JPH09260104A - 積層チップ形サーミスタとその製造方法 - Google Patents

積層チップ形サーミスタとその製造方法

Info

Publication number
JPH09260104A
JPH09260104A JP8071942A JP7194296A JPH09260104A JP H09260104 A JPH09260104 A JP H09260104A JP 8071942 A JP8071942 A JP 8071942A JP 7194296 A JP7194296 A JP 7194296A JP H09260104 A JPH09260104 A JP H09260104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated
chip
type thermistor
element body
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8071942A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Fukuyama
淳一 福山
Kazuhiko Oyama
和彦 大山
Shinichi Harada
慎一 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP8071942A priority Critical patent/JPH09260104A/ja
Publication of JPH09260104A publication Critical patent/JPH09260104A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部電極パターン11a、11bの印刷工程
及びセラミックグリーンシート11、11a、11bの
積層工程における抵抗値の変動要因を吸収し、目標とす
る抵抗値がばらつきなく得られるようにする。 【解決手段】 セラミックグリーンシート11、11
a、11bと内部電極パターン12a、12bとが交互
に積層され、対向する長尺な端面に2組の内部電極パタ
ーン12a、12bが交互に導出された長尺な積層体2
1を作る。その後、一部の積層体21を異なる間隔で裁
断して積層チップ22を得、この積層チップ22を焼成
してチップ素体13を得る。さらに、このチップ素体1
3の端部に外部電極12、12を形成し、その外部電極
12、12の間で測定した抵抗値もとに、積層体21の
最も適当な裁断間隔を求め、その裁断間隔で他の積層体
21を裁断して個々の積層チップ22を得る。さらに、
これらの積層チップ22を焼成することで、焼成済みの
チップ素体13を得る。最後に、内部電極15、16が
各々導出している前記チップ素体13の両端に外部電極
12、12を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗値が温度依存
特性を有するサーミスタとその製造方法に関し、特にサ
ーミスタ材料の積層体からなるチップ素体の内部で対向
させた内部電極を有する積層チップ形サーミスタとその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層チップ形サーミスタは、図8及び図
9に示すように、サーミスタ特性を有するセラミック層
7と2組の内部電極5、6とが交互に積層されたチップ
素体3の対向する端面に前記各組の内部電極15、16
が各々導出され、このチップ素体3の端部に外部電極1
2、12を設け、この外部電極12、12を、チップ素
体13の端面に各々導出した前記内部電極15、16に
各々接続したものである。
【0003】このような積層チップ形サーミスタは、通
常次のようにして作られる。まず、サーミスタセラミッ
ク原料粉末を溶剤に溶解した有機バインダーに均一に分
散したセラミックスラリーを作り、これをポリエチレン
テレフタレートフィルム等のベースフィルム上に薄く均
一な厚さで塗布し、乾燥することで、膜状のセラミック
グリーンシートを作る。その後、このセラミックグリー
ンシートを適当な大きさに裁断する。
【0004】次に、この裁断したセラミックグリーンシ
ート1a、1bの上に図11に示すような内部電極パタ
ーン2a、2bを各々印刷する。図11に示すように、
