JP2018001641A - タイヤ加硫用ブラダー、空気入りタイヤの製造方法および加硫装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加硫後のタイヤにベアーやクラックが発生することを従来よりも適切に防止することができる加硫技術を提供する。【解決手段】空気入りタイヤの加硫工程において生カバーの内腔部に配置されて、膨張することにより生カバーを加硫金型の内壁に押圧するタイヤ加硫用ブラダーであって、膨張時に生カバーのビード部から中央部にかけて接する領域の全周に亘って、軸方向の中央部分に向けて斜行して設けられた複数本の第1ベントラインと、膨張時に生カバーのビード部と接する領域に、第1ベントラインと交差するように周方向に沿って設けられた1本以上の第2ベントラインとを備えているタイヤ加硫用ブラダー。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ加硫時、生カバーの内腔部に配置されて、膨脹することによって生カバーを加硫金型の内壁に押圧するタイヤ加硫用ブラダー、前記タイヤ加硫用ブラダーを用いた空気入りタイヤの製造方法および前記タイヤ加硫用ブラダーを備えた加硫装置に関する。
空気入りタイヤの製造に際しては、加硫金型の内側に生カバーをセットし、生カバーの内腔部に配置したタイヤ加硫用ブラダーを膨脹させることにより、生カバーを加硫金型の内壁に押し付けながら加熱、加圧して加硫することが行われている。
この生カバーの加硫において、膨張するタイヤ加硫用ブラダーとタイヤの内表面との間にエアーが噛み込まれると加硫後のタイヤにベアーなどの不良が発生してしまうため、従来より、図6に示すようなエアー抜き用の溝であるベントライン101が外表面に設けられたタイヤ加硫用ブラダー100が用いられている(例えば、特許文献1)。
特許第2589032号公報
しかしながら、近年では、タイヤのビード部の耐久性を考慮してクリンチゴムをビードコアで折り返して巻き込むことによりビード部周辺のボリュームを増加させたタイヤが用いられることがあり、このようなタイヤの場合、ベントラインが設けられたタイヤ加硫用ブラダーを用いているにも拘らず、加硫後のタイヤのビード部周辺にエアー噛み込みによるベアーが発生することがあった。また、加硫後のタイヤのビード部周辺にクラックが発生したりすることもあった。
そこで、本発明は、加硫後のタイヤにベアーやクラックが発生することを従来よりも適切に防止することができる加硫技術を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
空気入りタイヤの加硫工程において生カバーの内腔部に配置されて、膨張することにより前記生カバーを加硫金型の内壁に押圧するタイヤ加硫用ブラダーであって、
膨張時に前記生カバーのビード部から中央部にかけて接する領域の全周に亘って、軸方向の中央部分に向けて斜行して設けられた複数本の第1ベントラインと、
膨張時に前記生カバーのビード部と接する領域に、前記第1ベントラインと交差するように周方向に沿って設けられた1本以上の第2ベントラインとを備えていることを特徴とするタイヤ加硫用ブラダーである。
請求項2に記載の発明は、
前記第2ベントラインの溝深さが0.1〜1.0mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダーである。
請求項3に記載の発明は、
前記第2ベントラインの溝幅が0.1〜1.0mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ加硫用ブラダーである。
請求項4に記載の発明は、
前記第2ベントラインが、膨張時に前記生カバーのビードトゥー先端部と接触する位置から軸方向内方に向かって10mm以内の領域に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダーである。
請求項5に記載の発明は、
周方向に沿って設けられた前記第2ベントラインが、軸方向に上下する折線形状を形成するように設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダーである。
請求項6に記載の発明は、
前記第2ベントラインに形成された前記折線形状が、軸方向に1〜5°の角度で上下していることを特徴とする請求項5に記載のタイヤ加硫用ブラダーである。
請求項7に記載の発明は、
前記第2ベントラインの本数が2〜5本であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダーである。
請求項8に記載の発明は、
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダーを用いて、生カバーの加硫成形を行うことにより空気入りタイヤを製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法である。
請求項9に記載の発明は、
前記生カバーが、クリンチゴムがビードコアで折り返されて内側に巻き込まれた構造の生カバーであることを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤの製造方法である。
請求項10に記載の発明は、
前記生カバーが、ライトトラック車両用タイヤの生カバーであることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤの製造方法である。
請求項11に記載の発明は、
加硫金型とタイヤ加硫用ブラダーとを備えており、前記タイヤ加硫用ブラダーを膨張させて生カバーを前記加硫金型の内壁に押圧することにより前記生カバーを加硫する空気入りタイヤの加硫装置であって、
