JP2017100929A - 強化ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】内部引張応力に起因する破損だけでなく、曲げ応力に起因する破損についても高い強度耐性を有する強化ガラスを提供する
【解決手段】圧縮応力を有する圧縮応力層を表面に有し、圧縮応力層より内部側に引張応力を有する引張応力層を備えた強化ガラスであって、表面から、圧縮応力層と引張応力層との間において応力がゼロとなる基準位置までの深さを示すゼロ応力深さをDZ(μm)とし、表面から、前記圧縮応力を生じせしめるアルカリ金属イオンが拡散した領域層の深さを示すアルカリ金属拡散深さをDT(μm)とした場合に、下式(1)を満たし、
DZ/DT<0.65 …(1)
最大引張応力をCTM(MPa)とした場合に下式(2)を満たすことを特徴とする。
CTM<73 …(2)
【選択図】図1

Description

本発明は、強化ガラス及びその製造方法に関し、特に、携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)、タッチパネルディスプレイのカバーガラスに好適な強化ガラス及びその製造方法に関する。
携帯電話(特にスマートフォン)、デジタルカメラ、PDA、タッチパネルディスプレイ、大型テレビ、非接触給電等のデバイスは、益々普及する傾向にある。これらの用途には、イオン交換処理した強化ガラスが用いられている。また、近年では、デジタルサイネージ、マウス、スマートフォン等の外装部品に強化ガラスを使用することが増えてきている。
ところで、上記の通り、スマートフォン等の携帯機器のカバーガラスには、強化ガラスが使用されているが、このカバーガラスは携帯機器を落としてしまった際に破損する場合がある。
このような落下によるカバーガラスの破損は種々のモードで生じ得る。例えば、特許文献1では、2つの破損のモードについて言及している。一つは、落下させた場合などカバーガラスに衝撃を与えた際に圧縮応力層を突き抜ける傷を起点にガラスが比較的遅い速度で割れるスロークラック割れのモードである。もう一つは、圧縮応力層の深さより浅い破壊起点が形成された後に大きな応力で破壊が進行しクラックが急速に成長した非スロークラック割れのモードである。特許文献1では、前者のスロークラックに対する耐性の高い強化ガラスが開示されている。
国際公開第2013/088856号
しかしながら、強化ガラスの破損のモードは上記の2つに限らない。本発明者等の解析によれば、少なくとも以下の複数のモードが存在することが明らかとなった。
(1)第一のモードは、落下先に鋭利な突起物が存在し、その突起物が強化ガラスの表面圧縮応力層を突き破り内部引張応力層まで達することによりクラックが発生し、該クラックが内部引張応力に因って進展して破損するモードである。なお、第一のモードには、いわゆるスロークラック割れも含まれる。
(2)第二のモードは、落下先に鈍角な突起物が存在し、その突起物が、強化ガラスの表面圧縮応力層を貫通しない深さでクラックを形成するとともに、圧縮応力を超える大きさの引張応力を強化ガラス表面に作用させたことによって該クラックを進展させて破損するモードである。なお、第二のモードには、いわゆる非スロークラック割れも含まれる。
(3)第三のモードは、強化ガラス表面に与えられた衝撃で面内に局所的に曲げ応力がかかり、該応力によって強化ガラスが有していたマイクロクラックが進展し、破損するモードである。
特に、上記第一のモードのような内部引張応力に起因する破損や、第三のモードのような曲げ応力に起因する破損は、スマートフォン用カバーガラスの破損要因として大きな比率を占めるものである。したがって、当該用途の強化ガラスには、第一のモードおよび第三のモードの双方について高い強度を有することが望ましい。
しかしながら、特許文献1に開示される強化ガラスは、一つのモード(スロークラック割れ)における強度を向上するものであって、必ずしも他のモードで高い強度を得られるものではなかった。すなわち、従来の技術では、複数のモードにおいて確実に高い耐性を得ることについては十分に検討がなされていなかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、内部引張応力に起因する破損だけでなく、曲げ応力に起因する破損についても高い強度耐性を有する強化ガラスを提供することを目的とする。
本発明の強化ガラスは、圧縮応力を有する圧縮応力層を表面に有し、圧縮応力層より内部側に引張応力を有する引張応力層を備えた強化ガラスであって、表面から、圧縮応力層と引張応力層との間において応力がゼロとなる基準位置までの深さを示すゼロ応力深さをDZ(μm)とし、表面から、圧縮応力を生じせしめるアルカリ金属イオンが拡散した領域層の深さを示すアルカリ金属拡散深さをDT(μm)とした場合に、下式(1)を満たし、
DZ/DT<0.65 …(1)
最大引張応力をCTM(MPa)とした場合に下式(2)を満たすことを特徴とする。
CTM<73 …(2)
このような構成によれば、上述第一のモードおよび第三のモードの破損について高い耐性を得られる。
本発明の強化ガラスにおいて、表面から25μmの深さにおける圧縮応力値をCS(25)MPaとした場合、下式(3)を満たすことが好ましい。
CS(25)≧90 …(3)
このような構成によれば、さらに上述第二のモードの破損についても高い耐性を得られる。
本発明の強化ガラスにおいて、アルカリ金属拡散深さDTが50μm以上であることが好ましい。
このような構成によれば、より確実に第三のモードの破損について高い耐性を得られる。
本発明の強化ガラスは、厚みが1.0mm以下であり、圧縮応力層における圧縮応力の最大値が600MPa以上であることが好ましい。
このような構成によれば、スマートフォン等の携帯用表示機器についてより好適であり且つ十分な強度を発揮できる。
本発明の強化ガラスにおいて、表面からの深さを変数として圧縮応力の値を示す関数曲線を、相補誤差関数を用いたフィッティングによって得た場合に、該関数曲線の相補誤差関数に対する二乗誤差が0.995以下であることが好ましい。
このような構成によれば、強化ガラスの表面に目視できる程度の傷がある状況で強化ガラス表面に引張応力が生ずる衝撃が加えられた際に当該傷からクラックが進展して破損する第四のモードについても、高い耐性を得ることができる。
本発明の強化ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有することが好ましい。
さらに、ガラス組成として、モル%で、P 0.01〜10%、SnO 0.01〜3%を含有することがより好ましい。
このような構成によれば、イオン交換効率が向上し、高い生産性で本発明の強化ガラスを得られる。
