JP2017193194A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2017193194A
JP2017193194A JP2016082806A JP2016082806A JP2017193194A JP 2017193194 A JP2017193194 A JP 2017193194A JP 2016082806 A JP2016082806 A JP 2016082806A JP 2016082806 A JP2016082806 A JP 2016082806A JP 2017193194 A JP2017193194 A JP 2017193194A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
row
tire
rim
bead
cross
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016082806A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6763188B2 (ja
Inventor
憲二 植田
Kenji Ueda
憲二 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2016082806A priority Critical patent/JP6763188B2/ja
Priority to EP17163896.8A priority patent/EP3235664B1/en
Priority to CN201710207687.XA priority patent/CN107444026B/zh
Priority to US15/489,347 priority patent/US20170297381A1/en
Publication of JP2017193194A publication Critical patent/JP2017193194A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6763188B2 publication Critical patent/JP6763188B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/04Bead cores
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/02Seating or securing beads on rims
    • B60C15/024Bead contour, e.g. lips, grooves, or ribs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/02Seating or securing beads on rims
    • B60C15/028Spacers between beads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/04Bead cores
    • B60C15/05Bead cores multiple, i.e. with two or more cores in each bead
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C5/00Inflatable pneumatic tyres or inner tubes
    • B60C5/12Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim
    • B60C5/14Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim with impervious liner or coating on the inner wall of the tyre
    • B60C2005/145Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim with impervious liner or coating on the inner wall of the tyre made of laminated layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/04Bead cores
    • B60C2015/046Cable cores, i.e. cores made-up of twisted wires

Abstract

【課題】良好なリムずれの防止性能とリム組み性とが実現された空気入りタイヤの提供。【解決手段】このタイヤ2では、コア16を周方向に垂直な面で切った断面において、ワイヤの断面30が略軸方向に並べられた列が半径方向に三列以上積層されている。半径方向において最も内側に位置する第一列中に存在するワイヤの断面30と、第一列の外側に積層された第二列の中に存在するワイヤの断面30とは互い違いに配置されている。第一列の中に存在するワイヤの断面30の数N1は、上記第二列の中に存在するワイヤの断面30の数N2よりも1少ない。このタイヤ2を周方向に垂直な面で切った断面において、ビード8の部分のヒール面36の輪郭は、このビード8の部分の外側に向けて凸な円弧Cを備えている。上記円弧Cの曲率半径Rは、8mm以上12mm以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤは、そのビードがリムと嵌合することで、リムに取り付けられる。リムと嵌合されたビードはリムを締め付ける。この締め付け力により、タイヤはリムに固定されている。車両の急加速時又は急減速時に、リムとビードとの間に周方向に大きな力が発生する。ビードの締め付け力が充分でない場合、リムがビードに対してずれる「リムずれ」を起こすことがある。リムずれは、操縦安定性の低下や走行時の車両の振動を招来しうる。
リム径に対するビードのコアの径を小さくすることで、ビードの締め付け力が大きくされる。これによりリムずれは抑制できる。しかし、ビードのコアの径を小さくすると、ビードをリムに嵌合するとき、大きな嵌合圧が必要となる。このタイヤでは、リムへの取り付けに手間がかかる。このタイヤでは、大きな嵌合圧の影響で、ビードが局部的に捻れるおそれがある。捻れにより、不完全な嵌合が生じうる。
