JP2017029111A - ピックル液、食肉及び食肉加工品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セルロース及び/又は水溶性多糖類を含むピックル液であって、該ピックル液の粘度値Bと粘度値Aの比(B/A)が、0.8以上である、ピックル液(ただし、粘度値Aは該ピックル液を加熱せず5℃で測定した際の粘度値であり、粘度値Bは該ピックル液を60℃で30分間加熱した後に5℃に戻した際の粘度値である)である。
【選択図】なし
Description
(1)セルロース及び/又は水溶性多糖類を含むピックル液であって、該ピックル液の粘度値Bと粘度値Aの比(B/A)が、0.8以上である、ピックル液。
(ただし、粘度値Aは該ピックル液を加熱せず5℃で測定した際の粘度値であり、粘度値Bは該ピックル液を60℃で30分間加熱した後に5℃に戻した際の粘度値である)
(2)水溶性多糖類を少なくとも含み、該水溶性多糖類の粘度値Dと粘度値Cの比(D/C)が0.9以上であることを特徴とする、上記(1)に記載のピックル液。
(ただし、粘度値Cは該水溶性多糖類の1.0質量%水溶液を加熱せず25℃で測定した際の粘度値であり、粘度値Dは該水溶性多糖類の1.0質量%水溶液を60℃で30分間加熱した後に25℃に戻した際の粘度値である)
(3)前記水溶性多糖類がサイリウムシードガムである、上記(1)又は(2)に記載のピックル液。
(4)セルロースを少なくとも含み、前記セルロースが結晶セルロース複合体である、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のピックル液。
(5)食肉100質量部に対し、上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のピックル液を1〜70質量部配合した食肉。
(6)上記(5)に記載の食肉を加工することで得られる食肉加工品。
<ピックル液>
ピックル液とは、水、並びに、食塩、糖、リン酸塩、発色剤、調味料、蛋白質、油脂、増粘剤、保存料、酸化防止剤、香辛料及び乳化安定剤からなる群より選択される1種以上の成分を含む液状組成物であり、結着性(保水性)の改善を主な目的とし、その他保存性の向上、食感の改善、発色性の改善、抗菌性の向上、味付けを従たる目的として食品にインジェクション又は浸漬などの方法によって配合される溶液のことである。ピックル液の使用対象となる食品は主に食肉(ハム類や焼き豚等に加工した食肉製品も含む)である。
ここで、粘度値Aは該ピックル液を加熱せず5℃で測定した際の粘度値であり、粘度値Bは該ピックル液を60℃で30分間加熱した後に5℃に戻した際の粘度値である。これらの粘度比(B/A)が0.8以上であることにより、加熱による食肉加工品、及びピックル液自身からの離水と、高温保存時の衣への水分移行が顕著に抑制され、柔らかく食感の優れる食肉製品が得られる。より好ましくは、粘度比(B/A)が0.9以上である。さらに好ましくは1.0以上であり、特に好ましくは1.1以上である。上限は特に定められるものではないが、食感を勘案すると5.0以下である。
本発明におけるピックル液の加熱による粘度変化の測定方法について説明する。ピックル液を2つのガラス製ビーカーに分注する。一方のピックル液を5℃で3時間静置する。静置後、粘度計(東機産業(株)製、TVB−10形粘度計)を用いて、ローターをピックル液に差し込んだ後、30秒間静置した後、60rpmで30秒間回転させた後の測定値を粘度値(A)とする。もう一方のピックル液を60℃に恒温したオイルバス(ADVANTEC製、OC−271)中に静置し、60℃に達温後、さらに30分間静置する。静置後、5℃に調温した後、5℃で3時間静置する。静置後、粘度計(東機産業(株)製、TVB−10形粘度計)を用いて、ローターをピックル液に差し込んだ後、30秒間静置した後、60rpmで30秒間回転させた後の測定値を粘度値(B)とする。
本実施形態において、水溶性多糖類は、加熱による粘度変化の小さい水溶性多糖類が好ましい。加熱による粘度変化の小さい水溶性多糖類とは、粘度値Dと粘度値Cの比(D/C)が0.9以上となるものである。ここで、粘度値Cは該水溶性多糖類の1.0質量%水溶液を加熱せず25℃で測定した際の粘度値であり、粘度値Dは該水溶性多糖類の1.0質量%水溶液を60℃で30分間加熱した後に25℃に戻した際の粘度値である。特に好ましい水溶性多糖類としては、サイリウムシードガムが挙げられる。なお、粘度比(D/C)の上限は特に制限されるものではないが、例えば2.5以下であることが好ましい。粘度比(D/C)を2.5以下にすることにより、加熱後のピックル液の食感が好ましいものとなる。
