノマーの重合体等の(メタ)アクリル系樹脂を挙げることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートには、例えば、ウレタンに(メタ)アクリル酸を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。ウレタンは、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物と1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物とを反応させて得られる樹脂である。
1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネアート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トリメチルヘキサメチルジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチルアミンジイソシアネート、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,2-ジフェニルエタンジイソシアネート、1,3-ジフェニルプロパンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメチルジイソシアネート等が挙げられる。これらのイソシアネート基を有する化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物は、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール等の炭素数2~22のアルカンジオール、2-ブテン-1,4-ジオール、2,6-ジメチル-1-オクテン-3,8-ジオール等のアルケンジオール等といった脂肪族ジオール;1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール;グリセリン、2-メチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6-ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2-メチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)ペンタン、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-3-ブタノール等の脂肪族トリオール;テトラメチロールメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリトール等の水酸基を4つ以上有するポリオールなどが挙げられる。これらのポリオール化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートには、例えば、1分子中にエポキシ基を1個以上有するエポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に(メタ)アクリル酸を反応させてエポキシ(メタ)アクリレートを得て、生成した水酸基に1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物を付加反応させ、付加反応させたイソシアネート基を有する化合物に1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物をさらに付加反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、上記したラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂の調製に使用するエポキシ樹脂と同じエポキシ樹脂を挙げることができる。1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物は、特に限定されないが、例えば、上記したイソシアネート基を有する化合物を挙げることができる。1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物は、特に限定されないが、例えば、上記したポリオール化合物が挙げられる。
(メタ)アクリレートを含むモノマーの重合体を構成する(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールモノ(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシ‐3‐フェノキシプロピル(メタ)アクリルレート等の単官能(メタ)アクリレート化合物、1,3‐プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4‐ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6‐ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性燐酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート化合物を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
カルボキシル基を含有しない感光性樹脂の質量平均分子量は、特に限定されないが、その下限値は、硬化物の強靭性及び指触乾燥性の点から3000が好ましく、5000が特に好ましい。一方で、カルボキシル基を含有しない感光性樹脂の質量平均分子量の上限値は、200000が好ましく、100000が特に好ましい。なお、「質量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出される質量平均分子量を意味する。
(B)光重合開始剤