ビードの締め付け力のばらつきを抑えながら、良好なリム組性を実現したタイヤが、特開2014−94694公報に開示されている。このタイヤでは、ビードの内側に、インスレーションとクッション層とが設けられている。
特開2014−94694公報
さらなるリムずれ防止性能とリム組み性の改善が求められている。タイヤは、通常正規リムに装着される。正規リムでは、基準となるリム径(ここでは基準径と称される)及び許容されるリム径の範囲(上限値と下限値)が決められている。リム径が規格の下限値であるリムに対しても、リムずれを防止するのに十分なビード締め付け力が維持される必要がある。リム径が規格の上限値であるリムに対しても、容易にリム組ができる嵌合圧が維持される必要がある。
これまでのタイヤでは、リム径の変化に対するビード締め付け力の変化の割合(締め付け力勾配)が大きかった。このタイヤでは、リム径が下限値のリムに対する、ビード締め付け力の低下は大きい。このリムに対してリム径を小さくすることで十分なビード締め付け力を得ようとすると、大幅にビード径を小さくしなければならない。この場合、リム径が上限値のリムに対して、嵌合圧はさらに大きくなる。さらには、これまでのタイヤは、同じリム径のリムに対しても、ビード締め付け力のばらつきが大きかった。これらにより、リムずれの防止性能とリム組み性とを共に改善することが困難であった。
本発明の目的は、良好なリムずれの防止性能とリム組み性とが実現された空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、一対のビードを備えている。それぞれのビードはコアを備えている。上記コアは、略周方向に延びる少なくとも一本の非伸縮性ワイヤより構成された螺旋構造を有している。上記コアを周方向に垂直な面で切った断面において、上記ワイヤの断面が略軸方向に並べられた列が半径方向に三列以上積層されている。上記列のうち、半径方向において最も内側に位置する列が第一列とされ、第一列の外側に積層された列が第二列とされたとき、上記第一列の中に存在するワイヤの断面と上記第二列の中に存在するワイヤの断面とは互い違いに配置されている。上記第一列の中に存在するワイヤの断面の数N1は、上記第二列の中に存在するワイヤの断面の数N2よりも1少ない。上記列が延びる方向において、少なくとも2つの上記列の外側端の位置が等しく、かつ、これらの外側端が他の列の外側端よりも外側に位置している。少なくとも2つの上記列の内側端の位置が等しく、かつ、これらの内側端が他の列の内側端よりも内側に位置している。このタイヤを周方向に垂直な面で切った断面において、上記ビードの部分のヒール面の輪郭は、このビードの部分の外側に向けて凸な円弧Cを備えている。上記円弧Cの曲率半径Rは、8mm以上12mm以下である。
好ましくは、上記円弧Cの軸方向幅は6.0mm以上7.0mm以下である。
好ましくは、このタイヤを周方向に垂直な面で切った断面において、上記ビードの部分の底面が軸方向となす角度は、15°以上20°以下である。
このタイヤは、インナーライナーとチェーファーとをさらに備えている。好ましくは、上記インナーライナーは、このタイヤの内面を構成する主層とこの主層に積層されたタイガム層とを備えており、上記ビードの半径方向内側において、上記主層は上記チェーファーの半径方向外側まで延びている。
発明者らは、リムずれ防止性能とリム組み性とを改善するために、ビードの形状についての検討を行った。その結果、コア断面内に並べるワイヤの断面の並べ方、及びビードの部分のヒール面の形状を適正にすることにより、締め付け力勾配及びビード締め付け力のばらつきが小さくされた上で、嵌合圧が低減できることを見出した。本発明に係る空気入りタイヤでは、リム径が規格の上限及び下限のリムに対しても、良好なリムずれ防止性能とリム組み性とが実現されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤのコアの部分が示された模式図である。 図3は、従来のタイヤにおけるコア中のワイヤの構成が示された模式図である。 図4は、ヒール面の曲率半径と締め付け力勾配との関係が示された概念図である。 図5は、嵌合圧とビード締め付け力との関係が示された概念図である。 図6(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態におけるコア中のワイヤの構成が示された模式図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2の一部が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図示されないが、このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ2は、一対のサイドウォール4、一対のクリンチ6、一対のビード8、カーカス10、インナーライナー12及び一対のチェーファー14を備えている。図示されないが、このタイヤ2は、これら以外に、トレッド、ベルト及びバンドをさらに備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着される。
図示されないが、トレッドは、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッドは、路面と接地するトレッド面を形成する。トレッド面には、溝が刻まれている。この溝により、トレッドパターンが形成されている。トレッドは、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのサイドウォール4は、トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。サイドウォール4は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール4は、カーカス10の損傷を防止する。
それぞれのクリンチ6は、サイドウォール4の半径方向略内側に位置している。クリンチ6は、軸方向において、ビード8及びカーカス10よりも外側に位置している。クリンチ6は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ6は、リムのフランジと当接する。