ピックル液の質量を100質量%とした場合、水溶性多糖類の含有量としては、0.01質量%以上3質量%以下であることが好ましい。より好ましくは0.01質量%以上2.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.01質量%以上1.0質量%以下であり、最も好ましくは0.01質量%以上0.5質量%以下である。水溶性多糖類の含有量が上述の範囲にあると、食肉へのインジェクションが容易であり、且つ、冷解凍後のドリップが減少する傾向にある。また、歩留り及び食感(香り立ち、サクサク感)のバランスも良好である。含有量を3質量%以下とすることで、加熱による食肉加工品、及びピックル液自身からの離水と、高温保存時の衣への水分移行が顕著に抑制され、柔らかく食感の優れる食肉製品が得られる傾向にある。
サイリウムシードガム(以下PSG)とは、オオバコ科の植物(Plantago ovata Forskal)の種子の外皮から得られる多糖類(ガム類)のことである。具体的には、イサゴール、プランタゴ・オバタ種皮から得られる多糖類が挙げられる。
次に、セルロースを少なくとも含むピックル液について詳細に説明する。本発明において、「セルロース」とは、セルロースを含有する天然由来の水不溶性繊維質物質の粉末である。原料としては、木材、竹、麦藁、稲藁、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビート、ホヤ、バクテリアセルロース等が挙げられる。原料として、これらのうち1種の天然セルロース系物質を使用してもよいし、また2種以上を混合したものを使用することも可能である。
本発明において、「結晶セルロース」とは、天然セルロース系物質を酸で部分的に解重合して精製したものをいう。天然セルロース系物質としては、木材、竹、麦藁、稲藁、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビートなどの植物から得られるセルロース、ホヤから得られるセルロース、酢酸菌などのバクテリアから得られるセルロース等が挙げられる。原料として、これらのうちの1種の天然セルロース系物質を使用してもよいし、2種以上を混合したものを使用することも可能である。
本発明に用いる結晶セルロースは、平均重合度が500以下であることが好ましい。平均重合度は、「第14改正日本薬局方」(廣川書店発行)の結晶セルロース確認試験(3)に規定される銅エチレンジアミン溶液による還元比粘度法により測定できる。平均重合度が500以下ならば、親水性ガムとの複合化の工程において、セルロース系物質が攪拌、粉砕、摩砕等の物理処理を受けやすくなり、複合化が促進されやすくなるため好ましい。より好ましくは、平均重合度は300以下、さらに好ましくは、平均重合度は250以下である。平均重合度は、小さいほど複合化の制御が容易になるため、下限は特に制限さ
れないが、好ましい範囲としては10以上である。
平均重合度を制御した結晶セルロースを製造する方法としては、天然セルロース系物質の加水分解処理が挙げられる。加水分解処理によって、天然セルロース系物質内部の非晶質セルロースの解重合が進み、平均重合度が小さくなる。また同時に、加水分解処理により、上述の非晶質セルロースに加え、ヘミセルロースや、リグニン等の不純物も取り除かれるため、該天然セルロース系物質内部が多孔質化した結晶セルロースが得られる。更に、そのような加水分解処理により、後の混練工程等で結晶セルロースと親水性ガムを複合化するために機械的せん断力を与える際に、結晶セルロースが機械処理を受けやすくなり、結晶セルロースが微細化されやすくなる。その結果、結晶セルロースの表面積が高くなり、親水性ガムとの複合化の制御が容易になる。
本発明におけるセルロースの粒子形状(L/D)は以下の方法で測定される。エアージェットシーブ(ALPINE製、A200LS型)を用い、JIS標準篩75μmで篩過した粒子について、粒子の光学顕微鏡像を画像解析処理し((株)インタークエスト製、装置:Hyper700,ソフトウエア:Imagehyper)、粒子に外接する長方形のうち面積が最小となる長方形の長辺と短辺の比(長辺/短辺)を粒子のL/Dとした。粒子の平均L/Dとしては少なくとも粒子400個の平均値とした。但し、個々の粒子は絡まりがないように予めばらけた状態にして測定する必要がある。L/Dは、歩留りの観点で2.0以上が好ましい。L/Dが大きいほど、加熱後の歩留り向上の効果が高く好ましい。2.2以上がより好ましく、最も好ましくは2.5以上である。上限は、喫食時の食感(硬さ)を勘案すると、20以下である。
