JP7118124B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、被覆材料、例えば、フレキシブルプリント配線板等の配線板に形成された導体回路パターンを被覆するための被覆材料に適した感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物の塗膜を有するドライフィルム、感光性樹脂組成物の光硬化膜を有する配線板に関するものである。
プリント配線板は、基板の上に導体回路パターンを形成し、そのパターンのはんだ付けランドに電子部品をはんだ付けにより搭載するために使用され、そのはんだ付けランドを除く回路部分は、絶縁保護膜(例えば、ソルダーレジスト膜)で被覆される。この絶縁保護膜は、例えば、感光性樹脂組成物をプリント配線板に塗工して塗膜を形成後、塗膜を光硬化させることで得ることができる。これにより、プリント配線板に電子部品をはんだ付けする際に、はんだが不必要な部分に付着するのを防止すると共に、回路が空気に直接曝されて酸化や湿度により腐食されるのを防止する。
また、近年、電子機器の小型化等から、折り曲げ性に優れたフレキシブルプリント配線板が使用されることがある。フレキシブルプリント配線板に塗工される絶縁保護膜には、特に、柔軟性(折り曲げ性)が要求される。そこで、フレキシブルプリント配線板に塗工される絶縁保護膜に柔軟性(折り曲げ性)を付与するために、感光性樹脂組成物に有機フィラーとしてウレタンビーズを配合することがある(特許文献1)。
しかし、感光性樹脂組成物にウレタンビーズを配合すると、ウレタンビーズは軟化点が低いことから、感光性樹脂組成物の貯蔵保管中に固形分が凝集してしまい、感光性樹脂組成物の分散性が得られない場合があるという問題があった。そこで、ウレタンビーズにシリカを被覆させたシリカ被覆ウレタンビーズを感光性樹脂組成物に配合することで、絶縁保護膜に柔軟性(折り曲げ性)を付与しつつ、感光性樹脂組成物に分散性を付与することも行われている。
しかし、シリカ被覆ウレタンビーズのシリカの被覆量が少ないと、依然として、感光性樹脂組成物の貯蔵保管中に固形分が凝集してしまい、感光性樹脂組成物の分散性が得られないという問題があった。また、シリカ被覆ウレタンビーズのシリカは表面処理されていない未処理シリカであり、感光性樹脂組成物の分散性を得るためにシリカ被覆ウレタンビーズのシリカの被覆量を多くすると、シリカ被覆ウレタンビーズに吸水性が付与されてしまい、特に、高温高湿度の環境下で、絶縁保護膜の絶縁信頼性が損なわれるおそれがあった。
特開2017-201369号公報
上記事情に鑑み、本発明は、貯蔵保管中の分散性に優れ、吸水率を低減でき、また、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物、前記感光性樹脂組成物の塗膜を有するドライフィルム、前記感光性樹脂組成物の光硬化膜を有する配線板を提供することを目的とする。
本発明の構成の要旨は、以下の通りである。
[1](A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)エポキシ化合物と、(C)ウレタンビーズと、(D)光重合開始剤と、(E)反応性希釈剤と、を含有し、
前記(C)ウレタンビーズがシリカで被覆され、前記シリカ100質量%のうち20質量%以上が疎水性シリカである感光性樹脂組成物。
[2]前記シリカ100質量%のうち30質量%以上が疎水性シリカである[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3]前記(C)ウレタンビーズの、前記シリカの被覆率が、1.0質量%以上40質量%以下である[1]または[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4]前記(C)ウレタンビーズの、前記シリカの被覆率が、5.0質量%以上30質量%以下である[1]または[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[5]前記疎水性シリカが、モノアルキルシリル基で表面改質されているモノアルキルシロキシル化シリカ、ジアルキルシリル基で表面改質されているジアルキルシロキシル化シリカ、トリアルキルシリル基で表面改質されているトリアルキルシロキシル化シリカ、(メタ)アクリルシリル基で表面改質されている(メタ)アクリルシロキシル化シリカ、ジアルキルシロキサン基で表面改質されているシリカ及びジアルキルポリシロキサン基で表面改質されているシリカからなる群から選択された少なくとも1種である[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
[6]前記疎水性シリカが、モノアルキルシリル基で表面改質されているモノアルキルシロキシル化シリカ、ジアルキルシリル基で表面改質されているジアルキルシロキシル化シリカ、(メタ)アクリルシリル基で表面改質されている(メタ)アクリルシロキシル化シリカからなる群から選択された少なくとも1種である[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
[7]前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、前記シリカで被覆された(C)ウレタンビーズを、35質量部以上150質量部以下含有する[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
[8][1]乃至[7]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物の塗膜を有するドライフィルム。
[9][1]乃至[7]のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物の光硬化膜を有する配線板。
ウレタンビーズのシリカの被覆率について、「シリカの被覆率」は、シリカで被覆されたウレタンビーズの質量に対する、ウレタンビーズの外表面に被覆されたシリカの質量の割合を意味する。シリカの被覆率は、シリカで被覆されたウレタンビーズを、600℃にて2時間、燃焼させた後の灰分を重量測定することで求めることができる。
本発明の態様によれば、(C)ウレタンビーズがシリカで被覆され、前記シリカ100質量%のうち20質量%以上が疎水性シリカであることにより、貯蔵保管中の分散性に優れつつ、吸水率を低減できる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の態様によれば、(C)ウレタンビーズを被覆しているシリカ100質量%のうち30質量%以上が疎水性シリカであることにより、感光性樹脂組成物の吸水率をさらに低減でき、絶縁信頼性にさらに優れた硬化膜を形成できる。
