JP2015157579A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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永田 純一
Junichi Nagata
純一 永田
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【課題】耐久性に優れ且つ操縦安定性に優れるタイヤの提供【解決手段】このタイヤ2は、トレッド4と、一対のサイドウォール6と、一対のビード10と、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿って一方のビード10と他方のビード10との間に架け渡されたカーカス12と、このサイドウォール6内側に位置してカーカス12の内側に沿って延びる一対の補強ゴム層14とを備えている。このサイドウォール6に、軸方向外向きに突出するリブ34が形成されている。ビードベースラインBBLから半径方向外向きに20mmの位置のサイド部58の厚みを厚みT1とし、カーカス12の最大幅位置より半径方向外向きに10mmの位置のサイド部58の厚みを厚みT2としたときに、この厚みT1に対する厚みT2の比T2/T1が、0.85以上1.05以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、サイドウォールに軸方向外向きに突出して形成されるリブを備えた空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、リムに組み付けられて使用される。このタイヤがリブを備えることがある。このリブは、タイヤのサイドウォールに形成される。リブは、軸方向外向きに突出して形成される。このリブは、リムのフランジより軸方向外側に突出している。このリブは、リムのフランジが縁石等に接触することを防止する。このリブは、フランジの損傷を防止している。
リブを備えたタイヤでは、このリブの周辺で、タイヤのサイド部の厚みが大きくなっている。サイド部の厚みは、半径方向位置で大きく異なる。このタイヤでは、局部的に撓みや歪み(以下、歪み等という)が発生し易い。この局部的な歪み等は、タイヤの耐久性を低下させる。
特開平11−342709公報には、リブを備えたタイヤにおいて、耐久性を向上したタイヤが提案されている。このタイヤでは、ウイングゴムの端部がリブに位置している。このウイングゴムの端部は、局部的に歪みが大きくなる部分を避けて位置している。これにより、ウイングゴムの剥離が抑制されている。
特開平11−342709公報
特開平11−342709公報では、ゴムの剥離が抑制されて、タイヤの耐久性が向上している。しかしながら、このタイヤでは、サイド部の局部的な歪み等は、低減されていない。このタイヤのサイド部には、局部的な歪み等が発生しうる。この局部的な歪み等は、この剥離に限られず、タイヤのサイド部の耐久性を低下させる。この局部的な歪み等は、操縦安定性にも影響を与える。
この局部的な歪み等が低減されれば、この局部的な歪み等に起因する種々の不具合の発生が低減し得る。この局部的な歪み等の発生が抑制されたタイヤでは、耐久性のみならず、操縦安定性をも向上し得る。
本発明の目的は、耐久性と操縦安定性とに優れるタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、このサイドウォール内側に位置してカーカスの内側に沿って延びる一対の補強ゴム層とを備えている。このサイドウォールに、軸方向外向きに突出するリブが形成されている。ビードベースラインから半径方向外向きに20mmの位置のサイド部の厚みを厚みT1とし、カーカスの最大幅位置より半径方向外向きに10mmの位置のサイド部の厚みを厚みT2としたときに、この厚みT1に対する厚みT2の比T2/T1は、0.85以上1.05以下である。
好ましくは、このタイヤでは、上記厚みT2のうち、カーカスから外側の厚みを厚みT4とし、カーカスから内側の厚みを厚みT5としたときに、この厚みT5に対する厚みT4の比T4/T5は、0.60以上1.40以下である。
好ましくは、上記補強ゴム層の損失正接tanδbは、サイドウォールの損失正接tanδaより小さい。
本発明に係る空気入りタイヤでは、リブの上方のサイドフォール部の厚みと、リブの下方のサイド部の厚みとの差が小さいので、サイド部の歪み等が均一化されている。このサイドウォールでは、局部的な歪み等の発生が抑制されている。このタイヤは、耐久性と操縦安定性とに優れている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの説明図である。 図3は、図1の矢印IIIで示された部分拡大図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2の一部が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面CLに対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、クリンチ8、ビード10、カーカス12、補強ゴム層14、ベルト16、バンド18、インナーライナー20、インスレーション22、クッション層24及びチェーファー26を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着される。