光重合開始剤は、特に限定されず、例えば、(9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル)[4-(2-メトキシ-1-メチルエトキシ-2-メチルフェニル]-,o-アセチルオキシム、1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、エタノン1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(0-アセチルオキシム)、2-(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン-9-オン、1,8-オクタンジオン,1,8-ビス[9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル]-,1,8-ビス(O-アセチルオキシム)、1,8-オクタンジオン,1,8-ビス[9-(2-エチルヘキシル)-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル]-,1,8-ビス(O-アセチルオキシム)、(Z) -(9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル)(4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ) -2-メチルフェニル)メタノン O-アセチルオキシム等のオキシムエステル系光重合開始剤、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-メチル-4’-(メチルチオ)-2-モルフォリノプロピオフェノン等のα-アミノアルキルフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン‐n‐ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2,2‐ジエトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐1‐フェニルプロパン‐1‐オン、1‐ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニルケトン、4‐(2‐ヒドロキシエトキシ)フェニル‐2‐(ヒドロキシ‐2‐プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p‐フェニルベンゾフェノン、4,4′‐ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2‐メチルアントラキノン、2‐エチルアントラキノン、2‐ターシャリーブチルアントラキノン、2‐アミノアントラキノン、2‐メチルチオキサントン、2‐エチルチオキサントン、2‐クロルチオキサントン、2,4‐ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P‐ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド、(2,4,6‐トリメチルベンゾイル)エトキシフェニルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、(A)感光性樹脂(例えば、(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂)100質量部(固形分、以下同じ)に対して、1.0質量部以上50質量部以下が好ましく、2.0質量部以上40質量部以下が特に好ましい。
(C)反応性希釈剤
反応性希釈剤とは、例えば、光重合性モノマーであり、1分子当たり少なくとも1つ、好ましくは1分子当たり2つ以上の光重合性二重結合を有する化合物である。反応性希釈剤は、塗膜を光硬化処理する際に、第1の感光性樹脂組成物の光硬化を補強することで、第1の感光性樹脂組成物の光硬化物、すなわち、第一層硬化膜の耐酸性、耐熱性及び耐アルカリ性等の向上に寄与する。反応性希釈剤としては、例えば、単官能の(メタ)アクリレートモノマー、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを挙げることができる。(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールモノ(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシ‐3‐フェノキシプロピル(メタ)アクリルレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート化合物、1,4‐ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6‐ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性燐酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクタン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
反応性希釈剤の含有量は、特に限定されないが、(A)感光性樹脂(例えば、(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂)100質量部に対して、50質量部以上40質量部以下が好ましく、100質量部以上300質量部以下が特に好ましい。
(D)非反応性希釈剤
非反応性希釈剤は、第1の感光性樹脂組成物の粘度を調節し、また、第1の感光性樹脂組成物の乾燥性を調節するためのものである。非反応性希釈剤として、例えば、有機溶剤を挙げることができる。有機溶剤には、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類等を挙げることができる。
非反応性希釈剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、第1の感光性樹脂組成物の粘度をイワタカップ10秒以上100秒以下に制御する場合には、(A)感光性樹脂(例えば、(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂)100質量部に対して、50質量部以上500質量部以下が好ましく、70質量部以上170質量部以下が特に好ましい。また、非反応性希釈剤の含有量は、第1の感光性樹脂組成物中に、10質量%以上40質量%以下含まれるのが好ましく、15質量%以上35質量%以下含まれるのが特に好ましい。