本発明によれば、内部引張応力に起因する破損だけでなく、曲げ応力に起因する破損についても高い強度耐性を有する強化ガラスを得られる。
本発明の実施形態に係る強化ガラスの概略構成を示す断面図 強化ガラスの応力分布および本発明におけるパラメータの定義を示すグラフ
以下、本発明の実施形態に係る強化ガラスについて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る強化ガラス1は、圧縮応力を有する圧縮応力層2を表面に有する。また、圧縮応力層2より板厚方向内部側に引張応力を有する引張応力層3を備えている。このような圧縮応力層2および引張応力層3は、例えば、後述の通りアルカリ金属成分を含有する強化用ガラスの表面を化学強化によりイオン交換することによって形成することができる。
本発明の強化ガラス1は、表面から、前記圧縮応力層2と前記引張応力層3との間において応力がゼロとなる位置までの深さを示すゼロ応力深さをDZ(μm)とし、表面から、圧縮応力を生じせしめるアルカリ金属イオンが拡散したイオン拡散層4の深さを示すアルカリ金属拡散深さをDT(μm)とした場合に、下式(1)を満たす。
DZ/DT<0.65…(1)
上記DZ/DTの値は、好ましくは、0.60以下、より好ましくは0.10〜0.58の範囲内である。DZ/DTの値をこのような範囲に設定すれば、上述第三のモード、すなわち強化ガラスの表面に与えられた衝撃に基づく曲げ応力に起因する破損に対して高い耐性を得られる。本発明者らの検証によれば、圧縮応力値がゼロとなった位置を基準として、交換されたイオンがより深くまで拡散しているほど、上述第三のモードにおいて高い強度を得られることが明らかとなった。
本発明の強化ガラス1は、さらに、圧縮応力および引張応力がガラス表面からの深さに応じて曲線的に変化するものとみなした場合の引張応力の最大値を示す最大引張応力をCTM(MPa)とした場合に下式(2)を満たす。
CTM<73 …(2)
最大引張応力CTMの値は、好ましくは72MPa以下であり、より好ましくは65MPa以下であり、さらに好ましくは20〜58MPaの範囲内である。引張応力CTMをこのような範囲内に設定すれば、最大引張応力CTMが十分に低いため、上述第一のモード、すなわち強化ガラスの表面から引張応力層3にまで達したクラックの引張応力に起因する破損に対して高い耐性を得られる。
また、本発明の強化ガラス1は、表面から25μmの深さにおける圧縮応力値をCS(25)MPaとした場合、下式(3)を満たすことが好ましい。
CS(25)≧90 …(3)
CS(25)は、より好ましくは101MPa以上、さらに好ましくは106〜500MPaの範囲内である。CS(25)を上記範囲内とすれば、例えば鋭利な物体が圧縮応力層2内に食い込んだ場合に、生じた引張応力が圧縮応力を超え難くなるため、上記第二のモードの破損に対して高い耐性を得ることができる。
本発明の強化ガラス1は、例えば板状であり、その厚みは任意に定めて良いが、例えば2.0mm以下、好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.1〜0.55mmである。このような厚みであれば、上述各モードにおける破損耐性がより顕著に現れる。
本発明の強化ガラス1において圧縮応力層2における圧縮応力CSは600MPa以上であることが好ましく、より好ましくは750〜1500MPaである。CSが1500MPaより大きい場合、引張応力値が過大となり、強化ガラスが小片を飛散させる爆発的な態様で破損しやすくなる。
なお、強化ガラス1の応力分布を縦軸に応力、横軸にガラス表面からの深さとして表した場合、上述のCS、DZ、DT、CTM、CS(25)、は各々、図2のようにして定義できる。また、上記CS、CS(25)、DZ、DT、CTM等は、例えば、株式会社折原製作所製のFSM−6000LEおよびFsmVを用いて測定した値を用いることができる。
強化ガラスの破損には、上記第一〜第三のモード以外にも、強化ガラスの表面に目視できる程度の傷がある状況で強化ガラス表面に引張応力が生ずる衝撃が加えられた際に当該傷からクラックが進展して破損する第四のモードが存在する。
このような第四のモードの破損耐性を向上するために、アルカリ金属拡散深さDTは、50μm以上であることが好ましい。アルカリ金属拡散深さDTは、より好ましくは70μm以上、さらに好ましくは87μm以上である。
アルカリ金属拡散深さDTを上記範囲とすることにより、第三および第四のモード双方の破損耐性を向上できる。
また、本発明の強化ガラス1は、表面からの深さxに対する圧縮応力CSの値の関数曲線を、相補誤差関数をフィッティング関数として得た場合に、該関数曲線の相補誤差関数に対する二乗誤差R2が0.995以下であることが好ましい。二乗誤差R2は、より好ましくは0.985以下、さらに好ましくは0.975以下である。
二乗誤差R2を上記範囲とすることにより、第四のモードの破損耐性をさらに向上できる。
本発明の強化ガラス1は、例えば、以下の要領で製造できる。まず、組成としてアルカリ金属酸化物を含み強化処理に供されるガラス(以下、強化用ガラスと称する)を用意する。次いで、強化用ガラスの表面に第一強化液を付着させてイオン交換処理(第一強化工程)を行った後、ガラスの表面に第一強化液よりKNO濃度の高い第二強化液を付着させてイオン交換を行う(第二強化工程)。
強化用ガラスは、例えば、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しないことが好ましい。上記のように各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示は、特に断りがない限り、モル%を指す。
SiOは、ガラスのネットワークを形成する成分である。SiOの含有量は、好ましくは50〜80%、55〜77%、57〜75%、58〜74%、60〜73%、特に62〜72%である。SiOの含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなり、また熱膨張係数が低くなり過ぎて、例えば電子製品の部品として用いた際に周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。