本発明における結晶セルロース複合体とは、結晶セルロースの表面が、水素結合等の化学結合により、親水性ガムで被覆された複合体のことである。以下、結晶セルロース複合体を単にセルロース複合体と称する。
結晶セルロースと複合化する親水性ガムとは、化学構造の一部に糖又は多糖を含む親水性高分子物質のことである。ここで親水性とは、常温の純水に少なくとも一部が溶解する特性を有することである。定量的に親水性を定義すると、化学物質0.05gを、50mLの純水に攪拌下(スターラーチップ等)で平衡まで溶解させ、目開き1μmのメンブレンフィルターで処理した際に、通過する成分が、該化学物質中に1質量%以上含まれることである。親水性ガムとして多糖類を用いる場合には、以下のものが好適である。
キサンタンガムとは、トウモロコシなどの澱粉を細菌 Xanthomonas campestrisにより発酵させて作られる親水性ガムであり、その主鎖はD−グルコースがβ−1,4結合した構造を有し、この主鎖のアンヒドログルコースにD−マンノース、D−グルクロン酸、D−マンノースからなる側鎖が結合したものである。主鎖と結合しているD−マンノースの6位はアセチル化され、側鎖末端のD−マンノースがピルビン酸とアセタール結合している枝分かれの多い構造である。
本発明に用いるセルロース複合体は、好ましくは、結晶セルロースを30〜99質量%、及び親水性ガムを1〜70質量%含む。より好ましくは、結晶セルロースを50〜99質量%、及び親水性ガムを1〜50質量%を含む。複合化によって、親水性ガムが結晶セルロース粒子の表面を水素結合等の化学結合により被覆することで、ピックル液中に分散した際に、ネットワークを作りやすくなり、ピックル液を注入したトンカツ等において衣の浮きと水分や油分の肉から衣への移行を防止する。また、親水性ガムが崩壊剤として作用し、セルロース複合体内部で膨潤することで分散性が向上する。
セルロース複合体は、分散液中では、体積平均粒子径が0.01〜200μmのセルロース複合体微粒子からなることが好ましい。セルロース複合体の体積平均粒子径は、20μm以下であることがより好ましい。ここで、該体積平均粒子径は、セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音波処理1分、屈折率1.20)により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径のことである。
乾燥粉末として製造されたセルロース複合体は、上述のセルロース複合体微粒子が凝集し、見かけの重量平均粒子径が10〜250μmの二次凝集体を形成している。この二次凝集体は、水中で攪拌すると崩壊し、上述のセルロース複合体微粒子に分散する。この見かけの重量平均粒子径は、ロータップ式篩振盪機(平工作所製シーブシェーカーA型)、JIS標準篩(Z8801−1987)を用いて、試料10gを10分間篩分することにより得られた粒度分布における累積重量50%粒径のことである。尚、この乾燥後のセルロース複合体の二次凝集体の重量平均粒子径と、レーザー回折法による分散液中のセルロース複合体の体積平均粒子径は測定原理が全く異なるため、それぞれで得られた値は必ずしも相関するものではない。
セルロース複合体中の結晶セルロースは、微細な粒子状の形状であることが好ましい。結晶セルロースの粒子形状は、セルロース複合体を1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた水分散体を、0.1〜0.5質量%に純水で希釈し、マイカ上にキャストし、風乾されたものを高分解能走査型顕微鏡(SEM)、又は原子間力顕微鏡(AFM)で計測した際に得られる粒子像の長径(L)と短径(D)の比(L/D)で表され、100個〜150個の粒子の平均値として算出される。
さらに、セルロース複合体は、コロイド状セルロース成分を30質量%以上含有することが好ましい。ここでいうコロイド状セルロース成分の含有量とは、セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品名「6800型遠心分離器」ロータータイプRA−400型、処理条件:遠心力2,000rpm(5600G、但しGは重力加速度)×15分間)し、遠心後の上澄みに残存する固形分(結晶セルロースと、親水性ガムを含む)の質量百分率のことである。
次に、本発明に使用することのできるセルロース複合体の貯蔵弾性率(G’)について説明する。本発明に使用することのできるセルロース複合体は、セルロース複合体を2質量%含む水分散体の貯蔵弾性率(G’)が0.50Pa以上であることが好ましい。貯蔵弾性率とは、水分散体のレオロジー的な弾性を表現するものであり、セルロースと親水性ガムとの複合化の程度を表すものである。貯蔵弾性率が高いほど、セルロースと親水性ガムとの複合化が促進され、セルロース複合体の水分散体におけるネットワーク構造が、剛直であることを意味する。ネットワーク構造が剛直なほど、セルロース複合体の分散安定性、懸濁安定性に優れる。
