JP2018035348A - パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有アルコール化合物の分離方法 - Google Patents

パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有アルコール化合物の分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非官能性化合物、単官能性化合物および二官能性化合物の混合物を、高純度に、かつ容易に分離することができる方法を提供すること。【解決手段】下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物[式(2)および(3)中、各記号は、明細書中の記載の通りである]を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、前記混合物を、固定相に吸着させる工程、およびハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物から分離する工程を含む方法。【選択図】なし

Description

本発明は、パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有アルコール化合物を分離する方法に関する。
パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有化合物は、優れた撥水性、撥油性、防汚性、耐熱性、低温特性、耐油性、耐溶剤性、耐薬品性、潤滑性、低摩擦性、耐摩耗性、離型性などを提供し得ることが知られている。パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有化合物を含む機能性薄膜は、例えばガラス、プラスチック、繊維、金属、建築資材など種々多様な基材に使用されている。パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有化合物を含むフッ素系エラストマーは、例えば自動車、航空機、半導体、宇宙分野などの厳しい環境下において、耐久性、信頼性を有する材料として使用されている。パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有化合物は、他にも、アクリル樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、積層樹脂などの樹脂、および塗料、化粧品などの中間体化合物、または添加剤として使用することによって、優れた性能を付与し、発現させることが可能となる。そのため、様々な構造を有するパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有化合物を合成する手法の探索が精力的に行われている。このようなパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有化合物の合成において、官能基を有するパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有化合物は、原料化合物または中間体として重要な化合物である。
原料化合物または中間体は一般に、より高い純度を有していることが望まれる。より高い純度を有していることによって、反応によって得られた生成物の精製が容易となり、さらに、反応において生じうる副生成物または未同定物の生成を低減することができ、より良好な性能を有する目的物を得ることができるためである。原料化合物または中間体は、通常、非官能性化合物、片末端のみに官能基を有する単官能性化合物、および両末端に官能基を有する二官能性化合物の混合物として製造される。このため、原料化合物または中間体の混合物から、所望の原料化合物または中間体を分離する方法について、これまでにも様々な検討が行われてきた。
例えば、特開平4−307509号公報(特許文献1)には、ペルフルオロポリオキシアルキレンを構成する高分子の混合物から、非官能性種、単官能性種および二官能性種を分離する方法が記載されている。特開2006−022334号公報(特許文献2)には、−CHOH末端を有する二官能パーフルオロポリエーテルの、−CHOH単官能パーフルオロポリエーテルとの混合物からの分離方法が記載されている。
特開平4−307509号公報 特開2006−022334号公報
特許文献1では、固定相に吸着させたペルフルオロポリオキシアルキレン混合物を、非極性溶剤および極性溶剤の9/1〜1/1混合物を用いることにより溶離させて、分離を行っている。特許文献1では、非極性溶剤および極性溶剤の混合割合を調整することにより分離を行うことから、溶媒の適当な混合割合を決定するための検討が必要である。また、混合溶媒を用いていることから、分離後の各溶媒の回収が困難であるという問題がある。
特許文献2では、吸着固相とパーフルオロポリエーテル混合物を混合、撹拌し、吸着固相に二官能性パーフルオロポリエーテルに富んだパーフルオロポリエーテル混合物を吸着させる工程を繰り返し行い、次いで、吸着固相から二官能性パーフルオロポリエーテルを溶出することにより、分離を行っている。特許文献2では、繰り返しの操作が必要になることから操作が煩雑になり、また、二官能性パーフルオロポリエーテルと共に、他のパーフルオロポリエーテル種も吸着固相に吸着されることから、高純度でパーフルオロポリエーテルを分離することは困難である。
従って、本発明は、単官能性化合物および二官能性化合物の混合物を、高純度に、かつ容易に分離することができる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有アルコール化合物を含む混合物を、移動相および固定相を用いるクロマトグラフィーにより分離する方法において、移動相として、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種を用いることにより、片末端のみに水酸基を有するパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物と両末端に水酸基を有するパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物とを分離することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の要旨によれば、
下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物
Figure 2018035348
Figure 2018035348
[式(2)および(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、
前記混合物を、固定相に吸着させる工程、および
ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物から分離する工程
を含む、方法が提供される。
本発明の第2の要旨によれば、
下記式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物、
下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および
下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物
Figure 2018035348
Figure 2018035348
Figure 2018035348
[式(1)〜(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、
(i)前記混合物を、固定相に吸着させる工程、
(ii)非極性溶媒または低極性溶媒から選択される移動相により、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を溶出して、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物および式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、
