JP2017017847A - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

電源装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017017847A
JP2017017847A JP2015131593A JP2015131593A JP2017017847A JP 2017017847 A JP2017017847 A JP 2017017847A JP 2015131593 A JP2015131593 A JP 2015131593A JP 2015131593 A JP2015131593 A JP 2015131593A JP 2017017847 A JP2017017847 A JP 2017017847A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
power supply
switching element
state
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015131593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6579827B2 (ja
Inventor
裕基 淺野
Hironori Asano
裕基 淺野
泰洋 志村
Yasuhiro Shimura
泰洋 志村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2015131593A priority Critical patent/JP6579827B2/ja
Priority to US15/174,222 priority patent/US9966865B2/en
Priority to CN201910528911.4A priority patent/CN110120750B/zh
Priority to CN201610479088.9A priority patent/CN106329962B/zh
Publication of JP2017017847A publication Critical patent/JP2017017847A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6579827B2 publication Critical patent/JP6579827B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】複数の電圧を出力することができる電源装置において、各々の電圧に対して求められる仕様に対して柔軟に対応すること。【解決手段】目標電圧が5Vとなるように制御される状態と、目標電圧が24Vとなるように制御される状態とで動作することが可能な電源装置であって、制御部101は、目標電圧が24Vの状態において、目標電圧が5Vの状態に比べて、FET1のオン時間が長く、FET2のオン時間が短く、FET1とFET2とが交互にオン又はオフする周期が短くなるようにFET1とFET2を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、特に、フライバックトランスを用いた絶縁型コンバータに、アクティブクランプ方式を用いた電源装置に関する。
従来、フライバックトランスを用いた絶縁型コンバータにアクティブクランプ方式を用いたスイッチング電源では、2つのスイッチング素子を交互にオン/オフする。これにより、フライバック動作によりトランスに蓄積したエネルギーの一部を二次側に伝えつつ、残りのエネルギーを一次側で共振させて、スイッチング素子をゼロ電圧でスイッチングさせる。このように、アクティブクランプ方式を用いることにより、一次側の電力を高い効率で二次側に変換することができる。即ち、高い電力変換効率を実現できる。
例えば特許文献1では、負荷に基づいて2つのスイッチング素子のオン時間を適正に制御することで、広い負荷範囲で高い電力変換効率となる回路構成が提案されている。また、例えば特許文献2では、入力電圧に応じて、2つのスイッチング素子のオン時間を変えることで、入力電圧の変動に対応できる回路構成が提案されている。
特開平11−187664号公報 特開2013−201829号公報
