JP2019194143A - 化学強化ガラスの製造方法 - Google Patents

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吉輝 池田
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出 鹿島
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広樹 高橋
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Abstract

【課題】本発明は、化学強化ガラスの圧縮応力層を再形成し、高品質にて化学強化ガラスを再利用する化学強化ガラスの製造方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、工程(1):表層に圧縮応力層を有するガラス板を準備する、ガラス板準備工程、工程(2):前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、前記圧縮応力層の圧縮応力値を低減させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第1のイオン交換工程、工程(3):前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、表層の圧縮応力層の圧縮応力値を増加させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第2のイオン交換工程、を順次含む、化学強化ガラスの製造方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は化学強化ガラスの製造方法に関する。
従来、様々な情報端末装置等のディスプレイ用のカバーガラスとして、薄型ながら割れ等に強いことから、イオン交換等の化学強化によりガラス表面に圧縮応力層を形成した化学強化ガラスが用いられている。
化学強化ガラスは表面に圧縮応力層を有することから、化学強化後において、所望の仕様を満足しないもの、例えば、基準を下回るレベルの外観の傷(ピットやスクラッチ)や反りが生じると、それらの修正は困難であり廃棄せざるを得ない場合があった。
従来、化学強化ガラスの圧縮応力層を除去し再度、化学強化層を形成する方法として、特許文献1には、化学強化したガラスの主表面のエッチングまたは研磨によって、圧縮応力層の一部または全部を除去した後、化学強化工程により圧縮応力層を入れる方法が開示されている。
特許文献1は化学強化ガラスの再生(再利用)を開示するものではないが、圧縮応力層の除去後に、再度圧縮応力層を形成する、という点で、圧縮応力層の再調整は可能である。
特開2010−116276号公報
しかしながら、特許文献1では、エッチングまたは研磨により化学強化ガラス表面の圧縮応力層を除去していることから、圧縮応力層の圧縮応力値の低減レベルが不十分であり、再度化学強化処理を行うと、ガラスの膨張により該当製品の寸法規格を超えてしまう等の問題があった。
また、研磨により完全に圧縮応力層を除去しようとするとガラスの厚さが薄くなるため、所定の製品板厚規格を満足しなくなる等の問題もあった。
本発明は、化学強化ガラス表面の圧縮応力層を再形成し、所定の圧縮応力値を有するとともに、高品質な化学強化ガラスとして再利用する、化学強化ガラスの製造方法の提供を目的とする。
本発明の化学強化ガラスの製造方法は、表層に圧縮応力層を有するガラス板を無機塩組成物に接触させて、該圧縮応力層の圧縮応力値を低減させるようにイオン交換した後、該ガラス板を無機塩組成物に接触させて、表層の圧縮応力層の圧縮応力値を増加させるようにイオン交換する工程を含むことにより、高品質にて化学強化ガラスの再利用を実現できる。
すなわち、本発明は下記の通りである。
[1]以下の工程(1)〜(3)を順次含む、化学強化ガラスの製造方法。
(1)表層に圧縮応力層を有するガラス板を準備する、ガラス板準備工程
(2)前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、前記圧縮応力層の圧縮応力値を低減させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第1のイオン交換工程
(3)前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、表層の圧縮応力層の圧縮応力値を増加させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第2のイオン交換工程
