JP2017137402A - 成形物、フィルム及び成形物の製造方法 - Google Patents

成形物、フィルム及び成形物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルムとして際に収縮率が小さく、かつインフレーション成形安定性に優れる成形物を提供すること。【解決手段】ポリアミド系樹脂(A)と、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有する樹脂組成物[I]から形成される成形物であって、かつポリアミド(A)が海成分、ポリビニルアルコール系樹脂(B)が島成分の海島構造であり、揮発成分が0.2重量%以下、島成分の平均粒子径が0.5μm以下であることを特徴とする成形物。【選択図】 なし

Description

本発明は、食品等の包装用フィルムの製造に好適に用いられる成形物及びその成形物から溶融成形されてなるフィルムに関し、更に詳しくは、インフレーション成形安定性に優れ、フィルム成形した際の収縮率が小さい成形物に関するものである。
従来から、ポリアミド樹脂は、引張強度、耐衝撃強度に優れていることから、食品などの包装用フィルム素材として広く用いられている。例えば、水分を含有する食品を包装し、その後、加熱乾燥して食品中の水分を低減・除去するのに用いられる水蒸気透過性を有するフィルムとして、ポリアミド樹脂に親水性化合物が配合された樹脂組成物のフィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、フィルムは低弾性率であることが要求され、またフィルムの製造に用いられる樹脂組成物は安定してインフレーション成形できること、即ちインフレーション成形安定性に優れることが要求されている。
そこで、ポリアミド樹脂と特定のポリビニルアルコール系樹脂とを組み合わせることにより、水蒸気透過率(WVTR)が高く、かつ弾性率が低いフィルムを製造することができ、インフレーション成形安定性に優れた樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
米国特許第7361392号明細書 特開2014−133876号公報
しかしながら、特許文献1に開示された樹脂組成物によるフィルムでは、水蒸気透過率(Water Vapor Transmission Rate、以下、WVTRという。)が実用的に不十分であり、包装内容物の乾燥に長時間を要し、内容物が劣化する可能性がある。
また、特許文献2に開示の樹脂組成物から形成されるフィルムでは、収縮率が大きすぎて、シュリンクフィルムに用いる際に、内容物が変形してしまうなどの問題が発生するおそれがある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルムとして際に収縮率が小さく、かつインフレーション成形安定性に優れる成形物を提供することであり、更にはその成形物から溶融成形されてなるフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記の実情に鑑みて鋭意研究したところ、ポリアミド系樹脂と特定のポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂と略記することがある。)を含有する樹脂組成物[I]から形成される海島構造を有する成形物において、揮発成分が非常に少なく、島成分(PVA系樹脂)の粒子径が小さい成形物とすることにより、インフレーション成形安定性に優れ、さらに収縮の小さいフィルムが得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、ポリアミド系樹脂(A)と、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂(B)を含有する樹脂組成物[I]から形成される成形物であって、かつポリアミド(A)が海成分、PVA系樹脂(B)が島成分の海島構造であり、揮発成分が0.2重量%以下、島成分の平均粒子径が0.5μm以下であることを特徴とする成形物に関するものである。
更に、本発明では、ポリアミド系樹脂(A)と、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂(B)を含有する樹脂組成物[I]を溶融押出した後、5〜95℃の水又は2〜40℃に雰囲気下により冷却することを特徴とする成形物の製造方法をも提供するものである。
本発明の成形物は、インフレーション成形安定性に優れ、フィルムにした際に収縮率の小さいフィルムが得られるものである。
本発明の成形物は、島成分の粒径が小さいため、島成分の均一分散安定性に優れ、更に揮発分が少ないため発泡が少なく、インフレーション成形安定性に優れるものであった。更に、島成分の粒径が小さいため、島成分の均一分散性に優れ、形状が安定し、収縮率が小さいものが得られ、例えば、食品等の包装用フィルムとして非常に有用である。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものである。
本発明の成形物は、ポリアミド系樹脂(A)と、側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂(B)とを含有するものである。まず、本発明で用いるポリアミド系樹脂(A)について説明する。
[ポリアミド系樹脂(A)]
本発明で用いるポリアミド系樹脂(A)は、成形物中において海成分であり、用いられるポリアミド系樹脂(A)としては、例えば、
ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリヘプトラクタム(ナイロン7)、ポリカプリルラクタム(ナイロン8)、ポリノナノラクタム(ナイロン9)、ポリウンデカノラクタム(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)などのラクタム類の開環重合体;
カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン6/12)、カプロラクタム/ノナノラクタム共重合体(ナイロン6/9)などのラクタム類の開環共重合体;
ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン86)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン106)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン108)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ナイロン26/66)などのジアミンとジカルボン酸の重縮合物;
カプロラクタム/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ナイロン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ナイロン12/66)、カプロラクタム/ヘキサメチレンアジパミド/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン66/610)、エチレンアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンアジバミド/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン6/66/610)などのラクタム類/ジアミン/ジカルボン酸の共重合体が例示される。
特に、本発明で用いられるPVA系樹脂(B)との相溶性に優れる点、低融点である点で、ラクタム類/ジアミン/ジカルボン酸の共重合体、とりわけ、カプロラクタム/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ナイロン6/66)が好ましく用いられる。
本発明で用いるポリアミド系樹脂(A)の融点は、好ましくは150〜250℃であり、特に170〜240℃、更に180〜230℃が好ましい。かかる融点が高すぎると、PVA系樹脂(B)との溶融混合時に高温を必要とし、PVA系樹脂(B)を熱劣化させてしまう傾向がある。反対に、融点が低すぎると、溶融混合時に、PVA系樹脂(B)との溶融粘度の差が大きくなり、均一溶融混合が困難になる傾向がある。
本発明で用いるポリアミド系樹脂(A)の粘度は、せん断速度120sec-1、230℃において、好ましくは500〜4000Pa・sであり、特には1000〜3000Pa・s、殊には1800〜2500Pa・sが好ましい。粘度が高すぎると、せん断発熱を生じやすく、成形時の熱安定性が低下する傾向がある。反対に、粘度が低すぎると、溶融張力が弱くなり、インフレーション成形時のバブル形成の際に安定したバブルが得られない傾向がある。
[側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂(B)]
本発明で用いるPVA系樹脂(B)は、側鎖に一級水酸基を有するものであればよく、一級水酸基の数は、通常1〜5個であり、好ましくは1〜2個であり、特に好ましくは1個である。また、一級水酸基以外にも2級水酸基を有することも好ましい。
例えば、側鎖に1,2ジオール構造を有するPVA系樹脂、側鎖にヒドロキシアルキル基を有するPVA系樹脂などが挙げられる。中でも本発明の効果が得られやすい点で、側鎖1,2ジオール構造を有するPVA系樹脂が好ましい。
また本発明で用いられるPVA系樹脂(B)のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常70〜100モル%であり、特に75〜99モル%、殊に80〜95モル%、更に85〜90モル%のものが好ましく用いられる。かかるケン化度が低すぎると、成形時の熱安定性が低下し、溶融張力も低くなる傾向がある。反対に、ケン化度が高すぎると、水蒸気透過率(WVTR)が低下する傾向がある。また、ポリアミド系樹脂(A)との相溶性が低下し、溶融張力が低下して、インフレーション成形安定性が低下する傾向がある。
PVA系樹脂(B)に含まれる、側鎖に一級水酸基を有する構造単位の含有量は、通常0.1〜20モル%であり、特には2〜10モル%であることが好ましい。かかる含有量が低すぎると、弾性率が高くなる傾向があり、また、ポリアミド系樹脂(A)との相溶性が低下し、溶融張力が低下して、インフレーション成形安定性が低下する傾向がある。反対に、含有量が高すぎると、ポリアミド系樹脂(A)との反応性が強くなり、増粘が著しく発生し、成形安定性が低下する傾向がある。
また、PVA系樹脂(B)の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、好ましくは300〜3000であり、特には350〜1000、殊には400〜600のものが好ましく用いられる。かかる平均重合度が小さすぎると、溶融張力が低下し、インフレーション成形時のバブル形成の際に安定したバブルが得られない傾向がある。反対に、平均重合度が大きすぎると、せん断発熱が大きくなり、成形時の安定性が低下する傾向がある。
[側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(B1)]