第1の感光性樹脂組成物では、上記(A)成分~(D)成分に加えて、必要に応じて、種々の成分、例えば、着色剤、添加剤、フィラー等を配合することができる。
着色剤は、顔料、色素等、特に限定されない。また、着色剤は、第一層硬化膜に付与する所望の色彩に応じて、白色着色剤、青色着色剤、緑色着色剤、黄色着色剤、紫色着色剤、黒色着色剤等、いずれの色彩も使用可能である。上記着色剤には、例えば、白色着色剤である酸化チタン、黒色着色剤であるカーボンブラック等の無機系着色剤や、緑色着色剤であるフタロシアニングリーン及び青色着色剤であるフタロシアニンブルーやリオノールブルー等のフタロシアニン系、黄色着色剤であるクロモフタルイエロー等のクロモフタル系、アントラキノン系等の有機系着色剤などを挙げることができる。なお、第一層硬化膜は、保護被膜の下層を形成するので、第1の感光性樹脂組成物に着色剤が配合されていないことにより、第一層硬化膜の光硬化性が向上して、保護被膜の耐熱性がさらに向上する。
添加剤には、例えば、シラン系、チタネート系、アルミナ系等のカップリング剤、三フッ化ホウ素-アミンコンプレックス、ジシアンジアミド(DICY)及びその誘導体、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル(DAMN)及びその誘導体、グアナミン及びその誘導体、メラミン及びその誘導体、アミンイミド(AI)並びにポリアミン等の潜在性硬化剤、アセチルアセナートZn及びアセチルアセナートCr等のアセチルアセトンの金属塩、エナミン、オクチル酸錫、第4級スルホニウム塩、トリフェニルホスフィン、メルカプトベンゾイミダゾール等のイミダゾール類、イミダゾリウム塩類並びにトリエタノールアミンボレート等の熱硬化促進剤、ポリカルボン酸アマイド等のチキソ剤などを挙げることができる。
フィラーは、第1の感光性樹脂組成物の光硬化膜、すなわち、第一層硬化膜の物理的強度を上げるためのものであり、例えば、タルク、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、マイカ等を挙げることができる。
第1の感光性樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されず、例えば、上記各成分を所定割合で配合後、室温(例えば、25℃)にて、三本ロール、ボールミル、ビーズミル、サンドミル等の混練手段、またはスーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の攪拌手段により混練または混合して製造することができる。また、前記混練または混合の前に、必要に応じて、室温(例えば、25℃)にて、予備混練または予備混合を行ってもよい。
次に、第1の感光性樹脂組成物を配線板上に塗布して、配線板上に第一層硬化膜を形成する方法について説明する。上記のようにして得られた第1の感光性樹脂組成物を、例えば、銅箔をエッチングして形成した回路パターン(導体である銅箔の厚さは、例えば、150μm以上350μm以下)を有するプリント配線板上に、スプレーコータを用いたスプレー塗布やスクリーン印刷等、公知の塗工方法を用いて塗工する。第1の感光性樹脂組成物の1回の塗工あたりの厚さは、例えば乾燥後の膜厚を50~80μmとする場合、Wet膜厚150~250μmの厚さで塗工して第1の感光性樹脂組成物の塗膜を形成する。次に、形成した第1の感光性樹脂組成物の塗膜に対して、紫外線(例えば、波長300~400nmの範囲)を例えば200~1500mJ/cm程度照射させる露光処理を行って、上記塗膜を光硬化させて第一層硬化膜を形成する。なお、露光処理の前に、必要に応じて、第1の感光性樹脂組成物の塗膜に対して、70~90℃程度の温度で5~15分間程度加熱する乾燥処理(予備乾燥)を行ってもよい。
第一層硬化膜の光硬化後の膜厚が導体の厚さよりも厚くなるように、第1の感光性樹脂組成物を塗工する。第一層硬化膜の光硬化後の膜厚は、導体の厚さよりも厚い態様であれば、特に限定されないが、第一層硬化膜にボイドが発生するのをより確実に防止しつつ、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性をさらに向上させる点から、導体の厚さよりも5.0μm以上20μm以下厚いのが好ましく、7.0μm以上15μm以下厚いのが特に好ましい。従って、必要に応じて、第1の感光性樹脂組成物を塗布して塗膜を形成する工程と形成した該塗膜を光硬化する工程のサイクルを複数回行うことで、所望の厚さを有する第一層硬化膜を形成してもよい。塗膜の形成工程と形成した塗膜を光硬化させる工程のサイクルを複数回行う場合、第一層硬化膜は、第1の感光性樹脂組成物の光硬化膜が、複数積層された構造となっている。
膜厚低減工程
膜厚低減工程は、第一層硬化膜形成工程後、第一層硬化膜の表面部を削って第一層硬化膜の膜厚を低減させる工程である。膜厚低減工程では、導体の厚さよりも所定量厚くなっている第一層硬化膜の光硬化後の膜厚を、導体の上表面が露出するまで低減する。従って、膜厚低減工程では、第一層硬化膜の膜厚は、導体の厚さと同等程度の厚さまで削られる。
第一層硬化膜の表面部を削る方法としては、特に限定されないが、例えば、第一層硬化膜の表面を平滑に削ることができる点から、バフ研磨等の研磨手段を挙げることができる。
第二層硬化膜形成工程
第二層硬化膜形成工程は、上記のようにして表面部を削った第一層硬化膜の表面上、すなわち、膜厚低減工程後の第一層硬化膜の表面上に、第2の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化処理をして第二層硬化膜を形成する工程であり、第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が、配線板の導体の厚さよりも厚くなるように、第2の感光性樹脂組成物を塗布する。第二層硬化膜は、例えば、第2の感光性樹脂組成物を、第一層硬化膜上に、直接または他の塗膜を介して、塗工して第2の感光性樹脂組成物の塗膜を形成後、該塗膜を光硬化させることで形成する。第二層硬化膜は、配線板の保護被膜の上層となっている。また、第二層硬化膜が保護被膜の最上層に位置する場合、第2の感光性樹脂組成物を第一層硬化膜上に、直接、塗工することで、第一層硬化膜と第二層硬化膜からなる保護被膜が形成される。
