JP2012045779A - タイヤ加硫用ブラダーおよびそれを用いて製造された空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】インナーライナー層を損傷することなく、ブラダーとタイヤ内面との間の気体の排出を行うことのできるタイヤ加硫用ブラダーを提供する。
【解決手段】ベントライン4の溝断面の形状は、ブラダーの金型側における幅が0.5mm以上3.0mm以下および深さが0.1mm以上2.0mm以下であり、ベントラインの溝断面積は0.025mm2以上6.0mm2以下であり、ベントラインは、タイヤビードトウ部からタイヤバットレス部に対応する部分の第1ベントライン4aと、タイヤバットレス部からタイヤクラウン部に対応する部分の第2ベントライン4bとを含み、第1ベントライン4aは、タイヤビードトウ部に対応する部分の接線に対する角度αが60°以上90°以下、かつ、第2ベントライン4bは、タイヤビードトウ部に対応する部分の接線に対する角度βが40°以上90°以下であり、角度αと角度βの大きさは、α≧βの関係を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ加硫用ブラダーおよびそれを用いて製造された空気入りタイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する強い社会的要請から、タイヤの軽量化が図られている。タイヤ部材のなかで、タイヤ半径方向の内側に配置され、空気入りタイヤ内部から外部への空気の漏れの量(空気透過量)を低減して耐空気透過性を向上させるはたらきをもつインナーライナーにおいても、軽量化などが行われるようになってきた。
現在、インナーライナー用ゴム組成物として、ブチルゴム70〜100質量%および天然ゴム30〜0質量%を含むブチル系ゴムを使用することで、タイヤの耐空気透過性を向上させることが行われている。また、ブチル系ゴムはブチレン以外に約1質量%のイソプレンを含み、これが硫黄、加硫促進剤、亜鉛華と相まって、隣接ゴムとの共架橋を可能にしている。上記ブチル系ゴムをインナーライナーに用いる場合、通常の配合においては乗用車用タイヤでは0.6〜1.0mm、トラック・バス用タイヤでは1.0〜2.0mm程度の厚みが必要となる。
そこで、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴムより耐空気透過性に優れ、インナーライナー層の厚みを薄くすることができるポリマーが提案されている。このようなポリマーの候補として、熱可塑性樹脂組成物が検討されている。
ところで、従来の空気入りタイヤの加硫工程では、膨張可能な弾性体よりなるブラダーが収容された金型が用いられている。加硫工程では、まず、予備成形された未加硫タイヤの内面に離型剤が塗布される。次に、加熱された金型内に未加硫タイヤが挿入され、続いて、ブラダー内部にガスが充填される。ブラダーはガスが充填されることにより、未加硫タイヤの内面を滑りつつ膨張する。次に、金型が締められ、ブラダー内圧が高められる。未加硫タイヤは、加熱された金型と、高圧ガス充填により膨張したブラダーにより加圧され、金型およびブラダーからの熱伝導により加熱される。加圧と加熱によりゴムが加硫反応を起こし、加硫タイヤが得られる。
ブラダーは、膨張時に未加硫タイヤを内側から加圧し、未加硫タイヤとブラダー間に存在する気体を排出する。この気体が排出されずにタイヤ内面とブラダーとの間に閉じ込められると、タイヤ内面に気体が残留してエアーインが発生する。さらに残留した気体によって加硫不良や、タイヤ故障が発生する。そこで、ブラダー膨張時において気体を排出しやすくするために、ブラダーの表面のタイヤクラウン部に相当する部分から、タイヤビード部に相当する部分に向けて、多数の凹型の溝が設けられている。この溝はブラダーベントラインと呼ばれている。
ここで、インナーライナー層の厚みを薄くするために熱可塑性樹脂組成物を用いた未加硫タイヤを予備成形し、上記の従来の加硫工程でタイヤを製造した場合、加硫終了後にタイヤからブラダーを収縮格納する時に、ブラダーベントラインの溝とタイヤ内面が擦れて、インナーライナー層を構成する熱可塑性樹脂組成物に傷が付いてしまうという問題がある。特に、インナーライナー層が、加硫温度より融点の低い熱可塑性樹脂組成物からなり、厚みが1mm未満の場合は、加硫終了時点で熱可塑性樹脂組成物が軟化状態のため、ブラダー収縮によるインナーライナー層の損傷の影響が大きくなってしまう。たとえば、インナーライナー層の傷によってタイヤの内圧保持能が低下するだけではなく、インナーライナー層に亀裂が発生し、走行中にタイヤがバーストするという重大な事故につながる恐れがある。
特許文献1(特開2008−12751号公報)には、ブラダーとタイヤ内面の間の気体を効率よく排出するために、ブラダーベントラインの溝幅、高さ、溝面積、ブラダーのコーナーの輪郭の近似半径R1の、ブラダー外径RAに対する比(R1/RA)、クロスベントラインなどが開示されている。
しかし、厚みの薄い熱可塑性樹脂組成物からなるインナーライナー層を有する未加硫タイヤの製造に、該ブラダーベントラインを有するブラダーを用いると、ブラダー収縮時にインナーライナー層が損傷してしまう恐れがある。
特開2008−12751号公報
本発明は、タイヤの加硫工程において、インナーライナー層を損傷することなく、ブラダーとタイヤ内面との間の気体の排出を行うことのできるタイヤ加硫用ブラダーを提供することを目的とする。
さらに、該加硫用ブラダーを用いて、耐屈曲亀裂成長性に優れ、転がり抵抗が低減された空気入りタイヤを製造することを目的とする。
本発明は、複数のベントラインを備えるタイヤ加硫用ブラダーであって、ベントラインの溝断面の形状は、ブラダーの金型と接する側の表面における幅が0.5mm以上3.0mm以下およびブラダーの金型と接する側の表面からの深さが0.1mm以上2.0mm以下であり、ベントラインの溝断面積は0.025mm2以上6.0mm2以下であり、ベントラインは、タイヤビードトウ部からタイヤバットレス部に対応する部分の第1ベントラインと、タイヤバットレス部からタイヤクラウン部に対応する部分の第2ベントラインとを含み、第1ベントラインは、タイヤビードトウ部に対応する部分の接線に対する角度αが60°以上90°以下、かつ、第2ベントラインは、タイヤビードトウ部に対応する部分の接線に対する角度βが40°以上90°以下であり、角度αと角度βの大きさは、α≧βの関係を満たす。
本発明に係るタイヤ加硫用ブラダーにおいて好ましくは、ベントラインの溝断面の形状は、略矩形、略半円形または略三角形である。
本発明は、本発明に係るタイヤ加硫用ブラダーを用いて作製された空気入りタイヤであって、インナーライナーは、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を含む第1熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層を備える、空気入りタイヤである。
本発明に係る空気入りタイヤにおいて好ましくは、インナーライナーは、さらにスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体を含む第2a熱可塑性樹脂組成物からなる第2a層、およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含む第2b熱可塑性樹脂組成物からなる第2b層の少なくともいずれかを含む第2層を備える。
本発明に係る空気入りタイヤにおいて好ましくは、第1層の厚みが0.05mm以上0.6mm以下、および第2層の厚みが0.01mm以上0.3mm以下である。
本発明によれば、タイヤの加硫工程において、インナーライナー層を損傷することなく、ブラダーとタイヤ内面との間の気体の排出を行うことのできるタイヤ加硫用ブラダーを提供することができる。
さらに、該タイヤ加硫用ブラダーを用いて、耐屈曲亀裂成長性に優れ、転がり抵抗が低減された空気入りタイヤを得ることができる。
