JP2005246862A - タイヤ加硫用ブラダー - Google Patents

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    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
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    • B29D30/0601Vulcanising tyres; Vulcanising presses for tyres
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    • B29D2030/0655Constructional or chemical features of the flexible cores

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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

【課題】ブラダーとタイヤ内面との間に残留するエアに起因するタイヤ内面の加硫故障を改善することが可能なタイヤ加硫用ブラダーを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ5のクラウン部6からバットレス部7を経てビード部8にわたるタイヤ内面9に当接する外周面10に、クラウン部当接領域10aからバットレス部当接領域10bを経てビード部当接領域10cまで延在するエア抜き用のベント溝11をブラダー周方向Xに所定の間隔で配置したタイヤ加硫用ブラダー1であり、ベント溝11の溝深さDと溝幅Wの関係が、クラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bでD<W、ビード部当接領域10cでD≧Wになっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤを加硫する際に使用するタイヤ加硫用ブラダーに関し、更に詳しくは、ブラダーとタイヤ内面との間に残留するエアに起因するタイヤ内面の加硫故障を改善するようにしたタイヤ加硫用ブラダーに関する。
空気入りタイヤを加硫する際に使用されるタイヤ加硫用ブラダーは、外周面にエア抜き用のベント溝を配置し、加硫時にこのベント溝を介してブラダーとタイヤ内面との間エアを外部に排出するようにしている。通常、ベント溝は、一定の溝幅及び一定の溝深さに形成され、それをブラダー周方向に沿って所定の間隔で配置している(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年、タイヤ断面高さを低くした超偏平タイヤ(偏平率45%以下)が製造されるようになってきている。このようなタイヤを上述したブラダーにより加硫成形すると、ベント溝を介してエアを外部に完全に排出することができず、ブラダーとタイヤ内面との間にエアが残留する場合があり、それによりタイヤ内面に加硫故障が発生するという問題があった。
特開平8−229954号公報
本発明は、ブラダーとタイヤ内面との間に残留するエアに起因するタイヤ内面の加硫故障を改善することが可能なタイヤ加硫用ブラダーを提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ加硫用ブラダーは、空気入りタイヤのクラウン部からバットレス部を経てビード部にわたるタイヤ内面に当接する外周面に、クラウン部当接領域からバットレス部当接領域を経てビード部当接領域まで延在するエア抜き用のベント溝をブラダー周方向に所定の間隔で配置したタイヤ加硫用ブラダーにおいて、前記ベント溝の溝深さDと溝幅Wの関係を、前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域でD<W、前記ビード部当接領域でD≧Wにしたことを特徴とする。
本発明の他のタイヤ加硫用ブラダーは、空気入りタイヤのクラウン部からバットレス部を経てビード部にわたるタイヤ内面に当接する外周面に、クラウン部当接領域からバットレス部当接領域を経てビード部当接領域まで延在するエア抜き用のベント溝をブラダー周方向に所定の間隔で配置したタイヤ加硫用ブラダーにおいて、前記ベント溝の溝深さを前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域よりも前記ビード部当接領域で深くしたことを特徴とする。
