JP2017160522A - 溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】めっき層の表面に微細なスパングルが安定的かつ十分に形成された表面外観が美麗な溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法を提供する。【解決手段】溶融Al系めっき鋼板は、基材鋼板の表面に、平均B濃度が0.005質量%以上、かつ平均K濃度が0.0004質量%以上である組成の溶融Al系めっき層を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法に関するものである。詳しくは、スパングルサイズが微細であり、表面外観が美麗な溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法に関する。
溶融アルミニウム系めっき鋼板(溶融Al系めっき鋼板)は、鋼板のもつ耐食性や耐熱性を向上させるために、鋼板の表層にアルミニウムを主成分とするめっきを溶融法によって施したものであり、自動車排ガス部材、燃焼機器部材など、耐熱用途を中心に広く使用されている。
ところで、溶融Al系めっき鋼板は、めっき層の表面に、アルミニウムの凝固組織であるデンドライト(樹枝状晶)に起因するスパングル模様が出現する。スパングル模様は、独特の幾何学模様または花柄模様であり、スパングル模様を形成する個々の領域(スパングル)は、上記デンドライトにてなっている。
スパングルは、めっき後にアルミニウムが凝固する過程で成長する。その成長は、先ずスパングル核が生成し、次にスパングル核から一次デンドライトアームが成長し、続いて一次デンドライトアームから二次デンドライトアームが発生して進行する。隣接するスパングル同士がぶつかることによりデンドライトアームの成長が止まるので、めっき層中のスパングル核が多いほどスパングルの個数が多くなり、1個あたりのスパングルサイズは微細なものとなる。
このスパングルの存在は、溶融Al系めっき鋼板の耐食性などの品質に何ら悪影響を及ぼすものではないが、市場では、スパングルサイズが微細でスパングル模様の目立たない表面肌を有する溶融Al系めっき鋼板が好まれている。
そこで、例えば、めっき層がアルミニウム−亜鉛合金である溶融アルミニウム−亜鉛めっき鋼板では、微細スパングルを形成させることを目的に、スパングル核として作用する物質を増加させるために、めっき浴中にTi、Zr、Nb、B、ホウ化アルミニウム(AlB、AlB12)等のホウ化物、炭化チタニウム(TiC)、ホウ化チタニウム(TiB)、またはチタニウムアルミナイド(TiAl)を添加する製造方法が提案されている。このような製造方法について、例えば特許文献1〜3に記載されている。
特開2004−115908号公報(2004年4月15日公開) 特開2006−22409号公報(2006年1月26日公開) 特許第3751879号公報(2005年12月16日発行) 特許第5591414号公報(2014年9月17日発行)
しかしながら、上記の方法を溶融Al系めっき鋼板に適用した場合、以下のような問題がある。
すなわち、アルミニウム(比重:2.7)は金属の中でも軽量であり、亜鉛(比重:7.1)との合金であるアルミニウム−亜鉛合金よりも、溶融アルミニウムの比重は幾分か低い。そのため、Ti、炭化チタニウム(TiC)、ホウ化チタニウム(TiB)、およびチタニウムアルミナイド(TiAl)等の、溶融Al系めっき浴よりも比重が高い物質は、浴底への沈降性が高く、めっき浴中に均一に分散させることが困難である。それゆえ、工業的な連続操業のように、溶融Al系めっき鋼板を連続的に作製する場合、溶融Al系めっき鋼板の表面に微細なスパングルを安定的に形成させることが困難であるという問題がある。
また、Bおよびホウ化アルミ(AlB,AlB12)は、アルミ浴との比重差が小さく、浴底への沈降性は少ない。しかし、TiB等に比べ十分な微細化効果は得られないという問題がある。