[2]前記第1のイオン交換工程と、前記第2のイオン交換工程と、の間に、前記ガラス板表面を研磨する、研磨工程を含む、[1]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[3]前記研磨工程において、ガラス板表面を1μm以上研磨する、[2]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[4]前記研磨工程において、板厚方向に対向する2つのガラス板主面について、同じ研磨量を研磨する、[3]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[5]前記第1のイオン交換工程と、前記第2のイオン交換工程と、の間に、前記ガラス板表面を、フッ酸を含む薬液によりエッチングする、エッチング工程を含む、[1]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[6]前記第1のイオン交換工程における前記1組と、前記第2のイオン交換工程における前記1組とは、同じ1組のイオンの組み合わせである、[1]〜[5]のいずれか1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[7]前記1組のイオンの組み合わせは、KイオンとNaイオンとの組み合わせである、[6]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[8]前記第1のイオン交換工程において、前記ガラス板を50質量%以上のNaNOを含む無機塩組成物に接触させる、[7]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[9]前記第2のイオン交換工程において、前記ガラス板を75質量%以上のKNOを含む無機塩組成物に接触させる、[7]または[8]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[10]前記第1のイオン交換工程において、2組のイオン交換を行い、且つ、
前記第2のイオン交換工程において、2組のイオン交換を行う、[1]〜[9]のいずれか1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[11]前記第1のイオン交換工程における前記2組と、前記第2のイオン交換工程における前記2組とは、同じ2組のイオンの組み合わせである、[10]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[12]前記2組のイオンの組み合わせは、KイオンとNaイオンとの組み合わせ、および、NaイオンとLiイオンとの組み合わせである、[11]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[13]前記第1のイオン交換工程において、前記ガラス板を5質量%以上のLiNOおよび、50質量%以上のNaNOを含む無機塩組成物に接触させる、[12]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[14]前記第1のイオン交換工程において、前記ガラス板を5質量%以上のLiNO、50質量%以上のNaNOおよび3質量%以上20質量%以下のKNOを含む無機塩組成物に接触させる、[12]に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[15]前記第2のイオン交換工程において、前記ガラス板を55質量%以上のNaNOを含む無機塩組成物に接触させた後、75質量%以上のKNOを含む無機塩組成物に接触させる、[12]〜[14]のいずれか1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[16]前記第1のイオン交換工程により、前記ガラス板表面の圧縮応力を100MPa以下にする、[1]〜[15]のいずれか1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
[17]前記ガラス板は、少なくとも一部に曲率半径100mm以下の曲面部を有する、[1]〜[16]のいずれか1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
本発明の化学強化ガラスの製造方法によれば、表層に圧縮応力層を有するガラス板の該圧縮応力層の圧縮応力値をイオン交換により効果的に低減させた後、イオン交換により圧縮応力層の圧縮応力値を増加させて所定の値を得るとともに、ガラスの膨張または強度の低下等を抑制し、高品質な化学強化ガラスとしての再利用を実現できる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施できる。
本明細書において数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。また、本明細書において、ガラスの組成(各成分の含有量)について、特に断らない限り、酸化物基準のモル百分率表示で説明する。
本発明の一実施形態に係る化学強化ガラスを製造する方法(以下、本製造方法とも略す。)を以下に説明する。
本製造方法は、以下の工程(1)〜(3)を順次含む。
(1)表層に圧縮応力層を有するガラス板を準備する、ガラス板準備工程
(2)前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、前記圧縮応力層の圧縮応力値を低減させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第1のイオン交換工程
