JP6588755B2 - ピックル液 - Google Patents
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Description
(1) 0.05質量%以上の結晶セルロースと親水性ガムからなるセルロース複合体、及び3質量%を超える量の蛋白類を含むピックル液であって、該セルロース複合体は、結晶セルロースを30〜99質量%含み、且つ水に2質量%の割合で分散させた時の降伏値が0.2Pa以上であることを特徴とするピックル液。
(2) 降伏値が0.2Pa以上である、上記(1)に記載のピックル液。
(3) 前記蛋白類がホエー蛋白を含み、該ホエー蛋白がピックル液全体に対し0.1質量%以上含まれる、上記(1)または(2)に記載のピックル液。
(4) 前記セルロース複合体の含有量が0.1〜5質量%である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のピックル液。
(5) 前記親水性ガムがキサンタンガムである、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のピックル液。
(6) 陰イオン性多糖類を更に含む、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のピックル液。
(7) 前記陰イオン性多糖類がサイリウムシードガムである、上記(6)に記載のピックル液。
(8) 食肉100質量部に対し、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のピックル液を1〜70質量部配合した食肉加工品。
<ピックル液>
ピックル液とは、水、並びに、食塩、糖、リン酸塩、発色剤、調味料、蛋白質、油脂、増粘剤、保存料、酸化防止剤、香辛料及び乳化安定剤からなる群より選択される1種以上の成分を含む液状組成物であり、結着性(保水性)の改善を主な目的とし、その他保存性の向上、食感の改善、発色性の改善、抗菌性の向上、味付けを従たる目的として食品にインジェクション又は浸漬などの方法によって配合される溶液のことである。ピックル液の使用対象となる食品は主に食肉(ハム類や焼き豚等に加工した食肉製品も含む)である。
本発明において、「結晶セルロース」とは、天然セルロース系物質を酸で部分的に解重合して精製したものをいう。天然セルロース系物質としては、木材、竹、麦藁、稲藁、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビートなどの植物から得られるセルロース、ホヤから得られるセルロース、酢酸菌などのバクテリアから得られるセルロース等が挙げられる。原料として、これらのうちの1種の天然セルロース系物質を使用してもよいし、2種以上を混合したものを使用することも可能である。
本発明に用いる結晶セルロースは、平均重合度が500以下であることが好ましい。平均重合度は、「第14改正日本薬局方」(廣川書店発行)の結晶セルロース確認試験(3)に規定される銅エチレンジアミン溶液による還元比粘度法により測定できる。平均重合度が500以下ならば、親水性ガムとの複合化の工程において、セルロース系物質が攪拌、粉砕、摩砕等の物理処理を受けやすくなり、複合化が促進されやすくなるため好ましい。より好ましくは、平均重合度は300以下、さらに好ましくは、平均重合度は250以下である。平均重合度は、小さいほど複合化の制御が容易になるため、下限は特に制限されないが、好ましい範囲としては10以上である。
平均重合度を制御した結晶セルロースを製造する方法としては、天然セルロース系物質の加水分解処理が挙げられる。加水分解処理によって、天然セルロース系物質内部の非晶質セルロースの解重合が進み、平均重合度が小さくなる。また同時に、加水分解処理により、上述の非晶質セルロースに加え、ヘミセルロースや、リグニン等の不純物も取り除かれるため、該天然セルロース系物質内部が多孔質化した結晶セルロースが得られる。更に、そのような加水分解処理により、後の混練工程等で結晶セルロースと親水性ガムを複合化するために機械的せん断力を与える際に、結晶セルロースが機械処理を受けやすくなり、結晶セルロースが微細化されやすくなる。その結果、結晶セルロースの表面積が高くなり、親水性ガムとの複合化の制御が容易になる。
