JP2016044119A - 強化ガラス及びその製造方法 - Google Patents

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健 結城
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Abstract

【課題】表面の圧縮応力値と端面の応力深さが大きく、且つ内部の引っ張り応力値が小さい強化ガラス及びその製造方法の提供。
【解決手段】表面に圧縮応力層を有し、KO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]が、最表面から深さ5μmの範囲で0.15以上であり、且つ最表面から深さ35μmの範囲で0.15未満である強化ガラスであって、圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差が5モル%以上であり、且つ圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値が165モル%・μm未満である強化ガラス。圧縮応力層の応力深さが20μm以上であり、圧縮応力値が400MPa以上である、ガラス組成としてモル%でSiO:50〜80%、Al:5〜30%、NaO:5〜25%含有する、強化ガラス。
【選択図】図1

Description

本発明は、強化ガラス及びその製造方法に関し、特に、携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)、タッチパネルディスプレイのカバーガラスに好適な強化ガラス及びその製造方法に関する。
携帯電話(特にスマートフォン)、デジタルカメラ、PDA、タッチパネルディスプレイ、大型テレビ、非接触給電等のデバイスは、益々普及する傾向にある。
これらの用途には、イオン交換処理した強化ガラスが用いられている(特許文献1、非特許文献1参照)。また、近年では、デジタルサイネージ、マウス、スマートフォン等の外装部品に強化ガラスを使用することが増えてきている。
特開2006−83045号公報 特開2011−133800号公報
泉谷徹郎等、「新しいガラスとその物性」、初版、株式会社経営システム研究所、1984年8月20日、p.451−498
ところで、上記の通り、スマートフォンのカバーガラスには、強化ガラスが使用されているが、このカバーガラスは破損する場合がある。
本発明者等の解析によると、カバーガラスの破損は、主に端面に衝撃が加わることにより発生する。このモードの破損を低減する対策として、端面に存在するクラックが進展しないように、端面の応力深さを大きくすることが有効であると考えられる。またカバーガラスの破損は、面内に衝撃が加わることにより発生する場合もある。このモードの破損を低減する対策として、表面の圧縮応力値を高めることが有効であると考えられる。
しかし、これらのモードの破損を低減するために、表面の圧縮応力値、端面の応力深さを大きくすると、内部の引っ張り応力値が大きくなり、強化ガラスが自己破壊し易くなる。特に、カバーガラスを薄型化した場合に、その傾向が顕著になる。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、表面の圧縮応力値と端面の応力深さが大きく、且つ内部の引っ張り応力値が小さい強化ガラスを創案することにより、強化ガラスの破損を可及的に防止することである。
本発明者等は、種々の検討を行った結果、圧縮応力層中のKO濃度の濃度勾配を制御することにより、上記技術的課題を解決できることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の強化ガラスは、表面に圧縮応力層を有する強化ガラスであって、KO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]が、最表面から深さ5μmの位置で0.15以上であり、且つ最表面から深さ35μmの位置で0.15未満であることを特徴とする。このようにすれば、表面の圧縮応力値と端面の応力深さを増大させた上で、内部の引っ張り応力値を低減することが可能になる。結果として、強化ガラスを薄型化した場合でも、強化ガラスの破損を可及的に防止することが可能になる。ここで、「KO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)」は、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を備えた走査型電子顕微鏡により求めることができる。「KO濃度」は、カリウムイオン濃度を酸化物換算で表したものである。
第二に、本発明の強化ガラスは、表面に圧縮応力層を有する強化ガラスであって、圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差が5モル%以上であり、且つ圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値(∫ndx)が165モル%・μm未満であることを特徴とする。このようにすれば、表面の圧縮応力値と端面の応力深さが増大させた上で、内部の引っ張り応力値を低減することが可能になる。結果として、強化ガラスを薄型化した場合でも、強化ガラスの破損を可及的に防止することが可能になる。ここで、「最表面のKO濃度」、「最深部のKO濃度」、「圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値」は、EDXを備えた走査型電子顕微鏡により求めることができる。「最表面のKO濃度」は、深さ2.5μmでのKO濃度とする。「最深部のKO濃度」は、EDXを備えた走査型電子顕微鏡で測定した際に、KO濃度の標準偏差に優位差が認められなくなった深さでのKO濃度とする。なお、本発明者の調査によると、「圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値」は、内部の引っ張り応力値と相関がある。つまり圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値が大きくなると、内部の引っ張り応力値が大きくなり、圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値が小さくなると、内部の引っ張り応力値が小さくなる。
第三に、本発明の強化ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しないことが好ましい。ガラス組成中にAlとNaOを所定量導入することにより、イオン交換性能、耐失透性、耐熱衝撃性を高めることができる。ここで、「実質的に〜を含有しない」とは、ガラス成分として積極的に明示の成分を添加しないものの、不純物レベルで混入する場合を許容する趣旨であり、具体的には、明示の成分の含有量が0.1モル%未満であることを指す。
第四に、本発明の強化ガラスは、圧縮応力層の応力深さが20μm以上であることが好ましい。第五に、本発明の強化ガラスは、圧縮応力層の圧縮応力値が400MPa以上であることが好ましい。ここで、「圧縮応力値」及び「応力深さ」は、表面応力計(例えば、折原製作所社製FSM−6000)を用いて、試料を観察した際に、観察される干渉縞の本数とその間隔から算出される値を指す。