Alは、イオン交換性能を高める成分であり、また歪点やヤング率を高める成分である。Alの含有量は5〜30%が好ましい。Alの含有量が少な過ぎると、イオン交換性能を十分に発揮できない虞が生じる。よって、Alの好適な下限範囲は5.5%以上、6.5%以上、8%以上、9%以上、10%以上、特に11%以上である。一方、Alの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出し易くなって、オーバーフローダウンドロー法等でガラス板を成形し難くなる。特に、アルミナの成形体を用いて、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形する場合、アルミナの成形体との界面にスピネルの失透結晶が析出し易くなる。また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また耐酸性も低下し、酸処理工程に適用し難くなる。特に、カバーガラスにタッチセンサーを形成する方式では、ガラス板も同時に薬品処理を受ける。この場合、耐酸性が低いと、ITO等の膜のエッチング工程で問題が発生し易くなる。更には高温粘性が高くなり、溶融性が低下し易くなる。よって、Alの好適な上限範囲は25%以下、20%以下、18%以下、16%以下、15%以下、14%以下、13%以下、12.5%以下、特に12%以下である。
NaOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。また、NaOは、耐失透性を改善する成分でもある。NaOの含有量が少な過ぎると、溶融性が低下したり、熱膨張係数が低下したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、NaOの好適な下限範囲は5%以上、7%以上、7.0%超、8%以上、特に9%以上である。一方、NaOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなったり、密度が高くなる傾向がある。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する場合がある。よって、NaOの好適な上限範囲は25%以下、23%以下、21%以下、19%以下、18.5%以下、17.5%以下、17%以下、16%以下、15.5%以下、14%以下、13.5%以下、特に13%以下である。
上記成分以外にも、例えば以下の成分を添加してもよい。
の含有量は0〜15%が好ましい。Bは、高温粘度や密度を低下させると共に、ガラスを安定化させて、結晶を析出させ難くし、液相温度を低下させる成分である。また、クラックレジスタンスを高めて、耐傷性を高める成分である。よって、Bの好適な下限範囲は0.01%以上、0.1%以上、0.5%以上、0.7%以上、1%以上、2%以上、特に3%以上である。しかし、Bの含有量が多過ぎると、イオン交換によって、ヤケと呼ばれるガラス表面の着色が発生したり、耐水性が低下したり、応力深さが小さくなり易い。よって、Bの好適な上限範囲は14%以下、13%以下、12%以下、11%以下、10.5%未満、10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、特に4.9%以下である。
モル比B/Alは0〜1、0.1〜0.6、0.12〜0.5、0.142〜0.37、0.15〜0.35、0.18〜0.32、特に0.2〜0.3が好ましい。このようにすれば、高温粘性を適正化しつつ、耐失透性とイオン交換性能を高いレベルで両立させることが可能になる。なお、「B/Al」は、Bの含有量をAlの含有量で除した値である。
モル比B/(NaO+Al)は0〜1、0.01〜0.5、0.02〜0.4、0.03〜0.3、0.03〜0.2、0.04〜0.18、0.05〜0.17、0.06〜0.16、特に0.07〜0.15が好ましい。このようにすれば、高温粘性を適正化しつつ、耐失透性とイオン交換性能を高いレベルで両立させることが可能になる。なお、「NaO+Al」は、NaOとAlの合量である。「B/(NaO+Al)」は、Bの含有量をNaOとAlの合量で除した値である。
LiOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であると共に、ヤング率を高める成分である。更にLiOは、アルカリ金属酸化物の中では圧縮応力値を高める効果が大きいが、NaOを7%以上含むガラス系において、LiOの含有量が極端に多くなると、かえって圧縮応力値が低下する傾向がある。また、LiOの含有量が多過ぎると、液相粘度が低下して、ガラスが失透し易くなることに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。更に、低温粘性が低下し過ぎて、応力緩和が起こり易くなり、かえって圧縮応力値が低下する場合がある。よって、LiOの好適な上限範囲は、2%以下、1.7%以下、1.5%以下、1%以下、1.0%未満、0.5%以下、0.3%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。なお、LiOを添加する場合、好適な添加量は0.005%以上、0.01%以上、特に0.05%以上である。
Oは、イオン交換を促進する成分であり、アルカリ金属酸化物の中では応力深さを大きくし易い成分である。また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。更には、耐失透性を改善する成分でもある。しかし、KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。よって、KOの好適な上限範囲は10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2.5%以下、特に2%未満である。なお、KOを添加する場合、好適な添加量は0.1%以上、0.5%以上、特に1%以上である。また、KOの添加を可及的に避ける場合は、0〜1.9%、0〜1.35%、0〜1%、0〜1%未満、特に0〜0.05%が好ましい。
LiO+NaO+KOの含有量が少な過ぎると、イオン交換性能や溶融性が低下し易くなる。一方、LiO+NaO+KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなったり、密度が高くなる傾向がある。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。よって、LiO+NaO+KOの好適な下限範囲は5%以上、6%以上、7%以上、8%以上、9%以上、10%以上、11%以上、特に12%以上であり、好適な上限範囲は30%以下、25%以下、20%以下、19%以下、18.5%以下、17.5%以下、16%以下、15.5%以下、15%以下、14.5%以下、特に14%以下である。なお、「LiO+NaO+KO」は、LiO、NaO及びKOの合量である。
MgOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が大きい成分である。よって、MgOの好適な下限範囲は0%以上、0.5%以上、1%以上、1.5%以上、2%以上、2.5%以上、3%以上、4%以上、特に4.5%以上である。しかし、MgOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり易く、またガラスが失透し易くなる傾向がある。特に、アルミナの成形体を用いて、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形する場合、アルミナの成形体との界面にスピネルの失透結晶が析出し易くなる。よって、MgOの好適な上限範囲は10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、特に5%以下である。
CaOは、他の成分と比較して、耐失透性の低下を伴うことなく、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める効果が大きい。しかし、CaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり、またガラス組成の成分バランスを欠いて、かえってガラスが失透し易くなったり、イオン交換性能が低下したり、溶融塩を劣化させ易くなる傾向がある。よって、CaOの好適な含有量は0〜6%、0〜5%、0〜4%、0〜3.5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.5%である。
SrOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなることに加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、SrOの好適な含有量は0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
BaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。しかし、BaOの含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなること加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、BaOの好適な含有量は0〜6%、0〜3%、0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透したり、イオン交換性能が低下する傾向がある。よって、MgO+CaO+SrO+BaOの好適な含有量は0〜9.9%、0〜8%、0〜7%、0〜6.5%、0〜6%、0〜5.5%、特に0〜5%である。なお、「MgO+CaO+SrO+BaO」は、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。
LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が少な過ぎると、溶融性が低下し易くなる。よって、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの好適な下限範囲は10%以上、12%以上、13%以上、14%以上、15%以上、15.5%以上、16%以上、17%以上、特に17.5%以上である。一方、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなったり、イオン交換性能が低下する傾向がある。よって、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの好適な上限範囲は30%以下、28%以下、25%以下、24%以下、23%以下、22%以下、21%以下、特に20%以下である。「LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO」は、LiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。
モル比B/(B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が小さくなると、クラックレジスタンスが低下したり、密度や熱膨張係数が上昇し易くなる。一方、モル比B/(B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が大きくなると、耐失透性が低下したり、ガラスが分相したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、モル比B/(B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)の好適な範囲は0.001〜0.5、0.005〜0.45、0.01〜0.4、0.03〜0.35、特に0.06〜0.35である。なお、「B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO」は、B、LiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。
TiOは、イオン交換性能を高める成分であり、また高温粘度を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、ガラスが着色したり、失透し易くなる。よって、TiOの含有量は0〜4.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.3%、0〜0.1%、0〜0.05%、特に0〜0.01%が好ましい。
ZrOは、イオン交換性能を顕著に高める成分であると共に、液相粘度付近の粘性や歪点を高める成分である。よってZrOの好適な下限範囲は0.001%以上、0.005%以上、0.01%以上、特に0.05%以上である。しかし、ZrOの含有量が多過ぎると、耐失透性が著しく低下すると共に、クラックレジスタンスが低下する虞があり、また密度が高くなり過ぎる虞もある。よって、ZrOの好適な上限範囲は5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、0.3%以下、特に0.1%以下である。
ZnOは、イオン交換性能を高める成分であり、特に圧縮応力値を高める効果が大きい成分である。また低温粘性を低下させずに、高温粘性を低下させる成分である。しかし、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐失透性が低下したり、密度が高くなったり、応力深さが小さくなる傾向がある。よって、ZnOの含有量は0〜6%、0〜5%、0〜3%、特に0〜1%が好ましい。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に応力深さを大きくする成分である。しかし、Pの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Pの含有量は0〜10%、0〜8%、特に0.01〜0.7%が好ましい。