本発明の一実施の形態におけるタイヤ加硫用ブラダーを示す図である。 本発明の一実施の形態におけるベントラインを示す図である。 実施の形態1におけるベントラインを示す図である。 実施の形態2におけるベントラインを示す図である。 本発明の一実施の形態におけるベントラインの模式的断面図である。 本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの右半分の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態におけるポリマーシートの模式的断面図である。 本発明の一実施の形態におけるポリマー積層体の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態におけるポリマー積層体の模式的断面図である。
<タイヤ加硫用ブラダー>
[実施の形態1]
実施の形態1におけるベントラインについて、図1〜図3および図5を用いて説明する。
図1において、タイヤ加硫用ブラダー1の両端部にフランジ部2a、2bを設け、一方のフランジ部2aから他方のフランジ部2bにかけて、複数のベントライン4が設けられている。
ベントライン4は、タイヤビードトウ部からタイヤバットレス部に対応する部分の第1ベントライン4aと、タイヤバットレス部からタイヤクラウン部に対応する部分の第2ベントライン4bとを含む。なお、点線Bは第1ベントライン4aと第2ベントライン4bとの境界を示している。
図2において、第1ベントライン4aは、ブラダーのタイヤビードトウ部に対応する部分Aの接線Tに対する角度αが60°以上90°以下であり、好ましくは80°以上90°以下である。角度αが60°未満であると、ブラダーが収縮する方向とベントラインの方向が大きく異なり、ブラダーとインナーライナー層が擦れることに由来する傷が発生する恐れがある。なお、角度αは接線Tに対する角度が90°を最大としているため、90°を超える値は、180°−(90°を超える値)として示される。したがって、角度αが90°より大きく120°以下の場合も、角度αが60°以上90°以下という条件を満たす。
前記角度αの大きさは、タイヤのインナーライナーを形成する熱可塑性樹脂組成物の材料特性に応じて変化させることが好ましい。たとえば、熱可塑性樹脂組成物の融点が低く、タイヤの製造時の加硫工程終了時に、熱可塑性樹脂の軟化現象が大きい場合は、角度αの大きさは大きい方が好ましい。一方、熱可塑性樹脂組成物の融点が高く、ブラダーとインナーライナー層が擦れることに由来する傷の発生が少ない場合は、角度αの大きさを小さくすることができる。
第2ベントライン4bは、ブラダーのタイヤビードトウ部に対応する部分Aの接線Tに対する角度β(図2では接線Tに平行な線T’に対する角度として示している)が40°以上90°以下であり、好ましくは45°以上90°以下である。角度βが40°未満であると、ブラダーが収縮する方向とベントラインの方向が大きく異なり、ブラダーとインナーライナー層が擦れることに由来する傷が発生する恐れがある。なお、角度βは接線Tに対する角度が90°を最大としているため、90°を超える値は、180°−(90°を超える値)として示される。したがって、角度βが90°より大きく140°以下の場合も、角度βが40°以上90°以下という条件を満たしている。
前記角度βの大きさは、タイヤバットレス部におけるカーカスコードの配列の乱れを防止するため、90°よりも小さくすることが好ましい。
前記角度αと前記角度βの大きさは、α≧βの関係を満たす。角度αと角度βの大きさの関係がα<βの場合は、タイヤの加硫工程時に、タイヤ内面とブラダーとの間の気体が十分に排出されない恐れがある。
前記の角度αおよび角度βの条件を満たすベントラインの例を図3(a)〜(e)に示す。
図3(a)は、角度αが90°、角度βが90°の場合のベントラインを示す。
図3(b)は、角度αが90°、角度βが60°の場合のベントラインを示す。
図3(c)は、角度αが90°、角度βが40°の場合のベントラインを示す。
図3(d)は、角度αが60°、角度βが60°の場合のベントラインを示す。
図3(e)は、角度αが60°、角度βが40°の場合のベントラインを示す。
第1ベントライン4aおよび第2ベントライン4bの溝断面の形状について、図5を用いて説明する。図5において、両矢印線Wはベントラインの溝断面の幅を示す。両矢印線Hはベントラインの溝断面の深さを示す。斜線部Sはベントラインの溝断面積を示す。両矢印Dは隣接する2本のベントライン間の距離を示す。
本明細書において、ベントラインの溝断面の幅とは、溝断面のブラダーの金型と接する側の表面と同一面上における幅を意味する。したがって、たとえばベントラインの溝断面の形状が略半円形や略三角形であって、ブラダー表面からの距離によってベントラインの溝断面の幅の大きさが異なる場合においても、ベントラインの溝断面の幅とは、ブラダーの金型と接する側の表面と同一面上における幅を意味する。
ベントラインの溝断面の幅は0.5mm以上3.0mm以下であり、0.5mm以上2.0mm以下が好ましい。ベントラインの溝断面の幅が0.5mm未満であると、インナーライナー層に形成されたブラダーベントラインの凹部に対応する凸部形状を有する線の強度が弱く、ブラダーとインナーライナー層が擦れることに由来する傷が発生する恐れがある。一方、ベントラインの溝断面の幅が3.0mmを超えると、インナーライナー層に形成されたブラダーベントラインの凹部に対応する凸部の体積が大きくなり、タイヤを軽量化することができない恐れがある。
本明細書において、ベントラインの溝断面の深さとは、溝断面において、ブラダーの金型と接する側の表面と同一面に対して鉛直方向における、前記ブラダー表面からの距離がもっとも大きい部分の距離を意味する。したがって、たとえばベントラインの溝断面の形状が略半円形や略三角形の場合であって、ブラダー表面からの深さが一定でない場合は、ベントラインの溝断面の深さとは、ブラダー表面からの距離がもっとも大きい部分の距離を意味する。具体的には、ベントラインの溝断面の形状が略半円形の場合は、ベントラインの溝断面の深さは、図5(b)または(e)中の両矢印Hで示される。ベントラインの溝断面の形状が略三角形の場合は、ベントラインの溝断面の深さは、図5(c)または(f)中の両矢印Hで示される。
ベントラインの溝断面の深さは0.1mm以上2.0mm以下であり、0.5mm以上1.5mm以下が好ましい。ベントラインの溝断面の深さが0.1mm未満であると、タイヤの加硫工程時に、タイヤ内面とブラダーとの間の気体が十分に排出されない恐れがある。一方、ベントラインの溝断面の深さが2.0mmを超えると、インナーライナー層に形成されたブラダーベントラインの凹部に対応する凸部の体積が大きくなり、タイヤを軽量化することができない恐れがある。
本明細書において、ベントラインの溝断面積とは、溝断面において、溝を形成する線と、ブラダーの金型と接する側の表面と同一面上において前記溝を形成する線の端部同士を結ぶ線とによって囲まれる部分の面積を意味する。たとえば、図5(a)を用いて説明すると、ベントラインの溝断面積Sとは、溝断面において、溝を形成する線l1と、ブラダー表面と同一面上において前記溝を形成する線の端部同士を結ぶ線l2とによって囲まれる部分の面積となる。
ベントラインの溝断面積は0.025mm2以上6.0mm2以下であり、0.05mm2以上5.0mm2以下が好ましい。ベントラインの溝断面積が0.025mm2未満であると、タイヤの加硫工程時に、タイヤ内面とブラダーとの間の気体が十分に排出されない恐れがある。一方、ベントラインの溝断面積が6.0mm2を超えると、インナーライナー層に形成されたブラダーベントラインの凹部に対応する凸部の体積が大きくなり、タイヤを軽量化することができない恐れがある。
隣接する2本のベントライン間の距離は、タイヤの加硫工程時に、タイヤ内面とブラダーとの間の気体が十分に排出されれば特に制限されない。隣接する2本のベントライン間の距離は、たとえば2.0mm以上6.0mm以下が好ましく、2.5mm以上5.0mm以下がさらに好ましい。隣接する2本のベントライン間の距離が2.0mm未満であると、インナーライナー層に形成されたブラダーベントラインの凹部に対応する凸部の体積が大きくなり、タイヤを軽量化することができない恐れがある。一方、隣接する2本のベントライン間の距離が6.0mmを超えると、タイヤの加硫工程時に、タイヤ内面とブラダーとの間の気体が十分に排出されない恐れがある。