次に、本発明に使用することのできるセルロース複合体の粘度について説明する。セルロース複合体を1質量%の分散液で測定した粘度が10mPa・s以上であることが好ましい。ここで、粘度とは、純水中に1質量%に調製した水溶液を200mlビーカーに充填し、25℃に温調した後、粘度計(東機産業(株)製、TVB−10形粘度計)を用いて、ローターを分散液に差し込んだ後、30秒間静置した後、60rpmで30秒間回転させた後の測定値を指す(但し、ローターは、粘度によって適宜変更できる。使用するローターは以下の通りである。1〜20mPa・s:BL型、21〜100mPa・s:No1、101〜300mPa・s:No2、301mPa・s:No3)。より好ましくは30mPa・s以上であり、さらに好ましくは40mPa・s以上である。その上限値は、特に設定されるものではないが、300mPa・s以下である。
セルロース複合体に、水への分散性を高める目的で、親水性ガム以外に、さらに親水性物質を加えてもよい。親水性物質とは、冷水への溶解性が高く粘性を殆どもたらさない有機物質であり、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリン、ポリデキストロース等の親水性多糖類、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、乳糖、マルトース、ショ糖、α−、β−、γ−シクロデキストリン等のオリゴ糖類、ブドウ糖、果糖、ソルボース等の単糖類、マルチトール、ソルビット、エリスリトール等の糖アルコール類等が適している。これらの親水性物質は、2種類以上組み合わせてもよい。上述の中でも、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリン、ポリデキストロース等の親水性多糖類が分散性の点で好ましい。セルロース複合体中の、親水性物質の配合比率は60質量%以下が好ましい。より好ましくは50質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは30質量%以下であり、最も好ましくは20質量%以下である。
pH調整剤、防腐剤、油脂類、アミノ酸類、塩類、各種リン酸塩類、乳化剤、酸味料、香料、保存料、色素などのその他の成分の配合については、セルロース複合体の水中での分散及び安定性を阻害しない程度に配合することは自由である。
本発明に使用することができるセルロース複合体の製造方法を説明する。セルロース複合体は、混練工程において結晶セルロースと親水性ガムに機械的せん断力をあたえ、結晶セルロースを微細化させるとともに、結晶セルロース表面に親水性ガムを複合化させることによって得られる。また、親水性ガムや、その他の添加剤などを添加しても良い。上述の処理を経たものは、必要に応じ、乾燥される。本発明に使用することができるセルロース複合体は、上述の機械的せん断を経て、未乾燥のもの及びその後乾燥されたもの等、いずれの形態でもよい。
ピックル液の質量を100質量%として、配合するセルロースの含有量としては、0.05質量%以上が好ましい。セルロースの含有量を0.05質量%以上とすることで、ピックル液を配合した食肉加工品からの加熱による離水を抑制する効果と高温保存時の水分移行を抑制する効果が得られる。より好ましくは0.1質量%以上であり、最も好ましくは0.2質量%以上である。上限は、ピックル液の食肉へ配合の容易さ、咀嚼時の香り立ちを勘案すると5.0質量%以下が好ましい。なお、ここでいうセルロースの含有量は、セルロース単独の素材の場合は、その素材自体の重量より算出され、セルロース複合体を用いた場合は、該セルロース複合体の重量から算出される(該セルロース複合体中のセルロース含量ではない)。
食肉は、牛肉、豚肉、鶏肉、猪肉、羊肉、鹿肉、馬肉、鯨肉、魚肉などの食肉全般のことであり、これらの2種類以上の混合物であってもよい。ここで、本発明の食肉は、上述した本発明のピックル液が配合された食肉であり、食肉100質量部に対して該ピックル液を1〜70質量部配合した食肉であることが好ましい。また、食肉加工品とは、上述の食肉が加熱処理工程を経て得られる食品全般のことである。特に、フライ(揚げ)工程を経て得られる食品、及び/又は作製後に高温保存工程を経ることが想定される食品のことである。なお、これら食肉加工品は、冷凍、冷蔵、その他調理工程を経ていても構わない。ここで、本発明の食肉加工品は、上述した本発明の食肉を加工することで得られる食肉加工品である。