本発明のPVA系樹脂(B)は、インフレーション製膜性や水溶解性の点で、側鎖に1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(B1)(以下、側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂ということがある。)を用いることが特に好ましい。中でも特に、本発明で用いる側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)は、下記一般式(1)で示される構造単位を有するものであることが好ましい。
一般式(1)におけるR1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。
特に、一般式(1)で表わされる構造単位中のR1〜R3及びR4〜R6がすべて水素原子であり、Xが単結合であるものが好ましく、下記式(1')で表わされる構造単位を有するPVA系樹脂が好適に用いられる。
なお、かかる一般式(1)で表わされる構造単位中のR1〜R3及びR4〜R6は、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば、有機基であってもよく、その有機基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、かかる有機基は、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の官能基を有していてもよい。
また、一般式(1)で表わされる構造単位中のXは、熱安定性の点や高温下や酸性条件下での安定性の点で、単結合であるものが好ましいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよい。かかる結合鎖としては、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていてもよい)の他、−O−、−(CH2O)m−、−(OCH2m−、−(CH2O)mCH2−、−CO−、−COCO−、−CO(CH2mCO−、−CO(C64)CO−、−S−、−CS−、−SO−、−SO2−、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−、−HPO4−、−Si(OR)2−、−OSi(OR)2−、−OSi(OR)2O−、−Ti(OR)2−、−OTi(OR)2−、−OTi(OR)2O−、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−等(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子または炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、またmは自然数である)が挙げられる。中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で、炭素数6以下のアルキレン基、特にメチレン基、あるいは−CH2OCH2−が好ましい。
本発明で用いられる側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)の製造法としては、例えば、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で示される化合物との共重合体をケン化する方法や、(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法が好ましく用いられる。
上記一般式(2)、(3)及び(4)中のR1、R2、R3、X、R4、R5及びR6は、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9は炭素数1〜4のアルキル基である)である。R10及びR11はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。
(i)、(ii)及び(iii)の方法については、例えば、特開2006−95825号公報に説明されている方法を用いることができる。
なかでも、共重合反応性及び工業的な取り扱い性に優れるという点から、(i)の方法において、一般式(2)で表わされる化合物として3,4−ジアシロキシ−1−ブテンを用いることが好ましく、特に3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。
なお、ビニルエステル系モノマーとして酢酸ビニルを用い、これと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを共重合させた際の各モノマーの反応性比(r)は、r(酢酸ビニル)=0.710、r(3,4−ジアセトキシ−1−ブテン)=0.701、であり、これは(ii)の方法で用いられる一般式(3)で表される化合物の一例であるビニルエチレンカーボネートの場合の、r(酢酸ビニル)=0.85、r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4、と比較して、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが酢酸ビニルとの共重合反応性に優れることを示すものである。
また、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの連鎖移動定数(Cx)は、Cx(3,4−ジアセトキシ−1−ブテン)=0.003(65℃)であり、これはビニルエチレンカーボネートのCx(ビニルエチレンカーボネート)=0.005(65℃)や、(iii)の方法で用いられる一般式(4)で表される化合物の一例である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランのCx(2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン)=0.023(65℃)と比較して、重合度が上がり易くなり、重合速度低下の原因となり難いことを示すものである。