しかし、制御の目標とする出力電圧(以下、目標電圧とする)を複数有する場合においても、各々の目標電圧に対して求められる仕様に柔軟に対応できるスイッチング電源を実現することが求められている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、複数の電圧を出力することができる電源装置において、各々の電圧に対して求められる仕様に対して柔軟に対応することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)一次巻線及び二次巻線を有するトランスと、前記トランスの前記一次巻線に直列に接続された第一のスイッチング素子と、前記トランスの前記一次巻線に並列に接続された第二のスイッチング素子と、前記第二のスイッチング素子に直列に接続され、前記第二のスイッチング素子とともに前記トランスの前記一次巻線に並列に接続されたコンデンサと、前記トランスの前記二次巻線に誘起された電圧を整流平滑する整流平滑手段と、前記整流平滑手段により整流平滑された電圧に応じた情報を出力するフィードバック手段と、前記フィードバック手段から入力された前記情報に基づいて、前記整流平滑手段により整流平滑された電圧が所定の電圧となるように前記第一のスイッチング素子及び前記第二のスイッチング素子のオン又はオフを制御する制御手段と、を備え、前記所定の電圧が第一の電圧となるように制御される第一の状態と、前記所定の電圧が前記第一の電圧よりも大きい第二の電圧となるように制御される第二の状態とで動作することが可能な電源装置であって、前記制御手段は、前記第二の状態において、前記第一の状態に比べて、前記第一のスイッチング素子のオン時間が長く、前記第二のスイッチング素子のオン時間が短く、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子とが交互にオン又はオフする周期が短くなるように前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を制御することを特徴とする電源装置。
(2)一次巻線及び二次巻線を有するトランスと、前記トランスの前記一次巻線に直列に接続された第一のスイッチング素子と、前記トランスの前記一次巻線に並列に接続された第二のスイッチング素子と、前記第二のスイッチング素子に直列に接続され、前記第二のスイッチング素子とともに前記トランスの前記一次巻線に並列に接続されたコンデンサと、前記トランスの前記二次巻線に誘起された電圧を整流平滑する整流平滑手段と、前記整流平滑手段により整流平滑された電圧に応じた信号を出力するフィードバック手段と、前記フィードバック手段から入力された前記信号に基づいて、前記整流平滑手段により整流平滑された電圧が所定の電圧となるように前記第一のスイッチング素子及び前記第二のスイッチング素子のオン又はオフを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第一の状態及び前記第二の状態の両方で、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子をともにオフさせるデッドタイムを挟んで前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を交互にオン又はオフさせるスイッチング動作を行う第一の期間を繰り返す連続動作と、前記第一の期間と前記スイッチング動作を停止させる第二の期間とを繰り返す間欠動作と、を行うことが可能であり、前記所定の電圧が第一の電圧となるように制御される第一の状態と、前記所定の電圧が前記第一の電圧よりも大きい第二の電圧となるように制御される第二の状態とで動作することが可能な電源装置であって、前記制御手段は、前記第一のスイッチング素子のオン時間が所定の時間以下となった場合に前記連続動作から前記間欠動作に移行し、前記所定の時間は、前記第一の状態と前記第二の状態とで異ならせることを特徴とする電源装置。
(3)記録材に画像形成を行う画像形成手段と、前記(1)又は(2)に記載の電源装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、複数の電圧を出力することができる電源装置において、各々の電圧に対して求められる仕様に対して柔軟に対応することができる。
実施例1のスイッチング電源の回路図 実施例1、2のスイッチング電源の動作波形と簡易回路図 実施例1、2のスイッチング電源の連続動作時と間欠動作時の波形を示す図 実施例1、2の励磁インダクタンスに流れる電流を説明する図 実施例1のFB端子電圧と各FETのオン時間の対応表 実施例1のFB端子電圧と各FETのオン時間の対応表 実施例1のFB端子電圧と各FETのオン時間の関係を示すグラフ 実施例2のスイッチング電源の回路図 実施例2のFB端子電圧と各FETのオン時間の対応表 実施例2のFB端子電圧と各FETのオン時間の対応表 実施例2のFB端子電圧と各FETのオン時間の関係を示すグラフ 実施例2の目標電圧に応じた制御の切り替えを示すフローチャート 実施例3の画像形成装置を示す図
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により図面を参照しながら詳しく説明する。
[電源装置]
図1は、実施例1のスイッチング電源であるアクティブクランプ方式を用いたフライバック電源を説明する回路図である。尚、本実施例のスイッチング電源の回路は、スイッチング電源回路100として説明する。商用電源等の交流電源10は交流電圧を出力しており、全波整流手段であるブリッジダイオードBD1で整流された電圧は、スイッチング電源回路100に入力される。平滑用コンデンサC3は整流された電圧の平滑手段として用いられ、平滑用コンデンサC3の低い側の電位をDCL、高い側の電位をDCHとする。スイッチング電源回路100は、平滑用コンデンサC3に充電された入力電圧Vinから、絶縁された二次側へ電源電圧Voutを出力する。スイッチング電源回路100は、電圧値の異なる複数の電源電圧Voutを出力することが可能である。本実施例では、スイッチング電源回路100は、電源電圧Voutの一例として、例えば24V又は5Vの一定の電圧を出力する。