内部電極パターン2a、2bは、セラミックグリーンシ
ート1a、1bの端の列にある短いものを除いて、積層
チップ形サーミスタの2個分の電極が連なったような長
い形状を有し、それらが間隔をおいて縦横に配列されて
いる。さらに、セラミックグリーンシート1aと1bと
では、それらの内部電極パターン2a、2bが長い電極
パターンの半分の長さだけその長手方向にずれている。
【0005】このような内部電極パターン2a、2bが
印刷されたセラミックグリーンシート1a、1bを交互
に積み重ね、さらにその両側に内部電極パターン2a、
2bが印刷されてないセラミックグリーンシート1、1
を重ね、これらを圧着し、図12に示すように積層体1
0を得る。さらに、この積層体10を図12に二点鎖線
で示すラインで裁断し、個々の積層チップ毎に分割す
る。さらに、これらの積層チップを焼成することで、図
8及び図10に示すような焼成済みのチップ素体3が得
られる。図8はチップ素体3を一部切り欠いてその内部
を示しており、図10ではチップ素体3の各層を分離し
てその内部電極5、6を示している。
【0006】ここで、図12に二点鎖線で示す積層体1
0を裁断するラインは、長い形状の内部電極パターン2
a、2bの中間位置とそれら内部電極パターン2a、2
bの間隙部分である。従って、この位置で裁断されるこ
とにより作られたチップ素体3は、図8及び図10に示
すように、セラミック層7を介して対向している各内部
電極5、6がチップ素体3の両端面に交互に導出されて
いる。また、これらの内部電極5、6は、セラミック層
7の両側にマージンがあり、チップ素体3の両側面には
達していない。
【0007】さらに、内部電極5、6が各々導出してい
る前記チップ素体3の両端にAgペーストなどの導電ペ
ーストを塗布し、これを焼き付け、さらにその導電膜上
にNiメッキと、Sn或は半田メッキを施し、外部電極
2、2を形成する。これにより、積層チップ形サーミス
タが完成する。このような積層チップ形サーミスタは、
前記外部電極2、2の間に抵抗が形成され、その抵抗値
は温度に対して特性を有する。この抵抗値は、セラミッ
ク層7を介して対向する内部電極5、6の間でとられる
ため、その抵抗値はセラミック層7の厚み、内部電極
5、6の対向面積及び内部電極5、6の対向組数等によ
り決定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような積層チップ
形サーミスタの小形化が進んでいると共に、その抵抗値
の許容差が狭くなり、抵抗値の精度向上が厳しく要求さ
れるようになっている。積層チップ形サーミスタは、そ
の形状、寸法及び抵抗値が指定されると、それに従って
セラミック材料、セラミック層の厚み、内部電極パター
ン2a、2b、及び内部電極5、6の対向組数が設計さ
れる。そして、この設計に従って実際に製造される積層
チップ形セラミックの設計値に対する抵抗値の精度は、
セラミックグリーンシート1a、1bを形成するときの
厚さ精度にも依存するが、内部電極パターン2a、2b
の印刷精度、内部電極5、6の積層精度などが抵抗値の
主な変動要因となる。
【0009】前述のような従来の方法で製造される積層
チップ形サーミスタの場合、まず内部電極パターン2
a、2bの印刷精度のばらつきにより、完成する積層チ
ップ形サーミスタの抵抗値の精度が影響を受ける。さら
に、内部電極パターン2a、2bを印刷したセラミック
グリーンシート1a、1bを積層するときの積層位置の
ばらつきにより抵抗値の精度が影響を受ける。このた
め、同じロットが同様にして抵抗値の変動要因の影響を
受け、目的の抵抗値に対して同じようにばらつくことに
なる。そして、それらの変動要因を考慮して、予め内部
電極パターンを設計したとしても、得られた結果は必ず
しも好ましい結果となる訳ではない。目標の抵抗値に対
して許容範囲を越える抵抗値を有する積層チップ形サー
ミスタは、最終の抵抗値測定検査により不良品とされ、
製品から除去される。従って、この抵抗値のばらつきが
製品の歩留まりに大きな影響を与え、従来製造方法では
その歩留りが低いという課題があった。
【0010】本発明は、内部電極パターンを印刷した積
層体を裁断して、個々の積層チップに分離するときに、
それ以前の工程、すなわち内部電極パターンの印刷工程
及びセラミックグリーンシートの積層工程における抵抗
値の変動要因を吸収することが出来るようにし、これに
