JP5116186B2 - エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法 - Google Patents

エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)組成物(ブレンド物)ペレットの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、EVOHは、透明性、帯電防止性、耐油性、耐溶剤性、ガスバリア性、保香性等の特性を生かして、各種包装用途等に多用されているが、かかるEVOHの製造にあたっては、通常、エチレンと酢酸ビニルとの共重合物をアルコール等の溶液状でケン化して、その後凝固浴中にストランド状に押し出してカットされて(ペレット状にされて)、更に水洗処理等が施されて含水ペレットとなった後、一般的には乾燥されてペレット状の製品とされるのである。
しかし、かかる乾燥が不充分な場合に、EVOH(ペレット)を押出機等で溶融成形すると、発泡等を生じて外観や性能の良好な成形物を得ることができず、かかるEVOH(ペレット)の乾燥は非常に重要であり、かかる乾燥に関しては、通常100℃前後の高温の熱風を用いて十数時間以上の処理が行われている(特開昭53−119958号公報等)のが現状である。
【0003】
また、一方では、加熱延伸成形性の向上を目的として、二種類以上の組成の異なるEVOHをブレンドした樹脂組成物も提案されており(特開昭60−173038号公報、特開昭63−196645号公報、特開昭63−230757号公報、特開昭63−264656号公報、特開平2−261847号公報)、そのブレンドに際しては、上記の如く高温で熱風乾燥された含水率の極めて低いEVOH同士を押出機等で溶融ブレンドする方法が一般的である。さらに、特開昭61−4752号公報には、2種のエチレン−酢酸ビニル共重合体をメタノール溶液の状態下に混合し、ケン化してから溶剤除去後、乾燥させる旨の記載もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、EVOHのブレンド物を得るに当たって、上記の如く高温で熱風乾燥されたEVOH同士を溶融ブレンドする方法では、そのブレンド物の加熱延伸成形性の向上はある程度認められるものの、組成や構造の異なるEVOHのブレンドであるためその相溶性は完全に均一なものではなく、押出条件や加熱延伸成形条件の振れによって影響を受けやすく、フィルムやカップ、トレイ、ボトル等を連続で延伸成形する場合、不良品の発生が避けられないと言う問題点を有しており、一方、そのブレンド物の均一性を改善するために押出機内の練り効果を上げる(高温下、高せん断下)とEVOHの熱劣化が避けられず、得られるブレンド物が着色(黄変)したりして商品価値が低下する恐れがある。また製造効率についても、EVOHの熱風乾燥に長時間の処理が必要なため必ずしも効率の良いものではない。
特開昭61−4752号公報に記載の方法(溶液混合後ケン化法)についても、2種以上のEVOHブレンド物の熱劣化や均一性という点ではある程度改善効果が認められるものの、最終的には熱風乾燥させる必要がありこの時の加熱条件によっては熱劣化の心配も残り、また、そのブレンド物の均一性も充分とは言い切れず、加熱延伸性(連続成形性)についても改善の余地があることが判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、かかる現況に鑑みて2種以上のEVOHのブレンド方法について鋭意研究した結果、2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を溶液状態で混合してからケン化した後、凝固・析出させて、含水率5〜60重量%のEVOH組成物を得て、該組成物を溶融混練して含水率を5重量%未満にすることにより、上記の課題を解決することを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明では、2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を混合後ケン化してEVOH組成物を得るのであるが、本発明においては、2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を溶液状態で混合してからケン化した後、凝固・析出させて、含水率5〜60重量%のEVOH組成物を得て、該組成物を溶融混練して含水率を5重量%未満にすることを特徴とするもので、先ず、エチレン−酢酸ビニル共重合体(混合)溶液の調製方法について説明する。
【0007】
本発明に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体については特に限定されないが、得られるEVOH組成物の要求性能を考慮すれば、混合後の組成物の平均エチレン含有量が5〜70モル%(更には20〜60モル%、特には25〜55モル%)が好ましく、かかる平均エチレン含有量が5モル%未満では得られるEVOH組成物の高湿時のガスバリア性、溶融成形性が低下し、逆に70モル%を越えると得られるEVOH組成物の充分なガスバリア性が得られず好ましくない。
更にケン化後のEVOHの固有粘度(フェノール85重量%と水15重量%との混合溶媒中、30℃の測定値)が0.6〜1.5dl/g、好ましくは0.7〜1.3dl/g、更に好ましくは0.8〜1.2dl/gのものが用いられ、かかる粘度が0.6dl/g未満や1.5dl/gを越えるものは、押出成形性が不安定となることがあり好ましくない。
【0008】
かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体はエチレン、酢酸ビニル以外に、これらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合成分として含有しても差支えない。該単量体としては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。又、本発明の趣旨を損なわない範囲で、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化などの後変性がされても差し支えない。
【0009】
エチレン−酢酸ビニル共重合体を溶液にするにあたっては、エチレン−酢酸ビニル共重合体を溶解可能な溶剤に溶解すればよく、その溶剤や方法等については限定されないが、該溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、フェノール、キシレン、トルエン、ジメチルスルフォキサイド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)等やこれらの溶剤を含有する水(混合溶剤)を挙げることができ、工業的に好ましくはアルコールが用いられ、特にメタノールが好適に用いられる。
【0010】
2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を溶液状態で混合する方法については特に限定されず、1)2種以上の固体状のエチレン−酢酸ビニル共重合体を一括して溶剤中に投入して溶解して混合する方法、2)少なくとも1種のエチレン−酢酸ビニル共重合体を予め溶液状態にしておき、これに固体状の別のエチレン−酢酸ビニル共重合体を投入して溶解して混合する方法、3)2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体をそれぞれ予め溶液状態にしておき、それらの溶液を混合する方法等を挙げることができ、工業上好ましくは3)の方法が採用される。特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体の共重合反応後のメタノール等の反応溶液から公知の方法で未反応のモノマー(エチレン及び酢酸ビニル)を除去した溶液を混合することが生産性の点で有利である。
【0011】
かかる溶液の混合方法については特に限定されず、公知の回転式の混合攪拌機やラインミキサー等で2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体の溶液の混合を行えばよい。かかる混合にあたっては、混合されるそれぞれの溶液を40〜110℃にしてから混合することが好ましく、かかる温度が40℃未満では該溶液の粘度が高くなって均一混合が困難となることがあり、逆に110℃を越えると混合液が着色する恐れがあって好ましくない。
【0012】