第一層硬化膜上に第2の感光性樹脂組成物を塗布する方法は、特に限定されず、スプレーコータ、スクリーン印刷、バーコータ、アプリケータ、ブレードコータ、ナイフコータ、ロールコータ、グラビアコータ等の公知の方法を使用できる。このうち、配線板に形成された厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを確実に防止する点から、スプレーコータを用いたスプレー塗布が好ましい。
第2の感光性樹脂組成物の粘度は、特に限定されないが、保護被膜にボイドが発生するのを防止しつつ、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性を確実に向上させる点から、第1の感光性樹脂組成物よりも高い粘度が好ましい。第2の感光性樹脂組成物をスプレー塗布にて塗工する場合には、その下限値は、保護被膜のダレ発生を確実に防止しつつ、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性を向上させることで導体全体をより確実に被覆する点から、イワタカップ70秒(500mPa・s)が好ましく、イワタカップ80秒(550mPa・s)が特に好ましい。一方で、第2の感光性樹脂組成物の粘度の上限値は、保護被膜の表面を平坦化する点から、イワタカップ110秒(630mPa・s)が好ましく、イワタカップ100秒(590mPa・s)が特に好ましい。また、スクリーン印刷等、スプレー塗布以外の塗工方法にて第2の感光性樹脂組成物を塗工する場合には、第2の感光性樹脂組成物の粘度は、150dPa・s以上250dPa・s以下が好ましく、180dPa・s以上220dPa・s以下が特に好ましい。第2の感光性樹脂組成物の粘度は、後述する、第2の感光性樹脂組成物中における(D)非反応性希釈剤の添加量を調整することで、所定の範囲に設定することができる。
第2の感光性樹脂組成物の成分は、特に限定されないが、例えば、(A)感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)非反応性希釈剤と、(E)エポキシ化合物と、を含む。第2の感光性樹脂組成物の各成分について、以下に説明する。
(A)感光性樹脂としては、例えば、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂を挙げることができる。
(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂
カルボキシル基含有感光性樹脂は、特に限定されず、例えば、遊離のカルボキシル基と感光性の不飽和二重結合を1個以上有する樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂として、例えば、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシ(メタ)アクリレート等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得、生成した水酸基に多塩基酸及び/または多塩基酸無水物を反応させて得られる、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレート等の多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を挙げることができる。
多官能エポキシ樹脂は、2官能以上のエポキシ樹脂であれば、その化学構造は、特に限定されない。多官能エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、その上限値は3000が好ましく、2000がより好ましく、1000が特に好ましい。一方で、多官能エポキシ樹脂のエポキシ当量の下限値は、100が好ましく、200が特に好ましい。多官能エポキシ樹脂には、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、о-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらの樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものを使用してもよい。これらの多官能エポキシ樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、特に限定されず、例えば、上記したカルボキシル基を含有しない感光性樹脂の調製に使用できるラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を挙げることができる。また、多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法は、特に限定されず、例えば、上記したカルボキシル基を含有しない感光性樹脂の調製と同様の方法を挙げることができる。
多塩基酸及び/または多塩基酸無水物のカルボキシル基が、多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応により生成した水酸基に付加反応することで、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に遊離のカルボキシル基が導入されて、カルボキシル基含有感光性樹脂となる。多塩基酸、多塩基酸無水物の化学構造は、特に限定されず、飽和、不飽和のいずれも使用可能である。多塩基酸としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3-メチルテトラヒドロフタル酸、4-メチルテトラヒドロフタル酸、3-エチルテトラヒドロフタル酸、4-エチルテトラヒドロフタル酸等のテトラヒドロフタル酸類、ヘキサヒドロフタル酸、3-メチルヘキサヒドロフタル酸、4-メチルヘキサヒドロフタル酸、3-エチルヘキサヒドロフタル酸、4-エチルヘキサヒドロフタル酸等のヘキサヒドロフタル酸類、メチルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸等のテトラヒドロフタル酸類、トリメリット酸、ピロメリット酸及びジグリコール酸等が挙げられる。多塩基酸無水物としては、上記した各種多塩基酸の無水物が挙げられる。これらの多塩基酸及び/または多塩基酸無水物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と多塩基酸及び/または多塩基酸無水物とを反応させる方法は、特に限定されず、例えば、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と多塩基酸及び/または多塩基酸無水物とを有機溶媒等の適当な希釈剤中で撹拌、加熱する方法が挙げられる。