よって目標とする抵抗値がばらつきなく得られ、チップ
形サーミスタが歩留まりよく製造できるようにする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、チップ素体
13の2個分の内部電極15、16に対応する幅を有す
る長い内部電極パターン12a、12bを複数列ずつセ
ラミックグリーンシート11a、11bに印刷する。こ
こで、セラミックグリーンシート11a、11bには、
内部電極パターン12a、12bを各々印刷し、その内
部電極パターン12a、12bは、その幅半分だけ同幅
方向にずれている。さらに、これらのセラミックグリー
ンシート11a、11bを積層して積層体20を得る。
次に、この積層体20を内部電極パターン12a、12
bの間隙及びその中央部で裁断し、内部電極パターン1
2a、12bが長く連なったような形状の長尺な積層体
21に分離する。この積層体21は、セラミックグリー
ンシート11、11a、11bと内部電極パターン12
a、12bとが交互に積層され、対向する長尺な端面に
内部電極パターン12a、12bが交互に導出された長
尺なものである。
【0012】その後、一部の積層体21を異なる間隔で
裁断して積層チップ22を得、この積層チップ22を焼
成してチップ素体13を得る。さらに、このチップ素体
13の端部に外部電極12、12を形成し、その外部電
極12、12の間で抵抗値を測定する。この測定結果を
もとに、積層体21の最も適当な裁断間隔を求め、その
裁断間隔で他の積層体21を裁断して個々の積層チップ
22を得る。さらに、これらの積層チップ22を焼成す
ることで、焼成済みのチップ素体13を得る。最後に、
内部電極15、16が各々導出している前記チップ素体
13の両端に外部電極12、12を形成し、積層チップ
形サーミスタが完成する。
【0013】この積層チップ形サーミスタの製造方法に
よりより得られるサーミスタのチップ素体13は、その
内部電極15、16が各セラミック層17の両側辺に達
するよう形成されている。すなわち、セラミック層17
の両側には内部電極15、16のマージンが無く、内部
電極はチップ素体13の両側に導出されている。そこ
で、このチップ素体13の内部電極15、16が露出し
た側面に絶縁被膜14を施すとよい。
【0014】このような積層チップ形サーミスタの製造
方法において、長尺な積層体21を裁断して個々の積層
チップ22に分離するときの間隔により、最終的に得ら
れる積層チップ形サーミスタの抵抗値を調整することが
できる。すなわち、一部の積層体を異なる間隔で裁断
し、外部電極12、12を有する積層チップ形サーミス
タを作り、その外部電極12、12の間で抵抗値を測定
することにより、その測定結果をもとに、積層体21の
最も適当な裁断間隔を求めることが出来る。そして、そ
の裁断間隔で同一ロットの他の積層体21を裁断して個
々の積層チップ22に分離することにより、ばらつきな
なく、しかも目標の抵抗値に近い抵抗値を有する積層チ
ップ形サーミスタを製造することができる。従って、積
層体20、21を裁断して、個々の積層チップ22に分
離するときに、それ以前の工程、すなわち内部電極パタ
ーン12a、12bの印刷工程及びセラミックグリーン
シート11a、11bの積層工程における抵抗値の変動
要因を吸収することが出来ることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について具体的且つ詳細に説明する。ま
ず、サーミスタセラミック原料粉末を溶剤に溶解した有
機バインダーに均一に分散したセラミックスラリを作
り、これをポリエチレンテレフタレートフィルム等のベ
ースフィルム上に薄く均一な厚さで塗布し、乾燥し、膜
状のセラミックグリーンシートを作る。その後、このセ
ラミックグリーンシートを適当な大きさに裁断する。
【00016】次に、この裁断したセラミックグリーン
シート11a、11bの上に図4に示すような内部電極
パターン12a、12bを各々印刷する。図4に示すよ
うに、内部電極パターン12a、12bは、その幅方向
と直交する方向に長く連なった形状を有しており、図4
では右下から左上方向に連なっている。また、この内部
電極パターン12a、12bは、セラミックグリーンシ
ート11a、11bの端にある幅の狭いものは、完成し
た積層チップ形サーミスタの1つ分の内部電極15、1
