JP2020506151A - ガラス表面近くのk2oプロファイルが変更された、リチウムを含有するガラスまたはガラスセラミック物品 - Google Patents

ガラス表面近くのk2oプロファイルが変更された、リチウムを含有するガラスまたはガラスセラミック物品 Download PDF

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Abstract

リチウムを含有するイオン交換済みガラス物品を再処理する方法が提供される。この方法は、ガラス物品を、イオン交換が施される前の、ガラス物品がそれから製造されるガラスの組成にほぼ戻す逆イオン交換過程を含む。再処理されたガラス物品は、K2O濃度がK2O濃度極大値に増加する部分を含むK2O濃度プロファイルを示す。

Description

本開示は、化学強化されたガラス物品に関する。本開示は、より詳しくは、圧縮応力を有する表面層およびガラス物品の表面下のKO濃度ピークを含む化学強化されたガラス物品に関する。
携帯電話、スマートフォン、タブレット、ビデオプレーヤ、情報端末(IT)機器、ラップトップ型コンピュータなどの手持ち式または携帯型電子通信機器およびエンターテイメント機器のカバープレートまたは窓として電子機器に、並びに他の用途に、ガラス物品が広く使用されている。ガラス物品がより幅広く使用されるにつれて、特に、硬質表面および/または鋭利な表面との接触により生じる比較的深い傷および/または引張応力に曝された時に、生存性が改善された強化済みガラス物品を開発することが益々重要になってきた。
化学強化過程により、引っ掻き傷などの表面欠陥、または望ましくない応力プロファイルを有するガラス物品が生じることがある。経済的理由のために、そのような欠陥を有するガラス物品を再処理して、所望の特徴を有する強化済みガラス物品の収率を増加させることが望ましい。しかしながら、強化済みガラス物品の表面から材料を除去するには、所望の表面圧縮応力特徴を達成するためのその材料の再イオン交換(re-ion exchange)が必要であり、それによって、ガラス物品の望ましくない寸法変化または反りが生じ得る。それに加え、再イオン交換工程により、化学強化過程中に導入されるイオンの望ましくない内部拡散およびガラス物品内の応力緩和が生じることがある。
それゆえ、結果として得られたガラス物品が所望の応力プロファイルおよび表面圧縮応力を示すように、応力プロファイルまたは表面欠陥が望ましくない化学強化済みガラス物品の再処理を可能にすることによって、化学強化済み物品の収率を増加させる過程が必要とされている。
本開示は、態様(1)において、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品であって、LiO、NaO、およびKO;アルカリアルミノケイ酸塩ガラスの表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;圧縮深さからガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;およびKO濃度がKO濃度極大値まで増加する部分を含むKO濃度プロファイルを有するアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品を提供する。
態様(2)において、KO濃度極大値がアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面下約3μmから約30μmの範囲の深さに位置する、態様(1)のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(3)において、KO濃度極大値が0.05モル%から1.2モル%のKO濃度である、態様(1)または(2)のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(4)において、KO濃度極大値が、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面でのKO濃度の0.5%から15%のKO濃度である、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(5)において、最大引張応力が少なくとも約50MPaである、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(6)において、圧縮応力層の最大圧縮応力が少なくとも約600MPaである、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(7)において、約0.1モル%から約10モル%のBをさらに含む、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(8)において、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品がBを実質的に含まない、態様(1)から(6)のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(9)において、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が、約58モル%から約65モル%のSiO、約11モル%から約20モル%のAl、約6モル%から約18モル%のNaO、0モル%から約6モル%のMgO、0.1モル%から約13モル%のLiO、および0モル%から約6モル%のZnOを含む、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(10)において、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が約0.5モル%から約2.8モル%のPを含む、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(11)において、約0.05mmから約1.5mmの範囲の厚さをさらに有する、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(12)において、銀、銅、セシウム、およびルビジウムの内の少なくとも1つをさらに含む、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(13)において、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品がガラスセラミックから作られている、先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(14)において、筐体;その筐体に少なくとも部分的に内部に設けられた電気部品であって、少なくとも、制御装置、メモリ、およびその筐体の前面にまたはそれに隣接して設けられたディスプレイを含む電気部品;および筐体の前面にまたはその上に、かつディスプレイの上に配置されたカバー物品を備えた家庭用電子機器であって、その筐体またはカバー物品が先の態様のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品から作られている家庭用電子機器が提供される。
態様(15)において、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品であって、LiO、NaO、およびKO;アルカリアルミノケイ酸塩ガラスの表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;圧縮深さからガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;およびアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の中心でのKO濃度より少なくとも約0.3モル%高い、約15μmから約25μmの深さでのKO濃度を有するアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(16)において、KO濃度極大値が0.3モル%から1.2モル%のKO濃度である、態様(15)のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(17)において、約15μmから約25μmの深さが、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面でのKO濃度の0.5%から15%のKO濃度を有する、態様(15)または(16)のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(18)において、圧縮応力層の最大圧縮応力が少なくとも約600MPaである、態様(15)から(17)のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(19)において、約0.05mmから約1.5mmの範囲の厚さをさらに有する、態様(15)から(18)のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(20)において、銀、銅、セシウム、およびルビジウムの内の少なくとも1つをさらに含む、態様(15)から(19)のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(21)において、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品がガラスセラミックから作られている、態様(15)から(20)のいずれかのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が提供される。
態様(22)において、方法であって、リチウム塩を含む逆イオン交換浴中でイオン交換済みガラス物品を逆イオン交換して、逆イオン交換済みガラス物品を製造する工程、および再イオン交換浴中で逆イオン交換済みガラス物品を再イオン交換して、再イオン交換済みガラス物品を形成する工程を有してなり、この再イオン交換済みガラス物品が、LiO、NaO、およびKO;再イオン交換済みガラス物品の表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;圧縮深さから再イオン交換済みガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;およびKO濃度がKO濃度極大値まで増加する部分を含むKO濃度プロファイルを有する、方法が提供される。
態様(23)において、逆イオン交換済みガラス物品の表面から1μmと10μmの間を除去する工程をさらに含む、態様(22)の方法が提供される。
態様(24)において、除去する工程が、機械的研磨または化学エッチングを含む、態様(23)の方法が提供される。
態様(25)において、逆イオン交換浴が、3質量%から40質量%のLiNO、および55質量%から97質量%のNaNOを含む、態様(22)から(24)のいずれかの方法が提供される。
態様(26)において、逆イオン交換浴が多くとも1質量%のKNOしか含まない、態様(22)から(25)のいずれかの方法が提供される。
態様(27)において、逆イオン交換浴がKNOを含まない、態様(22)から(26)のいずれかの方法が提供される。
態様(28)において、逆イオン交換浴が約320℃から約520℃の温度である、態様(22)から(27)のいずれかの方法が提供される。
態様(29)において、リチウム塩を含む第2の逆イオン交換浴中で逆イオン交換済みガラス物品を逆イオン交換する工程をさらに含む、態様(22)から(28)のいずれかの方法が提供される。
態様(30)において、第2の逆イオン交換浴が、0.1質量%から約5.0質量%のLiNO;およびNaNOを含む、態様(29)の方法が提供される。
態様(31)において、第2の逆イオン交換浴がKNOを実質的に含まない、態様(29)または(30)の方法が提供される。
態様(32)において、第2の逆イオン交換浴中の逆イオン交換が、約5から約30分の期間に亘る、態様(29)から(31)のいずれかの方法が提供される。
態様(33)において、第2の逆イオン交換浴が約320℃から約520℃の温度である、態様(29)から(32)のいずれかの方法が提供される。
態様(34)において、逆イオン交換浴中の逆イオン交換が、約2時間から約48時間の期間に亘る、態様(22)から(33)のいずれかの方法が提供される。
態様(35)において、再イオン交換浴が、約15質量%から約40質量%のNaNO、および約60質量%から約85質量%のKNOを含む、態様(22)から(34)のいずれかの方法が提供される。
態様(36)において、再イオン交換浴中の再イオン交換が、約30分から約120分の期間に亘る、態様(22)から(35)のいずれかの方法が提供される。
態様(37)において、再イオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、態様(22)から(36)のいずれかの方法が提供される。
態様(38)において、第2の再イオン交換浴中で再イオン交換済みガラス物品を再イオン交換する工程をさらに含む、態様(22)から(37)のいずれかの方法が提供される。
態様(39)において、第2の再イオン交換浴が、約3質量%から約15質量%のNaNO、および約85質量%から約97質量%のKNOを含む、態様(38)の方法が提供される。
態様(40)において、第2の再イオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、態様(38)または(39)の方法が提供される。
態様(41)において、第2の再イオン交換浴中の再イオン交換が、約10分から約30分の期間に亘る、態様(38)から(40)のいずれかの方法が提供される。
態様(42)において、イオン交換浴中でガラス物品をイオン交換して、イオン交換済みガラス物品を形成する工程をさらに含む、態様(22)から(41)のいずれかの方法が提供される。
態様(43)において、イオン交換浴が、約15質量%から約40質量%のNaNO、および約60質量%から約85質量%のKNOを含む、態様(42)の方法が提供される。
態様(44)において、イオン交換浴中のイオン交換が、約30分から約120分の期間に亘る、態様(42)または(43)の方法が提供される。
態様(45)において、イオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、態様(42)から(44)のいずれかの方法が提供される。
態様(46)において、第2のイオン交換浴中でイオン交換済みガラス物品をイオン交換する工程をさらに含む、態様(42)から(45)のいずれかの方法が提供される。
態様(47)において、第2のイオン交換浴が、約3質量%から約15質量%のNaNO、および約85質量%から約97質量%のKNOを含む、態様(46)の方法が提供される。