本発明の態様によれば、(C)ウレタンビーズのシリカの被覆率が1.0質量%以上40質量%以下であることにより、より確実に、貯蔵保管中の分散性に優れる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、より確実に、折り曲げ性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の態様によれば、(C)ウレタンビーズのシリカの被覆率が5.0質量%以上30質量%以下であることにより、さらに確実に、貯蔵保管中の分散性に優れる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、さらに確実に、折り曲げ性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の態様によれば、疎水性シリカが、モノアルキルシリル基で表面改質されているモノアルキルシロキシル化シリカ、ジアルキルシリル基で表面改質されているジアルキルシロキシル化シリカ、トリアルキルシリル基で表面改質されているトリアルキルシロキシル化シリカ、(メタ)アクリルシリル基で表面改質されている(メタ)アクリルシロキシル化シリカ、ジアルキルシロキサン基で表面改質されているシリカ及びジアルキルポリシロキサン基で表面改質されているシリカからなる群から選択された少なくとも1種であることにより、より確実に、貯蔵保管中の分散性に優れつつ、吸水率を低減できる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、より確実に、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の態様によれば、疎水性シリカが、モノアルキルシリル基で表面改質されているモノアルキルシロキシル化シリカ、ジアルキルシリル基で表面改質されているジアルキルシロキシル化シリカ、(メタ)アクリルシリル基で表面改質されている(メタ)アクリルシロキシル化シリカからなる群から選択された少なくとも1種であることにより、さらに確実に、貯蔵保管中の分散性に優れつつ、吸水率を低減できる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、さらに確実に、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の態様によれば、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対してシリカで被覆された(C)ウレタンビーズを35質量部以上150質量部以下含有することにより、感光性樹脂組成物に優れた塗工性を付与しつつ、より確実に、貯蔵保管中の分散性に優れつつ、吸水率を低減できる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、より確実に、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物について詳細を説明する。本発明の感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)エポキシ化合物と、(C)ウレタンビーズと、(D)光重合開始剤と、(E)反応性希釈剤と、を含有し、前記(C)ウレタンビーズがシリカで被覆され、前記シリカ100質量%のうち20質量%以上が疎水性シリカである。
<(A)カルボキシル基含有感光性樹脂>
(A)成分のカルボキシル基含有感光性樹脂の構造は、特に限定されず、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上と遊離のカルボキシル基を有する樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂としては、例えば、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸やメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシ(メタ)アクリレート等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得て、生成したラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂の水酸基に、多塩基酸及び/またはその無水物を反応させることで得られる、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレート等の多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂などを挙げることができる。
前記多官能エポキシ樹脂は、2官能以上のエポキシ樹脂であれば、化学構造は、特に限定されない。また、多官能エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されず、例えば、その上限値は、4000g/eqが好ましく、3000g/eqがより好ましく、2500g/eqがさらに好ましく、2000g/eqが特に好ましい。一方で、多官能エポキシ樹脂のエポキシ当量の下限値は、100g/eqが好ましく、200g/eqが特に好ましい。
多官能エポキシ樹脂の樹脂種としては、例えば、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のゴム変性エポキシ樹脂、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルト-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらのエポキシ樹脂に、さらにBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものを使用してもよい。これらの多官能エポキシ樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、桂皮酸等を挙げることができる。これらのうち、入手と取り扱いが容易である点から、(メタ)アクリル酸が好ましい。これらのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを反応させる方法は、特に限定されず、例えば、多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを有機溶媒等の希釈剤中に溶解させて、加熱しながら撹拌する方法が挙げられる。