スイッチング電源回路100は、一次側に一次巻線P1、補助巻線P2と、二次側に二次巻線S1を備えた絶縁型のトランスT1を有している。トランスT1の一次巻線P1から二次巻線S1には、後述する図2で説明するスイッチング動作によってエネルギーを供給している。トランスT1の補助巻線P2は、一次巻線P1に印加された入力電圧Vinのフォワード電圧を、ダイオードD4及びコンデンサC4で整流平滑し、電源電圧V1を供給するために用いられる。
スイッチング電源回路100の一次側には、トランスT1の一次巻線P1に第一のスイッチング素子である電界効果トランジスタ(以下、FETとする)1が直列に接続されている。電圧クランプ用のコンデンサC2と第二のスイッチング素子であるFET2とは、直列に接続されている。直列に接続された電圧クランプ用のコンデンサC2とFET2は、トランスT1の一次巻線P1に並列に接続されている。スイッチング電源回路100の一次側には、FET1及びFET2の制御手段として、制御部101及びFET駆動部102を有している。FET1と並列に接続された電圧共振用のコンデンサC1は、FET1及びFET2のスイッチオフ時の損失を低減するために設けられている。電圧共振用のコンデンサC1を設けずに、FET1のドレイン端子とソース端子間の容量を用いてもよい。尚、本実施例のダイオードD1は、FET1のボディーダイオードである。同様に、ダイオードD2はFET2のボディーダイオードである。
スイッチング電源回路100の二次側には、トランスT1の二次巻線S1に誘起されるフライバック電圧の二次側の整流平滑手段である整流平滑回路118を有している(図中、点線枠部)。整流平滑回路118は、ダイオードD11及びコンデンサC11と、二次側に出力される電源電圧Voutを一次側にフィードバックするフィードバック手段として、フィードバック部115を有している(図中、点線枠部)。
尚、本実施例の制御部101には、発振器などによって生成されたクロックで動作するCPU、ASICなどの演算制御手段を用いている。これにより、後に説明するような複雑な制御を簡易で安価な回路構成で実現できる。以降、本実施例の説明では、制御部101がCPUであることを前提に説明する。制御部101のVC端子とG端子の間には、DC/DCコンバータ104によって生成された電源電圧V2が、DC/DCコンバータ104のOUT端子から供給されている。制御部101は、フィードバック部115からFB端子に入力された電圧信号に基づき、制御信号DRV1及び制御信号DRV2を出力しており、FET駆動部102を介してFET1及びFET2の制御を行っている。ここで、制御信号DRV1はFET1を駆動させるための信号、制御信号DRV2はFET2を駆動させるための信号である。
FET駆動部102は、制御部101から入力された制御信号DRV1に応じてFET1のゲート駆動信号DRV−Lを、制御信号DRV2に応じてFET2のゲート駆動信号DRV−Hを生成する回路である。FET駆動部102のVC端子とG端子の間には、電源電圧V1が供給されている。また、FET2を駆動するため、コンデンサC5及びダイオードD5で構成されるチャージポンプ回路によって、VH端子とGH端子の間に電源電圧V1が供給されている。FET駆動部102は、制御部101からハイレベルの制御信号DRV1を入力されると、FET1のゲート駆動信号DRV−Lをハイレベルとし、FET1はオン状態となる。同様に、FET駆動部102は、制御部101からハイレベルの制御信号DRV2を入力されると、FET2のゲート駆動信号DRV−Hをハイレベルとし、FET2はオン状態となる。
DC/DCコンバータ104は、3端子レギュレータ又は降圧型スイッチング電源であり、VC端子とG端子間に入力された電源電圧V1を変換して、OUT端子から電源電圧V2を出力している。起動回路103は、3端子レギュレータ又は降圧型スイッチング電源であり、VC端子とG端子間に入力された入力電圧Vinを変換して、OUT端子から電源電圧V1を出力している。起動回路103は、補助巻線P2から供給される電源電圧V1が所定の電圧値以下の場合のみ動作する回路であり、スイッチング電源回路100の起動時に電源電圧V1を供給するために用いられる。
(フィードバック部)