それぞれのビード8は、クリンチ6の軸方向内側に位置している。ビード8は周方向に延びている。ビード8は、コア16と、このコア16から半径方向外向きに延びるエイペックス18とを備えている。コア16はリング状である。エイペックス18は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス18は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ10からなる。カーカスプライ10は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド及びサイドウォール4に沿っている。カーカスプライ10は、コア16の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ10には、主部22と折り返し部24とが形成されている。このカーカス10は、2枚以上のカーカスプライ10からなってもよい。
図示されないが、カーカスプライ10は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。このコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
図示されないが、ベルトは、トレッドの半径方向内側に位置している。ベルトは、カーカス10と積層されている。ベルトは、カーカス10を補強する。ベルトは、内側層及び外側層からなる。図示されていないが、内側層及び外側層のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルトが、3以上の層を備えてもよい。
図示されないが、バンドは、トレッドの半径方向内側に位置している。バンドは、ベルトの半径方向外側に位置している。バンドは、ベルトに積層されている。バンドは、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンドは、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。バンドは、タイヤ2の半径方向の剛性に寄与しうる。バンドは、走行時に作用する遠心力の影響を抑制しうる。このタイヤ2は、高速安定性に優れる。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー12は、カーカス10の内側に位置している。インナーライナー12は、カーカス10の内面に接合されている。インナーライナー12は、主層及びタイガム層を備えている。インナーライナー12は、主層26とタイガム層28とからなる。主層26は、タイヤ2の内面を構成している。主層26は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。主層26は、内圧を保持する役割を果たす。この実施形態では、主層26はビード8の半径方向内側まで延びている。主層26は、ビード8の半径方向内側において、チェーファー14と積層されている。タイガム層28は、主層26に積層されている。タイガム層28は接着性に優れた架橋ゴムよりなる。
それぞれのチェーファー14は、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー14がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。このタイヤ2では、チェーファー14は、布とこの布に含浸したゴムとから構成されている。チェーファー14が、クリンチ6と一体として構成されていてもよい。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リムTRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ2の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
図2には、コア16の断面及びカーカス10がタイヤ2のビード8の部分の輪郭と共に示されている。コア16は、周方向に巻回された非伸縮性ワイヤを含む。このコア16は、一本のワイヤが巻回されることで構成されている。コア16が、2本以上のワイヤが巻回されることで構成されていてもよい。換言すれば、コア16は、略周方向に延びる少なくとも一本の非伸縮性ワイヤより構成された螺旋構造を有している。ワイヤの典型的な材質は、スチールである。
図2に示されるとおり、周方向に垂直な面で切った断面において、コア16には複数のワイヤの断面30(ワイヤ断面30)が並べられている。それぞれのワイヤ断面30は円形である。コア16には、ワイヤ断面30が並べられた列が三列以上積層されている。この列が延びる方向は、ワイヤ列方向と称される。図2では、ワイヤ列方向は、略軸方向である。通常、ワイヤ列方向と軸方向とがなす角度は、20°以下である。図2のコア16では、この列が四列積層されている。これらの列のうち、半径方向において最も内側に位置する列は、第一列と称される。第一列の半径方向外側に積層された列は、第二層と称される。これらの列は、内側から外側に向けて順に第一列、第二列、第三列及び第四列と称される。図2に示されるように、このタイヤ2では、第一列の中に存在するワイヤ断面30と上記第二列の中に存在するワイヤ断面30とは、ワイヤ方向位置がずれている。これらは、互い違いに配置されている。換言すれば、第一列の中に存在するワイヤ断面30と上記第二列の中に存在するワイヤ断面30とは、千鳥状に配置されている。
このタイヤ2では、第一列の中に存在するワイヤ断面30の個数N1は第二列に存在するワイヤ断面30の個数N2よりも1少ない。図2の実施形態のコア16では、個数N1は4であり、個数N2は5である。
このタイヤ2では、ワイヤ列方向において、少なくとも2つの列の外側端(軸方向外側に位置する端)の位置が等しく、かつこれらの外側端は他の列の外側端よりも外側に位置している。これら外側端のワイヤ列方向位置が等しい列における、外側端の共通接線は、ワイヤ列方向に垂直な方向に延びる。図2の実施形態では、第二列、第三列及び第四列の外側端の位置が等しい。これらの外側端は、第一列の外側端よりも外側に位置している。第二列、第三列及び第四列の外側端の共通接線TL1は、ワイヤ列方向に垂直な方向に延びている。この実施形態では、共通接線TL1は、ほぼ半径方向に延びている。