セルロース複合体中の結晶セルロースは、微細な粒子状の形状であることが好ましい。結晶セルロースの粒子形状は、セルロース複合体を1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた水分散体を、0.1〜0.5質量%に純水で希釈し、マイカ上にキャストし、風乾されたものを高分解能走査型顕微鏡(SEM)、又は原子間力顕微鏡(AFM)で計測した際に得られる粒子像の長径(L)と短径(D)の比(L/D)で表され、100個〜150個の粒子の平均値として算出される。
本発明におけるセルロース複合体とは、結晶セルロースの表面が、水素結合等の化学結合により、親水性ガムで被覆された複合体のことである。
結晶セルロースと複合化する親水性ガムとは、化学構造の一部に糖又は多糖を含む親水性高分子物質のことである。ここで親水性とは、常温の純水に一部が溶解する特性を有することである。定量的に親水性を定義すると、化学物質0.05gを、50mLの純水に攪拌下(スターラーチップ等)で平衡まで溶解させ、目開き1μmのメンブレンフィルターで処理した際に、通過する成分が、該化学物質中に1質量%以上含まれることである。親水性ガムとして多糖類を用いる場合には、以下のものが好適である。
キサンタンガムとは、トウモロコシなどの澱粉を細菌 Xanthomonas campestrisにより発酵させて作られる親水性ガムであり、その主鎖はD−グルコースがβ−1,4結合した構造を有し、この主鎖のアンヒドログルコースにD−マンノース、D−グルクロン酸、D−マンノースからなる側鎖が結合したものである。主鎖と結合しているD−マンノースの6位はアセチル化され、側鎖末端のD−マンノースがピルビン酸とアセタール結合している枝分かれの多い構造である。
本発明に用いるセルロース複合体は、好ましくは、結晶セルロースを30〜99質量%、及び親水性ガムを1〜70質量%含む。より好ましくは、結晶セルロースを50〜99質量%、及び親水性ガムを1〜50質量%を含む。複合化によって、親水性ガムが結晶セルロース粒子の表面を水素結合等の化学結合により被覆することで、ピックル液中に分散した際に、ネットワークを作りやすくなり、ピックル液を注入したトンカツ等において衣の浮きと水分や油分の肉から衣への移行を防止する。また、親水性ガムが崩壊剤として作用し、セルロース複合体内部で膨潤することで分散性が向上する。
次に、本発明におけるセルロース複合体の降伏値について説明する。概略的には、静置した場合には固体と同じように流動しない物質に、外力を加えることによって流動させることができる場合、流動し始める応力の限界値を降伏値という。この、降伏値の値が大きい程外力に対して形状を保つ力が高く、食品の歩留りが向上するなど良好な特性を示す。
セルロース複合体は、分散液中では、体積平均粒子径が0.01〜200μmのセルロース複合体微粒子からなることが好ましい。セルロース複合体の体積平均粒子径は、20μm以下であることがより好ましい。ここで、該体積平均粒子径は、セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音波処理1分、屈折率1.20)により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径のことである。
乾燥粉末として製造されたセルロース複合体は、上述のセルロース複合体微粒子が凝集し、見かけの重量平均粒子径が10〜250μmの二次凝集体を形成している。この二次凝集体は、水中で攪拌すると崩壊し、上述のセルロース複合体微粒子に分散する。この見かけの重量平均粒子径は、ロータップ式篩振盪機(平工作所製シーブシェーカーA型)、JIS標準篩(Z8801−1987)を用いて、試料10gを10分間篩分することにより得られた粒度分布における累積重量50%粒径のことである。尚、この乾燥後のセルロース複合体の二次凝集体の重量平均粒子径と、レーザー回折法による分散液中のセルロース複合体の体積平均粒子径は測定原理が全く異なるため、それぞれで得られた値は必ずしも相関するものではない。
さらに、セルロース複合体は、コロイド状セルロース成分を30質量%以上含有することが好ましい。ここでいうコロイド状セルロース成分の含有量とは、セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品名「6800型遠心分離器」ロータータイプRA−400型、処理条件:遠心力2,000rpm(5600G、但しGは重力加速度)×15分間)し、遠心後の上澄みに残存する固形分(結晶セルロースと、親水性ガムを含む)の質量百分率のことである。