かかる2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合重量比は特に限定されないが、例えば2種のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)及び(B)を混合する場合、その重量比は(A)/(B)=99/1〜1/99(更には95/5〜5/95、特には90/10〜10/90)が好ましく、かかる混合重量比が上記の範囲外では、本発明のブレンド方法の効果(加熱延伸成形時の外観性、ガスバリア性、連続成形性)を充分に発揮することができないことがあり好ましくない。
また、3種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を混合する場合、1種のEVOH(A)と残りの2種以上のEVOH(B)の重量比が、(A)/(B)=98/2〜2/98(更には90/10〜10/90、特には80/20〜20/80)とすることが同様に好ましい。
【0013】
次に、上記の2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる溶液をケン化するのであるが、かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体体のケン化は、アルカリ触媒の共存下に実施され、該アルカリ触媒としては、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体のアルカリ触媒によるケン化反応に使用される従来公知の触媒をそのまま使用できる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメチラート、t−ブトキシカリウムなどのアルカリ金属アルコラート、1,8−ジアザビシクロ[5,4,10]ウンデセン−7(DBU)で代表される強塩基性アミン、更には炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩などが挙げられるが、取り扱いの容易さや経済性の点から水酸化ナトリウムの使用が好ましい。
触媒の使用量は必要ケン化度、反応温度等により異なるが、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の残存酢酸基に対して0.05当量以下が用いられ、好ましくは0.03当量以下である。又アルカリ触媒の替わりに、塩酸、硫酸等の酸触媒を用いることも可能である。
【0014】
ケン化に当たっての上記エチレン−酢酸ビニル共重合体溶液の樹脂濃度は通常20〜60重量%程度に調整され、アルカリ触媒、あるいは酸触媒を添加して、温度40〜140℃、圧力1〜15kg/cm2Gの条件下で反応せしめる。また、かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体溶液にグリセリン、エチレングリコール、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコールを添加することも、安定したケン化反応が行える点で好ましい。
該溶液温度において反応後のEVOH組成物が析出しない様に配慮すれば、該EVOH組成物の濃度に特に制限はないが、通常は該EVOH組成物の濃度が10〜55重量%、好ましくは15〜50重量%となるようにすれば良い。
【0015】
ケン化反応せしめる装置としては特に限定されず、公知の反応器を用いてケン化反応させることが可能であり、またバッチ式と連続式共に採用されうるが、生産性と品質の安定性に優れる点で、多孔板塔、泡鐘塔等の棚段塔を用いて連続的にケン化反応せしめることが好ましい。すなわち、上記塔型反応器の上部に2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる混合溶液を供給し、同様にアルカリ触媒(又は酸触媒)を供給し、且つメタノール蒸気を塔下部より吹き込んで、メタノール蒸気と共に副生する酢酸メチル蒸気を塔頂部より系外に取り出し、ケン化反応せしめたEVOH組成物のメタノール溶液を塔底部より取り出すことにより、工業上好適にケン化反応を行うことができる。ただし、かかる塔型反応器による連続式ケン化に限らず、例えば攪拌機付きの反応缶を用いてバッチ式でケン化反応することも可能である。
【0016】
かかるケン化により得られるEVOH組成物の酢酸ビニル成分の平均ケン化度は85モル%以上とすることが好ましく、更にはケン化度90〜99.5モル%、特にはケン化度95〜99.5モル%である。該ケン化度が85モル%未満の場合、該EVOH組成物を溶融成形する場合の熱安定性が悪くなり、逆に99.9モル%を越えるとEVOH組成物の加熱延伸成形性の向上効果が乏しくなることがあり好ましくない。
【0017】
次に上記で得られたEVOH組成物のアルコール等の溶液はそのままでもよいが、好ましくは、直接水を加えるか、該EVOH組成物溶液を適宜濃縮あるいは希釈してから水を加えてストランド製造用の溶液に調整される。該水溶液の場合には水/アルコールの混合重量比が80/20〜5/95の範囲で、かつアルコールの含有量A(重量%)が、2.55E−40.75≦A≦2.55E−10.75なる関係(ここで、EはEVOH組成物の平均エチレン含有量(モル%)である)を満足させることが溶液の安定性の点で好ましく、溶液中に含有されるEVOH組成物の量としては、20〜55重量%(更には25〜50重量%)が後続の凝固作業の安定性の点で好ましい。
【0018】
続いて、上記で得られたEVOH溶液をストランド状に押し出してペレット状等にするのであるが、この時点で、飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸カルシウム等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜10,000程度の低分子量ポリエチレン、又は低分子量ポリプロピレン等)などの滑剤、無機酸(例えばリン酸、ホウ酸等)、有機酸(例えば酢酸、ステアリン酸等)、無機塩(例えばリン酸のアルカリ金属・アルカリ土類金属塩、ハイドロタルサイト等)、有機酸塩(例えば酢酸のアルカリ金属・アルカリ土類金属塩等)、可塑剤(例えばエチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコールなど)、酸化防止剤(例えばチバスペシャルティケミカルズ社製IRGANOX1098など)、紫外線吸収剤、着色剤、抗菌剤、アンチブロッキング剤(例えばタルク微粒子など)、スリップ剤(例えば無定形シリカ微粒子など)、無機充填材(例えば酸化ケイ素、二酸化チタン、クレー、タルク、ベントナイト、水膨潤性フィロケイ酸塩など)等を配合しても良い。
【0019】
かくして得られたEVOH組成物の水−アルコール混合溶液の混合液は、次いで凝固液と接触させられて析出して目的とするEVOH組成物が得られるのであり、かかる方法については特に限定されないが、通常は、かかる混合液を凝固液中に供して、そこでEVOH組成物を析出(凝固)させるのである。
【0020】
析出させる凝固液としては水又は水/アルコール混合溶媒、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等の有機酸エステル等が用いられるが、取り扱いの容易な点で水又は水/アルコール混合溶媒が好ましく、該アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコールが用いられるが、工業上好ましくはメタノールが用いられ、上記のEVOH組成物のアルコール溶液のアルコールと同じものが好ましい。
凝固液中の凝固液とEVOH組成物のストランドとの重量比(凝固液/EVOH組成物のストランド)としては、50〜10000であることが好ましく、更には100〜1000である。該範囲の重量比にすることにより、寸法分布が均一なEVOH組成物ペレットを得ることが可能となる。
【0021】
更に該凝固液中に、カルボン酸を1〜10000ppmおよび/またはカルボン酸金属塩を1〜15000ppmおよび/またはカルボン酸エステルを1〜50000ppm含有させることも好ましく、更にはカルボン酸を50〜5000ppmおよび/またはカルボン酸金属塩を10〜5000ppmおよび/またはカルボン酸エステルを10〜10000ppm含有させるのが好ましい。該範囲のカルボン酸類を凝固浴中に含有させることにより、寸法分布が均一なEVOH組成物ペレットを更に好適に得ることが可能となる。
【0022】
かかるカルボン酸としては特に制限されないが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられるが、好ましくは酢酸が用いられる。