また、かかる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、その共重合体をケン化する際に発生する副生物が、ビニルエステル系モノマーとして多用される酢酸ビニルに由来する構造単位からケン化時に副生する化合物と同一であり、その後処理や溶剤回収系に敢えて特別な装置や工程を設ける必要がなく、従来からの設備を利用出来るという点も、工業的に大きな利点である。
なお、上記の3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、例えば、国際公開第2000/24702号、米国特許第5623086号明細書、米国特許第6072079号明細書などに記載されたエポキシブテン誘導体を経由する合成方法や、1,4−ブタンジオール製造工程の中間生成物である1,4−ジアセトキシ−1−ブテンを塩化パラジウムなどの金属触媒を用いて異性化する反応によって製造することができる。
また、試薬レベルではアクロス社の製品を市場から入手することができる。
(ii)や(iii)の方法によって得られたPVA系樹脂は、脱炭酸あるいは脱アセタール化が不充分であると、側鎖にカーボネート環あるいはアセタール環が残存し、製造時の加熱乾燥工程で、かかる環状基によってPVA系樹脂が架橋し、ゲル状物などが発生する場合がある。
よって、かかる点からも、(i)の方法によって得られたPVA系樹脂が本発明においては好適に用いられる。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的に酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また上述のモノマー(ビニルエステル系モノマー、一般式(2)、(3)、(4)で示される化合物)の他に、樹脂物性に大幅な影響を及ぼさない範囲であれば、共重合成分として、例えば、エチレンやプロピレン等のα−オレフィン;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類及びそのアシル化物などの誘導体;イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノまたはジアルキルエステル;アクリロニトリル等のニトリル類、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、AMPS等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩などの化合物、などが共重合されていてもよい。
本発明で用いられる側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常70〜100モル%であり、特には75〜99モル%、殊には80〜95モル%、更には85〜90モル%のものが好ましく用いられる。かかるケン化度が低すぎると、成形時の熱安定性が低下し、溶融張力も低くなる傾向がある。反対に、ケン化度が高すぎると、水蒸気透過率(WVTR)が低下する傾向がある。また、ポリアミド系樹脂(A)との相溶性が低下し、溶融張力が低下して、インフレーション成形安定性が低下する傾向がある。
側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)に含まれる、一般式(1)で表わされる構造単位の含有量は、通常0.1〜20モル%であり、更には2〜10モル%、特には4〜8モル%、殊には5〜7モル%のものが好ましく用いられる。かかる含有量が低すぎると、弾性率が高くなる傾向がある。また、ポリアミド系樹脂(A)との相溶性が低下し、溶融張力が低下して、インフレーション成形安定性が低下する傾向がある。反対に、かかる含有量が高すぎると、ポリアミド系樹脂(A)との反応が強くなり、増粘が著しく発生し、成形安定性が低下する傾向がある。
なお、側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)中の一般式(1)で表わされる構造単位の含有率は、PVA系樹脂(B1)を完全にケン化したものの、1H−NMRスペクトル(溶媒:DMSO−d6、内部標準:テトラメチルシラン)から求めることができる。具体的には、一般式(1)で表わされる構造単位中の水酸基プロトン、メチンプロトン及びメチレンプロトン、主鎖のメチレンプロトン、主鎖に連結する水酸基のプロトンなどに由来するピーク面積から算出することができる。
また、側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は、好ましくは300〜1100であり、特に350〜800、殊に400〜600のものが好ましく用いられる。かかる平均重合度が小さすぎると、溶融張力が低下し、インフレーション成形時のバブル形成の際に安定したバブルが得られない傾向がある。反対に、平均重合度が大きすぎると、せん断発熱が大きくなり、成形時の安定性が低下する傾向がある。
〔成形物〕
本発明の成形物は、ポリアミド系樹脂(A)とPVA系樹脂(B)を含有する樹脂組成物[I]から形成され、海成分をポリアミド系樹脂(A)、島成分をPVA系樹脂(B)とする海島構造を有する成形物である。