本発明におけるピックル液を配合した冷凍による食肉の硬度変化とは、以下の方法によって求められる。ピックル液を配合した食肉を5℃で一日保存した後に、20mm四方にカットしたテストピースの最大荷重をテクスチャー・アナライザー(英弘精機株式会社製、TA.XT plus型、測定治具:P−20N型、温度:25.0℃、Mode:Mesure Force in Compression、Option:Return to Start,Pre−Test Speed:1.0mm/s,Test−Speed:1.0mm/s,Post−Test Speed:10mm/s,Distance:5mm,Triger Type:Auto 5g)により測定し、この値を最大荷重(A)とする。次に、このテストピースを−25℃で1ヶ月間冷凍保存し、5℃で一日解凍した後に、冷凍前と同様の方法で最大荷重を測定し、この値を最大荷重(B)とする。本発明における冷凍による食肉の硬度変化とは、「最大荷重(B)/最大荷重(A)」で求められる数値のことであり、1.3以下であることが好ましい。この範囲を満たすことにより、冷凍によるドリップを抑制し、調理後は冷凍前と同等の食感の食肉製品が得られるため好ましい。より好ましくは1.2以下であり、最も好ましくは1.1以下である。
本発明における結着性とは、食肉製品中の肉組織同士の接着性のことである。結着性の発現により、外部からの力に対して一定の抵抗力を持ち、肉組織内部に水を保持する保水性が発現する。この保水性は、食肉中に水分を留める性質だけではなく、肉の柔らかさ、色、さらには加熱後の歩留りに大きな影響を与える。
本発明における食肉加工品へのピックル液の配合方法は従来の公知の方法で行われる。例えば、インジェクターと呼ばれる機械を用いて、食肉中にピックル液を注入するピックルインジェクション法である。インジェクターには単針インジェクターと多針インジェクターがあり、どちらも先端の注射針を食肉に差し込み、加圧することによって、ピックル液を食肉中に強制的に注入する。この際、ピックル液が注入された食肉中ではピックル液の濃度にムラが生じてしまう。このため、円筒形の容器にピックル液が配合された食肉及び同重量のピックル液を投入し、回転運動を加え、食肉同士又は食肉と容器の壁面を衝突させることにより、食肉中のピックル液を内部に均等に分散させる。このような操作を行う機械はタンブラーと呼ばれ、この操作をタンブリングと呼ぶ。また、このタンブリング工程のみで食肉中にピックル液を配合しても良い。ピックル液の配合量は、食肉100質量に対して1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、10質量部以上がさらに好ましく、20質量部以上が最も好ましい。上限は、味や食感の観点から70質量部以下が好ましく、50質量部以下がさらに好ましい。
ピックル液は、それを配合した食肉加工品からの加熱による離水を抑制する効果と高温保存時の水分移行を抑制する効果の観点から、一定値以上の降伏値を有することが好ましい。特に、ピックル液の降伏値が0.2Pa以上であることが好ましく、0.4Pa以上であることがより好ましく、1.0Pa以上であることが更に好ましい。上限は特に設定されるものではない。
降伏値の測定方法は、作製したピックル液を試料として、せん断速度を変化させた時の応力を粘弾性測定装置(Rheometric Scientific,Inc.製、ARES100FRTN1型、ジオメトリー:Double Wall Couette型、温度:25.0℃一定、最終せん断速度:200 s−1、ゾーン時間: 60s、試験前待ち時間: 600s、ピックル液は微細構造を壊さないようスポイトを使用して、ゆっくりと仕込む)により測定する。具体的に、せん断速度(Shear Rate)を0[1/s]から200[1/s]まで、せん断速度を1[1/s]ずつ増加させていった際の各せん断速度でのせん断応力(stress[Pa])をプロットし、次にせん断速度を200[1/s]から1[1/s]ずつ減少させて、最終的に0[1/s]まで変化させた際の各せん断速度でのせん断応力(stress[Pa])を同様にプロットする。この時、0[1/s]から200[1/s]までのプロットで得られた応力曲線と、200[1/s]から0[1/s]までのプロットで得られた応力曲線が異なったものになり、0[1/s]から200[1/s]までの応力曲線上に、上に凸の部分が現れた場合、当該凸部の極大点のせん断応力の値を降伏値とする(図1を参照。)。また、上に凸の極大点が現れなかった場合には、降伏値はないものとする。