かかるカルボン酸金属塩としては特に制限されないが、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸マグネシウム、ギ酸カルシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム等が用いられるが、好ましくは酢酸ナトリウムが用いられる。
かかるカルボン酸エステルとしては特に制限されないが、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が用いられるが、好ましくは酢酸メチルが用いられる。
【0023】
また、該凝固液の温度は−10〜40℃が好ましく、更には0〜20℃で、なるべく低温での操作が樹脂損失を少なく出来効果的である。
かくして、EVOH組成物溶液は凝固液中で析出されるのであるが、かかる析出に当たっては、通常、任意の形状を有するノズルにより凝固液中にストランド状に押出されて析出された後にカッティングされてペレット状等となり、その後好ましくは水洗処理がなされるのである。
【0024】
かかる水洗条件としては、該ペレットを温度10〜40℃(更には20〜40℃)の水槽中で水洗する。かかる水洗処理により、EVOH組成物中のオリゴマーや不純物が除去される。さらに該水洗処理に続いて、または該水洗処理の代わりに、種々の酸や金属塩を含む水溶液中で処理して、EVOH組成物中に酸や金属塩を含有させることも、乾燥後のEVOH組成物の色調、熱安定性、ロングラン成形性、積層体としたときの接着性樹脂との層間接着性、加熱延伸成形性等が改善される点で好ましく、かかる酸成分としては酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸や硫酸、亜硫酸、炭酸、ホウ酸、リン酸等の無機酸が挙げられ、金属塩としては上記酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属等の金属塩が挙げられ、特に酢酸、リン酸、ホウ酸やそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩がその効果に優れる点で好ましく用いられる。
【0025】
酢酸の含有量としては、乾燥後のEVOH組成物に対して5〜1000ppm(更には10〜500ppm、特には20〜300ppm)とすることが好ましく、かかる酢酸の含有量が5ppm未満ではその含有効果が充分得られないことがあり、逆に1000ppmを超えるとロングラン成形性が低下することがあり好ましくない。
リン酸の含有量としては、乾燥後のEVOH組成物に対してリン酸根換算で5〜1000ppm(更には10〜500ppm、特には20〜300ppm)とすることが好ましく、かかるリン酸の含有量が5ppm未満ではその含有効果が充分得られないことがあり、逆に1000ppmを超えると得られる成形物の外観が悪化して好ましくない。
ホウ酸の含有量としては、乾燥後のEVOH組成物に対してホウ素換算で10〜10000ppm(更には20〜2000ppm、特には100〜1000ppm)とすることが好ましく、かかるホウ素の含有量が10ppm未満ではその含有効果が充分得られないことがあり、逆に10000ppmを超えると得られる成形物の外観が悪化して好ましくない。
【0026】
また、該金属塩の含有量としては、乾燥後のEVOH組成物に対して金属換算で5〜1000ppm(更には10〜500ppm、特には20〜300ppm)とすることが好ましく、かかる含有量が5ppm未満ではその含有効果が充分得られないことがあり、逆に1000ppmを超えると得られる成形物の外観が悪化して好ましくない。尚、EVOH組成物中に2種以上のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩が含有される場合は、その総計が上記の含有量の範囲にあることが好ましい。
【0027】
本発明においては、かかるペレット状等に析出−水洗処理されたEVOH組成物の含水率を5〜60重量%(更には10〜50重量%、特には10〜40重量%)に調整して、得られた組成物(ペレット状等)を溶融混練して含水率を5重量%未満にする必要があり、かかる点について説明する。
EVOH組成物の含水率を5〜60重量%に調整する方法は特に限定されず、前述のEVOH組成物溶液を凝固液中にストランド状に押し出して凝固させ、その後に切断してペレット状等にしてから、水洗処理する工程中において、諸条件を調整することにより可能である。かかる含水率が5重量%未満では、本発明のブレンド方法の効果(加熱延伸成形時の連続成形性、着色の抑制、製造効率)を充分に発揮することができず、逆に60重量%を越えると、溶融混練中に樹脂と水分の一部分離が起こり溶融混練が不安定となって、本発明の目的を達成することができない。
尚、ここで言う乾燥処理前のEVOH組成物の含水率については、以下の方法により測定・算出されるものである。
【0028】
[含水率の測定方法]
EVOH組成物を電子天秤にて秤量(W1:単位g)後、150℃に維持された熱風オーブン型乾燥器に入れ、5時間乾燥させてから、さらにデシケーター中で30分間放冷させた後の重量を同様に秤量(W2:単位g)して、以下の(3)式から算出する。
含水率(%)={(W1−W2)/W1}×100 ・・・(3)
以上の方法により、本発明に用いる含水EVOH組成物ペレットが得られるのであるが、本発明の乾燥処理前のEVOH組成物の含水率の調整等必要に応じて公知の乾燥処理(熱風乾燥、誘電加熱乾燥、マイクロ波照射乾燥等)や含水ペレットの表面付着水除去操作を事前に行うことも、溶融混練の安定性の点で好ましい。
【0029】
上記の含水率が調整されたEVOH組成物は、次いで、溶融混練に供されるのであるが、溶融混練するに当たっては、例えば溶融押出機、ニーダールーダー、ミキシングロール、バンバリーミキサー、プラストミルなどの公知の溶融混練装置を使用して行うことができるが、通常は単軸又は二軸の押出機を用いることが工業上好ましく、特に溶融混練の安定性とブレンド物の均一性の点で二軸押出機が好適に用いられ、かかる二軸押出機を用いた方法について、更に詳細に説明する。
【0030】
用いる二軸押出機としては、特に限定されないが、内径が20mm以上(更には30〜150mm)のものが好ましく、かかる内径が20mm未満では、生産性に乏しいため好ましくなく、L/Dは、20〜80(更には30〜60)が好ましく、かかるL/D径が20未満では、乾燥の能力が不足することがあり、逆に80を越えると樹脂の押出機内での滞留時間が必要以上に長くなり、その熱劣化が懸念され好ましくない。また、ベントは1箇所以上あれば良く、特には2箇所以上あることが好ましく、その中の少なくとも1箇所が減圧吸引されていることが、乾燥効率と得られる樹脂の品質の点で好ましい。ダイス孔の形状については、限定されないが、適度な形状・大きさのペレットを得ることを考慮すれば、直径が1〜7mm(更には2〜5mm)の円形が好ましく、その孔の数は3〜100個(更には10〜50個)程度が生産上好ましい。更には、押出機とダイス入り口の間にメッシュ状のスクリーンを1枚以上(特に2枚以上)設けることも異物除去と樹脂圧力安定化(押出の安定化)のため好ましく、さらに、押出し安定性を考慮すれば、同じくギヤポンプや熱交換器等を設けることも好ましい。
【0031】
溶融混練を実施するに当たっては、特に限定されないが、押出機のホッパー入り口部のシリンダーの温度(TI)と押出機の出口部のシリンダーの温度(TO)を下記(1)式の条件を満足するように設定することが好ましく、T0/TIが1.1未満では、乾燥の能力が不充分となったり押出が不安定となることがあり、逆に10以上の時は、EVOH組成物の品質が低下(熱劣化)したり押出が不安定となることがあり好ましくなく、更には下記(1’)式の条件を、特には下記(1”)式の条件を満足することが好ましい。尚、上記のシリンダーの温度とは、シリンダーの実測温度を言う。
1.1≦T0/TI<10 ・・・(1)
1.5≦T0/TI<8 ・・・(1’)
1.8≦T0/TI<5 ・・・(1”)
(但し、T0、TI共に単位は℃)
【0032】
尚、押出機のシリンダーの加熱は通常複数のヒーターを装着して行われ、例えば8分割の場合、ホッパー入り口部(樹脂供給部)から押出機出口部(樹脂排出部、ダイス接続部)に向かって8個のヒーターを押出機のシリンダーに装着して、それぞれ温度設定が可能であり、順にC1、C2、C3・・・C7、C8と表示した場合、上記のホッパー入り口部のシリンダー温度とはC1で、押出機の出口部のシリンダー温度とはC8である。