フィードバック部115は、電源電圧Voutを、所定の電圧(以下、目標電圧とする)に制御するために用いられ、電源電圧Voutに応じた信号を出力する。電源電圧Voutは、シャントレギュレータIC5のリファレンス端子REFに入力される電圧(即ち、基準電圧)の電源電圧Voutに対する分圧比によって設定される。即ち、分圧抵抗R52、R53、R54によって電源電圧Voutが設定される。電源電圧Voutが目標電圧(24V又は5V)より高くなると、シャントレギュレータIC5のカソード端子Kが電流を引き込み、プルアップ抵抗R51を介してフォトカプラPC5の二次側ダイオードが導通状態となる。これにより、フォトカプラPC5の一次側トランジスタが動作し、コンデンサC6から電荷が放電される。このため、制御部101のFB端子の電圧(以下、FB端子電圧という)が低下する。一方、電源電圧Voutが目標電圧より低くなると、シャントレギュレータIC5のカソード端子Kが電流を引き込まなくなり、二次側ダイオードが非導通状態となる。これにより、フォトカプラPC5の一次側のトランジスタがオフ状態となり、電源電圧V2から抵抗R2を介してコンデンサC6に充電電流が流れる。このため、制御部101のFB端子電圧が上昇する。
制御部101は、フィードバック部115から電源電圧Voutに応じた信号に相当するFB端子電圧が入力され、FB端子電圧を検知することで、電源電圧Voutを目標電圧に制御するためのフィードバック制御を行っている。このように、制御部101がFB端子電圧を監視することによって、電源電圧Voutの電圧を間接的にフィードバック制御できる。また、フィードバック部115の代わりに、制御部101を二次側に設けて、電源電圧Voutの電圧を監視することで、電源電圧Voutの電圧を直接フィードバック制御してもよい。
(目標電圧切り替え部)
また、目標電圧切り替え部(以下、切り替え部とする)117は、FET71の制御端子に24VSL信号が入力されている。24VSL信号が切り替えられることで、電源電圧Voutに第一の電圧である5V電圧が出力される第一の状態と、第一の電圧よりも大きい第二の電圧である24V電圧が出力される第二の状態の2つの状態が切り替えられる。切り替え部117には、スイッチング電源回路100が搭載された電子機器の制御部等から出力された24VSL信号が入力される。具体的には、切り替え部117は、24VSL信号がハイレベルのときに電源電圧Voutとして24V電圧を出力するように第二の状態に切り替える。また、切り替え部117は、24VSL信号がローレベルのときに電源電圧Voutとして5V電圧を出力するように第一の状態に切り替える。尚、24VSL信号は、FET71のゲート端子に入力されている。FET71は、ドレイン端子にフォトカプラPC7のフォトダイオードと抵抗R71を介して電源電圧Voutが接続され、ソース端子は接地されている。FET71のゲート端子とソース端子間には抵抗R72が接続されている。
24VSL信号がハイレベルになると、FET71がオン状態となり、抵抗R71を介してフォトカプラPC7の二次側ダイオードが導通状態となる。これにより、フォトカプラPC7の一次側トランジスタが動作し、コンデンサC7から電荷が放電され、制御部101の24SL端子の電圧(以下、24SL端子電圧という)はローレベルになる。一方、24VSL信号がローレベルになると、FET71がオフ状態となり、フォトカプラPC7の二次側ダイオードが非導通状態となる。これにより、フォトカプラPC7の一次側トランジスタがオフし、電源電圧V2から、抵抗R1を介してコンデンサC7が充電され、制御部101の24SL端子の電圧はハイレベルになる。制御部101は、24SL端子電圧に応じて、目標電圧が24Vか5Vかを検知する。尚、本実施例では、スイッチング電源回路100が電源電圧Voutを供給している負荷が通常状態で動作しているときは目標電圧を24Vとしている。一方、負荷がスタンバイ状態やスリープ状態で動作しているときは、通常動作の際の消費電力よりも消費電力を低減させるために、目標電圧を5Vとしている。
24VSL信号は、切り替え部117に入力されるとともにフィードバック部115へも入力されている。フィードバック部115の抵抗R54には、FET51が並列に接続されている。FET51は、ゲート端子に24VSL信号が入力されており、ゲート端子とソース端子間には抵抗R55が接続されている。24VSL信号がハイレベルになると、FET51がオン状態になり、抵抗R54がショートされる。これにより、シャントレギュレータIC5の基準電圧の電源電圧Voutに対する分圧比が下がり、電源電圧Voutには24Vが出力される状態で、フィードバック制御が行われることとなる。一方、24VSL信号がローレベルになると、FET51がオフ状態になり、抵抗R53と抵抗R54が直列に接続される。これにより、基準電圧の電源電圧Voutに対する分圧比が上がり、電源電圧Voutには5Vが出力される状態で、フィードバック制御が行われることとなる。
(入力電圧検出部)
また、入力電圧検出部116は、電源電圧V1を抵抗R61、R62で分圧した電圧を、制御部101のV1SN端子に入力している。これにより、制御部101は、入力電圧Vinの電圧を検出できる。
[スイッチング電源回路の動作]