本発明におけるピックル液は、原料を攪拌する工程(攪拌工程)、混合した原料の粒子を微粒化する工程(微粒化工程)を経ることにより製造される。上記製造工程において、原料とはピックル液を構成する原料を言い、前述のセルロース及び水溶性多糖類以外に単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール類、澱粉類、加工澱粉類、油脂類、アミノ酸類、食塩、各種リン酸塩類、乳化剤、ゲル化剤、増粘安定剤、酸味料、pH調整剤、香料、香辛料、保存料、色素などの食品に使用できる成分を適宜配合してもよい。水溶性多糖類、セルロースは、攪拌工程において、その他の粉末原料と共に投入する、あらかじめ水に水溶性多糖類、セルロースを分散させた分散液を投入する、または水分を含む原料と共に投入する、微粒化工程において投入する、のうちいずれの方法で添加してもよい。特に微粒化工程より前の攪拌工程で投入することにより、セルロースの分散、水溶性多糖類の溶解が促進されるため好ましい。上記撹拌工程で使用することのできる装置としては、高速攪拌機等が挙げられる。また、微粒化工程は、高圧ホモジナイザー、石臼式磨砕器等の装置を使用して、撹拌工程で得られた原料の水性撹拌物中の原料粒子を微粒化することにより達成できる。
本発明のピックル液に対して、更に増粘安定剤を添加することも好適な態様である。本発明における増粘安定剤とは、水に溶解又は分散して粘稠性を生じる高分子物質のことであり、以下のものが好適である。なお、本発明における増粘安定剤には、セルロースが除かれる。
本発明におけるフライ工程とは、油の有無に関わらず、食品を高温物に接触させることで、食品の表面の水分を瞬間的に蒸発させ、高温物と直接接触した食品部分を硬化させる調理方法のことである。具体的には食品の表面積の50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは100%が同時に高温物に接触する調理方法のことである。一般的に高温の油に食品を接触させ行われる。使用する油は、食用の油脂であれば制限はなく、例えばサラダ油、白絞油、コーン油、大豆油、ごま油、菜種油、こめ油、糠油、椿油、サフラワー油、ヤシ油、綿実油、ひまわり油、エゴマ油、アマニ油、オリーブオイル、ピーナッ
ツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、ヘーゼルナッツオイル、ウォルナッツオイル、グレープシードオイル、マスタードオイル、レタス油、魚油、これらの硬化油、エステル化油などが挙げられる。これらを2種類以上混合してもよい。フライの温度や時間は、製品の大きさや形状により適宜調整されるものであり、特に制限はない。
本発明における加熱後の歩留りとは、加熱前の食肉の重量に対する加熱後の食肉の重量の割合のことであり、下記の計算式で算出される。ここでいう加熱前、及び加熱後の食肉の重量とは、加熱前後における食肉のみの重量のことであり、その他の食品と複合食品を形成している場合は、食肉以外の複合部分を除いた重量である。加熱後の歩留りは、食肉の食感を勘案すると、75質量%以上が好ましい。より好ましくは、78質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上であり、最も好ましくは、82質量%以上である。上限は特に定まられるものではない。
加熱後の歩留り(質量%)=(加熱後の肉の重量(g)/加熱前の肉の重量(g))×100
本発明における高温保存工程とは、食肉加工品を作製後、時間が経過しても作製直後に近い温度や味や食感等を維持するため、50〜80℃の比較的高温状態を保った容器で食品を保存する工程のことである。保存容器の種類、保存時間の制限は特にない。
1)粉末状大豆蛋白、ホエー蛋白、砂糖をポリ袋に投入し粉混合した。
2)5℃に冷却した水に、セルロース及び/又は水溶性多糖類を投入し、さらに1)で粉混合したものを投入し、高速攪拌機(TOKUSHU KIKA KOGYO製 商品名:TKホモミキサーMARKII)を用いて攪拌した。(8000rpm×10分)。
3)クエン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウムをポリ袋に投入し粉混合した。
4)2)に3)で粉混合したものを投入し、さらに食塩を投入し、高速攪拌機(TOKUSHU KIKA KOGYO製 商品名:TKホモミキサーMARKII)を用いて攪拌した。(5000rpm×10分)。
5)4)を高圧ホモジナイザー(APV(株)圧力式ホモジナイザー)を用いて微粒化し(10+5MPa)、ピックル液を得た。