本発明の更に他のタイヤ加硫用ブラダーは、空気入りタイヤのクラウン部からバットレス部を経てビード部にわたるタイヤ内面に当接する外周面に、クラウン部当接領域からバットレス部当接領域を経てビード部当接領域まで延在するエア抜き用のベント溝をブラダー周方向に所定の間隔で配置したタイヤ加硫用ブラダーにおいて、前記ベント溝の溝幅Wを前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域よりも前記ビード部当接領域で狭くしたことを特徴とする。
上述した本発明の構成によれば、ビード部当接領域におけるベント溝の潰れを抑制することができるので、ブラダーとタイヤ内面との間に残留するエアをベント溝を介して外部に排出し、除去することができる。そのため、ブラダーとタイヤ内面との間に残留するエアに起因するタイヤ内面の加硫故障を改善することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明のタイヤ加硫用ブラダーの一実施形態を示し、このブラダー1は伸縮自在な中空樽状のゴム層2を有し、その上下端部3,4が肉厚に構成され、タイヤ加硫機に取り付ける取付部になっている。
図2に示すように、空気入りタイヤ5のクラウン部6から両側のバットレス部7をそれぞれ経て各ビード部8にわたるタイヤ内面9に当接する外周面10には、図3に示すようにクラウン部当接領域10aから両側のバットレス部当接領域10bをそれぞれ経て各ビード部当接領域10cまで、ブラダー周方向Xに対して傾斜しながら延在する上下のエア抜き用のベント溝11が、ブラダー周方向Xに沿って所定の間隔で設けられている。
各ベント溝11は、溝幅Wがクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bよりもビード部当接領域10cで狭くなっており、図3に示す例では、ビード部当接領域10cに向けて次第に狭くし、ビード部当接領域10c側に位置する程溝幅Wを狭くしている。
また、断面が矩形状に形成されたベント溝11は、図4に示すように、溝深さDがクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bよりもビード部当接領域10cで深くなっており、図示する例ではビード部当接領域10cに向けて次第に深くし、ビード部当接領域10c側に位置する程溝深さDを深くしている。
ベント溝11の溝深さDと溝幅Wの関係は、クラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bでD<W、ビード部当接領域10cでD≧Wにしてあり、ベント溝11の偏平比(溝深さ/溝幅)をクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bで小さく、ビード部当接領域10cで大きくしている。
本発明者らは、タイヤ断面高さを低くした超偏平タイヤにおいて、ブラダーとタイヤ内面との間にエアが残留し、加硫故障が発生する問題について鋭意検討し、試験を重ねた結果、以下のことを知見した。
即ち、加硫工程において、ブラダーを膨張させると、図2の点線で示すように、空気入りタイヤ5のビード部8とクラウン部6のタイヤ内面領域9a,9bに圧接してから、他のタイヤ内面領域に圧接する。その際に空気タイヤ5とブラダー1との間のエアはベント溝11を介して外部に排出されるが、その時のブラダー1とビード部8のタイヤ内面領域9aとの間の接触圧が、他のタイヤよりも超偏平タイヤが数倍高くなることがわかった。そのため、従来のブラダーでは、ブラダーがタイヤ内面全体に圧接する前にベント溝がビード部で押し潰されて塞がれ、エアを外部に排出することができず、ブラダーとタイヤ内面との間にエアが残留していたのである。
そこで、ブラダー形状を改良し、膨張時にブラダーとビード部のタイヤ内面領域との間の接触圧が高くなる前、即ちベント溝が潰れる前にブラダーをタイヤ内面全体に圧接させ、エアをベント溝から排出させようとしたが、ブラダー形状の改良ではベント溝が潰れる前にブラダーをタイヤ内面全体に圧接させることができず、残留エアの問題を解決することが難しいことがわかった。
そこで、ベント溝の形状に着目し、その形状とベント溝が潰される圧力との関係を調べたところ、ベント溝の偏平比(溝深さ/溝幅)が大きい程、耐圧性が良いことがわかった。
従来のベント溝は、図4(a)に示すように、溝幅より溝深さを短くした断面矩形状で、クラウン部当接領域からビード部当接領域まで延在している。そこで、本発明では、ベント溝11において、問題のないクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bでは従来と同じD<Wにし、耐圧性が要求されるビード部当接領域10cでは、その逆にD≧Wにしたのである。これにより、ブラダーがタイヤ内面全体に圧接する前にベント溝11がビード部当接領域10cで押し潰され難くなるので、ブラダー1とタイヤ内面9との間に残留するエアをベント溝11を介して外部に排出することができる。従って、ブラダー1とタイヤ内面9との間に残留するエアに起因するタイヤ内面9の加硫故障を改善することができる。