6の幅に対応しているが、他の内部電極パターン12
a、12bは、積層チップ形サーミスタの2個分の内部
電極15、16の幅に対応している。これらの内部電極
パターン12a、12bは、幅方向に間隔を開けて図4
において複数列配列されている。さらに、セラミックグ
リーンシート11aと11bとでは、それらの内部電極
パターン12a、12bが積層チップ形サーミスタの1
個分の内部電極15、16に対応する幅だけ、すなわち
幅の広い内部電極パターン12a、12bの幅半分だけ
同幅方向に互いにずれている。
【0017】このような内部電極パターン12a、12
bが印刷されたセラミックグリーンシート11a、11
bを交互に積み重ね、さらにその両側に内部電極パター
ン2a、2bが印刷されてないセラミックグリーンシー
ト11、11、いわゆるダミーシートを積み重ね、これ
らを圧着し、図5に示すように積層体20を得る。さら
に、この積層体10を図5及び図6に二点鎖線で示すラ
インで裁断し、長尺な積層体21に分割する。
【0018】ここで、図5及び図6に二点鎖線で示す積
層体21を裁断するラインは、幅の広い内部電極パター
ン12a、12aの幅方向の中間位置とそれら内部電極
パターン12a、12bの間隙部分である。従って、こ
の位置で裁断されることにより作られた積層体21は、
図7に示すように、セラミックグリーンシート1a、1
bの層を介して対向している各内部電極パターン12
a、12bが積層体21の長手方向に連なっていると共
に、その長尺な両端面に交互に導出されている。
【0019】その後、一部の積層体21を裁断し、個々
の積層チップ22に分離する。このとき、積層チップ形
サーミスタの設計幅を中心に僅かずつ幅が異なる複数の
グループの積層チップ22に分けて裁断する。その後、
これらの積層チップ22を焼成することで、図1及び図
3に示すような焼成済みのチップ素体13を得る。さら
に、内部電極15、16が各々導出している前記チップ
素体13の両端にAgペーストなどの導電ペーストを塗
布し、これを焼き付け、さらにその導電膜上にNiメッ
キと、Sn或は半田メッキを施して、外部電極12、1
2を形成する。そして、この外部電極12、12の間で
抵抗値を測定する。この測定結果をもとに、積層体21
の最も適当な裁断間隔、すなわち目標の抵抗値に近い抵
抗値が得られる裁断間隔を求め、その裁断間隔で他の積
層体21を裁断し、個々の積層チップ22を得る。さら
に、これらの積層チップ22を焼成することで、チップ
素体13を得る。
【0020】このようにして作られたチップ素体13
は、図1及び図3に示すように、セラミック層7を介し
て対向している各内部電極15、16がチップ素体13
の両端面の交互に導出されている。また、これらの内部
電極15、16は、セラミック層17の両側にマージン
が無く、チップ素体13の両側面に達している。そこ
で、このチップ素体13の両側面に絶縁被膜14、14
を施す。この絶縁被膜14は、例えば、アルミナ等の絶
縁材料をスパッタリングしたり、或は絶縁ペーストを塗
布し、これを焼き付けて施すことができる。最後に、内
部電極15、16が各々導出している前記チップ素体1
3の両端に前述と同様にして外部電極12、12を形成
し、積層チップ形サーミスタが完成する。
【0021】なお、前記の例では、積層チップ形サーミ
スタの内部電極15、16は、重ね合わせ状態で対向す
るものであったが、本発明は、これに限るものではな
く、同一セラミック層で内部電極が対向している、いわ
ゆるつき合わせ電極パターンやその他浮遊電極パターン
の構造を持ったものでも、同様にして適用することがで
き、前記の例と同様の効果があることは明かである。
【0022】
【実施例】次に、本発明のより具体的な実施例とそれら
に対する比較例について説明する。 (実施例)セラミックサーミスタ原料粉末と有機溶剤を
混合してセラミックスラリを作り、このセラミックスラ
リをドクターブレード成膜法によって、ベースフィルム
上に塗布し、乾燥して、膜状のセラミックグリーンシー
トを作る。その後、このセラミックグリーンシートをベ
ースフィルムから剥離離し、100mm角のセラミック
グリーンシートを複数枚作った。
【0023】これとは別にスクリーン印刷機用スクリー
ン版を用意する。このスクリーン版には、幅3.0m
m、長さ95mmの短冊状の内部電極パターンを、1.