例えば、Bを含む溶融Al系めっき鋼板として、特許文献4には、B含有量が0.002〜0.080質量%の溶融Al系めっき鋼板が示されている。しかし、この文献に開示された技術は、溶融Al系めっき鋼板のめっき層の表面にBが偏在して、めっき層と金型との摺動性を向上し、めっき層の耐カジリ性を改善するものである。特許文献4には、微細スパングルを形成して溶融Al系めっき層の表面外観を美麗にすることについて何ら記載されていない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、溶融Al系めっき鋼板において、めっき層の表面に微細なスパングルが安定的かつ十分に形成された表面外観が美麗な溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、適量のB(ホウ素)およびK(カリウム)を共存させた溶融Al系めっき浴を用いて溶融Al系めっき鋼板を得たとき、B若しくはホウ化アルミ(AlB、AlB12)の単独添加、またはホウ化チタニウム(TiB)およびチタニウムアルミナイド(TiAl)の添加よりも優れたスパングル微細化効果を発現できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明における溶融Al系めっき鋼板は、基材鋼板の表面に、平均B濃度が0.005質量%以上、かつ平均K濃度が0.0004質量%以上である組成の溶融Al系めっき層を有することを特徴としている。
また、本発明における溶融Al系めっき鋼板は、前記溶融Al系めっき層の表面に存在するスパングル結晶核が、該溶融Al系めっき層の表面積1cmあたり100個以上であることを特徴としている。
さらに、本発明における溶融Al系めっき鋼板は、前記めっき層の組成における平均B濃度が0.02質量%以上、かつ平均K濃度が0.0008質量%以上であることが好ましい。
本発明における溶融Al系めっき鋼板の製造方法は、アルミニウムを主成分とする溶融Al系めっき浴に、基材鋼板を浸漬および通過させるめっき工程を含み、上記溶融Al系めっき浴は、B濃度が0.005質量%以上、かつK濃度が0.0004質量%以上であることを特徴としている。
さらに、本発明における溶融Al系めっき鋼板の製造方法は、前記溶融Al系めっき浴は、B濃度が0.02質量%以上、かつK濃度が0.0008質量%以上であることが好ましい。
さらに、本発明における溶融Al系めっき鋼板の製造方法は、前記溶融Al系めっき浴の組成を調整する組成調整工程をさらに含み、上記組成調整工程は、BおよびKを含むアルミニウム母合金を添加することを含むことが好ましい。
本発明によれば、めっき層の表面に微細なスパングルが安定的かつ十分に形成された表面外観が美麗な溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法を提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板について、極表面を研磨してデンドライト組織を観察可能とした後の光学顕微鏡写真を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の記載は発明の趣旨をより良く理解させるためのものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、本出願において、「A〜B」とは、A以上B以下であることを示している。
以下の説明においては、本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法の説明に先立って、本発明の知見の概略的な説明をする。
(発明の知見の概略的な説明)
前述したように、溶融Al系めっき層の表面には、通常、デンドライトに起因するスパングル模様が出現する。このスパングル模様への対処として、これまで様々なアプローチが行われてきた。例えば、めっき後に多数パス回数のスキンパス圧延を行うといった、後処理としての表面加工を行う方法がある。しかし、そのような方法は大掛かりな装置または特別な工程を必要とし、製造コストを増大させる。
