JP2017174681A - 内燃機関用のスパークプラグ - Google Patents

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亮平 秋吉
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    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/32Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation characterised by features of the earthed electrode

Abstract

【課題】内燃機関に対する取付姿勢に関わらず安定した着火性を確保することができる内燃機関用のスパークプラグを提供すること。
【解決手段】本実施形態の内燃機関用のスパークプラグは、ハウジングと絶縁碍子と中心電極と接地電極5とを有する。接地電極5は、ハウジングの先端部から先端側に立設する立設部50を備える。接地電極5は、中心電極との間に火花放電ギャップを形成する。立設部50は、中心電極側を向いた立設内面51と、その反対側を向いた立設外面52と、立設内面51と立設外面52とをつなぐ一対の側方連結面53とを有する。各側方連結面53は、中心電極と立設部50との並び方向Xに平行な平坦面である側方平面531を有する。幅方向Yにおける、一対の側方平面531の間の距離が、立設部50の最大幅wとなっている。立設内面51と側方平面531との間の並び方向Xの最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たす。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関する。
自動車のエンジン等の内燃機関における着火手段として用いられるスパークプラグとして、軸方向に中心電極と接地電極とを対向させて火花放電ギャップを形成したものがある。かかるスパークプラグは、火花放電ギャップに放電を生じさせ、この放電により、燃焼室内の混合気に着火している。
ここで、燃焼室内においては、例えばスワール流やタンブル流といった混合気の気流が形成されており、この気流が火花放電ギャップにおいても適度に流れることにより、着火性を確保することができる。
ところが、内燃機関へのスパークプラグの取付姿勢によっては、ハウジングの先端部に接合された接地電極の一部が、気流における火花放電ギャップの上流側に配置されることがある。この場合、燃焼室内の気流が接地電極によって遮られ、火花放電ギャップ付近の気流が停滞するおそれがある。その結果、スパークプラグの着火性が低下するおそれがある。すなわち、内燃機関への取付姿勢によって、スパークプラグの着火性がばらつくという問題が生じるおそれがある。
また、内燃機関へのスパークプラグの取付姿勢、すなわち周方向についての接地電極の位置を制御することは困難である。これは、ハウジングにおける取付用ネジの形成状態や内燃機関への取り付け作業時におけるスパークプラグの締付度合い等によって、取付姿勢が変化してしまうからである。
そこで、特許文献1には、接地電極による気流の阻害を抑制するために、接地電極における周方向の両面を、周方向に膨らんだ特定の曲面形状にした構成が開示されている。
特許第5337307号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成には、接地電極による気流の阻害の抑制の観点から、改善の余地がある。特に近年、希薄燃焼による内燃機関が多く用いられているが、このような内燃機関においては、スパークプラグの取付姿勢によって、燃焼安定性が低下するおそれがある。よって、近年においては、上述した接地電極による気流の阻害の抑制が一層要求されている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、内燃機関に対する取付姿勢に関わらず安定した着火性を確保することができる内燃機関用のスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状のハウジング(2)と、
該ハウジング(2)の内側に保持された筒状の絶縁碍子(3)と、
先端部(41)が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極(4)と、
上記ハウジングの先端部(21)から先端側に立設する立設部(50)を備えると共に、上記中心電極との間に火花放電ギャップ(G)を形成する接地電極(5)と、を有し、
上記立設部は、上記中心電極側を向いた立設内面(51)と、その反対側を向いた立設外面(52)と、上記立設内面と上記立設外面とをつなぐ一対の側方連結面(53)とを有し、
該各側方連結面は、上記中心電極と上記立設部との並び方向(X)に平行な平坦面である側方平面(531)を有し、
プラグ軸方向(Z)と上記並び方向との双方に直交する幅方向(Y)における、一対の上記側方平面の間の距離が、上記立設部の最大幅となっており、