(A2)成分として、上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂も使用できるが、上記多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂のカルボキシル基の一部に、さらに、1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物を付加反応させて得られる、ラジカル重合性不飽和基をさらに付加した多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を(A2)成分のカルボキシル基含有感光性樹脂として使用してもよい。ラジカル重合性不飽和基をさらに付加した多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂は、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂の側鎖にラジカル重合性不飽和基がさらに導入されている化学構造を有している。従って、ラジカル重合性不飽和基をさらに付加した多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂は、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と比較して、光硬化性がさらに向上した樹脂である。
1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物としては、例えば、グリシジル化合物を挙げることができる。グリシジル化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリメタクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。グリシジル基は1分子中に1つ有していてもよく、複数有していてもよい。また、上記した1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と、1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物と、を反応させる方法は、特に限定されず、例えば、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有する化合物とを、有機溶媒等の適当な希釈剤中で撹拌、加熱する方法が挙げられる。
カルボキシル基含有感光性樹脂の酸価は、特に限定されないが、その下限値は、確実なアルカリ現像の点から30mgKOH/gが好ましく、40mgKOH/gが特に好ましい。一方で、カルボキシル基含有感光性樹脂の酸価の上限値は、アルカリ現像液による露光部の溶解を確実に防止する点から200mgKOH/gが好ましく、硬化物の耐湿性と絶縁性の低下を確実に防止する点から150mgKOH/gが特に好ましい。カルボキシル基含有感光性樹脂の質量平均分子量は、特に限定されないが、その下限値は、硬化物の強靭性及び指触乾燥性の点から3000が好ましく、5000が特に好ましい。一方で、カルボキシル基を含有しない感光性樹脂の質量平均分子量の上限値は、200000が好ましく、100000が特に好ましい。
第2の感光性樹脂組成物の(B)~(D)の各成分について、上記した第1の感光性樹脂組成物の(B)~(D)の各成分で例示列挙した成分を使用できる。また、第2の感光性樹脂組成物の(B)~(D)の各成分の含有量の範囲は、特に限定されないが、(B)光重合開始剤は、(A)感光性樹脂(例えば、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂)100質量部(固形分、以下同じ)に対して、1.0質量部以上50質量部以下が好ましく、2.0質量部以上40質量部以下が特に好ましい。また、(C)反応性希釈剤は、(A)感光性樹脂(例えば、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂)100質量部に対して、5.0質量部以上100質量部以下が好ましく、10質量部以上50質量部以下が特に好ましい。また、(D)非反応性希釈剤は、(A)感光性樹脂(例えば、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂)100質量部に対して、50質量部以上200質量部以下が好ましく、80質量部以上150質量部以下が特に好ましい。
(E)エポキシ化合物
エポキシ化合物は、硬化物の架橋密度を上げて、十分な強度を有する塗膜を得るためのものである。エポキシ化合物には、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、上記した(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂の調製に使用できるエポキシ樹脂と同じエポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ化合物の含有量は、特に限定されないが、(A)感光性樹脂(例えば、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂)100質量部に対して、20質量部以上100質量部以下が好ましく、40質量部以上80質量部以下が特に好ましい。