第六に、本発明の強化ガラスは、液相粘度が104.0dPa・s以上であることが好ましい。ここで、「液相粘度」は、液相温度における粘度を白金球引き上げ法で測定した値を指す。「液相温度」は、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れて、温度勾配炉中に24時間保持した後、結晶が析出する温度を指す。
第七に、本発明の強化ガラスは、104.0dPa・sにおける温度が1300℃以下であることが好ましい。ここで、「104.0dPa・sにおける温度」は、白金球引き上げ法で測定した値を指す。
第八に、本発明の強化ガラスは、30〜380℃の温度範囲における熱膨張係数が95×10−7/℃以下であることが好ましい。ここで、「30〜380℃の温度範囲における熱膨張係数」は、ディラトメーターを用いて、平均熱膨張係数を測定した値である。
第九に、本発明の強化ガラスは、平板形状であることが好ましい。
第十に、本発明の強化ガラスは、オーバーフローダウンドロー法で成形されてなることが好ましい。ここで、「オーバーフローダウンドロー法」は、耐熱性の成形体の両側から溶融ガラスを溢れさせて、溢れた溶融ガラスを成形体の下端で合流させながら、下方に延伸成形してガラス板を製造する方法である。オーバーフローダウンドロー法では、ガラス板の表面となるべき面は成形体の表面に接触せず、自由表面の状態で成形される。このため、未研磨で表面品位が良好なガラス板を安価に製造することができる。
第十一に、本発明の強化ガラスは、タッチパネルディスプレイ、携帯電話のカバーガラス、又はディスプレイの保護部材に用いることが好ましい。
第十二に、本発明の強化ガラスの製造方法は、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しない強化用ガラスを用意し、該強化用ガラスを少なくともKNOを含む溶融塩中に複数回浸漬することにより、表面に圧縮応力層を形成すると共に、該圧縮応力層におけるKO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]を、最表面から深さ5μmの位置で0.15以上であり、且つ最表面から深さ35μmの位置で0.15未満にすることを特徴とする。
第十三に、本発明の強化ガラスの製造方法は、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しない強化用ガラスを用意し、該強化用ガラスを少なくともKNOを含む溶融塩中に複数回浸漬することにより、表面に圧縮応力層を形成すると共に、該圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差を5モル%以上、且つ圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値を165モル%・μm未満にすることを特徴とする。
第十四に、本発明の強化ガラスの製造方法は、浸漬回数が2回であることが好ましい。
第十五に、本発明の強化ガラスの製造方法は、1回目に浸漬する溶融塩が、KNOとNaNOの混合溶融塩であり、該溶融塩中のNaNOの含有量が15質量%以上であることが好ましい。
第十六に、本発明の強化ガラスの製造方法は、2回目に浸漬する溶融塩中のKNOの含有量が99質量%以上であることが好ましい。
[実施例]に記載の試料B〜FのEDXの簡易定量データである。 [実施例]に記載の試料A〜Fのワイブルプロットを示す測定データである。
本発明の強化ガラスは、表面に圧縮応力層を有する。表面に圧縮応力層を形成する方法として、物理強化法と化学強化法がある。本発明の強化ガラスは、イオン交換処理により圧縮応力層が形成されてなる。イオン交換処理は、ガラスの歪点以下の温度でイオン交換処理によりガラスの表面にイオン半径が大きいアルカリイオンを導入する方法である。イオン交換処理で圧縮応力層を形成すれば、ガラスの厚みが小さい場合でも、圧縮応力層を適正に形成することができる。
本発明の強化ガラスにおいて、KO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]は、最表面から深さ5μmの位置で、好ましくは0.15以上、0.20以上、0.25以上、0.30以上、0.35以上、0.37以上、0.39以上、0.41以上、更に0.43〜5.0、特に0.44〜4.0、0.45〜3.5である。KO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)が最表面から深さ5μmの位置で小さ過ぎると、圧縮応力層の圧縮応力値が低下し易くなったり、或いは内部の引っ張り応力値が過大になり易い。
O濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]は、最表面から深さ20μmの位置で、好ましくは0.22未満、0.20以下、0.18以下、0.17以下、0.16以下、0.15以下、特に0.04〜0.14である。KO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)が最表面から深さ20μmの位置で大き過ぎると、圧縮応力層の応力深さが低下し易くなる。
O濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]は、最表面から深さ35μmの位置で、好ましくは0.15未満、0.13以下、0.11以下、0.09以下、0.08以下、0.07以下、特に0.01〜0.06である。KO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)が最表面から深さ35μmの位置で大き過ぎると、内部の引っ張り応力値が過大になり易く、また圧縮応力層の応力深さが低下し易くなる。
本発明の強化ガラスにおいて、圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差は、好ましくは5モル%以上、6モル%以上、7モル%以上、特に8〜11モル%である。圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差が小さ過ぎると、圧縮応力層の圧縮応力値、応力深さが低下し易くなる。
圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値(∫ndx)は、好ましくは165モル%・μm未満、160モル%・μm以下、155モル%・μm以下、150モル%・μm以下、148モル%・μm以下、特に80〜145モル%・μmである。圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値が大き過ぎると、内部の引っ張り応力値が過大になり易い。
本発明の強化ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しないことが好ましい。上記のように各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示は、特に断りがない限り、モル%を指す。