0mmの間隔を開けて平行に複数本配したAパターンを
有するスクリーン版と、やはり幅3.0mm、長さ95
mmの短冊状の内部電極パターンを、1.0mmの間隔
を開けて平行に複数本配し、且つこの内部電極パターン
を、前記Aパターンに対し、内部電極パターンの幅方向
に1.5mm、すなわち内部電極パターンの幅の1/2
の寸法だけずらして配したBパターンのスクリーン板を
用意する。
【0024】これらの用意ができたら、前記Aパターン
とBパターンのスクリーン版を各々用いて、スクリーン
印刷機により前記セラミックグリーンシート11a、1
1b上にAgペーストを印刷し、各々のセラミックグリ
ーンシート11a、11bに図4に示すような内部電極
パターン12a、12bを各々形成した。このような
A、Bの内部電極パターン12a、12bが印刷された
セラミックグリーンシート11a、11bを交互に所定
枚数積み重ね、その上下に内部電極パターンが印刷され
ていないセラミックグリーンシート11、いわゆるダミ
ーシートを積み重ね、これらを積層方向に加圧して圧着
し、図5に示すような積層体20を得た。
【0025】この積層体20を、図5及び図6に示すよ
うに、前記内部電極パターン12a、12bの間隙及び
それらの中央部に沿ってそれらの長手方向に短冊状に裁
断し、図7に示すような長尺な積層体21を得た。この
長尺な積層体21の1本を、0.95mm、1.00m
m、1.05mmの間隔で切断して、各々複数個の積層
チップ22を切り出した。これらの3つのグループの積
層チップ22を焼成炉に導入して焼成し、図1に示すよ
うな焼成済みのチップ素体13を得た後、そのチップ素
体13の両端部(図1において右下と左上の端部)にA
gペーストを塗布し、これを焼き付けた。その後、電解
メッキバレル槽に入れて、Ag膜をメッキ処理し、同A
g膜上にNiメッキ及びSnメッキ膜を施した。これに
より、外部電極を形成した。
【0026】次に、積層体21を異なった間隔で裁断し
た3つのグループ毎に外部電極間の抵抗値を測定し、そ
の平均値を算出した。その結果、0.95mmの幅で切
り出したチップ群の抵抗値の平均は10.32KΩ、そ
のばらつき(δ/平均値)は±0.57%であり、1.
00mmの幅で切り出したチップ群の抵抗値の平均は
9.80KΩ、そのばらつきは±0.60%であり、
1.05mmの幅で切り出したチップ群の抵抗値の平均
は9.33KΩ、そしてそのばらつきは±0.59%で
あった。
【0027】積層チップ形サーミスタの温度25℃にお
ける抵抗値R25は、一般に次式で表される。 R25=ρ25×[l/(a×w)] (1) w=[ρ25×l/a]/R25 (2) 但し、ρ25:比抵抗、l:内部電極間隔(mm)、a:
内部電極の重なり長さ(mm)、w:内部電極の重なり
幅(mm)である。このうち、本実施例では内部電極の
重なり幅wは、チップ素体の幅と等しい。
【0028】前記3つのグループの実際の値を前記
(2)式に代入し、[ρ25×l/a]の値を求めると、そ
の値は各々9804、9800、9796となり、その
平均値は9800となる。そこで、(2)式にR25=1
0000、[ρ25×l/a]=9800の値を代入し、積
層チップ形サーミスタが10KΩの抵抗値を取得するた
めの内部電極の重なり幅w(mm)、すなわちチップ素
体の幅を計算すると、 w=0.98(mm) となる。
【0029】この結果から、チップ素体13の幅が0.
98mmとなるよう、残りの積層体21を切断し、得ら
れた積層チップ21を前記先行試験と同じ条件で焼成
し、チップ素体を得た。さらにこのチップチップ素体1
3の両側面にAl23をスパッタリングし、絶縁被膜1
4を形成する。そのチップ素体13の両端部に前記と同
様の方法で、Ag膜上にNiメッキ及びSnメッキを施
した外部電極12、12を形成し、積層チップ形サーミ
スタが完成した。このようにして得られた積層チップ形
サーミスタから無作為に100個の積層チップ形サーミ
スタを抜き取り、それらの外部電極12、12間の25
℃における抵抗値を測定した結果、その平均値は10.
00KΩであり、そのばらつきは±0.59%であっ
た。
【0030】(比較例)前記実施例において、セラミッ
クグリーンシートに印刷した内部電極パターンを、前記
のような短冊状のパターンに代えて、図11に示すよう
に、サイドマージンが得られるようなチップ素体幅より
狭いパターンとしたことと、図12に示すように、その
内部電極パターン2a、2bの設計寸法に基づいて1m
m×2mmの寸法にセラミックグリーンシート1、1
a、1bの積層体12を裁断したこと以外は、前記実施
例1と同様にして図9に示すような積層チップ形セーミ
スタを製造した。そして、得られた積層チップ形サーミ
スタから無作為に100個の積層チップ形サーミスタを
抜き取り、それらの外部電極2、2間の温度25℃にお
ける抵抗値を測定した。その結果、抵抗値の平均は9.