また、第2の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、第二層硬化膜の所望の色彩に応じた着色剤を添加してもよい。第2の感光性樹脂組成物に着色剤を添加することで、配線板の保護被膜に隠蔽力を付与することができる。第2の感光性樹脂組成物には、上記した(A)~(E)成分の他に、必要に応じて、第1の感光性樹脂組成物と同様に、種々の成分、例えば、各種添加剤、フィラー等を配合することができる。
第2の感光性樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されず、例えば、上記各成分を所定割合で配合後、室温(例えば、25℃)にて、三本ロール、ボールミル、ビーズミル、サンドミル等の混練手段、またはスーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の攪拌手段により混練または混合して製造することができる。また、前記混練または混合の前に、必要に応じて、室温(例えば、25℃)にて、予備混練または予備混合を行ってもよい。
次に、第2の感光性樹脂組成物を配線板に塗布して、配線板上に第二層硬化膜を形成する方法について説明する。上記のようにして得られた第2の感光性樹脂組成物を、上記のようにして得られた膜厚低減工程後の第一層硬化膜上に、スプレー塗工等、上記した公知の塗工方法を用いて塗工する。第2の感光性樹脂組成物の1回の塗工あたりの厚さは、例えば乾燥後の膜厚を20~50μmとする場合、Wet膜厚40~100μmの厚さで塗工して第2の感光性樹脂組成物の塗膜を形成する。次に、形成した第2の感光性樹脂組成物の塗膜上に、回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルムを密着させ、その上から紫外線(例えば、波長300~400nmの範囲)を例えば200~1500mJ/cm程度照射させる露光処理を行って、上記塗膜を光硬化させて第二層硬化膜を形成する。なお、露光処理の前に、必要に応じて、第2の感光性樹脂組成物の塗膜に対して、70~90℃程度の温度で5~25分間程度加熱する乾燥処理(予備乾燥)を行ってもよい。
第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が、配線板の導体の厚さよりも厚くなるように、第2の感光性樹脂組成物を塗工する。第二層硬化膜の光硬化後の膜厚は、第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が、配線板の導体の厚さよりも厚くなる厚さであれば、特に限定されないが、例えば、導体の厚さが150μm以上350μm以下の場合、その下限値は、保護被膜にダレが発生することを防止しつつ、導体のエッチ部の保護被膜によるカバーリング性をさらに向上させる点から、20μmが好ましく、25μmが特に好ましい。一方で、第二層塗膜の光硬化後の膜厚の上限値は、第一層硬化膜を精度よく現像する点から、50μmが好ましく、45μmが特に好ましい。なお、必要に応じて、第2の感光性樹脂組成物の塗布による塗膜の形成工程と形成した該塗膜を光硬化させる工程のサイクルを複数回行うことで、所定の厚さを有する第二層硬化膜を形成してもよい。塗膜の形成工程と形成した塗膜を光硬化させる工程のサイクルを複数回行う場合、第二層硬化膜は、第2の感光性樹脂組成物の光硬化膜が、複数積層された構造となっている。
第二層硬化膜の光硬化後の膜厚:第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚の比率は、特に限定されず、例えば、導体の厚さに応じて適宜選択可能であるが、1:2~10が好ましく、1:5~8が特に好ましい。
第二層硬化膜を形成後、前記ランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去することにより第二層硬化膜が現像される。このとき、第1の感光性樹脂組成物の感光性樹脂としてカルボキシル基を含有しない感光性樹脂が使用されている場合には、第一層硬化膜は現像されない。現像方法には、スプレー法、シャワー法等が用いられ、使用する希アルカリ水溶液としては、例えば、0.5~5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が挙げられる。次いで、130~170℃の熱風循環式の乾燥機等で20~80分間の熱硬化処理(ポストキュア)を行うことにより、目的のパターンを有する保護被膜を形成した配線板を得ることができる。
上記した本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法では、第1の感光性樹脂組成物を塗布し、光硬化後の膜厚が導体の厚さ超となるよう第一層硬化膜を形成した後、第一層硬化膜の膜厚を導体の厚さと同等程度まで削り、その後、第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が導体の厚さよりも厚くなるよう第二層硬化膜を形成することにより、配線板に形成された厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを防止でき、また、厚い導体に形成される保護被膜でも優れた耐熱性を付与できる。また、保護被膜の形成にあたり減圧処理等の特別な処理を行う必要はなく、光硬化された第一層硬化膜の表面部を円滑に削ることができるので、工程が簡易であり、生産性に優れている。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
実施例1~3、比較例1
下記表1に示す各成分を下記表1に示す割合にて配合し、3本ロールを用いて室温にて混合分散させて、実施例1~3、比較例1にて使用する第1の感光性樹脂組成物、第2の感光性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物を調製した。第1の感光性樹脂組成物、第2の感光性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物の粘度測定は、イワタカップでの粘度測定(下記表1中、粘度の単位「s」)の場合、NK-2(アネスト岩田株式会社)を用い、回転粘度の測定(下記表1中、粘度の単位「dPa・s」)の場合、ブルックフィールドB型粘度計(試料温度25℃、回転数50rpm、ブルックフィールド社)を用いた。そして、調製した第1の感光性樹脂組成物、第2の感光性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物を以下のように塗工して試験体を作製した。下記表1中の数字は質量部を示す。また、下記表1中の空欄は配合なしを意味する。