態様(48)において、第2のイオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、態様(46)または(47)の方法が提供される。
態様(49)において、第2の再イオン交換浴中の再イオン交換が、約10分から約30分の期間に亘る、態様(46)から(48)のいずれかの方法が提供される。
態様(50)において、再イオン交換済みガラス物品が、再イオン交換済みガラス物品の表面でのLiO濃度の約0.5%から約20%の、再イオン交換済みガラス物品の表面下10μmの深さでのLiO濃度、および再イオン交換済みガラス物品の表面でのKO濃度の約0.5%から約20%の、再イオン交換済みガラス物品の表面下10μmの深さでのKO濃度を有する、態様(22)から(49)のいずれかの方法が提供される。
態様(51)において、複数の結合共鳴を含む強度結合プロファイルを有するリチウム含有ガラス物品であって、結合共鳴の第1のものが、結合共鳴の第2のものの半値半幅値より少なくとも1.8倍大きい半値半幅値を有する、リチウム含有ガラス物品が提供される。
態様(52)において、結合共鳴の第1のものが、結合共鳴の第2のものの半値半幅値より少なくとも2倍大きい半値半幅値を有する、態様(51)のリチウム含有ガラス物品が提供される。
態様(53)において、横磁界偏波および横電界偏波の両方の強度結合プロファイルが、結合共鳴の第2のものの半値半幅値より少なくとも1.8倍大きい半値半幅値を有する結合共鳴の第1のものを含む、態様(51)または(52)のリチウム含有ガラス物品が提供される。
態様(54)において、結合共鳴の第1のものが、結合共鳴の第2のものと結合共鳴の第3のものの半値半幅より少なくとも1.8倍大きい半値半幅を有する、態様(51)から(53)のリチウム含有ガラス物品が提供される。
態様(55)において、複数の結合共鳴を含む平滑化された強度結合プロファイルを含むリチウム含有ガラス物品であって、結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数が、結合共鳴の第2のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい、リチウム含有ガラス物品が提供される。
態様(56)において、結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数が、結合共鳴の第2のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい、態様(55)のリチウム含有ガラス物品が提供される。
態様(57)において、横磁界偏波および横電界偏波の両方の強度結合プロファイルが、結合共鳴の第2のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数を含む、態様(55)または(56)のリチウム含有ガラス物品が提供される。
態様(58)において、結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルが、結合共鳴の第2のものおよび結合共鳴の第3のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい、態様(55)から(57)のいずれかのリチウム含有ガラス物品が提供される。
これらと他の態様、利点、および顕著な特徴は、以下の詳細な説明、添付図面、および付随の特許請求の範囲から明白になるであろう。
1つ以上の実施の形態による強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の概略断面図 イオン交換済みガラス物品の製造過程の流れ図 逆イオン交換過程を含む再処理過程の流れ図 実験データおよびその実験データへのフィッティングに基づくxLi_bの関数としてのxLi_gを示すグラフ ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の1つ以上の実施の形態を備えた家庭用電子機器の概略正面平面図 図5の家庭用電子機器の概略斜視図 イオン交換済みガラス物品の深さの関数として酸化物濃度をプロットしたグラフ イオン交換済みガラス物品および研磨され再イオン交換されたガラス物品中の深さの関数として応力をプロットしたグラフ 理論的なイオン交換済みガラスの深さの関数としての応力のグラフ 様々なLiNO含有イオン交換浴において平衡に到達したときのガラス物品の質量増加パーセントを示すグラフ 二重イオン交換過程および様々な逆イオン交換過程後のガラス物品中の深さの関数としてKO濃度を示すグラフ 様々な逆イオン交換浴に関する逆イオン交換時間の関数としてのピークKO濃度を示すグラフ 二重イオン交換過程および様々な逆イオン交換過程後のガラス物品中の深さの関数としてNaO濃度を示すグラフ 二重イオン交換過程および様々な逆イオン交換過程後のガラス物品中の深さの関数としてLiO濃度を示すグラフ 再処理逆イオン交換過程における様々な段階後のガラス物品中の深さの関数としてKO濃度を示すグラフ 再処理逆イオン交換過程における様々な段階後のガラス物品中の深さの関数として酸化物濃度を示すグラフ 再処理逆イオン交換過程後のガラス物品中の深さの関数として酸化物濃度を示すグラフ ガラス物品の表面下の深さの関数としての、イオン交換され、逆イオン交換されたガラス物品の応力を示すグラフ 様々な逆イオン交換過程に関するガラス物品中の深さの関数としてKO濃度を示すグラフ 逆イオン交換再処理過程における異なる段階でのガラス物品の一連のFSMスペクトル 4点曲げ試験を使用して測定されたエッジ強度のワイブルプロット イオン交換済みガラス物品のFSMスペクトル 逆イオン交換済みガラス物品のFSMスペクトル 図22のプリズム結合強度信号 図23のプリズム結合強度信号 逆イオン交換済みガラス物品のプリズム結合強度信号 図24の一次導関数および二次導関数をプロットしたグラフ 図25の一次導関数および二次導関数をプロットしたグラフ 図26の一次導関数および二次導関数をプロットしたグラフ
以下の記載において、図面に示されたいくつかの図に亘り、同様の参照番号が、同様のまたは対応する部分を指す。特に明記のない限り、「上部」、「底部」、「外方」、「内方」などの用語は、便宜上の単語であり、制限用語と考えるべきではないことも理解されよう。その上、群が、複数の要素とその組合せの群の内の少なくとも1つを含むと記載されているときはいつでも、その群は、個別か、または互いとの組合せでのいずれかで、列挙されたそれらの要素のいくつを含んでも、いくつから実質的になっても、またはからなってもよいことを理解すべきである。同様に、群が、複数の要素またはその組合せの群の内の少なくとも1つからなると記載されているときはいつでも、その群は、個別か、または互いとの組合せでのいずれかで、列挙されたそれらの要素のいくつからなってもよいことを理解すべきである。特に明記のない限り、値の範囲は、列挙された場合、その範囲の上限と下限の両方、並びにそれらの間の任意の範囲を含む。ここに用いられているように、名詞は、特に明記のない限り、「少なくとも1つ」または「1つ以上」の対象を指す。本明細書および図面に開示された様々な特徴は、任意の組合せと全ての組合せに使用できることも理解すべきである。
ここに用いられているように、「ガラス物品」という用語は、ガラスセラミックを含むガラスから全体がまたは部分的に製造されたどの物品も含むように最も広い意味で使用されている。特に明記のない限り、ここに記載されたガラスの全ての組成は、モルパーセント(モル%)で表され、その成分は酸化物基準で与えられる。特に明記のない限り、熱膨張係数(CTE)は、百万分率(ppm)/℃で表され、約20℃から約300℃の温度範囲に亘り測定された値を表す。高温(または液体)熱膨張係数(高温CTE)も、セ氏温度当たりの百万分率(ppm)(ppm/℃)で表され、瞬間熱膨張係数(CTE)対温度の曲線の高温平坦域において測定された値を表す。高温CTEは、転移領域を通じたガラスの加熱または冷却に関連する体積変化を測定する。
特に明記のない限り、全ての温度は、セ氏温度(℃)で表される。ここに用いられているように、「軟化点」という用語は、ガラスの粘度が約107.6ポアズ(P)である温度を称し、「徐冷点」という用語は、ガラスの粘度が約1013.2ポアズである温度を称し、「200ポアズ温度(T200P)」という用語は、ガラスの粘度が約200ポアズである温度を称し、「1011ポアズ温度」という用語は、ガラスの粘度が約1011ポアズである温度を称し、「35kP温度(T35kP)」という用語は、ガラスの粘度が約35キロポアズ(kP)である温度を称し、「160kP温度(T160kP)」という用語は、ガラスの粘度が約160kPである温度を称する。
ここに用いられているように、「ジルコン分解温度」または「T分解」という用語は、ジルコン−ガラス処理および製造における耐火材料として一般に使用される−が分解して、ジルコニアおよびシリカを形成する温度を称し、「ジルコン分解粘度」という用語は、T分解でのガラスの粘度を称する。「液相粘度」という用語は、液相温度での溶融ガラスの粘度を称し、ここで、液相温度は、溶融ガラスが溶融温度から冷めるときに結晶が最初に現れる温度、または温度を室温から上昇させるときに、一番最後の結晶が溶け去る温度を称する。「35kP温度」または「T35kP」という用語は、ガラスまたはガラス溶融物が、35,000ポアズ(P)、すなわち35キロポアズ(kP)の粘度を有する温度を称する。
「実質的に」および「約」という用語は、任意の量的比較、値、測定、または他の表現に帰することのある固有の不確実さの程度を表すためにここに使用されることがあることに留意のこと。これらの用語は、量的表現が、問題の主題の基本機能に変化をもたらさずに、述べられた基準から変動することのある程度を表すためにもここに使用される。それゆえ、例えば、「KOを実質的に含まない」ガラスは、KOがそのガラスに能動的に加えられもバッチ配合もされないが、汚染物質として非常に少量存在することがあるものである。
圧縮応力(表面CSを含む)は、有限会社折原製作所(日本国)により製造されているFSM−6000などの市販の計器を使用して表面応力計(FSM)により測定される。表面応力測定は、ガラスの複屈折に関連する、応力光学係数(SOC)の精密測定に依存する。次に、SOCは、その内容がここに全て引用される、「Standard Test Method for Measurement of Glass Stress-Optical Coefficient」と題する、ASTM基準C770−16に記載された手順C(ガラスディスク法)にしたがって測定される。最大引張応力または中央張力(CT)値は、当該技術分野で公知の散乱光偏光器(SCALP)技術を使用して測定される。
ここに用いられているように、圧縮深さ(DOC)は、ここに記載された化学強化されたアルカリアミノケイ酸塩ガラス物品中の応力が圧縮から引張に変化する深さを意味する。DOCは、イオン交換処理に応じて、FSMまたは散乱光偏光器(SCALP)により測定することができる。ガラス物品における応力が、ガラス物品中にカリウムイオンを交換することによって生じる場合、DOCを測定するために、FSMが使用される。応力が、ガラス物品中にナトリウムイオンを交換することによって生じる場合、DOCを測定するために、SCALPが使用される。ガラス物品における応力が、ガラス中にカリウムイオンとナトリウムイオンの両方を交換することによって生じる場合、DOCはSCALPにより測定される。何故ならば、ナトリウムの交換深さはDOCを表し、カリウムイオンの交換深さは、圧縮応力の大きさの変化(圧縮から引張への応力の変化ではない)を表すと考えられるからである;そのようなガラス物品におけるカリウムイオンの交換深さは、FSMにより測定される。
イオンの貫通深さ(「カリウムDOL」)は、イオン交換過程の結果としてのカリウムの貫通深さを表すので、DOCとは区別される。カリウムDOLは、典型的に、ここに記載された物品のDOCより小さい。カリウムDOLは、CS測定について先に記載されたように、応力光学係数(SOC)の精密測定に依存する、有限会社折原製作所(日本国)により製造されているFSM−6000表面応力計などの表面応力計を使用して測定される。
一般に図面を、具体的に図1を参照すると、説明図は、特定の実施の形態を記載する目的のためであり、本開示または付随の特許請求の範囲をそれに限定する意図はないことが理解されよう。図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、図面の特定の特徴および特定の視野は、明瞭さと簡潔さのために、尺度または図式で誇張されて示されることがある。
製造上の欠陥を示す化学強化されたガラス物品を再処理する方法、および結果として得られた再処理されたガラス物品が、ここに記載されている。その欠陥は、表面欠陥または望ましくない応力プロファイルを含むことがある。表面欠陥は、製造過程中の取扱いの結果であることがあり、引っ掻き傷、打痕、および窪みを含むことがある。望ましくない応力プロファイルは、仕様から外れたイオン交換条件から生じることがある。
表面欠陥は、研磨やエッチングなどによって、表面から材料を除去することによって化学強化されたガラス物品から除去することができる。ガラス物品の表面からの材料の除去によって、圧縮応力下にあるガラス物品の一部も除去される。それゆえ、そのガラス物品には、表面からの材料の除去後に所望の応力プロファイルを達成するために、追加のイオン交換を施さなければならない。この追加のイオン交換は、ガラス物品の強度および寸法安定性に悪影響を与えることがある。例えば、その追加のイオン交換は、ガラス物品中に内部拡散および応力緩和を生じることがあり、ガラス物品を所望の寸法公差から外れたものにする部品の成長をもたらすことがある。
ここに記載された方法は、化学強化されたガラス物品を、化学強化イオン交換の前のガラス物品の組成にほぼ戻す働きをする逆イオン交換工程を含む。この逆イオン交換工程では、リチウム塩およびナトリウム塩を含む逆イオン交換浴を利用する。この逆イオン交換後、ガラス物品を再イオン交換して所望の応力プロファイルを生じる前に、表面から材料を除去するために、ガラス物品を必要に応じて処理してもよい。再処理されたガラス物品は、KO濃度がKO濃度極大値に増加する部分を有するKO濃度プロファイルに対応する埋もれた高屈折率ピークを含有し、その再加工されたガラス物品を、再加工されていないガラス物品から区別することができる。