そのため、個々のスパングルサイズを微細なものとすることによって、上記スパングル模様を目立たなくする方法が考えられてきた。スパングルサイズを微細にするには、スパングルの成長初期に形成されるスパングル核の密度を高くすればよい。つまり、スパングル核を不均質核生成させることが考えられる。
例えば、基材鋼板をめっき浴に浸漬し通過させてめっき浴から引き上げた後、未凝固状態のめっき層表面に、微細なミストまたは金属酸化物粉末を噴霧する技術が知られている。しかし、これらの方法では、連続式溶融アルミめっきラインにおいて、鋼板のバタつきによって安定して微細化ができなかったり、噴霧処理を行う装置および該処理を監視する装置が必要であったりする。
そのため、前述したように、めっき浴中にスパングル核として作用する物質を添加する技術が提案されてきた。これによれば、基材鋼板を、成分を調整しためっき浴に浸漬し通過させることにより微細スパングルが得られるため、低コストであり利便性が高い。しかしながら、これらの技術においても、溶融アルミめっき鋼板に適用した場合、前述したような問題があった。
そこで、このような状況のなか、本発明者は、めっき浴中に添加し得る種々の成分が溶融Al系めっき鋼板の微細スパングルにおよぼす影響を詳細に調査した結果、めっき浴中にBとKとを共存させることにより、優れたスパングル微細化効果を発現できることを見出した。すなわち、BとKとを共存させることによって、BまたはKを単独添加した溶融Al系めっき鋼板に比べて、めっき層の表面に形成されるスパングル核の密度が高くなる。特に、B濃度が0.005質量%以上、かつK濃度が0.0004質量%以上である溶融Al系めっき浴を用いて溶融Al系めっき鋼板を得たとき、B若しくはホウ化アルミ(AlB、AlB12)の単独添加、またはホウ化チタニウム(TiB)およびチタニウムアルミナイド(TiAl)の添加よりも優れたスパングル微細化効果が発現することが明らかとなった。
BとKとが共存することによってスパングル微細化効果が高くなる機構の詳細については未だ明らかではないが、めっき浴中にBやホウ化アルミを単独で添加する場合よりもKを併用添加した場合の方が、BおよびKの添加量が微量であっても明らかに高い微細化効果が得られる。これまで、Bは、めっき層の表面に濃化する(偏在する)ことが知られているが、ホウ素だけではスパングル微細化効果は十分ではなかった。このことからすれば、例えば、BとKとがクラスタを形成すると共に、該クラスタがめっき層の表面に偏在して、スパングル核として働くといった機構が考えられる。
また、BおよびKをめっき浴に共添加しても、Kの添加量が過剰でない場合には、溶融Al系めっき層による鋼板の耐食性(耐赤錆性)改善効果やAlめっき層本来の加工性は、BおよびKを共添加しない場合と同様に維持される。
このような本発明の知見は、溶融Al系めっき鋼板において、従来に無い新しいものであり、以下の点で優れている。本発明によれば、溶融Alめっき浴の組成を調整することによって、スパングルサイズを十分に微細化して美麗な表面肌を有する溶融Al系めっき鋼板が容易かつ安定的に製造できる。さらに、BおよびKは、レアメタルや重金属ではないため、自然界に豊富かつ人体に無害である。また、BおよびKは溶融Al系めっき浴中で浴底への沈降性が低く、この溶融Al系めっき鋼板は、工業的な連続操業により安定的に製造することができる。したがって、別の側面では、本発明によれば、製造コストが低く、工業的および実用的に非常に適した溶融Al系めっき鋼板およびその製造方法を提供することができる。
ここまで、本発明の知見の概略的な説明をしてきた。次に、本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板について説明する。
(溶融Al系めっき鋼板)
本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板について、極表面を研磨してデンドライト組織を観察可能とした後の光学顕微鏡写真を示す図である。