SiOは、ガラスのネットワークを形成する成分である。SiOの含有量は、好ましくは50〜80%、55〜77%、57〜75%、58〜74%、60〜73%、特に62〜72%である。SiOの含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなり、また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。
Alは、イオン交換性能を高める成分であり、また歪点やヤング率を高める成分である。Alの含有量は5〜30%が好ましい。Alの含有量が少な過ぎると、イオン交換性能を十分に発揮できない虞が生じる。よって、Alの好適な下限範囲は5.5%以上、6.5%以上、8%以上、9%以上、10%以上、特に11%以上である。一方、Alの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出し易くなって、オーバーフローダウンドロー法等でガラス板を成形し難くなる。特に、アルミナの成形体を用いて、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形する場合、アルミナの成形体との界面にスピネルの失透結晶が析出し易くなる。また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また耐酸性も低下し、酸処理工程に適用し難くなる。特に、カバーガラスにタッチセンサーを形成する方式では、ガラス板も同時に薬品処理を受ける。この場合、耐酸性が低いと、ITO等の膜のエッチング工程で問題が発生し易くなる。更には高温粘性が高くなり、溶融性が低下し易くなる。よって、Alの好適な上限範囲は25%以下、20%以下、18%以下、16%以下、15%以下、14%以下、13%以下、12.5%以下、特に12%以下である。
NaOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。また、NaOは、耐失透性を改善する成分でもある。NaOの含有量が少な過ぎると、溶融性が低下したり、熱膨張係数が低下したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、NaOの好適な下限範囲は5%以上、7%以上、7.0%超、8%以上、特に9%以上である。一方、NaOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなったり、密度が高くなる傾向がある。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する場合がある。よって、NaOの好適な上限範囲は25%以下、23%以下、21%以下、19%以下、18.5%以下、17.5%以下、17%以下、16%以下、15.5%以下、14%以下、13.5%以下、特に13%以下である。
上記成分以外にも、例えば以下の成分を添加してもよい。
の含有量は0〜15%が好ましい。Bは、高温粘度や密度を低下させると共に、ガラスを安定化させて、結晶を析出させ難くし、液相温度を低下させる成分である。また、クラックレジスタンスを高めて、耐傷性を高める成分である。よって、Bの好適な下限範囲は0.01%以上、0.1%以上、0.5%以上、0.7%以上、1%以上、2%以上、特に3%以上である。しかし、Bの含有量が多過ぎると、イオン交換によって、ヤケと呼ばれるガラス表面の着色が発生したり、耐水性が低下したり、応力深さが小さくなり易い。よって、Bの好適な上限範囲は14%以下、13%以下、12%以下、11%以下、10.5%未満、10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、特に4.9%以下である。
モル比B/Alは0〜1、0.1〜0.6、0.12〜0.5、0.142〜0.37、0.15〜0.35、0.18〜0.32、特に0.2〜0.3が好ましい。このようにすれば、高温粘性を適正化しつつ、耐失透性とイオン交換性能を高いレベルで両立させることが可能になる。なお、「B/Al」は、Bの含有量をAlの含有量で除した値である。
モル比B/(NaO+Al)は0〜1、0.01〜0.5、0.02〜0.4、0.03〜0.3、0.03〜0.2、0.04〜0.18、0.05〜0.17、0.06〜0.16、特に0.07〜0.15が好ましい。このようにすれば、高温粘性を適正化しつつ、耐失透性とイオン交換性能を高いレベルで両立させることが可能になる。なお、「NaO+Al」は、NaOとAlの合量である。「B/(NaO+Al)」は、Bの含有量をNaOとAlの合量で除した値である。
LiOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であると共に、ヤング率を高める成分である。更にLiOは、アルカリ金属酸化物の中では圧縮応力値を高める効果が大きいが、NaOを7%以上含むガラス系において、LiOの含有量が極端に多くなると、かえって圧縮応力値が低下する傾向がある。また、LiOの含有量が多過ぎると、液相粘度が低下して、ガラスが失透し易くなることに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。更に、低温粘性が低下し過ぎて、応力緩和が起こり易くなり、かえって圧縮応力値が低下する場合がある。よって、LiOの好適な上限範囲は、2%以下、1.7%以下、1.5%以下、1%以下、1.0%未満、0.5%以下、0.3%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。なお、LiOを添加する場合、好適な添加量は0.005%以上、0.01%以上、特に0.05%以上である。
Oは、イオン交換を促進する成分であり、アルカリ金属酸化物の中では応力深さを大きくし易い成分である。また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。更には、耐失透性を改善する成分でもある。しかし、KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。よって、KOの好適な上限範囲は10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2.5%以下、特に2%未満である。なお、KOを添加する場合、好適な添加量は0.1%以上、0.5%以上、特に1%以上である。また、KOの添加を可及的に避ける場合は、0〜1.9%、0〜1.35%、0〜1%、0〜1%未満、特に0〜0.05%が好ましい。
LiO+NaO+KOの含有量が少な過ぎると、イオン交換性能や溶融性が低下し易くなる。一方、LiO+NaO+KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなったり、密度が高くなる傾向がある。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。よって、LiO+NaO+KOの好適な下限範囲は5%以上、6%以上、7%以上、8%以上、9%以上、10%以上、11%以上、特に12%以上であり、好適な上限範囲は30%以下、25%以下、20%以下、19%以下、18.5%以下、17.5%以下、16%以下、15.5%以下、15%以下、14.5%以下、特に14%以下である。なお、「LiO+NaO+KO」は、LiO、NaO及びKOの合量である。
MgOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が大きい成分である。よって、MgOの好適な下限範囲は0%以上、0.5%以上、1%以上、1.5%以上、2%以上、2.5%以上、3%以上、4%以上、特に4.5%以上である。しかし、MgOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり易く、またガラスが失透し易くなる傾向がある。特に、アルミナの成形体を用いて、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形する場合、アルミナの成形体との界面にスピネルの失透結晶が析出し易くなる。よって、MgOの好適な上限範囲は10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、特に5%以下である。
CaOは、他の成分と比較して、耐失透性の低下を伴うことなく、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める効果が大きい。しかし、CaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり、またガラス組成の成分バランスを欠いて、かえってガラスが失透し易くなったり、イオン交換性能が低下したり、溶融塩を劣化させ易くなる傾向がある。よって、CaOの好適な含有量は0〜6%、0〜5%、0〜4%、0〜3.5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.5%である。
SrOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなることに加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、SrOの好適な含有量は0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
BaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。しかし、BaOの含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなること加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、BaOの好適な含有量は0〜6%、0〜3%、0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透したり、イオン交換性能が低下する傾向がある。よって、MgO+CaO+SrO+BaOの好適な含有量は0〜9.9%、0〜8%、0〜7%、0〜6.5%、0〜6%、0〜5.5%、特に0〜5%である。なお、「MgO+CaO+SrO+BaO」は、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。
LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が少な過ぎると、溶融性が低下し易くなる。よって、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの好適な下限範囲は10%以上、12%以上、13%以上、14%以上、15%以上、15.5%以上、16%以上、17%以上、特に17.5%以上である。一方、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなったり、イオン交換性能が低下する傾向がある。よって、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaOの好適な上限範囲は30%以下、28%以下、25%以下、24%以下、23%以下、22%以下、21%以下、特に20%以下である。「LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO」は、LiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。
モル比B/(B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が小さくなると、クラックレジスタンスが低下したり、密度や熱膨張係数が上昇し易くなる。一方、モル比B/(B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が大きくなると、耐失透性が低下したり、ガラスが分相したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、モル比B/(B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)の好適な範囲は0.001〜0.5、0.005〜0.45、0.01〜0.4、0.03〜0.35、特に0.06〜0.35である。なお、「B+LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO」は、B、LiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。
TiOは、イオン交換性能を高める成分であり、また高温粘度を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、ガラスが着色したり、失透し易くなる。よって、TiOの含有量は0〜4.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.3%、0〜0.1%、0〜0.05%、特に0〜0.01%が好ましい。
ZrOは、イオン交換性能を顕著に高める成分であると共に、液相粘度付近の粘性や歪点を高める成分である。よってZrOの好適な下限範囲は0.001%以上、0.005%以上、0.01%以上、特に0.05%以上である。しかし、ZrOの含有量が多過ぎると、耐失透性が著しく低下すると共に、クラックレジスタンスが低下する虞があり、また密度が高くなり過ぎる虞もある。よって、ZrOの好適な上限範囲は5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、0.3%以下、特に0.1%以下である。
ZnOは、イオン交換性能を高める成分であり、特に圧縮応力値を高める効果が大きい成分である。また低温粘性を低下させずに、高温粘性を低下させる成分である。しかし、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐失透性が低下したり、密度が高くなったり、応力深さが小さくなる傾向がある。よって、ZnOの含有量は0〜6%、0〜5%、0〜3%、特に0〜1%が好ましい。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に応力深さを大きくする成分である。しかし、Pの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Pの含有量は0〜10%、0〜3%、0〜1%、0〜0.5%、特に0〜0.1%が好ましい。