本発明の成形物の島成分であるPVA系樹脂(B)の平均粒子径は、0.5μm以下であり、好ましくは1.0μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である。かかる平均粒子径が、大きすぎるとインフレーション成形時のバブル形成が不安定となる傾向がある。なお、かかる平均粒子径の下限値は0.01μmであり、小さすぎると粘度が上昇したり、インフレーション成形時にゲル発生する傾向がある。
また、平均粒子径は、成形物断面に於けるPVA系樹脂の分散粒子径を水溶解エッチングした後、電子顕微鏡観察により計測することにより求められる。
また、本発明の成形物は、揮発分の含有量が0.2重量%以下であり、好ましくは、0.5重量%以下、特に好ましくは0.2重量%以下である。かかる含有量が多すぎると本発明の効果が得られない。なお、かかる含有量の下限は、通常0.05重量%程度である。
また揮発成分としては、製造工程で残留した有機溶剤や水分が挙げられ、例えば、有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトンなどが挙げられる。
また、本発明の成形物を形成する樹脂組成物[I]におけるポリアミド系樹脂(A)とPVA系樹脂(B)との含有割合(A/B)は、重量比で、好ましくは90/10〜51/49であり、特には80/20〜60/40、殊には75/25〜65/35が好ましい。ポリアミド樹脂(A)の含有割合が高すぎると、水蒸気透過率(WVTR)が低下する傾向がある。反対に、ポリアミド樹脂(A)の含有割合が低すぎると、インフレーション成形時のバブル形成の際に安定したバブルが得られない傾向がある。
本発明の成形物を形成する樹脂組成物[I]には、その他の配合成分として、熱安定の向上のための抗酸化剤、成形安定性向上のための滑剤、柔軟性付与のための可塑剤(特に食品添加剤として添加できるもの)等を含有してもよい。
本発明の成形物は、樹脂組成物[I]を溶融成形することにより得られるものであり、例えば、押出機(単軸や二軸)、バンバリーミキサー、ニーダールーダー、ミキシングロール、ブラストミルなどの公知の混練装置を用いて混練し、成形するものである。
中でも、混練性に優れる二軸押出機が好ましく用いられる。
本発明の成形物の形状は、ペレット、フィルム、ストランド、ストロー、シートなどの形状があるが、溶融成形時の作業性や吐出安定性の点でペレットが好ましい。
ペレットのサイズは、通常、直径0.5〜10mm、好ましくは1〜5mmである。長さは通常、1〜20mm、好ましくは2〜10mmである。かかるサイズが大きすぎても小さすぎても、溶融成形安定性が低下する傾向がある。
本発明においては、二軸押出機によりストランドを形成し、ペレタイザーによりストランドを切断して、ペレットを得る方法が特に好ましい。
また、混練温度は、通常180〜250℃であり、特に195〜230℃が好ましい。混練温度が高すぎると、PVA系樹脂(B)が熱劣化する傾向があり、ポリアミド系樹脂(A)との架橋反応が進行して増粘し、更にせん断発熱によって熱分解する傾向がある。反対に、混練温度が低すぎると、二成分の樹脂の粘度差が大きすぎて、均一混合が困難となる傾向がある。混練時間は、通常10秒〜10分であり、特に30秒〜5分が好ましい。混練時間が長すぎると、PVA系樹脂(B)が熱劣化する傾向があり、ポリアミド系樹脂(A)との架橋反応が進行して増粘し、更にせん断発熱によって熱分解する傾向がある。反対に、混練時間が短すぎると、二成分の樹脂を均一混合するのが困難となる傾向がある。
また、必要に応じて、ベント吸引装置、ギヤポンプ装置、スクリーンメッシュ交換装置、ストランド支持用ベルト、ドライフォッグ発生器等を設けることも好ましい。特に、水分や副生成物(熱分解低分子量物等)を除去するために、押出機に一個以上のベント孔を設けて減圧下に吸引したり、押出機中への酸素の混入を防止するためにホッパー内に窒素等の不活性ガスを連続的に供給したりすることにより、熱着色や熱劣化が軽減された品質に優れた成形物を得ることができる。
押出機により成形されたストランドは、冷却することが好ましく、冷却方法としては、空冷又は水冷が挙げられる。
かかる冷却温度は、空冷の場合は、その冷風温度は、通常2〜40℃、好ましくは5〜20℃、特に好ましくは5〜10℃である。
かかる温度が高すぎるとストランドのカッティングができなくなる傾向があり、低すぎるとストランドが割れる傾向がある。
また、水冷の場合は、その水温が通常2〜60℃、好ましくは5〜40℃、特に好ましくは10〜30℃である。かかる温度が高すぎるとストランドのカッテイングができなくなる傾向があり、低すぎると割れる傾向がある。
水冷の場合は、冷却後に真空乾燥および除湿乾燥することが好ましく、かかる乾燥温度は60〜105℃、好ましくは70〜90℃、特に好ましくは75〜85℃である。乾燥温度が低すぎると乾燥に時間がかかり不効率になる傾向があり、高すぎると成形物が熱劣化する傾向がある。
また、乾燥時間は、乾燥量によって変化するため、一概には言えないが、ペレット500kgの乾燥の場合には通常、2〜10時間、好ましくは3〜8時間、特に好ましくは、3〜5時間である。かかる乾燥時間が短すぎると乾燥が不十分となる傾向があり、長すぎると成形物が熱劣化および架橋する傾向がある。
本発明においては、上記樹脂組成物[I]を用いて、溶融成形によりフィルムやシートなどの成形物としてもよいが、一旦溶融成形によりペレットを製造し、かかるペレットを用いて、再度溶融成形により、各種成形物を製造することも溶融成形性の点で好ましい。
これにより得られる成形物としては、例えば、フィルム、シート、ボトル、パイプ、チューブ、射出成形物、異型断面押出物等や溶融紡糸法による繊維及び不織布が例示される。かかる成形物を得るための溶融成形方法としては、圧縮成型法、トランスファー成形法、押出し成型法、射出成形法、Tダイキャスト法、インフレーション成形法、中空成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、発泡成形法、真空成形法等が主として採用される。