化学強化されたガラス物品を製造し、部品に再加工が必要か否かを決定する例示の過程が、図2に示されている。図2に示されるように、ガラス物品製造過程は、フュージョン法により成形されたガラスシートを罫書き切断する工程、得られた部品にエッジおよび/または成形孔を機械加工する工程、必要に応じて、機械加工された部品を3D成形する工程、および必要に応じて、部品のエッジと表面を研磨する工程を含むことがある。次に、部品は、イオン交換過程において化学強化されて、イオン交換済みガラス物品が形成される。このイオン交換済みガラス物品は、次に、必要に応じて、製造基準を満たすか否かを判定するためにガラス物品を検査する前に、研磨されて、イオン交換済みガラス物品の両面から1μm未満の材料が除去される。次に、所望の基準を満たしていない部品は、製造過程の収率を増加させるために、再処理物として処理される。部品は、表面欠陥を含む、または望ましくない応力プロファイルを有するなど、様々な理由のために製造基準を満たせないことがある。表面欠陥は、製造過程の様々な段階中の取扱いの結果として形成されるであろう。検査後に、再処理に指定されなかった部品には、指紋防止コーティングおよび/または装飾を施すことができる。次に、部品は、製造基準を満たすか否かを判定するために、再び検査され、製造基準を満たしていない部品は、再処理物として処理される。
図3は、例示の再処理物処理方法を示している。いくつかの実施の形態において、図3に示された工程の1つ以上は行われない。いくつかの実施の形態において、図3に示されていない追加の工程が、再処理物処理方法の一部として行われてもよい。この再処理物処理方法は、リチウム塩を含有する逆イオン交換浴中でイオン交換済みガラス物品を逆イオン交換して、逆イオン交換済みガラス物品を製造する工程を含む。イオン交換済みガラス物品が装飾を含む場合、その装飾は、逆イオン交換前に除去されることがある。いくつかの実施の形態において、指紋防止(AF)コーティングは、イオン交換済みガラス物品に逆イオン交換が施される前に、除去する必要がない。この逆イオン交換済みガラス物品に、必要に応じて、機械的研磨または化学エッチングを施して、逆イオン交換済みガラス物品の表面から材料を除去してもよい。逆イオン交換済みガラス物品の表面から材料を除去すると、表面欠陥も除去されるであろう。次に、逆イオン交換済みガラス物品を再イオン交換浴中で再イオン交換して、再イオン交換済みガラス物品を形成することができる。次に、その部品が所望の製造基準に入るか否かを判定するために、再イオン交換済みガラス物品を検査する。次に、部品が所望の製造基準に入るか否かを判定するための最終検査の前に、再イオン交換済みガラス物品に指紋防止コーティングおよび/または装飾を施すことができる。
この逆イオン交換過程は、イオン交換済みガラス物品からイオンを除去して、そのガラス物品をほぼイオン交換前の状態に戻す。逆イオン交換浴の組成は、イオン交換過程中にガラス物品に加わったイオンを除去するように選択される。いくつかの実施の形態において、例えば、以下に限られないが、イオン交換されていないガラス物品がLiOおよびNaOを含む場合、逆イオン交換浴は、LiNOおよびNaNOを含有することがあり、LiNOおよびNaNOの相対量は、逆イオン交換浴中のイオン交換されていないガラス物品の平衡質量増加がほぼゼロまたはプラスであるように選択される。逆イオン交換浴のLiNO含有量が多すぎると、逆イオン交換済みガラス物品の表面に過剰のLiOが蓄積し、ガラス物品に表面亀裂を生じることのある表面張力を生じるであろう。逆イオン交換浴は、約3質量%から約33質量%のLiNO、約5質量%から約30質量%のLiNO、約10質量%から約25質量%のLiNO、約15質量%から約20質量%のLiNO、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかにより規定される任意の部分的範囲などの、約3質量%から約40質量%のLiNOを含むことがある。逆イオン交換浴は、約60質量%から約97質量%のNaNO、約67質量%から約97質量%のNaNO、約70質量%から約95質量%のNaNO、約75質量%から約90質量%のNaNO、約80質量%から約85質量%のNaNO、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかにより規定される任意の部分的範囲などの、約55質量%から約97質量%のNaNOを含有することがある。いくつかの実施の形態において、多数の再処理工程サイクルに同じ逆イオン交換浴が使用され、ガラス物品から除去されたカリウムが逆イオン交換浴を汚染する状況などにおいて、逆イオン交換浴中のNaNOの約5質量%までが、KNOにより置換されることがある。いくつかの実施の形態において、逆イオン交換浴は、約5質量%未満のKNO、約1質量%未満のKNOを含有することがあり、KNOを含まないことがある。
逆イオン交換浴の組成は、イオン交換前のガラス物品の組成に基づいて決定することができる。適切な逆イオン交換浴の組成は、ガラス物品中の所望のLiOおよびNaO含有量に基づいて決定することができる。詳しくは、xLi_gは、イオン交換前のガラス中のLiOおよびNaOの総量に対するLiOのモル分率であり、xLi_bは、逆イオン交換浴中のLiNOおよびNaNOの総量に対するLiNOのモル分率である。図4に示されるように、図10に示されたイオン交換後の質量変化の実験データを解釈した後に得られた平均組成データに、S字形曲線を当てはめた。この曲線上のデータ点は、ガラスの各々の目標モル組成に関する、LiおよびNaイオンの合計に対するLiの分率、xLi_gの観点から好ましい逆イオン交換浴のモル組成を表す。化学強化の逆転後の目標ガラス組成が約0.36のxLi_gを有する例において、好ましい浴組成は約0.2のxLi_b(または、質量では、その浴は、約17質量%のLiNOおよび約83質量%のNaNOを有する)を有する。それと同時に、化学強化を繰り返した好ましい結果は、17質量%のLiNOを有する浴中の逆イオン交換後だけでなく、約12質量%のLiNOおよび約88質量%のNaNOを有する浴中の逆イオン交換後にも得られた。これらの結果は、浴組成が最適組成から5質量%(および同様に、約5モル%のLiNO)も異なり、後者が約xLi_b=0.2であり、目標xLi_bがほぼ0.36と等しい場合に、製品の目標仕様に入る化学強化を得ることができるを示している。図4の曲線の勾配変化を考えると、特定のガラス組成の目標xLi_gに推奨される浴組成xLi_bは、0≦xLi_g≦0.2について約3モル%、0.2≦xLi_g≦0.3について約4モル%、0.3≦xLi_g≦0.4について約5モル%、0.4≦xLi_g≦0.8について約6モル%、0.8≦xLi_g≦0.9について約5モル%、および0.9≦xLi_g≦1.0について約4モル%と等しい最適組成からの最大偏差により境界が示されるであろう。
図4における当てはめは、x Liで表されるx Liの以下の式により記載される:
Figure 2020506151
式中、
Figure 2020506151
一例において、T=693K、kT=0.05973eV、およびε/kT≒−0.9であると、相互作用エネルギーεは負であり、ε≒−0.0574eV、およびp≒0.5934である。よって、
Figure 2020506151
式中、
Figure 2020506151
式中、Keq=0.61、およびx Liとx Naは、LiNO+NaNOの総量に対して測定されたLiNOおよびNaNOのモル濃度である。少なくとも、下記の実施例1に記載されたリチウムを含有するガラス組成の目的に関して、最適組成は、図4に曲線として描くことができ、以下の式によって定義される。以下の式は、一般に、実施例1に記載されたガラス組成と同様のリチウムを含有するガラス組成にも適用できる。
420℃で行われた本実験について、ガラス中の目標Naがガラス中の目標Liを越える場合、x Li≦0.5:
Figure 2020506151
ガラス中の目標Liがガラス中の目標Naを越える場合、x Li>0.5:
Figure 2020506151
上記において、以下の定義が使用され、kTの値は電子ボルト(eV)で表され、本実施例について、420℃の温度に対応するkT=0.05973eVの置換を行った。
LiNOおよびNaNOの総量に対するLiNOの塩浴中のモル比xLi_bまたはx Liは:
Figure 2020506151
により与えられる。
LiOおよびNaOの総量に対するLiOのガラス中のモル比xLi_gまたはx Liは:
Figure 2020506151
により与えられる。
NaOおよびLiOの総量に対するNaOのガラス中のモル比xNa_gまたはx Naは:
Figure 2020506151
により与えられる。
図4の平衡曲線により記載された最適値からのx Liの上記の推奨される最大偏差に加え、x Liが最適値の2モル%以内にあるより狭い範囲が好ましいであろうし、それに加え、ある場合には、x Liは、平衡曲線およびそれを記載する式により与えられる最適値の1モル%以内であることが必要とされることがある。
0.4≦x Li≦0.5の場合、x Liに推奨される範囲は:
Figure 2020506151
0.3≦x Li≦0.4の場合、x Liに推奨される範囲は:
Figure 2020506151
0.2≦x Li≦0.3の場合、x Liに推奨される範囲は:
Figure 2020506151
いくつかの実施の形態において、x Liに関するこれらの範囲が、最適値の±0.02、ある場合には、±0.01など、より狭いことが好ましいであろう。
同様に、目標x Liが0.5より大きい場合、以下が、x Liに推奨される範囲である。0.5≦x Li≦0.8の場合、x Liに推奨される範囲は:
Figure 2020506151
0.8≦x Li≦0.9の場合、x Liに推奨される範囲は:
Figure 2020506151
0.9≦x Li≦1.0の場合、x Liに推奨される範囲は:
Figure 2020506151
いくつかの実施の形態において、x Liに関するこれらの範囲が、最適値の±0.02、ある場合には、±0.01など、より狭いことが好ましいであろう。
より一般に、420℃とは実質的に異なる温度で逆イオン交換が行われる場合、浴のモル組成x Liは、最適モル組成の約Δx Li内にあるべきであり、式中、Δx Liは、上述したように、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、または0.01の値の内の1つをとり、目標ガラス組成がx Li>0.5である場合:
Figure 2020506151
目標ガラス組成がx Li≦0.5である場合:
Figure 2020506151
逆イオン交換過程は、約2時間から約24時間、約2時間から約16時間、約4時間から約14時間、約6時間から約12時間、約8時間から約10時間、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかにより規定される任意の部分的範囲などの、約2時間から約48の時間に亘る逆イオン交換浴中のイオン交換済みガラス物品の逆イオン交換を含むことがある。逆イオン交換浴は、約320℃から約450℃、約380℃から約420℃、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかにより規定される任意の部分的範囲などの、約320℃から約520℃の温度であることがある。
いくつかの実施の形態において、再処理過程は、第2の逆イオン交換浴中の第2の逆イオン交換を含むことがある。この第2の逆イオン交換浴は、第1の逆イオン交換浴より多いか少ないLiNOを含有することがある。
いくつかの実施の形態において、例えば、ガラス物品のナトリウム含有量が、第1の逆イオン交換過程中に所望より大きい程度まで減損した実施の形態において、第2の逆イオン交換浴は、第1の逆イオン交換浴より、少ないLiNOおよび多いNaNOを含むことがある。そのような場合、第2の逆イオン交換浴は、約4質量%未満のLiNO、約3質量%未満のLiNO、約2質量%未満のLiNO、またはその中に含まれる任意の部分的範囲などの、約5質量%未満のLiNOを含むことがあり、残りは、NaNOおよび考えられるKNOの汚染寄与を含む。第2の逆イオン交換は、約320℃から約450℃、約380℃から約420℃、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかにより規定される任意の部分的範囲などの、約320℃から約520℃の温度で行うことができる。第2の逆イオン交換は、約5分から約30分の期間に亘ることがある。
いくつかの実施の形態において、第2の逆イオン交換浴は、第1の逆イオン交換浴よりも多くLiNOを含有することがある。そのような逆イオン交換浴は、イオン交換前のガラス物品のリチウム含有量が、一回の逆イオン交換過程で行われた場合に、ガラス物品中に亀裂を生じるかもしれない逆イオン交換浴のLiNO含有量を必要とするであろう場合に用いられることがある。多数の逆イオン交換浴を使用すると、ガラス物品に亀裂を生じずに、元のガラス物品のLiO含有量に到達するのに必要なLiNO含有量が達成されるまで、その後の逆イオン交換浴中のLiNO含有量を増加させることができる。第2と、潜在的にその後の、逆イオン交換浴が続く時間とその温度は、逆イオン交換について先に記載したパラメータ内であるであろう。
次に、逆イオン交換済みガラス物品に機械的研磨または化学エッチングを施して、ガラス物品の表面から材料を除去し、逆イオン交換済みガラス物品の表面に存在する任意の表面欠陥を除去してもよい。逆イオン交換済みガラス物品から除去される材料の量は、約3μmから約10μm、約5μmから約10μm、またはその中に含まれる任意の部分的範囲などの、約1μmから約10μmの範囲内にあるであろう。この化学エッチング過程は、フッ化水素酸エッチング過程などの酸エッチング過程であることがある。
逆イオン交換済みガラス物品を再イオン交換浴中で再イオン交換して、再イオン交換済みガラス物品を製造することができる。再イオン交換浴は、イオン交換済みガラス物品を製造するために使用したイオン交換浴と同じであってもよい。同様に、再イオン交換済みガラス物品に第2の再イオン交換浴中で第2の逆イオン交換過程を施してもよい。第2の再イオン交換浴は、イオン交換済みガラス物品を製造するのに使用した第2のイオン交換浴と同じであってもよい。
再イオン交換済みガラス物品は、埋もれた高屈折率ピークを示す。この埋もれた高屈折率ピークは、再イオン交換済みガラス物品においてKO濃度がKO濃度極大値に増加する部分を有するKO濃度プロファイルの存在を示すであろう。このKO濃度極大値は、約3μmから約30μmの、再イオン交換済みガラス物品の表面下の深さに位置することがある。この極大値でのKO濃度は、約0.05モル%から約1.2モル%であることがあり、イオン交換済みガラス物品の出発表面KO濃度の約0.5%から約15%であることがある。この再イオン交換済みガラス物品は、10μmの再イオン交換済みガラス物品の表面下の深さでのイオン交換済みガラス物品のKO濃度の約0.5%から約20%のKO濃度を有することがある。いくつかの実施の形態において、再イオン交換済みガラス物品は、0.5モル%多い、1モル%多い、1.5モル%大きい、2モル%多い、またはそれ以上など、再イオン交換済みガラス物品の中心でのKO濃度より少なくとも約0.3モル%多い、10μmの表面下の深さでのKO濃度を有することがある。