(iii)ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、および
(iv)固定相の温度を上げて、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する工程
を含む、方法が提供される。
本発明の第3の要旨によれば、
下記式(2):
Figure 2018035348
[式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物の製造方法であって、固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)
Figure 2018035348
[式中、Pf基、AおよびZは、上記と同意義である。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む方法が提供される。
本発明の第4の要旨によれば、
下記式(3):
Figure 2018035348
[式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物の製造方法であって、固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物、および下記式(2):
Figure 2018035348
[式中、Pf基およびZは、上記と同意義であり、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出し、その後、カラム温度を上げて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む方法が提供される。
本発明によれば、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の溶媒を移動相として用いることにより、パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物およびパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を分離することができる。
以下、本発明の方法について詳細に説明する。
本発明は、パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、およびパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を含む混合物を、移動相および固定相を用いるクロマトグラフィーにより、各化合物に分離する方法に関する。
上記パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物は、下記式(2)で表される化合物であり、上記パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物は、下記式(3)で表される化合物である。
Figure 2018035348
Figure 2018035348
本発明の方法により分離される混合物は、上記式(2)および(3)で表される化合物を含む。当該混合物において、式(2)で表される化合物および式(3)で表される化合物は、それぞれ、2種以上含まれていてもよい。
一の態様において、上記混合物は、さらに、下記式(1):
Figure 2018035348
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を含有していてもよい。
上記式(1)〜(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基である。
好ましい態様において、Pf基は、下記構造式:
Figure 2018035348
で表される基である。式中、a、b、cおよびdは、それぞれ独立して0または1以上の整数であって、a、b、cおよびdの和は少なくとも1である。好ましくは、a、b、cおよびdは、それぞれ独立して0以上200以下の整数、例えば1〜200の整数であり、より好ましくは、それぞれ独立して0〜100の整数である。また、好ましくは、a、b、cおよびdの和は5以上であり、より好ましくは10以上、例えば10以上100以下である。また、a、b、cまたはdを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。これら繰り返し単位のうち、−(OC)−は、−(OCFCFCFCF)−、−(OCF(CF)CFCF)−、−(OCFCF(CF)CF)−、−(OCFCFCF(CF))−、−(OC(CFCF)−、−(OCFC(CF)−、−(OCF(CF)CF(CF))−、−(OCF(C)CF)−および−(OCFCF(C))−のいずれであってもよいが、好ましくは−(OCFCFCFCF)−である。−(OC)−は、−(OCFCFCF)−、−(OCF(CF)CF)−および−(OCFCF(CF))−のいずれであってもよいが、好ましくは−(OCFCFCF)−である。また、−(OC)−は、−(OCFCF)−および−(OCF(CF))−のいずれであってもよいが、好ましくは−(OCFCF)−である。
一の態様において、Pf基は、−(OC−(式中、bは1以上200以下、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜200の整数である)であり、好ましくは、−(OCFCFCF−(式中、bは1以上200以下、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜200の整数である)または−(OCF(CF)CF−(式中、bは1以上200以下、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜200の整数である)であり、より好ましくは−(OCFCFCF−(式中、bは1以上200以下、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜200の整数である)である。
別の態様において、Pf基は、−(OC−(OC−(OC−(OCF−(式中、aおよびbは、それぞれ独立して0以上30以下の整数であり、cおよびdは、それぞれ独立して1以上200以下、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜200の整数であり、添字a、b、cまたはdを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である)であり、好ましくは−(OCFCFCFCF−(OCFCFCF−(OCFCF−(OCF−である。一の態様において、Pf基は、−(OC−(OCF−(式中、cおよびdは、それぞれ独立して1以上200以下、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜200の整数であり、添字cまたはdを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である)であってもよい。
さらに別の態様において、Pf基は、−(R−R11−で表される基である。式中、Rは、OCFまたはOCであり、好ましくはOCである。好ましい態様において、Pf基は、−(OC−R11−で表される基である。式中、R11は、OC、OCおよびOCから選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2または3つの基の組み合わせである。OC、OCおよびOCから独立して選択される2または3つの基の組み合わせとしては、特に限定されないが、例えば−OCOC−、−OCOC−、−OCOC−、−OCOC−、−OCOC−、−OCOC−、−OCOC−、−OCOC−、−OCOCOC−、−OCOCOC−、−OCOCOC−、−OCOCOC−、−OCOCOC−、−OCOCOC−、−OCOCOC−、−OCOCOC−、および−OCOCOC−等が挙げられる。上記fは、2以上100以下の整数、好ましくは2〜50の整数である。上記式中、OC、OCおよびOCは、直鎖または分枝鎖のいずれであってもよく、好ましくは直鎖である。この態様において、Pf基は、好ましくは、−(OC−OC−または−(OC−OC−である。