本発明の成形物、とりわけペレットを用いて、特にフィルムを製膜する場合について具体的に説明する。
製膜法としては、Tダイキャスト法、インフレーション法等が挙げられ、生産性が高い点からインフレーション法が好ましい。延伸製膜に際しては、テンター法、シングルバブルインフレーション法、ダブルバブルインフレーション法、トリプルバブルインフレーション法などを採用することができ、シュリンク包装目的の点からダブルバブルインフレーション法が好ましい。
製膜時の温度は、通常180〜250℃であり、特に200〜240℃、殊に210〜235℃が好ましい。温度が高すぎると、樹脂が分解する傾向がある。反対に、温度が低すぎると、溶融が困難となり、押出機が停止する傾向がある。延伸倍率(一次バブル)は、幅方向に通常1.5〜3倍であり、特に2.5〜3倍が好ましく、延伸倍率(二次バブル)は、幅方向に通常1.02〜1.05倍である。
フィルムの厚さは、通常5〜100μmであり、特に10〜50μm、殊に15〜30μmが好ましい。フィルムの厚さが厚すぎると、ハム等の食品の包装に用いた場合の乾燥工程において水分が抜けにくくなる傾向がある。反対に、フィルムの厚さが薄すぎると、溶融張力・フィルム強度が低くなる傾向があり、インフレーション成形時のバブル形成の際に安定したバブルが得られない傾向がある。
フィルムの水蒸気透過率(WVTR、g・20μm/m2・24hr)は、好ましくは500〜2000g・20μm/m2・24hrであり、特に700〜1500g・20μm/m2・24hrが好ましい。水蒸気透過率が高すぎると、製品化後の吸湿が大きくなる傾向がある。反対に、水蒸気透過率が低すぎると、乾燥に長時間を要し、内容物が劣化する傾向がある。
本発明の成形物は、ハムやソーセージ等の食品を包装するための食品用包装フィルム、透湿膜、調湿膜、徐放性包装フィルム等、またはその製造に好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例中、「%」「部」とあるのは、重量基準を意味する。
実施例1
[側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)の作製]
還流冷却器、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル76.6部(初期仕込み率40%)、メタノール14.2部、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン9.2部(初期仕込み率40%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを対仕込み酢酸ビニル0.068モル%投入し、攪拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの残量を13.5時間等速滴下しながら重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が91%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により、未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
ついで、上記メタノール溶液を更にメタノールで希釈し、濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して4.5ミリモルとなる割合で水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的とする側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)を調製した。
得られた側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)のケン化度は、残存酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、87モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、470であった。また、一般式(1‘)で表される構造単位の含有量は、1H−NMR(300MHz プロトンNMR、d6−DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、6モル%であった。
[ペレットの作製]
ポリアミド系樹脂(A)としてナイロン6/66(DSMジャパン社製『NOVAMID 2030FC』、融点215℃、粘度2300Pa・s(せん断速度120sec-1、230℃))100部と、上記で得られた側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)43部とをドライブレンドし、滑剤としてステアリン酸マグネシウム(勝田化工(株)製、『EM−101B』)とエチレンビスステアリン酸アマイド(日油(株)製アールフローH50F−P)をPVA系樹脂(B1)に対して0.05%ずつ添加し、二軸押出機にて設定温度220℃で溶融混練した後、ストランド状に押出し、出てきたストランドを27.5℃の水で水冷し、かかるストランドを切断してペレットを得た。さらに、ペレットの揮発分を除湿乾燥機(タナカ社製TMY−200型)で、温度80℃・露点−30℃で5時間乾燥し、目標の揮発分に調整した。
〔モルホロジー測定〕
上記の切断前のストランドの断面を60℃の水で溶解し、乾燥した後、断面をSEM観察し、側鎖1,2−ジオール含有PVA系樹脂(B1)の平均粒子径(ドメイン粒子径)を測定し、下記の基準で評価した。