清澄剤として、Cl、SO、CeOの群(好ましくはCl、SOの群)から選択された一種又は二種以上を0〜3%添加してもよい。
SnOは、イオン交換性能を高める効果を有する。よって、SnOの含有量は0〜3%、0.01〜3%、0.05〜3%、特に0.1〜3%、特に0.2〜3%が好ましい。
清澄効果とイオン交換性能を高める効果を同時に享受する観点から、SnO+SO+Clの含有量は0.01〜3%、0.05〜3%、0.1〜3%、特に0.2〜3%が好ましい。なお、「SnO+SO+Cl」は、SnO、Cl及びSOの合量である。
Feの含有量は1000ppm未満(0.1%未満)、800ppm未満、600ppm未満、400ppm未満、特に300ppm未満が好ましい。更に、Feの含有量を上記範囲に規制した上で、モル比Fe/(Fe+SnO)を0.8以上、0.9以上、特に0.95以上に規制することが好ましい。このようにすれば、板厚1mmにおける透過率(400〜770nm)が向上し易くなる(例えば90%以上)。
Nb、La等の希土類酸化物は、ヤング率を高める成分である。しかし、原料自体のコストが高く、また多量に添加すると、耐失透性が低下し易くなる。よって、希土類酸化物の含有量は3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下が好ましい。
また、上記強化用ガラスは環境的配慮から、ガラス組成として、実質的にAs、Sb、PbOを含有しないことが好ましい。また、環境的配慮から、実質的にBi、Fを含有しないことも好ましい。
上記強化用ガラス板は以下のようにして作製することができる。
まず上述のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入して、1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、成形装置に供給した上で板状等に成形し、徐冷することにより、強化用ガラス板を作製することができる。
ガラス板を成形する方法として、オーバーフローダウンドロー法を採用することが好ましい。オーバーフローダウンドロー法は、大量に高品位なガラス板を作製できると共に、大型のガラス板も容易に作製できる方法であり、またガラス板の表面の傷を可及的に低減することができる。なお、オーバーフローダウンドロー法では、成形体として、アルミナやデンスジルコンが使用される。本発明に係る強化用ガラスは、アルミナやデンスジルコン、特にアルミナとの適合性が良好である(成形体と反応して泡やブツ等を発生させ難い)。
オーバーフローダウンドロー法以外にも、種々の成形方法を採用することができる。例えば、フロート法、ダウンドロー法(スロットダウン法、リドロー法等)、ロールアウト法、プレス法等の成形方法を採用することができる。
強化用ガラス板を成形した後、必要に応じて、曲げ加工を行ってもよい。また必要に応じて、面取り加工を行ってもよい。面取り加工する時期は、イオン交換処理の前が好ましい。これにより、端面にも圧縮応力層2を形成することができる。
所望の寸法に切断する時期は、以下に説明する各強化工程の前が好ましい。これにより、端面にも圧縮応力層2を形成することができる。
強化用ガラスの寸法は任意に定めて良いが、厚み(ガラス板の場合、板厚)は2.0mm以下、1.5mm以下、1.3mm以下、1.1mm以下、1.0mm以下、0.8mm以下、0.7mm以下、0.55mm以下、0.5mm以下、0.45mm以下、0.4mm以下、0.35mm以下、特に0.30mm以下が好ましい。一方、板厚が薄過ぎると、所望の機械的強度を得難くなる。よって、板厚は0.05mm以上、0.10mm以上、0.15mm以上、特に0.10mm以上が好ましい。
上述のようにして得た強化用ガラスに対して、複数回のイオン交換処理を行う。本実施形態では2回のイオン交換処理を実施する場合を一例として説明する。なお、本発明では、イオン交換処理を3回以上行う場合を排除するものではない。
第一強化工程では、溶融アルカリ硝酸塩から成る第一強化液で満たされた槽に強化用ガラスを浸漬し、所定温度にて所定時間保持することにより、強化用ガラス表面のイオン交換処理を行う。溶融アルカリ硝酸塩は、例えば、LiNO、KNO、NaNO、の少なくとも何れかの塩およびこれらを組合せた混合塩から成る塩である。
第一強化液のLiNOの含有量は、好ましくは1質量%以下、0.5質量%以下、特に0.1質量%以下である。第二強化工程に用いる溶融塩中のLiNOの含有量は、好ましくは1質量%以下、0.5質量%以下、特に0.1質量%以下である。溶融塩中のLiNOが多過ぎると、イオン交換処理を適正に行うことが困難になる。
第一強化液中のKNOの含有量は、好ましくは50〜85%、60〜80%、特に65〜75%である。溶融塩中のKNO濃度が高すぎると、圧縮応力層2の深部における圧縮応力が過大になってしまい、その結果内部の引張応力が過大になる虞がある。一方でKNO濃度が低すぎると、形成される圧縮応力層2が小さくなってしまい、例えば突起物等の圧入による破損に対する強度が低下してしまう。
また、第一強化工程に用いる溶融塩中のNaNO含有量は、好ましくは15〜50%、20〜40%、特に25〜35%である。溶融塩中のNaNO濃度が低すぎると、圧縮応力層2の深部における圧縮応力が過大になってしまい、その結果内部の引張応力が過大になる虞がある。一方で濃度が高すぎると、形成される圧縮応力層2が小さくなってしまい、例えば突起物等の圧入による破損に対する強度が低下してしまう。
上述のDZ、DT、CS(25)の値は、様々な要素によって制御し得るが、例えば、第一強化工程に用いる溶融塩中のNaNO濃度を制御することによってある程度制御し得る。具体的には、NaNO濃度を低くするほどDZ、DT、CS(25)を大きな値に制御し得る。
第一強化工程におけるイオン交換処理温度(溶融塩の温度)は好ましくは413℃以上、420℃以上、430℃以上、特に440〜500℃である。
第一強化工程におけるイオン交換処理時間は4時間より長く設定され、好ましくは5〜20時間である。第一強化工程におけるイオン交換処理時間を長くすることによって、DZ/DTの値を小さな値に制御し得るため、生産性が低下しない範囲で当該処理時間を長くすることが好ましい。