上記立設内面と上記側方平面との間の上記並び方向の最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たす、内燃機関用のスパークプラグ(1)にある。
上記内燃機関用のスパークプラグにおいて、各側方連結面は、上記並び方向に平行な平坦面である側方平面を有する。そして、上記立設内面と上記側方平面との間の上記並び方向の最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たす。これにより、内燃機関に対するスパークプラグの取付姿勢によって、火花放電ギャップへ向かう燃焼室内の気流が妨げられる現象を抑制することができる。つまり、接地電極の立設部が、火花放電ギャップに対して気流の上流側となる位置に配置された場合においても、火花放電ギャップにおける気流を確保することができる。
その結果、内燃機関へのスパークプラグの取付姿勢に関わらず、放電火花を充分に引き伸ばし、着火性を充分に確保することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、内燃機関に対する取付姿勢に関わらず安定した着火性を確保することができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、スパークプラグの先端部の正面説明図。 図1のII視図。 図1における、III−III線矢視断面図。 立設部の側面全体が平坦面である場合の、気流の流れの説明図。 立設部の側面全体が曲面である場合の、気流の流れの説明図。 立設部が実施形態1のものである場合の、気流の流れの説明図。 実験例1における、最短距離Dとリーン限界A/Fとの関係を示した線図。 実験例2における、最短距離Dとリーン限界A/Fとの関係を示した線図。 実験例3における、長さLとリーン限界A/Fとの関係を示した線図。 実験例4における、長さLとリーン限界A/Fとの関係を示した線図。
(実施形態1)
内燃機関用のスパークプラグの実施形態につき、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態の内燃機関用のスパークプラグ1は、図1、図2に示すごとく、ハウジング2と絶縁碍子3と中心電極4と接地電極5とを有する。ハウジング2は、筒状を呈している。絶縁碍子3は、ハウジング2の内側に保持されている。また、絶縁碍子3は、筒状を呈している。中心電極4は、先端部41が突出するように絶縁碍子3の内側に保持されている。接地電極5は、ハウジング2の先端部21から先端側に立設する立設部50を備える。また、接地電極5は、中心電極4との間に火花放電ギャップGを形成する。
図1、図3に示すごとく、立設部50は、中心電極4側を向いた立設内面51と、その反対側を向いた立設外面52と、立設内面51と立設外面52とをつなぐ一対の側方連結面53とを有する。各側方連結面53は、中心電極4と立設部50との並び方向Xに平行な平坦面である側方平面531を有する。プラグ軸方向Zと上記並び方向Xとの双方に直交する幅方向Yにおける、一対の側方平面531の間の距離が、立設部50の最大幅wとなっている。立設内面51と側方平面531との間の上記並び方向Xの最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たす。
なお、プラグ軸方向Zとは、スパークプラグ1の中心軸の方向である。また、先端側とは、プラグ軸方向Zにおいて、スパークプラグ1を燃焼室に挿入する側をいう。また、プラグ軸方向Zにおける先端側と反対側を、基端側という。上記並び方向Xと幅方向Yとプラグ軸方向Zとは、互いに直交している。以下において、中心電極4と立設部50との並び方向Xを、単に並び方向Xということもある。
図1に示すごとく、接地電極5の立設部50は、プラグ軸方向Zに平行に形成されている。図3に示すごとく、立設部50は、幅方向Yの両面が幅方向に膨らむように形成された略矩形柱形状を呈している。立設部50の外周面は、立設内面51、立設外面52、及びこれらをつなぐ一対の側方連結面53を有する。立設内面51、立設外面52は、並び方向Xに直交する平坦面である。
図1、図3に示すごとく、並び方向Xにおける側方連結面53の一部に、側方平面531が形成されている。図3に示すごとく、本実施形態において、一対の側方平面531は、プラグ軸方向Zに直交する断面の形状が、それぞれ、並び方向Xに平行な直線形状である。本実施形態において、側方平面531は、並び方向Xとプラグ軸方向Zとの双方に平行な平坦面である。換言すると、側方平面531は、法線方向が幅方向Yとなるよう形成された平坦面である。本実施形態において、並び方向Xにおける側方平面531の長さLは、0.1mm≦L≦0.5mm、を満たす。また、上述のごとく、幅方向Yにおける一対の側方平面531間の幅が、幅方向Yにおける立設部50の最大幅wとなっている。