多塩基酸及び/または多塩基酸無水物が、多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応により生成した水酸基に付加反応することで、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に遊離のカルボキシル基が導入される。多塩基酸、多塩基酸無水物の化学構造は、特に限定されず、飽和、不飽和のいずれも使用可能である。多塩基酸としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3-メチルテトラヒドロフタル酸、4-メチルテトラヒドロフタル酸、3-エチルテトラヒドロフタル酸、4-エチルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸等のテトラヒドロフタル酸類、ヘキサヒドロフタル酸、3-メチルヘキサヒドロフタル酸、4-メチルヘキサヒドロフタル酸、3-エチルヘキサヒドロフタル酸、4-エチルヘキサヒドロフタル酸等のヘキサヒドロフタル酸類、トリメリット酸、ピロメリット酸及びジグリコール酸等が挙げられる。多塩基酸無水物としては、上記した各種多塩基酸の無水物が挙げられる。これらの多塩基酸及び/または多塩基酸無水物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と多塩基酸及び/または多塩基酸無水物とを反応させる方法は、特に限定されず、例えば、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と多塩基酸及び/または多塩基酸無水物とを有機溶媒等の希釈剤中で溶解させて、加熱しながら撹拌する方法が挙げられる。
上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂もカルボキシル基含有感光性樹脂として使用できるが、上記のようにして得られた多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂のカルボキシル基の一部に、1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物を付加反応させて得られる、ラジカル重合性不飽和基をさらに導入した多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を使用してもよい。ラジカル重合性不飽和基をさらに導入した多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂は、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂の側鎖にラジカル重合性不飽和基がさらに導入されている化学構造を有しているので、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂よりも、感光性がさらに向上したカルボキシル基含有感光性樹脂である。
1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物としては、例えば、グリシジル化合物を挙げることができる。グリシジル化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリメタクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。グリシジル基は1分子中に1つでもよく、複数有していてもよい。また、上記した1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と、グリシジル化合物等の1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物と、を反応させる方法は、特に限定されず、例えば、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂と1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有する化合物とを、有機溶媒等の希釈剤中で溶解させて、加熱しながら撹拌する方法が挙げられる。
カルボキシル基含有感光性樹脂の酸価は、特に限定されず、例えば、その下限値は、確実にアルカリ現像性を付与する点から30mgKOH/gが好ましく、40mgKOH/gが特に好ましい。一方で、カルボキシル基含有感光性樹脂の酸価の上限値は、アルカリ現像液による露光部(光硬化部)の溶解防止の点から200mgKOH/gが好ましく、光硬化物の耐湿性と絶縁信頼性の低下を確実に防止する点から150mgKOH/gが特に好ましい。
カルボキシル基含有感光性樹脂の質量平均分子量は、特に限定されず、例えば、その下限値は、光硬化物の強靭性及び指触乾燥性を確実に得る点から6000が好ましく、7000がより好ましく、8000が特に好ましい。一方で、カルボキシル基含有感光性樹脂の質量平均分子量の上限値は、例えば、良好なアルカリ現像性を確実に得る点から200000が好ましく、100000がより好ましく、50000が特に好ましい。なお、「質量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、常温で測定し、ポリスチレン換算にて算出される質量平均分子量を意味する。
カルボキシル基含有感光性樹脂は、上記各成分を用いて上記反応工程にて調製してもよく、上市されているカルボキシル基含有感光性樹脂を使用してもよい。上市されているカルボキシル基含有感光性樹脂としては、例えば、「SP-4621」(昭和電工株式会社)、「KAYARAD ZAR-2000」、「KAYARAD ZFR-1122」、「KAYARAD FLX-2089」、「KAYARAD ZCR-1569H」(以上、日本化薬株式会社)、「サイクロマーP(ACA)Z-250」(ダイセル・オルネクス株式会社)を挙げることができる。これらのカルボキシル基含有感光性樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<(B)エポキシ化合物>
(B)成分のエポキシ化合物は、感光性樹脂組成物の硬化物の架橋密度を上げて十分な強度を硬化物に付与するためのものである。エポキシ化合物としては、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、上記したカルボキシル基含有感光性樹脂の調製に使用する多官能エポキシ樹脂と同じエポキシ樹脂を挙げることができる。具体的には、例えば、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のゴム変性エポキシ樹脂、ε-カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルト-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらのエポキシ化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ化合物の含有量は、特に限定されないが、例えば、感光性樹脂組成物の硬化後に十分な強度の塗膜を得る点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部(固形分、以下同じ。)に対して、10質量部以上100質量部以下が好ましく、10質量部以上50質量部以下が特に好ましい。