(3)前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、表層の圧縮応力層の圧縮応力値を増加させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第2のイオン交換工程
以下、各工程について説明する。
<工程(1)>
工程(1)は、表層に圧縮応力層を有するガラス板を準備する工程である。ガラス板の組成は、成形、化学強化処理による強化が可能な組成であればよい。ガラス板として、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、鉛ガラス、アルカリバリウムガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等が挙げられる。
ガラス板の組成としては、例えば、下記に示す組成が挙げられる。
酸化物基準のモル百分率表示で、SiOを50〜80%、Alを2〜25%、LiOを0.1〜20%、NaOを0.1〜18%、KOを0〜10%、MgOを0〜15%、CaOを0〜5%、Pを0〜5%、Bを0〜5%、Yを0〜5%およびZrOを0〜5%を含むガラス。
ガラス板は、例えば、所定のガラス原料を連続溶融炉に投入し、ガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、成形装置に供給した上で溶融ガラスを板状に成形し、徐冷して製造できる。なお、ガラス板の成形方法は、ダウンドロー法(例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウン法およびリドロー法等)、フロート法、ロールアウト法およびプレス法等が挙げられる。
ガラス板の厚さは、カバーガラスの仕様により特に制限されないが、化学強化処理を効果的に行うために、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、1mm以下がさらに好ましく、0.85mm以下が特に好ましい。また、ガラス板の厚さの下限は特に制限されないが、0.1mm以上であればよく、0.2mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましい。また、ガラス板は、例えば、均一な板厚を有する平板形状、スマートフォンに代表される2.5Dカバーガラスや3Dカバーガラス等、少なくとも一部に曲面部または屈曲部等を有する三次元形状のものが挙げられる。なお、上記のガラス板の厚さの好ましい範囲は、化学強化ガラス板の厚さの好ましい範囲としても適用できる。
本製造方法は、このような三次元形状のガラスの場合、ガラスの膨張等を抑制し、高品質に化学強化ガラスを再生できる効果を特に発揮しやすい。三次元形状のガラス板としては、例えば、少なくとも一部に曲率半径100mm以下の曲面部を有するガラス板が挙げられる。具体的には、平面視で、矩形状のガラス板において、対向する2辺が曲面形状となる三次元形状のガラス板、該矩形状のガラス板のうち4隅を含む周辺が曲面形状となる三次元形状のガラス板、等が挙げられる。
ガラス板の表層に圧縮応力層を形成する化学強化処理は、ガラス板を無機塩組成物に接触させて、該ガラス中の金属イオンと、該無機塩組成物中にある、該金属イオンよりイオン半径の大きい金属イオンと、を置換する処理である。
無機塩組成物にガラス板を接触させる方法としては、ペースト状の無機塩組成物をガラス板に塗布する方法、無機塩組成物の水溶液をガラス板に噴射する方法、融点以上に加熱した無機塩組成物の溶融塩の塩浴にガラス板を浸漬させる方法などが挙げられる。これらの中では、生産性を向上させる観点から、無機塩組成物の溶融塩にガラス板を浸漬させる方法が好ましい。
無機塩組成物の溶融塩にガラス板を浸漬させる方法による化学強化処理は、例えば、次の手順で実施できる。まずガラス板を100℃以上に予熱し、該溶融塩を、化学強化を行う温度に調整する。次いで予熱したガラス板を溶融塩中に所定の時間浸漬した後、ガラス板を溶融塩中から引き上げ、放冷する。
化学強化ガラス板の表層に形成される圧縮応力層のうち、最表面における圧縮応力値(CS)は、特に限定されないが、通常500MPa以上が好ましく、600MPa以上がより好ましく、700MPa以上がさらに好ましい。
なお、化学強化ガラス板の圧縮応力層の圧縮応力値および圧縮応力層深さは表面応力計(例えば、折原製作所社製FSM−6000)および散乱光光弾性応力計(例えば、折原製作所社製SLP−1000)により測定できる。
また、表層に圧縮応力層を有する化学強化ガラス板としては、例えば、外観の傷(例えば、ピットおよびスクラッチ等)が所望の仕様を満足しないものが挙げられる。
外観の傷が所望の仕様を満足しない化学強化ガラス板としては、例えば、暗室環境で照度5000ルクスの照明下、ガラスと判定者の目との距離を50cmとしてガラス外観観察をした際に、傷などの見識可能な外観不良が存在する化学強化ガラス板が挙げられる。また、見識可能な不良となる傷としては、上記環境下で0.1mmの幅を持つスクラッチ、0.05mm〜0.1mmの幅かつ1mm以上の長さを持つスクラッチなどが挙げられる。
<工程(2)>