ベントラインの溝断面の形状は、たとえば図5(a)に示される略矩形、図5(b)に示される略半円形、または図5(c)に示される略三角形であることが好ましい。さらに、ベントラインの溝断面の形状は、たとえば図5(d)〜(f)に示されるように、略矩形、略半円形または略三角形の隅をR面取りした形状とすることもできる。
[実施の形態2]
実施の形態2におけるベントラインについて、図4を用いて説明する。
第1ベントライン4aは、実施の形態1と同様の条件でブラダー表面に形成される。
第2ベントラインは、ブラダーのタイヤビードトウ部に対応する部分Aの接線Tに対する角度(図4では接線Tに平行な線T’に対する角度として示している)が角度β1であるベントライン4b1と、角度β2であるベントライン4b2とを含む。接線Tに対して異なる角度を有する第2ベントラインを2本形成することで、気体排出効果を高めることができる。
前記角度β1と前記角度β2の大きさが、β1≦β2の場合、角度β1のブラダーのタイヤビードトウ部に対応する部分Aの接線Tに対する角度は40°以上90°以下であり、好ましくは45°以上90°以下である。一方、角度β2の前記接線Tに対する角度は、角度β1と同一方向から計測した場合、90°より大きく140°以下であり、好ましくは90°より大きく135°以下である。
第1ベントラインのブラダーのタイヤビードトウ部に対応する部分Aの接線Tに対する角度αと、前記角度β1および角度β2の大きさは、α≧β1かつα≧β2の関係を満たす。角度αと角度β1、角度β2の大きさの関係が前記の関係を満たさない場合は、タイヤの加硫工程時に、タイヤ内面とブラダーとの間の気体が十分に排出されない恐れがある。
前記の角度α、角度β1および角度β2の条件を満たすベントラインの例を図4(a)および(b)に示す。
図4(a)は、角度αが90°、角度β1が40°、角度β2が140°の場合のベントラインを示す。
図4(b)は、角度αが60°、角度β1が40°、角度β2が140°の場合のベントラインを示す。
ベントラインの溝断面の幅、深さ、溝断面積および隣接する2本のベントライン間の距離は、実施の形態1と同様の条件でブラダー表面に形成することができる。
<空気入りタイヤ>
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの構造について、図6を用いて説明する。
空気入りタイヤ601は、乗用車用、トラック・バス用、重機用などとして用いることができる。空気入りタイヤ601は、クラウン部602と、クラウン部602の側縁に連なるバットレス部610と、サイドウォール部603と、ビード部604とを有している。さらに、ビード部604にはビードコア605が埋設される。また、一方のビード部604から他方のビード部にわたって設けられ、両端を折り返してビードコア605を係止するカーカス606と、該カーカス606のクラウン部外側に2枚のプライよりなるベルト層607とが配置されている。カーカス606のタイヤ半径方向内側には一方のビード部604から他方のビード部に亘るインナーライナー609が配置されている。ベルト層607は、スチールコードまたはアラミド繊維等のコードよりなる2枚のプライを、タイヤ周方向に対してコードが通常5〜30°の角度になるようにプライ間で相互に交差するように配置される。またカーカスはポリエステル、ナイロン、アラミドなどの有機繊維コードがタイヤ周方向にほぼ90°の角度に配列されており、カーカスとその折り返し部に囲まれる領域には、ビードコア605の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス608が配置される。なお、インナーライナー609とカーカス606との間に、インスレーションが配置されていてもよい。
インナーライナー609は、ビードトウ部604aからバットレス部610に対応する部分609aと、バットレス部610からクラウン部602に対応する部分609bとを含む。タイヤ加硫時に、インナーライナーのビードトウ部604aからタイヤバットレス部610に対応する部分609aは、本発明の加硫用ブラダーの第1ベントラインと接し、インナーライナーのタイヤバットレス部610からタイヤクラウン部602に対応する部分609bは本発明の加硫用ブラダーの第2ベントラインに接する。
本発明の一実施の形態において、インナーライナー609は熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする。
[実施の形態3]
実施の形態3における空気入りタイヤのインナーライナーの構造について、図7を用いて説明する。
(第1層)
図7はインナーライナーに用いるポリマーシート20の模式的断面図である。ポリマーシート20は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(以下、SIBSともいう)を含む第1熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層21から構成される。該第1熱可塑性樹脂組成物は、SIBSのみから形成されることができる。また、該第1熱可塑性樹脂組成物はSIBSを5質量%以上40質量%以下ならびに天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムよりなる群から選択される少なくとも1種のゴム成分を60質量%以上95質量%以下含むポリマー成分100質量部に対して、硫黄を0.1質量部以上5質量部以下含むものであってもよい。
前記第1層の厚みは、0.05mm以上0.6mm以下が好ましい。第1層の厚みが0.05mm未満であると、第1層のみからなるポリマーシートをインナーライナーに適用した生タイヤの加硫時に、インナーライナーがプレス圧力で破れてしまい、得られたタイヤにおいてエアーリーク現象が生じる恐れがある。一方、第1層の厚みが0.6mmを超えると、タイヤ重量が増加して低燃費性能が低下する恐れがある。第1層の厚みは、さらに0.05mm以上0.4mm以下であることが好ましい。
(第1熱可塑性樹脂組成物)
第1熱可塑性樹脂組成物は、SIBSのみから形成されていてもよし、SIBSに加えてゴム成分および硫黄を含んでいてもよい。SIBSにゴム成分および硫黄を添加して加熱混合すると、加熱混合中にゴム成分と硫黄とが加硫反応して、SIBSがマトリックス(海)で、ゴム成分が島となる海島構造を形成する。
海島構造を有する第1熱可塑性樹脂組成物は、SIBSからなるマトリックス相に由来する空気遮断性を有する。さらに、島相を形成するゴム成分はゴム成分を含む隣接部材との未加硫粘着性を有するとともに、加熱混合中に隣接部材のゴム成分とも加硫反応をするため、隣接部材との加硫接着性も有する。したがって、該第1熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層をインナーライナーに用いた場合、該インナーライナーは空気遮断性に優れると同時に、隣接部材との未加硫粘着性および加硫接着性を有することができる。
(スチレン−イソブチレン−トリブロック共重合体)
SIBSのイソブチレンブロックにより、SIBSを含む熱可塑性樹脂組成物は優れた耐空気透過性を有する。したがって、該熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層をインナーライナーに用いた場合、耐空気透過性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
さらに、SIBSは芳香族以外の分子構造が完全飽和であることにより、劣化硬化が抑制され、優れた耐久性を有する。したがって、SIBSを含む熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層をインナーライナーに用いた場合、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBSを含む熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層をインナーライナーに適用して空気入りタイヤを製造した場合、SIBSを含有させることにより耐空気透過性を確保するため、たとえばハロゲン化ブチルゴムなどの、従来耐空気透過性を付与するために使用されてきた高比重のハロゲン化ゴムを使用しないか、使用する場合にも使用量の低減が可能である。これによってタイヤの軽量化が可能であり、燃費の向上効果が得られる。