図1、図3に示すごとく、各側方連結面53は、側方平面531の他に、内側側方面532及び外側側方面533を有する。一対の内側側方面532は、一対の側方連結面53における一対の側方平面531の中心電極4側に形成された面である。図3に示すごとく、一対の内側側方面532は、並び方向Xの中心電極4側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲面である。換言すると、一対の内側側方面532は、プラグ軸方向Zに直交する断面の形状が、並び方向Xの中心電極4側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲線形状となる。一対の内側側方面532は、一対の側方平面531と立設内面51とを滑らかにつないでいる。
また、一対の外側側方面533は、一対の側方連結面53における一対の側方平面531の中心電極4側と反対側に、並び方向Xにおける中心電極4側と反対側に向かうほど互いに近付くよう形成された面である。一対の外側側方面533は、並び方向Xにおける中心電極4側と反対側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲面である。換言すると、一対の外側側方面533は、プラグ軸方向Zに直交な断面の形状が、並び方向Xの中心電極4側と反対側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲線形状となる。一対の外側側方面533は、一対の側方平面531と立設外面52とを滑らかにつないでいる。
上述のごとく、立設内面51と側方平面531との間の並び方向Xの最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たす。最短距離Dは、並び方向Xにおける側方平面531の中心電極4側の端部から立設内面51までの距離である。本実施形態においては、並び方向Xにおける内側側方面532の寸法が、0.5mm〜1.0mmである。また、本実施形態において、並び方向Xにおける立設部50の最大厚みtは、t>L+D、を満たす。
図1に示すごとく、接地電極5は、立設部50の先端側の部分から、並び方向Xにおける中心電極4側に向かって屈曲した対向部54を有する。対向部54は、立設部50の先端側の部分から、プラグ軸方向Zに中心電極4と重なる位置まで形成されている。接地電極5は、長手方向に直交する断面の形状が長方形状である棒状の金属部材を屈曲することにより、立設部50と対向部54とからなる形状に形成されている。したがって、対向部54についても、対向部54の長手方向の断面の形状は、立設部50におけるプラグ軸方向Zに直交する断面の形状と同様の形状を有する。
接地電極5は、対向部54における中心電極4側を向いた対向面541から突出した突出部55を有する。突出部55と中心電極4の先端部41との間に、火花放電ギャップGが形成されている。突出部55は、例えば白金合金からなる貴金属チップを、対向面541に接合することにより形成されている。すなわち、接地電極5は、ニッケル合金からなる接地電極母材500と、貴金属チップからなる突出部55とを有する。貴金属チップは、接地電極母材500に対して、溶接されている。
また、中心電極4も、中心電極母材400の先端に、例えばイリジウム合金からなる貴金属チップを接合してなる。すなわち、この貴金属チップが中心電極4の先端部41を構成している。
本実施形態のスパークプラグ1は、例えば、自動車等の車両用の内燃機関に用いられる。
次に、本実施形態の作用効果につき説明する。
内燃機関用のスパークプラグ1において、各側方連結面53は、並び方向Xに平行な平坦面である側方平面531を有する。そして、立設内面51と側方平面531との間の並び方向Xの最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たす。これにより、内燃機関に対するスパークプラグ1の取付姿勢によって、火花放電ギャップGへ向かう燃焼室内の気流が妨げられる現象を抑制することができる。つまり、接地電極5の立設部50が、火花放電ギャップGに対して気流の上流側となる位置に配置された場合においても、火花放電ギャップGにおける気流を確保することができる。
ここで、立設部50の形状が、図4に示すような断面形状である場合、立設部50の下流側に配される火花放電ギャップGに向かう気流fは、立設部50によって妨げられやすくなる。すなわち、この場合、幅方向Yにおける立設内面51の両端付近において、立設部50の側面953に沿って通過する気流fに大きな渦が発生する。これにより、立設部50の側方を通過する気流fは、立設部50の側面から大きく剥離してしまう。その結果、立設部50の下流側に配された火花放電ギャップGの付近において、気流fが遅くなりやすい。
そこで、仮に、図5に示すごとく、立設部50の側方連結面53に相当する側面953の全体を、幅方向Yの外側に膨らんだ特定の曲面形状にした場合、図4の形状と比べて、立設部50の側方を通過する気流fに渦が発生することを若干抑制することはできると考えられる。しかしながら、側面953の全体を曲面形状とすると、立設部50の側面953に沿って通過する気流fを整流する整流効果を高め難く、立設部50の側方を通過する気流fに渦が発生することを抑制しきれないおそれが考えられる。