工程(2)は、表層に圧縮応力層を有する化学強化ガラス板を無機塩組成物に接触させて、前記圧縮応力層の圧縮応力値を低減させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第1のイオン交換工程である。
第1のイオン交換工程においては、ガラス中のイオンと、該イオンよりも小さいイオン半径を有するイオンとをイオン交換させて、該圧縮応力層の圧縮応力値を低減させる。
第1のイオン交換工程により交換するイオンの組み合わせは少なくとも1組以上であればよく、2組以上としてもよい。交換するイオンの組み合わせとしては、例えば、下記が挙げられる。
・ガラス中のKイオンと無機塩組成物中のNaイオン
・ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のLiイオン
また、例えば、2組のイオン交換を行う場合のイオンの組み合わせとして、以下に示す組合せが挙げられる。
・ガラス中のKイオンと無機塩組成物中のNaイオン、およびガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のLiイオン
第1のイオン交換工程で用いる無機塩組成物に含まれる塩としては、例えば、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、ホウ酸カリウム、硫酸カリウム、硝酸リチウム、炭酸リチウム、塩化リチウム、ホウ酸リチウム、硫酸リチウムが挙げられ、これらは単独で添加しても、複数種を組み合わせて添加してもよい。
第1のイオン交換工程で用いる無機塩組成物に含まれる塩の種類およびその含有量は、イオン交換により圧縮応力層による圧縮応力値が低減するように、適宜設定できる。
無機塩組成物に含まれる塩の種類およびその含有量としては、例えば、下記が挙げられる。
・ガラス中のKイオンと無機塩組成物中のNaイオンとをイオン交換する場合、NaNOを50質量%以上含む無機塩組成物の使用が好ましい。また、NaNOを55質量%以上含む無機塩組成物の使用がより好ましく、NaNOを60質量%以上含む無機塩組成物の使用がさらに好ましい。
・ガラス中のKイオンと無機塩組成物中のNaイオン、およびガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のLiイオンとをイオン交換する場合、LiNOを5質量%以上およびNaNOを50質量%以上含む無機塩組成物の使用が好ましい。
また、LiNOを10質量%以上およびNaNOを55質量%以上含む無機塩組成物の使用がより好ましく、LiNOを15質量%以上およびNaNOを60質量%以上含む無機塩組成物の使用がさらに好ましい。
さらに、ガラス中のKイオンと無機塩組成物中のNaイオン、およびガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のLiイオンとをイオン交換する場合、無機塩組成物に含まれる塩の種類およびその含有量としては、例えば、下記が挙げられる。
・LiNOを5質量%以上、NaNOを50質量%以上およびKNOを3質量%以上20質量%以下含む無機塩組成物の使用が好ましい。すなわち、ガラス中のKイオンと無機塩組成物中のNaイオンをイオン交換する場合であっても、無機塩組成物にKNOを上記の割合含ませると、Kイオンによる圧縮応力がガラス組成の方かいを防ぐ効果がある理由から好ましい。
また、LiNOを10質量%以上、NaNOを55質量%以上およびKNOを5質量%以上18質量%以下含む無機塩組成物の使用がより好ましく、LiNOを15質量%以上、NaNOを60質量%以上およびKNOを7質量%以上15質量%以下含む無機塩組成物の使用がより好ましい。
第1のイオン交換工程における化学強化ガラス板と無機塩組成物との接触温度は特に制限されないが、イオン交換速度を速めて生産性を向上させる観点から、310℃以上が好ましく、330℃以上がより好ましく、350℃以上がさらに好ましい。また、塩の揮散を低減する観点から、上記接触温度は530℃以下が好ましく、500℃以下がより好ましく、450℃以下がさらに好ましい。
第1のイオン交換工程における化学強化ガラス板と無機塩組成物との接触時間は特に制限されないが、時間変動によるイオン交換レベルのバラつきを低減させる観点から、1時間以上が好ましく、3時間以上がより好ましく、5時間以上がさらに好ましい。また、生産性を向上させる観点から、72時間以下が好ましい。
第1のイオン交換工程により低減させた圧縮応力層の圧縮応力値は、低いほど好ましく、圧縮応力層が完全に除去されることが最も好ましい。例えば、第1のイオン交換工程後の圧縮応力層の圧縮応力値(CS)は、表面からの深さ50μmにおいて、10MPa以下が好ましく、7MPa以下がより好ましく、4MPa以下がさらに好ましく、0MPaが最も好ましい。また、第1のイオン交換工程後のガラス表面の圧縮応力値は、100MPa以下であればよく、50Mpa以下が好ましく、20MPa以下がより好ましく、10MPa以下がさらに好ましい。
<工程(3)>
工程(3)は、工程(2)において圧縮応力値を低減させたガラス板を無機塩組成物に接触させて、該ガラス板の表層に形成する圧縮応力層の圧縮応力値を増加させるように、少なくとも1組のイオン交換をして化学強化する、第2のイオン交換工程である。具体的には、第2のイオン交換工程においては、ガラス中のイオンと、該イオンよりも大きいイオン半径を有するイオンとをイオン交換させて、圧縮応力層の圧縮応力値を増加させる。