清澄剤として、Cl、SO、CeOの群(好ましくはCl、SOの群)から選択された一種又は二種以上を0〜3%添加してもよい。
SnOは、イオン交換性能を高める効果を有する。よって、SnOの含有量は0〜3%、0.01〜3%、0.05〜3%、特に0.1〜3%、特に0.2〜3%が好ましい。
清澄効果とイオン交換性能を高める効果を同時に享受する観点から、SnO+SO+Clの含有量は0.01〜3%、0.05〜3%、0.1〜3%、特に0.2〜3%が好ましい。なお、「SnO+SO+Cl」は、SnO、Cl及びSOの合量である。
Feの含有量は1000ppm未満(0.1%未満)、800ppm未満、600ppm未満、400ppm未満、特に300ppm未満が好ましい。更に、Feの含有量を上記範囲に規制した上で、モル比Fe/(Fe+SnO)を0.8以上、0.9以上、特に0.95以上に規制することが好ましい。このようにすれば、板厚1mmにおける透過率(400〜770nm)が向上し易くなる(例えば90%以上)。
Nb、La等の希土類酸化物は、ヤング率を高める成分である。しかし、原料自体のコストが高く、また多量に添加すると、耐失透性が低下し易くなる。よって、希土類酸化物の含有量は3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下が好ましい。
本発明の強化ガラスは、環境的配慮から、ガラス組成として、実質的にAs、Sb、PbOを含有しないことが好ましい。また、環境的配慮から、実質的にBi、Fを含有しないことも好ましい。
本発明の強化ガラスは、例えば、下記の特性を有することが好ましい。
本発明の強化ガラスは、表面に圧縮応力層を有している。圧縮応力層の圧縮応力値は、好ましくは400MPa以上、500MPa以上、600MPa以上、700MPa以上、特に800〜1500MPa以上である。圧縮応力値が大きい程、強化ガラスの機械的強度が高くなる。なお、ガラス組成中のAl、TiO、ZrO、MgO、ZnOの含有量を増加させたり、SrO、BaOの含有量を低減すれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を短くしたり、溶融塩の温度を下げれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。
応力深さは、好ましくは20μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、45μm以上、特に50μm以上90μm以下である。応力深さが小さ過ぎると、端面強度が低下し易くなる。一方、応力深さが大き過ぎると、内部の引っ張り応力値が過大になり易い、なお、ガラス組成中のKO、Pの含有量を増加させたり、SrO、BaOの含有量を低減すれば、応力深さが大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を長くしたり、溶融塩の温度を上げれば、応力深さが大きくなる傾向がある。
密度は2.6g/cm以下、2.55g/cm以下、2.50g/cm以下、2.48g/cm以下、特に2.45g/cm以下が好ましい。密度が小さい程、強化ガラスを軽量化することができる。なお、ガラス組成中のSiO、B、Pの含有量を増加させたり、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、ZrO、TiOの含有量を低減すれば、密度が低下し易くなる。なお、「密度」は周知のアルキメデス法で測定することができる。
30〜380℃の温度範囲における熱膨張係数は100×10−7/℃以下、95×10−7/℃以下、93×10−7/℃以下、90×10−7/℃以下、88×10−7/℃以下、85×10−7/℃以下、83×10−7/℃以下、特に82×10−7/℃以下が好ましい。熱膨張係数を上記範囲に規制すれば、熱衝撃によって破損し難くなるため、イオン交換処理前の予熱やイオン交換処理後の徐冷に要する時間を短縮することができる。結果として、強化ガラスの製造コストを低廉化することができる。また、金属、有機系接着剤等の部材の熱膨張係数に整合し易くなり、金属、有機系接着剤等の部材の剥離を防止し易くなる。なお、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を増加すれば、熱膨張係数が高くなり易く、逆にアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を低減すれば、熱膨張係数が低下し易くなる。
104.0dPa・sにおける温度は1300℃以下、1280℃以下、1250℃以下、1220℃以下、特に1200℃以下が好ましい。104.0dPa・sにおける温度が低い程、成形設備への負担が軽減されて、成形設備が長寿命化し、結果として、強化ガラスの製造コストを低廉化し易くなる。アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増加させたり、SiO、Alの含有量を低減すれば、104.0dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
102.5dPa・sにおける温度は1650℃以下、1600℃以下、1580℃以下、特に1550℃以下が好ましい。102.5dPa・sにおける温度が低い程、低温溶融が可能になり、溶融窯等のガラス製造設備への負担が軽減されると共に、泡品位を高め易くなる。すなわち、102.5dPa・sにおける温度が低い程、強化ガラスの製造コストを低廉化し易くなる。ここで、「102.5dPa・sにおける温度」は、例えば、白金球引き上げ法で測定可能である。なお、102.5dPa・sにおける温度は、溶融温度に相当する。また、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増加させたり、SiO、Alの含有量を低減すれば、102.5dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
液相温度は1200℃以下、1150℃以下、1100℃以下、1080℃以下、1050℃以下、1020℃以下、特に1000℃以下が好ましい。なお、液相温度が低い程、耐失透性や成形性が向上する。なお、ガラス組成中のNaO、KO、Bの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相温度が低下し易くなる。
液相粘度は104.0dPa・s以上、104.4dPa・s以上、104.8dPa・s以上、105.0dPa・s以上、105.3dPa・s以上、105.5dPa・s以上、105.7dPa・s以上、105.8dPa・s以上、特に106.0dPa・s以上が好ましい。なお、液相粘度が高い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KOの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相粘度が高くなり易い。