SIBSの分子量は特に制限はないが、流動性、成形化工程、ゴム弾性などの観点から、GPC法による重量平均分子量が5万以上40万以下であることが好ましい。重量平均分子量が5万未満であると引張強度、引張伸びが低下するおそれがあり、40万を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。
SIBSは一般的にスチレン単位を10質量%以上40質量%以下含む。耐空気透過性と耐久性がより良好になる点で、SIBS中のスチレン単位の含有量は10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
SIBSは、イソブチレン単位とスチレン単位のモル比(イソブチレン単位/スチレン単位)が、該共重合体のゴム弾性の点から40/60〜95/5であることが好ましい。SIBSにおいて、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱い(重合度が10,000未満では液状になる)の点からイソブチレンブロックでは10,000〜150,000程度、またスチレンブロックでは5,000〜30,000程度であることが好ましい。
SIBSは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができる。たとえば、リビングカチオン重合法により得ることができる。
特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。このほかにも、リビングカチオン重合法によるビニル化合物重合体の製造法が、たとえば、米国特許第4,946,899号、米国特許第5,219,948号、特開平3−174403号公報などに記載されている。
SIBSは分子内に芳香族以外の二重結合を有していないために、たとえばポリブタジエンなどの分子内に二重結合を有している重合体に比べて紫外線に対する安定性が高く、耐候性が良好である。
SIBSの含有量は第1熱可塑性樹脂組成物のポリマー成分中、5質量%以上40質量%以下が好ましい。SIBSの含有量が5質量%未満であると、ポリマーシートの空気遮断性が低下するおそれがある。一方、SIBSの含有量が40質量%を超えると、隣接部材との加硫接着力が不十分であるおそれがある。SIBSの含有量は空気遮断性の確保の観点から、ポリマー成分中10質量%以上30質量%以下がさらに好ましい。
(ゴム成分)
実施の形態3において、第1熱可塑性樹脂組成物はゴム成分を含むことができる。ゴム成分は熱可塑性樹脂組成物にゴム成分を含む隣接部材との未加硫粘着性を与えることができる。さらに硫黄と加硫反応することにより、熱可塑性樹脂組成物にカーカスやインスレーションなどの隣接部材との加硫接着性を与えることができる。
ゴム成分は天然ゴム、イソプレンゴムおよびブチルゴムよりなる群から選択される少なくとも1種を含み、なかでも破壊強度および接着性の観点から、天然ゴムを含むことが好ましい。
ゴム成分の含有量は第1熱可塑性樹脂組成物のポリマー成分中、60質量%以上95質量%以下であることが好ましい。ゴム成分の含有量が60質量%未満であると、熱可塑性樹脂組成物の粘度が高くなり押出加工性が悪化するため、インナーライナー用ポリマーシート作製の際に、ポリマーシートを薄くすることができないおそれがある。一方、ゴム成分の含有量が95質量%を超えると、ポリマーシートの空気遮断性が低下するおそれがある。ゴム成分の含有量は未加硫粘着性および加硫接着性の観点から、ポリマー成分中70質量%以上90質量%以下がさらに好ましい。
(硫黄)
実施の形態3において、第1熱可塑性樹脂組成物は硫黄を含むことができる。
硫黄としては、ゴム工業において加硫時に一般的に用いられる硫黄を用いることができる。中でも不溶性硫黄を用いることが好ましい。ここで不溶性硫黄とは、天然硫黄S8を加熱、急冷し、Sx(x=10万〜30万)となるように高分子量化した硫黄のことをいう。不溶性硫黄を用いることで、通常、硫黄をゴム加硫剤として用いた場合に生じるブルーミングを防止することができる。
硫黄の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下が好ましい。硫黄の含有量が0.1質量部未満であると、ゴム成分の加硫効果を得ることができない。一方、硫黄の含有量が5質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の硬度が高くなり、ポリマーシートをインナーライナーに用いた場合に、空気入りタイヤの耐久性能が低下するおそれがある。硫黄の含有量は、さらに0.3質量部以上3.0質量部以下が好ましい。
(添加剤)
実施の形態3において、第1熱可塑性樹脂組成物はステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫促進剤などの添加剤を含むことができる。
ステアリン酸はゴム成分の加硫助剤として機能する。ステアリン酸の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。ステアリン酸の含有量が1質量部未満であると、加硫助剤としての効果を得ることができない。一方、ステアリン酸の含有量が5質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の粘度が低下し、破壊強度が低下するおそれがあるため好ましくない。ステアリン酸の含有量は、さらに1質量部以上4質量部以下が好ましい。
酸化亜鉛はゴム成分の加硫助剤として機能する。酸化亜鉛の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上8質量部以下であることが好ましい。酸化亜鉛の含有量が0.1質量部未満であると、加硫助剤としての効果を得ることができない。一方、酸化亜鉛の含有量が8質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の硬度が高くなり、ポリマーシートをインナーライナーに用いた場合に、空気入りタイヤの耐久性能が低下するおそれがある。酸化亜鉛の含有量は、さらに0.5質量部以上6質量部以下が好ましい。
老化防止剤は、老化と呼ばれる酸化劣化、熱劣化、オゾン劣化、疲労劣化などの一連の劣化を防止する機能を有する。老化防止剤は、アミン類やフェノール類からなる一次老化防止剤と硫黄化合物やフォスファイト類からなる二次老化防止剤とに分類される。一次老化防止剤は各種ポリマーラジカルに水素を供与して自動酸化の連鎖反応を停止させる機能を有し、二次老化防止剤はヒドロキシペルオキシドを安定なアルコールに変えることにより安定化作用を示すものである。
老化防止剤としては、アミン類、フェノール類、イミダゾール類、リン類またはチオウレア類などが挙げられる。
アミン類としては、フェニル−α−ナフチルアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンポリマー、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、p、p’−ジオクチルジフェニルアミン、p,p’−ジクミルジフェニルアミン、N,N'-ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N'-ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
フェノール類としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノンなどが挙げられる。
イミダゾール類としては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルなどが挙げられる。
その他、トリス(ノニル化フェニル)フォスファイトなどのリン類、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオウレア、トリブチルチオウレアなどのチオウレア類、オゾン劣化防止用ワックスなどを用いても良い。