次に、本発明に使用することのできるセルロース複合体の貯蔵弾性率(G’)について説明する。本発明に使用することのできるセルロース複合体は、セルロース複合体を2質量%含む水分散体の貯蔵弾性率(G’)が0.50Pa以上であることが好ましい。貯蔵弾性率とは、水分散体のレオロジー的な弾性を表現するものであり、セルロースと親水性ガムとの複合化の程度を表すものである。貯蔵弾性率が高いほど、セルロースと親水性ガムとの複合化が促進され、セルロース複合体の水分散体におけるネットワーク構造が、剛直であることを意味する。ネットワーク構造が剛直なほど、セルロース複合体の分散安定性、懸濁安定性に優れる。
次に、本発明に使用することのできるセルロース複合体の粘度について説明する。セルロース複合体を1質量%の純水溶液で測定した粘度が10mPa・s以上であることが好ましい。ここで、粘度とは、純水中に1質量%に調製した水溶液を200mlビーカーに充填し、25℃に温調した後、粘度計(東機産業(株)製、TVB−10形粘度計)を用いて、ローターを分散液に差し込んだ後、30秒間静置した後、60rpmで30秒間回転させた後の測定値を指す(但し、ローターは、粘度によって適宜変更できる。使用するローターは以下の通りである。1〜20mPa・s:BL型、21〜100mPa・s:No1、101〜300mPa・s:No2、301mPa・s:No3)。より好ましくは30mPa・s以上であり、さらに好ましくは40mPa・s以上である。その上限値は、特に設定されるものではないが、300mPa・s以下である。
セルロース複合体に、水への分散性を高める目的で、親水性ガム以外に、さらに親水性物質を加えてもよい。親水性物質とは、冷水への溶解性が高く粘性を殆どもたらさない有機物質であり、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリン、ポリデキストロース等の親水性多糖類、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、乳糖、マルトース、ショ糖、α−、β−、γ−シクロデキストリン等のオリゴ糖類、ブドウ糖、果糖、ソルボース等の単糖類、マルチトール、ソルビット、エリスリトール等の糖アルコール類等が適している。これらの親水性物質は、2種類以上組み合わせてもよい。上述の中でも、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリン、ポリデキストロース等の親水性多糖類が分散性の点で好ましい。セルロース複合体中の、親水性物質の配合比率は60質量%以下が好ましい。より好ましくは50質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは30質量%以下であり、最も好ましくは20質量%以下である。
pH調整剤、防腐剤、油脂類、アミノ酸類、塩類、各種リン酸塩類、乳化剤、酸味料、香料、保存料、色素などのその他の成分の配合については、セルロース複合体の水中での分散及び安定性を阻害しない程度に配合することは自由である。
本発明に使用することができるセルロース複合体の製造方法を説明する。特定の降伏値を満たすセルロース複合体は、混練工程においてセルロースと親水性ガムに機械的せん断力をあたえ、セルロースを微細化させるとともに、セルロース表面に親水性ガムを複合化させることによって得られる。また、親水性ガムや、その他の添加剤などを添加しても良い。上述の処理を経たものは、必要に応じ、乾燥される。本発明に使用することができるセルロース複合体は、上述の機械的せん断を経て、未乾燥のもの及びその後乾燥されたもの等、いずれの形態でもよい。
本発明における蛋白類とは、ピックル液を使用する食肉中に元来含まれている蛋白とは別にピックル液自体に配合する蛋白類のことである。蛋白類の由来は問わず、例えば、大豆蛋白又は大豆蛋白質分解物、乳蛋白又は乳蛋白の金属塩、卵蛋白、血液蛋白などが挙げられる。これらの蛋白類は2種以上組み合わせても良い。蛋白類とは約20種類存在するL−アミノ酸が鎖状に重合してできた高分子化合物であり、生物の重要な構成成分のひとつである。構成するアミノ酸の数や種類、また結合の順序によって種類が異なるため、多種類存在する。また、生命活動を維持するために必須の成分であり、食品から摂取する必要がある。蛋白類を多く含む食品として、肉類、魚類、卵、乳類、豆類などが挙げられ、その由来する食品によって分類される。
本発明におけるホエー蛋白とは乳汁から乳脂肪分とカゼインを除いた水溶液を濃縮などの操作を経ることによって得られる蛋白類のことであり、離水を抑制する効果が他の蛋白類と比較して高いため好ましい。