1つ以上の実施の形態において、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、均質微細構造を有する(すなわち、そのガラスは相分離していない)。1つ以上の実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は非晶質である。ここに用いられているように、「非晶質」とは、ガラス物品を記載するために使用されている場合、晶子または結晶相を実質的に含まない(すなわち、1体積%未満の晶子または結晶相しか含有しない)ことを意味する。
ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、フュージョン成形可能なガラス組成物から形成することができる。1つ以上の実施の形態において、フュージョン成形可能なガラス組成物は、約200キロポアズ(kP)超の液相粘度を有することがあり、いくつかの実施の形態において、少なくとも約600kPの液相粘度を有することがある。いくつかの実施の形態において、これらのガラス物品および組成物は、ジルコン製アイソパイプに適合している:ガラスがそのジルコン製アイソパイプを分解して、ジルコニア欠陥を作り出す粘度は、35kP未満である。ここに記載された組成範囲内の選択されたガラス組成物は、35kP超のジルコン分解粘度を有することができる。そのような場合、アルミナ製アイソパイプを使用して、これらのガラス物品をフュージョン成形することができる。
1つ以上の実施の形態において、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、少なくとも0.5モル%のP、NaOおよびLiOを含むガラス組成を有することがある。いくつかの実施の形態において、LiO(モル%)/NaO(モル%)は1未満であることがある。その上、これらのガラスは、BおよびKOを含まないことがある。ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、ZnO、MgO、およびSnOをさらに含むことがある。
いくつかの実施の形態において、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、少なくとも約58モル%のSiO、約0.5モル%から約3モル%のP、少なくとも約11モル%のAl、NaOおよびLiOを含む、またはから実質的になる。
1つ以上の実施の形態において、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約58モル%から約65モル%のSiO、約11モル%から約20モル%のAl、約0.5モル%から約3モル%のP、約6モル%から約18モル%のNaO、約0.1モル%から10モル%のLiO、0モル%から約6モル%のMgO、および0モル%から約6モル%のZnOを含む、またはから実質的になる。特定の実施の形態において、そのガラスは、約63モル%から約65モル%のSiO、11モル%から約19モル%のAl、約1モル%から約3モル%のP、約9モル%から約20モル%のNaO、約2モル%から10モル%のLiO、0モル%から約6モル%のMgO、および0モル%から約6モル%のZnOを含む、またはから実質的になる。
1つ以上の実施の形態において、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約2未満(例えば、約1.8未満、約1.6未満、約1.5未満、または約1.4未満)の比RO(モル%)/Al(モル%)を有し、式中、RO=LiO+NaOである。
1つ以上の実施の形態において、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、SiOとPの総量が65モル%超かつ67モル%未満(すなわち、65モル%<SiO(モル%)+P(モル%)<67モル%)の関係を有する。例えば、SiOとPの総量は、約65.1モル%から約66.9モル%、約65.2モル%から約66.8モル%、約65.3モル%から約66.7モル%、約65.4モル%から約66.6モル%、約65.5モル%から約66.5モル%、約65.6モル%から約66.4モル%、約65.7モル%から約66.3モル%、約65.8モル%から約66.2モル%、約65.9モル%から約66.1モル%の範囲、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲にあることがある。
1つ以上の実施の形態において、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約−3モル%超の関係RO(モル%)+R’O(モル%)−Al(モル%)+P(モル%)(すなわち、RO(モル%)+R’O(モル%)−Al(モル%)+P(モル%)>−3モル%)を有する。1つ以上の実施の形態において、ROは、LiOおよびNaOの総量である(すなわち、RO=LiO+NaO)。1つ以上の実施の形態において、R’Oは、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス中に存在する二価金属酸化物の総量である。1つ以上の実施の形態において、関係RO(モル%)+R’O(モル%)−Al(モル%)+P(モル%)は、約2.5−モル%超、約−2モル%超、約−1.5モル%超、約−1モル%超、約−0.5モル%超、約0モル%超、約0.5モル%超、約1モル%超、約1.5モル%超、約2モル%超、約2.5モル%超、約3モル%超、約3.5モル%超、約4モル%超、約4.5モル%超、約5モル%超、約5.5モル%超、または約6モル%超、約6.5モル%超、約7モル%超、約7.5モル%超、約8モル%超、約8.5モル%超、約9モル%超、または約9.5モル%超である。
ここに記載された元の(すなわち、未強化の)および強化済み(すなわち、イオン交換により化学強化された)アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の酸化物成分の各々は、ガラスの製造可能性および物理的性質にある役割を果たすおよび/またはある効果を有する。例えば、シリカ(SiO)は、主要なガラス形成酸化物であり、溶融ガラスの網目構造骨格を形成する。純粋なSiOは、低いCTEを有し、アルカリ金属を含まない。しかしながら、純粋なSiOは、その極めて高い溶融温度のために、フュージョンドロー法に適合していない。積層板構造におけるいずれかのコアガラスと一致するのに、粘度曲線もかなり高すぎる。1つ以上の実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約58モル%から約65モル%、約59モル%から約64モル%、約60モル%から約65モ3%、約61モル%から約62モル%、約63.2モル%から約65モル%、約63.3モル%から約65モル%の範囲、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲の量でSiOを含む。
シリカに加え、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、安定なガラスの形成、低いCTE、低いヤング率、低い剛性率を達成し、溶融と成形を促進するために、網目構造形成材のAlを含む。Alは、SiOのように、ガラス網目構造に対する剛性に寄与する。アルミナは、四または五配位のいずれかでガラス中に存在し得、これにより、ガラス網目構造の充填密度が増し、それゆえ、化学強化から生じる圧縮応力が増す。1つ以上の実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約11モル%から約20モル%、約12モル%から約19モル%、約13モル%から約18モル%、約14モル%から約17モル%、約15モル%から約16モル%の範囲、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲の量でAlを含む。
五酸化リン(P)は、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品に含まれる網目構造形成材である。Pは、ガラス網目構造において擬四面体構造を取る、すなわち、Pは、4つの酸素原子と配位するが、その内の3つしか網目構造の残りに接続されていない。その四番目の酸素原子は、リン陽イオンに二重結合した末端酸素である。ガラス網目構造にPを含むことは、ヤング率および剛性率を減少させる上で非常に効果的である。ガラス網目構造にPを含むことは、高温CTEを減少させ、イオン交換の相互拡散速度を上昇させ、ジルコン耐火材料とのガラスの適合性を改善させもする。1つ以上の実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約0.5モル%から約5モル%、約0.6モル%から約5モル%、約0.8モル%から約5モル%、約1モル%から約5モル%、約1.2モル%から約5モル%、約1.4モル%から約5モル%、約1.5モル%から約5モル%、約1.6モル%から約5モル%、約1.8モル%から約5モル%、約2モル%から約5モル%、約0.5モル%から約3モル%、約0.5モル%から約2.8モル%、約0.5モル%から約2.6モル%、約0.5モル%から約2.5モル%、約0.5モル%から約2.4モル%、約0.5モル%から約2.2モル%、約0.5モル%から約2モル%、約2.5モル%から約5モル%、約2.5モル%から約4モル%、約2.5モル%から約3モル%の範囲、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲の量でPを含む。
ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、Bを含まないことがある。何故ならば、その存在には、ガラスがイオン交換により強化される場合、圧縮応力に悪影響があるからである。ここに用いられているように、「Bを含まない」という句は、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が約0.1モル%未満のB、約0.05モル%のB、または約0.01モル%未満のBしか含まないことを意味する。いくつかの実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約0.5モル%から約9モル%まで、約1モル%から約8モル%まで、約2モル%から約7モル%まで、約3モル%から約6モル%まで、約4モル%から約5モル%まで、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲など、約0.1モル%から約10モル%までの量でBを含むことがある。
アルカリ酸化物のNaOは、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の化学強化をイオン交換によって行うために使用される。ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品はNaOを含み、これは、例えば、KNOを含有する塩浴中に存在するカリウム陽イオンと交換されるべきNa陽イオンを提供する。いくつかの実施の形態において、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約4モル%から約20モル%のNaOを含む。1つ以上の実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約4.5モル%から約19.5モル%、約5モル%から約19モル%、約5.5モル%から約18.5モル%、約6モル%から約18モル%、約6.5モル%から約17.5モル%、約7モル%から約17モル%、約7.5モル%から約16.5モル%、約8モル%から約16モル%、約8.5モル%から約15.5モル%、約9モル%から約15モル%、約9.5モル%から約14.5モル%、約10モル%から約14モル%、約10.5モル%から約13.5モル%、約11モル%から約13モル%、約11.5モル%から約12.5モル%の範囲、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲の量でNaOを含む。
ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品はLiOを含む。いくつかの実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約13モル%までのLiOまたは約10モル%までのLiOをさらに含む。いくつかの実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約0.1モル%から約10モル%、約0.5モル%から約9.5モル%、約1モル%から約9モル%、約1.5モル%から約8.5モル%、約2モル%から約8モル%、約2.5モル%から約7.5モル%、約3モル%から約7モル%、約3.5モル%から約6.5モル%、約4モル%から約6モル%、約4.5モル%から約5.5モル%、または約4モル%から約8モル%の範囲、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲の量でLiOを含む。LiOは、NaOと置換された場合、ジルコン分解温度を低下させ、ガラスを軟化させ、これにより、追加のAlをガラスに添加することが可能になる。ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品において、存在するNaOの量はLiOの量を超えることがあり、その場合、LiO(モル%)/NaO(モル%)<1である。いくつかの実施の形態において、LiO(モル%)/NaO(モル%)<0.75である。いくつかの実施の形態において、RO(モル%)/Al(モル%)<2であり、いくつかの実施の形態において、0.9≦RO(モル%)/Al(モル%)≦1.6であり、式中、RO=LiO+NaOである。
前記ガラス中の酸化カリウムの存在には、イオン交換によりガラス中に高レベルの表面圧縮応力を達成する能力に悪影響がある。元々形成されたような、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、KOを含まないことがある。1つ以上の実施の形態において、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約0.2モル%未満のKOを含む。しかしながら、そのアルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、カリウムを含有する溶融塩(例えば、KNOを含有する)浴中でイオン交換されたときに、ある量(すなわち、約1モル%未満)のKOを含むことがあり、実際の量はイオン交換条件(例えば、イオン交換浴中のカリウム塩濃度、浴の温度、イオン交換時間、およびKイオンがLiおよびNaイオンを置換する程度)による。結果として生じた圧縮層はカリウムを含有する−ガラスの表面近くのイオン交換された層は、ガラス表面で10モル%以上のKOを含有することがある一方で、圧縮層の深さより深い深さでのガラスの中身は、実質的にカリウムを含まないままである。