第2のイオン交換工程により交換するイオンの組み合わせは少なくとも1組以上であればよく、2組以上としてもよい。交換するイオンの組み合わせとしては、例えば、下記が挙げられる。
・ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のKイオン
・ガラス中のLiイオンと無機塩組成物中のNaイオン
また、例えば、2組のイオン交換を行う場合のイオンの組み合わせとしては、以下に示す組合せが挙げられる。
・ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のKイオン、およびガラス中のLiイオンと無機塩組成物中のNaイオン
第2のイオン交換工程に用いる無機塩組成物に含まれる塩としては、例えば、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、ホウ酸カリウム、硫酸カリウム、が挙げられ、これらは単独で添加しても、複数種を組み合わせて添加してもよい。
第2のイオン交換工程に用いる無機塩組成物に含まれる塩の種類およびその含有量は、所望の圧縮応力値および圧縮応力層深さが得られるように適宜設定できる。
例えば、ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のKイオンとをイオン交換する方法としては、ガラス板と接触する無機塩組成物として、KNOを75質量%以上含む無機塩組成物の使用が好ましい。また、KNOを80質量%以上含む無機塩組成物の使用がより好ましく、KNOを85質量%以上含む無機塩組成物の使用がさらに好ましい。
また、第2のイオン交換工程において2組以上のイオンを交換する場合、2段階以上のイオン交換によりガラス板を化学強化してもよい。2段階以上のイオン交換として、例えば、下記が挙げられる。
・第1段階のイオン交換として、55質量%以上のNaNOを含む無機塩組成物にガラス板を接触させて、該ガラス中のLiイオンと無機塩組成物中のNaイオンとをイオン交換した後に、
第2段階のイオン交換として、75質量%以上のKNOを含む無機塩組成物にガラス板を接触させて、ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のKイオンとをイオン交換する。
上記の第1段階のイオン交換時の無機塩組成物におけるNaNOの含有量は、60質量%以上が好ましく、65質量%以上がより好ましい。また、上記の第2段階のイオン交換時の無機塩組成物におけるKNOの含有量は、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましい。
第1のイオン交換工程[工程(2)]と第2のイオン交換工程[工程(3)]におけるイオン交換するイオンの組み合わせは、同じでもよいし、異なってもよい。また、第1のイオン交換工程と第2のイオン交換工程においてイオン交換するイオンの組み合わせの数は、同じでもよいし、異なってもよい。
第1のイオン交換工程および第2のイオン交換工程における組み合わせとしては、例えば、以下が挙げられる。
(a)第1のイオン交換工程および第2のイオン交換工程において同じ1組のイオンの組み合わせをイオン交換する。
(b)第1のイオン交換工程および第2のイオン交換工程において、異なる1組のイオンの組み合わせをイオン交換する。
(c)第1のイオン交換工程において2組のイオン交換を行った後に、第2のイオン交換工程において該2組と同じ2組のイオン交換を行う。
(d)第1のイオン交換工程において1組のイオン交換を行った後に、第2のイオン交換工程で2組のイオン交換を行う。
(e)第1のイオン交換工程において2組のイオン交換を行った後に、第2のイオン交換工程で1組のイオン交換を行う。
上記(a)としては、第1のイオン交換工程において、ガラスのKイオンと無機塩組成物中のNaイオンとをイオン交換した後に、第2のイオン交換工程において、該ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のKイオンとをイオン交換する例が挙げられる。
上記(c)としては、第1のイオン交換工程において、ガラス中のKイオンと無機塩組成物中のNaイオン、および該ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のLiイオンとをイオン交換した後に、第2のイオン交換工程において、該ガラス中のNaイオンと無機塩組成物中のKイオン、および該ガラス中のLiイオンと無機塩組成物中のNaイオンとをイオン交換する例が挙げられる。
第2のイオン交換工程におけるガラス板と無機塩組成物との接触温度は特に制限されないが、イオン交換速度を速めて生産性を向上させる観点から、310℃以上が好ましく、330℃以上がより好ましく、350℃以上がさらに好ましい。また、塩の揮散を低減する観点から、上記接触温度は530℃以下が好ましく、500℃以下がより好ましく、475℃以下がさらに好ましい。