ピックル液の質量を100質量%として、配合する蛋白類の含有量としては、3質量%を超える量を配合する必要がある。蛋白類の含有量が3質量%を超えることで、ピックル液を配合した食肉加工品からの加熱による離水を抑制する効果と保存時の水分移行を抑制する効果が得られる。より好ましくは4.0質量%以上であり、さらに好ましくは5.0質量%以上であり、最も好ましくは6.0質量%以上である。上限は咀嚼時の香り立ちを勘案すると15.0質量%以下が好ましい。
ピックル液の質量を100質量%として、配合するホエー蛋白類の含有量としては、0.1質量%以上が好ましい。ホエー蛋白類の含有量を0.1質量%以上とすることで、ピックル液を配合した食肉加工品からの加熱による離水を抑制する効果が得られる。より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1.0質量%以上であり、特に好ましくは1.5質量%以上であり、最も好ましくは2.0質量%以上である。上限は特に設定されるものではない。
本発明における結着性とは、食肉製品中の肉組織同士の接着性のことである。結着性の発現により、外部からの力に対して一定の抵抗力を持ち、肉組織内部に水を保持する保水性が発現する。この保水性は、食肉中に水分を留める性質だけではなく、肉の柔らかさ、色、さらには加熱後の歩留りに大きな影響を与える。
本発明における食肉加工品へのピックル液の配合方法は従来の公知の方法で行われる。例えば、インジェクターと呼ばれる機械を用いて、食肉中にピックル液を注入するピックルインジェクション法である。インジェクターには単針インジェクターと多針インジェクターがあり、どちらも先端の注射針を食肉に差し込み、加圧することによって、ピックル液を食肉中に強制的に注入する。この際、ピックル液を注入された食肉中ではピックル液の濃度にムラが生じてしまう。このため、円筒形の容器にピックル液が配合された食肉及び同重量のピックル液を投入し、回転運動を加え、食肉同士又は食肉と容器の壁面を衝突させることにより、食肉中のピックル液を内部に均等に分散させる。このような操作を行う機械はタンブラーと呼ばれ、この操作をタンブリングと呼ぶ。また、このタンブリング工程のみで食肉中にピックル液を配合しても良い。ピックル液の配合量は、生肉に対する重量比で1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、20質量%以上が最も好ましい。上限は、味や食感の観点から70質量%以下が好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。
ピックル液の質量を100質量%として、配合するセルロース複合体の含有量としては、0.05質量%以上が好ましい。セルロースの含有量を0.05質量%以上とすることで、ピックル液を配合した食肉加工品からの加熱による離水を抑制する効果と高温保存時の水分移行を抑制する効果が得られる。より好ましくは0.3質量%以上であり、最も好ましくは0.5質量%以上である。上限は、ピックル液組成物の食肉へ配合の容易さ、咀嚼時の香り立ちを勘案すると5.0質量%以下が好ましい。
ピックル液は、それを配合した食肉加工品からの加熱による離水を抑制する効果と高温保存時の水分移行を抑制する効果の観点から、一定値以上の降伏値を有することが好ましい。特に、ピックル液の降伏値が0.2Pa以上であることが好ましく、0.4Pa以上であることがより好ましく、1.0Pa以上であることが更に好ましい。上限は特に設定されるものではない。ピックル液の降伏値を測定する場合、それ自体を試料として、本発明のセルロース複合体の降伏値の測定に関して前記した方法がそのまま適用できる。
本発明の複合食品におけるピックル液は、原料を攪拌する工程(攪拌工程)、混合した原料の粒子を微粒化する工程(微粒化工程)を経ることにより製造される。上記製造工程において、原料とはピックル液を構成する原料を言い、前述のセルロース複合体、蛋白類以外に単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール類、澱粉類、加工澱粉類、油脂類、アミノ酸類、食塩、各種リン酸塩類、乳化剤、ゲル化剤、増粘安定剤、酸味料、pH調整剤、香料、香辛料、保存料、色素などの食品に使用できる成分を適宜配合してもよい。セルロース複合体は、攪拌工程において、その他の粉末原料と共に投入する、あらかじめ水にセルロース複合体を分散させた分散液を投入する、または水分を含む原料と共に投入する、微粒化工程において投入する、のうちいずれの方法で添加してもよい。特に微粒化工程より前の攪拌工程で投入することにより、結晶セルロースの分散が促進されるため好ましい。上記撹拌工程で使用することのできる装置としては、高速攪拌機等が挙げられる。また、微粒化工程は、高圧ホモジナイザー、石臼式磨砕器等の装置を使用して、撹拌工程で得られた原料の水性撹拌物中の原料粒子を微粒化することにより達成できる。