いくつかの実施の形態において、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約0.5モル%から約5.5モル%、約1モル%から約5モル%、約1.5モル%から約4.5モル%、約2モル%から約4モル%、約2.5モル%から約3.5モル%、約0.1モル%から約6モル%、約0.1モル%から約3モル%、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲などの、0モル%から約6モル%までのZnOを含むことがある。二価酸化物のZnOは、200ポアズの粘度での温度(200P温度)を低下させることによって、ガラスの溶融挙動を改善する。ZnOは、P、および/またはNaOの同様の添加などと比べた場合、歪み点を改善する上でも有益である。
MgOおよびCaOなどのアルカリ土類酸化物も、200P温度および歪み点に対する同様の効果を達成するために、ZnOの代わりに使用されることがある。しかしながら、ZnOは、MgOおよびCaOと比べた場合、Pの存在下で相分離を促進しにくい。いくつかの実施の形態において、ここに記載されたガラスは、0モル%から6モル%までのMgOを含む、または他の実施の形態において、これらのガラスは、0.02モル%から6モル%のMgOを含む。SrOおよびBaOを含む他のアルカリ土類酸化物も、ZnOの代わりに使用されることがあるが、それらは、ZnO、MgO、またはCaOよりも、200ポアズの粘度での溶融温度を低下させる上でそれほど効果的ではなく、歪み点を上昇させるのに、ZnO、MgO、またはCaOよりも、効果的ではない。
いくつかの実施の形態において、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、スロットドロー法およびフュージョンドロー法などの、当該技術分野に公知のダウンドロー法によって成形することができる。リチウムは、スポジュメンまたは炭酸リチウムのいずれかとして、溶融物中にバッチ配合されることがある。
フュージョンドロー法は、薄いガラスシートの大規模製造に使用されてきた産業技術である。フュージョンドロー法は、フロート法やスロットドロー法などの他のフラットガラス製造技術と比べて、平坦性および表面品質が優れた薄いガラスシートを生成する。その結果、フュージョンドロー法は、液晶ディスプレイ用の薄いガラス基板、並びにノート型コンピュータ、エンターテイメント機器、タブレット、ラップトップ型コンピュータ、携帯電話などの個人用電子機器のカバーガラスの製造における主要な製造技術となってきた。
フュージョンドロー法は、「アイソパイプ」として知られている樋の上の溶融ガラスの流動を含み、このアイソパイプは、典型的に、ジルコンまたは別の耐火材料から製造される。この溶融ガラスは、両側でアイソパイプの上部から溢れ、アイソパイプの底部で迎合して、最終的なシートの内部しかアイソパイプと直接接触していない一枚のシートを形成する。最終的なガラスシートの露出面のいずれも、延伸過程中にアイソパイプの材料と接触していないので、ガラスの両方の外面は、無垢な品質のものであり、その後に仕上げを必要としない。
ガラス組成物は、フュージョンドロー可能であるために、十分に高い液相粘度(すなわち、液相温度での溶融ガラスの粘度)を有さなければならない。いくつかの実施の形態において、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品を形成するために使用される組成物は、少なくとも約200キロポアズ(kP)、他の実施の形態において、少なくとも約600kPの液相粘度を有する。
アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が形成された後、その物品は化学強化される。ガラスを化学強化するために、イオン交換が広く用いられている。ある具体例において、そのような陽イオン源(例えば、溶融塩、または「イオン交換」浴)内のアルカリ陽イオンが、ガラス内のより小さいアルカリ陽イオンと交換されて、ガラス物品の表面近くに圧縮応力下にある層が得られる。この圧縮層は、その表面からガラス物品内のDOCまで延在する。ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品において、例えば、陽イオン源からのカリウムイオンが、以下に限られないが、硝酸カリウム(KNO)などのカリウム塩を含む溶融塩浴中にガラスを浸漬することによって、イオン交換中にガラス内のナトリウムイオンと交換される。イオン交換過程に使用できる他のカリウム塩としては、以下に限られないが、塩化カリウム(KCl)、硫酸カリウム(KSO)、その組合せなどが挙げられる。ここに記載されたイオン交換浴は、カリウム以外のアルカリイオンおよび対応する塩を含有してもよい。例えば、そのイオン交換浴は、硝酸ナトリウム(NaNO)、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどのナトリウム塩も含むことがある。1つ以上の実施の形態において、2つの異なる塩の混合物が利用されることがある。例えば、そのガラス物品は、KNOおよびNaNOの塩浴中に浸漬されることがある。いくつかの実施の形態において、ガラスがある浴中に浸漬され、次いで、連続して別の浴中に浸漬されるように、複数の浴が使用されることがある。それらの浴は、同じまたは異なる組成、温度を有することがある、および/または異なる浸漬時間に亘り使用されることがある。
イオン交換浴は、約320℃から約450℃など、約320℃から約520℃の範囲の温度を有することがある。浴中の浸漬時間は、約15分から約16時間など、約15分から約48時間まで様々であってよい。いくつかの実施の形態において、イオン交換浴は、約15質量%から約40質量%のNaNO、および約60質量%から約85質量%のKNOを含むことがある。
図1に示された実施の形態は、平らな平面シートまたはプレートとして強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品を示しているが、このアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、三次元形状、または非平面形状など、他の形状を有してもよい。強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品100は、厚さtを規定する第1の表面110および第2の表面112を有する。1つ以上の実施の形態(図1に示された実施の形態など)において、この強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、厚さtを規定する、第1の表面110および反対の第2の表面112を備えたシートである。強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品100は、第1の表面110からガラス物品100の中に層の深さdまで延在する第1の圧縮層120を有する。図1に示された実施の形態において、強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品100は、第2の表面112から第2の層の深さdまで延在する第2の圧縮層122も有する。ガラス物品は、dからdまで延在する中央領域130も有する。中央領域130は引張応力または中央張力(CT)下にあり、これは、層120および122の圧縮応力とバランスをとるまたはそれらを打ち消す。第1と第2の圧縮層120、122の深さd、dは、強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品100の第1と第2の表面110、112に対する鋭い衝突により導入される傷の伝搬から、強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品100を保護し、一方で、圧縮応力は、第1と第2の圧縮層120、122の深さd、dを通って貫通する傷の可能性を最小にする。DOCdおよびDOCdは、互いに等しくても、互いに異なってもよい。いくつかの実施の形態において、中央領域の少なくとも一部(例えば、DOCから、物品の厚さの0.5倍と等しい深さまで延在する部分)は、KOを含まないことがある(ここに定義されたように)。
DOCは、厚さtの一部として記載することができる。例えば、1つ以上の実施の形態において、DOCは、約0.1t以上、約0.11t以上、約0.12t以上、約0.13t以上、約0.14t以上、約0.15t以上、約0.16t以上、約0.17t以上、約0.18t以上、約0.19t以上、約0.2t以上、約0.21t以上であることがある。いくつかの実施の形態において、DOCは、約0.08tから約0.25t、約0.09tから約0.24t、約0.10tから約0.23t、約0.11tから約0.22t、約0.12tから約0.21t、約0.13tから約0.20t、約0.14tから約0.19t、約0.15tから約0.18t、約0.16tから約0.19tの範囲、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲にあることがある。ある場合には、DOCは約20μm以下であることがある。1つ以上の実施の形態において、DOCは、約40μmから約300μm、約50μmから約280μm、約60μmから約260μm、約70μmから約240μm、約80μmから約220μm、約90μmから約200μm、約100μmから約190μm、約110μmから約180μm、約120μmから約170μm、約140μmから約160μm、約150μmから約300μm、もしくはその中に含まれるまたはこれらの端点のいずれかから形成される任意の部分的範囲などの、約40μm以上であることがある。
1つ以上の実施の形態において、前記強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約400MPa以上、約500MPa以上、約600MPa以上、約700MPa以上、約800MPa以上、約900MPa以上、約930MPa以上、約1000MPa以上、または約0105MPa以上の最大圧縮応力(表面に、またはガラス物品内のある深さに見られるであろう)を有することがある。
1つ以上の実施の形態において、前記強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、約45MPa以上、約50MPa以上、約60MPa以上、約70MPa以上、約75MPa以上、約80MPa以上、または約85MPa以上の最大引張応力または中央張力(CT)を有することがある。いくつかの実施の形態において、この最大引張応力または中央張力(CT)は、約40MPaから約100MPaの範囲にあることがある。
ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、いくつかの実施の形態において、約100質量%のKNOを含むまたはから実質的になる溶融塩浴(ケイ酸などの少量の添加物が浴に添加されることがある)中の浸漬によりイオン交換される。このガラスに、表面圧縮応力を最大にするために、熱処理を行い、次いで、イオン交換を行ってもよい。
いくつかの実施の形態において、前記イオン交換済みガラス物品は、銀、銅、セシウム、またはルビジウムなどの大きいイオンを含むことがある。イオン交換済みガラス物品中のこれらの大きいイオンの含有量は、約3モル%までなど、約5モル%までであることがある。いくつかの実施の形態において、再イオン交換浴は、この大きいイオンの塩を含むことがあり、よって、大きいイオンは、再処理過程の一部として、逆イオン交換済みガラス物品中に再イオン交換される。
いくつかの実施の形態において、ここに記載されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品は、携帯電話やスマートフォン、ラップトップ型コンピュータ、タブレットなどの家庭用電子機器の一部を形成する。家庭用電子機器(例えば、スマートフォン)の概略図が、図5および6に示されている。家庭用電子機器500は、前面504、背面506、および側面508を有する筐体502;その筐体内に少なくとも部分的に内部にあるまたは完全に中にある電気部品(図示せず)であって、少なくとも、制御装置、メモリ、および筐体の前面にまたはそれに隣接したディスプレイ510を含む電気部品;およびディスプレイ上にあるように、筐体の前面またはその上にあるカバー基板512を備えている。
実施例1
64.13モル%のSiO、15.98モル%のAl、1.24モル%のP、6.41モル%のLiO、10.86モル%のNaO、0.03モル%のKO、1.17モル%のZnO、0.05モル%のSnO、0.08モル%のMgO、0.02モル%のCaO、および0.02モル%のFeの組成を有する0.8mm厚のガラス物品を、二重イオン交換過程においてイオン交換した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、3時間および30分に亘る380℃の温度での75質量%のNaNOおよび25質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、30分に亘る380℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。ガラス物品の表面下の深さの関数としてのグロー放電発光分析(GDOES)により測定されたLiO、NaO、およびKOの結果として得られた濃度が、図7に示されている。
このイオン交換済みガラス物品を研磨して、その表面から7μmを除去した。次に、研磨されたイオン交換済みガラス物品を、9質量%のNaNOおよび91質量%のKNOを含むイオン交換浴内でイオン交換して、所望の表面圧縮応力(CS)および圧縮深さ(DOC)を回復した。イオン交換済みガラス物品および研磨されイオン交換されたガラス物品の応力プロファイルが、図8に示されている。この応力プロファイルの膝部での圧縮応力(CSk)は、研磨されていないイオン交換済みガラス物品と比べて、研磨されたイオン交換済みガラス物品では、約50MPaだけ減少していた。図8の応力プロファイルは、屈折近視野(RNF)法により測定した。応力プロファイルを測定するために、RNF法が使用される場合、SCALPにより与えられる最大CT値がRNF法に利用される。詳しくは、RNFにより測定される応力プロファイルは、SCALP測定により与えられる最大CT値に対して力平衡され、較正される。このRNF法は、ここに全てが引用される、「Systems and methods for measuring a profile characteristic of a glass sample」と題する米国特許第8854623号明細書に記載されている。詳しくは、RNF法は、基準ブロックに隣接してガラス物品を配置する工程、1Hzと50Hzの間の率で直交偏光の間で切り換えられる偏光切替光線を生成する工程、その偏光切替光線の出力量を測定する工程、および偏光切替基準信号を生成する工程を含み、直交偏光の各々の出力の測定量は互いの50%以内にある。この方法は、偏光切替光線を、ガラス試料中の異なる深さについて、ガラス試料および基準ブロックに透過させ、次いで、リレー光学系を使用して、透過した偏光切替光線を信号光検出器に中継する工程をさらに含み、その信号光検出器は偏光切替検出器信号を生成する。この方法は、検出器信号を基準信号で割って、正規化検出器信号を形成する工程、およびその正規化検出器信号からガラス試料のプロファイル特徴を決定する工程も含む。