第2のイオン交換工程におけるガラス板と無機塩組成物との接触時間は特に制限されないが、時間変動によるイオン交換レベルのバラつきを低減させる観点から、30分以上が好ましく、45分以上がより好ましく、1時間以上がさらに好ましい。また、生産性を向上させる観点から、20時間以下が好ましい。
第2のイオン交換工程後に形成される圧縮応力層の圧縮応力値(CS)は、特に限定されないが、表面からの深さ50μmにおいて、15MPa以上が好ましく、20MPa以上がより好ましく、25MPa以上がさらに好ましい。また、第2のイオン交換工程後のガラス表面の圧縮応力値も、特に限定されないが、500MPa以上であればよく、600Mpa以上が好ましく、700MPa以上がより好ましく、800MPa以上がさらに好ましい。
<研磨工程/エッチング工程>
本製造方法は、第1のイオン交換工程と第2のイオン交換工程との間に、ガラス板表面を研磨する研磨工程または、ガラス表面をエッチングするエッチング工程を含んでもよい。圧縮応力値を低減したガラス板表面を研磨またはエッチングすることで、ガラス板表面のミクロな傷が除去され、第2のイオン交換工程による化学強化後のガラス板の面強度を向上できる。
なお、研磨工程においては、ガラスの反り防止の点から、板厚方向に対向する2つのガラス板主面について、同じ研磨量を研磨することが好ましい。研磨条件は特に制限されず、所望の表面粗さとなる条件で行うとよい。
研磨工程におけるガラス板表面の研磨量は特に限定されないが、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上がさらに好ましい。また、該研磨工程における研磨量は、通常25μm以下である。
研磨手段としては、例えば、酸化セリウム、コロイダルシリカ等の砥粒を使用できる。砥粒平均粒径は、0.02〜2.0μmが好ましく、砥粒の濃度として、スラリーとした再の比重は1.03〜1.13が好ましい。研磨圧は6〜20kPaが好ましく、研磨装置の定盤の回転速度は最外周の周速が毎分20〜100mであることが好ましい。一例として、平均粒径約1.2μmの酸化セリウムを水に分散させて比重1.07のスラリーを作製し、表面が不織布またはスウェードの研磨パッドを用いて、研磨圧9.8kPaの条件で、片面あたり0.5μm以上のガラス板の表面を研磨する等の一般的な方法で実施できる。また、研磨工程では、ショアA硬度が25〜65°かつ100g/cmでの沈み込み量が0.05mm以上となる、表面が不織布又はスウェードの研磨パッドが適用できる。この中でも、コスト面から不織布の研磨パッドの使用が好ましい。
エッチング工程によるエッチングは、例えば、フッ酸を含む薬液によりエッチングできる。エッチング工程によるエッチング量は特に限定されないが、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上がさらに好ましい。また、該エッチング工程におけるエッチング量は通常25μm以下である。
本製造方法により製造される化学強化ガラスは、上記工程(3)前のガラス板の長手方向の長さに対する、上記工程(3)後のガラス板の長手方向の長さの膨張率は、0.20%以下が好ましく、0.17%以下がより好ましく、0.15%以下がさらに好ましい。ここでいう長手方向とは、例えば、平面視で長方形の外縁をなすガラス板の長辺方向と平行する長手方向が挙げられる。
本製造方法では、工程(1)〜(3)の各工程間にガラス板を洗浄する洗浄工程をさらに含むことが好ましい。該洗浄工程では、工水、イオン交換水等を使用でき、この中でもイオン交換水の使用が好ましい。
洗浄の条件は洗浄液によっても異なるが、イオン交換水を用いる場合には0〜100℃の温度で洗浄すると、付着した塩を完全に除去できる点から好ましい。洗浄工程では、イオン交換水等が入っている水槽にガラスを浸漬する方法や、ガラス表面を流水にさらす方法、シャワーにより洗浄液をガラス表面に向けて噴射する方法等、様々な方法を使用できる。
本製造方法で製造される化学強化ガラスは、既存の成形法で成形可能な寸法を有しており、最終的には化学強化後[工程(3)後]に使用目的に適した大きさに切断してもよく、化学強化をする前に所定の寸法に切断されたガラス板を化学強化したものでもよい。すなわち、タブレットPCまたはスマートフォン等のディスプレイから、自動車用ガラス、ビル若しくは住宅の窓ガラスなどの大きさまで対応できる。化学強化ガラスの外縁は、矩形に限らず、円形または多角形などの形状でもよく、穴あけ加工が施されたガラスでもよい。
1.評価方法
本実施例における各種評価は以下に示す分析方法により行った。
(表面応力)
ガラスの表面圧縮応力値(単位:MPa)と各深さにおける圧縮応力値(CS、CSk、単位:MPa)および圧縮応力層の深さ(DOL、単位:μm)は、折原製作所社製表面応力計(FSM−6000)および折原製作所社製散乱光光弾性応力計(SLP−1000)を用いて測定した。
(引張応力)
引張応力値は(CT、単位:MPa)は、特開2016−142600号公報に開示される応力プロファイル算出方法を用いて、応力分布を測定し、その応力分布を厚みで積分し、算出した。
(長さ)
ガラス板の長さは、株式会社ミツトヨ製のデジタルノギスを用いて下記寸法のガラス板の長手方向の長さを測定した。