上記方法で作製したピックル液を2つのガラス製ビーカーに分注する。一方のピックル液を5℃で3時間静置する。静置後、粘度計(東機産業(株)製、TVB−10形粘度計)を用いて、ローターをピックル液に差し込んだ後、30秒間静置した後、60rpmで30秒間回転させた後の測定値を粘度値(A)とする。もう一方のピックル液を60℃に恒温したオイルバス(ADVANTEC製、OC−271)中に静置し、60℃に達温後、さらに30分間静置する。静置後、5℃に調温した後、5℃で3時間静置する。静置後、粘度計(東機産業(株)製、TVB−10形粘度計)を用いて、ローターをピックル液に差し込んだ後、30秒間静置した後、60rpmで30秒間回転させた後の測定値を粘度値(B)とする。加熱による粘度変化は、粘度比(B/A)により測定を行った。
単針インジェクター(ヴァコナ(株)製ハンドインジェクター)を用いて、上記方法で作製したピックル液を2barの圧力で食肉中へ注入する際の容易性(インジェクション時の詰まり発生の有無)を評価するため、流量を測定し、以下の基準で容易性の評価を行った。
流量が40ml/s以上:○
流量が20ml/s以上40ml/s未満:△
流量が20ml/s未満(詰まりが発生):×
ピックル液を配合した食肉を5℃で一日保存した後に、20mm四方にカットしたテストピースの最大荷重をテクスチャー・アナライザー(英弘精機株式会社製、TA.XT plus型、測定治具:P−20N型、温度:25.0℃、Mode:Mesure Force in Compression、Option:Return to Start,Pre−Test Speed:1.0mm/s,Test−Speed:1.0mm/s,Post−Test Speed:10mm/s,Distance:5mm,Triger Type:Auto 5g)により測定し、この値を最大荷重(A)とした。次に、このテストピースを−25℃で1ヶ月間冷凍保存し、5℃雰囲気下に1日静置し解凍した後に、冷凍前と同様の方法で最大荷重を測定し、この値を最大荷重(B)とした。「最大荷重(B)/最大荷重(A)」により硬度変化の値を算出し、評価を行った。
1)国産豚ロース肉塊100質量部に単針インジェクター(ヴァコナ(株)製ハンドインジェクター)を用いて上述手順で作製したピックル液を20質量部打ち込んだ。
2)次に1)で得られた肉塊を厚さ約250mm、重さ約200gになるように包丁でカットした。
3)カットした肉を急速冷凍器(菱豊フリーズシステムズ(株)製プロトン凍結器Pr.C−15)を用いて急速冷凍(−35℃×8hr)を行った。
4)冷凍後、凍結した肉を市販のバッター粉(ダイショー(株)製、厨房王スーパーバッターたまご入り)を水に溶いたものに通し、さらに全体にパン粉をまぶした。
5)再び急速冷凍器を用いて急速冷凍を行った(−35℃×3hr)。
6)凍結した状態のまま、200℃に加熱したサラダ油に投入し、約10分間フライを行い、トンカツを得た。
フライ工程を行った直後のトンカツを包丁を用いて切断し、断面の衣部分と食肉部分の隙間の有無を観察し、衣部分と食肉部分の間に1mm以上の隙間があった場合、浮きが発生しているものとした。なお、衣部分と食肉部分の隙間はノギスを用いて測定した。一つのサンプルにつき、10検体ずつ評価を行い、隙間が生じた検体数をカウントし「衣の浮き発生数」とした。「衣の浮き発生数」が少ない程、衣の浮きを抑制できるものとした。
上述のトンカツ試作方法の手順4)終了後に、フライ前の肉の重量(衣、バッターなし)を測定した。その後、手順通りにトンカツを試作した後に、衣部分を取り除き、フライ後の肉の重量を測定した。下記の計算式に従って、歩留りを評価した。
フライ後の歩留り(質量%)=(フライ後の肉の重量(g)/フライ前の肉の重量(g))×100
パネル10名を対象にトンカツの咀嚼時の香り立ち(肉本来の風味を感じることができるか)について5段階評価で官能評価を行い、その平均値を「香り立ち」の評価結果とした。評点は以下の基準で評価し、平均値を試験結果とした。
1点:香り立ちが悪い
2点:香り立ちがやや悪い
3点:普通
4点:香り立ちがやや良い
5点:香り立ち良い
1点:食感が悪い
2点:食感がやや悪い
3点:普通
4点:食感がやや良い
5点:食感が良い
上述のピックル液の試作方法において、全量仕込み量4000gに対して、大豆蛋白を4質量%、ホエー蛋白を2質量%、食塩を4質量%、L−グルタミン酸ナトリウムを0.5質量%、砂糖を4質量%、クエン酸三ナトリウムを2.5質量%、炭酸ナトリウムを0.125質量%、サイリウムシードガム(シキボウ(株)、製品名:P−100、粘度:2.8Pa・s、加熱による粘度変化値[粘度比(D/C)]:1.2)を3質量%、残りを水として仕込みピックル液を試作した。