上記の老化防止剤は1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせても用いても良い。なかでも、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを用いることが好ましい。
老化防止剤の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。老化防止剤の含有量が0.1質量部未満であると、老化防止効果を得ることができない。一方、老化防止剤の含有量が5質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物にブルーミング現象が発生する。老化防止剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
加硫促進剤としては、チウラム類、チアゾール類、チオウレア類、ジチオカーバミン酸塩類、グアニジン類およびスルフェンアミド類などを用いることができる。
チウラム類としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドまたはジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどが挙げられる。
チアゾール類としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシルベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアソールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドまたは、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドなどが挙げられる。
チオウレア類としては、N,N’−ジエチルチオウレア、エチレンチオウレアまたはトリメチルチオウレアなどが挙げられる。
ジチオカーバミン酸塩類としては、ジメチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカーバミン酸銅、ジメチルジチオカーバミン酸鉄(III)、ジエチルジチオカーバミン酸セレン、ジエチルジチオカーバミン酸テルルなどが挙げられる。
グアニジン類としては、ジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレードのジ−o−トリルグアニジン塩などが挙げられる。
スルフェンアミド類としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げられる。
上記の加硫促進剤は1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせても良い。なかでも、ジベンゾチアジルスルフィドを用いることが好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。加硫促進剤の含有量が0.1質量部未満であると、加硫促進効果を得ることができない。一方、加硫促進剤の含有量が5質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の硬度が高くなり、ポリマーシートをインナーライナーに用いた場合に、空気入りタイヤの耐久性能が低下するおそれがある。さらに、熱可塑性樹脂組成物の原料費が上昇する。加硫促進剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
(インナーライナー用ポリマーシートの製造方法)
インナーライナー用ポリマーシートはたとえば以下の方法で製造することができる。
第1熱可塑性樹脂組成物がSIBS、ゴム成分および硫黄を含む場合は、2軸押出機に各配合剤を投入して約150〜280℃、50〜300rpmの条件下で混練し、SIBS、ゴム成分、硫黄および必要に応じて各種添加剤が動的架橋された第1熱可塑性樹脂組成物のペレットを得る。得られたペレットをTダイ押出機に投入して、所望の厚さのポリマーシートを得る。
2軸押出機中では、SIBSがマトリックス相となり、ゴム成分が島相となり分散する。さらに、2軸押出機中で、ゴム成分と添加剤成分とが反応し、島相であるゴム成分が架橋反応する。ゴム成分が2軸押出機中で動的に架橋されることから動的架橋と呼ばれている。2軸押出機中でゴム成分が架橋しても、系のマトリックス相は熱可塑性樹脂成分からなるため、系全体のせん断粘度が低く、押出加工が可能となる。
2軸押出機で得られた動的架橋された第1熱可塑性樹脂組成物のペレットは、ゴム成分は架橋しているが、マトリックス相の熱可塑性樹脂成分は可塑性を保持しており、系全体の可塑性を生み出す役割を果たしている。そのため、Tダイ押出においても可塑性を示すため、シート状に成形することが可能になる。
さらに動的架橋された第1熱可塑性樹脂組成物のペレットはゴム成分が架橋しているため、該ペレットを用いて作製されたポリマーシートをインナーライナーに適用して空気入りタイヤを製造する際に空気入りタイヤを加熱しても、カーカス層のコード間へのインナーライナーの熱可塑性樹脂組成物の侵入を防止することができる。
[実施の形態4]
実施の形態4における空気入りタイヤのインナーライナーの構造について、図8を用いて説明する。
図8はインナーライナーに用いるポリマー積層体30の模式的断面図である。ポリマー積層体30は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を含む第1熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層31と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体を含む第2a熱可塑性樹脂組成物からなる第2a層、またはスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含む第2b熱可塑性樹脂組成物からなる第2b層のいずれかからなる第2層32を備える。
(第1層)
実施の形態4において、第1層は、実施の形態3の第1熱可塑性樹脂組成物と同様の熱可塑性樹脂組成物を用いて形成することができる。
第1層の厚みは、0.05mm以上0.6mm以下が好ましい。第1層の厚みが0.05mm未満であると、第1層を備えたインナーライナーを適用した生タイヤの加硫時に、インナーライナーがプレス圧力で破れてしまい、得られたタイヤにおいてエアーリーク現象が生じる恐れがある。一方、第1層の厚みが0.6mmを超えると、タイヤ重量が増加して低燃費性能が低下する恐れがある。第1層の厚みは、さらに0.05mm以上0.4mm以下であることが好ましい。
(第2層)
実施の形態4において、第2層はスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−イソブチレンジブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブテン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレントリブロック共重合体、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレントリブロック共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含むことができる。なお、これらの熱可塑性樹脂はエポキシ基を有するエポキシ変性熱可塑性樹脂であってもよい。なかでも、第2層はスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体を含む第2a熱可塑性樹脂組成物からなる第2a層、またはスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含む第2b熱可塑性樹脂組成物からなる第2b層のいずれかからなることが好ましい。
(スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体)
スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(以下、SISともいう)のイソプレンブロックはソフトセグメントであるため、SISを含む熱可塑性樹脂組成物はゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SISを含む第2a熱可塑性樹脂組成物からなる第2a層を備えたポリマー積層体をインナーライナーに用いた場合、該ポリマー積層体は、たとえばカーカスやインスレーションを形成する隣接ゴムとの接着性に優れているため、エアーインを防ぐことができ、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SISの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC法による重量平均分子量が10万以上29万以下であることが好ましい。重量平均分子量が10万未満であると引張強度が低下するおそれがあり、29万を超えると押出加工性が悪くなるため好ましくない。
SIS中のスチレン単位の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
SISは、イソプレン単位とスチレン単位のモル比(イソプレン単位/スチレン単位)が、90/10〜70/30であることが好ましい。SISにおいて、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソプレンブロックでは500〜5,000程度、またスチレンブロックでは50〜1,500程度であることが好ましい。
SISは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができる。たとえば、リビングカチオン重合法により得ることができる。
SISを含む第2a層は、SIS、硫黄およびその他の添加剤をバンバリーミキサーで混合したのち、押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーをシート化する通常の方法によって得ることができる。
(スチレン−イソブチレンジブロック共重合体)
スチレン−イソブチレンジブロック共重合体(以下、SIBともいう)のイソブチレンブロックはソフトセグメントであるため、SIBを含む熱可塑性樹脂組成物はゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SIBを含む第2b熱可塑性樹脂組成物からなる第2b層を含むポリマー積層体をインナーライナーに用いた場合、該ポリマー積層体は、たとえばカーカスやインスレーションを形成する隣接ゴムとの接着性に優れているため、エアーインを防ぐことができ、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBとしては、直鎖状のものを用いることがゴム弾性および接着性の観点から好ましい。
SIBの分子量は特に制限はないが、ゴム弾性および成形性の観点から、GPC法による重量平均分子量が4万以上12万以下であることが好ましい。重量平均分子量が4万未満であると引張強度が低下するおそれがあり、12万を超えると押出加工性が悪くなるおそれがあるため好ましくない。
SIB中のスチレン単位の含有量は、粘着性、接着性およびゴム弾性の観点から10質量%以上35質量%以下であることが好ましい。
該SIBは、イソブチレン単位とスチレン単位のモル比(イソブチレン単位/スチレン
単位)が、90/10〜65/35であることが好ましい。SIBにおいて、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱いの観点からイソブチレンブロックでは300〜3,000程度、またスチレンブロックでは10〜1,500程度であることが好ましい。
SIBは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができる。たとえば、リビングカチオン重合法により得ることができる。
国際公開第2005/033035号には、攪拌機にメチルシクロヘキサン、n−ブチルクロライド、クミルクロライドを加え、−70℃に冷却した後、2時間反応させ、その後大量メタノールを添加して反応を停止させ、60℃で真空乾燥してSIBを得るという製造方法が開示されている。
SIBを含む第2b層は、SIB、硫黄およびその他の添加剤をバンバリーミキサーで混合したのち、押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーをシート化する通常の方法によって得ることができる。
(添加剤)
実施の形態4において、第2a熱可塑性樹脂組成物および第2b熱可塑性樹脂組成物は、実施の形態3と同様の硫黄を含むことができる。
硫黄の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下である。硫黄の含有量が0.1質量部未満であると、架橋反応をしないおそれがある。一方、硫黄の含有量が5質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の架橋密度が上がり粘度が上昇するおそれがある。硫黄の含有量は、さらに0.3質量部以上3質量部以下が好ましい。
実施の形態4において、第2a熱可塑性樹脂組成物および第2b熱可塑性樹脂組成物は、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫促進剤などの添加剤を含むことができる。これらの添加剤は実施の形態3と同様のものを用いることができる。
ステアリン酸の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。ステアリン酸の含有量が1質量部未満であると、加硫しないおそれがある。一方、ステアリン酸の含有量が5質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の破壊強度の低下のおそれがある。ステアリン酸の含有量は、さらに1質量部以上4質量部以下が好ましい。
酸化亜鉛の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上8質量部以下であることが好ましい。酸化亜鉛の含有量が0.1質量部未満であると、加硫しないおそれがある。一方、酸化亜鉛の含有量が8質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の硬度が高くなり耐久性が低下するおそれがある。酸化亜鉛の含有量は、さらに0.5質量部以上6質量部以下が好ましい。
老化防止剤の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。老化防止剤の含有量が0.1質量部未満であると、老化防止効果が得られないおそれがある。一方、老化防止剤の含有量が5質量部を超えると、ブルーミング現象が発生するおそれがある。老化防止剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ポリマー成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましい。加硫促進剤の含有量が0.1質量部未満であると、加硫促進効果を得られないおそれがある。一方、加硫促進剤の含有量が5質量部を超えると、熱可塑性樹脂組成物の硬度が高くなり、耐久性が低下するおそれがある。さらに、熱可塑性樹脂組成物の原料費が上昇する。加硫促進剤の含有量は、さらに0.3質量部以上4質量部以下が好ましい。
第2層の厚みは、0.01mm以上0.3mm以下が好ましい。第2層の厚みが0.01mm未満であると、第2層を含むインナーライナーを適用した生タイヤの加硫時に、第2層がプレス圧力で破れてしまい、加硫接着力が低下する恐れがある。一方、第2層の厚みが0.3mmを超えると、タイヤ重量が増加して低燃費性能が低下する恐れがある。第2層の厚みは、さらに0.05mm以上0.2mm以下であることが好ましい。
(ポリマー積層体の製造方法)