また、残留エアを抜け易くするための気抜き剤をタイヤ内面9に塗布する必要がなくなるため、塗布工程の削減とコストダウンを図ることも可能になる。
ベント溝11の溝深さDと溝幅Wの関係が、クラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bにおいてD≧Wになると、タイヤ内面に配置されるインナーライナー層の表面の起伏が起伏幅に対して大きくなり過ぎるため、走行時に起伏部分にクラックが発生し易くなる。
ベント溝11の溝深さDと溝幅Wの関係が、ビード部当接領域10cにおいてD<Wになると、ブラダー1とタイヤ内面9との間に残留するエアを外部に排出する確実性が低下する。
クラウン部当接領域10a、バットレス部当接領域10b、及びビード部当接領域10c以外の領域では溝深さDと溝幅Wの関係は、いづれの関係であってもよい。
また、ベント溝の偏平比(溝深さ/溝幅)を大きくする手法として、溝深さを深くする程、及び/または溝幅を狭くする程、大きくすることができる。
そこで、ベント溝11の溝深さDをクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bよりもビード部当接領域10cで深くすることも、ベント溝11のビード部当接領域10cでの押し潰れを抑制する上で有効であり、またベント溝11の溝幅Wをクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bよりもビード部当接領域10cで狭くすることも効果があり、更に上述した各構成を適宜組み合わせるようにしてもよい。好ましくは、上述した実施形態のように、各構成を全て組み合わせるようにするのがよい。
本発明において、ベント溝11の溝幅Wと溝深さDとしては、ベント溝11の溝深さDと溝幅Wの関係を、クラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bでD<W、ビード部当接領域10cでD≧Wにした場合には、クラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bで溝幅Wを0.5〜1.2mm、溝深さDを0.2〜0.5mm、ビード部当接領域10cで溝幅Wを0.4〜1.0mm、溝深さDを0.4〜1.0mmにすることができる。
クラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bでの溝幅Wが0.5mm未満であると、エア抜きに要する溝断面積を確保することが難しくなり、逆に1.2mmを超えると、タイヤ内面に配置されるインナーライナー層の加硫後の厚さ(ベント溝11にゴムが流れ込むため、その分ベント溝11に面する部分以外の厚さが薄くなる)を確保する上で好ましくない。また、溝深さDが0.2mm未満であっても、エア抜きに要する溝断面積を確保することが難しくなり、逆に0.5mmを超えると、耐クラック性の点から好ましくない。
ビード部当接領域10cでの溝幅Wが0.4mm未満であっても、エア抜きに要する溝断面積を確保することが難しくなり、逆に1.0mmを超えると、ベント溝11が押し潰され易くなるため、好ましくない。また、溝深さDが0.4mm未満であると、ベント溝11が押し潰され易くなり、逆に1.0mmを超えると、タイヤ内面に配置されるインナーライナー層の加硫後のビード部での厚さを確保する上で好ましくない。
また、ベント溝11の溝深さDをクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bよりもビード部当接領域10cで深くした場合には、溝深さDをクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bで0.2〜0.5mm、ビード部当接領域10cで0.4〜1.0mmにするのがよい。その際の溝幅Wとしては0.5〜1.0mmにすることができる。溝深さD及び溝幅Wを上記範囲にしたのは、上述と同様の理由である。
また、ベント溝11の溝幅Wをクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bよりもビード部当接領域10cで狭くした場合には、溝幅Wをクラウン部当接領域10a及びバットレス部当接領域10bで0.5〜1.2mm、ビード部当接領域10cで0.4〜1.0mmにするのがよい。その際の溝深さDとしては0.4〜0.5mmにすることができる。溝深さD及び溝幅Wを上記範囲にしたのも、上述と同様の理由である。
上述した数値は、いずれも加硫内圧条件及びタイヤサイズに応じて適宜選択するものである。また、各数値は、ブラダー1を膨張させる前の値である。