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面28を形成する。トレッド面28には、図示されないが、溝が刻まれている。この溝により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4は、ベース層30とキャップ層32とを有している。キャップ層32は、ベース層30の半径方向外側に位置している。キャップ層32は、ベース層30に積層されている。ベース層30は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層30の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層32は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側端は、クリンチ8と接合されている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。サイドウォール6は、リブ34を備えている。リブ34は、軸方向向きに突出している。
クリンチ8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。クリンチ8は、軸方向において、ビード10及びカーカス12よりも外側に位置している。クリンチ8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。
ビード10は、クリンチ8の軸方向内側に位置している。ビード10は、コア36と、このコア36から半径方向外向きに延びるエイペックス38とを備えている。コア36はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス38は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス38は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス12は、第一プライ40及び第二プライ42からなる。第一プライ40及び第二プライ42は、両側のビード10の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。第一プライ40は、コア36の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ40には、主部40aと折り返し部40bとが形成されている。第二プライ42は、コア36の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二プライ42には、主部42aと折り返し部42bとが形成されている。第一プライ40の折り返し部40bの端は、半径方向において、第二プライ42の折り返し部42bの端よりも外側に位置している。
図示されないが、第一プライ40及び第二プライ42は、それぞれ並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス12が、1枚のプライから形成されてもよい。
ベルト16は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト16は、カーカス12と積層されている。ベルト16は、カーカス12を補強する。ベルト16は、内側層44及び外側層46からなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層44の幅は外側層46の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層44及び外側層46のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層44のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層46のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト16の軸方向幅は、タイヤの最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト16が、3以上の層を備えてもよい。
バンド18は、ベルト16の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド18の幅はベルト16の幅よりも大きい。ベルト18は、内側層48及び外側層50からなる。このバンド18は、一層からなってもよい。図示されていないが、内側層48及び外側層50のそれぞれは、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。この内側層48及び外側層50は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト16が拘束されるので、ベルト16のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト16及びバンド18は、補強層52を構成している。ベルト16のみから、補強層52が構成されてもよい。バンド18のみから、補強層52が構成されてもよい。
