JP2017183469A - 積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化を実現しつつ、内部電極の周囲の絶縁性を十分確保することが可能な積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、積層されたセラミック層と、上記セラミック層の間に配置された内部電極と、上記内部電極が露出した側面と、を有する積層チップを準備する。
上記側面にセラミックペーストが塗布される。
塗布された上記セラミックペーストが上記側面に向かって押圧されて平坦化される。
【選択図】図14

Description

本発明は、サイドマージン部が後付けされる積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品に関する。
近年、電子機器の小型化及び高性能化に伴い、電子機器に用いられる積層セラミックコンデンサに対する小型化及び大容量化の要望がますます強くなってきている。この要望に応えるためには、積層セラミックコンデンサの内部電極を拡大することが有効である。内部電極を拡大するためには、内部電極の周囲の絶縁性を確保するためのサイドマージン部を薄くする必要がある。
この一方で、一般的な積層セラミックコンデンサの製造方法では、各工程(例えば、内部電極のパターニング、積層シートの切断など)の精度により、均一な厚さのサイドマージン部を形成することが難しい。したがって、このような積層セラミックコンデンサの製造方法では、サイドマージン部を薄くするほど、内部電極の周囲の絶縁性を確保することが難しくなる。
特許文献1,2には、サイドマージン部を後付けする技術が開示されている。つまり、この技術では、積層シートを切断することにより、側面に内部電極が露出した積層チップが作製され、この積層チップの側面にセラミックペーストを塗布等することによってサイドマージン部が設けられる。これにより、確実にサイドマージン部を形成可能となるため、内部電極の周囲の絶縁性が確保しやすくなる。
特開2012−191164号公報 特開2012−209538号公報
しかしながら、セラミックペーストを用いてサイドマージン部を形成した場合、特許文献2の段落[0065][0007]に記載されているように、積層チップの側面にセラミックペーストを均一な厚みで設けることが難しかった。また、特許文献2に記載の方法でセラミックペーストを塗布した場合でも、サイドマージン部の厚みを均一に制御することが難しかった。サイドマージン部の厚みが不均一であると、サイドマージン部の一部が突出して積層セラミックコンデンサの小型化が妨げられるとともに、内部電極の周囲の絶縁性を十分確保できない可能性がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、小型化を実現しつつ、内部電極の周囲の絶縁性を十分確保することが可能な積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、第1の軸方向に積層されたセラミック層と、上記セラミック層の間に配置された内部電極と、上記内部電極が露出した側面と、を有する積層チップを準備する。
上記側面にセラミックペーストが塗布される。
塗布された上記セラミックペーストが上記側面に向かって押圧されて平坦化される。
この構成によれば、塗布直後のセラミックペーストが表面張力等によって不均一な厚みになった場合でも、平坦化することによりセラミックペーストの厚みを均一化することができる。これにより、サイドマージン部の部分的な突出、膨出等を防止し、積層セラミック電子部品の小型化を実現することができる。さらに、塗布直後にセラミックペーストの周縁が薄い場合であっても、平坦化によりセラミックペーストが押圧されて当該周縁に流動することで、周縁部の厚みを十分確保することができる。したがって、内部電極の絶縁性を確保することができる。
また、上記側面を上記セラミックペーストに浸漬させることによって上記セラミックペーストを塗布してもよい。
これにより、複数の積層チップに対して同時に塗布処理を行うことができ、生産性を高めることができる。
また、具体的には、平板を用いて上記セラミックペーストを押圧することで上記セラミックペーストを平坦化することができる。
これにより、複数の積層チップに対して同時に押圧処理を行うことができ、生産性を高めることができる。
上記平板は、表面に形成された、上記セラミックペーストの離型性を高める離型層を有していてもよい。
これにより、セラミックペーストと平板が貼り付くことを防止し、押圧処理により所望の形状のサイドマージン部を形成することができる。
上記セラミックペーストを塗布した後、さらに、上記セラミックペーストを乾燥させてもよい。
セラミックペーストの平坦化前にセラミックペーストを乾燥させることで、平坦化ステップにおいて、セラミックペーストを所望の形状に変形しやすくすることができる。
また、一方の側面にセラミックペーストを塗布した後、他方の側面に対する処理を行う前に、塗布されたセラミックペーストを乾燥させることで、このセラミックペーストの変形を防止することができる。これにより、他方の側面に対する処理において、当該一方の側面を塗布装置又は平坦化装置等によって保持する場合にも、セラミックペーストの変形を防止することができる。