上記式(1)〜(3)中におけるPf基の数平均分子量は、500〜100,000であるのが好ましく、1,000〜50,000であるのがより好ましく、1,500〜20,000であるのがさらに好ましい。なお、数平均分子量は、19F−NMRにより測定される値とする。
上記式(1)および(2)中、A基は、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表す。
上記Rは、それぞれ独立して、アルキル基を表す。このアルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、フッ素原子または塩素原子等のハロゲン原子、アミノ基、スルホニル基等、好ましくはハロゲン原子、より好ましくはフッ素原子または塩素原子が挙げられる。
好ましい態様において、上記アルキル基は、C1−16パーフルオロアルキル基またはR−(Cg+12g+2)であり、好ましくは、C1−16パーフルオロアルキル基またはR−CF(CF−で表される基であり得る。式中、gは0以上15以下の整数、好ましくは0〜10の整数、より好ましくは0〜6の整数、さらに好ましくは1〜4の整数である。
上記Rは、水素原子またはフッ素以外のハロゲン原子を表す。フッ素以外のハロゲン原子は、好ましくは塩素原子またはヨウ素原子、より好ましくは塩素原子であり得る。Rは、好ましくは、水素原子または塩素原子である。一の態様において、Rは水素原子である。別の態様において、Rは塩素原子である。
上記C1−16パーフルオロアルキル基は、直鎖状または分枝状の炭素数1〜16のパーフルオロアルキル基であり、好ましくは直鎖状または分枝状の炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、より好ましくは炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基、より具体的には−CF、−CFCFまたは−CFCFCFであり得る。
好ましい態様において、Rは、C1−16パーフルオロアルキル基、HCF(CF−またはClCF(CF−であり、gが0以上15以下の整数であり得る。
上記Rは、アルキル基を表す。Rは、C1−4アルキル基であるのが好ましい。C1−4アルキル基としては、例えば、直鎖状または分枝状C1−4アルキル基が挙げられる。C1−4アルキル基の具体例としては、例えば、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。Rは、より好ましくは、メチル基またはエチル基である。尚、これらのアルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、フッ素原子または塩素原子などのハロゲン原子等が挙げられる。
上記Rは、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。
上記「1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基」の具体例としては、例えば、C1−4アルキレン基、C1−4フルオロアルキレン基またはC1−4パーフルオロアルキレン基が挙げられる。
上記C1−4アルキレン基としては、例えば、−CH−、−C−、−C−、−C−が挙げられる。ここで−C−および−C−は、直鎖状であってもよく、分枝状であってもよい。C1−4フルオロアルキレン基として、上記C1−4アルキレン基における水素原子の一部がフッ素原子に置換された基が挙げられる。C1−4パーフルオロアルキレン基として、上記C1−4アルキレン基における全ての水素原子がフッ素原子に置換された基が挙げられる。
上記Rは、それぞれ独立して、好ましくは、−CF−、−CFCF−、−CHCF−、−CFCH−、−CFCFCF−、−CF(CF)CF−、−CF(CF)CH−、−CFCFCH−、−CHCFCF−または−CHCF(CF)−である。
上記式(2)および(3)中、Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表す。
は、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。「1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基」は、上記Rに関する記載と同意義である。
上記「結合手」とは、本明細書において用いられる場合、原子を有しない単なる結合、即ち単結合を意味する。例えば、Z基が−O−R−CHOH基である場合において、Rが結合手である場合、−O−CHOH基を表すこととなる。
上記Rは、それぞれ独立して、好ましくは、−CF−、−CFCF−、−CHCF−、−CFCH−、−CFCFCF−、−CF(CF)CF−、−CF(CF)CH−、−CFCFCH−、−CHCFCF−または−CHCF(CF)−、好ましくは−CF−、−CFCF−、または−CFCFCF−である。
好ましい態様において、Zは、それぞれ独立して、−CHOH基、−CF−CHOH基、−CFCF−CHOH基、または−CFCFCF−CHOH基である。
上記式(1)〜(3)で表される化合物は、好ましくは、1,000〜100,000、より好ましくは2,000〜10,000、さらに好ましくは2,000〜4,500である。
上記式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物は、例えば、以下に示す化合物であり得る。
Figure 2018035348

上記式中、Pf、R、RおよびRは、上記定義と同様である。
上記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物は、例えば、以下に示す化合物であり得る。
Figure 2018035348

上記式中、Pf、R、R、RおよびRは、上記定義と同様である。
上記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物は、例えば、以下に示す化合物であり得る。
Figure 2018035348
上記式中、PfおよびRは、上記定義と同様である。
上記式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物の混合物は、限定するものではないが、下記の反応により生じ得る。
・テトラフルオロエチレンおよび酸素を用いた光酸化反応、これにより得られた過酸化物の分解反応、還元反応、エステル化反応、フッ素化反応、および/または還元アルコール化反応
・テトラフルオロオキセタンのオリゴメリ化反応、これにより得られたオキセタンポリマーの還元反応、エステル化反応、フッ素化反応、および/または還元アルコール化反応
・ポリエチレングリコールのフッ素化反応、エステル化反応、および/または還元アルコール化反応
・ヘキサフルオロプロピレンオキサイドのオリゴメリ化反応、これにより得られた生成物のフッ素化反応、エステル化反応、および/または還元アルコール化反応。
上記の各反応は、当業者において通常用いられる反応条件により、行うことができる。
本発明の分離方法は、上記の混合物を、固定相および移動相を用いるクロマトグラフィーにより分離することにより行われる。
上記クロマトグラフィーとしては、特に限定されないが、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等が挙げられる。好ましくはカラムクロマトグラフィー、特に好ましくはフラッシュカラムクロマトグラフィーが用いられる。
上記クロマトグラフィーに用いられる固定相は、好ましくは、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化マグネシウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、化学修飾シリカゲルおよび珪藻土からなる群から選択される。
上記固定相は、より好ましくは、シリカゲルである。シリカゲルとしては、例えば、非修飾シリカゲル、アミノ基含有シリカゲル、シアノ基含有シリカゲル等が挙げられる。