なお、表1中の各成分についての詳細は以下の通りである。
(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂
・EBECRYL 600:(メタ)アクリル系樹脂:株式会社ダイセル。
(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂
・SP-4621(固形分60質量%、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート20質量%、石油ナフサ20質量%):昭和電工株式会社。
(B)光重合開始剤
・イルガキュア907:DKSHジャパン株式会社。
・KAYACURE JETX:日本化薬株式会社。
・イルガキュア184:DKSHジャパン株式会社。
(C)反応性希釈剤
・アロニックスM-400:東亞合成株式会社。
・GE-610:三菱ガス化学株式会社。
(D)非反応性希釈剤
・アーコソルブPM:三洋化成品株式会社。
(E)エポキシ化合物
・N695:DIC株式会社。
・エピコート828、YX-4000K:三菱ケミカル株式会社。
着色剤
・ファーストゲングリーン:DIC株式会社。
添加剤
・メラミン:日産化学工業株式会社。
・DICY-7:ジャパンエポキシレジン株式会社。
・アンテージMB:川口化学工業株式会社。
フィラー
・硫酸バリウムB-30:堺化学工業株式会社。
・ハイトロン:竹原化学工業株式会社。
・R-974:日本アエロジル株式会社。
熱硬化性樹脂
・エポトート2004:DIC株式会社。
その他成分
・DURANOL T5652:旭化成株式会社。
・BI7982:バクセンデン社。
・C11Z:四国化成株式会社。
試験体作製工程
基板:ガラスエポキシ樹脂「FR-4」(導体:銅箔、導体厚200μm)
基板表面処理:バフ研磨(株式会社石井表記)
第1の感光性樹脂組成物の塗工:スプレー塗布(横型エアースプレー、ノズル開口径0.5mm)またはスクリーン印刷(T-100メッシュ)
光硬化処理: 第1の感光性樹脂組成物の塗膜上に1000mJ/cm(波長300~400nm、株式会社アドテックエンジニアリング「SAC」)。
第一層硬化膜の膜厚低減工程:導体の上表面が露出するまでバフ研磨
第2の感光性樹脂組成物の塗工:スプレー塗布
予備乾燥:80℃、20分
光硬化処理:第2の感光性樹脂組成物の塗膜上に300mJ/cm(波長300~400nm、株式会社アドテックエンジニアリング「SAC」)
アルカリ現像:1質量%のNaCO水溶液、液温30℃、スプレー圧0.2MPa、現像時間90秒
ポストキュア:150℃、60分
なお、比較例1では、熱硬化性樹脂組成物を以下のように塗工、熱処理をして、第一層硬化膜を形成した。
熱硬化性樹脂組成物の塗工:スプレー塗布(横型エアースプレー、ノズル開口径0.5mm)
予備乾燥:80℃、20分
熱硬化処理:150℃、30分
評価項目は以下の通りである。
(1)ライン間の埋め込み性
下記表1に示す導体厚を有する導体のライン幅400μm/ライン間の空隙部の間隔400μmの回路パターンを有する基板を用いて、上記試験体作製工程に準じて試験体を作製し、ライン間に充填されたポストキュア後の保護被膜について、光学顕微鏡(倍率200倍)にて上面から観察することでボイドの有無を観察し、以下の基準にて評価した。
○:ライン間に充填されたポストキュア後の保護被膜にボイドの発生が認められない。
△:ライン間に充填されたポストキュア後の保護被膜に、若干のボイドの発生が認められる。
×:ライン間に充填されたポストキュア後の保護被膜に、多くのボイドの発生が認められる。または、感光性組成物がライン間に充填されない。
(2)研磨性
第一層硬化膜の膜厚低減工程の研磨性を、以下の基準にて評価した。
○:バフ研磨機に1回または2回通すことで研磨完了。
△:バフ研磨機に3回または4回通すことで研磨完了。
×:バフ研磨機に5回以上通すことで研磨完了。
(3)耐熱性
上記試験体作製工程で得られたサンプルについて、硬化塗膜を、JIS C-6481の試験方法に従って、260℃のはんだ槽に10秒間浸せき後、セロハンテープによるピーリング試験を1サイクルとし、これを1~3回繰り返した後の塗膜状態を目視により観察し、以下の基準に従って評価した。
◎:3サイクル繰り返し後も塗膜に変化が認められない。
○:3サイクル繰り返し後の塗膜にほんの僅か変化が認められる。
△:2サイクル繰り返し後の塗膜に変化が認められる。
×:1サイクル繰り返し後の塗膜に剥離が認められる。
なお、スプレーの塗工の場合、第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物の粘度は、25℃にてイワタカップを用いて測定した値である。また、スクリーン印刷の塗工の場合、第1の感光性樹脂組成物の粘度は、25℃にてブルックフィールドB型粘度計にて測定した値である。また、下記表1に示す第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物の粘度は、下記表1の配合を有する第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物に対し、試験体作製直前に、さらに下記表1の反応性希釈剤を少量添加することで調整した。試験体作製直前の粘度調整も、イワタカップでの粘度測定の場合、NK-2(アネスト岩田株式会社)を用い、回転粘度の測定の場合、ブルックフィールドB型粘度計(試料温度25℃、回転数50rpm、ブルックフィールド社)を用いた。
評価結果を下記表1に示す。
Figure 0007220623000001