インナーライナー20は、カーカス12の内側に位置している。赤道面の近傍において、インナーライナー20は、カーカス12の内面に接合されている。インナーライナー20は、架橋ゴムからなる。インナーライナー20には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー20の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー20は、タイヤ2の内圧を保持する。
インスレーション22は、軸方向において、サイドウォール6の内側に位置している。インスレーション22は、カーカス12及び補強ゴム層14とインナーライナー20とに挟まれている。インスレーション22は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。インスレーション22は、カーカス12及び補強ゴム層14と堅固に接合し、インナーライナー20とも堅固に接合する。インスレーション22により、サイドウォール6の軸方向内側において、インナーライナー20がカーカス12及び補強ゴム層14から剥離することが、抑制される。
クッション層24は、ベルト16の端の近傍において、カーカス12と積層されている。クッション層24は、軟質な架橋ゴムからなる。クッション層24は、ベルト16の端の応力を吸収する。このクッション層24により、ベルト16のリフティングが抑制される。
チェーファー26は、ビード10の近傍に位置している。このタイヤ2では、チェーファー26は、クリンチ8と一体である。従って、チェーファー26の材質はクリンチ8の材質と同じである。チェーファー26が、布とこの布に含浸したゴムとからなってもよい。
補強ゴム層14は、サイドウォール6の軸方向内側に位置している。この補強ゴム層14は、カーカス16とインナーライナー20とに挟まれてる。補強ゴム層14は、半径方向において、内向きに先細りであり外向きにも先細りである。この補強ゴム層14は、三日月に類似の形状である。補強ゴム層14は、架橋ゴムからなる。この架橋ゴムの硬度は、サイドウォール6の架橋ゴムの硬度と同じか、サイドウォール6の架橋ゴムの硬度より大きいことが好ましい。
図1には、このタイヤ2が組み込まれるリム54の一部が二点鎖線で示されている。このリム54はフランジ56を備えている。タイヤ2がリム54に組み込まれると、このチェーファー26及びクリンチ8はリム54に当接する。この当接により、ビード10の近傍が保護される。この図1に示されるように、リブ34がフランジ56より軸方向外向きに突出している。
図1の一点鎖線BBLは、ビードベースラインである。二点鎖線L2は、このカーカス12の最大幅を通る軸方向の直線である。この最大幅の位置は、カーカス12が、軸方向において最も外側にある位置である。点P1は、タイヤ2とフランジ56が接している半径方向外側端を示している。点P2は、サイドウォール半径方向外側端を示している。両矢印A1は、半径方向において、この点P1から点P2までの範囲を示している。この範囲A1は、このタイヤ2のサイド部58の範囲を示している。両矢印A2は、ビードベースラインBBLから点P1までの半径方向の範囲を示している。この範囲A2は、リム54のフランジ56に当接している。
図2は、図1のタイヤ2の外形が示されている。点P3及び点P4は、サイド部58の軸方向の外側表面58a上の点である。この点P3は、半径方向において、ビードベースラインBBLとリブ34との間に位置している。両矢印H1は、ビードベースラインBBLから点P3までの半径方向距離を示している。この点P4は、半径方向において、カーカス12の最大幅を通る直線L2と点P2との間に位置している。両矢印H2は、直線L2から点P4までの半径方向距離を示している。この距離H1及びH2は、図1に示されたように、タイヤ2から切り出された断面において測定される。
図2の二点鎖線L3は、点P3を通って、サイド部58の外側表面58aに直交している直線である。両矢印T1は、点P3の位置における、サイド部58の厚みを示している。この厚みT1は、直線L3に沿って測定される。二点鎖線L4は、点P4を通って、サイド部58の軸方向の外側表面58aに直交している直線である。両矢印T2は、点P4の位置における、サイド部58の厚みを示している。この厚みT2は、直線L4に沿って測定される。この厚みT1及びT2は、図1に示されたように、タイヤ2から切り出された断面において測定される。
このタイヤ2では、距離H1が20mmにされ、距離H2が10mmにされたときに、厚みT1に対する厚みT2の比T2/T1は、0.85以上とされている。この比T2/T1は、1.05以下とされている。
図3の点P5は、直線L4とサイド部58の軸方向の内側表面58bとの交点である。前述の厚みT2は、点P4から点P5までの距離として測定される。点P6は、カーカス12の軸方向の外側表面12aと直線L4との交点である。点P7は、カーカス12の軸方向の内側表面12bと直線L4との交点である。両矢印T3は、この点P6から点P7までの距離を示している。この両矢印T3は、カーカス12の厚みを示している。点P8は、厚みT3の中点を示している。この点P8は、この点P6から点P7までの直線L4の線分の中点である。このタイヤ2では、第一プライ40と第二プライ42の厚みが等しい。このため、点P8は、第一プライ40と第二プライ42との境界に位置している。この厚みT3は、図1に示されたように、タイヤ2から切り出された断面において測定される。