<(C)ウレタンビーズ>
(C)成分のウレタンビーズは、その外表面の少なくとも一部領域がシリカで被覆されている粒子状物質である。従って、(C)成分のウレタンビーズは、外表面の少なくとも一部領域では、ウレタンビーズがコア部を形成し、シリカがシェル部を形成しているコアシェル構造を有している。また、ウレタンビーズの外表面を被覆している全シリカのうち20質量%以上が疎水性シリカである。すなわち、シリカ100質量%のうち20質量%以上が疎水性シリカで構成されている。
(C)ウレタンビーズがシリカで被覆され、前記シリカ100質量%のうち20質量%以上が疎水性シリカであることにより、感光性樹脂組成物は、貯蔵保管中の分散性に優れており、また、吸水率が低減されている。また、(C)ウレタンビーズがシリカで被覆され、前記シリカ100質量%のうち、20質量%以上が疎水性シリカであることにより、感光性樹脂組成物は、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる。
ウレタンビーズを被覆する全シリカのうちの疎水性シリカの割合は、20質量%以上であれば、特に限定されないが、感光性樹脂組成物の吸水率をさらに低減でき、絶縁信頼性にさらに優れた硬化膜を形成できる点から、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、60質量%以上が特に好ましい。ウレタンビーズを被覆する全シリカのうちの疎水性シリカの割合の上限値としては、高いほど好ましいが、例えば、100質量%が挙げられる。ウレタンビーズを被覆する全シリカのうちの疎水性シリカの割合が100質量%である、すなわち、ウレタンビーズを被覆するシリカが疎水性シリカからなることにより、感光性樹脂組成物の吸水率をさらに確実に低減でき、絶縁信頼性がさらに向上した硬化膜を形成できる。
ウレタンビーズを被覆するシリカに使用できる、疎水性シリカ以外のシリカとしては、表面処理されていない未処理シリカ、すなわち親水性シリカを挙げることができる。
ウレタンビーズの、疎水性シリカを含めた全シリカの被覆率は、特に限定されないが、その下限値は、より確実に貯蔵保管中の分散性に優れる感光性樹脂組成物を得ることができる点から、1.0質量%が好ましく、さらに確実に貯蔵保管中の分散性に優れる感光性樹脂組成物を得ることができる点から、5.0質量%がより好ましく、8.0質量%がさらに好ましく、12質量%が特に好ましい。一方で、ウレタンビーズの全シリカの被覆率の上限値は、より確実に折り曲げ性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる点から、40質量%が好ましく、さらに確実に折り曲げ性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる点から、30質量%がより好ましく、25質量%がさらに好ましく、18質量%が特に好ましい。
疎水性シリカとしては、疎水性の置換基を有するシリカであれば、特に限定されないが、例えば、より確実に、貯蔵保管中の分散性に優れつつ、吸水率を低減できる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、より確実に、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる点から、モノアルキルシリル基で表面改質されているモノアルキルシロキシル化シリカ、ジアルキルシリル基で表面改質されているジアルキルシロキシル化シリカ、トリアルキルシリル基で表面改質されているトリアルキルシロキシル化シリカ、(メタ)アクリルシリル基で表面改質されている(メタ)アクリルシロキシル化シリカ、ジアルキルシロキサン基で表面改質されているシリカ及びジアルキルポリシロキサン基で表面改質されているシリカ等が好ましい。このうち、さらに確実に、貯蔵保管中の分散性に優れつつ、吸水率を低減できる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、さらに確実に、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる点から、モノアルキルシリル基で表面改質されているモノアルキルシロキシル化シリカ、ジアルキルシリル基で表面改質されているジアルキルシロキシル化シリカ、(メタ)アクリルシリル基で表面改質されている(メタ)アクリルシロキシル化シリカが特に好ましい。
また、上記したジアルキル及びトリアルキルにおける各アルキルの炭素数は、特に限定されないが、1以上10以下の炭素数が好ましく、1以上5以下の炭素数がより好ましく、1以上3以下の炭素数が特に好ましい。また、上記したモノアルキルの炭素数は、特に限定されないが、1以上20以下の炭素数が好ましく、3以上15以下の炭素数がより好ましく、5以上10以下の炭素数が特に好ましい。
上記した疎水性シリカは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカで被覆されたウレタンビーズの含有量は、特に限定されないが、例えば、その下限値は、より確実に、貯蔵保管中の分散性に優れつつ、吸水率を低減できる感光性樹脂組成物を得ることができ、また、より確実に、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できる感光性樹脂組成物を得ることができる点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、35質量部が好ましく、50質量部がより好ましく、60質量部が特に好ましい。一方で、シリカで被覆されたウレタンビーズの含有量の上限値は、感光性樹脂組成物に優れた塗工性を付与する点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、150質量部が好ましく、120質量部がより好ましく、90質量部が特に好ましい。
シリカで被覆されたウレタンビーズの平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、疎水性シリカを含むシリカによって確実にウレタンビーズが被覆されて、感光性樹脂組成物の分散性と絶縁信頼性を確実に得る点、及びシリカで被覆されたウレタンビーズを感光性樹脂組成物中に均一分散させる点から、1.0μm以上10μm以下が好ましく、2.0μm以上7.0μm以下がより好ましく、3.0μm以上5.0μm以下が特に好ましい。
<(D)光重合開始剤>