(評価基準)
A:0.1〜0.3μm未満
B:0.3〜0.5μm未満
C:0.5μm以上
〔揮発分評価〕
上記で得られたペレットをオーブンで120℃、3時間乾燥し、重量減量率を測定し、乾燥前のペレットに含まれていた揮発分(%)を算出した。
〔インフレーション成形安定性評価〕
前記のペレットを原料としてインフレーション製膜機(プラコー社製)を用い、下記条件で製膜を行い、下記の基準でインフレーション成形安定性を評価した。
(成形条件)
・冷 却: 水冷
・L/D: 24.1
・スクリュー: フルフライト
・圧縮比:3.6
・メッシュ: 60/100/60
・ダイ口径: 80mmφ
・ギャップ: 1mm
・ブロー比: 1.2
・フィルム折幅: 150mm
・温度設定: シリンダー;220℃、ダイ;235℃
(評価基準)
A:安定した製膜可能
B:製膜可能
C:膜厚変動有り
D:バブルが安定せず、製膜不可能
[フィルムの作製]
上記で得られたペレットを単軸製膜機にて、下記の条件で厚さ20μmと100μmのフィルムを得た。
製膜条件
・押出機条件:L/D=28
・径=40mmφ
・フルフライト=CR2.5,
・Mesh=100/100
・温度パターン:C1/C2/C3/C4/h/AD/D1/D2/D3
=180/220/230/235/235/235/210/210/210℃
・スクリューパターン:フルフライト
・製膜ダイ:ハンガーコートダイ(幅40cm)
・フィルム厚:20μm、100μm
・層構成:単層
〔収縮率評価〕
上記のフィルム作製で得られた厚さ100μmフィルムを9.2cm×9.2cmの大きさにカットして、下記の条件で延伸した。
(延伸条件)
・延伸装置:Bruckner社 KARO IV
・予熱 :80℃、20s
・延伸倍率 MD:1.5倍 TD:3.0倍
・延伸速度:30m/min
・チャック圧:2MPa(チャックカバー着用)
・熱固定無し
(評価基準)
延伸したフィルムを90℃の水に3秒間浸漬し、フィルム寸法を測定し、収縮率(% )を算出した。
実施例2
実施例1において、ストランドの冷却を7.5℃の空気で冷却し、後乾燥の除湿乾燥 工程を除いたこと以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。結果を表1に示 す。
比較例1
実施例1において、後乾燥工程を除いた以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、ストランドの冷却を30℃の空気で冷却し、後乾燥の除湿乾燥工程を除いたこと以外は、実施例1と同様に行い、同様に評価した。結果を表1に示す。
本発明の成形物は、インフレーション成形性に優れることから、ハムやソーセージ等の食品を包装するための食品用包装フィルム、透湿膜、調湿膜、徐放性包装フィルム等を製造するのに有用である。

Claims (9)

  1. ポリアミド系樹脂(A)と、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有する樹脂組成物[I]から形成される成形物であって、かつポリアミド系樹脂(A)が海成分、ポリビニルアルコール系樹脂(B)が島成分の海島構造であり、揮発成分が0.2重量%以下、島成分の平均粒子径が0.5μm以下であることを特徴とする成形物。
  2. 側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂(B)が、側鎖1,2−ジオール構造を有するポリビニルアルコール系樹脂(B1)であることを特徴とする請求項1記載の成形物。
  3. 側鎖に一級水酸基を有する構造単位の含有量が0.1〜20モル%であることを特徴とする請求項2記載の成形物。
  4. ポリアミド系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)との含有割合(A/B)が、重量比で90/10〜51/49であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の成形物。
  5. ポリアミド系樹脂(A)の融点が、150〜250℃であることを特徴とする請求項14いずれか記載の成形物。
  6. フィルムとした際の水蒸気透過率が500〜2000g・20μm/m2・24hrであることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の成形物。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか記載の成形物を溶融形成してなることを特徴とするフィルム。
  8. ポリアミド系樹脂(A)と、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有する樹脂組成物[I]を溶融押出した後、5〜95℃の水により冷却し、乾燥することを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の成形物の製造方法。
  9. ポリアミド系樹脂(A)と、側鎖に一級水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有する樹脂組成物[I]を溶融押出した後、2〜40℃の雰囲気下により冷却することを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の成形物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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