溶融Al系めっき鋼板は、概略的には、アルミニウムを主成分とする溶融Al系めっき浴に基材鋼板を浸漬および通過させ、基材鋼板の表面に溶融Al系めっき層を形成させて製造される。このとき、上記基材鋼板の鋼素地と溶融Al系めっき層との間(界面)には、AlとFeとの相互拡散によってAl−Fe合金層も形成される。溶融Al系めっき層の表面には、図1に示すように、スパングル結晶核から成長したデンドライトが存在する。溶融Al系めっき層の表面における、このスパングル結晶核の密度については後述する。
〔基材鋼板〕
基材鋼板は、用途に応じて従来一般的に使用されている各種基材鋼板の中から選択することができる。耐食性を重視する用途ではステンレス鋼板を適用すればよい。基材鋼板の板厚は例えば0.4〜2.0mmとすることができる。また、本明細書において、基材鋼板は、基材鋼帯を含んで意味する。
〔Al−Fe合金層〕
Al−Fe合金層は、Al−Fe系金属間化合物を主体とするものである。ここで、上記溶融Al系めっき浴にはSiが添加されていることが好ましく、Siを含有するAl系めっき浴で形成されるAl−Fe系合金層中にはSiが多く含まれる。本明細書ではSiを含有しないAl−Fe系合金層とSiを含有するいわゆるAl−Fe−Si系合金層を一括してAl−Fe系合金層と呼んでいる。Al−Fe系合金層は脆い金属間化合物で構成されることから、その厚さが増大するとめっき層の密着性が低下し、プレス加工性を阻害する要因となる。プレス加工性の観点からはAl−Fe系合金層の厚さは薄いほど好ましいが、過剰に薄くすることは工程負荷を増大させ不経済となる。通常、Al−Fe系合金層の平均厚さは0.5μm以上の範囲とすればよい。
〔溶融Al系めっき層の組成〕
溶融Al系めっき層の化学組成は、めっき浴組成とほぼ同じになる。従って、めっき層の組成は、めっき浴組成の調整によってコントロールできる。
また、溶融Al系めっき層とは、基材鋼板の表面に形成されためっき層であって、Al−Fe系合金層を含んで意味する。溶融Al系めっき鋼板の最表面の酸化アルミニウム層については、非常に薄い層であるため特に問題とならないが、溶融Al系めっき層に含まれるものとする。なお、溶融Al系めっき鋼板の表面に、例えば、後処理として有機被膜等の被膜層がさらに形成されている場合には、該被膜層は、溶融Al系めっき層に当然含まれない。
それゆえ、本明細書において、溶融Al系めっき層の「平均濃度」とは、溶融Al系めっき鋼板において、基材鋼板の表面から溶融Al系めっき層の外表面までの深さ方向を平均した濃度を意味している。具体的には、後述するように、平均濃度は、溶融Al系めっき層を全て溶解した溶液を測定溶液として濃度分析することにより測定されるものである。つまり、Bのように溶融Al系めっき層表面に濃化する元素について、平均B濃度とは、該濃化が無いものとして平均化した場合の、溶融Al系めっき層中のB濃度を意味する。さらに言えば、溶融Al系めっき浴中のB濃度が、めっき後の溶融Al系めっき層中の平均B濃度に反映される。
溶融Al系めっき層は、Alを主成分として、少なくともBおよびKを含むが、それ以外の元素が存在していてもよい。
Siは溶融めっき時のAl−Fe合金層の成長を抑制するために必要な添加元素である。また、Al系めっき浴にSiを添加するとめっき浴の融点が低下するので、めっき温度の低減に有効である。めっき浴中のSi含有量が1.0質量%未満の場合、溶融めっき時にAlとFeの相互拡散によりAl−Fe系合金層が厚く生成するため、プレス成形等の加工時にめっき剥離発生の原因となる。一方、12.0質量%を超えるSi含有量とした場合、めっき層が硬化し曲げ加工部のめっき割れを抑制できなくなり、曲げ加工部の耐食性が低下する。そのため、めっき浴中のSi含有量は、1.0〜12.0質量%であることが好ましい。特に、Si含有量を3.0質量%未満とすると、めっき層の凝固時に生成するSi相の量が減少するとともに、初晶Al相が軟質化し、曲げ加工性を重視する用途ではより効果的である。
溶融Al系めっき浴中には、基材鋼板や溶融めっき槽の構成部材などからFeが混入し、通常、溶融Al系めっき層のFe含有量は0.05質量%以上となる。Fe含有量は3.0質量%まで許容されるが、2.5質量%以下であることがより好ましい。