(表面傷)
暗室環境で照度5000ルクスの照明下、ガラスと判定者の目との距離を50cmとし、ガラス外観観察をした際に、傷などの規格判定上異常と判定されるかによって、判別した。ここでは、上記環境下で、0.1mmの幅を持つスクラッチ、もしくは0.05mm〜0.1mmの幅かつ1mm以上の長さを持つスクラッチと判定できる傷を異常と判定した。
2.化学強化ガラスの製造
<実施例1>
[工程(1)]
フロート法により製造された下記に示す組成(酸化物基準のモル百分率表示)であり、120mm×60mm×0.55mmのガラス板を、下記イオン交換条件により、表層に圧縮応力層を形成させたガラス板を用意した。
ガラスA:SiO70%、Al7.5%、Li 8.0%、Na 5.3%、K 1.0%、MgO 7.0%、CaO 0.2%およびZrO1.0%
(イオン交換条件)
第1段階のイオン交換として、450℃に保持された100質量%の硝酸ナトリウムからなる無機塩組成物の溶融塩浴槽中に、上記のガラス板を1.5時間浸漬した。その後、ガラス板を浴槽から取り出し、ガラス板の表面を洗浄し、乾燥させた。
第2段階のイオン交換として、乾燥後のガラス板を、425℃に保持された100質量%の硝酸カリウムからなる無機塩組成物の溶融塩浴槽中に1.5時間浸漬した。その後、ガラス板を浴槽から取り出し、ガラス板の表面を洗浄し、乾燥させた。
[工程(2)]
工程(1)で準備したガラス板を、450℃に保持された、20質量%の硝酸リチウムおよび80質量%の硝酸ナトリウムからなる無機塩組成物の溶融塩浴槽中に30時間浸漬した。その後、ガラス板を浴槽から取り出し、ガラス板の表面を洗浄し、乾燥させた。工程(2)の後のガラス板は、ガラス表面の圧縮応力値が100[MPa]以下であった。
[研磨工程]
研磨スラリーとして、平均粒子直径(d50)が1.2μmの酸化セリウムを水に分散させて比重1.07のスラリーを作製した。次に、得られたスラリーを用いて、ショアA硬度が58°、100g/cmでの沈み込み量が0.11mmの不織布研磨パッドを用いて、研磨圧9.8kPaの条件で、ガラス板の両面を同時に各々5μm研磨した。
[工程(3)]
ガラス板を下記条件によりイオン交換して、実施例1の化学強化ガラスを得た。
(イオン交換条件)
第1段階のイオン交換として、450℃に保持された100質量%の硝酸ナトリウムからなる無機塩組成物の溶融塩浴槽中に1.5時間浸漬した。その後、ガラス板を浴槽から取り出し、ガラス板の表面を洗浄し、乾燥させた。
第2段階のイオン交換として、乾燥後のガラス板を、425℃に保持された100質量%の硝酸カリウムからなる無機塩組成物の溶融塩浴槽中に1.5時間浸漬した。その後、ガラス板を浴槽から取り出し、ガラス板の表面を洗浄し、乾燥させた。
<実施例2、3>
工程(2)のイオン交換条件を表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2、実施例3の化学強化ガラスを作製した。
<実施例4、5>
工程(2)のイオン交換条件を表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4、実施例5の化学強化ガラスを作製した。とくに、実施例4、実施例5は、工程(2)において、実施例1〜3とは異なり、KNHを所定の割合含有させた無機塩組成物にガラス板を浸漬させイオン交換を実施した。
<比較例1>
工程(2)を行なわずに、ガラス板を研磨処理して追加の化学強化処理を実施した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の化学強化ガラスを作製した。
上記で得られた化学強化ガラスについて各種評価を行った、ガラスの処理条件及び評価結果も表1に併せ示す。本評価では、長手方向長さ膨張率規格を0.070%〜0.100%と設定して評価を実施した。製品仕様により規格は異なるものの、比較例1では実施例1〜5に比べて大きい膨張率を示した。
Figure 2019194143
表1に示すように、実施例1〜5では、圧縮応力層の圧縮応力値を第1のイオン交換工程[工程(2)]により効果的に低減させることで、第2のイオン交換工程[工程(3)]により圧縮応力層の圧縮応力値を増加させた際のガラスの膨張を抑制できた。とくに、工程(1)において準備した化学強化ガラスと同様のCS、DOLおよび寸法であり、且つ表面傷のない、高品質の化学強化ガラスが得られた。
一方、比較例1では、第1のイオン交換工程を実施せず、第2のイオン交換工程により圧縮応力層の圧縮応力値を増加させた結果、ガラス板が大きく膨張した。その結果、工程(1)において準備した化学強化ガラスと同様の寸法の化学強化ガラスが得られなかった。
これらの結果から、表層に圧縮応力層を有するガラス板の該圧縮応力層の圧縮応力値をイオン交換により低減させた後、再度イオン交換して圧縮応力層の圧縮応力値を増加させることで、高品質にて化学強化ガラスを再利用できることがわかった。
本発明の化学強化ガラスの製造方法によれば、高品質にて化学強化ガラスを再利用することができる。本発明の化学強化ガラスの製造方法により得られる化学強化ガラスは、携帯電話、デジタルカメラまたはタッチパネルディスプレイ等のディスプレイ用カバーガラスに使用できる。