両矢印T4は、厚みT2のうち、カーカス12の点P8から外側のサイド部58の厚みを示している。両矢印T5は、カーカス12の点P8から内側のサイド部58の厚みを示している。このタイヤ2では、厚みT5に対する厚みT4の比T4/T5は0.6以上にされることが好ましい。一方で、この比T4/T5は1.40以下にされることが好ましい。この厚みT4及びT5は、図1に示されたように、タイヤ2から切り出された断面において測定される。
このタイヤ2では、補強ゴム層14の損失正接tanδbは、サイドウォール6の損失正接tanδaと等しくされることが好ましい。更には、補強ゴム層の損失正接tanδbは、サイドウォール6の損失正接tanδaより小さくされることが好ましい。補強ゴム層14の損失正接tanδbがサイドウォール6の損失正接tanδaより小さくされたタイヤ2では、サイド部58の厚みが大きくされても、発熱及び蓄熱が抑制される。発明及び蓄熱が抑制されることで、このタイヤ2の耐久性が向上し得る。
このタイヤ2では、比T2/T1は1.05倍以下にされている。これにより、リブ34から半径方向外向きに離れたサイド部58の厚みは、リブ34から半径方向内向きに離れたサイド部58の厚みに比べて、大きくなりすぎない。このサイド部58は、リブ34の上方の部分とリブ34の下方の部分とが、同様に撓み同様に歪む。これにより、局部的は撓みや歪みが抑制されている。局部的な撓みや歪みが抑制されることにより、このタイヤ2は、操縦安定性の向上にも寄与する。更に、厚みT2が大きくなりすぎないので、乗り心地の悪化を招かない。厚みT2が大きくなりすぎないので、ノイズ及び振動(以下、ノイズ・バイブレーションとしNVと表記する)をも抑制し得る。この観点から、この比T2/T1は、1.00倍以下が更に好ましい。
また、比T2/T1は0.85倍以上にされている。これにより、リブ34から半径方向外向きに離れたサイド部58の厚みは、リブ34から半径方向内向きに離れたサイド部58の厚みに比べて、小さくなりすぎない。このサイド部58は、リブ34の上方の部分とリブ34の下方の部分とが、同様に撓み同様に歪む。局部的な撓みや歪みが抑制されることにより、このタイヤ2は、操縦安定性の向上にも寄与する。この観点から、比T2/T1は、0.90倍以上が更に好ましく、0.95倍以上が特に好ましい。
このように、このサイド部58では、リム34から半径方向外向きに離れた位置と、リム34から半径方向内向きに離れた位置とで、その厚みが均一化されている。このサイド部58では、リム34が形成された部分の上下の部分で、厚みが均一化されている。これにより、サイド部58の局部的な歪み等が低減されている。
厚みT4と厚みT5とが等しくされたタイヤ2では、カーカス12の内側に位置するサイド部58の歪みと外側に位置するサイド部58の歪みとの差が小さい。サイド部58の表面58aの歪みと表面58bの歪みとの差が比較的小さくされている。これにより、表面58a及び表面58bの損傷が抑制される。この観点から、比T4/T5は0.60倍以上が好ましく、0.70倍以上が更に好ましく、0.80倍以上が特に好ましい。また、この比T4/T5は、1.40倍以下が好ましく、1.30倍以下が更に好ましく、1.20倍以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、補強ゴム層14を備えているので、カーカス12は、補強ゴム層14の軸方向外側に位置する部分で、曲率半径が小さくされている。これにより、タイヤ2の縦剛性が大きくなることが抑制されている。このタイヤ2は、補強ゴム層14を備えることで、横剛性を大きくされつつ、縦剛性を大きくされることが抑制されている。このタイヤ2は、横剛性を向上しつつも、乗り心地の悪化を抑制している。
図3の両矢印T6は、この補強ゴム層14の最大厚みを示している。二点鎖線L5は、サイド部58の軸方向の外側面58aに直交して延びる直線である。この厚みT6は、この直線L5に沿って測定される。点P9は、直線L5と外側表面58aとの交点である。点P10は、直線L5とサイド部58の軸方向の内側表面58bとの交点である。両矢印T7は、厚みT3と同様に、カーカス12の厚みを示している。この厚みT7は、直線L5に沿って測定される。点P11は、点P8と同様に、カーカス12の厚みT7の中点を示している。両矢印T8は、カーカス12の点P11から外側のサイド部58の厚みを示している。両矢印T9は、カーカス12の点P11から内側のサイド部58の厚みを示している。この厚みT8及びT9は、直線L5に沿って測定される。この厚みT6、T7、T8及びT9は、図1に示されたように、タイヤ2から切り出された断面において測定される。
この厚みT8とT9との差が小さいタイヤ2では、カーカス12の内側に位置するサイド部58の歪みと外側に位置するサイド部58の歪みとの差が小さい。サイド部58の表面58aの歪みと表面58bの歪みとの差が比較的小さくされている。これにより、表面58a及び表面58bの損傷が抑制される。また、この厚みT9が小さいタイヤ2では、剛性が大きくなり過ぎることが抑制される。これらの観点から、比T9/T8は、1.4倍以下が好ましく、1.2倍以下が更に好ましく、1.0倍以下が特に好ましい。
タイヤ2の各部位の寸法及び角度は、特に言及のない限り、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、「225/40R18」である。このタイヤでは、距離H1が20mmにされたときの厚みT1と、距離H2が10mmにされたときの厚みT2との比T2/T1は、1.0にされた。距離H2が10mmにされたときの厚みT4と厚みT5との比T4/T5は、1.0にされた。サイドウォール6の損失正接tanδaと補強ゴム層の損失正接tanδbとの比tanδa/tanδbは、1.0にされた。