実施の形態4において、ポリマー積層体は、たとえば以下の方法で製造することができる。実施の形態3のポリマーシートの製造方法と同様の方法で第1層を作製する。押出成形やカレンダー成形などによって第2a熱可塑性樹脂組成物または第2b熱可塑性樹脂組成物をシート化して第2層を作製する。第1層と第2層とを貼り合わせてポリマー積層体を作製する。また、第1熱可塑性樹脂組成物と、第2a熱可塑性樹脂組成物または第2b熱可塑性樹脂組成物のそれぞれのペレットをラミネート押出や共押出などの積層押出をして作製することもできる。
[実施の形態5]
実施の形態5における空気入りタイヤのインナーライナーの構造について、図9を用いて説明する。
図9はインナーライナーに用いるポリマー積層体40の模式的断面図である。ポリマー積層体40は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を含む第1熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層41と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体を含む第2a熱可塑性樹脂組成物からなる第2a層42a、およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含む第2b熱可塑性樹脂組成物からなる第2b層42bを備える。図9では、第1層の上に、第2a層および第2b層が前記の順で積層されているが、第2a層と第2b層の積層順は逆であってもよい。第2層は、第2a層および第2b層に加えて、たとえばウレタンゴムやシリコーンゴムからなる第2c層を含むことができる。この場合、第2c層は、第1層と第2a層との間、第1層と第2b層との間、または第2a層と第2b層との間に配置されることが好ましい。
(第1層)
実施の形態5において、第1層は、実施の形態3の第1熱可塑性樹脂組成物と同様の熱可塑性樹脂組成物を用いて形成することができる。第1層の厚みは、実施の形態4の第1層と同様とすることができる。
(第2層)
実施の形態5において、第2a層および第2b層は、それぞれ実施の形態4の第2a熱可塑性樹脂組成物、第2b熱可塑性樹脂組成物と同様の熱可塑性樹脂組成物を用いて形成することができる。第2層の厚みは、実施の形態4の第2層と同様とすることができる。なお、第2層の厚みとは、第2a層および第2b層を含む複数の層の合計の厚みを意味する。
<空気入りタイヤの製造方法>
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤは、たとえば以下の方法で製造することができる。
上記のポリマーシートまたはポリマー積層体をインナーライナー部に適用して生タイヤを作製する。ポリマー積層体を用いる場合は、第2層をカーカスやインスレーションに接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置する。このように配置すると、タイヤ加硫工程において、第2層とカーカスまたはインスレーションなどの隣接部材とが加硫接着することができる。したがって得られた空気入りタイヤにおいて、インナーライナーが隣接部材と良好に接着しているため、優れた耐空気透過性および耐久性を有することができる。
次に、前記生タイヤを金型に装着し、本発明のタイヤ加硫用ブラダーを用いて150〜180℃で3〜50分間、加圧しつつ加熱して加硫タイヤを得る。次に、得られた加硫タイヤを50〜120℃で10〜300秒間冷却することが好ましい。
空気入りタイヤは、上記のポリマーシートまたはポリマー積層体をインナーライナーに用いている。該ポリマーシートまたはポリマー積層体を構成するSIBS、SIS、SIBなどは熱可塑性樹脂であるため、加硫タイヤを得る工程において、たとえば150〜180℃に加熱されると、金型内で軟化状態となる。軟化状態の熱可塑性樹脂は、固体状態よりも反応性が向上するため、隣接部材と融着する。すなわち、膨張したブラダーの外側表面と接するインナーライナーは、加熱により軟化してブラダーに融着してしまう。インナーライナーとブラダーの外側表面が融着した状態で加硫タイヤを金型から取り出そうとすると、インナーライナーが、隣接するインスレーションやカーカスから剥離してしまい、エアーイン現象が生じてしまう。また、タイヤの形状自体が変形してしまう場合もある。
そこで、得られた加硫タイヤを直ちに120℃以下で10秒以上急冷することにより、インナーライナーに用いられている熱可塑性樹脂を固化させることができる。熱可塑性樹脂が固化すると、インナーライナーとブラダーとの融着が解消し、加硫タイヤを金型から取り出す際の離型性が向上する。
冷却温度は50〜120℃が好ましい。冷却温度が50℃より低いと、特別な冷却媒体を準備する必要があり、生産性を悪化させるおそれがある。冷却温度が120℃を超えると、熱可塑性樹脂が十分に冷却されず、金型開放時にインナーライナーがブラダーに融着したままとなり、エアーイン現象が発生するおそれがある。冷却温度は、70〜100℃であることがさらに好ましい。
冷却時間は10〜300秒間が好ましい。冷却時間が10秒より短いと熱可塑性樹脂が十分に冷却されず、金型開放時にインナーライナーがブラダーに融着したままとなり、エアーイン現象が発生する恐れがある。冷却時間が300秒を超えると生産性が悪くなる。冷却時間は、30〜180秒であることがさらに好ましい。
加硫タイヤを冷却する工程は、ブラダー内を冷却して行うことが好ましい。ブラダー内は空洞であるため、加硫工程終了後にブラダー内に前記冷却温度に調整された冷却媒体を導入することができる。
なお、加硫タイヤを冷却する工程は、ブラダー内を冷却することと併せて、金型に冷却構造を設置して実施することも可能である。
冷却媒体としては、空気、水蒸気、水およびオイルよりなる群から選択される1種以上を用いることが好ましい。なかでも、冷却効率に優れている水を用いることが好ましい。
<インナーライナー用ポリマー積層体の製造>
表1に示す配合処方にしたがって各配合剤を2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度:200℃)に投入し、200rpmで混練して、ペレット化した(製造例1〜製造例8)。得られたペレットを共押出機(シリンダ温度:200℃)に投入して、表3〜表5に示す構造を有するポリマー積層体を製造した。
Figure 2012045779
(注1)IIR:エクソンモービル(株)社製の「エクソンクロロブチル1066」。
(注2)NR:天然ゴム TSR20。
(注3)SIBS:カネカ(株)社製の「シブスターSIBSTAR 102T」(スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体、重量平均分子量100,000、スチレン単位含有量25質量%、ショアA硬度25)。
(注4)SIS:クレイトンポリマー社製の「D1161JP」(スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、重量平均分子量150,000、スチレン単位含有量15質量%)。
(注5)SIB:攪拌機付き2L反応容器に、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)589mL、n−ブチルクロライド(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)613ml、クミルクロライド0.550gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)0.35mL、イソブチレン179mLを添加した。さらに四塩化チタン9.4mLを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら2.0時間反応させた。次に反応容器にスチレン59mLを添加し、さらに60分間反応を続けた後、大量のメタノールを添加して反応を停止させた。反応溶液から溶剤などを除去した後に、重合体をトルエンに溶解して2回水洗した。このトルエン溶液をメタノール混合物に加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することによりスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を得た(重量平均分子量70,000、スチレン単位含有量15質量%)。