表面の平均表面粗さ(Ra)は、好ましくは10Å以下、8Å以下、6Å以下、4Å以下、3Å以下、特に2Å以下である。平均表面粗さ(Ra)が大きい程、強化ガラスの面内強度が低下する傾向がある。ここで、平均表面粗さ(Ra)は、SEMI D7−97「FPDガラス基板の表面粗さの測定方法」に準拠した方法により測定した値を指す。
厚み(ガラス板の場合、板厚)は2.0mm以下、1.5mm以下、1.3mm以下、1.1mm以下、1.0mm以下、0.8mm以下、0.7mm以下、0.55mm以下、0.5mm以下、0.45mm以下、0.4mm以下、0.35mm以下、特に0.30mm以下が好ましい。一方、板厚が薄過ぎると、所望の機械的強度を得難くなる。よって、板厚は0.05mm以上、0.10mm以上、0.15mm以上、特に0.20mm以上が好ましい。
本発明の強化ガラスの製造方法は、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しない強化用ガラスを用意し、該強化用ガラスを少なくともKNOを含む溶融塩中に複数回浸漬することにより、表面に圧縮応力層を形成すると共に、該圧縮応力層におけるKO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)を、最表面から深さ5μmの位置で0.15(モル%/μm)以上、且つ最表面から深さ35μmの位置で0.15(モル%/μm)未満にすることを特徴とする。また、本発明の強化ガラスの製造方法は、ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しない強化用ガラスを用意し、該強化用ガラスを少なくともKNOを含む溶融塩中に複数回浸漬することにより、表面に圧縮応力層を形成すると共に、該圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差を5モル%以上、且つ圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値を165モル%・μm未満にすることを特徴とする。本発明の強化ガラスの製造方法の技術的特徴(好適な特性、効果)は、本発明の強化ガラスの技術的特徴と重複するが、その重複部分については、便宜上、詳細な説明を省略する。
強化用ガラスに対して、イオン交換処理を2回行うことが好ましい。これにより、圧縮応力層のKO濃度のプロファイルを適正化しつつ、イオン交換処理の効率を高めることができる。但し、本発明では、イオン交換処理を3回以上行う場合を排除するものではない。
イオン交換処理を2回行う場合、2回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中の小さいアルカリイオン(例えばLiイオン、Naイオン、特にNaイオン)の割合は、1回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のそれよりも少ないことが好ましい。これにより、応力深さを深く形成しつつ、最表面における大きなアルカリイオンの濃度を高め易くなる。なお、アルカリイオンの大きさは、Liイオン<Naイオン<Kイオン(カリウムイオン)<Ceイオン<Rbイオンである。
1回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のLiNOの含有量は、好ましくは1質量%以下、0.5質量%以下、特に0.1質量%以下である。2回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のLiNOの含有量は、好ましくは1質量%以下、0.5質量%以下、特に0.1質量%以下である。溶融塩中のLiNOが多過ぎると、イオン交換処理を適正に行うことが困難になる。
1回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のKNOの含有量は、好ましくは85質量%未満、82質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、特に40質量%以下である。溶融塩中のKNOの含有量が多過ぎると、圧縮応力層の深部における圧縮応力値が高くなり過ぎて、内部の引っ張り応力値が過大になる虞がある。また1回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のNaNOの含有量は、好ましくは15質量%以上、18質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、特に60質量%以上である。溶融塩中のNaNOの含有量が少な過ぎると、圧縮応力層の深部における圧縮応力値が高くなり過ぎて、内部の引っ張り応力値が過大になる虞がある。上限は特に限定されないが、実質的には、95質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、特に70質量%以下である。
2回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のKNOの含有量は、好ましくは98質量%以上、99質量%以上、99.2質量%以上、99.4質量%以上、99.6質量%以上、99.8質量%以上、99.9〜100質量%である。これにより、圧縮応力層の最表面におけるKO濃度を高め易くなる。
2回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のNaNOの含有量は、1回目のイオン交換処理に用いる溶融塩中のNaNOの含有量よりも1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、7質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、特に40質量%以上少ないことが好ましい。これにより、圧縮応力層の最表面におけるKO濃度を高め易くなる。
2回目のイオン交換温度は、1回目のイオン交換温度よりも10℃以上、20℃以上、30℃以上、30℃以上、特に50℃以上低いことが好ましい。また1回目のイオン交換温度は413℃以上、420℃以上、430℃以上、特に440〜500℃が好ましく、2回目のイオン交換温度は350〜410℃未満、特に360〜400℃未満が好ましい。これにより、1回目のイオン交換処理で応力深さを増大させて、2回目のイオン交換処理で圧縮応力層の最表面におけるKO濃度を高め易くなる。
2回目のイオン交換時間は、1回目のイオン交換時間よりも2時間以上、3時間以上、4時間以上、特に5時間以上短いことが好ましい。また1回目のイオン交換時間は3時間以上、4時間以上、5時間以上、6時間以上、特に7〜10時間が好ましく、2回目のイオン交換時間は5〜200分間、10〜180分間、15〜150分間、特に30〜130分間が好ましい。1回目のイオン交換処理で応力深さを増大させて、2回目のイオン交換処理で圧縮応力層の最表面におけるKO濃度を高め易くなる。