平坦化の具体的な態様としては、上記セラミックペーストの膨出した部分が周縁に流動するように押圧することで平坦化してもよい。
これにより、塗布後のセラミックペーストに膨出した部分があった場合に、当該部分の厚みを減じ、積層セラミック電子部品の小型化を実現することができる。また、塗布されたセラミックペーストの周縁の厚みを十分確保することができ、内部電極の周囲の絶縁性を十分確保することができる。
例えば、上記平坦化された部分の上記第1の軸方向に沿った長さは、上記積層チップの上記第1の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下であってもよい。
また例えば、セラミックペーストを上記側面に直交する第2の軸方向に押圧して平坦化する場合に、上記平坦化された部分の上記第1の軸方向及び上記第2の軸方向に直交する第3の軸方向に沿った長さは、上記積層チップの上記第3の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下であってもよい。
本発明の他の形態に係る積層セラミック電子部品は、積層チップと、サイドマージン部とを具備する。
上記積層チップは、第1の軸方向に積層されたセラミック層と、上記セラミック層の間に配置された内部電極と、上記内部電極が露出した側面と、を有する。
上記サイドマージン部は、上記側面に直交する第2の軸方向の厚みが所定の厚みで形成された平坦部と、上記平坦部の周囲に形成され上記平坦部から離間するに従い上記第2の軸方向の厚みが上記所定の厚みから漸減するように構成された周縁部と、を有し、誘電体セラミックスによって上記側面に設けられる。
この構成により、サイドマージン部の部分的な突出、膨出等を防止し、積層セラミック電子部品の小型化を実現することができる。さらに、周縁部の厚みが急激に薄くならず平坦部から徐々に薄くなるため、側面の周縁においても十分な絶縁性を確保することができる。
例えば、上記平坦部の上記第1の軸方向に沿った長さは、上記積層チップの上記第1の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下であってもよい。
また例えば、上記平坦部の上記第1の軸方向及び上記第2の軸方向に直交する第3の軸方向に沿った長さは、上記積層チップの上記第3の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下であってもよい。
以上のように、本発明によれば、小型化を実現しつつ、内部電極の周囲の絶縁性を十分確保することが可能な積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサのA−A'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサのB−B'線に沿った断面図である。 上記積層セラミックコンデンサの素体をY軸方向から見た側面図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 上記製造方法のステップS01で準備される積層シートの平面図である。 上記ステップS02を示す積層シートの斜視図である。 上記ステップS03を示す積層シートの平面図である。 上記ステップS03の後の積層チップの斜視図である。 上記ステップS04を示す模式図である。 上記ステップS04を示す模式図である。 上記ステップS04の直後の積層チップを示す断面図である。 上記ステップS05を示す模式図である。 上記ステップS05を示す模式図である。 上記ステップS05を示す模式図である。 上記ステップS05の直後の積層チップを示す断面図である。 上記ステップS07の後の素体の斜視図である。 上記積層セラミックコンデンサの製造方法の変形例を示すフローチャートである。 上記積層セラミックコンデンサの変形例を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
<第1の実施形態>
[積層セラミックコンデンサ10の構成]
図1〜3は、本発明の第1の実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10を示す図である。図1は、積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2は、積層セラミックコンデンサ10の図1のA−A'線に沿った断面図である。図3は、積層セラミックコンデンサ10のB−B'線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ10は、素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を具備する。外部電極14,15は、相互に離間し、素体11を挟んでX軸方向に対向している。
素体11は、X軸方向を向いた2つの端面(図示せず)と、Y軸方向を向いた2つの側面P,Qと、Z軸方向を向いた2つの主面11a,11bと、を有する。素体11の各面を接続する稜部は面取りされている。素体11において、例えば、X軸方向の寸法を1.0mmとし、Y軸及びZ軸方向の寸法を0.5mmとすることができる。
なお、素体11の形状はこのような形状に限定されない。例えば、素体11の各面は曲面であってもよく、素体11は全体として丸みを帯びた形状であってもよい。