シリカゲルは、市販品を用いることができる。市販のシリカゲルとしては、例えば、富士シリシア化学社製、クロマトレックス(PSQ−100B)、和光純薬工業株式会社製、Wakogel C−200、Merck社製、115111シリカゲル60等が挙げられる。
用いる固定相の量は、分離する化合物、用いる移動相およびクロマトグラフィーの種類等に応じて適宜選択される。好ましくは、分離する混合物に対し、重量で同量以上の量を使用する。また、分離する化合物の分子量が比較的小さい場合は、より多くの量の固定相を用いることが好ましい。
本発明の方法において、まず、上記した式(2)で表される化合物および式(3)で表される化合物を含む混合物を、固定相に吸着させる。吸着させる方法は、特に限定されず、クロマトグラフィー法において通常行う方法であってよい。
次に、混合物が吸着された固定相に、移動相を通過させることにより、式(2)で表される化合物を溶出し、式(3)で表される化合物から、式(2)で表される化合物を分離する。
上記式(2)で表される化合物の溶出に用いられる移動相は、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の溶媒である。尚、上記1種の溶媒とは、実質的に単一の溶媒であることを意味する。「実質的に単一」とは、除去できない、または除去が困難な不純物の混入を許容することを意味する。
上記ハイドロフルオロカーボンとしては、CFCHCFCH,CFCHFCHFC,1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、CFCFCFCFCHCH,CFCFCFCFCFCFCHCH,CFCFCFCFCFCHFなどの炭素数3〜8のハイドロフルオロカーボン等が挙げられる。
上記ハイドロクロロフルオロカーボンとしては、HCFC−225(CFCFCHCl、CClFCFCHClF)などの、炭素数3〜6のハイドロクロロフルオロカーボンが挙げられる。好ましいハイドロクロロフルオロカーボンは、HCFC−225である。
上記ハイドロフルオロエーテルとしては、例えば、例えばNovec(商標)7000(COCH)、Novec(商標)7100(COCH)、Novec(商標)7200(COC)、Novec(商標)7300(CCF(OCH)C)、Novec(商標)71IPA等が挙げられる。好ましいハイドロフルオロエーテルは、CCF(OCH)C(パーフルオロヘキシルメチルエーテル)である。
上記含フッ素エステル溶媒としては、トリフルオロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸メチル、CFCFCOOCH,CFCFCOOCHCHなどの、炭素数3〜10のフッ素原子含有エステルが挙げられる。
上記フッ素原子含有芳香族溶媒としては、例えば、メタキシレンヘキサフルオライド(m−XHF)、パーフルオロベンゼン、トリフルオロベンゼン、モノフルオロベンゼンなどの炭素数6〜12のフッ素原子含有芳香族が挙げられる。好ましいフッ素原子含有芳香族溶媒は、メタキシレンヘキサフルオライドである。
好ましい態様において、上記式(2)で表される化合物の溶出に用いられる移動相は、m−キシレンヘキサフルオライド、パーフルオロベンゼン、パーフルオロヘキシルメチルエーテル、パーフルオロブチルエチルエーテル、パーフルオロブチルメチルエーテル、HCFC−225またはトリフルオロ酢酸エチルである。
上記式(2)で表される化合物の溶出において、固定相の温度は、好ましくは−10℃以上100℃以下、より好ましくは5℃〜50℃、さらに好ましくは10℃〜40℃、例えば室温(25℃)であり得る。
一の態様において、上記式(2)で表される化合物を溶出した後、固定相の温度を上げて、式(3)で表される化合物を溶出する。
上記式(3)で表される化合物の溶出に用いられる移動相は、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の溶媒である。
一の態様において、上記式(3)で表される化合物の溶出に用いられる移動相は、上記式(2)で表される化合物の溶出に用いられた溶媒と同一であり得る。
上記式(3)で表される化合物の溶出において、固定相の温度は、好ましくは50℃以上150℃以下、より好ましくは70〜130℃、さらに好ましくは80℃〜120℃であり得る。
一の態様において、上記混合物がさらに式(1)で表される化合物を含む場合、上記式(2)で表される化合物を溶出する前に、式(1)で表される化合物を溶出する。
上記式(1)で表される化合物の溶出に用いられる移動相は、特に限定されないが、非極性溶媒または低極性溶媒、好ましくはフッ素原子含有アルカン溶媒である。
上記フッ素原子含有アルカン溶媒としては、例えば、パーフルオロヘキサン(PFH)、パーフルオロオクタンパーフルオロウンデカン、パーフルオロドデカンなどの炭素数3〜12のパーフルオロアルカンが挙げられる。好ましいフッ素原子含有アルカン溶媒は、パーフルオロヘキサンである。
一の態様において、本発明は、下記式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物、
下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および
下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物
Figure 2018035348
Figure 2018035348
Figure 2018035348
[式(1)〜(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、
前記クロマトグラフィーの固定相として、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化マグネシウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、化学修飾シリカゲルおよび珪藻土からなる群から選択される固定相を用い、
(i)前記混合物を、固定相に吸着させる工程、
(ii)非極性溶媒または低極性溶媒、好ましくはフッ素原子含有アルカン溶媒から選択される移動相により、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を溶出して、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物および式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、
(iii)ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、および
(iv)固定相の温度を上げて、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する工程
を含む方法であり得る。
一の態様において、上記クロマトグラフィーによる分離は、カラムクロマトグラフィーにより行われる。具体的には、混合物を直接、または溶媒と混合して、カラム中に充填された固定相の上に乗せ、混合物を固定相に吸着させる。この場合、用いる溶媒は、好ましくは移動相として用いる溶媒である。次いで、カラムの上部から移動相としての溶媒を注ぎ、カラムの底部から得られたフラクションを採取する。
好ましい態様において、上記カラムクロマトグラフィーは、加圧して、例えば窒素、アルゴン等の不活性ガスにより加圧して行われる。加圧は、好ましくは0.1MPa以上1.0MPa以下、より好ましくは0.1MPa〜0.5MPaで行われる。
上記した本発明の方法は、式(2)で表される化合物または式(3)で表される化合物の製造において用いることができる。
従って、本発明は、下記式(2):
Figure 2018035348
[式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物の製造方法であって、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化マグネシウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、化学修飾シリカゲルおよび珪藻土からなる群から選択される固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)