上記以外の元素として、溶融Al系めっき浴にはSr、Na、Ca、Sb、P、Mg、Cr、Mn、Ti、Zr、V等の元素が必要に応じて意図的に添加されることがあり、また原料などから混入することもある。本発明で対象とする溶融Alめっき鋼板においても、これら従来一般的に許容される元素を含有しても問題ない。具体的には例えば、質量%でSr:0〜0.2%、Na:0〜0.1%、Ca:0〜0.1%、Sb:0〜0.6%、P:0〜0.2%、Mg:0〜5.0%、Cr:0〜1.0%、Mn:0〜2.0%、Ti:0〜0.5%、Zr:0〜0.5%、V:0〜0.5%の含有量範囲を例示することができる。
以上の元素以外の残部は、Alおよび不可避的不純物とすればよい。
前述したように、本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板は、基材鋼板の表面に、平均B濃度が0.005質量%以上、かつ平均K濃度が0.0004質量%以上である組成の溶融Al系めっき層を有することを特徴としている。
B含有量およびK含有量が上記規定範囲にあるとき、溶融Al系めっき層の表面積1cmあたりに存在するスパングル結晶核が100個以上とすることができる。これにより、めっき層の表面に微細なスパングルが十分に形成された表面外観の美麗な溶融Al系めっき鋼板とすることができる。また、この溶融Al系めっき鋼板は、めっき浴中のB濃度およびK濃度を調整し、該めっき浴に基材鋼板を通板して得ることができるため、微細なスパングルが安定的に形成されて得ることができる。
ここで、再び図1を参照して、スパングル結晶核の密度について説明する。図1に示すように、それぞれのスパングルのサイズは一定ではなく、不揃いなものとなっている。しかし、例えば光学顕微鏡で見た場合に、スパングル結晶核を見分けることはできる。
そのため、ある視野面積に存在するスパングル結晶核の個数を計測すれば、該視野面積あたりのスパングル結晶核の個数がわかる。これに基づいて、溶融Al系めっき層の表面積1cmあたりのスパングル結晶核の大まかな個数に換算することができる。ただし、この計測方法は一例であって、その他の方法によって計測することを除外するものではない。
ここで、溶融Al系めっき層の平均B濃度が0.005質量%未満の場合には、十分なスパングル微細化効果を得ることができない。また、溶融Al系めっき層の平均B濃度が0.50質量%を超えると、スパングル微細化効果が飽和するため、それ以上平均B濃度を増加させても優位性は認められない。
また、溶融Al系めっき層の平均B濃度が3.0%を超えると耐食性が低下し得る。そのため、溶融Al系めっき鋼板の耐食性の観点からすると、溶融Al系めっき層の平均B濃度が0.005〜3.0質量%であることが好ましい。
溶融Al系めっき層の平均K濃度が0.0004質量%未満の場合、十分なスパングル微細化効果を得ることができない。一方、溶融Al系めっき層の平均K濃度が0.05質量%を超えるとスパングル微細化効果が飽和する。また、溶融Al系めっき層の平均K濃度が0.03質量%以上では、耐食性が低下する。そのため、溶融Al系めっき鋼板の耐食性の観点からすると、溶融Al系めっき層の平均K濃度が0.0004〜0.02質量%であることが好ましい。
このように、溶融Al系めっき鋼板の耐食性の観点からすると、溶融Al系めっき層の平均B濃度が0.005〜3.0質量%であることが好ましい。また、溶融Al系めっき層の平均K濃度が0.0004〜0.02質量%であることが好ましい。これによれば、表面外観が美麗かつ耐食性に優れた溶融Al系めっき鋼板とすることができる。
なお、上述のように、溶融Al系めっき層の平均B濃度および平均K濃度は、濃度がある程度増大するとスパングル微細化効果が飽和するため、本発明においては濃度の上限を設ける必要がない。