【0033】
また、押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)とメタリングゾーンの温度(TM)を下記(2)式の条件を満足するように設定することが特に好ましく、TM/TFが1.1未満では、乾燥の能力が不充分となったり押出が不安定となることがあり、逆に10以上の時は、EVOH組成物の品質が低下(熱劣化)したり押出が不安定となることがあり好ましくなく、更には下記(2’)式の条件を、特には下記(2”)式の条件を満足することが好ましい。
1.1≦TM/TF<10 ・・・(2)
1.2≦TM/TF<9 ・・・(2’)
1.3≦TM/TF<8 ・・・(2”)
(但し、TM、TF共に単位は℃)
【0034】
尚、ここで言うフィーディングゾーンとは、押出機のシリンダーバレルを長さ方向に3等分したときのホッパー入り口部側の1/3の部分を、メタリングゾーンとは、同様に押出機の出口部の1/3の部分をそれぞれ意味し、フィーディングゾーンの温度(TF)とは、前者の1/3の部分に完全に含まれる分割ヒーター部のシリンダーの(実測)温度の平均値を、メタリングゾーンの温度(TM)とは、後者の1/3の部分に完全に含まれる分割ヒーター部のシリンダーの(実測)温度の平均値をそれぞれ意味する。
【0035】
上記の如くシリンダー温度やフィーディングゾーンとメタリングゾーンの温度を調節すればよいが、このときのシリンダー温度、フィーディングゾーン及びメタリングゾーンの温度は、通常、室温〜300℃(更には50〜280℃)の範囲から選択することが好ましい。
また、上記の温度設定により、溶融されたEVOH組成物は、ダイスに供給され押し出されるのであるが、ダイス内でのEVOH組成物の温度(樹脂温度)は150〜300℃(更には180〜280℃)になるように押出条件(設定温度、スクリュ形状、スクリュ回転数など)を調整することも好ましく、かかる温度が150℃未満では、押出が不安定になることがあり、逆に300℃を越えると、EVOH組成物の品質が低下(熱劣化)することがあり好ましくない。
【0036】
また、スクリュの回転数は50〜300rpm(更には80〜200rpm)の範囲から選択され、かかる回転数が50rpm未満では、乾燥の能力が不充分となることがあり、逆に300rpmを越えると、EVOH組成物の品質が低下(熱劣化)することがあり好ましくなく、含水EVOH組成物の仕込速度については、10〜400kg/hr(更には20〜300kg/hr)の範囲から選択され、かかる仕込速度が10kg/hr未満では非生産的であり、逆に400kg/hrを越えると充分な乾燥ができない場合があり好ましくなく、EVOH組成物の押出機中での滞留時間は10〜600秒(更には10〜180秒)の範囲から選択され、かかる滞留時間が10秒未満では、十分な乾燥ができない場合があり、逆に600秒を越えるとEVOH組成物の品質が低下(熱劣化)する場合があって好ましくなく、EVOH組成物にかかる圧力(樹脂圧)については5〜300kg/cm2(更には10〜200kg/cm2)の範囲から選択され、かかる圧力が5kg/cm2未満及び300kg/cm2を越えると押出が不安定になることがあり好ましくない。また、EVOH組成物の熱劣化を防止するためにホッパー内やベント孔周りを窒素シールしておくことも好ましい。
【0037】
本発明のEVOH組成物においては、組成物中の各EVOHの組成や分子量等の関係については特に限定されないが、例えば2種のEVOH(A)及び(B)からなる場合、下記の(4)〜(6)式の少なくとも1つを満足するとき、EVOH組成物の加熱延伸成形性が向上する点で好ましく、かかる(4)式の条件を満足しないとき、即ち2種のEVOHのケン化度の差が1モル%未満では、加熱延伸成形性の向上効果が充分得られないことがあり、更には、該ケン化度の差が1〜15モル%、特には該ケン化度の差が2〜10モル%であることが好ましい。
また、かかる(5)式の条件を満足しないとき、即ち2種のEVOHのエチレン含有量の差が5モル%未満では、加熱延伸成形性の向上効果が充分得られないことがあり、更には、該エチレン含有量の差が5〜25モル%、特には該エチレン含有量の差が8〜20モル%であることが好ましい。
【0038】
さらに、かかる(6)式の条件を満足しないとき、即ち2種のEVOHのメルトフローレートの比が2未満では、加熱延伸成形性の向上効果が充分得られないことがあり、更には、該メルトフローレートの比が3〜20、特には該メルトフローレートの比が4〜15であることが好ましい。
|Sv(A)−Sv(B)|≧1 ・・・(4)
|Et(A)−Et(B)|≧5 ・・・(5)
2≦MFR(B)/MFR(A) ・・・(6)
但し、SvはそれぞれのEVOHのケン化度(モル%)、EtはそれぞれのEVOHのエチレン含有量(モル%)、MFRはそれぞれのEVOHの絶乾時(含水率0.3重量%以下)における210℃,2160g荷重でのメルトフローレート(g/10min)を表す。
【0039】
尚、上記において、MFRの測定に当たっては、より具体的には、EVOHを市販(東洋精機社等)のメルトインデクサーを用いて、温度210℃、荷重2160gの条件でMFRを測定すれば良い。すなわち、JIS K7210「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」に準拠して、操作A法(手動切取り法)にて測定するものである。
【0040】
上記、(4)〜(6)式においては、少なくとも(4)式を満足するようにEVOH(A)及び(B)を選択したとき、本発明の加熱延伸成形性の向上効果が特に認められる。
また、EVOH組成物が3種以上のEVOHからなる場合、少なくとも2種のEVOHが上記の関係式の少なくとも一つを満足することが好ましい。
【0041】
かくして、目的とする含水率が5重量%未満のEVOH組成物が得られるのであるが、かかる含水率にするためには、例えば、上記の二軸押出機を用いた方法においては、諸条件の調整により、特に樹脂温度(押出機の設定温度)と吐出量(スクリュ回転数や樹脂仕込み量)等を調整することにより可能であり、かかる含水率については更に好ましくは2重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以下とすることが、溶融混練後の溶融成形(押出成形、射出成形等)時の発泡等のトラブルが軽減できる点で好ましい。
尚、ここで言う溶融混練後のEVOH組成物の含水率については、以下の方法により測定・算出されるものである。
【0042】
[含水率の測定方法]
EVOH組成物を電子天秤にて秤量(W1g)後、150℃に維持された熱風オーブン型乾燥器に入れ、5時間乾燥させてから、さらにデシケーター中で30分間放冷させた後の重量を同様に秤量(W2g)して、以下の(7)式から算出する。
含水率(%)={(W1−W2)/W1}×100 ・・・(7)
更に、本発明の溶融混練を実施後、EVOH組成物の含水率の調整等必要に応じて公知の乾燥処理(熱風乾燥、誘電加熱乾燥、マイクロ波照射乾燥等)を併せて行うことも可能である。
【0043】
また、本発明においては、かかるEVOH組成物に本発明の目的を阻害しない範囲において、飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸カルシウム等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜10,000程度の低分子量ポリエチレン、又は低分子量ポリプロピレン等)などの滑剤、無機塩(例えばハイドロタルサイト等)、可塑剤(例えばエチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコールなど)、酸素吸収剤(例えば還元鉄粉類、アスコルビン酸等)、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、消臭剤(例えば活性炭等)、アンチブロッキング剤(例えばタルク微粒子等)、スリップ剤(例えば無定形シリカ等)、充填材(例えば無機フィラー等)、他樹脂(例えばポリオレフィン、ポリアミド等)などを配合しても良い。
【0044】
かくして、本発明の方法により、加熱延伸成形時の外観性、ガスバリア性、連続成形性に優れた、かつ着色が抑制された品質の良好なEVOH組成物(EVOHのブレンド物)を得ることができ、更に本発明の方法によれば、連続的に安定したEVOH組成物を効率よく得ることができ、かくして得られた本発明のEVOH組成物は、勿論単層として各種用途に用いることは可能であるが、積層体としても有用で、特に該樹脂組成物からなる層の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を積層してなる積層体として用いることが好ましく、耐水性、機械的特性、ヒートシール性等が付与された実用に適した積層体が得られる。