本発明のピックル液に対して、更に増粘安定剤を添加することも好適な態様である。本発明における増粘安定剤とは、水に溶解又は分散して粘稠性を生じる高分子物質のことであり、その中でも陰イオン性多糖類が好ましい。陰イオン性多糖類とは、水中で陽イオンが遊離し、それ自身が陰イオンとなる多糖類のことである。陰イオン性多糖類としては、以下のものが好適である。
上記の陰イオン性多糖類の中でも、その化学構造中に分岐構造を有するものを分岐状の陰イオン性多糖類と呼ぶ。ここでいう分岐構造とは、多糖類に含まれる六単糖中の三つの水酸基(C6位は一級アルコール)のうち、一つ以上が化学結合を介して、メチロールより高分子量の置換基に置換されている構造のことである。置換基は、エーテル結合を介した糖又は多糖構造であることが好ましい。分岐状の陰イオン性多糖類としては、以下のものが好適である。
サイリウムシードガム(PSG)とは、オオバコ科の植物(Plantago ovata Forskal)の種子の外皮から得られる多糖類(ガム類)のことである。具体的には、イサゴール、プランタゴ・オバタ種皮から得られる多糖類が挙げられる。
本発明における食肉は、牛肉、豚肉、鶏肉、猪肉、羊肉、鹿肉、馬肉、鯨肉、魚肉などの食肉全般のことであり、これらの2種類以上の混合物であってもよい。本発明における食肉加工品とは、上述の食肉が加熱処理工程を経て得られる食品全般のことである。特に、フライ(揚げ)工程を経て得られる食品、及び/又は作製後に高温保存工程を経ることが想定される食品のことである。なお、これら食肉加工食品は、冷凍、冷蔵、その他調理工程を経ていても構わない。
本発明におけるフライ工程とは、油の有無に関わらず、食品を高温物に接触させることで、食品の表面の水分を瞬間的に蒸発させ、高温物と直接接触した食品部分を硬化させる調理方法のことである。具体的には食品の表面積の50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは100%が同時に高温物に接触する調理方法のことである。一般的に高温の油に食品を接触させ行われる。使用する油は、食用の油脂であれば制限はなく、例えばサラダ油、白絞油、コーン油、大豆油、ごま油、菜種油、こめ油、糠油、椿油、サフラワー油、ヤシ油、綿実油、ひまわり油、エゴマ油、アマニ油、オリーブオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、ヘーゼルナッツオイル、ウォルナッツオイル、グレープシードオイル、マスタードオイル、レタス油、魚油、これらの硬化油、エステル化油などが挙げられる。これらを2種類以上混合してもよい。フライの温度や時間は、製品の大きさや形状により適宜調整されるものであり、特に制限はない。
本発明における高温保存工程とは、食肉加工品を作製後、時間が経過しても作製直後に近い温度や味や食感等を維持するため、50〜80℃の比較的高温状態を保った容器で食品を保存する工程のことである。保存容器の種類、保存時間の制限は特にない。
1)粉末状大豆蛋白、ホエー蛋白、砂糖、セルロース複合体をポリ袋に投入し粉混合した。
2)5℃に冷却した水に1)で粉混合したものを投入し、高速攪拌機(TOKUSHU KIKA KOGYO製 商品名:TKホモミキサーMARKII)を用いて攪拌した。(8000rpm×10分)。
3)クエン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウム、をポリ袋に投入し粉混合した。
4)2)に3)で粉混合したものを投入し、高速攪拌機(TOKUSHU KIKA KOGYO製 商品名:TKホモミキサーMARKII)を用いて攪拌した。(5000rpm×10分)。
5)4)を高圧ホモジナイザー(APV(株)圧力式ホモジナイザー)を用いて微粒化し(10+5MPa)、ピックル液を得た。
単針インジェクター(ヴァコナ(株)製ハンドインジェクター)を用いて、上記方法で作製したピックル液を2barの圧力で食肉中へ注入する際の容易性(インジェクション時の詰まり発生の有無)を評価するため、流量を測定し、以下の基準で容易性の評価を行った。