(注6)ステアリン酸:花王(株)社製の「ステアリン酸ルナックS30」。
(注7)酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)社製の「亜鉛華1号」。
(注8)老化防止剤:大内新興化学(株)社製の「ノクラック6C」(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)。
(注9)加硫促進剤:大内新興化学(株)社製の「ノクセラーDM」(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド)。
(注10)硫黄:鶴見化学工業(株)社製の「粉末硫黄」。
<空気入りタイヤの製造>
得られたポリマー積層体をタイヤのインナーライナー部分に適用して生タイヤを準備した。なお、ポリマー積層体は、第1層が生タイヤの半径方向の最も内側に配置され、第2層が生タイヤのカーカス層に接するように配置した。該生タイヤを金型内で表3〜表5に示す形状のブラダーベントラインを有するタイヤ加硫用ブラダーを用いて、170℃で20分間プレス成形して、195/65R15サイズの加硫タイヤを製造した。加硫タイヤを100℃で3分間冷却した後、加硫タイヤを金型から取り出し空気入りタイヤを得た。
得られた空気入りタイヤを用いて以下の評価を行った。
((a)インナーライナー層の損傷)
加硫タイヤの内側のインナーライナー層の損傷を目視で検査した。判定基準は以下の通り。なお、損傷の大きさは考慮しない。
A:外観上、タイヤ1本当たり、インナーライナーの損傷の数が0個。
B:外観上、タイヤ1本当たり、インナーライナーの損傷の数が1個以上。
((b)エアーイン有無)
加硫および冷却工程後のタイヤの内側を検査し、以下の基準で評価した。
A:外観上、タイヤ1本あたり、直径5mm以下のエアーインの数が0個、かつ直径5mmを超えるエアーインの数が0個。
B:外観上、タイヤ1本あたり、直径5mm以下のエアーインの数が1〜3個、かつ直径5mmを超えるエアーインの数が0個。
C:外観上、タイヤ1本あたり、直径5mm以下のエアーインの数が4個以上、または直径5mmを超えるエアーインの数が1個以上。
((c)屈曲亀裂成長性)
タイヤの耐久走行試験にて、インナーライナーが割れたり剥がれたりするかを評価した。製造した195/65R15サイズの空気入りタイヤを、JIS規格リム15×6JJに組み付け、タイヤ内圧を通常よりも低内圧である150KPa、荷重600kg、速度100km/時間とし、走行距離20,000kmの時のタイヤ内側を観察し、亀裂剥離の数を測定した。得られた数値を実施例34を基準(100)として、各実施例、各比較例の屈曲亀裂成長性について、下記式により指数表示した。数値が大きいほど、耐屈曲亀裂成長性が優れていることを示す。
(屈曲亀裂成長性指数)=(実施例34の亀裂剥離の数)/(各実施例、各比較例の亀裂剥離の数)×100
((d)転がり抵抗)
(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用い、製造した195/65R15サイズの空気入りタイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、荷重3.4kN、空気圧230kPa、速度80km/時間の条件下で、室温(38℃)にて走行させて、転がり抵抗を測定した。得られた数値を実施例34を基準(100)とし、各実施例、各比較例の転がり抵抗について、下記式により指数表示した。なお、数値が大きいほど、転がり抵抗が低減され、好ましいことを示す。
(転がり抵抗指数)=(実施例34の転がり抵抗)/(各実施例、各比較例の転がり抵抗)×100
結果を表3〜表5に示す。
(総合判定)
総合判定の判定基準を表2に示す。
Figure 2012045779
Figure 2012045779
Figure 2012045779
Figure 2012045779
実施例1〜33は、本発明に係るタイヤ加硫用ブラダーを用いて製造されたタイヤである。該タイヤはインナーライナー層の損傷がなく、エアーインの発生も良好に抑制できた。さらに、耐屈曲亀裂成長性に優れ、転がり抵抗も低減した。
実施例34は、本発明に係るタイヤ加硫用ブラダーを用いて製造されたタイヤであり、インナーライナーが厚さ0.6mmの第1層のみからなる。該タイヤはインナーライナー層の損傷はなかったが、エアーインが発生した。
実施例35は、本発明に係るタイヤ加硫用ブラダーを用いて製造されたタイヤであり、インナーライナーが厚さ0.5mmの第1層、厚さ0.1mmの第2a層、厚さ0.1mmの第2b層からなる。該タイヤはインナーライナー層の損傷はなかったが、エアーインが発生した。耐屈曲亀裂成長性は良好で、転がり抵抗は実施例34と同様であった。
比較例1〜8は、ベントライン形状が本発明の範囲外のタイヤ加硫用ブラダーを用いて製造されたタイヤである。該タイヤはインナーライナー層に損傷が生じた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 タイヤ加硫用ブラダー、2a,2b フランジ部、4 ベントライン、4a 第1ベントライン、4b 第2ベントライン、20,30,40 ポリマーシート、21,31,41 第1層、32,42 第2層、42a 第2a層、42b 第2b層、601 空気入りタイヤ、602 クラウン部、603 サイドウォール部、604 ビード部、604a ビードトウ部、605 ビードコア、606 カーカス、607 ベルト層、608 ビードエーペックス、609 インナーライナー、610 バットレス部。

Claims (5)

  1. 複数のベントラインを備えるタイヤ加硫用ブラダーであって、
    前記ベントラインの溝断面の形状は、ブラダーの金型と接する側の表面における幅が0.5mm以上3.0mm以下およびブラダーの金型と接する側の表面からの深さが0.1mm以上2.0mm以下であり、
    前記ベントラインの溝断面積は0.025mm2以上6.0mm2以下であり、
    前記ベントラインは、タイヤビードトウ部からタイヤバットレス部に対応する部分の第1ベントラインと、前記タイヤバットレス部からタイヤクラウン部に対応する部分の第2ベントラインとを含み、
    前記第1ベントラインは、前記タイヤビードトウ部に対応する部分の接線に対する角度αが60°以上90°以下、かつ、前記第2ベントラインは、前記タイヤビードトウ部に対応する部分の接線に対する角度βが40°以上90°以下であり、
    前記角度αと前記角度βの大きさは、α≧βの関係を満たす、タイヤ加硫用ブラダー。
  2. 前記ベントラインの溝断面の形状は、略矩形、略半円形または略三角形である、請求項1に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  3. 請求項1または2に記載のタイヤ加硫用ブラダーを用いて作製された空気入りタイヤであって、
    インナーライナーは、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を含む第1熱可塑性樹脂組成物よりなる第1層を備える、空気入りタイヤ。
  4. 前記インナーライナーは、さらにスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体を含む第2a熱可塑性樹脂組成物からなる第2a層、およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を含む第2b熱可塑性樹脂組成物からなる第2b層の少なくともいずれかを含む第2層を備える、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第1層の厚みが0.05mm以上0.6mm以下、および前記第2層の厚みが0.01mm以上0.3mm以下である、請求項4に記載の空気入りタイヤ。
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