外部電極14,15は、素体11のX軸方向両端面を覆い、X軸方向両端面に接続するY軸方向両側面及びZ軸方向両主面に延出している。これにより、外部電極14,15のいずれにおいても、X−Z平面に平行な断面及びX−Y軸に平行な断面の形状がU字状となっている。
外部電極14,15はそれぞれ、良導体により形成され、積層セラミックコンデンサ10の端子として機能する。外部電極14,15を形成する良導体としては、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属や合金を用いることができる。
外部電極14,15は、単層構造であっても複層構造であってもよい。
複層構造の外部電極14,15は、例えば、下地膜と表面膜との2層構造や、下地膜と中間膜と表面膜との3層構造として構成されていてもよい。
下地膜は、例えば、ニッケル、銅、パラジウム、白金、銀、金などを主成分とする金属や合金の焼き付け膜とすることができる。
中間膜は、例えば、白金、パラジウム、金、銅、ニッケルなどを主成分とする金属や合金のメッキ膜とすることができる。
表面膜は、例えば、銅、錫、パラジウム、金、亜鉛などを主成分とする金属や合金のメッキ膜とすることができる。
素体11は、積層チップ16と、サイドマージン部17と、を有する。
サイドマージン部17は、X−Z平面に沿って延びる平板状であり、積層チップ16のY軸方向両側面P,Qをそれぞれ覆っている。サイドマージン部17の詳細な構成については、後述する。
積層チップ16は、容量形成部18と、カバー部19と、を有する。カバー部19は、X−Y平面に沿って延びる平板状であり、容量形成部18のZ軸方向両主面をそれぞれ覆っている。
サイドマージン部17及びカバー部19は、主に、容量形成部18を保護するとともに、容量形成部18の周囲の絶縁性を確保する機能を有する。
容量形成部18は、複数の第1内部電極12と、複数の第2内部電極13と、を有する。内部電極12,13は、いずれもX−Y平面に沿って延びるシート状であり、Z軸方向(第1の軸方向)に交互に配置されている。第1内部電極12は、第1外部電極14に接続され、第2外部電極15から離間している。これとは反対に、第2内部電極13は、第2外部電極15に接続され、第1外部電極14から離間している。
内部電極12,13はそれぞれ、良導体により形成され、積層セラミックコンデンサ10の内部電極として機能する。内部電極12,13を形成する良導体としては、例えばニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)、又はこれらの合金を含む金属材料が用いられる。
容量形成部18は、誘電体セラミックスによって形成されている。積層セラミックコンデンサ10では、内部電極12,13間の各誘電体セラミック層の容量を大きくするため、容量形成部18を形成する材料として高誘電率の誘電体セラミックスが用いられる。高誘電率の誘電体セラミックスとしては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)に代表される、バリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含むペロブスカイト構造の材料が挙げられる。また、容量形成部18を構成する誘電体セラミックスは、チタン酸バリウム系以外にも、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)系、チタン酸カルシウム(CaTiO)系、チタン酸マグネシウム(MgTiO)系、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)系、チタン酸ジルコン酸カルシウム(PCZT)系、ジルコン酸バリウム(BaZrO)系、酸化チタン(TiO)系などであってもよい。
サイドマージン部17及びカバー部19も、誘電体セラミックスによって形成されている。サイドマージン部17及びカバー部19を形成する材料は、絶縁性セラミックスであればよいが、容量形成部18と同様の材料を用いることより、製造効率が向上するとともに、素体11における内部応力が抑制される。
上記の構成により、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、第1内部電極12と第2内部電極13との間の複数の誘電体セラミック層に電圧が加わる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間の電圧に応じた電荷が蓄えられる。
なお、積層セラミックコンデンサ10の構成は、特定の構成に限定されず、積層セラミックコンデンサ10に求められるサイズや性能などに応じて、公知の構成を適宜採用可能である。例えば、容量形成部18における各内部電極12,13の枚数は、適宜決定可能である。
[サイドマージン部17の構成]
図4は、素体11をY軸方向から見た側面図である。図3及び図4を参照し、サイドマージン部17の詳細な構成について説明する。
サイドマージン部17は、平坦部171と、周縁部172とを有する。
平坦部171は、Y軸方向(第2の軸方向)の厚みが所定の厚みTで形成される。平坦部171は、典型的には、Z軸方向及びX軸方向に沿ったサイドマージン部17の中央部に形成される。周縁部172は、平坦部171の周囲に形成され、平坦部171から離間するに従いY軸方向の厚みが所定の厚みTから漸減するように構成される。すなわち、サイドマージン部17は、最も厚い部分が平坦に構成されており、その周囲が次第に薄くなるように構成される。