以下のようにして、本発明に係る強化用ガラス板を作製することができる。
まず所望のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入して、1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、成形装置に供給した上で板状等に成形し、徐冷することにより、強化用ガラス板を作製することができる。
ガラス板を成形する方法として、オーバーフローダウンドロー法を採用することが好ましい。オーバーフローダウンドロー法は、大量に高品位なガラス板を作製できると共に、大型のガラス板も容易に作製できる方法であり、またガラス板の表面の傷を可及的に低減することができる。なお、オーバーフローダウンドロー法では、成形体として、アルミナやデンスジルコンが使用される。本発明に係る強化用ガラスは、アルミナやデンスジルコン、特にアルミナとの適合性が良好である(成形体と反応して泡やブツ等を発生させ難い)。
オーバーフローダウンドロー法以外にも、種々の成形方法を採用することができる。例えば、フロート法、ダウンドロー法(スロットダウン法、リドロー法等)、ロールアウト法、プレス法等の成形方法を採用することができる。
強化用ガラス板を成形した後、必要に応じて、曲げ加工を行ってもよい。また必要に応じて、面取り加工を行ってもよい。面取り加工する時期は、イオン交換処理の前が好ましい。これにより、端面にも圧縮応力層を形成することができる。
所望の寸法に切断する時期は、イオン交換処理の前が好ましい。これにより、端面にも圧縮応力層を形成することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明を説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
次のようにして試料を作製した。まず表1に記載のガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、白金ポットを用いて1600℃で21時間溶融した。その後、得られた溶融ガラスをカーボン板の上に流し出して、板状に成形した。得られた強化用ガラス板について、種々の特性を測定したところ、試料A〜Eは、密度が2.45g/cm、熱膨張係数αが91.2×10−7/℃、歪点Psが564℃、徐冷点Taが613℃、軟化点Tsが863℃、高温粘度104.0dPa・sにおける温度が1255℃、103.0dPa・sにおける温度が1460℃、102.5dPa・sにおける温度が1591℃、液相温度TLが970℃、液相粘度logηTLが6.3dPa・sであった。試料Fは、密度が2.45g/cm、熱膨張係数αが88×10−7/℃、歪点Psが614℃、徐冷点Taが667℃、軟化点Tsが915℃、高温粘度104.0dPa・sにおける温度が1295℃、103.0dPa・sにおける温度が1489℃、102.5dPa・sにおける温度が1612℃、液相温度TLが1013℃、液相粘度logηTLが6.3dPa・sであった。
密度は、周知のアルキメデス法によって測定した値である。
熱膨張係数αは、ディラトメーターを用いて、30〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を測定した値である。
歪点Ps、徐冷点Taは、ASTM C336の方法に基づいて測定した値である。
軟化点Tsは、ASTM C338の方法に基づいて測定した値である。
高温粘度104.0dPa・s、103.0dPa・s、102.5dPa・sにおける温度は、白金球引き上げ法で測定した値である。
液相温度TLは、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れた後、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定した値である。
液相粘度logηTLは、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値である。
次いで、上記強化用ガラス板(板厚0.7mm)について、表1に示すイオン交換条件によりイオン交換処理を行うことにより強化ガラス板(試料B〜F)を得た。また、試料Aは、イオン交換処理を行っていない未強化ガラスである。なお、イオン交換処理前後で、表層におけるガラス組成が微視的に異なるものの、ガラス全体として見た場合は、ガラス組成が殆ど相違しない。
得られた強化ガラスについて、圧縮応力層の圧縮応力値CS、応力深さDOL、圧縮応力層のKO濃度のプロファイル、端面強度、ワイブル係数及び耐傷性を評価した。その結果を表2に示す。
圧縮応力層の圧縮応力値CS及び応力深さDOLは、表面応力計(折原製作所社製FSM−6000)を用いて、試料を観察した際に、観察される干渉縞の本数とその間隔から算出した値である。なお、算出に当たり、試料B〜Eの屈折率を1.50、光学弾性定数を29.5[(nm/cm)/MPa]とし、試料Fの屈折率を1.50、光学弾性定数を28.8[(nm/cm)/MPa]とした。
圧縮応力層のKO濃度のプロファイル(最表面のKO濃度、最深部のKO濃度、最表面から最深部までのKO濃度の積分値∫ndx、深さ5μmでのKO濃度の深さ方向に対する変化度、深さ20μmでのKO濃度の深さ方向に対する変化度、深さ35μmでのKO濃度の深さ方向に対する変化度)は、EDXを備えた走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製S−4300SE)により求めたものである。具体的には、深さ2.5〜20μmの領域では2.5μm間隔で測定し、深さ20〜250μmの領域では5μm間隔で測定した。そして、測定は、3点の異なる測定地点で行い、その平均値を測定値とした。また深さ2.5μmでのKO濃度を最表面のKO濃度とした。更に、KO濃度の標準偏差に優位差が認められなくなった深さを最深部とした。但し、試料Fについては、深さ60μmでKO濃度が検出限界以下となったため、測定範囲を深さ60μmまでとした。
参考までに、図1にEDXの簡易定量データを示す。KO濃度の積分値∫ndx(モル%・μm)は、右端型の区分求積法(リーマン積分)を用いて算出した。区間[0,20]では、短冊の幅Δxを2.5とし、区間[20,250]では、短冊の幅Δxを5として計算した。具体的には、区間[0,2.5]の短冊の面積は、右端、すなわちx=2.5におけるKO濃度の値を用いた。各測定点xでのKO濃度をf(x)とすると、区間[0,20]での積分値=∫f(x)dx=2.5×(f(2.5)+f(5.0)+f(7.5)+f(10.0)+f(12.5)+f(15.0)+f(17.5)+f(20.0)となる。なお、KO濃度の深さ方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]は、マイクロソフト社製の表集計ソフトEXCEL2010で各測定深さにおけるKO濃度をプロットして、最小二乗法によりm次多項式近似曲線(f(x)=αx+βxm−1+・・・)を求め、微分してf´(x)から各測定点x=aにおける−f´(a)を変化度とした。例えば、x=5での変化度は、区間[2.5,10]にて6次(m=6)の多項式近似曲線を導出し、微分してx=5における接線の傾きに(−1)を掛けることで変化度とした。x=20における変化度については、区間[15,25]にて2次(m=2)の多項式近似から近似曲線を導出し、x=25における接線の傾きを求めることにより算出した。x=35における変化度については、区間[30,45]にて2次(m=2)の多項式近似から近似曲線を導出し、x=35における接線の傾きを求めることにより算出した。なお、−f´(a)≧0である。