77KΩで、そのばらつきは±1.89%であった。
【0031】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、積
層体20、21を裁断して、個々の積層チップ22に分
離するときに、それ以前の工程、すなわち内部電極パタ
ーン12a、12bの印刷工程及びセラミックグリーン
シート11a、11bの積層工程における抵抗値の変動
要因を吸収することが出来る。これにより、目標とする
抵抗値がばらつきなく得られ、チップ形サーミスタが歩
留まりよく製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体を示す一部切欠斜視図である。
【図2】本発明による積層チップ形サーミスタの例を示
す一部切欠斜視図である。
【図3】本発明による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体の各層を分離して示した分解斜視図である。
【図4】本発明による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体を得るためのセラミックグリーンシートの積層
状態を示す分解斜視図である。
【図5】本発明による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体を得るためのセラミックグリーンシートの積層
体を示す斜視図である。
【図6】本発明による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体を得るためのセラミックグリーンシートの積層
体を示す平面図である。
【図7】本発明による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体を得るためのセラミックグリーンシートの積層
体を短冊状に裁断した状態を示す斜視図である。
【図8】従来例による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体を示す一部切欠斜視図である。
【図9】従来例による積層チップ形サーミスタの例を示
す一部切欠斜視図である。
【図10】従来例による積層チップ形サーミスタの例の
チップ素体の各層を分離して示した分解斜視図である。
【図11】従来による積層チップ形サーミスタの例のチ
ップ素体を得るためのセラミックグリーンシートの積層
状態を示す分解斜視図である。
【図12】従来本発明による積層チップ形サーミスタの
例のチップ素体を得るためのセラミックグリーンシート
の積層体を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 セラミックグリーンシート 11a セラミックグリーンシート 11b セラミックグリーンシート 12 外部電極 12a 内部電極パターン 12b 内部電極パターン 13 チップ素体 14 絶縁被膜 15 内部電極 16 内部電極 17 チップ素体のセラミック層 20 積層体 21 裁断された長尺な積層体 22 長尺な積層体をさらに裁断した積層チップ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタ特性を有するセラミック層
    (17)と内部電極(15)、(16)とが交互に積層
    されたチップ素体(13)と、このチップ素体(13)
    の端部に設けられた外部電極(12)、(12)とを有
    し、前記チップ素体(13)の対向する端面に内部電極
    (15)、(16)が各々導出され、同チップ(13)
    の端面に導出された内部電極(15)、(16)が前記
    外部電極(12)、(12)に各々接続されている積層
    チップ形サーミスタにおいて、前記チップ素体(13)
    の内部電極(15)、(16)が各セラミック層(1
    7)の両側辺に達するよう形成されていることを特徴と
    する積層チップ形サーミスタ。
  2. 【請求項2】 チップ素体(13)の内部電極(1
    5)、(16)の各セラミック層(17)の両側辺にお
    けるマージンが0であることを特徴とする請求項1に記
    載の積層チップ形サーミスタ。
  3. 【請求項3】 内部電極(15)、(16)が露出した
    チップ素体(13)の側面が絶縁被膜(14)で覆われ
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載の積層
    チップ形サーミスタ。
  4. 【請求項4】 サーミスタ特性を有するセラミック層
    (17)と内部電極(15)、(16)とが交互に積層
    されたチップ素体(13)と、このチップ素体(13)
    の端部に設けられた外部電極(12)、(12)とを有
    し、前記チップ素体(13)の対向する端面に内部電極
    (15)、(16)が導出され、同チップ(13)の端
    面に導出された内部電極(15)、(16)が前記外部
    電極(12)、(12)に各々接続されている積層チッ
    プ形サーミスタを製造する積層チップ形サーミスタの製
    造方法において、セラミックグリーンシート(11)、
    (11a)、(11b)と内部電極パターン(12
    a)、(12b)とが交互に積層され、対向する長尺な
    端面に前記内部電極パターン(12a)、(12b)が
    交互に導出された長尺な積層体(21)を製造し、この
    積層体(21)を所定の幅で裁断し、積層チップ(2
    2)に分離し、さらにこの積層チップ(22)を焼成す
    ると共に、焼成済みのチップ素体(13)を得、このチ
    ップ素体(13)の端面に各々導出した内部電極(1
    5)、(16)に接続するよう外部電極(12)、(1
    2)を形成することを特徴とする積層チップ形サーミス
    タの製造方法。
  5. 【請求項5】 チップ素体(13)の2個分の内部電極
    (15)、(16)に対応する幅の長い内部電極パター
    ン(12a)、(12b)であって、同パターン(12
    a)、(12b)の幅半分だけ同幅方向にずれたものを
    各々複数列ずつセラミックグリーンシート(11a)、
    (11b)に印刷し、これらセラミックグリーンシート
    (11a)、(11b)を交互に積層して積層体(2
    0)を得た後、この積層体(20)を前記内部電極パタ
    ーン(12a)、(12b)の間隙及びその中央部で裁
    断し、長尺な積層体(21)を得ることを特徴とする請