これにより、サイドマージン部17の部分的な突出、膨出等を防止することができ、積層セラミックコンデンサ10の小型化を実現可能な適切な形状とすることができる。また、周縁部172が平坦部171から徐々に厚みが薄くなることから、周縁部172の厚みが急激に薄くなることを防止することができる。これにより、側面P,Qの周縁においてもサイドマージン部17が十分な保護機能を発揮することができる。
また、図3に示すように、平坦部171のZ軸方向に沿った長さH2は、積層チップ16のZ軸方向に沿った長さH1の30%以上70%以下であってもよい。ここでいう「平坦部171のZ軸方向に沿った長さ」とは、平坦部171のZ軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとし、同様に、「積層チップ16のZ軸方向に沿った長さ」とは、積層チップ16のZ軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとする。
また、図4に示すように、平坦部171のX軸方向(第3の軸方向)に沿った長さD2は、積層チップ16のX軸方向に沿った長さD1の30%以上70%以下であってもよい。ここでいう「平坦部171のX軸方向に沿った長さ」とは、平坦部171のX軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとし、同様に、「積層チップ16のX軸方向に沿った長さ」とは、積層チップ16のX軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとする。
また、図3及び4に示すように、本実施形態では、サイドマージン部17の周縁部172が、Z軸方向に相互に対向する素体11の主面11a,11bの周縁を覆っていてもよい。あるいは、後述する図19に示すように、サイドマージン部17が素体11の主面11a,11bを覆わない構成でもよい。
このような構成のサイドマージン部17は、以下に説明するように、セラミックペーストの塗布及び平坦化によって形成することができる。
[積層セラミックコンデンサ10の製造方法]
図5は、積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。図6〜17は、積層セラミックコンデンサ10の製造過程を示す図である。以下、積層セラミックコンデンサ10の製造方法について、図5に沿って、図6〜17を適宜参照しながら説明する。
(ステップS01:セラミックシート準備)
ステップS01では、容量形成部18を形成するための第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102と、カバー部19を形成するための第3セラミックシート103と、を準備する。
図6はセラミックシート101,102,103の平面図である。図6(A)はセラミックシート101を示し、図6(B)はセラミックシート102を示し、図6(C)はセラミックシート103を示している。セラミックシート101,102,103は、未焼成の誘電体グリーンシートとして構成され、例えば、ロールコーターやドクターブレードを用いてシート状に成形される。
ステップS01の段階では、セラミックシート101,102,103は各積層セラミックコンデンサ10ごとに切り分けられていない。図6には、各積層セラミックコンデンサ10ごとに切り分ける際の切断線Lx,Lyが示されている。切断線LxはX軸に平行であり、切断線LyはY軸に平行である。
図6に示すように、第1セラミックシート101には第1内部電極12に対応する未焼成の第1内部電極112が形成され、第2セラミックシート102には第2内部電極13に対応する未焼成の第2内部電極113が形成されている。なお、カバー部19に対応する第3セラミックシート103には内部電極が形成されていない。
内部電極112,113は、任意の導電性ペーストを用いて形成することができる。導電性ペーストによる内部電極112,113の形成には、例えば、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。
内部電極112,113は、切断線Lyによって仕切られたX軸方向に隣接する2つの領域にわたって配置され、Y軸方向に帯状に延びている。第1内部電極112と第2内部電極113とでは、切断線Lyによって仕切られた領域1列ずつX軸方向にずらされている。つまり、第1内部電極112の中央を通る切断線Lyが第2内部電極113の間の領域を通り、第2内部電極113の中央を通る切断線Lyが第1内部電極112の間の領域を通っている。
(ステップS02:積層)
ステップS02では、ステップS01で準備したセラミックシート101,102,103を積層することにより積層シート104を作製する。
図7は、ステップS02で得られる積層シート104の斜視図である。図7では、説明の便宜上、セラミックシート101,102,103を分解して示している。しかし、実際の積層シート104では、セラミックシート101,102,103が静水圧加圧や一軸加圧などにより圧着されて一体化される。これにより、高密度の積層シート104が得られる。後述するように、図7の積層シート104から複数の積層チップ116に個片化される。