これに対して、図6に示すごとく、立設部50の側方連結面53の一部に、並び方向Xに平行な平坦面である側方平面531を設け、一対の側方平面531間の幅方向Yの寸法を立設部50の幅方向Yの最大幅wとすることにより、立設部50の側方を通過する気流fを整流する効果を高めることができると考えられる。すなわち、側方連結面53が側方平面531を有することにより、立設部50の側方を通過する気流fは、特に側方平面531の側方を通過する際に整流されるものと考えられる。これにより、立設部50の側方連結面53に沿って流れる気流fに渦が生じることを防止することができる。そのため、立設部50の下流側に配された火花放電ギャップGの付近における気流fの流速を確保しやすい。
このように、単に立設部50の側面を曲面とするのではなく、側方連結面53の一部に並び方向Xに平行な側方平面531を設けることにより、立設部50による気流fの妨げを抑制することができる。その結果、内燃機関へのスパークプラグ1の取付姿勢に関わらず、放電火花を充分に引き伸ばし、着火性を充分に確保することができる。
さらに、並び方向Xにおける立設内面51と側方平面531との間の最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mmを満たす。これによって、一層、火花放電ギャップG付近における気流の流速を向上させることができる。この数値については、後述する実験例によって裏付けられる。
また、並び方向Xにおける側方平面531の長さLは、0.1mm≦L≦0.5mm、を満たす。これによって、より一層、火花放電ギャップG付近における気流の流速を向上させることができる。この数値についても、後述する実験例によって裏付けられる。
また、一対の内側側方面532は、並び方向Xの中心電極4側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲面である。それゆえ、一対の側方連結面53に沿って流れる気流fは、内側側方面532の側方を通過する際、内側側方面532に沿うように滑らかに湾曲し、立設部50の下流側において火花放電ギャップGに向かいやすくなる。その結果、立設部50の下流側に配された火花放電ギャップGの付近における気流の流速を確保することができる。
また、一対の側方連結面53は、一対の側方平面531における中心電極4側と反対側に、並び方向Xにおける中心電極4側と反対側に向かうほど互いに近付くよう形成された一対の外側側方面533を有する。それゆえ、立設外面52に当たった気流を、一対の外側側方面533から側方連結面53の側方に導きやすい。それゆえ、一対の側方連結面53に沿って流れる気流の流速を確保しやすい。これに伴い、立設部50の下流側に配された火花放電ギャップGの付近における気流の流速を確保することができる。
また、一対の外側側方面533は、並び方向Xにおける中心電極4側と反対側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲面である。それゆえ、上述の一対の側方連結面53に沿って流れる気流の流速を確保する効果を一層得やすい。これに伴い。立設部50の下流側に配された火花放電ギャップGの付近における気流の流速を一層確保しやすい。
以上のごとく、本実施形態によれば、内燃機関に対する取付姿勢に関わらず安定した着火性を確保することができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
(実験例1)
本例においては、図7に示すごとく、上記最短距離Dと着火性との関係について評価した。
すなわち、実施形態1に示したスパークプラグ1を基本構造としつつ、立設部50の最短距離Dを種々変更した試料を用意し、各試料の着火性を評価した。各試料の着火性は、リーン限界A/Fを指標として評価した。つまり、各試料を取り付けた内燃機関において、混合気の空燃比(すなわちA/F)を徐々に変化させて、着火できる限界の空燃比、すなわちリーン限界A/Fを測定した。
本例においては、最短距離Dを、0.1mm〜1.1mmの間で種々変更した複数の試料を作製した。本例においては、互いに並び方向Xの側方平面531の長さLを同じとして最短距離Dの値を変更した複数の試料からなる試料群を、複数用意した。具体的には、長さLを0.1mmとしつつ最短距離Dを種々変更した複数の試料からなる試料群α1と、長さLを0.3mmとしつつ最短距離Dを種々変更した複数の試料からなる試料群α2と、長さLを0.5mmとしつつ最短距離Dを種々変更した複数の試料からなる試料群α3と、を用意した。
また、比較対象として、図4に示すように、立設部50における側方連結面53に相当する側面953の全体を、並び方向Xに平行な平坦面とした比較試料α4を用意した。さらに、別の比較対象として、図5に示すように、立設部50における側方連結面53に相当する側面953の全体を、幅方向Yの外側に膨らんだ曲面形状とした複数の試料からなる比較試料群α5を用意した。比較試料群α5については、立設部50における幅方向Yの寸法が最大となる部位から立設内面51までの並び方向Xの寸法をDとして、0.1〜1.1mの間で種々変更した。