端面強度は、四点曲げ試験を15回行った後の平均破壊強度である。ワイブル係数は、これらの破壊強度から算出した値である。ここで、四点曲げ試験では、ローディングバーの間隔を18mm、サポートバーの間隔を36mmとした。図2は、試料A〜Fのワイブルプロットを示している。図2では、左から順に試料A、試料B、試料C、試料D、試料E、試料Fのワイブルプロットになっている。
耐傷性試験は、飛散防止フィルムを介して、寸法50mm×50mmの測定試料を精密定盤上に載置し、更に測定試料の上に#100の耐水研磨紙の擦り面を測定試料側にして載せた後、32.6gのSUS鋼球を高さ20cmの位置から耐水研磨紙上に落下衝突させた時の測定試料の破損率を算出し、その破損率が60%以下の場合を「○」、60%超の場合を「×」として評価した。
また、飛散防止フィルムを用いない場合についても、耐傷性試験を行った。すなわち、寸法50mm×50mmの測定試料を精密定盤上に直接載置し、更に測定試料の上に#100の耐水研磨紙の擦り面を測定試料側にして載せた後、4.0gのSUS鋼球を高さ50cmの位置から耐水研磨紙上に落下衝突させた時の測定試料の破損率を算出し、その破損率が60%以下の場合を「○」、60%超の場合を「×」として評価した。
表2から分かるように、試料D、E、Fは、圧縮応力層のKO濃度のプロファイルが適正であるため、端面強度、ワイブル係数が大きく、耐傷性試験も良好であった。一方、試料Bは、耐傷性試験が不良であった。また試料A、Cは、端面強度が低かった。
表3〜7に示す試料No.1〜92の強化用ガラス(強化ガラス)についても、本発明の強化ガラスの製造方法を適用すれば、[実施例1]の欄で確認された効果と同様の効果が得られるものと考えられる。
本発明の強化ガラスは、携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)、タッチパネルディスプレイのカバーガラスとして好適である。また、本発明の強化ガラスは、これらの用途以外にも、高い機械的強度が要求される用途、例えば窓ガラス、磁気ディスク用基板、フラットパネルディスプレイ用基板、太陽電池用カバーガラス、固体撮像素子用カバーガラス、食器への応用が期待できる。

Claims (16)

  1. 表面に圧縮応力層を有する強化ガラスであって、
    O濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]が、最表面から深さ5μmの位置で0.15以上であり、且つ最表面から深さ35μmの位置で0.15未満であることを特徴とする強化ガラス。
  2. 表面に圧縮応力層を有する強化ガラスであって、
    圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差が5モル%以上であり、且つ圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値が165モル%・μm未満であることを特徴とする強化ガラス。
  3. ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の強化ガラス。
  4. 圧縮応力層の応力深さが20μm以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の強化ガラス。
  5. 圧縮応力層の圧縮応力値が400MPa以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の強化ガラス。
  6. 液相粘度が104.0dPa・s以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の強化ガラス。
  7. 104.0dPa・sにおける温度が1300℃以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の強化ガラス。
  8. 30〜380℃の温度範囲における熱膨張係数が95×10−7/℃以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の強化ガラス。
  9. 平板形状であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の強化ガラス。
  10. オーバーフローダウンドロー法で成形されてなることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の強化ガラス。
  11. タッチパネルディスプレイ、携帯電話のカバーガラス、又はディスプレイの保護部材に用いることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の強化ガラス。
  12. ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しない強化用ガラスを用意し、該強化用ガラスを少なくともKNOを含む溶融塩中に複数回浸漬することにより、表面に圧縮応力層を形成すると共に、該圧縮応力層におけるKO濃度(n)の深さ(x)方向に対する変化度(−dn/dx)[モル%/μm]が、最表面から深さ5μmの位置で0.15以上であり、且つ最表面から深さ35μmの位置で0.15未満であることを特徴とする強化ガラスの製造方法。
  13. ガラス組成として、モル%で、SiO 50〜80%、Al 5〜30%、NaO 5〜25%を含有し、実質的にAs、Sb及びPbOを含有しない強化用ガラスを用意し、該強化用ガラスを少なくともKNOを含む溶融塩中に複数回浸漬することにより、表面に圧縮応力層を形成すると共に、該圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差を5モル%以上、且つ圧縮応力層の最表面のKO濃度と圧縮応力層の最深部のKO濃度との差におけるKO濃度の積分値を165モル%・μm未満にすることを特徴とする強化ガラスの製造方法。
  14. 浸漬回数が2回であることを特徴とする請求項12又は13に記載の強化ガラスの製造方法。
  15. 1回目に浸漬する溶融塩が、KNOとNaNOの混合溶融塩であり、該溶融塩中のNaNOの含有量が15質量%以上であることを特徴とする請求項14に記載の強化ガラスの製造方法。
  16. 2回目に浸漬する溶融塩中のKNOの含有量が99質量%以上であることを特徴とする請求項14又は15に記載の強化ガラスの製造方法。
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