積層シート104では、容量形成部18に対応する第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102がZ軸方向に交互に積層されている。
また、積層シート104では、交互に積層されたセラミックシート101,102のZ軸方向最上面及び最下面にそれぞれカバー部19に対応する第3セラミックシート103が積層される。なお、図7に示す例では、第3セラミックシート103がそれぞれ3枚ずつ積層されているが、第3セラミックシート103の枚数は適宜変更可能である。
(ステップS03:切断)
ステップS03では、ステップS02で得られた積層シート104を切断することにより未焼成の積層チップ116を作製する。
図8は、ステップS03の後の積層シート104の平面図である。積層シート104は、保持部材としてのテープT1に貼り付けられた状態で、切断線Lx,Lyに沿って切断される。
これにより、積層シート104が個片化され、図9に示す積層チップ116が得られる。積層チップ116には、内部電極112,113が露出した切断面である側面P,Qが形成されている。
積層シート104の切断方法は、特定の方法に限定されない。例えば、積層シート104の切断には、各種ブレードを利用した技術を用いることができる。積層シート104の切断に利用可能なブレードの一例としては、押し切り刃や回転刃(ダイシングブレードなど)が挙げられる。更に、積層シート104の切断には、各種ブレードを利用した技術以外にも、例えばレーザ切断やウォータージェット切断を用いることができる。
必要に応じ、切断後の積層チップ116を洗浄し、側面P,Qなどに付着した切断屑などを除去する。
(ステップS04:セラミックペースト塗布1)
ステップS04では、サイドマージン部117を形成するために、ステップS03で得られた積層チップ116の側面Pにセラミックペーストを塗布する。
ステップS04では、サイドマージン部117を形成するためのセラミックペースト201pが準備される。セラミックペースト201pは、誘電体セラミックスからなるセラミックパウダーを含み、有機溶剤及び有機バインダ等を適宜含んでいてもよい。
またステップS04では、側面Pをセラミックペースト201pに浸漬させることによって側面Pにセラミックペースト201pを塗布することができる。これにより、側面Pへのセラミックペースト201pの塗布を容易に行うことができる。セラミックペースト201pの塗布方法はこれに限定されず、例えばローラ等を利用する方法や、スプレー方式による噴射等を適用することもできる。
図10及び11は、ステップS04の側面Pにセラミックペーストを塗布するプロセスを示す模式的な図であり、図10は塗布(ディッピング)前、図11は塗布(ディッピング)後の態様を示す。ステップS04では、積層チップ116がテープT1からテープT2に貼り替えられている。
本実施形態のステップS04では、ディッピング装置(ディップコーター)200を用いる。ディッピング装置200は、例えば、セラミックペースト201pを貯留する容器201と、テープT2を介して積層チップ116を保持する保持具202とを備え、さらに図示しない駆動機構、コントローラ等を備える。容器201及び保持具202は、例えばY軸方向に対向して配置されている。
ディッピング時には、ユーザの入力操作又は予め設定されたプログラム等に基づき、容器201に対して図10の白抜き矢印に示す方向(ここではY軸方向下方)に保持具202が接近することで、塗布対象物である積層チップ116の側面Pがセラミックペースト201p中に浸漬される。浸漬された後、容器201に対して図11の白抜き矢印に示す方向(ここではY軸方向上方)に保持具202が離間することで、セラミックペースト201pから積層チップ116が引き上げられる。
このような方法により、複数の積層チップ116に対して同時にセラミックペースト201pを塗布することができ、塗布処理における生産性を高めることができる。
図12は、ステップS04の直後の積層チップ116を示す断面図である。なお、図12では、説明のため、図11で示した状態から90°左回転させた積層チップ116を示している。
同図に示すように、側面Pにはセラミックペースト117pが塗布されている。このセラミックペースト117pは、セラミックペースト117pの表面張力によって、中央部がY軸方向に膨出している。すなわち、塗布直後のセラミックペースト117pは、Y軸方向に沿った厚みが中央部で厚く、周縁部で薄く形成されている。仮に、この形状のまま焼成した場合、積層セラミックコンデンサ10のY軸方向に沿った厚みが厚くなり、所望のサイズに形成することが難しくなる。また、サイドマージン部17の周縁部が薄くなることから、当該周縁部において内部電極12,13の絶縁性を十分確保することができなくなり、不具合を引き起こすことにもなりかねない。
そこで、本実施形態においては、側面Pにセラミックペースト117pを塗布した後に、当該セラミックペースト117pを平坦化することで、所望の形状のサイドマージン部117を形成する。
なお、ステップS04の後、塗布されたセラミックペースト117pを乾燥させてもよい。これにより、次のステップS05においてセラミックペースト117pを所望の形状に変形しやすくすることができる。乾燥処理の条件は、セラミックペースト117pの性状や押圧条件に応じて適宜調整することができる。