このタイヤ2では、ワイヤ列方向において、少なくとも2つの列の内側端(軸方向内側に位置する端)の位置が等しく、かつこれらの内側端は他の列の内側端よりも内側に位置している。これら内側端のワイヤ列方向位置が等しい列における、内側端の共通接線は、ワイヤ列方向に垂直な方向に延びる。図2の実施形態では、第二列、第三列及び第四列の内側端の位置が等しい。これらの内側端は、第一列の内側端よりも内側に位置している。第二列、第三列及び第四列の外側端の共通接線TL2は、ワイヤ列方向に垂直な方向に延びている。この実施形態では、共通接線TL2は、ほぼ半径方向に延びている。
図2に示されるとおり、ビード8の部分の外面は、このタイヤ2が正規リムに装着されたときリムのシート面と当接する底面32と、リムのフランジと当接するサイド面34と、底面32とサイド面34との間に位置するヒール面36とを備えている。このタイヤ2では、このタイヤ2を周方向に垂直な面で切った断面において、ヒール面36の輪郭は、このビード8の部分の外側に向けて凸な円弧Cである。円弧Cは、リムの方向に向けて凸である。すなわち、円弧Cの中心は、底面32の半径方向外側に位置する。円弧Cの中心は、サイド面34の軸方向内側に位置する。この実施形態では、底面32の輪郭は、略直線状である。サイド面34の輪郭は、ヒール面36の半径方向外側において略直線状である。図において、点P1は底面32とヒール面36との接点である。底面32とヒール面36とは、点P1において接している。点P2はヒール面36とサイド面34との接点である。ヒール面36とサイド面34とは、点P2において接している。
図において、矢印Rは、円弧Cの曲率半径である。このタイヤ2では、曲率半径Rは、8mm以上12mm以下である。
以下、本発明の作用効果が説明される。
正規リムでは、許容されるリム径の範囲(上限と下限)が決められている。リム径が規格の下限値であるリムに対しても、リムずれを防止するのに十分なビード締め付け力が維持される必要がある。リム径が規格の上限値であるリムに対しても、容易にリム組みができる嵌合圧が維持される必要がある。これまでのタイヤでは、リム径の変化に対するビード締め付け力の変化の割合が大きかった。このため、リム径が下限値のリムに対する、ビード締め付け力の低下は大きい。このリムに対してリム径を小さくすることで十分なビード締め付け力を得ようとすると、大幅にビード径を小さくしなければならない。この場合、リム径が上限値のリムに対して、嵌合圧はさらに大きくなる。さらには、これまでのタイヤは、同じリム径のリムに対しても、ビード締め付け力のばらつきが大きかった。これらにより、リムずれの防止性能とリム組み性とを共に改善することが困難であった。
図3(a)は、従来のタイヤにおけるコア40中のワイヤの構成例が示された模式図である。このコア40では、一本の非伸縮性ワイヤが周方向に巻回されている。このコア40では、第一列から第三列の中に存在するワイヤ断面42の数は、いずれも5である。この構造のコア40では、第一列から第三列までは、一つのワイヤ断面42の半径方向外側に、一つのワイヤ断面42が載っている。この構造は、ワイヤ断面42の位置がずれ易い。図3(b)に示されるとおり、ビード8に力が加わったとき、ワイヤ断面42の位置がずれることで、コア40が変形しうる。実質的にコア40の幅が広くなり、ビード8に力が加わったときのビード締め付け力の変化の割合が大きくなる。発明者らは、このコア40の変形が、締め付け力勾配を大きくする原因の一つであることを見出した。発明者らは、特に、第一列のワイヤ断面42と第二列のワイヤ断面42とのずれが、締め付け力勾配を大きくすることを見出した。さらに、このコア40の変形は、ビード締め付け力及び嵌合圧のばらつきを大きくする。このコア40を有するタイヤでは、タイヤごとに、ビード締め付け力及び嵌合圧がばらつく。
図示されないが、複数のワイヤが並列されたテープを、周方向に巻回してコアが構成されることがある。このコアにおいても、その断面において、各列に位置するワイヤ断面の数は同じである。一つのワイヤ断面の半径方向外側に、一つのワイヤ断面が載っている。この構造は、ワイヤ断面の位置がずれ易い。このタイヤの締め付け力勾配は大きい。このタイヤのビード締め付け力及び嵌合圧のばらつきは大きい。
本発明に係るタイヤ2のコア16では、第一列の中に存在するワイヤ断面30と上記第二列の中に存在するワイヤ断面30とは互い違いに配置されている。第一列の中に存在するワイヤ断面30の数N1は上記第二列の中に存在するワイヤ断面30の数N2よりも1少ない。この構造により、第二列に位置する一つワイヤ断面30は、この列の両端に位置するワイヤ断面30を除いて、第一列に位置する二つのワイヤ断面30の間に位置している。これらのワイヤ断面30は、第一列に位置する二つのワイヤ断面30により支えられる。この第二列のワイヤ断面30の位置は、ビード8に力が付加されたときにおいても、第一列のワイヤ断面30の位置からずれることが抑えられている。このコア16では、特にビード締め付け力に影響を及ぼす第一列と第二列における、ワイヤ断面30の位置のずれが抑えられている。このタイヤ2の締め付け力勾配は小さい。さらに、ワイヤ断面30のずれが抑えられているため、このタイヤ2ではこのタイヤ2のビード締め付け力及び嵌合圧のばらつきが抑えられている。このタイヤ2のビード締め付け力及び嵌合圧のばらつきは小さい。
本発明に係るタイヤ2のコア16では、ワイヤ列方向において、少なくとも2つの列の外側端の位置が等しく、かつこれらの外側端は他の列の外側端よりも外側に位置している。これら外側端のワイヤ列方向位置が等しい列における、外側端の共通接線は、ワイヤ列方向に垂直な方向に延びる。さらに、少なくとも2つの列の内側端の位置が等しく、かつこれらの内側端は他の列の内側端よりも内側に位置している。これら内側端のワイヤ列方向位置が等しい列における、内側端の共通接線は、ワイヤ列方向と垂直な方向に延びる。これにより、タイヤ2の製造時においてコア16を製造装置にセットする際に、コア16の変形が防止されている。ビード8に力が付加されたときにおいて、コア16の変形が抑えられている。このタイヤ2の締め付け力勾配は小さい。このタイヤ2のビード締め付け力及び嵌合圧のばらつきは小さい。
本発明に係るタイヤ2のコア16では、ヒール面36の輪郭は、ビード8の部分の外側に向けて凸な円弧Cで構成されている。この円弧Cの曲率半径Rは8mm以上12mm以下である。従来のタイヤに比べて、円弧Cの曲率半径は大きい。その輪郭が大きな曲率半径Rを有するヒール面36により、タイヤ2をリムに嵌合するとき、このビード8の部分は小さな圧力でリムのバンプを乗り越えうる。このヒール面36は、嵌合圧の低減に効果的に寄与する。このタイヤ2では、従来のタイヤに比べて、嵌合圧が小さい。