Claims (17)

  1. 以下の工程(1)〜(3)を順次含む、化学強化ガラスの製造方法。
    (1)表層に圧縮応力層を有するガラス板を準備する、ガラス板準備工程
    (2)前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、前記圧縮応力層の圧縮応力値を低減させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第1のイオン交換工程
    (3)前記ガラス板を無機塩組成物に接触させて、表層の圧縮応力層の圧縮応力値を増加させるように、少なくとも1組のイオン交換を行う、第2のイオン交換工程
  2. 前記第1のイオン交換工程と、前記第2のイオン交換工程と、の間に、前記ガラス板表面を研磨する、研磨工程を含む、請求項1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  3. 前記研磨工程において、ガラス板表面を1μm以上研磨する、請求項2に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  4. 前記研磨工程において、板厚方向に対向する2つのガラス板主面について、同じ研磨量を研磨する、請求項3に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  5. 前記第1のイオン交換工程と、前記第2のイオン交換工程と、の間に、前記ガラス板表面を、フッ酸を含む薬液によりエッチングする、エッチング工程を含む、請求項1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  6. 前記第1のイオン交換工程における前記1組と、前記第2のイオン交換工程における前記1組とは、同じ1組のイオンの組み合わせである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  7. 前記1組のイオンの組み合わせは、KイオンとNaイオンとの組み合わせである、請求項6に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  8. 前記第1のイオン交換工程において、前記ガラス板を50質量%以上のNaNOを含む無機塩組成物に接触させる、請求項7に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  9. 前記第2のイオン交換工程において、前記ガラス板を75質量%以上のKNOを含む無機塩組成物に接触させる、請求項7または請求項8に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  10. 前記第1のイオン交換工程において、2組のイオン交換を行い、且つ、
    前記第2のイオン交換工程において、2組のイオン交換を行う、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  11. 前記第1のイオン交換工程における前記2組と、前記第2のイオン交換工程における前記2組とは、同じ2組のイオンの組み合わせである、請求項10に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  12. 前記2組のイオンの組み合わせは、KイオンとNaイオンとの組み合わせ、および、NaイオンとLiイオンとの組み合わせである、請求項11に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  13. 前記第1のイオン交換工程において、前記ガラス板を5質量%以上のLiNOおよび、50質量%以上のNaNOを含む無機塩組成物に接触させる、請求項12に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  14. 前記第1のイオン交換工程において、前記ガラス板を5質量%以上のLiNO、50質量%以上のNaNOおよび3質量%以上20質量%以下のKNOを含む無機塩組成物に接触させる、請求項12に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  15. 前記第2のイオン交換工程において、前記ガラス板を55質量%以上のNaNOを含む無機塩組成物に接触させた後、75質量%以上のKNOを含む無機塩組成物に接触させる、請求項12〜14のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  16. 前記第1のイオン交換工程により、前記ガラス板表面の圧縮応力を100MPa以下にする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  17. 前記ガラス板は、少なくとも一部に曲率半径100mm以下の曲面部を有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
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