(D)成分の光重合開始剤は、特に限定されず、例えば、1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、エタノン1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(0-アセチルオキシム)、2-(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン-9-オン、1,8-オクタンジオン,1,8-ビス[9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル]-,1,8-ビス(O-アセチルオキシム)、1,8-オクタンジオン,1,8-ビス[9-(2-エチルヘキシル)-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル]-,1,8-ビス(O-アセチルオキシム)、(Z) -(9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル)(4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ) -2-メチルフェニル)メタノン O-アセチルオキシム等のオキシムエステル系光重合開始剤、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン等のα-アミノアルキルフェノン系光重合開始剤を挙げることができる。
また、オキシムエステル系光重合開始剤及びα-アミノアルキルフェノン系光重合開始剤以外の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン-n-ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系;アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン系;ベンゾフェノン、p-フェニルベンゾフェノン、4,4′-ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-ターシャリーブチルアントラキノン、2-アミノアントラキノン等のアントラキノン系;2-メチルチオキサントン、2-エチルチオキサントン、2-クロルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド、(2,4,6‐トリメチルベンゾイル)エトキシフェニルフォスフィンオキサイド、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-2-(ヒドロキシ‐2‐プロピル)ケトン等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上5.0質量部以下が特に好ましい。
<(E)反応性希釈剤>
(E)成分の反応性希釈剤は、例えば、光重合性モノマーであり、1分子当たり少なくとも1つ、好ましくは1分子当たり2つ以上の重合性二重結合を有する化合物である。反応性希釈剤は、感光性樹脂組成物の光硬化を補強して、感光性樹脂組成物の硬化物に十分な耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性などを付与することに寄与する。
反応性希釈剤としては、例えば、単官能の(メタ)アクリレート化合物、2官能の(メタ)アクリレート化合物、3官能の(メタ)アクリレート化合物、4官能以上の(メタ)アクリレート化合物を挙げることができる。(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリルレート等の単官能(メタ)アクリレート化合物;1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性燐酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能(メタ)アクリレート化合物;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。また、単官能または2官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
反応性希釈剤の含有量は、特に限定されないが、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、5.0質量部以上50質量部以下が好ましく、10質量部以上30質量部以下が特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物では、上記(A)成分~(E)成分に加えて、必要に応じて、種々の成分、例えば、体質顔料、硬化促進剤、各種添加剤、難燃剤、着色剤、非反応性希釈剤等を配合することができる。
体質顔料としては、例えば、タルク、硫酸バリウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、マイカ等が挙げられる。硬化促進剤としては、例えば、三フッ化ホウ素-アミンコンプレックス、ジシアンジアミド(DICY)及びその誘導体、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル(DAMN)及びその誘導体、グアナミン及びその誘導体、メラミン及びその誘導体、アミンイミド(AI)並びにポリアミン等が挙げられる。各種添加剤としては、例えば、シリコーン系、炭化水素系及びアクリル系等の消泡剤、(メタ)アクリル系ポリマー及び有機ベントナイト等の有機系充填剤、ポリカルボン酸アマイド等のチキソ性付与剤等が挙げられる。
難燃剤としては、例えば、リン系の難燃剤を挙げることができる。リン系の難燃剤としては、例えば、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3-ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2-クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3-ブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスフェート、2,3-ジブロモプロピル-2,3-クロロプロピルホスフェート、トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス(ジブロモフェニル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの含ハロゲン系リン酸エステル;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェートなどのノンハロゲン系脂肪族リン酸エステル;トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリス(トリメチルフェニル)ホスフェート、トリス(t-ブチルフェニル)ホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェートなどのノンハロゲン系芳香族リン酸エステル;トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ビスジエチルホスフィン酸亜鉛、ビスメチルエチルホスフィン酸亜鉛、ビスジフェニルホスフィン酸亜鉛、ビスジエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスジエチルホスフィン酸チタン、ビスメチルエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスメチルエチルホスフィン酸チタン、ビスジフェニルホスフィン酸チタニル、テトラキスジフェニルホスフィン酸チタンなどのホスフィン酸の金属塩、ジフェニルビニルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリアルキルホスフィンオキサイド、トリス(ヒドロキシアルキル)ホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド系化合物等が挙げられる。このうち、有機リン酸塩系の難燃剤が好ましい。