Figure 2018035348
[式中、Pf基、AおよびZは、上記と同意義である。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む方法を提供する。
また、本発明は、下記式(3):
Figure 2018035348
[式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物の製造方法であって、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化マグネシウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、化学修飾シリカゲルおよび珪藻土からなる群から選択される固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物、および下記式(2):
Figure 2018035348
[式中、Pf基およびZは、上記と同意義であり、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出し、その後、カラム温度(即ち、固定相の温度)を上げて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む方法を提供する。
上記製造方法における式(2)で表される化合物および式(2)で表される化合物の混合物は、限定するものではないが、下記の反応により生じ得る。
・テトラフルオロエチレンおよび酸素を用いた光酸化反応、これにより得られた過酸化物の分解反応、還元反応、エステル化反応、フッ素化反応、および/または還元アルコール化反応
・テトラフルオロオキセタンのオリゴメリ化反応、これにより得られたオキセタンポリマーの還元反応、エステル化反応、フッ素化反応、および/または還元アルコール化反応
・ポリエチレングリコールのフッ素化反応、エステル化反応、および/または還元アルコール化反応
・ヘキサフルオロプロピレンオキサイドのオリゴメリ化反応、これにより得られた生成物のフッ素化反応、エステル化反応、および/または還元アルコール化反応。
上記の各反応は、当業者において通常用いられる反応条件により、行うことができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本実施例において、パーフルオロポリエーテルを構成する繰り返し単位(CFO)、(CFCFO)、(CFCFCFO)および(CFCFCFCFO)の存在順序は任意である。また、以下に示される化学式はすべて平均組成を示す。
実施例1
直径4cm、高さ20cmのカラム中に、パーフルオロヘキサン(200g)およびシリカゲル(80g)の混合物を入れ、次いで、パーフルオロヘキサン(300g)を流し、固定相を調製した。その後、下記構造(1)で表されるパーフルオロポリエーテル基含有化合物の混合物(35g、数平均分子量(Mn)=4500、非アルコール化合物22wt%、モノアルコール化合物49wt%、ジアルコール化合物29wt%)を、パーフルオロヘキサン(100g)で希釈し、上記カラムトップのシリカゲルに吸着させた。
Figure 2018035348
(式中、A,A’は、−CFCl、−CF、−CFCFまたは−CHOHのいずれかであり、kは2、lは22、mは0.3、nは0.3である。)
以下の手順で分取作業を実施した。
i)カラム上部より、パーフルオロヘキサンを、N圧0.1MPaで押し流し、803gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(6.26g)を分析した結果、すべて非アルコール化合物であった。
ii)次いで、カラム上部より、m−XHFを、N圧0.1MPaで押し流し、1015gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(15.8g)を分析した結果、モノアルコール化合物が90wt%であり、ジアルコール化合物が10wt%であった。
iii)次いで、カラムを100℃に加熱した状態で、カラム上部より、m−XHFを、N圧0.1MPaで押し流し、416.0gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(10.3g)を分析した結果、モノアルコール化合物が1wt%、ジアルコール化合物が99wt%であった。
実施例2
直径4cm、高さ20cmのカラム中に、パーフルオロヘキサン(200g)およびシリカゲル(80g)の混合物を入れ、次いで、パーフルオロヘキサン(300g)を流し、固定相を調製した。その後、上記構造(1)で表される化合物の混合物(30g、数平均分子量(Mn)=4500、非アルコール化合物18wt%、モノアルコール化合物45wt%、ジアルコール化合物37wt%)を、パーフルオロヘキサン(100g)で希釈し、上記カラムトップのシリカゲルに吸着させた。
以下の手順で分取作業を実施した。
i)カラム上部より、パーフルオロヘキサンを、N圧0.1MPaで押し流し、1200gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(6.80g)を分析した結果、すべて非アルコール化合物であった。
ii)カラム上部より、HFE7300(Novec(商標)7300(CCF(OCH)C))を、N圧0.1MPaで押し流し、2032gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(14.2g)を分析した結果、モノアルコール化合物が94wt%、ジアルコール化合物が6wt%であった。
iii)カラム上部より、m−XHFとメタノールの1:1混合溶液を、N圧0.1MPaで押し流し、1215gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(8.66g)を分析した結果、モノアルコール化合物が19wt%、ジアルコール化合物が81wt%であった。
実施例3
直径4cm、高さ20cmのカラム中に、パーフルオロヘキサン(200g)およびシリカゲル(78g)の混合物を入れ、次いで、パーフルオロヘキサン(300g)を流し、固定相を調製した。その後、上記構造(1)で表される化合物(ただし、kは19、lは17、mは0.2、nは0.2である)の混合物(19.9g、数平均分子量(Mn)=3295、非アルコール化合物41wt%、モノアルコール化合物50wt%、ジアルコール化合物9wt%)を、パーフルオロヘキサン(100g)で希釈し、上記カラムトップのシリカゲルに吸着させた。
i)カラム上部より、パーフルオロヘキサンを、N圧0.1MPaで押し流し、503gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(8.3g)を分析した結果、すべて非アルコール化合物であった。
ii)カラム上部より、m−XHFを、N圧0.1MPaで押し流し、1012gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(9.6g)を分析した結果、モノアルコール化合物が93wt%、ジアルコール化合物が7wt%であった。
iii)カラムを100℃に加熱した状態で、カラム上部より、m−XHFを、N圧0.1MPaで押し流し、590gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(2.1g)を分析した結果、モノアルコール化合物が2wt%、ジアルコール化合物が98wt%であった。
実施例4
直径4cm、高さ20cmのカラム中に、パーフルオロヘキサン(200g)およびシリカゲル(81g)の混合物を入れ、次いで、パーフルオロヘキサン(300g)を流し、固定相を調製した。その後、上記構造(1)で表される化合物の混合物(30g、数平均分子量(Mn)=3295、非アルコール化合物40wt%、モノアルコール化合物32wt%、ジアルコール化合物28wt%)を、パーフルオロヘキサン(100g)で希釈し、上記カラムトップのシリカゲルに吸着させた。
i)カラム上部より、パーフルオロヘキサンを、N圧0.1MPaで押し流し、477gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(12.16g)を分析した結果、すべて非アルコール化合物であった。