該積層体は、本発明のEVOH組成物を用いているため、加熱延伸成形時の外観性、ガスバリア性、連続成形性に非常に優れた効果を示すものである。以下にかかる積層体について説明する。
【0045】
該積層体を製造するに当たっては、本発明のEVOH組成物の片面又は両面に、他の基材(熱可塑性樹脂等)を積層するのであるが、積層方法としては、例えば本発明のEVOH組成物のフィルム、シート等に他の基材を溶融押出ラミネートする方法、逆に他の基材にEVOH組成物を溶融押出ラミネートする方法、該EVOH組成物と他の基材とを共押出する方法、本発明のEVOH組成物(層)と他の基材(層)とを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられる。上記の溶融押し出し時の溶融成形温度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
【0046】
かかる他の基材としては、熱可塑性樹脂が有用で、具体的には、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、芳香族または脂肪族ポリケトン、更にこれらを還元して得られるポリアルコール類、更には他のEVOH等が挙げられるが、積層体の物性(特に強度)等の実用性の点から、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、ポリアミド、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましく用いられる。
【0047】
更に、本発明のEVOH組成物のフィルムやシート等の成形物に他の基材を押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を接着剤を用いてラミネートする場合、かかる基材としては、前記の熱可塑性樹脂以外に任意の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延伸プラスチックフィルム又はシートおよびその無機物蒸着物、織布、不織布、金属綿状、木質等)が使用可能である。
【0048】
積層体の層構成は、本発明のEVOH組成物の層をa(a1、a2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、フィルム、シート、ボトル状であれば、a/bの二層構造のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2、b2/b1/a/b1/a/b1/b2等任意の組み合わせが可能であり、さらには、少なくともEVOH組成物と熱可塑性樹脂の混合物からなるリグラインド層をRとするとき、b/R/a、b/R/a/b、b/R/a/R/b、b/a/R/a/b、b/R/a/R/a/R/b等とすることも可能であり、フィラメント状ではa、bがバイメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能である。
【0049】
尚、上記の層構成において、それぞれの層間には、必要に応じて接着性樹脂層を設けることができ、かかる接着性樹脂としては、種々のものを使用することもでき、延伸性に優れた積層体が得られる点で好ましく、bの樹脂の種類によって異なり一概に言えないが、不飽和カルボン酸またはその無水物をオレフィン系重合体(上述の広義のポリオレフィン系樹脂)に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるたカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体を挙げることができ、具体的には、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1種または2種以上の混合物が好適なものとして挙げられる。このときの、熱可塑性樹脂に含有される不飽和カルボン酸又はその無水物の量は、0.001〜3重量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量%である。
【0050】
該変性物中の変性量が少ないと、接着性が不充分となることがあり、逆に多いと架橋反応を起こし、成形性が悪くなることがあり好ましくない。またこれらの接着性樹脂には、本発明の樹脂組成物や他のEVOH、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレンゴム等のゴム・エラストマー成分、更にはb層の樹脂等をブレンドすることも可能である。特に、接着性樹脂の母体のポリオレフィン系樹脂と異なるポリオレフィン系樹脂をブレンドすることにより、接着性が向上することがあり有用である。
【0051】
積層体の各層の厚みは、層構成、bの種類、用途や容器形態、要求される物性などにより一概に言えないが、通常は、a層は5〜500μm(更には10〜200μm)、b層は10〜5000μm(更には30〜1000μm)、接着性樹脂層は5〜400μm(更には10〜150μm)程度の範囲から選択される。
該積層体は、そのまま各種形状のものに使用されるが、前述のように、本発明のEVOH組成物は加熱延伸成形時の外観性、ガスバリア性、連続成形性に優れているので、更に該積層体の物性を改善するためには加熱延伸処理を施すことも好ましい。ここで加熱延伸処理とは、熱的に均一に加熱されたフィルム、シート、パリソン状の積層体をチャック、プラグ、真空力、圧空力、ブローなどにより、カップ、トレイ、チューブ、ボトル、フィルム状に均一に成形する操作を意味し、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラック、延伸ムラや偏肉、デラミ等の生じない、ガスバリア性に優れた延伸成形物が得られる。
【0052】
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空圧空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は60〜170℃、好ましくは80〜160℃程度の範囲から選ばれる。
延伸が終了した後、次いで熱固定を行うことも好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。
【0053】
また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包装用途に用いる場合には、延伸後の熱固定は行わずに製品フィルムとし、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納した後、50〜130℃、好ましくは70〜120℃で、2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを熱収縮させて密着包装をする。
【0054】
かくして得られた積層体の形状としては任意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示される。又、得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができる。
上記の如く得られたカップ、トレイ、チューブ、ボトル等からなる容器や延伸フィルムからなる袋や蓋材は食品、飲料、医薬品、化粧品、工業薬品、洗剤、農薬、燃料等各種の包装材料として有用である。
【0055】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、特に断りのない限り重量基準を意味する。
【0056】
EVOH組成物中のホウ酸含有量の測定については、EVOH組成物をアルカリ溶融してICP発光分光分析法によりホウ素を定量することにより行った。さらに、アルカリ(土類)金属含有量の測定については、EVOH組成物を灰化後、塩酸水溶液に溶解して原子吸光分析法によりアルカリ(土類)金属を定量することにより行った。
【0057】
実施例1