着色剤は、顔料、色素等、特に限定されない。また、着色剤の色彩は、白色着色剤、青色着色剤、緑色着色剤、黄色着色剤、橙色着色剤、赤色着色剤、紫色着色剤、黒色着色剤等、いずれの色彩の着色剤も使用可能である。上記着色剤には、無機系着色剤としては、例えば、白色着色剤である酸化チタン、黒色着色剤であるカーボンブラック、アセチレンブラック等を挙げることができる。また、有機系着色剤としては、例えば、緑色着色剤であるフタロシアニングリーン、青色着色剤であるフタロシアニンブルーやリオノールブルー等のフタロシアニン系、橙色着色剤であるクロモフタルオレンジ等のジケトピロロピロール系等を挙げることができる。
非反応性希釈剤は、感光性樹脂組成物の粘度、塗工性、乾燥性等を調節するための成分である。非反応性希釈剤として、例えば、有機溶剤を挙げることができる。有機溶剤には、例えば、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルジグリコールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類等を挙げることができる。非反応性希釈剤の含有量は、特に限定されないが、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、2.0質量部以上50質量部以下が好ましく、5.0質量部以上20質量部以下が特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されず、公知の方法を使用することができる。具体的には、例えば、上記各成分を所定割合で配合後、常温(例えば、25℃)にて、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ニーダー等の混練手段、またはスーパーミキサー、プラネタリーミキサー、トリミックス等の攪拌手段により混練または混合して製造することができる。また、前記混練または混合の前に、必要に応じて、予備混練または予備混合を実施してもよい。
次に、本発明の感光性樹脂組成物の使用方法例について説明する。まず、銅箔等の導体をエッチングして形成した回路パターンを有するプリント配線板上に、本発明の感光性樹脂組成物を塗工したドライフィルムを用いて、絶縁保護膜(例えば、ソルダーレジスト膜等)を形成する方法を例にとって説明する。
ドライフィルムは、支持フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム)と、該支持フィルムに塗工されたソルダーレジスト層と、該ソルダーレジスト層を保護するカバーフィルム(例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム)と、を有する積層構造となっている。支持フィルム上に本発明の感光性樹脂組成物を、ローラコート法、バーコータ法等の公知の方法で塗工して所定の膜厚を有する塗膜を形成する。形成した感光性樹脂組成物の塗膜を乾燥処理することで、支持フィルム上にソルダーレジスト層を形成する。その後、形成したソルダーレジスト層上にカバーフィルムを積層することで、本発明の感光性樹脂組成物の塗膜を有するドライフィルムを作製できる。
上記のように作製したドライフィルムについて、カバーフィルムを剥がしながらソルダーレジスト層とフレキシブルプリント配線板等のプリント配線板をはり合わせることで、プリント配線板上にソルダーレジスト層を形成する。なお、ソルダーレジスト層上には支持フィルムが積層されたままとなっている。その後、必要に応じて、感光性樹脂組成物中の非反応性希釈剤(有機溶剤)を揮散させるために60~100℃程度の温度で5~30分間程度加熱する予備乾燥を行い、ソルダーレジスト層の表面をタックフリーの状態にする。その後、支持フィルム上に、回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルム(フォトマスク)を載置し、ネガフィルムの上から紫外線(例えば、波長300~400nmの範囲)を照射させてソルダーレジスト層を光硬化させる。その後、支持フィルムを剥がして、前記ランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去することによりソルダーレジスト層を現像する。現像方法には、スプレー法、シャワー法等が用いられ、使用される希アルカリ水溶液としては、例えば、0.5~5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が挙げられる。アルカリ現像後、130~170℃の熱風循環式の乾燥機等で、20~80分間、ソルダーレジスト層を熱硬化処理(ポストキュア)することにより、プリント配線板上に、光硬化膜であるソルダーレジスト膜を形成させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物の使用方法例として、本発明の感光性樹脂組成物をプリント配線板に塗工して、絶縁保護膜(例えば、ソルダーレジスト膜等)を形成する方法を説明する。
本発明の感光性樹脂組成物を、フレキシブルプリント配線板等のプリント配線板上に、スクリーン印刷法、バーコータ法、アプリケータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法、ロールコータ法、グラビアコータ法、スプレーコータ法等、公知の方法にて、所望の厚さに塗布して塗膜を形成する。その後、必要に応じて、感光性樹脂組成物中の非反応性希釈剤(有機溶剤)を揮散させるために60~100℃程度の温度で5~30分間程度加熱する予備乾燥を行い、塗膜をタックフリーの状態にする。次に、塗膜上に回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルム(フォトマスク)を密着させ、その上から紫外線(例えば、波長300~400nmの範囲)を照射させて塗膜を光硬化させる。そして、前記ランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去して塗膜を現像する。現像方法には、スプレー法、シャワー法等が用いられ、使用する希アルカリ水溶液としては、例えば、0.5~5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が挙げられる。アルカリ現像後、130~170℃の熱風循環式の乾燥機等で、20~80分間、熱硬化処理(ポストキュア)することにより、プリント配線板上に、光硬化膜であるソルダーレジスト膜を形成させることができる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