前記タイヤ加硫用ブラダーが、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダーであることを特徴とする空気入りタイヤの加硫装置である。
請求項12に記載の発明は、
前記加硫金型が、前記生カバーのビード部と接するビードリングを備えており、
前記タイヤ加硫用ブラダーの前記第1ベントラインと前記第2ベントラインを通過したエアーが供給される溝状のソーカットが、周方向に所定の間隔を空けて前記ビードリングに複数本設けられており、
前記ソーカットの一方の端部に、前記ソーカットを通過したエアーを前記加硫金型の外部に排出するベントホールが設けられていることを特徴とする請求項11に記載の空気入りタイヤの加硫装置である。
本発明によれば、加硫後のタイヤにベアーやクラックが発生することを従来よりも適切に防止することができる加硫技術を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーを模式的に示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーを用いた加硫を説明する断面図である。 図2中のビード部近傍の拡大図である。 本発明の一実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーにより加硫されたタイヤを模式的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーの一部を拡大した図である。 従来のタイヤ加硫用ブラダーを示す正面図である。 従来のタイヤ加硫用ブラダーを用いた加硫を説明する断面図である。 従来のタイヤ加硫用ブラダーにより加硫されたタイヤを模式的に示す斜視図である。
以下、本発明を実施の形態に基づき、図面を用いて説明する。
1.本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーの概要
本発明者が上記した課題を解決するために検討を行った結果、図7に示すようなクリンチゴムB2をビードコアB1で折り返してタイヤの内側に巻き込むような構造を有した生カバーBでは、ビード部B3の符号Xで示す領域、具体的にはクリンチゴムB2の先端とインナーライナーB5との境界に段差が生じることがあり、この段差がベアーやクラックの発生を招いていることが分かった。
具体的には、このような段差にはエアーが溜まり易く、この部分に溜まったエアーはベントラインから抜けにくいため、タイヤ加硫用ブラダー100と生カバーBとの間でエアー噛み込みが生じて、図8に示すように加硫後のタイヤCにベアーC1が生じる恐れがある。
また、一般に、タイヤ加硫用ブラダーの表面には、加硫後のタイヤとタイヤ加硫用ブラダーとの密着防止のために離型剤が塗布されているが、上記した段差部分から離型剤が入り込むとクリンチゴムB2がインナーライナーB5から剥がれて加硫後のタイヤCにクラックC2(図8参照)が生じる恐れがある。
これに対して、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーは、膨張時に生カバーのビード部と接する領域にタイヤ加硫用ブラダーの周方向に沿った新たなベントライン(第2ベントライン)を設けることにより、加硫中にクリンチゴムの先端とインナーライナーとの段差を解消し、ベアーやクラックの発生を抑制することができる。
2.本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーの詳細
次に、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーを詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーを模式的に示す正面図である。また、図2は本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーを用いた生カバーの加硫成形を説明する断面図であり、図3は図2の部分拡大図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダー1は、樽型の本体部2と、本体部2の上端と下端に設けられたフランジ状縁端部3とから構成されており、フランジ状縁端部3がタイヤ加硫装置(図示省略)に取り付けられる。本体部2は中空の弾性体であり、生カバーBの内腔部に配置して加熱加圧媒体を供給することにより本体部2が膨張して生カバーBを加硫金型Aの内壁に押圧するように構成されている。
また、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダー1の外表面には、従来と同様のベントライン(第1ベントライン)4Aが全周に亘って形成されている。この第1ベントライン4Aは、タイヤ加硫用ブラダー1の膨張時に生カバーのビード部から中央部にかけて接触する領域の全周に亘って、本体部2の軸方向の中央部分に向けて斜行して設けられているため、加硫中に生カバーの内表面とタイヤ加硫用ブラダー1の外表面との間のエアーが第1ベントライン4Aを通って外部へ排出される。
そして、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダー1は、さらに、第1ベントライン4Aとは別に、タイヤ加硫用ブラダー1の膨張時に生カバーのビード部と接する領域Yに新たなベントライン(第2ベントライン)4Bが設けられている。この第2ベントライン4Bは、第1ベントライン4Aと交差するように周方向に沿って設けられている。
上記した通り、このような第2ベントライン4Bが設けられた加硫用ブラダー1を用いることにより、加硫中にクリンチゴムB2の先端とインナーライナーB5との段差を解消することができる。