エチレン含有量32モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を40%含有したメタノール溶液▲1▼及びエチレン含有量47モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を40%含有したメタノール溶液▲2▼を作製した。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体溶液▲1▼85部にエチレン−酢酸ビニル共重合体溶液▲2▼15部を添加して40℃で攪拌下に混合した。
次いで、該混合溶液を、棚段塔(ケン化塔)の塔上部に25kg/hrの速度で供給し、同時に該エチレン−酢酸ビニル共重合体中の平均残存酢酸基に対して0.012当量の水酸化ナトリウムを含むメタノール溶液を塔上部より供給した。一方、塔底から40kg/hrの速度でメタノール蒸気を沸点下で供給した。塔内温度は110℃、塔圧は3.5kg/cm 2 であった。仕込み開始後30分からEVOH組成物溶液が塔底から取り出された。得られたEVOH組成物溶液は透明な均一溶液で、組成はEVOH組成物29%、メタノール71%であり、EVOH組成物の酢酸ビニル成分の平均ケン化度は99.1モル%であった。
【0058】
続いて、該ケン化反応終了液に、30%含水メタノール70部を共沸点下で供給しながら余分のメタノールを留去させ、EVOH組成物の水/メタノール混合溶液[水/メタノール=30/70(重量比)、樹脂濃度32%]を得た。
続いて該EVOH組成物溶液(液温50℃)を孔径4mmのノズルより5℃に維持された凝固液(水95%、メタノール5%よりなる)槽にストランド状に押し出して、EVOH組成物をストランド状に凝固させた後、該ストランド状のEVOH組成物を水槽の端部に付設された引き取りローラーに導き、カッターで切断し、直径4mm、長さ4mmの白色の多孔性ペレットを得た。
更に、得られた白色の多孔性ペレットを、30℃の温水中に投入して、約60分間撹拌洗浄する操作を3回行い、含水EVOH組成物ペレット(含水率60%)を得た後、塔式流動層乾燥機により窒素ガスを80℃雰囲気中で40分接触させて(空塔速度1.6m/sec)、含水率25%のEVOH組成物ペレットを得た。
【0059】
次いで、得られたEVOH組成物ペレットをストランドダイを備えた二軸押出機に供給して、以下の条件にて溶融混練を行い、そのストランドを水槽中に通して冷却後ペレタイザーで切断して、含水率が0.15%、MFRが4.8g/10分(210℃、荷重2160g)、酢酸ナトリウム含有量が100ppm(Na換算)のEVOH組成物ペレットを得た。該組成物中のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のケン化物(EVOH)のケン化度は99.5モル%、ケン化物のMFRは3.5g/10分(210℃、荷重2160g)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)のケン化物(EVOH)のケン化度は96.8モル%、ケン化物のMFRは30g/10分(210℃、荷重2160g)であった。尚、かかる各EVOH成分のケン化度については、該組成物ペレットを粉砕後、熱メタノールで抽出操作を行い、各EVOH成分を分離後、それぞれのケン化度を測定することにより求めた。
【0060】
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は50kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
【0061】
Figure 0005116186
【0062】
上記の如く押出機のホッパー入り口部のシリンダーC1の温度(TI)は100℃で、押出機の出口部のシリンダーC13の温度(TO)は203℃で、T0/TI=2.03となり、本文中の(1)式の条件を満足するものであり、また、押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)は、C1〜C4の平均で111.5℃で、メタリングゾーンの温度(TM)は、C10〜C13の平均で199.75℃で、TM/TF=199.75/111.5=1.79となり、本文中の(2)式の条件も満足するものであった。
上記で得られたEVOH組成物を用いて以下の方法で多層構造体の製造(加熱延伸成形)を行って、外観性、ガスバリア性、連続成形性の評価を行った。
【0063】
[多層構造体の製造]
上記で得られたEVOH組成物をフィードブロック3種5層の多層Tダイを備えた多層押出装置に供給して、ポリスチレン(エーアンドエムスチレン社製『ダイアレックス HT516』)層/接着樹脂(変性オレフィン系重合体;三菱化学社製『モディックAP F502』)層/EVOH組成物層/接着樹脂層(同左)/ポリスチレン層(同左)の層構成(厚み450/90/120/90/450μm)の多層シートを得て、次にプラグアシスト型真空圧空成形機(浅野研究所製)にて、ヒーター温度が500℃で加熱時間28secでカップ(上面65mmΦ、底面60mmΦ、深さ55m)の加熱延伸成形加工を行って多層構造体を作製した。
かかる多層構造体について、外観性、ガスバリア性、連続成形性を下記の如く評価した。
【0064】
(外観性)
上記で得られたカップを、光学顕微鏡で観察して下記の基準により評価した。
○ −−− 微小なクラックやピンホール、局部的な偏肉は全く認められな

△ −−− カップの側面部に微小なクラックやピンホール或いは局部的な
偏肉が若干認められる
× −−− カップの側面部に微小なクラックやピンホール及び局部的な偏
肉が著しく認められる
【0065】
(ガスバリア性)
上記で得られたカップの上面をアルミ金属板で密封して酸素透過度を測定(モダンコントロール社製「OXTRAN10/50」を用いて23℃、50%RH条件)した。
【0066】
(連続成形性)
上記の延伸成形加工を連続して2時間行って、120個のカップを得、以下のように評価した。
◎ −−− 120個とも上記外観性の評価が○である
○ −−− 117〜119個が上記の外観性の評価が○である
△ −−− 111〜116個が上記の外観性の評価が○である
× −−− 110個以下が上記の外観性の評価が○である
【0067】
実施例2
実施例1において、塔式流動層乾燥機により乾燥条件を変更して、EVOH組成物ペレットの含水率を50%とした以外は同様に行って、含水率が0.25%のEVOH組成物を得た。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は50kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0068】
実施例3
実施例1において、塔式流動層乾燥機により乾燥条件を変更して、EVOH組成物ペレットの含水率を10%とした以外は同様に行って、含水率が0.25%のEVOH組成物を得た。
得られたEVOHペレットを目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかるペレットは70kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定したペレットの乾燥ができた。
【0069】
実施例4
エチレン含有量34モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を40%含有したメタノール溶液▲1▼及びエチレン含有量44モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を40%含有したメタノール溶液▲2▼を作製した。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体溶液▲1▼80部にエチレン−酢酸ビニル共重合体溶液▲2▼20部を添加して40℃で攪拌下に混合した。
次いで、該混合溶液を、棚段塔(ケン化塔)の塔上部に25kg/hrの速度で供給し、同時に該エチレン−酢酸ビニル共重合体中の平均残存酢酸基に対して0.012当量の水酸化ナトリウムを含むメタノール溶液を塔上部より供給した。一方、塔底から40kg/hrの速度でメタノール蒸気を沸点下で供給した。塔内温度は110℃、塔圧は3.5kg/cm 2 であった。仕込み開始後30分からEVOH組成物溶液が塔底から取り出された。得られたEVOH組成物溶液は透明な均一溶液で、組成はEVOH組成物30%、メタノール70%であり、EVOH組成物の酢酸ビニル成分の平均ケン化度は98.9モル%であった。
【0070】
続いて、該ケン化反応終了液に、35%含水メタノール70部を共沸点下で供給しながら余分のメタノールを留去させ、EVOH組成物の水/メタノール混合溶液[水/メタノール=35/65(重量比)、樹脂濃度35%]を得た。