実施例1~8、比較例1~4
下記表1に示す各成分を下記表1に示す割合にて配合し、3本ロールを用いて室温にて混合させて、実施例1~8、比較例1~4にて使用する感光性樹脂組成物を調製した。その後、調製した感光性樹脂組成物を以下のように基板に塗工して試験体を作製した。下記表1に示す各成分の配合量は、特に断りのない限り質量部を示す。なお、下記表1中の配合量の空欄部は、配合なしを意味する。
下記表1中の各成分についての詳細は、以下の通りである。
(A)カルボキシル基含有感光性樹脂
・KAYARAD ZAR-2000:日本化薬株式会社
(B)エポキシ化合物
・EPICRON 850-S:DIC社
(C)ウレタンビーズ
・ウレタンビーズA:疎水性シリカとして、ジメチルシロキシル化シリカ(商品名「アエロジルR974」、日本アエロジル株式会社、平均一次粒子径0.012μm)10gを均一に溶媒100gに分散後、イソシアネート化合物20gとアルコール類20gを反応させて得られたポリウレタン球体を含む乳化液を、ホモジナイザーにて均一に分散後、乾燥させることで、シリカの被覆率10質量%のウレタンビーズA(平均粒子径3μm)を調製した。なお、シリカの被覆率は、600℃2時間の完全燃焼後の灰分より求めた。
・ウレタンビーズB:ウレタンビーズAと同様にして、シリカの被覆率15質量%のウレタンビーズB(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズC:ウレタンビーズAと同様にして、シリカの被覆率20質量%のウレタンビーズC(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズD:ジメチルシロキシル化シリカの代わりに、オクチルシロキシル化シリカ(商品名「アエロジルR805」、日本アエロジル株式会社、平均一次粒子径0.012μm)を使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカの被覆率15質量%のウレタンビーズD(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズE:ジメチルシロキシル化シリカの代わりに、メタクリルシロキシル化シリカ(商品名「アエロジルR711」、日本アエロジル株式会社、平均一次粒子径0.012μm)を使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカの被覆率15質量%のウレタンビーズE(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズF:ウレタンビーズAで用いたジメチルシロキシル化シリカ並びに未処理シリカ(商品名「アエロジル200」、日本アエロジル株式会社、平均一次粒子径0.012μm)を1:1の質量比で使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカ(疎水性シリカ50質量%)の被覆率15質量%のウレタンビーズF(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズG:ウレタンビーズAで用いたジメチルシロキシル化シリカ並びに未処理シリカを1:2の質量比で使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカ(疎水性シリカ33質量%)の被覆率15質量%のウレタンビーズG(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズH:ウレタンビーズAで用いたジメチルシロキシル化シリカ並びに未処理シリカを1:3の質量比で使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカ(疎水性シリカ25質量%)の被覆率15質量%のウレタンビーズH(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズI:ウレタンビーズFの調製で使用した未処理シリカを使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカの被覆率10質量%のウレタンビーズI(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズJ:ウレタンビーズFの調製で使用した未処理シリカを使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカの被覆率15質量%のウレタンビーズJ(平均粒子径3μm)を調製した。
・ウレタンビーズK:ウレタンビーズFの調製で使用した未処理シリカを使用した以外は、ウレタンビーズAと同様にして、シリカの被覆率20質量%のウレタンビーズK(平均粒子径3μm)を調製した。
(D)光重合開始剤
・OXE-02:オキシムエステル系光重合開始剤、BASF社
(E)反応性希釈剤
・EBERCRYL8405:ダイセル・サイテック株式会社
体質顔料
・ハイジライト H42M:昭和電工株式会社
難燃剤
・エクソリット OP-935:クラリアントジャパン社
硬化促進剤
・メラミン:日産化学工業株式会社
・DICY-7:三菱化学株式会社
添加剤
・AC-303:有機系充填剤、信越化学工業株式会社
着色剤
・クロモフタルDPPオレンジ TR:チバ・スペシャルティケミカルズ
非反応性希釈剤
・EDGAC:三洋化成品株式会社
試験体作製工程
基板:フレキシブルプリント配線板(ポリイミドフィルム、パナソニック株式会社、フィルム厚25μm、導体(Cu箔)厚12.5μm)
表面処理:5質量%硫酸水溶液
塗工:スクリーン印刷
予備乾燥:BOX炉にて80℃、20分
露光:感光性樹脂組成物上100mJ/cm(メイン波長365nm、株式会社オークの直描(DI)紫外線露光装置「Mms604B」(光源:高圧水銀灯)
アルカリ現像:1質量%のNa2CO3水溶液、液温30℃、スプレー圧0.2MPa、現像時間60秒
ポストキュア(本硬化の加熱処理):BOX炉にて150℃、60分
ポストキュア後の膜厚:20~23μm
評価項目は、以下の通りである。
(1)分散性(ブロッキング)