図4は、曲率半径Rと締め付け力勾配との関係を概念的に表したグラフである。このグラフにおける締め付け力勾配は、「リムの基準径−0.29mm」と「リムの基準径+0.38mm」との間における、リム径の変化に対するビード締め付け力の変化の割合である。図において、線Aは、図3(a)のコア40の構造を備えるタイヤについて、曲率半径Rと締め付け力勾配との関係を表す。曲率半径Rが大きくなるにつれて、締め付け力勾配も大きくなっている。
線Bは、図2のコア16の構造のタイヤ2について、曲率半径Rと締め付け力勾配との関係を表す。前述のとおり、本タイヤ2では、第一列の中に存在するワイヤ断面30の数N1は第二列の中に存在するワイヤ断面30の数N2よりも1少ない。図2に示されるように、コア16の外形には、そのヒール面36側の角に、切り欠きが生じている。このため、円弧Cの曲率半径Rを大きくしても、十分なコア16とヒール面36との間の厚みが確保されている。これにより、曲率半径Rを大きくしたとき、従来のタイヤと比べて、締め付け力勾配が大きくなることが抑えられている。すなちわ、図4に示されるように、線Bの傾きは、線Aの傾きより小さい。本タイヤ2では、曲率半径Rを大きくしても適切な締め付け力勾配が維持される。コア16断面内に並べるワイヤ断面30の並べ方を前述の通りとすること、及びヒール面36の輪郭の曲率半径Rを8mm以上12mm以下にすることの組み合わせにより、ビード8の締め付け力勾配が小さくされた上で、嵌合圧が低減できる。このタイヤ2では、リム径が規格の上限及び下限のリムに対しても、良好なリムずれ防止性能とリム組み性とが実現されている。
図5は、嵌合圧とビード締め付け力との関係を概念的に表したグラフである。図において、線Aは従来のタイヤについて、嵌合圧とビード締め付け力との関係を表す。例えばリム径が上限値に近づくにつれて、嵌合圧は大きくなり、かつビード締め付け力が大きくなる。すなわち、嵌合圧とビード締め付け力との関係は、正比例に近い。線Aは、ほぼ直線となる。図には嵌合圧の上限値及びビード締め付け力の下限値が記載されている。図において、嵌合圧の上限値以下でかつビード締め付け力の下限値以上の領域は、規格適合領域と称される。線Aにおいて、規格適合領域に位置する部分は小さい。このタイヤでは、リム径が規格の上限及び下限のリムに対して嵌合圧及びビード締め付け力の規格を満足させるのは容易ではない。このタイヤでは、リムずれ防止性能とリム組み性と改善するのは容易ではない。
図において、線Bは本発明に係るタイヤ2について、嵌合圧とビード締め付け力との関係を表す。本タイヤ2では、締め付け力勾配が小さくされているため、例えばリム径が上限値に近づいても、ビード締め付け力の増加は小さい。すなわち、この線Bの傾きは、線Aの傾きよりも小さい。さらに、本タイヤ2では、嵌合圧が小さい。線Bは線Aに比べて、図の左側に位置している。これらにより、線Bにおいて規格適合領域に位置する部分は、線Aにおいて規格適合領域に位置する部分より大きい。本タイヤ2では、リム径が規格の上限及び下限のリムに対して、容易に嵌合圧及び締め付け力の規格を満たすことができる。本タイヤ2では、従来のタイヤと比べて、小さな嵌合圧及び大きなビード締め付け力が実現されうる。本タイヤ2では、リム径が規格の上限及び下限のリムに対しても、良好なリムずれ防止性能とリム組み性とが実現されている。
円弧Cの曲率半径Rは、9mm以上がより好ましい。曲率半径Rを9mm以上とすることで、このヒール面36は、嵌合圧の低減により効果的に寄与する。このタイヤ2では、従来のタイヤに比べて、嵌合圧が小さい。円弧Cの曲率半径Rは、11mm以下がより好ましい。曲率半径Rを11mm以下とすることで、このタイヤ2では、十分なコア16とヒール面36との間の厚みが確保されている。これにより、締め付け力勾配が大きくなることが効果的に抑えられている。
図2において、両矢印Wは、円弧Cの軸方向幅である。幅Wは6.0mm以上が好ましい。幅Wを6.0mm以上とすることで、このヒール面36は、嵌合圧の低減により効果的に寄与する。このタイヤ2では、従来のタイヤに比べて、嵌合圧が小さい。この観点から幅Wは6.2mm以上がより好ましい。幅Wは7.0mm以下が好ましい。幅Wを7.0mm以下とすることで、このタイヤ2では、十分なコア16とヒール面36との間の厚みが確保されている。これにより、締め付け力勾配が大きくなることが効果的に抑えられている。この観点から幅Wは6.8mm以下がより好ましい。この観点から幅Wは6.4mmが最も好ましい。
図2において、両矢印Hは、円弧Cの半径方向高さである。高さHは8.5mm以上が好ましい。高さHを8.5mm以上とすることで、このヒール面36は、嵌合圧の低減により効果的に寄与する。このタイヤ2では、従来のタイヤに比べて、嵌合圧が小さい。この観点から高さHは8.6mm以上がより好ましい。高さHは9.0mm以下が好ましい。高さHを9.0mm以下とすることで、このタイヤ2では、十分なコア16とヒール面36との間の厚みが確保されている。これにより、締め付け力勾配が大きくなることが効果的に抑えられている。この観点から高さHは8.9mm以下がより好ましい。
図2において、角度θは、接点P1において、底面32が軸方向となす角度である。角度θは、15°以上20°以下が好ましい。角度θを15°以上20°以下とすることで、この底面32はリムのシート面と密着しうる。この底面32は、リムずれ防止に効果的に寄与する。このタイヤ2は良好なリムずれ防止性能が実現されている。これらの観点から角度θは17°が最も好ましい。なお、この角度θの好ましい範囲は、このタイヤ2が、そのシート面が軸方向となす角度が5°であるリムに装着されることが前提である。
前述のとおり、インナーライナー12の主層26は、ビード8の半径方向内側まで延びているのが好ましい。この主層26がチェーファー14と積層されるのが好ましい。この主層26は、タイヤ2の内圧の保持に寄与する。このタイヤ2では、良好な内圧保持性能が実現されている。