また、溶融Al系めっき層の平均B濃度が0.02質量%以上、かつ平均K濃度が0.0008質量%以上であることが好ましい。これによれば、溶融Al系めっき層の表面積1cmあたりに存在するスパングル結晶核が200個以上とすることができる。その結果、表面外観のより一層美麗な溶融Al系めっき鋼板とすることができる。
なお、溶融Al系めっき鋼板の溶融Al系めっき層は、両面に設けられていることに限定されず、基材鋼板の少なくとも片面に設けられていればよい。
(溶融Al系めっき鋼板の製造方法)
本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板は、BおよびKの濃度を調整しためっき浴を用いて、溶融法により製造することができる。例えば、実験ラインで製造すること、および一般的な連続Alめっき製造工程(製造装置)にて製造することができる。他にも、当業者に知られている任意の溶融Alめっき鋼板の製造方法に本発明を適用して、本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板を製造することができる。
本発明の実施の形態における溶融Al系めっき鋼板の製造方法は、アルミニウムを主成分とする溶融Al系めっき浴に、基材鋼板を浸漬および通過させるめっき工程を含み、上記溶融Al系めっき浴は、B濃度が0.005質量%以上、かつK濃度が0.0004質量%以上となっている。
溶融Al系めっき浴の組成が、上記めっき工程後の溶融Al系めっき層の各成分の平均濃度とほぼ同じになるため、この構成により、平均B濃度が0.005質量%以上、かつ平均K濃度が0.0004質量%以上である組成の溶融Al系めっき層を有する溶融Al系めっき鋼板を製造することができる。
そして、このことから、上記溶融Al系めっき浴の組成は、溶融Al系めっき鋼板と同様に、B濃度が0.02質量%以上、かつK濃度が0.0008質量%以上であることが好ましい。また、上記溶融Al系めっき浴の組成は、B濃度が0.005〜3.0質量%であることが好ましい。また、上記溶融Al系めっき浴の組成は、K濃度が0.0004〜0.02質量%であることが好ましい。
少なくとも上記めっき工程の前に、溶融Al系めっき浴中の各元素の濃度を調整して、溶融Al系めっき浴の組成を調整する組成調整工程が行われる。該組成調整工程における、溶融Al系めっき浴の組成の調整は、以下のように行うことができる。
上記溶融Al系めっき浴のB濃度は、Bを含むアルミニウム母合金を添加して調整されることが好ましい。これによれば、溶融Al系めっき浴中にBを好適に分散させることができる。或いは、上記溶融Al系めっき浴のB濃度は、例えば、B単独、またはAlB若しくはAlB12等のホウ化アルミニウムのようなホウ化物の添加によって調整されてもよく、濃度の調整方法は特に限定されない。これらの原料を用いた場合には、溶融Al系めっき浴中にBを均等に分散させる処理が必要となる。
上記溶融Al系めっき浴のK濃度についても同様に、Kを含むアルミニウム母合金を添加して調整されることが好ましい。これによれば、溶融Al系めっき浴中にKを好適に分散させることができる。或いは、上記溶融Al系めっき浴のK濃度は、例えば、K単独、またはKF、KBF、若しくはKAlFAlBのような化合物の添加によって調整されてもよく、濃度の調整方法は特に限定されない。これらの原料を用いた場合には、溶融Al系めっき浴中にKを均等に分散させる処理が必要となる。
また、上記溶融Al系めっき浴のB濃度およびK濃度は、BおよびKを含むアルミニウム母合金を添加して調整されることがより好ましい。これによれば、該アルミニウム母合金を添加することによって、容易に上記溶融Al系めっき浴中にBおよびKを好適に分散させることができる。この場合には、アルミニウム母合金中のB濃度とK濃度との比が、溶融Al系めっき浴のB濃度とK濃度との比と概ね一致することになる。或いは、BおよびKの含有量が互いに異なる複数種類のアルミニウム母合金を添加して、所望のB濃度およびK濃度に、溶融Al系めっき浴を調整することもできる。このことは以下のように整理することができる。溶融Al系めっき鋼板の製造方法は、前記溶融Al系めっき浴の組成を調整する組成調整工程をさらに含み、上記組成調整工程は、BおよびKを含むアルミニウム母合金を添加することを含むことが好ましい。