(ステップS05:セラミックペースト平坦化1)
ステップS05では、塗布されたセラミックペースト117pを側面Pに向かって押圧して平坦化し、サイドマージン部117を形成する。
図13〜15は、ステップS05のセラミックペースト117pを平坦化するプロセスを示す模式的な図であり、図13は押圧前、図14は押圧時、図15は押圧後の態様を示す。
本実施形態のステップS05では、押圧装置300を用いる。押圧装置300は、例えば、セラミックペースト117pを押圧する平板301と、テープT2を介して積層チップ116を保持する保持具302とを備え、さらに図示しない駆動機構、コントローラ等を備える。平板301及び保持具302は、例えばY軸方向に相互に対向して配置されている。
ステップS05では、平板301を用いてセラミックペースト117pを押圧することで平坦化することができる。平板301は、セラミックペースト117pへの貼り付き等の不具合が起こらない構成であれば特に限定されないが、例えばセラミックペースト117pの離型性を高める離型層301aを有していてもよい。離型層301aは、セラミックペースト117pの離型性を高める表面加工により形成される。例えば、離型層301aは、フッ素、シリコーン樹脂等を含む撥水処理により形成されてもよく、ダイアモンドライクカーボン等を含む膜であってもよい。あるいは、その他の離型剤、潤滑剤等を含む膜であってもよい。平板301を用いることで、複数の積層チップ116に対して同時に押圧処理を行うことができる。
押圧時には、図13及び14を参照し、ユーザの入力操作又は予め設定されたプログラム等に基づき、平板301に対して図13の白抜き矢印に示す方向(ここではY軸方向下方)に保持具302が接近することで、セラミックペースト117pが平板301に押圧される。すなわち、この例では側面Pに直交するY軸方向に押圧する。押圧の条件(押圧力、押圧時間等)は、セラミックペースト117pの粘度や厚み等を考慮して適宜調整することができる。
押圧後、図15を参照し、平板301に対して図15の白抜き矢印に示す方向(ここではY軸方向上方)に保持具302が離間する。
これにより、側面Pにサイドマージン部117が形成される。
図16(A)は、ステップS05の後のサイドマージン部117が形成された積層チップ116を示す断面図であり、図16(B)は、サイドマージン部117をY軸方向から見た平面図である。なお、図16(A)では、説明のため、図15で示した状態から90°左回転させた積層チップ116を示している。
サイドマージン部117は、平坦部117aと、周縁部117bとを有する。
平坦部117aは、平板301によって押圧されることにより、Y軸方向の厚みが所定の厚みT10で均一に形成される平坦な部分である。厚みT10は、典型的には、側面Pと平板301の表面とが最も接近した際のこれらの間の距離により規定される。平坦部117aは、セラミックペーストの膨出した部分が周縁に流動するように押圧することで形成されるため(図12参照)、典型的にはZ軸方向及びX軸方向に沿ったサイドマージン部117の中央部に形成される。
周縁部117bは、膨出した部分がつぶれることによりセラミックペーストが周縁に流動して形成される部分であり、平坦部117aの周囲に形成される。これにより、セラミックペースト117pの塗布直後と比較して周縁部117bの厚みが厚くなり、平坦部117aから離間するに従いY軸方向の厚みが所定の厚みT10から漸減するように構成される。
また図16(A)を参照し、ステップS05では、平坦部117aのZ軸方向に沿った長さH12が、積層チップ116のZ軸方向に沿った長さH11の30%以上70%以下となるように、セラミックペースト117pを押圧することができる。ここでいう「平坦部117aのZ軸方向に沿った長さH12」とは、平坦部117aのZ軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとし、同様に、「積層チップ116のZ軸方向に沿った長さH11」とは、積層チップ116のZ軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとする。
また図16(B)を参照し、ステップS05では、平坦部117aのX軸方向に沿った長さD12が、積層チップ116のX軸方向に沿った長さD11の30%以上70%以下となるように、セラミックペースト117pを押圧することができる。ここでいう「平坦部117aのX軸方向に沿った長さD12」とは、平坦部117aのX軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとし、同様に、「積層チップ116のX軸方向に沿った長さD11」とは、積層チップ116のX軸方向に沿った最も長い部分の長さをいうものとする。
このような形状となるように押圧条件を調整することにより、セラミックペースト117pの平板301表面への貼り付きを抑制し、かつ、内部電極112,113の保護機能を十分に有する所望の形状のサイドマージン部117を形成することができる。
また、焼成後のサイドマージン部17及び積層チップ16の寸法の割合は、焼成前のサイドマージン部117及び積層チップ116の寸法の割合とほぼ同一である。このため、平坦部117aの長さ及び積層チップ116の長さを上述のような割合となるように押圧することで、焼成後の素体11においても積層チップ16の長さに対する平坦部117aの長さの割合を上述の範囲に調整することができる。