上記表1から、導体厚200μmの導体を有する基板上に、第1の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化処理をして導体の厚さよりも厚い第一層硬化膜を形成する工程後、第一層硬化膜の表面部を導体の上表面が露出するまで研磨し、次に、研磨した第一層硬化膜の表面上に、第2の感光性樹脂組成物を塗布後に、予備乾燥、光硬化、アルカリ現像及びポストキュアを実施して、第一層硬化膜の研磨後の膜厚と第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が導体の厚さよりも厚くなるように、第二層硬化膜を形成した実施例1~3では、ライン間の埋め込み性と耐熱性に優れた保護被膜を形成できた。また、実施例1~3では、第一層硬化膜は研磨性に優れており、結果、保護被膜を有する配線板の生産性が向上した。
特に、実施例1、2から、第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物の粘度がスプレー塗布に適した粘度であって、第1の感光性樹脂組成物の粘度が第2の感光性樹脂組成物の粘度よりも低いと、より優れたライン間の埋め込み性を有する保護被膜を形成できた。また、実施例1、3から、第一層硬化膜に着色剤が配合されていないと、保護被膜の耐熱性がさらに向上した。
一方で、第一層硬化膜の形成に熱硬化性樹脂を配合した熱硬化性樹脂組成物を用いた比較例1では、第一層硬化膜は研磨性に劣り、結果、保護被膜を有する配線板の生産性が得られなかった。
本発明の保護被膜を有する配線板の製造方法では、生産性に優れ、配線板に形成された厚い導体間に充填される保護被膜であっても保護被膜にボイドが発生するのを防止でき、また、厚い導体に形成される保護被膜でも優れた耐熱性を付与できるので、例えば、導体の厚さが150μm以上と厚い導体が形成されたプリント配線板にソルダーレジスト膜等の絶縁被膜を設ける分野で利用価値が高い。

Claims (12)

  1. 基板と該基板上に設けられた導体とを有する配線板上に、第1の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化処理をして、第一層硬化膜を形成する第一層硬化膜形成工程であり、前記第一層硬化膜の光硬化後の膜厚が、前記導体の厚さよりも厚い第一層硬化膜形成工程と、
    前記第一層硬化膜の表面部を削って前記第一層硬化膜の膜厚を低減させる膜厚低減工程と、
    膜厚を低減した前記第一層硬化膜の表面上に、第2の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化をして第二層硬化膜を形成する、第二層硬化膜形成工程であり、前記第一層硬化膜の膜厚低減工程後の膜厚と前記第二層硬化膜の光硬化後の膜厚の合計が、前記導体の厚さよりも厚い第二層硬化膜形成工程と、
    を含み、
    前記第1の感光性樹脂組成物を150μm以上250μm以下の膜厚で塗布後に乾燥して乾燥後の膜厚を50μm以上80μm以下とする1回の塗工の工程を、複数回行って前記第一層硬化膜を形成し、
    前記第1の感光性樹脂組成物が、(A1)カルボキシル基を含有しない感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)非反応性希釈剤と、を含み、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂を含まず、
    前記第2の感光性樹脂組成物が、(A2)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)反応性希釈剤と、(D)非反応性希釈剤と、(E)エポキシ化合物と、を含む、保護被膜を有する配線板の製造方法。
  2. 前記第1の感光性樹脂組成物をスプレー塗布して前記第一層硬化膜を形成する請求項1に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  3. 前記第2の感光性樹脂組成物をスプレー塗布して前記第二層硬化膜を形成する請求項1または2に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  4. 前記第1の感光性樹脂組成物が、イワタカップ10秒以上50秒以下の粘度である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  5. 前記第2の感光性樹脂組成物が、イワタカップ80秒以上100秒以下の粘度である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  6. 前記第2の感光性樹脂組成物が、前記第1の感光性樹脂組成物よりも高い粘度である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  7. 前記第1の感光性樹脂組成物を塗布後に光硬化する工程を複数回行って前記第一層硬化膜を形成する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  8. 前記第一層硬化膜に、着色剤が配合されていない請求項1乃至7のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  9. 前記保護被膜が、前記第一層硬化膜と前記第二層硬化膜からなる請求項1乃至8のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  10. 前記導体の厚さが、150μm以上である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  11. 前記第一層硬化膜の前記膜厚低減工程前の膜厚が、前記導体の厚さよりも5.0μm以上20μm以下厚く、前記第二層硬化膜の光硬化後の膜厚が20μm以上である請求項1乃至10のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
  12. 前記第一層硬化膜の表面部を研磨して前記第一層硬化膜の膜厚を低減させる請求項1乃至11のいずれか1項に記載の保護被膜を有する配線板の製造方法。
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