すべての試料におけるそれぞれの立設部50の幅方向Yの最大幅wは、2.6mmとした。また、すべての試料におけるそれぞれの立設部50の並び方向Xの最大厚みtは、1.3mmとした。そして、試料群α1〜試料群α3、及び比較試料群α5における各試料の立設外面52の幅方向Yの寸法A1(図3参照)は、1.1mmとした。さらに、試料群α1〜試料群α3、及び比較試料群α5における各試料の立設内面51の幅方向Yの寸法A2(図3参照)も、寸法A1と同じ1.1mmとした。
また、火花放電ギャップGの寸法は、1.05mmとした。接地電極5の突出部55を構成する貴金属チップは、直径0.7mm、長さ1.0mmの円柱形状とした。中心電極4の先端部41を構成する貴金属チップは、直径0.6mm、長さ0.8mmの円柱形状とした。ハウジング2の取付ネジ部のネジ径は、M12とした。ハウジング先端面からの中心電極4のプラグ軸方向Zの突き出し寸法は、4.0mmとした。
本試験において、中心電極4に対して接地電極5の立設部50の位置が、気流の上流側となるような姿勢として、各試料を内燃機関に取り付けた。内燃機関は、排気量1800ccの4気筒のエンジンとした。そして、エンジン回転数2000rpm、図示平均有効圧0.28MPaとした。また、図示平均有効圧の変動率が3%となる空燃比を、リーン限界A/Fとした。また、リーン限界A/Fは、各試料につき5回の試験を行って得られた値の平均値とした。
結果を、図7に示す。同図のグラフにおいて、横軸が最短距離Dであり、縦軸がリーン限界A/Fである。同図において、符号Cα1を付した実線で示す折れ線が試料群α1の測定結果であり、符号Cα2を付した実線で示す折れ線が試料群α2の測定結果であり、符号Cα3を付した実線で示す折れ線が試料群α3の測定結果である。また、比較試料α4のリーン限界A/Fは、20.5となり、同図において、符号Cα4を付した一点鎖線で示している。また、符号Cα5を付した破線で示す折れ線が、比較試料群α5の測定結果である。なお、同図において、比較試料群α5の結果を見る際においては、同図の横軸を、上述の最短距離Dに相当する寸法として読み替えるものとする。
図7から、試料群α1〜試料群α3のそれぞれは、最短距離Dによってリーン限界A/Fが変動していることが分かる。そして、試料群α1〜試料群α3は、いずれも、最短距離Dが0.5mm〜1.0mmのとき、特に高いリーン限界A/Fを示していることが分かる。つまり、最短距離Dが、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たすことにより、着火性が向上することが分かる。
また、図7から、試料群α1〜試料群α3は、最短距離Dが0.5mm〜1.0mmの領域において、比較試料α4よりもリーン限界A/Fが向上していることが分かる。これによって、最短距離Dが、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たすことにより、図4に示すような従来の形状を有するスパークプラグよりも、着火性を向上させることができることが分かる。
また、図7から、試料群α1〜試料群α3は、いずれも、比較試料群α5よりもリーン限界A/Fが上昇していることが分かる。すなわち、立設部50が側方平面531を有することにより、単に立設部50の側面の全体を幅方向Yの外側に膨らんだ曲面形状とするよりも、着火性を向上できることが分かる。
(実験例2)
本例は、図8に示すごとく、実験例1と同様の試験を、上記最大幅w、寸法A1、寸法A2を実験例1のものと変更して行った例である。本例においては、実験例1の試料群α1〜試料群α3の各試料と基本構造を同じくしつつ、最大幅wを1.9mm、寸法A1を0.8mm、寸法A2を0.8mmとした試料群β1〜試料群β3を作製した。また、比較対象として、実験例1の比較試料α4と基本構造を同じくしつつ、最大幅wを1.9mmとした比較試料β4を用意した。さらに、別の比較対象として、実験例1の比較試料群α5の各試料と基本構造を同じくしつつ、最大幅wを1.9mm、寸法A1を0.8mm、寸法A2を0.8mmとした比較試料群β5を用意した。
そして、各試料における着火性の評価を、実験例1と同様の方法にて行った。その結果を図9に示す。同図において、符号Cβ1を付した実線で示す折れ線が試料群β1の測定結果であり、符号Cβ2を付した実線で示す折れ線が試料群β2の測定結果であり、符号Cβ3を付した実線で示す折れ線が試料群β3の測定結果である。同図のグラフにおいて、横軸が最短距離Dであり、縦軸がリーン限界A/Fである。また、比較試料β4のリーン限界A/Fは、20.7となり、同図において、符号Cβ4を付した一点鎖線で示している。また、符号Cβ5を付した破線で示す折れ線が、比較試料群β5の測定結果である。なお、同図において、比較試料群β5の結果を見る際においては、同図の横軸を、上述の最短距離Dに相当する寸法として読み替えるものとする。
図9から、最大幅w、寸法A1、寸法A2の値を実験例1のものから変更しても、実験例1の図9と同様の傾向の測定結果が得られたことが分かる。すなわち、最大幅w、寸法A1、寸法A2の値に関わらず、最短距離Dが、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たすことにより着火性が向上していることが分かる。