流量が40ml/s以上:○
流量が20ml/s以上40ml/s未満:△
流量が20ml/s未満(詰まりが発生):×
1)国産豚ロース肉塊に単針インジェクター(ヴァコナ(株)製ハンドインジェクター)を用いて上述手順で作製したピックル液を120重量%(肉とピックル液の合計量の肉に対する重量比)になるまで、打ち込んだ。
2)次に1)で得られた肉塊を厚さ約250mm、重さ約200gになるように包丁でカットした。
3)カットした肉を急速冷凍器(菱豊フリーズシステムズ(株)製プロトン凍結器 Pr.C−15)を用いて急速冷凍(−35℃×8hr)を行った。
4)冷凍後、凍結した肉を市販のバッター粉(ダイショー(株)製、厨房王スーパーバッターたまご入り)を水に溶いたものに通し、さらに全体にパン粉をまぶした。
5)再び急速冷凍器を用いて急速冷凍を行った(−35℃×3hr)。
6)凍結した状態のまま、200℃に加熱したサラダ油に投入し、約10分間フライを行い、トンカツを得た。
フライ工程を行った直後のトンカツを包丁を用いて切断し、断面の衣部分と食肉部分の隙間の有無を観察し、衣部分と食肉部分の間に1mm以上の隙間があった場合、浮きが発生しているものとした。なお、衣部分と食肉部分の隙間はノギスを用いて測定した。一つのサンプルにつき、10検体ずつ評価を行い、隙間が生じた検体数をカウントし「衣の浮き発生数」とした。「衣の浮き発生数」が少ない程、衣の浮きを抑制できるものとした。
パネル10名を対象にトンカツの咀嚼時の香り立ち(肉本来の風味を感じることができるか)について5段階評価で官能評価を行い、その平均値を「香り立ち」とした。評点は以下の基準で評価し、平均値を試験結果とした。
1点:香り立ちが悪い
2点:香り立ちがやや悪い
3点:普通
4点:香り立ちがやや良い
5点:香り立ち良い
1点:食感が悪い
2点:食感がやや悪い
3点:普通
4点:食感がやや良い
5点:食感が良い
市販DPパルプを裁断したものを、2.5mol/L塩酸中で105℃、15分間加水分解した後、水洗・濾過を行い、固形分が50質量%のウェットケーキ状のセルロース(結晶セルロースとして)を作製した(平均重合度は220、平均L/Dは1.6であった)。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.1質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。このピックル液の降伏値は0.4Paであった。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.3質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。このピックル液の降伏値は1.0Paであった。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を2.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を5.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を6.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様の操作で得られたウェットケーキ状のMCC(平均重合度220、平均粒子L/D1.6)と、親水性ガムとしてカルボキシメチルセルロースナトリウム(以下CMC−Na)を配合し、MCC/CMC‐Naの質量比が89/11となるように投入し固形分45質量%となるように加水し、実施例1と同様に混練した。
実施例1と同様の操作で得られたウェットケーキ状のMCC(平均重合度220、平均粒子L/D1.6)と、親水性ガムとしてカラヤガムを配合し、また親水性物質としてDexを配合し、MCC/カラヤガム/Dexの質量比が80/10/10となるように投入し固形分45質量%となるように加水し、実施例1と同様に混練した。