また、上記溶融Al系めっき浴中にSiが含まれる場合には、Si濃度は、Siを含むアルミニウム母合金を添加して調整されることが好ましい。また、上記溶融Al系めっき浴中に含まれ得る他の元素については、既知の方法を用いて添加して、濃度を調整すればよい。
ここで、工業的な連続Alめっき製造装置を考えると、溶融Al系めっき浴に基材鋼板が連続的に通板して、溶融Al系めっき鋼板が連続的に製造される。このとき、溶融Al系めっき浴中の各成分は、基材鋼板にめっきされた分だけ減少していくことになる。そのため、溶融Al系めっき浴の、この減少分について何らかの方法によって補充する必要がある。
上述のように、溶融Al系めっき浴のB濃度およびK濃度は、BおよびKを含むアルミニウム母合金を添加して調整することができる。そのため、所望量のBおよびKを含有するアルミニウム母合金を用いて、または、BおよびKの含有量が異なる複数種類のアルミニウム母合金を用いて、上記の減少分を容易に補充することができる。なお、溶融Al系めっき浴がSiを含む組成の場合には、Siを含むアルミニウム母合金を同時に添加すればよい。上記めっき工程と平行して、上記組成調整工程をこのように行うことによって、表面外観が美麗な溶融Al系めっき鋼板を連続的に安定して製造することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
表1に示す化学組成を有する板厚0.8mmの冷延焼鈍鋼板を基材鋼板として、めっき実験設備を用いて、次に説明するように準備した溶融Al系めっき浴に基材鋼板を浸漬し、引き上げて、所定の冷却速度にてめっき層を凝固させることにより、実験ラインにて溶融Al系めっき鋼板(供試材)を作製した。
溶融Al系めっき浴は、次のように調製することにより種々の組成の溶融Al系めっき浴を準備した。
Al−20質量%Si母合金を用いて、めっき浴中のSi濃度を0〜14.0質量%とし、該めっき浴中にAl−4質量%B母合金を所定量添加して、めっき浴中のB濃度を0〜3.0質量%に調整した。また、めっき浴中にKFを所定量添加して、めっき浴中のK濃度を0.0001〜0.05質量%に調整した。また、めっき浴中には連続生産時に基材鋼板やポットの構成部材などからFeが不可避的に混入してくることを想定し、基材鋼板と同じ冷延焼鈍鋼板をめっき浴に溶解して、めっき浴中のFe濃度を2.0質量%に調整した。めっき浴の残部はAlおよび不可避的不純物とした。
めっき浴温は650〜680℃、基材鋼板のめっき浴へのめっき浴浸漬時間は2sec、めっき浴から引き上げた後の冷却速度は13℃/secとした。各例のSi、B、およびKの含有量は表2中に示してある。片面当たりのめっき厚みは約20μmである。
得られためっき鋼板について、以下の調査を行った。
(めっき層中成分のICPによる分析)
めっき層の成分を定量するため、まず次の手順によりめっき層を溶解させた。
上記種々の組成の溶融Al系めっき浴を用いて作製した各供試材を所定の大きさに切り出して、各供試材の切り出し片を作製した。この各供試材の切り出し片をそれぞれ、濃度25%のNaOH溶液(10ml)に投入して静置し、加温してめっき層を溶液に完全に溶解させた。めっき層が全て溶解したことを確認した後、めっき層が溶解除去された切り出し片を溶液から取り出した。次に、この溶液をさらに加温し、液体を蒸発乾固させ、蒸発乾固物を得た。この蒸発乾固物を、混酸(硝酸40mlと塩酸10mlの混合溶液)を用いて加温しながら溶解させ、超純水を加えて250mlに定容した。このようにして、各供試材の切り出し片から得た定容後の溶液を、それぞれ各供試材の組成測定溶液とした。
その後、この各供試材の組成測定溶液について、それぞれ次の2通りの定量分析を行ってめっき層の組成を求めた。
誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES法)により、Si、B、Feの定量分析を行った。また、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS法)により、Kの定量分析を行った。