第一強化工程の前工程において強化用ガラスは、予熱を必須としない。すなわち、常温の強化用ガラスを第一強化液に浸漬させても良い。ここでの常温とは1〜60℃を指す。本発明では以下に説明する工程の処理を施すことにより常温の強化用ガラスを用いた場合であっても、欠陥が少なく強度の高い強化ガラスを得られる。なお、DZ、DT、およびCTMの値を調整するために必要に応じて予熱を行っても構わない。
第一強化工程の処理を完了した強化用ガラス(以下、一次強化ガラスと称する)は、槽から引き出され、第二強化工程の処理に供される。この際、第二強化工程の処理を施す前に、予め一次強化ガラスを洗浄工程で洗浄しておくことが好ましい。洗浄を行うことによって、一次強化ガラスに付着していた付着物を除去しやすくなり、第二強化工程において、より均一にイオン交換処理を行うことができたり、第二強化工程に第一強化工程で使用される強化塩を持ち出すことで生じる第二強化工程の強化液の汚染を防いだりすることが出来る。
洗浄工程では、例えば、ノズルから流出する洗浄液に一次強化ガラスを相対的に通過させる方法や、洗浄液で満たされた洗浄槽に一次強化ガラスを浸漬して引き上げる方法等を採用可能である。洗浄液としては、工業用水、純水、所定pHに調整された酸性またはアルカリ性溶液等の任意の液を用いて良い。洗浄された一次強化ガラスはエアナイフ等で水切りを行うことが好ましい。さらに好ましくは洗浄後の一次強化ガラスを乾燥させると良い。一次強化ガラスを乾燥する方法は自然乾燥や、熱処理炉等の加熱装置を用いた乾燥等を用いて良い。但し、加熱装置を用いて乾燥を行う場合には一次強化ガラスの圧縮応力が緩和しない程度の温度で処理することが好ましい。具体的には、一次強化ガラスは、少なくとも第一強化工程の処理温度より低い温度、より好ましくは300℃以下の雰囲気で乾燥させることが好ましい。また、上記洗浄や乾燥以外の任意の処理工程を第一強化工程から第二強化工程までの間にさらに設ける場合には、当該工程における処理温度も第一強化工程の処理温度より低い温度とすることが好ましい。
第二強化工程においても第一強化工程と同様に溶融アルカリ硝酸塩から成る第二強化液で満たされた槽に一次強化ガラスを浸漬し、所定温度にて所定時間保持することにより、一次強化ガラス表面をさらにイオン交換処理する。但し、第二強化液のKNOの濃度は、第一強化液のKNOの濃度以上に設定する。より具体的には、第二強化液中のKNOの含有量は、好ましくは94質量%以上、96質量%以上、98.2質量%以上、99.2質量%以上、99.6質量%以上、99.8質量%以上、99.9〜100質量%である。これにより、圧縮応力層2の最表面におけるKO濃度を高め易くなる。
第二強化液中のイオン半径の小さいアルカリイオン(例えばLiイオン、Naイオン、特にNaイオン)の割合は、第一強化液中のそれよりも少ないことが好ましい。これにより、応力深さを深く形成しつつ、最表面における大きなアルカリイオンの濃度を高め易くなる。なお、アルカリイオンの大きさは、Liイオン<Naイオン<Kイオン(カリウムイオン)<Ceイオン<Rbイオンの関係である。
第二強化液中のNaNOの含有量は、第一強化液中のNaNOの含有量よりも1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、15質量%以上、20質量%以上、特に25質量%以上少ないことが好ましい。これにより、圧縮応力層2の最表面におけるKO濃度を高め易くなる。
第二強化工程のイオン交換温度は、第一強化工程のイオン交換温度よりも10℃以上、20℃以上、30℃以上、30℃以上、特に50℃以上低いことが好ましい。具体的には、第二強化工程のイオン交換温度は350〜410℃未満、特に360〜400℃未満が好ましい。これにより、第一強化工程で応力深さを増大させて、第二強化工程で圧縮応力層2の最表面におけるKO濃度を高め易くなる。
第二強化工程のイオン交換処理時間は、好ましくは第一強化工程にイオン交換処理時間との合計時間は20時間以内となるよう、より好ましくは5〜15時間となるよう設定される。イオン交換処理の合計時間を短く制御することにより、CTMを小さな値に制御し易くなる。
第二強化工程のイオン交換処理時間は、第一強化工程のイオン交換処理時間よりも相対的に短いことが好ましい。具体的には、第二強化工程のイオン交換処理時間は、第一強化工程のイオン交換処理時間より2時間以上、3時間以上、4時間以上、特に5時間以上短いことが好ましい。このように処理時間を制御することによって、第一強化工程で応力深さを増大させて、第二強化工程で圧縮応力層2の最表面におけるKO濃度を高め易くなるとともに、R二乗値の値を小さな値に抑制し易くなる。なお、第二強化工程のイオン交換処理時間は5〜300分間、10〜180分間、15〜150分間、特に30〜130分間が好ましい。第二強化工程のイオン交換処理時間が長すぎると、CTMの値を小さな値に制御し難くなる。一方で、第二強化工程のイオン交換処理時間が短すぎると、CS(25)の値を十分大きな値に制御し難くなる。
また、第二の強化工程においてイオン交換後のガラスの冷却は速やかに行うことが好ましい。具体的には、冷却時の単位時間当たりの降温量を、特にガラス温度350℃以上から290℃までにおいては200℃/hより大きくすることが好ましい。イオン交換後に高温雰囲気中にガラスが置かれることにより、外部からのイオンの供給が無いままガラス内部においてイオンの拡散が促進されるため、表面近傍のKNO濃度が極端に低下することによって、表面の圧縮応力の低下し、例えば結果的に前記第三のモードで強度が低下する虞がある。冷却開始温度は好ましくは350℃以下、300℃以下、より好ましくは290℃以下である。
以上に説明した第一強化工程および第二強化工程の条件範囲において処理時間や処理温度を適宜調整することより、上述特性を有する本発明の強化ガラス1が得られる。
なお、上記実施形態では、第一強化工程および第二強化工程において、各強化液にガラスを浸漬する場合を一例として説明したが、各工程において強化液をガラス表面にスプレーやローラ等を用いて塗布することにより表面のイオン交換処理を行っても良い。
本発明の強化ガラス1は、さらに下記の特性を有することが好ましい。
密度は2.6g/cm以下、2.55g/cm以下、2.50g/cm以下、2.48g/cm以下、特に2.45g/cm以下が好ましい。密度が小さい程、強化ガラスを軽量化することができる。なお、ガラス組成中のSiO、B、Pの含有量を増加させたり、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、ZrO、TiOの含有量を低減すれば、密度が低下し易くなる。なお、「密度」は周知のアルキメデス法で測定することができる。