実施例1と同様の組成、方法でセルロース複合体Aを得た。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白の配合量を3質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白の配合量を2質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白の配合量を1.1質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白の配合量を8.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白の配合量を13.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白の配合量を14.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、ホエー蛋白の配合量を1.5質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、ホエー蛋白の配合量を1.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、ホエー蛋白の配合量を0.5質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、ホエー蛋白の配合量を0.1質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、ホエー蛋白の配合量を無配合にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、ホエー蛋白の配合量を5.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、ホエー蛋白の配合量を6.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白を無配合に、ホエー蛋白の配合量を6.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.3質量%とし、増粘安定剤としてλ―カラギーナンを0.1質量%配合した以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.3質量%とし、増粘安定剤としてサイリウムシードガムを0.1質量%配合した以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
全量仕込み量4000gに対して、微細セルロース(旭化成ケミカルズ製、製品名:RC−N30)を0.5質量%、カゼインを3質量%、ゼラチンを2質量%、砂糖を3質量%、食塩を5質量%、亜硝酸ナトリウムを0.05質量%、グルタミン酸ナトリウムを1質量%、L−アスコルビン酸ナトリウムを0.2質量%、ポリリン酸ナトリウムを2質量%、残りを水として仕込みピックル液を試作した。RC−N30を水に2質量%分散させた時の降伏値は2.0Paであり、貯蔵弾性率は3.5Paだった。また、RC−N30を水に1質量%分散させた時の粘度は49.2mPa・sであり、体積平均粒子径は7.9μmだった。具体的な試作方法は、5℃に冷却した水に、上記の粉体原料を粉混合したものを投入し、高速攪拌機(TOKUSHU KIKA KOGYO製 商品名:TKホモミキサーMARKII)を用いて攪拌した。(8000rpm×10分)。この分散液を高圧ホモジナイザー(APV(株)圧力式ホモジナイザー)を用いて微粒化し(10+5MPa)、ピックル液を得た。なお、このピックル液は、特許文献1の実施例3に記載された配合に準じたものである。当該ピックル液を使用し、上述のトンカツの試作方法にてトンカツを得た。得られたトンカツについて上述の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aの配合量を0.5質量%、大豆蛋白の配合量を1.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
特許文献3に記載の製造例にしたがってセルロース複合体を作製した。具体的には、60℃の温水10kgを用意し、軽く攪拌しながら、結晶性セルロース80質量%とカラヤガム10質量%とDex10質量%からなる乾燥状態のセルロース複合体(商品名:セオラスRC−N81、旭化成ケミカルズ(株)製)を1.35kg加えた後、分散助剤として、Dex(商品名:パインデックス#3、松谷化学工業(株)製)1.65kgを加え、さらに20分間攪拌した。この分散溶解液を高圧ホモジナイザー(APV社製)を用いて15MPaの圧力で2パスして混合処理したのち、スプレードライヤーを用いて入り口温度が90〜100℃、出口温度が70〜80℃の条件で噴霧乾燥して、易分散性のセルロース複合体Fを得た。セルロース複合体Fを水に2質量%分散させた時の降伏値は0.1Paであり、貯蔵弾性率は0.3Paだった。また、セルロース複合体Fを水に1質量%分散させた時の粘度は7.0mPa・sであり、体積平均粒子径は7.9μmだった。
