JP2017177563A - セラミックシート製造用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
項1.
下記要件(1)〜(3)を満たすセラミックシート製造用ポリエステルフィルム。
(1)内部に空洞を含有するポリエステル層(B層)の少なくとも一方の面に、実質的に粒子を含有しないポリエステル層(A層)が積層された構成を有する
(2)ポリエステル層(A層)の三次元十点平均粗さ(SRz)は0.23μm以下
(3)見かけ密度が0.80〜1.28g/cm3
(1)内部に空洞を含有するポリエステル層(B層)の少なくとも一方の面に、実質的に粒子を含有しないポリエステル層(A層)が積層された構成を有する
(2)ポリエステル層(A層)の三次元十点平均粗さ(SRz)は0.23μm以下
(3)見かけ密度が0.80〜1.28g/cm3
そして、非相溶性の熱可塑性樹脂の含有量が空洞含有ポリエステル層を形成する樹脂に対し3質量%未満では、フィルム内部に形成される空洞含有量が少なくなるため、クッションが低下する傾向にある。一方、非相溶性の熱可塑性樹脂の含有量が、空洞含有ポリエステル層(中間層B)を形成する樹脂に対し20質量%を超える場合には、フィルム製造工程での破断が多発する恐れがあり好ましくない。
フィルムのA層表面を触針式三次元表面粗さ計(株式会社小坂研究所社製、ET4000−AK31)を用いて、MD方向1.25mm、TD方向0.3mmの範囲を測定倍率20,000、測定速度0.2m/min、総データ点数94526点として評価を行った。カットオフ値0.25として解析を行い、三次元十点平均粗さSRzを求めた。SRzの単位はμmである。なお、測定は3回行い、それらの平均値を採用した。
フィルムを5.0cm四方の正方形に4枚切り出し、4枚を重ね合わせマイクロメーターを用いて有効数字4桁で、総厚みの場所を変えて10点測定し、4枚重ね合わせた厚みの平均値を求めた。この平均値を4で除して有効数字3桁に丸め、一枚あたりの平均厚み(t:μm)とした。同試料4枚の重量(w:g)を有効数字4 桁で自動上皿天秤を用いて測定し、次式より見かけ密度を求めた。なお、見かけ密度は有効数字2桁に丸めた。
見かけ密度(g/cm3)=w/(5.0×5.0×t×10−4×4)
ミクロトームを用いてフィルムを切削し、フィルム表面に垂直な断面を得た。この断面に白金・パラジウム合金をスパッタリングによって被覆したものを観察サンプルとした。走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S−510型)を用いてフィルム断面を観察し、フィルム全厚みが一視野となる適当な倍率で写真撮影した。この像より、スケールを用いて各層の厚みを測定した。独立に作成した3点の断面サンプルについて測定を行い、この平均値をもって積層フィルムの層厚みとした。
ポリエステル樹脂を粉砕して乾燥した後、パラクロロフェノール/テトラクロロエタン=75/25(重量比)の混合溶媒に溶解した。ウベローデ粘度計を用いて、30℃で0.4g/dlの濃度の溶液の流下時間及び溶媒のみの流下時間を測定し、それらの時間比率から、Hugginsの式を用い、Hugginsの定数が0.38であると仮定してポリエステル樹脂の固有粘度を算出した。
(5)セラミックグリーンシートのピンホール
(a)評価用セラミックグリーンシートの作製
チタン酸バリウム系誘電体セラミック粉末100質量部に対し、バインダー樹脂としてポリビニルブチラール5質量部と、可塑剤としてのジオクチルフタレート30質量部とを配合し、さらに容量比でトルエン及びエタノールを1:1で含む溶剤を添加し、10〜20時間湿式混合してセラミックスラリーを作製した。得られたセラミックスラリーを用い、後述する「離型層が積層されたセラミックシート製造用ポリエステルフィルム」の離型面にドクターブレード法により厚み2μmとなるようにセラミックスラリーを塗布した。120℃で乾燥し評価用セラミックグリーンシート(ポリエステルフィルム付き)を作製した。
(b)ピンホール評価
上記により得られた評価用セラミックグリーンシートを100mm×100mmにカットしシートの反対面から光をあて、ピンホールの発生状況を観察し、下記基準により評価した。
×:ピンホールが多数あり。
○:ピンホールなし。
(6)セラミックグリーンシート圧着性
(a)擬似被着体の作製
導電性ペースト剤(東洋紡社製、DW−114L−1)を、ガラス板上に、スクリーン印刷で乾燥後の膜厚が1μmになるようにパターンを塗布、80℃で1分乾燥し、ガラス板上に1μmの段差を有する擬似被着体を作製した。
(b)評価