図2に示されるように、第一列に位置するワイヤの半径方向内側端に接する面が、コア16の半径方向内側面を構成する。図2において、両矢印Dは、第一列の中心点におけるコア16の半径方向内側面と、底面32との半径方向距離である。距離Dは、2.5mm以上が好ましい。距離Dを2.5mm以上とすることで、十分なコア16と底面32との間の厚みが確保されている。これは、締め付け力勾配を小さくする。このタイヤ2では、リム径が規格の上限及び下限のリムに対しても、良好なリムずれ防止性能とリム組み性とが実現されている。距離Dは4.5mm以下が好ましい。距離Dを4.5mm以下とすることで、コア16と底面32との間の厚みが適正に保たれている。これは、締め付け力勾配を小さくする。このタイヤ2では、リム径が規格の上限及び下限のリムに対しても、良好なリムずれ防止性能とリム組み性とが実現されている。
「リムの基準径−0.29mm」と「リムの基準径+0.38mm」との間における締め付け力勾配は、3000N/mm以下が好ましい。この締め付け力勾配が3000N/mm以下のビード8を備えたタイヤ2では、リム径が規格の上限及び下限のリムに対しても、リムが防止される。このタイヤ2では、嵌合の容易性が確保されうる。この観点からこの締め付け力勾配は、2800N/mm以下がより好ましい。
図6(a)及び(b)には、本発明の他の実施形態に係るコア50の断面の構造の例が示されている。これらのコア50では、第一列の中に存在するワイヤ断面52と第二列の中に存在するワイヤ断面52とは互い違いに配置されている。第一列の中に存在するワイヤ断面52の数は第二列の中に存在するワイヤ断面52の数よりも1少ない。このタイヤでは、ワイヤ列方向において、少なくとも2つの列の外側端(軸方向外側に位置する端)の位置が等しく、かつこれらの外側端は他の列の外側端よりも外側に位置している。これら外側端のワイヤ列方向位置が等しい列における、外側端の共通接線は、ワイヤ列方向に垂直な方向に延びる。さらに、少なくとも2つの列の内側端の位置が等しく、かつこれらの内側端は他の列の内側端よりも内側に位置している。これら内側端のワイヤ列方向位置が等しい列における、内側端の共通接線は、ワイヤ列方向に垂直な方向に延びる。これらのコア50では、変形が防止されている。これらのコア50を備えたタイヤは、締め付け力勾配が小さくされている。これらのコア50を備えたタイヤでは、ビード締め付け力及び嵌合圧のばらつきが小さい。このタイヤでは、リム径が規格の上限及び下限のリムに対しても、良好なリムずれ防止性能とリム組み性とが実現されている。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1のタイヤを得た。このタイヤのサイズは、215/45R17とされた。このタイヤでは、コアの構造は、図2のとおりである。このことが、表1のコア構造の欄に「図2」として表されている。円弧Cの軸方向幅Wは、6.4mmとされた。コアの底辺が軸方向となす角度θは17°とされた。このタイヤでは、距離Dは4.2mmとされた。これは、比較例1のタイヤでのコアと底面との距離よりも、5%長くされている。
[比較例1]
実施例1に対して、コアの構造を図3(a)に示されたものとし、曲率半径Rを表1に示される通りとしたのが比較例1のタイヤである。このタイヤは、従来のタイヤである。コアの構造が図3(a)の構造であることは、表1のコア構造の欄に単に「図3(a)」として記載されている。
[比較例2]
曲率半径Rを表1に示される通りとした他は比較例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[比較例3、実施例2−4]
曲率半径Rを表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、比較例3及び実施例2−4のタイヤを得た。
[ビード締め付け力及びその標準偏差]
実施例及び比較例のタイヤそれぞれ10個について、Wdk116(ドイツゴム工業会)にて規定された方法により、ホフマン締め付け力試験機を用いて、ビード締め付け力を測定した。リム径は、基準径とされた。実施例及び比較例のタイヤそれぞれについて、測定結果の平均値(ビード締め付け力)及び標準偏差(締め付け力σ)が、比較例1を100とした指数値で下記の表1及び2に示されている。平均値では数値が大きいほど好ましい。標準偏差では数値が小さいほど好ましい。
[締め付け力勾配]
実施例及び比較例のタイヤについて、Wdk116(ドイツゴム工業会)にて規定された方法により、ホフマン締め付け力試験機を用いて締め付け力勾配を測定した。締め付け力勾配は、「基準径−0.29mm」と「基準径+0.38mm」の間で測定された。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1及び2に示されている。数値が小さいほど好ましい。
[嵌合圧及びその標準偏差]
実施例及び比較例のタイヤそれぞれ10個について、タイヤを正規リム(サイズ=17×7.0J)に組み込み、空気を充填した。リム径が基準径であるリムが使用された。タイヤのビードの部分がリムのハンプを乗り越えるときの圧力(嵌合圧)を計測した。実施例及び比較例のタイヤそれぞれについて、測定結果の平均値(嵌合圧)及び標準偏差(嵌合圧σ)が、比較例1を100とした指数値で下記の表1及び2に示されている。平均値及び標準偏差ともに、数値が小さいほど好ましい。
[リムずれ防止性能]
タイヤを正規リム(サイズ:17×7.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が240kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを車両に装着した。この車両を用いて、路面が乾燥したテストコースにおいて、50km/hの速度からブレーキをかけて停車させる動作を20回繰り返した。このタイヤについて、タイヤとリムとのずれ量が測定された。この測定結果から求めたリムずれ防止性能が、比較例1を100とした指数値で下記の表1及び2に示されている。数値が大きいほど好ましい。
Figure 2017193194
Figure 2017193194
表1及び2に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたビードの部分の構成は、種々のタイヤにも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・サイドウォール
6・・・クリンチ
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・インナーライナー