本発明は、特に偏平率を45%以下にした超偏平タイヤを加硫する際に使用するブラダーとして好ましく用いることができるが、それに限定されず、偏平率が45%を超える空気入りタイヤにも好適に使用することができる。
図3,4に示す構成を有するベント溝を設けた本発明ブラダーと、ベント溝の溝幅及び溝深さを一定にした従来ブラダーにより、偏平率を30%にした空気入りタイヤ(タイヤサイズ275/30R19)を加硫成形した後、タイヤ内面の加硫故障発生率を調べたところ、表1に示す結果を得た。
なお、本発明ブラダーにおけるベント溝は、クラウン部当接領域における溝幅が0.8mm、溝深さが0.3mmm であり、ビード部当接領域では溝幅が0.5mm、溝深さが0.6mmm である。従来ブラダーにおけるベント溝は、溝幅が0.8mm、溝深さが0.3mmm で一定である。気抜き剤(タルク、雲母等を配合した溶液)は、本発明ブラダーの場合には使用せず、従来ブラダーでは使用した。
Figure 2005246862
表1から明らかなように、本発明ブラダーは、ブラダーとタイヤ内面との間に残留するエアに起因するタイヤ内面の加硫故障を改善できることがわかる。また、気抜き剤を不要にできることがわかる。
本発明のタイヤ加硫用ブラダーの一実施形態を示す斜視図である。 図1のブラダーを膨張させてタイヤ内面に圧接した状態を示す要部断面図である。 ブラダー外周面に設けたベント溝を示す要部拡大図である。 図3のベント溝の拡大断面を示し、(a)はクラウン部当接領域におけるベント溝の断面図、(b)はビード部当接領域におけるベント溝の断面図である。
符号の説明
1 タイヤ加硫用ブラダー
2 ゴム層
3 上端部
4 下端部
5 空気入りタイヤ
6 クラウン部
7 バットレス部
8 ビード部
9 タイヤ内面
10 外周面
10a クラウン部当接領域
10b バットレス部当接領域
10c ビード部当接領域
11 ベント溝
X ブラダー周方向

Claims (7)

  1. 空気入りタイヤのクラウン部からバットレス部を経てビード部にわたるタイヤ内面に当接する外周面に、クラウン部当接領域からバットレス部当接領域を経てビード部当接領域まで延在するエア抜き用のベント溝をブラダー周方向に所定の間隔で配置したタイヤ加硫用ブラダーにおいて、
    前記ベント溝の溝深さDと溝幅Wの関係を、前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域でD<W、前記ビード部当接領域でD≧Wにしたタイヤ加硫用ブラダー。
  2. 空気入りタイヤのクラウン部からバットレス部を経てビード部にわたるタイヤ内面に当接する外周面に、クラウン部当接領域からバットレス部当接領域を経てビード部当接領域まで延在するエア抜き用のベント溝をブラダー周方向に所定の間隔で配置したタイヤ加硫用ブラダーにおいて、
    前記ベント溝の溝深さを前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域よりも前記ビード部当接領域で深くしたタイヤ加硫用ブラダー。
  3. 空気入りタイヤのクラウン部からバットレス部を経てビード部にわたるタイヤ内面に当接する外周面に、クラウン部当接領域からバットレス部当接領域を経てビード部当接領域まで延在するエア抜き用のベント溝をブラダー周方向に所定の間隔で配置したタイヤ加硫用ブラダーにおいて、
    前記ベント溝の溝幅Wを前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域よりも前記ビード部当接領域で狭くしたタイヤ加硫用ブラダー。
  4. 前記ベント溝の溝深さDを前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域よりも前記ビード部当接領域で深くした請求項1または3に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  5. 前記ベント溝の溝幅Wを前記クラウン部当接領域及び前記バットレス部当接領域よりも前記ビード部当接領域で狭くした請求項1または2に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  6. 前記ベント溝の溝深さDをビード部当接領域側に位置する程深くした請求項2または4に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
  7. 前記ベント溝の溝幅Wをビード部当接領域側に位置する程狭くした請求項3または5に記載のタイヤ加硫用ブラダー。
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