図9は、CSkの概念をさらに示す。図9に示されるように、CSkは、応力プロファイルの「スパイク」部分と、応力プロファイルのより深い拡散領域との間の移行部での圧縮応力である。DOCおよびカリウムDOLも図9に示されており、カリウムDOLがDOLと付されている。
上述したガラス組成を有するイオン交換されていないガラス物品は、LiNOを含有する様々な逆イオン交換浴中において平衡に達することができた。次に、図10に示されるように、浴中のLiNO対LiNO+NaNOの比に基づいて、元のガラス物品の質量の百分率として質量増加を計算した。測定データに当てはめられた線は、質量増加を示さない理想的な逆イオン交換浴は、図10に示されるように、約17質量%のLiNOおよび83質量%のNaNOを含有するであろうことを示す。
次に、イオン交換済みガラス物品に、様々な逆イオン交換処理を施した。380℃で5質量%のLiNOを含む逆イオン交換浴を、2時間、4時間および8時間の逆イオン交換処理に用いた。420℃で17質量%のLiNOを含む逆イオン交換浴を、8時間の逆イオン交換処理に用いた。図11および12に示されるように、KO濃度は、逆イオン交換時間の増加と共に減少し、17質量%のLiNO浴は、5質量%のLiNO浴よりもKO濃度を減少させた。図11および12に示されたKO濃度は、GDOES法を使用して測定した。図13および14は、サンプル中のNaO濃度およびLiO濃度を示す。図13および14に示されるように、17質量%のLiNO逆イオン交換浴は、元のガラス組成とほぼ同じNaO濃度およびLiO濃度を生じた。
実施例2
実施例1のガラス組成物をガラス物品に成形し、次に、このガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、このイオン交換済みガラス物品に逆イオン交換過程を施した。この逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、化学エッチング過程を用いて、フッ化水素酸によって、ガラス物品の片面当たり4μmを除去した。次に、エッチングしたガラス物品を、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴中、および20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する第2のイオン交換浴中で再イオン交換した。イオン交換済みガラス物品のKO濃度が、図15に実線で表されており、逆イオン交換済みガラス物品のKO濃度が、図15に破線で表されており、再イオン交換済みガラス物品のKO濃度が、図15に一点鎖線で表されている。図15において丸で囲まれた領域が、逆イオン交換過程から生じる追加のKO濃度を強調している。図16は、深さの関数としてガラス物品中の酸化物濃度を示しており、図16の線は、図15における過程の同じ段階に対応する。
実施例3
実施例1のガラス組成物を厚さ0.5mmのガラス物品に成形し、このガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での10質量%のNaNOおよび90質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、このイオン交換済みガラス物品に逆イオン交換過程を施した。この逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、化学エッチング過程を用いて、フッ化水素酸によって、ガラス物品の片面当たり4μmを除去した。次に、エッチングしたガラス物品を、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴中、および20分に亘る370℃の温度での10質量%のNaNOおよび90質量%のKNOを含有する第2のイオン交換浴中で再イオン交換した。図17に示されるように、酸化物濃度をGDOESによって測定した。逆イオン交換の結果としての追加のKO濃度が、図17における点線の長方形により強調されている。
実施例4
実施例1のガラス組成物をガラス物品に成形し、このガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、ガラス物品の片面当たり表面から3μmを除去することによって、イオン交換済みガラス物品から表面引っ掻き傷および他の欠陥を除去した。次に、このガラス物品に逆イオン交換過程を施した。この逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、逆イオン交換済みガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。表面から材料を除去する前のイオン交換済みガラス物品および再イオン交換済みガラス物品に関する、カリウムの層の深さ(DOL)、圧縮深さ(DOC)、圧縮応力(CS)、膝部での圧縮応力(CSk)、および中央張力(CT)が、表1に報告されている。
Figure 2020506151
実施例5
実施例1のガラス組成物を厚さ0.5mmのガラス物品に成形し、このガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、このイオン交換済みガラス物品に逆イオン交換過程を施した。1つの逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のNaNOを含有する浴を含んだ。別の逆イオン交換過程は、16時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のNaNOを含有する浴を含んだ。別の逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での12質量%のLiNOおよび88質量%のNaNOを含有する浴を含んだ。別の逆イオン交換過程は、16時間に亘る420℃の温度での12質量%のLiNOおよび88質量%のNaNOを含有する浴を含んだ。次に、逆イオン交換済みガラス物品に二重イオン交換処理を再び施した。RNFにより測定されたガラス物品の結果として得られた平滑化応力プロファイルは、図18に示されるように、似ていた。
実施例6
実施例1のガラス組成物を厚さ0.5mmのガラス物品に成形し、このガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、このイオン交換済みガラス物品に逆イオン交換過程を施した。1つの逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のNaNOを含有する浴を含んだ。別の逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での16質量%のLiNO、0.2質量%のKNOおよび83.8質量%のNaNOを含有する浴を含んだ。別の逆イオン交換過程は、8時間に亘る420℃の温度での15質量%のLiNO、0.4質量%のKNOおよび84.6質量%のNaNOを含有する浴を含んだ。ガラス物品の表面下の深さの関数としての、逆イオン交換過程後のGDOESによって測定されたKO濃度が、図19に示されている。次に、逆イオン交換済みガラス物品に二重イオン交換処理を再び施した。イオン交換済みガラス物品、逆イオン交換済みガラス物品、および再イオン交換済みガラス物品のFSMスペクトルが、図20に示されている。図20に示された再イオン交換済みガラス物品(DIOX後)のFSMスペクトルにおける濃い縞模様は、逆イオン交換の結果としてガラス物品中に存在する追加のKO濃度に関連付けられる。
実施例7
実施例1のガラス組成物を、機械加工されたエッジ断面を持つ厚さ0.5mmのガラス物品に成形した。このガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、これらのガラス物品の内の1つに、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のNaNOを含有する浴を含む逆イオン交換過程を施した。次に、逆イオン交換済みガラス物品に、フッ化水素酸で酸エッチングして、ガラス物品の表面から3μmを除去した。次に、酸エッチングしたガラス物品に、再イオン交換処理としての二重イオン交換処理を施した。図21に示されるように、ガラス物品の10%が破壊されると予測される破壊応力(B10)を決定した。この破壊応力は、4点曲げ試験を使用して測定した。図21に示された対照は、二重イオン交換処理後であるが、逆イオン交換前のガラス物品である。B10値は、表面傷を減少させるための酸エッチングに関連するエッジ強度の増加のために、再イオン交換済みガラス物品のほうが高いであろう。
実施例8
実施例1のガラス組成物を、機械加工されたエッジ断面を持つ厚さ0.5mmのガラス物品に成形した。このガラス物品に二重イオン交換処理を施した。この二重イオン交換過程は、第1と第2のイオン交換を含み、この第1のイオン交換は、80分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOを含有する浴を含んだ。第2のイオン交換は、20分に亘る370℃の温度での5質量%のNaNOおよび95質量%のKNOを含有する浴を含んだ。次に、これらのガラス物品の内の1つに、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のNaNOを含有する浴を含む逆イオン交換過程を施した。次に、逆イオン交換済みガラス物品を処理して、ガラス物品の表面から3μmを除去した。次に、表面処理済みガラス物品に、再イオン交換処理として二重イオン交換処理を施した。
プリズム結合表面応力計FSM−6000を使用して、プリズム結合反射スペクトルを得た。ここで、イオン交換済みガラス基板は、プリズムと同じ屈折率である、595nmで1.72の屈折率を有する接合油(interfacing oil)を使用してプリズムに光学的に結合された。逆イオン交換していないガラス物品のプリズム結合反射スペクトルが図22に示されており、図22の上半分は、横磁界(TM)偏波に相当する。逆イオン交換済みガラス物品のプリズム結合反射スペクトルが図23に示されており、図23の上半分は、TM偏波に相当する。
次に、ここに全て引用される、「Systems and methods for measuring the stress profile of ion-exchanged glass」と題する米国特許第9140543号明細書に記載された方法を使用して、プリズム結合反射スペクトルから、ガラス物品のプリズム結合強度信号を得た。横磁界(TM)偏波に割り当てられたセンサ面積からの約250行のピクセルの信号を合計して、各点が約250ピクセルの対応する列の平均に対応する1つの信号を形成した。このことは、一行のピクセルからのデータを採取することと比べた場合、信号対雑音比を改善するのに役立つ。逆イオン交換していないガラス物品のプリズム結合強度信号が図24に示されており、逆イオン交換済みガラス物品のプリズム結合強度信号が図25に示されている。プリズム結合強度信号は、代わりに、同様の結果を見込んで、図22の下半分に示された横電界(TE)偏波に基づいて計算してもよい。
図24に示されるように、このプリズム結合強度信号は、全内部反射の領域における信号の3つの下落を含み、各下落は、当該技術分野で一般に理解されるように、半値全幅として測定された約30から40ピクセルの幅を有する。これらの下落は、結合共鳴を表し、イオン交換済みガラス物品の表面でのKOスパイク中に存在するKOに対応するであろう。図25は、逆イオン交換済みガラス物品が、逆イオン交換していないガラス物品には存在しない全内部反射から部分反射への移行近くに生じる信号における追加のより狭い下落を示すことを示している。図25における追加の狭い下落は、逆イオン交換していないガラス物品中に存在しない逆イオン交換済みガラス物品中に存在する残留KO濃度に相関する。どの特定の理論によっても束縛する意図はないが、残留KO濃度に関連する下落は、信号における他の下落より狭いであろう。何故ならば、残留KO濃度は、ガラス物品の表面に位置するスパクイ中のKOよりも深い深さに存在し、より狭い結合基準を生じるからである。図25に示された狭い下落は、半値全幅法で測定して、約10ピクセルの幅を有する。それゆえ、図25の幅広い下落は、狭い下落の約3.5倍大きい幅を有する。
図25に示されるように、この信号におけるより狭い下落は、全内部反射の領域における下落の幅よりも少なくとも約3.5倍小さい幅を有する。確認の目的で、実施例1のガラス組成を有するガラス物品のプリズム結合強度信号に、100分に亘る380℃の温度での36質量%のNaNOおよび64質量%のKNOのイオン交換浴中の一段階イオン交換、8時間に亘る420℃の温度での17質量%のLiNOおよび83質量%のNaNOの逆イオン交換浴中の逆イオン交換を施し、次いで、この一段階イオン交換と同じ条件下で、再イオン交換を行った。この追加の例のプリズム結合強度信号が図26に示されている。図26に示されるように、半値全幅法によって決定して、全内部反射領域における広い下落は約20ピクセルの幅を有し、狭い下落は約10ピクセルの幅を有する。それゆえ、広い下落は、狭い下落の約2倍広い幅を有する。図25および26に基づいて、逆イオン交換済みガラス物品のプリズム結合強度信号は、少なくとも2倍広い、または少なくとも3.5倍広いなど、プリズム結合強度信号における第2の結合共鳴よりも少なくとも1.8倍広い第1の結合共鳴幅を有する。
このプリズム結合強度信号における下落の幅は、非対称結合共鳴など、半値全幅法が可能ではない場合、代わりの方法により測定されることがある。ある場合には、結合共鳴の幅は、半値半幅として測定されることがある。別の場合では、その幅は、最も暗い点と基準(ペデスタル)強度との間の全差に対する結合共鳴の最も暗い点から測定される強度の20%変化で測定されることがある。