なお、ステップS05の後、サイドマージン部117を乾燥させてもよい。これにより、次のステップS06、ステップS07において、テープ等を介してディッピング装置200及び押圧装置300に保持される側面P側のサイドマージン部117の変形を抑制することができる。乾燥条件は、サイドマージン部117の性状やディッピング装置200及び押圧装置300の保持態様に応じて適宜調整することができる。
(ステップS06:セラミックペースト塗布2)
ステップS06では、ステップS05で得られた積層チップ116の側面Qに、セラミックペースト117pを塗布する。ステップS06における側面Qへのセラミックペースト117pの塗布は、ステップS04における側面Pへのセラミックペースト117pの塗布と同様に行うことができる。
(ステップS07:セラミックペースト平坦化2)
ステップS07では、ステップS07で塗布されたセラミックペースト117pを側面Qに向かって押圧して平坦化し、サイドマージン部117を形成する。ステップS07における側面Q側のセラミックペースト117pの平坦化は、ステップS05における側面P側のセラミックペースト117pの平坦化と同様に行うことができる。すなわち、本ステップにより、側面Q側のサイドマージン部117も、図16に示すサイドマージン部117と同様に形成される。
以上により、図17に示す未焼成の素体111が得られる。
素体111の形状は、焼成後の素体11の形状に応じて決定可能である。例えば、1.0mm×0.5mm×0.5mmの素体11を得るために、1.2mm×0.6mm×0.6mmの素体111を作製することができる。
(ステップS08:焼成)
ステップS08では、ステップS07で得られた未焼成の素体111を焼成することにより、図1〜3に示す積層セラミックコンデンサ10の素体11を作製する。焼成は、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において行うことができる。
(ステップS09:外部電極形成)
ステップS09では、ステップS08で得られた素体11に外部電極14,15を形成することにより、図1〜3に示す積層セラミックコンデンサ10を作製する。
ステップS09では、まず、素体11の一方のX軸方向端面を覆うように未焼成の電極材料を塗布し、素体11の他方のX軸方向端面を覆うように未焼成の電極材料を塗布する。素体11に塗布された未焼成の電極材料に、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において焼き付け処理を行って、素体11に下地膜を形成する。そして、素体11に焼き付けられた下地膜の上に、中間膜及び表面膜を電解メッキなどのメッキ処理で形成して、外部電極14,15が完成する。
なお、上記のステップS09における処理の一部を、ステップS08の前に行ってもよい。例えば、ステップS08の前に未焼成の素体111のX軸方向両端面に未焼成の電極材料を塗布し、ステップS08において、未焼成の素体111を焼成すると同時に、未焼成の電極材料を焼き付けて外部電極14,15の下地層を形成してもよい。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、図5に示す各ステップは、必要に応じて、順番を入れ替えてもよい。
一例として、ステップS03で個片化した未焼成の積層チップ116を焼成して積層チップ16とした後に、積層チップ16にサイドマージン部117を設けてもよい。この場合、焼成後の積層チップ16に対してステップS04〜S08を行うことができる。
また、図18に示すように、側面Pにセラミックペーストを塗布した後(ステップS14)、平坦化の前に側面Qにセラミックペーストを塗布し(ステップS15)、その後側面Pの平坦化(ステップS16)、側面Qの平坦化(ステップS17)を順に行ってもよい。また、これら各ステップの間に、適宜セラミックペーストを乾燥させてもよい。これにより、同一の装置によるステップを連続して行うことができ、効率よく積層セラミックコンデンサ10を製造することができる。
なお、本変形例においても、ステップS14,S15,S16の後、必要に応じてセラミックペースト117p又はサイドマージン部117の乾燥処理を行ってもよい。
上述の実施形態では、側面P,Qをセラミックペースト201pに浸漬させることによりセラミックペースト201pを塗布すると説明したが、これに限定されず、ローラ等を用いた塗布や、スプレー方式による噴射等を適用することもできる。
また、図13〜15に示す平板301は、離型層301aを有すると説明したが、これに限定されず、離型層を有さなくてもよい。
また、押圧処理も、セラミックペースト117pを側面P,Qに向かって押圧して平坦化できれば平板を用いる方法に限定されない。