続いて該EVOH組成物溶液(液温50℃)を孔径4mmのノズルより5℃に維持された凝固液(水95%、メタノール5%よりなる)槽にストランド状に押し出して、EVOH組成物をストランド状に凝固させた後、該ストランド状のEVOH組成物を水槽の端部に付設された引き取りローラーに導き、カッターで切断し、直径4mm、長さ4mmの白色の多孔性ペレットを得た。
更に、得られた白色の多孔性ペレットを、30℃の温水中に投入して、約60分間撹拌洗浄する操作を3回行い、含水EVOH組成物ペレット(含水率60%)を得た後、塔式流動層乾燥機により窒素ガスを80℃雰囲気中で40分接触させて(空塔速度1.6m/sec)、含水率25%のEVOH組成物ペレットを得た。
【0071】
次いで、得られたEVOH組成物ペレットを実施例1と同様にして溶融混練を行い、含水率が0.15%、MFRが4.1g/10分(210℃、荷重2160g)、酢酸ナトリウム含有量が100ppm(Na換算)のEVOH組成物ペレットを得た。該組成物中のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のケン化物のケン化度は99.6モル%、ケン化物のMFRは3.0g/10分(210℃、荷重2160g)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)のケン化物のケン化度は96.1モル%、ケン化物のMFRは15g/10分(210℃、荷重2160g)であった。尚、かかる各EVOH成分のケン化度については、該組成物ペレットを粉砕後、熱メタノールで抽出操作を行い、各EVOH成分を分離後、それぞれのケン化度を測定することにより求めた。
【0072】
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は50kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0073】
実施例5
エチレン含有量32モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を40%含有したメタノール溶液▲1▼、エチレン含有量40モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を40%含有したメタノール溶液▲2▼及びエチレン含有量49モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(C)を40%含有したメタノール溶液▲3▼を作製した。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体溶液▲1▼65部にエチレン−酢酸ビニル共重合体溶液▲2▼20部及びエチレン−酢酸ビニル共重合体溶液▲3▼15部を添加して40℃で攪拌下に混合した。
次いで、該混合溶液を、棚段塔(ケン化塔)の塔上部に20kg/hrの速度で供給し、同時に該エチレン−酢酸ビニル共重合体中の平均残存酢酸基に対して0.012当量の水酸化ナトリウムを含むメタノール溶液を塔上部より供給した。一方、塔底から32kg/hrの速度でメタノール蒸気を沸点下で供給した。塔内温度は110℃、塔圧は3.5kg/cm 2 であった。仕込み開始後40分からEVOH組成物溶液が塔底から取り出された。得られたEVOH組成物溶液は透明な均一溶液で、組成はEVOH組成物26%、メタノール74%であり、EVOH組成物の酢酸ビニル成分の平均ケン化度は99.1モル%であった。
【0074】
続いて、該ケン化反応終了液に、30%含水メタノール75部を共沸点下で供給しながら余分のメタノールを留去させ、EVOH組成物の水/メタノール混合溶液[水/メタノール=30/70(重量比)、樹脂濃度30%]を得た。
続いて該EVOH組成物溶液(液温50℃)を孔径4mmのノズルより5℃に維持された凝固液(水95%、メタノール5%よりなる)槽にストランド状に押し出して、EVOH組成物をストランド状に凝固させた後、該ストランド状のEVOH組成物を水槽の端部に付設された引き取りローラーに導き、カッターで切断し、直径4mm、長さ4mmの白色の多孔性ペレットを得た。
更に、得られた白色の多孔性ペレットを、30℃の温水中に投入して、約60分間撹拌洗浄する操作を3回行い、含水EVOH組成物ペレット(含水率60%)を得た後、塔式流動層乾燥機により窒素ガスを75℃雰囲気中で35分接触させて(空塔速度1.6m/sec)、含水率30%のEVOH組成物ペレットを得た。
【0075】
次いで、得られたEVOH組成物ペレットを実施例1と同様にして溶融混練を行い、含水率が0.15%、MFRが5.0g/10分(210℃、荷重2160g)、酢酸ナトリウム含有量が100ppm(Na換算)のEVOH組成物ペレットを得た。該組成物中のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のケン化物のケン化度は99.5モル%、ケン化物のMFRは3.5g/10分(210℃、荷重2160g)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)のケン化物のケン化度は99.5モル%、ケン化物のMFRは4.0g/10分(210℃、荷重2160g)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(C)のケン化度は97.0モル%、ケン化物のMFRは30g/10分(210℃、荷重2160g)であった。尚、かかる各EVOH成分のケン化度については、該組成物ペレットを粉砕後、熱メタノールで抽出操作を行い、各EVOH成分を分離後、それぞれのケン化度を測定することにより求めた。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は55kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0076】
実施例6
実施例1において、二軸押出機による溶融混練条件の押出温度を以下のように変更した以外は同様に行って、含水率が0.22%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
Figure 0005116186
【0077】
上記の如く押出機のホッパー入り口部のシリンダーC1の温度(TI)は50℃で、押出機の出口部のシリンダーC13の温度(TO)は231℃で、T0/TI=4.62となり、本文中の(1)式の条件を満足するものであり、また、押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)は、C1〜C4の平均で123.25℃で、メタリングゾーンの温度(TM)は、C10〜C13の平均で230.5℃で、TM/TF=230.5/123.25=1.87となり、本文中の(2)式の条件も満足するものであった。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は70kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0078】
実施例7
実施例1において、二軸押出機による溶融混練条件の押出温度を以下のように変更した以外は同様に行って、含水率が0.20%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
Figure 0005116186
【0079】
上記の如く押出機のホッパー入り口部のシリンダーC1の温度(TI)は31℃で、押出機の出口部のシリンダーC13の温度(TO)は252℃で、T0/TI=252/31=8.13となり、本文中の(1)式の条件を満足するものであり、また、押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)は、C1〜C4の平均で60℃で、メタリングゾーンの温度(TM)は、C10〜C13の平均で251℃で、TM/TF=251/60=4.18となり、本文中の(2)式の条件も満足するものであった。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は70kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0080】
実施例8
実施例1において、二軸押出機による溶融混練条件を以下のように変更した以外は同様に行って、含水率が0.20%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