    求項4に記載の積層チップ形サーミスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 積層体(21)を予め異なる間隔で裁断
    して得た個々のチップ素体(13)の両端に外部電極
    (12)、(12)を設け、これら外部電極(12)、
    (12)間で抵抗値を測定することにより、積層体(2
    1)の最適な裁断間隔を求め、その裁断間隔で他の積層
    体(21)を裁断して積層チップ(20)に分離するこ
    とを特徴とする請求項4または5に記載の積層チップ形
    サーミスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 チップ素体(13)の内部電極(1
    5)、(16)が露出した側面が絶縁被膜(14)で覆
    われていることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記
    載の積層チップ形サーミスタ。
JP8071942A 1996-03-27 1996-03-27 積層チップ形サーミスタとその製造方法 Withdrawn JPH09260104A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8071942A JPH09260104A (ja) 1996-03-27 1996-03-27 積層チップ形サーミスタとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8071942A JPH09260104A (ja) 1996-03-27 1996-03-27 積層チップ形サーミスタとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09260104A true JPH09260104A (ja) 1997-10-03

Family

ID=13475071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8071942A Withdrawn JPH09260104A (ja) 1996-03-27 1996-03-27 積層チップ形サーミスタとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09260104A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017183469A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 太陽誘電株式会社 積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品
JP2018170493A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 積層型キャパシタ及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017183469A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 太陽誘電株式会社 積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品
JP2018170493A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 積層型キャパシタ及びその製造方法
JP2022116342A (ja) * 2017-03-29 2022-08-09 サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド. 積層型キャパシタ及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100307804B1 (ko) 저항 소자 및 그 제조 방법
EP0535995B1 (en) Method of manufacturing electronic components
US11065903B2 (en) Gravure printing plate, gravure printing method, and manufacturing method for electronic component
JPH09153433A (ja) 積層電子部品の製造方法
US4267634A (en) Method for making a chip circuit component
JPH09260104A (ja) 積層チップ形サーミスタとその製造方法
JPS6235257B2 (ja)
JP2000269074A (ja) 積層セラミックコンデンサとその製造方法
JP2003272945A (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JPH08265083A (ja) チップ型低域フィルタ
JPH0563007B2 (ja)
JPH0917607A (ja) チップ状回路部品とその製造方法
JP3493812B2 (ja) セラミック電子部品の製造方法
JP2627972B2 (ja) チップ型サーミスタ及びその製法
JPH09306710A (ja) チップネットワーク電子部品
KR100220119B1 (ko) 적층형 칩 부온도 계수 서미스터 소자
JP2766085B2 (ja) 積層体の製造方法
JPH10223408A (ja) チップ状回路部品とその製造方法
WO1997002579A1 (fr) Dispositif de puce a plusieurs elements et son procede de fabrication
JP2000124008A (ja) 複合チップサーミスタ電子部品およびその製造方法
JPH0752698B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JPH1022172A (ja) 積層電子部品とその製造方法
JP2000294452A (ja) 積層セラミック電子部品アレイ及びその製造方法
JPH01152701A (ja) チップ型電子部品
JPH0828138B2 (ja) セラミック積層体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030603