感光性樹脂組成物200gを、300mlポリ容器に入れて密封し、30℃の保温槽に72時間放置後の状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。また、感光性樹脂組成物の粘度はブルックフィールドB型粘度計にて測定した。
◎:放置後の感光性樹脂組成物の粘度が初期値に対して10%以下の変化率であり、凝集粒子(ブロッキング)は認められない。
○:放置後の感光性樹脂組成物の粘度が初期値に対して10%超20%以下の変化率であり、凝集粒子(ブロッキング)は認められない。
△:放置後の感光性樹脂組成物の粘度が初期値に対して20%超30%以下の変化率であり、凝集粒子(ブロッキング)は認められない。
×:放置後の感光性樹脂組成物の粘度が初期値に対して30%超の変化率、または感光性樹脂組成物中に凝集粒子(ブロッキング)が認められる。
(2)折り曲げ性
作製した試験体について、はぜ折りにより、導体パターンのラインの長手方向に対して直交方向に180°折り曲げを1回行い、その際の硬化塗膜における微小クラック発生状況を×500の光学顕微鏡で観察し、微小クラックの発生の有無を測定した。微小クラックとは、クラックの長さが100μm未満のクラックを意味する。測定結果については、以下の基準で評価した。
◎:微小クラックの発生が無い。
○:微小クラックの発生が1~3箇所。
△:微小クラックの発生が3箇所より多く、導体パターンのライン周辺部のみに発生。×:硬化塗膜全体に微小クラックが発生。
(3)吸水率(D-24/23)
JIS C6481に準拠し、吸水率(%)を測定した。吸水率は、2.50%未満を合格とした。
(4)絶縁信頼性(塗膜の厚さ方向(Z軸方向)の絶縁信頼性)
上記試験体作製工程にて作製した試験体について、硬化塗膜の上に電磁波シールドフィルム(タツタ電線株式会社、「SF-PC5000」)を貼った上面を陽極に、上記試験体の導体である銅を陰極に、それぞれ、接続した。次いで、60℃、湿度95%の恒温恒湿槽の中で、50V印加を行い、イオンマイグレーションテスター(IMV社、「MIG-8600B/128」)を用いて抵抗値の連続測定を行った。50V印加時を測定開始時間とし、抵抗値が1.0E+6(1.0×106)Ω未満に低下するまでの時間を計測し、これを絶縁破壊時間とし、以下の基準に従って、厚さ方向(Z軸方向)の絶縁信頼性を評価した。
◎:絶縁破壊時間1500時間以上。
○:絶縁破壊時間1000時間以上1500時間未満。
△:絶縁破壊時間500時間以上1000時間未満。
×:絶縁破壊時間500時間未満。
上記評価の結果を下記表1に示す。
Figure 0007118124000001
上記表1に示すように、(A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)エポキシ化合物と、(C)ウレタンビーズと、(D)光重合開始剤と、(E)反応性希釈剤と、を含有し、(C)ウレタンビーズがシリカで被覆され、シリカ100質量%のうち20質量%以上が疎水性シリカである実施例1~8の感光性樹脂組成物では、72時間放置後でも分散性に優れ、吸水率を低減でき、また、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できた。特に、ウレタンビーズを被覆するシリカが全て疎水性シリカからなる実施例1~5は、全シリカ中における疎水性シリカの割合が25~50質量%である実施例6~8と比較して、吸水率がより低減され、絶縁信頼性がさらに向上した。また、シリカの被覆率が15質量%である実施例2は、シリカの被覆率が10質量%である実施例1と比較して分散性がさらに向上し、シリカの被覆率が20質量%である実施例3と比較して折り曲げ性がさらに向上した。
また、ジメチルシロキシル化シリカでウレタンビーズを被覆した実施例2は、オクチルシロキシル化シリカでウレタンビーズを被覆した実施例4、メタクリルシロキシル化シリカでウレタンビーズを被覆した実施例5と比較して、分散性と折り曲げ性がさらに向上した。また、実施例6~8から、全シリカ中における疎水性シリカの割合が大きくなるほど、吸水率を低減することができた。
一方で、ウレタンビーズを配合しなかった比較例1では、折り曲げ性が得られなかった。また、疎水性シリカが配合されておらず、シリカの被覆率が10質量%である比較例2では、分散性が得られず、吸水率も高くなってしまった。疎水性シリカが配合されておらず、シリカの被覆率が15質量%である比較例3、疎水性シリカが配合されておらず、シリカの被覆率が20質量%である比較例4では、吸水率が高くなり、絶縁信頼性が得られなかった。
本発明では、貯蔵保管中の分散性に優れ、吸水率を低減でき、また、折り曲げ性と絶縁信頼性に優れた硬化膜を形成できるので、例えば、フレキシブルプリント配線板にソルダーレジスト膜等の絶縁保護膜を設ける分野で利用価値が高い。

Claims (9)

  1. (A)カルボキシル基含有感光性樹脂と、(B)エポキシ化合物と、(C)ウレタンビーズと、(D)光重合開始剤と、(E)反応性希釈剤と、を含有し、
    前記(C)ウレタンビーズがシリカで被覆され、前記シリカ100質量%のうち20質量%以上が疎水性シリカであり、
    前記疎水性シリカが、ジアルキルシリル基で表面改質されているジアルキルシロキシル化シリカである感光性樹脂組成物。
  2. 前記シリカ100質量%のうち30質量%以上が疎水性シリカである請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(C)ウレタンビーズの、前記シリカの被覆率が、1.0質量%以上40質量%以下である請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(C)ウレタンビーズの、前記シリカの被覆率が、5.0質量%以上30質量%以下である請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記(C)ウレタンビーズの、前記シリカの被覆率が、12質量%以上18質量%以下である請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記(D)光重合開始剤が、オキシムエステル系光重合開始剤である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 前記(A)カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、前記シリカで被覆された(C)ウレタンビーズを、35質量部以上150質量部以下含有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の塗膜を有するドライフィルム。
  9. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の光硬化膜を有する配線板。
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