14・・・チェーファー
16、40、50・・・コア
18・・・エイペックス
20・・・カーカスプライ
22・・・主部
24・・・折り返し部
26・・・主層
28・・・タイガム層
30、42、52・・・ワイヤ断面
32・・・底面
34・・・サイド面
36・・・ヒール面

Claims (4)

  1. 一対のビードを備えており、
    それぞれのビードがコアを備えており、
    上記コアが、略周方向に延びる少なくとも一本の非伸縮性ワイヤより構成された螺旋構造を有しており、
    上記コアを周方向に垂直な面で切った断面において、上記ワイヤの断面が略軸方向に並べられた列が半径方向に三列以上積層されており、
    上記列のうち、半径方向において最も内側に位置する列が第一列とされ、第一列の外側に積層された列が第二列とされたとき、
    上記第一列の中に存在するワイヤの断面と上記第二列の中に存在するワイヤの断面とが互い違いに配置されており、
    上記第一列の中に存在するワイヤの断面の数N1が上記第二列の中に存在するワイヤの断面の数N2よりも1少なく、
    上記列が延びる方向において、少なくとも2つの上記列の外側端の位置が等しく、かつ、これらの外側端が他の列の外側端よりも外側に位置し、
    少なくとも2つの上記列の内側端の位置が等しく、かつ、これらの内側端が他の列の内側端よりも内側に位置し、
    このタイヤを周方向に垂直な面で切った断面において、上記ビードの部分のヒール面の輪郭が、このビードの部分の外側に向けて凸な円弧Cを備えており、
    上記円弧Cの曲率半径Rが8mm以上12mm以下である空気入りタイヤ。
  2. 上記円弧Cの軸方向幅が6.0mm以上7.0mm以下である請求項1に記載のタイヤ。
  3. このタイヤを周方向に垂直な面で切った断面において、上記ビードの部分の底面が軸方向となす角度が、15°以上20°以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. インナーライナーとチェーファーとをさらに備えており、
    上記インナーライナーが、このタイヤの内面を構成する主層とこの主層に積層されたタイガム層とを備えており、
    上記ビードの半径方向内側において、上記主層が上記チェーファーの半径方向外側まで延びている請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2016082806A 2016-04-18 2016-04-18 空気入りタイヤ Active JP6763188B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016082806A JP6763188B2 (ja) 2016-04-18 2016-04-18 空気入りタイヤ
EP17163896.8A EP3235664B1 (en) 2016-04-18 2017-03-30 Pneumatic tire
CN201710207687.XA CN107444026B (zh) 2016-04-18 2017-03-31 充气轮胎
US15/489,347 US20170297381A1 (en) 2016-04-18 2017-04-17 Pneumatic tire

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016082806A JP6763188B2 (ja) 2016-04-18 2016-04-18 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017193194A true JP2017193194A (ja) 2017-10-26
JP6763188B2 JP6763188B2 (ja) 2020-09-30

Family

ID=58461198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016082806A Active JP6763188B2 (ja) 2016-04-18 2016-04-18 空気入りタイヤ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20170297381A1 (ja)
EP (1) EP3235664B1 (ja)
JP (1) JP6763188B2 (ja)
CN (1) CN107444026B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019099057A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2020163898A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
WO2022176269A1 (ja) 2021-02-22 2022-08-25 住友ゴム工業株式会社 ビード締め付け力予測方法、タイヤの製造方法及びタイヤ

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09263112A (ja) * 1996-03-29 1997-10-07 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 空気入りタイヤのビード部構造
JP2002160508A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2010012829A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤのタイヤ・リム組立体
JP2014162283A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2014226977A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 株式会社ブリヂストン 乗用車用のランフラットタイヤ
JP2015131523A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2015157599A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5447203A (en) * 1977-09-21 1979-04-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The Tubeless radial tire for truck or bus