また、図19に示すように、サイドマージン部17の周縁部172が、素体11の主面11a,11bの周縁を覆わない構成でもよい。このようなサイドマージン部17は、例えば、側面P,Qの表面のみセラミックペースト201pに浸漬させるようにすること、あるいは側面P,Qにローラやスプレーを用いてセラミックペーストを塗布すること等により形成することができる。また、図17に示すようなサイドマージン部117の周縁部117bが主面の周縁を覆う構成の素体111を作製した後、焼成前、又は焼成後に、サイドマージン部17(117)の主面の周縁を覆っている部分を除去する処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、積層セラミック電子部品の一例として積層セラミックコンデンサについて説明したが、本発明は、相互に対を成す内部電極が交互に配置される積層セラミック電子部品全般に適用可能である。このような積層セラミック電子部品としては、例えば、圧電素子などが挙げられる。
10…積層セラミックコンデンサ
11…素体
12,13…内部電極
14,15…外部電極
16…積層チップ
17…サイドマージン部
171…平坦部
172…周縁部
18…容量形成部
19…カバー部
104…積層シート
111…未焼成の素体
112,113…未焼成の内部電極(導電体)
116…未焼成の積層チップ
117…未焼成のサイドマージン部
201p…セラミックペースト
117p…塗布されたセラミックペースト
117a…未焼成の平坦部(セラミックペーストの平坦化された部分)
200…ディッピング装置
300…押圧装置
301…平板
301a…離型層
P,Q…側面

Claims (11)

  1. 第1の軸方向に積層されたセラミック層と、前記セラミック層の間に配置された内部電極と、前記内部電極が露出した側面と、を有する積層チップを準備し、
    前記側面にセラミックペーストを塗布し、
    塗布された前記セラミックペーストを前記側面に向かって押圧して平坦化する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記側面を前記セラミックペーストに浸漬させることによって前記セラミックペーストを塗布する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    平板を用いて前記セラミックペーストを押圧することで前記セラミックペーストを平坦化する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 請求項3に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記平板は、表面に形成された、前記セラミックペーストの離型性を高める離型層を有する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  5. 請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記セラミックペーストを塗布した後、さらに、前記セラミックペーストを乾燥させる
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  6. 請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記セラミックペーストの膨出した部分が周縁に流動するように押圧することで平坦化する
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  7. 請求項6に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記平坦化された部分の前記第1の軸方向に沿った長さは、前記積層チップの前記第1の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下である
    積層セラミック電子部品の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記セラミックペーストを前記側面に直交する第2の軸方向に押圧して平坦化し、
    前記平坦化された部分の前記第1の軸方向及び前記第2の軸方向に直交する第3の軸方向に沿った長さは、前記積層チップの前記第3の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下である
    積層セラミック電子部品。
  9. 第1の軸方向に積層されたセラミック層と、前記セラミック層の間に配置された内部電極と、前記内部電極が露出した側面と、を有する積層チップと、
    前記側面に直交する第2の軸方向の厚みが所定の厚みで形成された平坦部と、前記平坦部の周囲に形成され前記平坦部から離間するに従い前記第2の軸方向の厚みが前記所定の厚みから漸減するように構成された周縁部と、を有し、誘電体セラミックスによって前記側面に設けられたサイドマージン部と、
    を具備する積層セラミック電子部品。
  10. 請求項9に記載の積層セラミック電子部品であって、
    前記平坦部の前記第1の軸方向に沿った長さは、前記積層チップの前記第1の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下である
    積層セラミック電子部品。
  11. 請求項9又は10に記載の積層セラミック電子部品であって、
    前記平坦部の前記第1の軸方向及び前記第2の軸方向に直交する第3の軸方向に沿った長さは、前記積層チップの前記第3の軸方向に沿った長さの30%以上70%以下である
    積層セラミック電子部品。
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