30〜380℃の温度範囲における熱膨張係数は100×10−7/℃以下、95×10−7/℃以下、93×10−7/℃以下、90×10−7/℃以下、88×10−7/℃以下、85×10−7/℃以下、83×10−7/℃以下、特に82×10−7/℃以下が好ましい。熱膨張係数を上記範囲に規制すれば、熱衝撃によって破損し難くなるため、イオン交換処理前の予熱やイオン交換処理後の徐冷に要する時間を短縮することができる。結果として、強化ガラスの製造コストを低廉化することができる。また、金属、有機系接着剤等の部材の熱膨張係数に整合し易くなり、金属、有機系接着剤等の部材の剥離を防止し易くなる。なお、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を増加すれば、熱膨張係数が高くなり易く、逆にアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を低減すれば、熱膨張係数が低下し易くなる。
104.0dPa・sにおける温度は1300℃以下、1280℃以下、1250℃以下、1220℃以下、特に1200℃以下が好ましい。104.0dPa・sにおける温度が低い程、成形設備への負担が軽減されて、成形設備が長寿命化し、結果として、強化ガラスの製造コストを低廉化し易くなる。アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増加させたり、SiO、Alの含有量を低減すれば、104.0dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
102.5dPa・sにおける温度は1650℃以下、1600℃以下、1580℃以下、特に1550℃以下が好ましい。102.5dPa・sにおける温度が低い程、低温溶融が可能になり、溶融窯等のガラス製造設備への負担が軽減されると共に、泡品位を高め易くなる。すなわち、102.5dPa・sにおける温度が低い程、強化ガラスの製造コストを低廉化し易くなる。ここで、「102.5dPa・sにおける温度」は、例えば、白金球引き上げ法で測定可能である。なお、102.5dPa・sにおける温度は、溶融温度に相当する。また、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増加させたり、SiO、Alの含有量を低減すれば、102.5dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
液相温度は1200℃以下、1150℃以下、1100℃以下、1080℃以下、1050℃以下、1020℃以下、特に1000℃以下が好ましい。なお、液相温度が低い程、耐失透性や成形性が向上する。なお、ガラス組成中のNaO、KO、Bの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相温度が低下し易くなる。
液相粘度は104.0dPa・s以上、104.4dPa・s以上、104.8dPa・s以上、105.0dPa・s以上、105.3dPa・s以上、105.5dPa・s以上、105.7dPa・s以上、105.8dPa・s以上、特に106.0dPa・s以上が好ましい。なお、液相粘度が高い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KOの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相粘度が高くなり易い。
(実施例)
以下、本発明に係る強化ガラスについて実施例に基づいて説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
次のようにして試料を作製した。まずガラス組成としてモル%で、SiO 66.3%、Al 11.4%、NaO 15.2%、B 0.5%、LiO 0.2%、KO 1.4%、MgO 4.8%、SnO 0.2%を含むように、ガラス原料を調合し、白金ポットを用いて1600℃で21時間溶融した。その後、得られた溶融ガラスを、オーバーフローダウンドロー法を用いて耐火物成形体から流下成形して、厚さ0.4mmの板状に成形した。
次いで、上記強化用ガラスを表1〜3に示す条件でイオン交換処理を行うことにより板状の強化ガラス(試料No.1〜21)を得た。試料No.1〜13は本発明の実施例であり、試料No.14〜21は比較例である。なお、No.18〜21については第二イオン交換工程を省略している。
得られた強化ガラスについて、下記の特性の測定、および強度試験を行った。
圧縮応力層の最大圧縮応力値CS、線形近似による圧縮応力層の深さDOLは、折原製作所社製の表面応力計FSM−6000LEおよびアプリケーションソフトFsmXPを用いて、試料を観察した際に、観察される干渉縞の本数とその間隔から算出した値である。なお、算出に当たり、屈折率を1.50、光学弾性定数を29.5[(nm/cm)/MPa]とした。引張応力層の引張応力CTは、板厚をt[mm]とした場合にCSおよびDOLに基いて下式(4)を用いて算出した算出値である。すなわち、CS、DOL、CTは、図2の一点鎖線で示したように圧縮応力が深さに応じて線形的に変化するものとみなした場合の理論上の計算値(直線解析値)である。
CT=(CS・DOL)/(t―2・DOL) …(4)
ゼロ応力深さDZ、アルカリ金属拡散深さDT、最大引張応力CTMは、CS(25)は、折原製作所社製の表面応力計FSM−6000LEおよびアプリケーションソフトFsmVを用いて測定および算出した値である。なお、算出に当たり、屈折率を1.50、光学弾性定数を29.5[(nm/cm)/MPa]としとした。DZ、DT、CTMは、図2の実線で示したように圧縮応力が深さに応じて曲線的に変化することを前提として測定値を曲線近似した場合の計算値(曲線解析値)であり、直線解析値に比べ実際の応力分布に非常に近いものである。
二乗誤差R2は、折原製作所社製FSM−6000LEを用いて測定した深さxにおける応力値のデータ群を下式(5)に示す関数でフィッティングし、式(6)に基いて評価した値である。α、β、γは定数であり、Microsoft社製Excelを用いて、R2を目標値とし、α、β、γを変数として求めた。なお、erfc(x)は相補誤差関数である。また、iは深さ方向の位置、yは圧縮応力の測定値、fはiにおける式(5)の値、上線付yは圧縮応力値の平均値を示す。なお、表1において、R2は小数点第4位以下を切り捨てた値を示す。

f=α・erfc(β・x)+γ …(5)

サンドペーパー落球試験は、相対的に目が粗い100番手のサンドペーパーを用いた試験と、相対的に目が細かい320番手のサンドペーパーを用いた試験を行った。