ii)カラム上部より、HFE7300を、N圧0.1MPaで押し流し、1014gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(9.82g)を分析した結果、モノアルコール化合物が96wt%、ジアルコール化合物が4wt%であった。
iii)カラム上部より、m−XHFとメタノールの1:1混合溶液を、N圧0.1MPaで押し流し、1312gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(8.76g)を分析した結果、モノアルコール化合物が52wt%、ジアルコール化合物が48wt%であった。
実施例5
直径4cm、高さ20cmのカラム中に、パーフルオロヘキサン(200g)およびシリカゲル(81g)の混合物を入れ、次いで、パーフルオロヘキサン(300g)を流し、固定相を調製した。その後、上記構造(1)で表される化合物(ただし、mは31であり、k、lおよびnは0である)の混合物(32g、数平均分子量(Mn)=5450、非アルコール化合物26wt%、モノアルコール化合物65wt%、ジアルコール化合物9wt%)を、パーフルオロヘキサン(100g)で希釈し、上記カラムトップのシリカゲルに吸着させた。
i)カラム上部より、パーフルオロヘキサンを、N圧0.1MPaで押し流し、523gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(9.77g)を分析した結果、非アルコール化合物が83wt%であり、モノアルコール化合物が17wt%であった。
ii)カラム上部より、m−XHFを、N圧0.1MPaで押し流し、965gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(19.72g)を分析した結果、モノアルコール化合物が98wt%であり、ジアルコール化合物が2wt%であった。
iii)カラム上部より、m−XHFとメタノールの1:1混合溶液を、N圧0.1MPaで、押し流し、1110gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(2.5g)を分析した結果、モノアルコール化合物が2wt%であり、ジアルコール化合物が98wt%であった。
実施例6〜26および比較例1〜12
薄層クロマトグラフィーの固定相として、シリカゲル薄層プレート(縦10cm、横1.5cm;Merck社製、64271 TLCアルミニウムシートシリカゲル60F254)を準備した。パーフルオロポリエーテル基含有化合物の混合物である下記(A)、(B)および(C)のいずれかを、パーフルオロヘキサンで希釈し、試料を得た。2〜10μlの試料を、ガラスマイクロキャピラリを用いて、シリカゲル薄層プレートの下端から5mmの位置にスポットし、乾燥させた。このスポット位置を、展開スタート地点(原点)と定めた。
(A)下記(i)〜(iii)の混合物(重量平均分子量(Mw)=4500、式中、kは25、lは22、mは0.3、nは0.3である)
(B)下記(iv)〜(vi)の混合物(重量平均分子量(Mw)=5500、式中、nは31である)
(C)下記(iv)〜(vi)の混合物(重量平均分子量(Mw)=4000、式中、nは21である)
(i)HOCH(CFO)(CFCFO)(CFCFCFO)(CFCFCFCFO)CFCHOH
(ii)CFO(CFO)(CFCFO)(CFCFCFO)(CFCFCFCFO)CFCHOH
(iii)CFO(CFO)(CFCFO)(CFCFCFO)(CFCFCFCFO)CF
(iv)HOCHCFCFO(CFCFCFO)CFCFCHOH
(v)CFCFCFO(CFCFCFO)CFCFCHOH
(vi)CFCFCFO(CFCFCFO)CFCFCF
薄層クロマトグラフィー用展開槽に、以下の表に示す溶媒(a)〜(k)を、展開溶媒として、2〜3mmの深さまで加え、展開槽中において展開溶媒の蒸気が飽和するまで静置した。次いで、サンプル溶液をスポットした薄層プレートを、原点が展開溶媒に直接浸らないように静かに展開槽に入れ、展開槽に蓋をし、薄層プレート上に上昇してくる溶媒の先端が、薄層プレートの上端から約5cmの位置に到達するまで静置した。次いで、薄層プレートを展開槽から取りだし、その後、展開溶媒を十分に乾燥させた。乾燥した薄層プレートを、5%過マンガン酸カリウム水溶液中に浸漬し、その後、加熱乾燥した。
5%過マンガン酸カリウム水溶液中に薄層プレートを浸漬することによって、薄層プレート全体が赤紫色となった。その中で、上記パーフルオロポリエーテル基含有モノアルコール(片末端)およびパーフルオロポリエーテル基含有ジアルコール(両末端)は白色スポットとなって現れた。パーフルオロポリエーテル基含有モノアルコールおよびパーフルオロポリエーテル基含有ジアルコールの白色スポットの中心に印をつけ、原点からスポット中心までの距離を、溶媒の展開距離で除して、Rf値を求めた。両末端成分と片末端成分のRf値が異なれば分離したといえる。また、Rf(両末端成分)/Rf(片末端成分)の値が小さいほど分離能力が高いといえる。
Figure 2018035348
Figure 2018035348
Figure 2018035348
溶媒a〜gを用いた実施例6〜26においては、片末端成分と両末端成分はTLCプレート上で分離していた。特に、溶媒a、cおよびdは、Rf(両末端)/Rf(片末端)の値が小さく、両末端成分と片末端成分の分離により適している。一方、溶媒h〜kを用いた比較例1〜12においては、片末端成分および両末端成分のどちらも移動しなかった。溶媒h〜kは、極性が低いか、または、パーフルオロポリエーテル基含有アルコールを溶解しないことから分離能力が不十分であると考えられる。
比較例13
直径4cm、高さ20cmのカラム中に、パーフルオロヘキサン(200g)およびシリカゲル(80g)の混合物を入れ、次いで、パーフルオロヘキサン(300g)を流し、固定相を調製した。その後、下記構造(1)で表されるパーフルオロポリエーテル基含有化合物の混合物(35g、数平均分子量(Mn)=4300、非アルコール化合物20wt%、モノアルコール化合物53wt%、ジアルコール化合物27wt%)を、パーフルオロヘキサン(100g)で希釈し、上記カラムトップのシリカゲルに吸着させた。
Figure 2018035348
(式中、A,A’は、−CFCl、−CF、−CFCFまたは−CHOHのいずれかであり、kは2、lは22、mは0.3、nは0.3である。)
以下の手順で分取作業を実施した。
i)カラム上部より、パーフルオロヘキサンを、N圧0.1MPaで押し流し、960.7gの溶液を回収した。
この回収物を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物(6.26g)を分析した結果、すべて非アルコール化合物であった。
ii)次いで、カラム上部より、m−XHF:メタノール=10:1の混合溶媒を、N圧0.1MPaで押し流し、250mlずつを回収した。
この回収した液を濃縮して得られたパーフルオロポリエーテル基含有化合物の重量と組成を以下の表に示す。
Figure 2018035348
上記のようにm−XHFおよびメタノールの混合溶媒を用いた場合には、最初のフラクションは単官能成分に富んでいるが、徐々に二官能成分が増加した。即ち、単官能成分と二官能成分が分離できていないフラクションが得られた(特にFr3〜6)。一方、上記したように、単一の溶媒を用いる実施例では、単官能成分と二官能成分が、良好に分離されている。さらに、比較例13では混合溶媒を用いているので、得られたフラクションからm−XHFおよびメタノールのそれぞれを単離することは困難であり、再利用の観点から不利である。
本発明の開示は、以下の態様を含み得る。
態様1:
下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物
Figure 2018035348
Figure 2018035348
[式(2)および(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、
前記混合物を、固定相に吸着させる工程、および
ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物から分離する工程
を含む、方法。
態様2:
式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を分離する工程の後、さらに、固定相の温度を上げて、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する工程
を含む、態様1に記載の方法。
態様3:
下記式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物、
下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および
下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物
Figure 2018035348
Figure 2018035348
Figure 2018035348
[式(1)〜(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、
(i)前記混合物を、固定相に吸着させる工程、
(ii)非極性溶媒または低極性溶媒から選択される移動相により、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を溶出して、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物および式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、
(iii)ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、および
(iv)固定相の温度を上げて、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する工程
を含む、方法。
態様4:
式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する際のカラム温度が、50〜150℃である、態様2または3に記載の方法。
態様5:
Pf基が、
Figure 2018035348
[式中、a、b、cおよびdは、それぞれ独立して0または1以上の整数であって、a、b、cおよびdの和は少なくとも1であり、a、b、cまたはdを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基である、態様1〜4のいずれか1つに記載の方法。
態様6:
式(1)または(2)中、Rが、それぞれ独立して、C1−16パーフルオロアルキル基、HCF(CF−またはClCF(CF−であり、gが0以上15以下の整数である、態様1〜5のいずれか1つに記載の方法。
態様7:
前記式(1)〜(3)中、bが1以上200以下の整数であり、a、cおよびdが0である、態様5または6に記載の方法。
態様8:
前記式(1)〜(3)中、aおよびbが、それぞれ独立して0以上30以下の整数であり、cおよびdは、それぞれ独立して1以上200以下の整数である、態様5または6に記載の方法。
態様9:
前記式(1)〜(3)中におけるPf基の数平均分子量が500〜100,000である、態様1〜8のいずれか1つに記載の方法。
態様10:
式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出する移動相が、m−キシレンヘキサフルオライド、パーフルオロベンゼン、パーフルオロヘキシルメチルエーテル、パーフルオロブチルエチルエーテル、パーフルオロブチルメチルエーテル、HCFC−225またはトリフルオロ酢酸エチルである、態様1〜9のいずれか1つに記載の方法。
態様11:
下記式(2):
Figure 2018035348
[式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物の製造方法であって、固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)
Figure 2018035348
[式中、Pf基、AおよびZは、上記と同意義である。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む、方法。
態様12:
下記式(3):
Figure 2018035348
[式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物の製造方法であって、固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物、および下記式(2):
Figure 2018035348
[式中、Pf基およびZは、上記と同意義であり、
Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表す。]
で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出し、その後、カラム温度を上げて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む、方法。
態様13:
前記固定相が、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化マグネシウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、化学修飾シリカゲルおよび珪藻土からなる群から選択される、態様1〜12のいずれか1つに記載の方法。
態様14:
固定相が、シリカゲルである、態様1〜13のいずれか1つに記載の方法。
本発明は、パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有アルコール化合物を含む混合物からの、パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物および/またはパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物の分離に用いることができる。

Claims (14)

  1. 下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物
    Figure 2018035348
    Figure 2018035348
    [式(2)および(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
    Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
    Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
    は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
    を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、
    前記混合物を、固定相に吸着させる工程、および
    ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物から分離する工程
    を含む、方法。
  2. 式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を分離する工程の後、さらに、固定相の温度を上げて、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する工程
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 下記式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物、
    下記式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および
    下記式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物