代わりに、プリズム結合強度信号の二次導関数の大きさを使用して、逆イオン交換していないガラス物品から逆イオン交換済みガラス物品を区別してもよい。当該技術分野で一般に実施されているように、プリズム結合強度信号を、適度な低域フィルタリングによって状態調節して、高周波数ノイズを減少させた。この例において、LOESSアルゴリズム(W. S. Cleveland, "Robust Locally Weighted Regression And Smoothing Scatterplots", Journal of the American Statistical Association, Vol. 74, No. 368 (Dec. 1979), p. 829-836)を用いて、プリズム結合強度信号を平滑化した。基本的な信号が著しく歪められず、結合共鳴が実質的に広げられない限り、同じ効果を持つ他の低域フィルタリング手法を適用してもよい。プリズム結合強度信号をヒストグラムシフトして、全ての点での強度から信号の最低値を除算することによって、コントラストを改善し、次いで、処理済み信号を拡大縮小して、強度範囲0〜256を網羅した。このヒストグラムシフトは、異なるモードの導関数の間の関係に影響しない。この例において、画像幅は、1272列のピクセルであった。
適度の高域フィルタまたはバンドパスフィルタなどの、別の一般に使用されている方法を利用して、照度のゆっくりと変化する角度分布から生じるプリズム結合強度信号のゆっくりと変化する成分を除去してもよい。この追加のフィルタリングは、この例では必要なかったが、照度の角度分布のそのような遅い変化により著しく影響を受けるより広い結合共鳴の歪み(非対称を生じる)を減少させるのに有用であろう。例示の高域フィルタは、1/Lから約5/Lまでの範囲にある空間周波数カットオフを有するであろう。ここで、Lは、信号の長さ、例えば、ピクセルの列の数である。ある場合には、高域フィルタリングの空間周波数カットオフは、1/dLほど高いことがあり、ここで、dLは、2つの最も遠く離れて隣接する結合共鳴の間のピクセル列の間隔である。
図27は、上述したように処理された図24からのプリズム結合強度信号の一次導関数および二次導関数を示す。この例では、結合共鳴の位置(ピクセルの列の位置616、893、1086)での二次導関数の極大値は全て、互いに2.6倍以内にある。逆イオン交換していないガラス物品の結合共鳴は、互いに3倍以内にある二次導関数の極大値を示すことが一般的である。二次導関数の極大値は、一次導関数のゼロ交差に位置しており、これは、結合共鳴の位置を示す。ノイズで誘発されたゼロ交差が一次導関数内に存在することがあり、そのようなノイズで誘発されたゼロ交差は、局所強度コントラストの最小限の要件、信号の局所二次導関数の最小限の要件、一次導関数の次にゼロ交差までの最小間隔の要件、および物理的に可能な光学モードに典型的な一連のことにしたがうか否かを決定するための隣接して検出されたゼロ交差の位置の比較など、当該技術分野で一般に実施されているソフトウェアの設定によって容易に却下される。オペレータが、プリズム結合強度信号における結合共鳴を手動で特定し、任意のノイズで誘発された偽陽性を却下することも容易である。ノイズで誘発されたゼロ交差は、一般に、あまりに近い間隔にあり、多数のピクセルに亘る導関数の著しい偏位(excursion)が可能でなくなり、そのようなノイズで誘発された偽陽性が容易に却下される。
図28は、先に記載されたように処理された図25からの強度信号の一次および二次導関数を示す。結合共鳴は、ピクセルの列数657、930、1093、1146および1159で特定され、どの偽陽性も、ソフトウェアの設定によって却下されている。最初の3つの結合共鳴は互いに3.4倍以内にある最大二次導関数を有する一方で、最後の2つの結合共鳴は、それぞれ、76.9および49.9に二次導関数極大値を有する。それゆえ、最後の2つの結合共鳴は、最初の3つの結合共鳴のいずれかの最大二次導関数の8.9から46倍に及ぶ二次導関数極大値を有する。
図29は、先に記載されたように処理された図26からの強度信号の一次および二次導関数を示す。結合共鳴は、簡単にするために、最も近くの列に丸められた、ピクセルの列838、1023、1124、1137、および1150に位置している。第1と第2の結合共鳴での二次導関数極大値は、それぞれ、13.5および14.0とほぼ等しい。最後の3つの結合共鳴の二次導関数極大値は、それぞれ、88.7、71.1、および42.5である。それゆえ、最後の3つの結合共鳴は、最初の2つの結合共鳴のいずれかの二次導関数極大値の3から6.6倍の及ぶ二次導関数極大値を有する。それに加え、図29の左側に示された第1の結合共鳴に対して、最後の3つの結合共鳴の二次導関数極大値は、少なくとも3.15から6.6倍大きい。
これらの例の分析を行う際に、反りが実質的にないガラス物品を選択して、反りによる結合共鳴の広がりを避けた。それに加え、測定に使用した屈折率流体は、ガラス物品の屈折率とプリズムの屈折率との間の屈折率、好ましくはプリズムの屈折率により近い屈折率を有するべきである。例えば、ガラス物品が1.49〜1.52の範囲の屈折率を有し、プリズムの屈折率が1.72である場合、屈折率流体の屈折率の好ましい範囲は、1.6〜1.72であろう。光学的遮光体を用いて、最新技術で公知のように、適切なコントラストで広い結合共鳴を示してもよい。
この二次導関数極大値は、補間なく測定した。あるいは、二次導関数極大値はピクセル間で生じるであろうから、信号が、ピクセル当たり5つのデータ点など、より緻密な数々のデータ点で補間され、次いで、低域フィルタリングされる場合、より正確な比較が可能である。そのような場合、最も狭い結合共鳴に関する二次導関数のピーク値は、より高くなる、真の値により近くなるであろう。より広い結合共鳴は、測定センサの制限により実質的に影響を受けないであろう。何故ならば、それらの結合共鳴は、結合共鳴の線幅当たりさらに多くのピクセルにより通常サンプリングされるからである。
これらの例から、互いに3.5倍以内にある二次導関数極大値を有する広い結合共鳴が少なくとも3つのある場合、逆イオン交換済みガラス物品は、5倍超大きい、6倍超大きい、9倍超大きい、またはそれより大きいなど、第1の結合共鳴のものより4倍超大きい二次導関数極大値を有する結合共鳴を少なくとも1つ示すことが示される。
さらに、互いに2倍以内にある二次導関数極大値を有する広い結合共鳴が2つしかない場合、逆イオン交換済みガラス物品は、4倍大きい、5倍大きい、6倍大きい、またはそれより大きいなど、その二次導関数が、結合共鳴のいずれかの最低の二次導関数極大値より少なくとも3倍大きい結合共鳴を少なくとも1つ示す。
代わりの測定過程において、プリズム結合測定は、780nmなどのより長い波長で得られるであろう。ある場合には、プリズム結合測定の解像度は、狭い結合共鳴の近い間隔のため、またはガラス物品における中程度の反りのために、適切ではないことがある。780nmなどのより長い波長での測定は、反りと、導波光学モードのより大きい実効屈折率間隔に対応する結合共鳴のいくぶん大きい間隔に対する感度が減少している。2つのタイプの共鳴の二次導関数の相対的幅または相対的大きさの同じ基準を、780nmに適用することができるが、より高い実効屈折率およびより広い結合共鳴を有する低次モードは、780nmでより強力に結合する傾向にあり、よって、所望であれば、より保守的な基準を選択してもよい。詳しくは、595nmでの測定が、可能ではない、または著しい反りのために疑わしい場合、ここに記載されたような逆イオン交換済みガラス物品は、同じ偏波状態にある別の結合共鳴のものより少なくとも1.8倍狭い半値半幅を有する結合共鳴を780nmで少なくとも1つ示すであろう。具体的な実施の形態において、より広い結合共鳴は、最高の実効屈折率を有する最低次モードのものである。より保守的な基準において、ここに記載されたような逆イオン交換済みガラス物品は、少なくとも3倍狭い、少なくとも4倍狭い、またはそれより狭いなど、同じ偏波状態にある別の結合共鳴のものより少なくとも2.5倍狭い半値半幅を有する結合共鳴を780nmで少なくとも1つ示すであろう。具体的な実施の形態において、より広い結合共鳴は、最高の実効屈折率を有する最低次モードのものである。
同様に、595nmでの測定が、可能ではない、または著しい反りのために疑わしい場合、ここに記載されたような逆イオン交換済みガラス物品は、同じ偏波状態にある別の結合共鳴のものより少なくとも3倍高いピークの二次導関数を有する結合共鳴を780nmで少なくとも1つ示すであろう。より保守的な基準において、ここに記載されたような逆イオン交換済みガラス物品は、少なくとも4倍高い、少なくとも5倍高い、少なくとも6倍高い、少なくとも8倍高い、またはそれより高いなど、同じ偏波状態にある別の結合共鳴のピークの二次導関数より少なくとも3.5倍高いピークの二次導関数を有する結合共鳴を780nmで少なくとも1つ示すであろう。具体的な実施の形態において、より低い値の最大二次導関数を有するより広い結合共鳴は、最高の実効屈折率を有する最低次モードのものである。
説明目的のために典型的な実施の形態を述べてきたが、先の記載は、本開示の範囲または付随の特許請求の範囲に対する限定であると考えるべきではない。したがって、本開示または付随の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱せずに、様々な改変、適用、および代替が当業者に想起されるであろう。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品であって、
LiO、NaO、およびKO;
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラスの表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;
前記圧縮深さから前記ガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;および
O濃度がKO濃度極大値まで増加する部分を含むKO濃度プロファイル;
を有するアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態2
前記KO濃度極大値が前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面下約3μmから約30μmの範囲の深さに位置する、実施形態1に記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態3
前記KO濃度極大値が0.05モル%から1.2モル%のKO濃度である、実施形態1または2に記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態4
前記KO濃度極大値が、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面でのKO濃度の0.5%から15%のKO濃度である、実施形態1から3いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態5
前記最大引張応力が少なくとも約50MPaである、実施形態1から4いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態6
前記圧縮応力層の最大圧縮応力が少なくとも約600MPaである、実施形態1から5いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態7
約0.1モル%から約10モル%のBをさらに含む、実施形態1から6いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態8
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品がBを実質的に含まない、実施形態1から6いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態9
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が、
約58モル%から約65モル%のSiO
約11モル%から約20モル%のAl
約6モル%から約18モル%のNaO、
0モル%から約6モル%のMgO、
0.1モル%から約13モル%のLiO、および
0モル%から約6モル%のZnO、
を含む、実施形態1から8いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態10
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品が約0.5モル%から約2.8モル%のPを含む、実施形態1から9いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態11
約0.05mmから約1.5mmの範囲の厚さをさらに有する、実施形態1から10いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態12
銀、銅、セシウム、およびルビジウムの内の少なくとも1つをさらに含む、実施形態1から11いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態13
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品がガラスセラミックから作られている、実施形態1から12いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態14
筐体;
前記筐体に少なくとも部分的に内部に設けられた電気部品であって、少なくとも、制御装置、メモリ、および該筐体の前面にまたはそれに隣接して設けられたディスプレイを含む電気部品;および
前記筐体の前面にまたはその上に、かつ前記ディスプレイの上に配置されたカバー物品;
を備えた家庭用電子機器であって、
前記筐体またはカバー物品が、実施形態1から13いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品から作られている、家庭用電子機器。
実施形態15
アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品であって、
LiO、NaO、およびKO;
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラスの表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;
前記圧縮深さから前記ガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;および
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の中心でのKO濃度より少なくとも約0.3モル%高い、約15μmから約25μmの深さでのKO濃度;
を有するアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態16
O濃度極大値が0.3モル%から1.2モル%のKO濃度である、実施形態15に記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態17