100番手のサンドペーパーを用いた落球試験は、上述第一のモードの破損を想定した試験である。具体的には、花崗岩からなる基台上に、縦50mm×横50mmの寸法の強化ガラス、15mm角寸法で100番手のサンドペーパー(サンドペーパーは擦り面が強化ガラスと接触するように配置)の順序で配置し、4gの鋼球を5cmの高さからサンドペーパー上に落下させ、破損した強化ガラスの破片数に基いて評価を行った。各試料No.毎に30個のサンプルを試験した。なお、サンドペーパーはサンプルごとに新品に交換した。1サンプルの破片数が20個未満である場合、内部応力に起因する爆発的破損が発生しなかったと判断しA評価とした。一方、1サンプルの破片数が20個を以上であった場合、内部応力に起因する爆発的破損が発生したと判断しB評価とした。100番手のサンドペーパーを用いた落球試験では評価がA評価であれば、携帯機器のディスプレイカバーガラスとして十分な強度を有していると考えられる。
320番手のサンドペーパーを用いた落球試験は、上述第二のモードの破損を想定した試験である。具体的には、SUS定盤からなる基台上に、板厚30mmのアクリル板、15mm角寸法で320番手のサンドペーパー(サンドペーパーは擦り面が強化ガラスと接触するように配置)、縦50mm×横50mmの寸法の強化ガラス、板厚4mmのアクリル板の順序で積層配置し、130gの鋼球を最上段に載置されたアクリル板上に落下させ、強化ガラスが破損する高さを測定したものである。詳細には、5cmの高さから、5cm刻みで落下高さを上げつつ鋼球を落下させ、強化ガラスが破損した高さを記録し、破損した高さをワイブルプロットし、破損確率が63%になった高さを平均値として求めた。なお、亀裂が入っても分断しなかった場合には、垂直方向に入った亀裂が板厚の半分以上の深さまで達した場合に破損したと判断した。320番手のサンドペーパーを用いた落球試験では、測定値が20cm以上であれば、携帯機器のディスプレイカバーガラスとして十分な強度を有していると考えられる。
落球試験は、上述第三のモードの破損を想定した試験である。具体的には、縦65mm×横130mmの寸法の強化ガラスの縁部を、紙ベークライト製の中央部が開口した枠状治具上に載置し、130gの鋼球をガラス中心に落下させ、一度の衝突で破損する高さを記録した。詳細には、15cmの高さから、5cm刻みで鋼球を落下させ、強化ガラスが破損した高さを記録し、破損した高さをワイブルプロットし、破損確率が63%になった高さを平均値として求めた。なお、各サンプルの強化ガラスは予め端面を800番手の砥石で研磨した。また、各サンプルの強化ガラスは各辺ののりしろが5mmとなるよう治具に載置した。落球試験では、平均値が60cm以上であれば、携帯機器のディスプレイカバーガラスとして十分な強度を有していると考えられる。
リングオンリング試験は、上述第四のモードの破損を想定した試験である。具体的には、縦50mm×横50mmの寸法の強化ガラス表面に予めヌープ圧子で加傷し、引張応力がかかるように両主面から寸法の異なる上リングおよび下リングを荷重を増加させながら押し当て破損させ、加傷部から破損した時点の応力値を測定した。なお、加傷は、東京ダイヤモンド製ヌープ圧子を、押込み荷重2N、スクラッチ速度0.5mm/secの条件で、強化ガラス表面に5mmの距離走行させて行った。また、上リング直径は12.5mm、下リング直径は25mmであり、リングの押込み速度は0.5mm/minとした。リングオンリング試験では、測定値が250MPa以上であれば携帯機器のディスプレイカバーガラスとして十分な強度を有していると考えられる。
表1〜3に示すように、比較例No.14〜17、19、20については、CTMが本発明の範囲外であったために100番手のサンドペーパー落球試験の結果が実施例に比べ劣り、第一のモードについての破損耐性が低かった。また、比較例No.18〜21については、DZ/DTの値が本発明の範囲外であったために落球試験の結果が実施例に比べ劣り、第三のモードについての破損耐性が低かった。
一方、実施例の試料は何れも100番手のサンドペーパー落球試験および落球試験の双方において携帯機器のディスプレイカバーガラスとして十分な強度が得られており、第一のモードおよび第三のモードの双方の破損について高い耐性を有していた。
本発明に係る強化ガラスは、例えば、タッチパネルやディスプレイ或いは太陽電池等の電子デバイスに搭載されるガラスとして利用し得る。

Claims (7)

  1. 圧縮応力を有する圧縮応力層を表面に有し、前記圧縮応力層より内部側に引張応力を有する引張応力層を備えた強化ガラスであって、
    前記表面から、前記圧縮応力層と前記引張応力層との間において応力がゼロとなる基準位置までの深さを示すゼロ応力深さをDZ(μm)とし、
    前記表面から、前記圧縮応力を生じせしめるアルカリ金属イオンが拡散した領域層の深さを示すアルカリ金属拡散深さをDT(μm)とした場合に、下式(1)を満たし、
    DZ/DT<0.65 …(1)
    最大引張応力をCTM(MPa)とした場合に下式(2)を満たすことを特徴とする強化ガラス。
    CTM<73 …(2)
  2. 表面から25μmの深さにおける圧縮応力値をCS(25)MPaとした場合、下式(3)を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の強化ガラス。
    CS(25)≧90 …(3)
  3. 前記アルカリ金属拡散深さDTが50μm以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の強化ガラス。
  4. 厚みが1.0mm以下であり、
    前記圧縮応力層における圧縮応力の最大値が600MPa以上であることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の強化ガラス。
  5. 前記表面からの深さを変数として前記圧縮応力の値を示す関数曲線を、相補誤差関数を用いたフィッティングによって得た場合に、該関数曲線の前記相補誤差関数に対する二乗誤差が0.995以下であることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載の強化ガラス。
  6. ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有することを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の強化ガラス。
  7. さらに、ガラス組成として、モル%で、P 0.01〜10%、SnO 0.01〜3%をさらに含有することを特徴とする、請求項6に記載の強化ガラス。
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