具体的には、図3に示すように、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダー1を用いて生カバーの加硫を行うと、クリンチゴムB2の先端とインナーライナーB5との間に段差が生じていても、加硫中にビード部B3(クリンチゴムB2先端とインナーライナーB5)のゴムが第2ベントライン4Bに流れ込むため、この段差を解消させることができる。
そして、この第2ベントライン4Bに沿ってエアーと離型剤とを分散させることができるため、加硫後のタイヤにベアーやクラックが発生することを防止することができる。
次に、第2ベントライン4Bの具体的な構造について説明する。図2に示すように、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダー1の第2ベントライン4Bは、膨張時に生カバーBのビード部B3と接する領域Y、即ち生カバーBのビードトゥー先端部B4から軸方向に向かって所定の距離の部分に接する領域に設けられている。この第2ベントライン4Bが形成されている領域Yの距離は10mm以内にすることが好ましい。
また、第2ベントライン4Bの具体的な態様については、生カバーや加硫金型の形状などに応じて適宜変更することが好ましい。例えば、第2ベントライン4Bの深さ、溝幅、本数などを多くして第2ベントライン4B全体の体積を増やすことにより、加硫中にゴムを流れ込ませることができる空間が増えるため、より適切に段差の発生を抑制することができる。
一方で、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーを使用すると、加硫後のタイヤの内面に第2ベントライン4Bが転写された凹凸C3(図4参照)が形成されるため、第2ベントライン4B全体の体積を増やし過ぎると、加硫後のタイヤCにおいて凹凸C3が目立つようになって外観不良となる恐れがある。
このため、例えば、第2ベントライン4Bの溝深さは0.1〜1.0mm、最大溝幅は0.1〜1.0mm、本数は2〜5本であることが好ましい。
図5は本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダーの一部を拡大した図である。タイヤ加硫用ブラダー1の周方向に沿って形成された第2ベントライン4Bは、図1および図5に示すように軸方向に上下する折線形状に設けられていることが好ましい。なお、この折線形状は、軸方向に1〜5°の角度θ(図5参照)で上下して形成されていることが好ましい。
また、本実施の形態に係るタイヤ加硫用ブラダー1をタイヤ加硫装置に使用する場合には、図2に示すように、第1ベントラインと第2ベントライン4Bを通過したエアーを適切に加硫金型Aの外部に排出できるように、加硫金型AのビードリングA1に、ソーカットA2とベントホールA3を設けることが好ましい。
例えば、ソーカットA2は、加硫金型AのビードリングA1に、周方向に所定の間隔を空けて複数本(例えば16本)設けられ、そのソーカットA2の一方の端部にベントホールA3が設けられる。
これにより、第2ベントライン4B、第1ベントライン4Aを通過させたエアーを、ソーカットA2を通じてベントホールA3に誘導し、ベントホールA3から加硫金型Aの外部に適切に排出することができる。この結果、タイヤ加硫用ブラダー1に第2ベントライン4Bが設けられたタイヤ加硫装置のエアー排出能力をさらに向上させて、加硫後のタイヤにおけるベアーやクラックの発生をより確実に防止することができる。
また、本実施の形態に係る加硫用ブラダーは、上記したように、クリンチゴムB2がビードコアB1で折り返された生カバーの加硫に好ましく用いることができるが、他の構造の生カバーの加硫にも使用することができる。なお、上記したクリンチゴムB2が折り返された構造のタイヤの中でもライトトラック車両用タイヤの加硫に特に好ましく用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
A.実験1
先ず、上記した実施の形態のように第2ベントラインを設けたことによる効果についての実験1を行った。なお、本実験においては第2ベントラインの好ましい寸法についても調べている。
1.実施例および比較例
(1)実施例1〜4
上記した実施の形態のように、生カバーBのビード部B3に接する領域に第1ベントライン4Aと交差するように第2ベントライン4Bが5本設けられたタイヤ加硫用ビードを用いて、ライトトラック車両用タイヤの加硫成形を30本行った。なお、第2ベントライン4Bの幅および深さは同じ寸法に設定し、表1に示すようにこの幅および深さを実施例1〜4で変化させた。
(2)比較例
図6に示す従来のタイヤ加硫用ブラダーを用いて、ライトトラック車両用タイヤの加硫成形を30本行った。
2.評価
加硫後のタイヤの内周面のビード部付近を目視で観察し、クラックが発生している場合には、その発生本数をカウントした上で、不良発生率(%)を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2018001641
比較例のタイヤでは、図8に示すように、加硫後のタイヤCにベアーC1やクラックC2が発生しているものがあり、不良発生率は16%であった。これに対して、実施例1〜4では何れもベアーやクラックは発生しておらず、図4に示すようなタイヤCが得られた。このことから、第2ベントラインをタイヤ加硫用ブラダーに設けることにより、クラックC2の発生を適切に防止できることが確認できた。