実施例1と同様の操作で得られたウェットケーキ状のMCC(平均重合度220、平均粒子L/D1.6)と、親水性ガムとして半精製カラギーナン(つまり、特許文献2に記載の安定剤。)を配合し、MCC/半精製カラギーナンの質量比が10/90となるように投入し固形分45質量%となるように加水し、実施例1と同様に混練した。
全量仕込み量4000gに対して、粉末セルロースを0.5質量%、大豆蛋白を2質量%、ホエー蛋白を2質量%、砂糖を4質量%、乳酸ナトリウムを2.5質量%、残りを水として仕込みピックル液を試作した。具体的な試作方法は、5℃に冷却した水に、上記の粉体原料を粉混合したものを投入し、高速攪拌機(TOKUSHU KIKA KOGYO製 商品名:TKホモミキサーMARKII)を用いて攪拌した。(8000rpm×10分)。この分散液を高圧ホモジナイザー(APV(株)圧力式ホモジナイザー)を用いて微粒化し(10+5MPa)、ピックル液を得た。当該ピックル液を使用し、上述のトンカツの試作方法にてトンカツを得た。得られたトンカツについて上述の評価を行った。結果を表2に示す。
全量仕込み量4000gに対して、粉末セルロースを0.5質量%、大豆蛋白を2質量%、ホエー蛋白を2質量%、砂糖を4質量%、食塩を4質量%、グルタミン酸ナトリウムを0.5質量%、ポリリン酸ナトリウムを0.2質量%、カードランを0.01質量%、残りを水として仕込みピックル液を試作した。具体的な試作方法は、5℃に冷却した水に、上記の粉体原料を粉混合したものを投入し、高速攪拌機(TOKUSHU KIKA KOGYO製 商品名:TKホモミキサーMARKII)を用いて攪拌した。(8000rpm×10分)。この分散液を高圧ホモジナイザー(APV(株)圧力式ホモジナイザー)を用いて微粒化し(10+5MPa)、ピックル液を得た。なお、このピックル液は、特許文献5に記載された配合に準じたものである。当該ピックル液を使用し、上述のトンカツの試作方法にてトンカツを得た。得られたトンカツについて上述の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aを無配合にした以外は、同様にピックル液を作製した。上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1のピックル液の試作方法において、セルロース複合体Aを無配合にし、大豆蛋白の配合量を13.0質量%にした以外は、同様にピックル液を作製した。なお、このピックル液は、特許文献6に記載された配合に準じたものである。当該ピックル液を使用し、上述のトンカツの試作方法にてトンカツを試作し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (9)
- 0.05質量%以上の結晶セルロースと親水性ガムからなるセルロース複合体、及び3質量%を超える量の蛋白類を含むピックル液であって、該セルロース複合体は、結晶セルロースを30〜99質量%含み、且つ水に2質量%の割合で分散させた時の降伏値が0.2Pa以上であることを特徴とするピックル液。
- 降伏値が0.2Pa以上である、請求項1に記載のピックル液。
- 前記蛋白類がホエー蛋白を含み、該ホエー蛋白がピックル液全体に対し0.1質量%以上含まれる、請求項1または2に記載のピックル液。
- 前記セルロース複合体の含有量が0.1〜5質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のピックル液。
- 前記親水性ガムが、キサンタンガム、カラヤガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ジェランガムからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のピックル液。
- 前記親水性ガムがキサンタンガムである、請求項5に記載のピックル液。
- 陰イオン性多糖類を更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のピックル液。
- 前記陰イオン性多糖類がサイリウムシードガムである、請求項7に記載のピックル液。
- 食肉100質量部に対し、請求項1〜8のいずれか1項に記載のピックル液を1〜70質量部配合した食肉加工品。
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