(実験例3)
本例においては、図9に示すごとく、上記長さLと着火性との関係について評価した。
本例においては、最短距離Dを0.6mmで固定しつつ、長さLを、0mm、0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.6mmとした5つの試料を用意した。なお、長さLが0mmの試料に関しては、実験例1と同様に、立設部50における幅方向Yの寸法が最大となる部位から立設内面51までの並び方向Xの寸法をDとした。その他の構造については、実験例1の試料と同じとした。
そして、各試料における着火性の評価を、実験例1と同様の方法にて行った。その結果を図9に示す。
同図に示すごとく、Lが0.1mm〜0.5mmのとき、特に高いリーン限界A/Fが得られた。この結果から、長さLは、0.1mm≦L≦0.5mmを満たすことが、着火性向上の観点から好ましいことが分かる。
(実験例4)
本例においては、実験例3と同様な評価を、最大幅w、寸法A1、寸法A2を実験例3のものと変更して行った例である。
本例においても、最短距離Dを0.6mmで固定しつつ、長さLを、0mm、0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.6mmとした5つの試料を用意した。なお、長さLが0mmの試料に関しては、実施形態1と同様に、立設部50における幅方向Yの寸法が最大となる部位から立設内面51までの並び方向Xの寸法をDとした。そして、その他の構造については、実験例2の試料と同じとした。
そして、各試料における着火性の評価を、実験例1と同様の方法にて行った。その結果を図10に示す。
同図から、最大幅w、寸法A1、寸法A2の値を実験例3のものから変更しても、実験例3の図9と同様の傾向の測定結果が得られたことが分かる。すなわち、最大幅w、寸法A1、寸法A2の値に関わらず、長さLが、0.1mm≦L≦0.5mmを満たすことにより、一層の着火性の向上を図ることができることが分かる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、実施形態1においては、接地電極に突出部を設けたものを示したが、接地電極に突出部を設けない構成とすることもできる。
1 内燃機関用のスパークプラグ
2 ハウジング
3 絶縁碍子
4 中心電極
5 接地電極
51 立設内面
52 立設外面
53 側方連結面
531 側方平面
D 最短距離

Claims (5)

  1. 筒状のハウジング(2)と、
    該ハウジング(2)の内側に保持された筒状の絶縁碍子(3)と、
    先端部(41)が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極(4)と、
    上記ハウジングの先端部(21)から先端側に立設する立設部(50)を備えると共に、上記中心電極との間に火花放電ギャップ(G)を形成する接地電極(5)と、を有し、
    上記立設部は、上記中心電極側を向いた立設内面(51)と、その反対側を向いた立設外面(52)と、上記立設内面と上記立設外面とをつなぐ一対の側方連結面(53)とを有し、
    該各側方連結面は、上記中心電極と上記立設部との並び方向(X)に平行な平坦面である側方平面(531)を有し、
    プラグ軸方向(Z)と上記並び方向との双方に直交する幅方向(Y)における、一対の上記側方平面の間の距離が、上記立設部の最大幅となっており、
    上記立設内面と上記側方平面との間の上記並び方向の最短距離Dは、0.5mm≦D≦1.0mm、を満たす、内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  2. 上記並び方向における上記側方平面の長さLは、0.1mm≦L≦0.5mm、を満たす、請求項1に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
  3. 一対の上記側方連結面における一対の上記側方平面の上記中心電極側に形成された一対の内側側方面(532)は、上記並び方向の上記中心電極側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲面である、請求項1又は2に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
  4. 一対の上記側方連結面は、一対の上記側方平面における上記中心電極側と反対側に、上記並び方向における上記中心電極側と反対側に向かうほど互いに近付くよう形成された一対の外側側方面(533)を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
  5. 一対の上記外側側方面は、上記並び方向における上記中心電極側と反対側に向かうほど互いに近付くよう滑らかに湾曲した曲面である、請求項4に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
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