JP5806191B2 (ja) 2012-11-12 2015-11-10 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
US10266015B2 (en) * 2013-01-22 2019-04-23 Bridgestone Corporation Pneumatic tire
JP6377490B2 (ja) 2014-10-21 2018-08-22 ローム株式会社 過電流保護回路及びこれを用いたスイッチング電源装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09263112A (ja) * 1996-03-29 1997-10-07 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 空気入りタイヤのビード部構造
JP2002160508A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2010012829A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤのタイヤ・リム組立体
JP2014162283A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2014226977A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 株式会社ブリヂストン 乗用車用のランフラットタイヤ
JP2015131523A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2015157599A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019099057A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2020163898A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP7298240B2 (ja) 2019-03-28 2023-06-27 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
WO2022176269A1 (ja) 2021-02-22 2022-08-25 住友ゴム工業株式会社 ビード締め付け力予測方法、タイヤの製造方法及びタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
CN107444026B (zh) 2021-02-26
US20170297381A1 (en) 2017-10-19
EP3235664B1 (en) 2020-03-04
CN107444026A (zh) 2017-12-08
JP6763188B2 (ja) 2020-09-30
EP3235664A1 (en) 2017-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6249518B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6271258B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6214490B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6445870B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6209036B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6389426B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP3235664B1 (en) Pneumatic tire
US11331960B2 (en) Pneumatic tire
JP2018127022A (ja) 空気入りタイヤ
JP2018083475A (ja) 空気入りタイヤ
JP6363904B2 (ja) 二輪自動車用タイヤ
JP2015157579A (ja) 空気入りタイヤ
JP6607045B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6610147B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017137007A (ja) 空気入りタイヤ
JP2020015401A (ja) 空気入りタイヤ
JP5944700B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20240051350A1 (en) Tire
US20220266636A1 (en) Pneumatic tire
JP2012131184A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP6848353B2 (ja) 二輪自動車用タイヤ
JP6707863B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2022079371A (ja) 空気入りタイヤ
JP2015174596A (ja) 空気入りタイヤ
JP2015160480A (ja) 二輪自動車用空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200304

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200811

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6763188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250