また、実施例1〜4を比較すると、実施例4ではクラックの発生が適切に抑制されていたが、第2ベントラインが転写された凹凸が加硫後のタイヤに大きく形成されており、外観不良を発生したため、第2ベントラインの幅と深さは0.1〜1.0mmが好ましいことが分かった。
B.実験2
次に、第2ベントラインの好ましい本数を調べるために実験2を行った。
実験2では、表2に示すように、実施例5〜11でタイヤ加硫用ブラダーの第2ベントラインの本数を異ならせて生カバーの加硫成形を行った。なお、第2ベントラインの幅および深さは実施例1の結果に基づいて0.1mmに設定し、その他の条件は実験1と同じ条件に設定した。
そして、上記した実験1と同じ手順でクラック発生本数と不良発生率を求めた。結果を表2に示す。なお、表2では実験1で評価した比較例の結果も合わせて記載している。
Figure 2018001641
表2より、実施例5〜11のいずれにおいても、ベアーやクラックの発生確率が大幅に低減されていることが確認できた。さらに、実施例5〜11を比較すると、第2ベントライン4Bの本数は1本であってもよいが、2本以上とすることによりベアーやクラックの発生を確実に防止できることが確認できた。
一方、第2ベントライン4Bの本数が5本を超える実施例10、11では、第2ベントライン4Bが転写された凹凸が加硫後のタイヤCに多く形成されており、外観不良が発生したため、第2ベントライン4Bの本数は5本以下が好ましいことが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1、100 タイヤ加硫用ブラダー
2 本体部
3 フランジ状縁端部
4A 第1ベントライン
4B 第2ベントライン
101 ベントライン
A 加硫金型
A1 ビードリング
A2 ソーカット
A3 ベントホール
B 生カバー
B1 ビードコア
B2 クリンチゴム
B3 ビード部
B4 ビードトゥー先端部
B5 インナーライナー
C タイヤ
C1 ベアー
C2 クラック
C3 凹凸
X クリンチゴムの先端とインナーライナーとの境界の領域
Y 生カバーのビード部と接する領域
θ 周方向に対する折線形状の角度

Claims (12)

  1. 空気入りタイヤの加硫工程において生カバーの内腔部に配置されて、膨張することにより前記生カバーを加硫金型の内壁に押圧するタイヤ加硫用ブラダーであって、
    膨張時に前記生カバーのビード部から中央部にかけて接する領域の全周に亘って、軸方向の中央部分に向けて斜行して設けられた複数本の第1ベントラインと、
    膨張時に前記生カバーのビード部と接する領域に、前記第1ベントラインと交差するように周方向に沿って設けられた1本以上の第2ベントラインとを備えていることを特徴とするタイヤ加硫用ブラダー。
  2. 前記第2ベントラインの溝深さが0.1〜1.0mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  3. 前記第2ベントラインの溝幅が0.1〜1.0mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  4. 前記第2ベントラインが、膨張時に前記生カバーのビードトゥー先端部と接触する位置から軸方向内方に向かって10mm以内の領域に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  5. 周方向に沿って設けられた前記第2ベントラインが、軸方向に上下する折線形状を形成するように設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  6. 前記第2ベントラインに形成された前記折線形状が、軸方向に1〜5°の角度で上下していることを特徴とする請求項5に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  7. 前記第2ベントラインの本数が2〜5本であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダーを用いて、生カバーの加硫成形を行うことにより空気入りタイヤを製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  9. 前記生カバーが、クリンチゴムがビードコアで折り返されて内側に巻き込まれた構造の生カバーであることを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  10. 前記生カバーが、ライトトラック車両用タイヤの生カバーであることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  11. 加硫金型とタイヤ加硫用ブラダーとを備えており、前記タイヤ加硫用ブラダーを膨張させて生カバーを前記加硫金型の内壁に押圧することにより前記生カバーを加硫する空気入りタイヤの加硫装置であって、
    前記タイヤ加硫用ブラダーが、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ加硫用ブラダーであることを特徴とする空気入りタイヤの加硫装置。
  12. 前記加硫金型が、前記生カバーのビード部と接するビードリングを備えており、
    前記タイヤ加硫用ブラダーの前記第1ベントラインと前記第2ベントラインを通過したエアーが供給される溝状のソーカットが、周方向に所定の間隔を空けて前記ビードリングに複数本設けられており、
    前記ソーカットの一方の端部に、前記ソーカットを通過したエアーを前記加硫金型の外部に排出するベントホールが設けられていることを特徴とする請求項11に記載の空気入りタイヤの加硫装置。
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