(めっき層表面のスパングル結晶核の個数)
各供試材の表面をバフ研磨して、めっき層の表面から深さ5μmまでの極表層を平滑化することにより、デンドライト組織を観察可能にした。そして、光学顕微鏡により、めっき層の表面積1cmあたりに存在するスパングル結晶核の個数を算出した。以下の基準で評価し、○評価以上を合格とした。
◎:めっき層の表面積1cmあたりに存在するスパングル結晶核が200個以上
○:同100個以上200個未満
×:同50個以上100個未満
××:同50個未満。
(めっき層の耐食性)
各供試材の未処理の溶融Al系めっき層について、JIS Z2371:2000に規定される、中性塩水噴霧試験(NSS試験)を行い、白錆発生面積率を測定した。以下の基準でめっき層の耐食性を評価し、○評価を合格と判定した。
○:白錆発生面積率0%以上5%未満
△:同5%以上20%未満
×:同20%以上。
以上の結果を表2に示す。
表2のNo.1〜19に示すように、めっき層中の平均B濃度および平均K濃度が本発明の範囲内の実施例では、めっき層の表面積1cmあたりに存在するスパングル結晶核が100個以上であり、良好なスパングル微細化効果を示した。本実施例から、本発明によりめっき層の表面に微細なスパングルが安定的かつ十分に形成された表面外観が美麗な溶融Al系めっき鋼板が得られることがわかる。
また、No.4,5,10〜19の実施例から、めっき層中の平均B濃度が0.02質量%以上、かつ平均K濃度が0.0008質量%以上では、めっき層の表面積1cmあたりに存在するスパングル結晶核が200個以上となり、さらに表面外観が美麗な溶融Al系めっき鋼板が得られることがわかる。
また、No.1〜17の実施例から、めっき層中の平均K濃度が0.0004〜0.02質量%では、良好な耐食性を示し、表面外観が美麗かつ耐食性に優れた溶融Al系めっき鋼板が得られることがわかる。
これに対し、めっき層中の平均B濃度および平均K濃度が本発明の範囲外(下限未満)の比較例No.20〜29では、めっき層の表面積1cmあたりに存在するスパングル結晶核が100個未満であり、スパングル微細化効果が不十分であることを示すと共に、表面外観が劣る溶融Al系めっき鋼板しか得られなかった。
なお、表2のNo.1〜29に示すように、めっき層中の平均Si濃度は、本発明の効果に格別影響を及ぼさない。

Claims (6)

  1. 基材鋼板の表面に、平均B濃度が0.005質量%以上、かつ平均K濃度が0.0004質量%以上である組成の溶融Al系めっき層を有することを特徴とする溶融Al系めっき鋼板。
  2. 前記溶融Al系めっき層の表面に存在するスパングル結晶核が、該溶融Al系めっき層の表面積1cmあたり100個以上であることを特徴とする請求項1記載の溶融Al系めっき鋼板。
  3. 前記めっき層の組成における平均B濃度が0.02質量%以上、かつ平均K濃度が0.0008質量%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融Al系めっき鋼板。
  4. アルミニウムを主成分とする溶融Al系めっき浴に、基材鋼板を浸漬および通過させるめっき工程を含み、
    上記溶融Al系めっき浴は、B濃度が0.005質量%以上、かつK濃度が0.0004質量%以上であることを特徴とする溶融Al系めっき鋼板の製造方法。
  5. 前記溶融Al系めっき浴は、B濃度が0.02質量%以上、かつK濃度が0.0008質量%以上であることを特徴とする請求項4に記載の溶融Al系めっき鋼板の製造方法。
  6. 前記溶融Al系めっき浴の組成を調整する組成調整工程をさらに含み、
    上記組成調整工程は、BおよびKを含むアルミニウム母合金を添加することを含むことを特徴とする請求項4または5に記載の溶融Al系めっき鋼板の製造方法。
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