[実施例2−5]
この比T4/T5を下記の表1に示される通りとした。その他は実施例1と同様にして、実施例2−5のタイヤを得た。
[比較例1−2及び実施例6−7]
この比T2/T1を下記の表2に示される通りとした。その他は実施例1と同様にして、比較例1−2及び実施例6−7のタイヤを得た。
[実施例8−11]
この比T4/T5と比T2/T1とを下記の表3に示される通りとした。その他は実施例1と同様にして、実施例8−11のタイヤを得た。
[実施例12]
補強ゴム層の損失正接tanδbが、サイドウォールの損失正接tanδaより小さくされた。この比tanδa/tanδbは下記表4に示される通りとした。その他は実施例1と同様にして、実施例12のタイヤを得た。
[実施例13−16]
この比T4/T5を下記の表4に示される通りとした。その他は実施例11と同様にして、実施例13−16のタイヤを得た。
[比較例3−4及び実施例17−18]
この比T2/T1を下記の表5に示される通りとした。その他は実施例11と同様にして、比較例3−4及び実施例17−18のタイヤを得た。
[実施例19−22]
この比T4/T5と比T2/T1とを下記の表6に示される通りとした。その他は実施例11と同様にして、実施例19−22のタイヤを得た。
[損失正接]
この実施例及び比較例において、損失正接tanδa及び損失正接tanδbの測定条件は、「JIS K 6394」の規定に準拠しており、以下の通りである。
粘弾性スペクトロメーター:岩本製作所の「VESF−3」
初期歪み:10%
動歪み:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
[操縦安定性]
タイヤを「18×8.0J」のリムに組み込み、このタイヤに内圧が250kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が2500ccである乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車をテストコースの周回路、音振路及び低μ路で運転させて、操縦安定性及び乗り心地を官能評価させた。この評価は、車速を30km/hから140km/hまでの範囲で段階的に変化させて、低速から高速までを総合的に評価した。この結果が、指数として下記の表1から6に示されている。この評価結果では、数値が大きいほど好ましい。
[耐久性能]
タイヤを「18×8.0J」であるリムに組み込み、このタイヤに内圧が250kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、6.68kNの荷重を負荷して、100km/hの速度でドラム上で走行させた。このときのサイドウォールの耐久性が評価された。この結果が、指数として、下記の表1から6に示されている。数値が大きいほど好ましい。
Figure 2015157579
Figure 2015157579
Figure 2015157579
Figure 2015157579
Figure 2015157579
Figure 2015157579
表1から6に示されるように、各実施例のタイヤは、耐久性に優れている。また、操縦安定性もの優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係る空気入りタイヤは、種々の車輌に装着されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・補強ゴム層
16・・・ベルト
18・・・バンド
20・・・インナーライナー
22・・・インスレーション
24・・・クッション層
26・・・チェーファー
28・・・トレッド面
30・・・ベース層
32・・・キャップ層
34・・・リブ
36・・・コア
38・・・エイペックス
40・・・第一プライ
42・・・第二プライ
44・・・内側層
46・・・外側層
48・・・内側層
50・・・外側層
52・・・補強層
54・・・リム
56・・・フランジ
58・・・サイド部

Claims (3)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、このサイドウォール内側に位置してカーカスの内側に沿って延びる一対の補強ゴム層とを備えており、
    このサイドウォールに軸方向外向きに突出するリブが形成されており、
    ビードベースラインから半径方向外向きに20mmの位置のサイド部の厚みを厚みT1とし、カーカスの最大幅位置より半径方向外向きに10mmの位置のサイド部の厚みを厚みT2としたときに、この厚みT1に対する厚みT2の比T2/T1が、0.85以上1.05以下である空気入りタイヤ。
  2. 上記厚みT2のうち、カーカスから外側の厚みを厚みT4とし、カーカスから内側の厚みを厚みT5としたときに、この厚みT5に対する厚みT4の比T4/T5が、0.60以上1.40以下である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記補強ゴム層の損失正接tanδbがサイドウォールの損失正接tanδaより小さい請求項1又は2に記載のタイヤ。
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