    Figure 2018035348
    Figure 2018035348
    Figure 2018035348
    [式(1)〜(3)中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
    Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
    Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
    は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
    を含む混合物を、クロマトグラフィーにより分離する方法であって、
    (i)前記混合物を、固定相に吸着させる工程、
    (ii)非極性溶媒または低極性溶媒から選択される移動相により、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を溶出して、式(1)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有非アルコール化合物を、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物および式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、
    (iii)ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出して、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物から分離する工程、および
    (iv)固定相の温度を上げて、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相により、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する工程
    を含む、方法。
  4. 式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を溶出する際のカラム温度が、50〜150℃である、請求項2または3に記載の方法。
  5. Pf基が、
    Figure 2018035348
    [式中、a、b、cおよびdは、それぞれ独立して0または1以上の整数であって、a、b、cおよびdの和は少なくとも1であり、a、b、cまたはdを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である]
    で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 式(1)または(2)中、Rが、それぞれ独立して、C1−16パーフルオロアルキル基、HCF(CF−またはClCF(CF−であり、gが0以上15以下の整数である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記式(1)〜(3)中、bが1以上200以下の整数であり、a、cおよびdが0である、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記式(1)〜(3)中、aおよびbが、それぞれ独立して0以上30以下の整数であり、cおよびdは、それぞれ独立して1以上200以下の整数である、請求項5または6に記載の方法。
  9. 前記式(1)〜(3)中におけるPf基の数平均分子量が500〜100,000である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を溶出する移動相が、m−キシレンヘキサフルオライド、パーフルオロベンゼン、パーフルオロヘキシルメチルエーテル、パーフルオロブチルエチルエーテル、パーフルオロブチルメチルエーテル、HCFC−225またはトリフルオロ酢酸エチルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 下記式(2):
    Figure 2018035348
    [式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
    Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
    Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
    は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
    で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物の製造方法であって、固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物、および下記式(3)
    Figure 2018035348
    [式中、Pf基、AおよびZは、上記と同意義である。]
    で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む、方法。
  12. 下記式(3):
    Figure 2018035348
    [式中、Pf基は、2価のパーフルオロポリエーテル基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、
    は、それぞれ独立して、1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表し、
    Zは、それぞれ独立して、−R−CHOH基または−O−R−CHOH基を表し、
    は、それぞれ独立して、結合手または1〜4の炭素原子を含有する2価の有機基を表す。]
    で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物の製造方法であって、固定相を用いるクロマトグラフィーにおいて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物、および下記式(2):
    Figure 2018035348
    [式中、Pf基およびZは、上記と同意義であり、
    Aは、それぞれ独立して、R−基、R−O−基、RO−CH−R−基またはRO−CH−R−O−基を表す。]
    で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を含む混合物から、式(2)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有モノアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出し、その後、カラム温度を上げて、式(3)で表されるパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有ジアルコール化合物を、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、含フッ素エステル溶媒、およびフッ素原子含有芳香族溶媒からなる群から選択される1種の移動相を用いて溶出することにより精製することを含む、方法。
  13. 前記固定相が、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化マグネシウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、化学修飾シリカゲルおよび珪藻土からなる群から選択される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 固定相が、シリカゲルである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
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