実施例1のピックル液の試作方法において、サイリウムシードガムの配合量を2質量%に変更した以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、サイリウムシードガムの配合量を1質量%に変更した以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、サイリウムシードガムの配合量を0.5質量%に変更した以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4のピックル液試作方法において、更に粉末セルロース(日本製紙ケミカル(株)、製品名:W−400G)を0.2質量%配合した(水と置き換えた)以外は同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4のピックル液試作方法において、更に結晶セルロース(旭化成ケミカル(株)、製品名:ST−100、粒子形状(長辺L/短辺D):2.7)を0.2質量%配合した(水と置き換えた)以外は同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4のピックル液試作方法において、更に結晶セルロース複合体(旭化成ケミカル(株)、製品名:RC−N30、貯蔵弾性率3.4Pa、降伏値1.8Pa、粘度:49.2mPa・s)を0.1質量%配合した(水と置き換えた)以外は同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例7のピックル液試作方法において、結晶セルロース複合体(旭化成ケミカル(株)、製品名:RC−N30、貯蔵弾性率3.4Pa、降伏値1.8Pa、粘度:49.2mPa・s)の配合量を0.2質量%に変更した以外は同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4のピックル液試作方法において、サイリウムシードガムのグレードを三菱化学フーズ(株)製、製品名:PG−200(粘度:2.1Pa、加熱による粘度変化値[粘度比(D/C)]:1.1)に変更した以外は同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4のピックル液試作方法において、サイリウムシードガム0.5質量%を結晶セルロース複合体(旭化成ケミカル(株)、製品名:RC−N30、貯蔵弾性率3.4Pa、降伏値1.8Pa、粘度:49.2mPa・s)0.3質量%に置き換えた以外は同様にピックル液を作製した。上述のトンカツ試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液試作方法において、サイリウムシードガムを無配合にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例4のピックル液の試作方法において、サイリウムシードガムをキサンタンガム(粘度:744mPa・s、加熱による粘度変化値:0.7)に変更した以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、サイリウムシードガムを無配合に変更し、カードラン(粘度:83mPa・s、加熱による粘度変化値:0.8)を2.0質量%、キサンタンガムを0.05質量%配合した以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (6)
- セルロース及び/又は水溶性多糖類を含むピックル液であって、
該ピックル液の粘度値Bと粘度値Aの比(B/A)が、0.8以上である、ピックル液。
(ただし、粘度値Aは該ピックル液を加熱せず5℃で測定した際の粘度値であり、粘度値Bは該ピックル液を60℃で30分間加熱した後に5℃に戻した際の粘度値である) - 水溶性多糖類を少なくとも含み、該水溶性多糖類の粘度値Dと粘度値Cの比(D/C)が0.9以上であることを特徴とする、請求項1に記載のピックル液。
(ただし、粘度値Cは該水溶性多糖類の1.0質量%水溶液を加熱せず25℃で測定した際の粘度値であり、粘度値Dは該水溶性多糖類の1.0質量%水溶液を60℃で30分間加熱した後に25℃に戻した際の粘度値である) - 前記水溶性多糖類がサイリウムシードガムである、請求項1又は2に記載のピックル液。
- セルロースを少なくとも含み、前記セルロースが結晶セルロース複合体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のピックル液。
- 食肉100質量部に対し、請求項1〜4のいずれか1項に記載のピックル液を1〜70質量部配合した食肉。
- 請求項5に記載の食肉を加工することで得られる食肉加工品。
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