約15μmから約25μmの深さが、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面でのKO濃度の0.5%から15%のKO濃度を有する、実施形態15または16に記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態18
前記圧縮応力層の最大圧縮応力が少なくとも約600MPaである、実施形態15から17いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態19
約0.05mmから約1.5mmの範囲の厚さをさらに有する、実施形態15から18いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態20
銀、銅、セシウム、およびルビジウムの内の少なくとも1つをさらに含む、実施形態15から19いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態21
前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品がガラスセラミックから作られている、実施形態15から20いずれか1つに記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
実施形態22
方法であって、
リチウム塩を含む逆イオン交換浴中でイオン交換済みガラス物品を逆イオン交換して、逆イオン交換済みガラス物品を製造する工程、および
再イオン交換浴中で逆イオン交換済みガラス物品を再イオン交換して、再イオン交換済みガラス物品を形成する工程、
を有してなり、
前記再イオン交換済みガラス物品が、
LiO、NaO、およびKO;
前記再イオン交換済みガラス物品の表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;
前記圧縮深さから前記再イオン交換済みガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;および
O濃度がKO濃度極大値まで増加する部分を含むKO濃度プロファイル、
を有する、方法。
実施形態23
前記逆イオン交換済みガラス物品の表面から1μmと10μmの間を除去する工程をさらに含む、実施形態22に記載の方法。
実施形態24
前記除去する工程が、機械的研磨または化学エッチングを含む、実施形態23に記載の方法。
実施形態25
前記逆イオン交換浴が、
3質量%から40質量%のLiNO、および
55質量%から97質量%のNaNO
を含む、実施形態22から24いずれか1つに記載の方法。
実施形態26
前記逆イオン交換浴が多くとも1質量%のKNOしか含まない、実施形態22から25いずれか1つに記載の方法。
実施形態27
前記逆イオン交換浴がKNOを含まない、実施形態22から26いずれか1つに記載の方法。
実施形態28
前記逆イオン交換浴が約320℃から約520℃の温度である、実施形態22から27いずれか1つに記載の方法。
実施形態29
リチウム塩を含む第2の逆イオン交換浴中で前記逆イオン交換済みガラス物品を逆イオン交換する工程をさらに含む、実施形態22から28いずれか1つに記載の方法。
実施形態30
前記第2の逆イオン交換浴が、
0.1質量%から約5.0質量%のLiNO、および
NaNO
を含む、実施形態29に記載の方法。
実施形態31
前記第2の逆イオン交換浴がKNOを実質的に含まない、実施形態29または30に記載の方法。
実施形態32
前記第2の逆イオン交換浴中の逆イオン交換が、約5から約30分の期間に亘る、実施形態29から31いずれか1つに記載の方法。
実施形態33
前記第2の逆イオン交換浴が約320℃から約520℃の温度である、実施形態29から32いずれか1つに記載の方法。
実施形態34
前記逆イオン交換浴中の逆イオン交換が、約2時間から約48時間の期間に亘る、実施形態22から33いずれか1つに記載の方法。
実施形態35
前記再イオン交換浴が、
約15質量%から約40質量%のNaNO、および
約60質量%から約85質量%のKNO
を含む、実施形態22から34いずれか1つに記載の方法。
実施形態36
前記再イオン交換浴中の再イオン交換が、約30分から約120分の期間に亘る、実施形態22から35いずれか1つに記載の方法。
実施形態37
前記再イオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、実施形態22から36いずれか1つに記載の方法。
実施形態38
第2の再イオン交換浴中で前記再イオン交換済みガラス物品を再イオン交換する工程をさらに含む、実施形態22から37いずれか1つに記載の方法。
実施形態39
前記第2の再イオン交換浴が、
約3質量%から約15質量%のNaNO、および
約85質量%から約97質量%のKNO
を含む、実施形態38に記載の方法。
実施形態40
前記第2の再イオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、実施形態38または39に記載の方法。
実施形態41
前記第2の再イオン交換浴中の再イオン交換が、約10分から約30分の期間に亘る、実施形態38から40いずれか1つに記載の方法。
実施形態42
イオン交換浴中でガラス物品をイオン交換して、前記イオン交換済みガラス物品を形成する工程をさらに含む、実施形態22から41いずれか1つに記載の方法。
実施形態43
前記イオン交換浴が、
約15質量%から約40質量%のNaNO、および
約60質量%から約85質量%のKNO
を含む、実施形態42に記載の方法。
実施形態44
前記イオン交換浴中のイオン交換が、約30分から約120分の期間に亘る、実施形態42または43に記載の方法。
実施形態45
前記イオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、実施形態42から44いずれか1つに記載の方法。
実施形態46
第2のイオン交換浴中で前記イオン交換済みガラス物品をイオン交換する工程をさらに含む、実施形態42から45いずれか1つに記載の方法。
実施形態47
前記第2のイオン交換浴が、
約3質量%から約15質量%のNaNO、および
約85質量%から約97質量%のKNO
を含む、実施形態46に記載の方法。
実施形態48
前記第2のイオン交換浴が約350℃から約420℃の温度である、実施形態46または47に記載の方法。
実施形態49
第2の再イオン交換浴中の再イオン交換が、約10分から約30分の期間に亘る、実施形態46から48いずれか1つに記載の方法。
実施形態50
前記再イオン交換済みガラス物品が、
該再イオン交換済みガラス物品の表面でのLiO濃度の約0.5%から約20%の、該再イオン交換済みガラス物品の表面下10μmの深さでのLiO濃度、および
該再イオン交換済みガラス物品の表面でのKO濃度の約0.5%から約20%の、該再イオン交換済みガラス物品の表面下10μmの深さでのKO濃度、
を有する、実施形態22から49いずれか1つに記載の方法。
実施形態51
複数の結合共鳴を含む強度結合プロファイルを有するリチウム含有ガラス物品であって、
前記結合共鳴の第1のものが、該結合共鳴の第2のものの半値半幅値より少なくとも1.8倍大きい半値半幅値を有する、リチウム含有ガラス物品。
実施形態52
前記結合共鳴の第1のものが、前記結合共鳴の第2のものの半値半幅値より少なくとも2倍大きい半値半幅値を有する、実施形態51に記載のリチウム含有ガラス物品。
実施形態53
横磁界偏波および横電界偏波の両方の強度結合プロファイルが、前記結合共鳴の第2のものの半値半幅値より少なくとも1.8倍大きい半値半幅値を有する該結合共鳴の第1のものを含む、実施形態51または52に記載のリチウム含有ガラス物品。
実施形態54
前記結合共鳴の第1のものが、該結合共鳴の第2のものと該結合共鳴の第3のものの半値半幅値より少なくとも1.8倍大きい半値半幅を有する、実施形態51から53いずれか1つに記載のリチウム含有ガラス物品。
実施形態55
複数の結合共鳴を含む平滑化された強度結合プロファイルを含むリチウム含有ガラス物品であって、
前記結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数が、該結合共鳴の第2のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい、リチウム含有ガラス物品。
実施形態56
前記結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数が、前記結合共鳴の第2のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい、実施形態55に記載のリチウム含有ガラス物品。
実施形態57
横磁界偏波および横電界偏波の両方の強度結合プロファイルが、前記結合共鳴の第2のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい該結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数を含む、実施形態55または56に記載のリチウム含有ガラス物品。
実施形態58
前記結合共鳴の第1のものでの平滑化された強度結合プロファイルが、該結合共鳴の第2のものおよび該結合共鳴の第3のものでの平滑化された強度結合プロファイルの二次導関数より少なくとも1.8倍大きい、実施形態55から57いずれか1つに記載のリチウム含有ガラス物品。
100 強化されたアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品
110 第1の表面
112 第2の表面
120 第1の圧縮層
122 第2の圧縮層
130 中央領域
500 家庭用電子機器
502 筐体
504 前面
506 背面
508 側面
510 ディスプレイ
512 カバー基板

Claims (10)

  1. アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品であって、
    LiO、NaO、およびKO;
    前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラスの表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;
    前記圧縮深さから前記ガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;および
    O濃度がKO濃度極大値まで増加する部分を含むKO濃度プロファイル;
    を有するアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
  2. 前記KO濃度極大値が前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面下約3μmから約30μmの範囲の深さに位置する、請求項1記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
  3. 前記KO濃度極大値が0.05モル%から1.2モル%のKO濃度であること、および
    前記KO濃度極大値が、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面でのKO濃度の0.5%から15%のKO濃度であること、
    の少なくとも一方によりさらに特徴付けられる、請求項1または2記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
  4. 筐体;
    前記筐体に少なくとも部分的に内部に設けられた電気部品であって、少なくとも、制御装置、メモリ、および該筐体の前面にまたはそれに隣接して設けられたディスプレイを含む電気部品;および
    前記筐体の前面にまたはその上に、かつ前記ディスプレイの上に配置されたカバー物品;
    を備えた家庭用電子機器であって、
    前記筐体またはカバー物品が、請求項1から3いずれか1項記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品から作られている、家庭用電子機器。
  5. アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品であって、
    LiO、NaO、およびKO;
    前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラスの表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;
    前記圧縮深さから前記ガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;および
    前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の中心でのKO濃度より少なくとも約0.3モル%高い、約15μmから約25μmの深さでのKO濃度;
    を有するアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
  6. 約15μmから約25μmの深さが、前記アルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品の表面でのKO濃度の0.5%から15%のKO濃度を有する、請求項5記載のアルカリアルミノケイ酸塩ガラス物品。
  7. 方法であって、
    リチウム塩を含む逆イオン交換浴中でイオン交換済みガラス物品を逆イオン交換して、逆イオン交換済みガラス物品を製造する工程、および
    再イオン交換浴中で逆イオン交換済みガラス物品を再イオン交換して、再イオン交換済みガラス物品を形成する工程、
    を有してなり、
    前記再イオン交換済みガラス物品が、
    LiO、NaO、およびKO;
    前記再イオン交換済みガラス物品の表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力層;
    前記圧縮深さから前記再イオン交換済みガラス物品中に延在し、少なくとも約40MPaの最大引張応力を有する引張領域;および
    O濃度がKO濃度極大値まで増加する部分を含むKO濃度プロファイル、
    を有する、方法。
  8. 前記逆イオン交換済みガラス物品の表面から1μmと10μmの間を除去する工程をさらに含む、請求項7記載の方法。
  9. 前記逆イオン交換浴が、
    3質量%から40質量%のLiNO、および
    55質量%から97質量%のNaNO
    を含む、請求項7または8記載の方法。
  10. リチウム塩を含む第2の逆イオン交換浴中で前記逆イオン交換済みガラス物品を逆イオン交換する工程をさらに含む、請求項8または9記載の方法。
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