熱ラミネーターを用い、温度80℃、面圧100MPaで、擬似被着体上に、(5)で作成した評価用セラミックグリーンシートをセラミックグリーンシート面が接触するように圧着し、これを評価用サンプルとした。作製したサンプルをガラス面から顕微鏡観察し、擬似被着体の段差部分の気泡の有無を確認した。
気泡が発生:×、気泡の発生無し:○
(1)ポリエステル樹脂(A)の製造
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコールを64.4質量部からなるスラリーを仕込み、攪拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部及びトリエチルアミンを0.16質量部添加した。次いで、加圧昇温を行いゲージ圧3.5kgf/cm2、240℃の条件で、加圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶内を常圧に戻し、酢酸マグネシウム4水和物0.071質量部、次いでリン酸トリメチル0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部、次いで酢酸ナトリウム0.0036質量部を添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、減圧下260℃から280℃へ徐々に昇温し、285℃で重縮合反応を行った。
添加剤としてシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、サイリシア310、平均粒径2.7μm)を2000ppm含有させた以外はポリエステル樹脂(A)と同様にして、ポリエステル樹脂(B)を作製した。
メルトフローレート1.5のポリスチレン樹脂(日本ポリスチ社製、G797N)20質量%、メルトフローレート3.0の気相法重合ポリプロピレン樹脂(出光石油化学社製、F300SP)20質量%及びメルトフローレート180のポリメチルペンテン樹脂(三井化学社製:TPX DX−820)60質量%をペレット混合し、2軸押出機に供給して十分に混練りし、ストランドを冷却、切断して熱可塑性樹脂(C)を作製した。
A層の原料として、ポリエステル樹脂(A)100質量部を135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機1に供給した。B層の原料として、ポリエステル樹脂(A)92質量部と熱可塑性樹脂(C)を8質量部とをペレット混合し、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機2に供給した。押出機2、及び押出機1に供給された各原料を、押出機の溶融部、混練り部、配管、ギアポンプ、フィルターまでの樹脂温度は280℃、その後の配管では275℃とし、2層合流ブロックを用いてA層/B層となるように積層し、口金よりシート状に溶融押し出した。なお、A層とB層との厚み比率は、A層/B層=48/52となるように、各層のギアポンプを用いて制御した。
表1に記載のように変更する以外は実施例1と同様にしてセラミックシート製造用ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルム物性を表1に示す。
紫外線カチオン硬化型シリコーンレジン(東芝シリコン社製、UV9315)を溶剤(ノルマルヘキサン)中に樹脂固形分濃度が2重量%となるように分散させ、シリコーンレジン100重量部に対し、1重量部のビス(アルキルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートを硬化触媒として添加し、シリコーン樹脂を含む塗布液を作成した。上記シリコーン樹脂を含む塗布液を、各実施例で得られたセラミックシート製造用ポリエステルフィルムのA層表面に、ワイヤーバーを用いて、塗布液を塗布し、100℃×30秒で乾燥後、紫外線照射装置で紫外線照射(300mj/cm2)し、離型層が積層されたセラミックシート製造用ポリエステルフィルム(シリコーン離型層の乾燥後塗布量0.10g/m2)を得た。
Claims (1)
- 下記要件(1)〜(3)を満たすセラミックシート製造用ポリエステルフィルム。
(1)内部に空洞を含有するポリエステル層(B層)の少なくとも一方の面に、実質的に粒子を含有しないポリエステル層(A層)が積層された構成を有する
(2)ポリエステル層(A層)の三次元十点平均粗さ(SRz)は0.23μm以下
(3)見かけ密度が0.80〜1.28g/cm3
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