Figure 0005116186
【0081】
上記の如く押出機のホッパー入り口部のシリンダーC1の温度(TI)は99℃で、押出機の出口部のシリンダーC6の温度(TO)は222℃で、T0/TI=2.24となり、本文中の(1)式の条件を満足するものであり、また、押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)は、C1〜C2の平均で99℃で、メタリングゾーンの温度(TM)は、C5〜C6の平均で220.5℃で、TM/TF=220.5/99=2.23となり、本文中の(2)式の条件も満足するものであった。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は150kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0082】
実施例9
実施例1において、二軸押出機による溶融混練条件を以下のように変更した以外は同様に行って、含水率が0.25%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
Figure 0005116186
【0083】
上記の如く押出機のホッパー入り口部のシリンダーC1の温度(TI)は100℃で、押出機の出口部のシリンダーC7の温度(TO)は200℃で、T0/TI=2となり、本文中の(1)式の条件を満足するものであり、また、押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)は、C1〜C2の平均で100℃で、メタリングゾーンの温度(TM)は、C6〜C7の平均で198℃で、TM/TF=198/100=1.98となり、本文中の(2)式の条件も満足するものであった。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は10kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0084】
実施例10
実施例1において、単軸押出機を用いて、その溶融混練条件を以下のように変更した以外は同様に行って、含水率が0.28%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
Figure 0005116186
【0085】
上記の如く押出機のホッパー入り口部のシリンダーC1の温度(TI)は97℃で、押出機の出口部のシリンダーC7の温度(TO)は277℃で、T0/TI=2.86となり、本文中の(1)式の条件を満足するものであり、また、押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)は、C1〜C2の平均で98℃で、メタリングゾーンの温度(TM)は、C6〜C7の平均で277℃で、TM/TF=277/98=2.83となり、本文中の(2)式の条件も満足するものであった。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は100kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0086】
実施例11
実施例1において、得られたEVOH組成物の白色の多孔性ペレット(凝固析出物)を、0.5%の酢酸水溶液で洗浄後、0.1%の酢酸、0.03%の酢酸マグネシウム、0.02%の酢酸カルシウムを含有する水溶液中に投入し、30℃で5時間撹拌して、含水EVOH組成物ペレット[乾燥後EVOH組成物中に酢酸100ppm、酢酸マグネシウム35ppm(Mg換算)、酢酸カルシウム20ppm(Ca換算)を含有]を得た以外は同様に行って、含水率が0.15%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は50kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0087】
実施例12
実施例1において、得られたEVOH組成物の白色の多孔性ペレット(凝固析出物)を、温水洗浄後、0.08%のホウ酸を含有する水溶液中に投入し、30℃で5時間撹拌して、含水EVOH組成物ペレット[乾燥後EVOH組成物中にホウ酸380ppm(ホウ素換算)を含有]を得た以外は同様に行って、含水率が0.15%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
得られたEVOH組成物を目視観察したが、無色・透明で黄着色は全く認められなかった。また、かかる組成物は50kg/hrの割合で効率よく得ることができた。更に、該ペレット化を連続して10hr行ったが、ストランド切れや異物・目ヤニ等の発生は全く認められず、安定してペレットが得られた。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
【0088】
比較例1
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)をそれぞれ別々にケン化反応せしめ((A)のケン化度が99.5モル%、(B)のケン化度が96.8モル%)、その乾燥ペレット(EVOHペレット(A)の含水率0.30%、EVOH(B)の含水率0.25%)を所定量ドライブレンドして二軸押出機に供給して200℃で溶融混練を行って、含水率が0.10%のEVOH組成物(ペレット)を得た。
得られたEVOH組成物(ペレット)を目視観察したが、着色(黄変)が若干認められ、得られるEVOH組成物の量も乾燥工程から併せて算出すると約1kg/hrと効率が悪いものであった。
また、実施例1と同様に多層構造体の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価も行った。
実施例及び比較例の外観性、ガスバリア性及び連続成形性の評価結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
Figure 0005116186
【0090】
【発明の効果】
本発明では、特定の条件でEVOHをブレンドしてEVOH組成物を得ているため、着色が抑制された品質の良好なEVOH組成物(EVOHのブレンド物)を得ることができ、更に本発明の方法によれば、連続的に安定したEVOH組成物を効率よく得ることができ、得られたEVOH組成物は、多層構造体用途にも有用で、加熱延伸成形時の外観性、ガスバリア性、連続成形性に優れた多層構造体が得られ、食品、飲料、医薬品、化粧品、工業薬品、洗剤、農薬、燃料等各種の包装材料(フィルム、シート、容器等)をはじめ、繊維、各種成形品などの用途に有用である。

Claims (4)

  1. 2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を溶液状態で混合してからケン化した後、凝固・析出させて、含水率5〜60重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物を得て、該組成物を溶融混練して含水率を5重量%未満にすることを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法。
  2. 溶融混練を行うにあたり、押出機を用い、かつ押出機のホッパー入り口部のシリンダーの温度(TI)と押出機の出口部のシリンダーの温度(TO)が下記(1)式の条件を満足することを特徴とする請求項1記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法。
    1.1≦TO/TI<10・・・(1)
    (但し、TO、TI共に単位は℃)
  3. 溶融混練を行うにあたり、押出機を用い、かつ押出機のフィーディングゾーンの温度(TF)とメタリングゾーンの温度(TM)が下記(2)式の条件を満足することを特徴とする請求項1記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法。
    1.1≦TM/TF<10・・・(2)
    (但し、TM、TF共に単位は℃)
  4. エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物が、平均エチレン含量5〜70モル%で、酢酸ビニル成分の平均ケン化度が85モル%以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物ペレットの製造法。
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