本実施例のスイッチング電源回路100の動作について、図2を用いて説明する。スイッチング電源回路100は、制御部101がFET1とFET2を、同時にオン状態とならないようにデッドタイムを介して交互にオン/オフすることで、二次側に電力を供給している。図2(A)は、FET1及びFET2の端子の電圧及び電流波形を、複数の期間(〔11〕〜〔14〕)に分けて示したグラフである。図2(A)において、(i)は、FET1のゲート−ソース間電圧、即ち、FET駆動部102からFET1のゲート端子に入力されるゲート駆動信号DRV−Lを示す図である。(ii)は、FET2のゲート−ソース間電圧、即ち、FET駆動部102からFET2のゲート端子に入力されるゲート駆動信号DRV−Hを示す図である。(iii)は、FET1のドレイン−ソース間電圧を示す図である。(iv)は、FET1のドレイン電流を示す図、(v)は、FET2のドレイン電流を示す図、(vi)は、ダイオードD11に流れる電流を示す図である。FET1のドレイン電流には、ダイオードD1及びコンデンサC1に流れる電流を、FET2のドレイン電流には、ダイオードD2に流れる電流をそれぞれ含んでいる。横軸はいずれも時間である。図2(B)は、図2(A)に示す複数の期間(〔11〕〜〔14〕)における電流の流れを、簡易回路図とともに示したものである。以下に、各期間の動作を説明する。尚、図2(B)では、トランスT1を、リーケージインダクタンスLr、励磁インダクタンスLs、理想トランスTiに分割して示している。また、図2(B)の回路中に、それぞれの期間で流れる電流を濃い実線矢印で示している。
まず、〔11〕の期間は、FET1がオンの状態である。平滑用コンデンサC3からトランスT1の一次巻線P1に電流が流れることで、トランスT1のリーケージインダクタンスLr及び励磁インダクタンスLsにエネルギーが蓄えられる。このとき、FET1のドレイン−ソース間電圧はほぼゼロであり、FET1に流れるドレイン電流は直線的に増加する。
次に、〔12〕の期間は、FET1及びFET2がともにオフ状態、即ちデッドタイムの期間である。FET1をオフすると、トランスT1の一次巻線P1に流れていた電流は、電圧共振用のコンデンサC1を充電するように流れる(〔12〕の矢印a)。電圧共振用のコンデンサC1が充電されるに従って、FET1のドレイン−ソース間電圧は上昇する。
FET1のドレイン−ソース間電圧が電圧クランプ用のコンデンサC2の+端子の電圧を上回ると、トランスT1の一次巻線P1に流れていた電流は、次のように流れ始める。即ち、FET2のダイオードD2を介して電圧クランプ用のコンデンサC2を充電するように流れ始める(〔12〕の矢印b)。これにより、リーケージインダクタンスLrによるキックバック電圧は、電圧クランプ用のコンデンサC2によって吸収されるため、FET1のドレイン−ソース間に印加されるサージ電圧を抑制できる。また、FET2のドレイン−ソース間電圧はほぼゼロとなるため、この状態で〔13〕の期間に移行してFET2をオンすると、FET2のゼロ電圧のスイッチングが実現できる。
ここで、〔12〕の期間(デッドタイム)は、FET1をオフしてから、FET2のドレイン−ソース間電圧がほぼゼロになるまでの時間とほぼ同等、又はやや長めに設定するとよい。〔12〕の期間が長いと、ダイオードD2に電流が流れる期間が長くなるため、その分、必要ではない電力が消費される。一方、〔12〕の期間が短いと、FET2のドレイン−ソース間電圧がゼロになる前にFET2をオンすることになるため、ゼロ電圧のスイッチングが実現できず、同様に必要ではない電力が消費される。従って、〔12〕の期間を適切な値に設定することで、消費電力を抑制することができる。
〔13〕の期間では、FET1がオフ状態となり、デッドタイムを経てFET2がオン状態となった期間である。FET1がオン状態の間に流れた電流によって、トランスT1から、FET2又はダイオードD2を介して、電圧クランプ用のコンデンサC2の+端子側に充電を行う状態となる(〔13〕の矢印c)。リーケージインダクタンスLrによるキックバック電圧は電圧クランプ用のコンデンサC2によって吸収することができるため、FET1のドレイン端子とソース端子間に印加されるサージ電圧を抑制できる。電圧クランプ用のコンデンサC2の電圧が上昇すると、二次側のダイオードD11がオン状態となり、トランスT1の二次巻線S1を介して、スイッチング電源回路100の二次側に電力が供給される状態になる。
その後〔13〕の期間では、コンデンサC2の+端子側からFET2を介してトランスT1に電流が流れる状態となる(〔13〕の矢印d)。トランスT1に流れる電流は、電圧クランプ用のコンデンサC2と、トランスT1のリーケージインダクタンスLr及び結合インダクタンスLsとの共振によって流れるものである。電圧クランプ用のコンデンサC2の電圧が低下すると、二次側のダイオードD11が非導通状態となり、スイッチング電源回路100の二次側に電力が供給されない状態になる。更に、FET2の導通状態を保持することで、電圧クランプ用のコンデンサC2からトランスT1のリーケージインダクタンスLr及び結合インダクタンスLsに流れる電流が増加する。
ここで、図2(A)の(v)のFET2のドレイン電流において、点線で示した波形はトランスTの励磁インダクタンスLsを流れる励磁電流を示しており、直線的に減少している。この励磁電流と理想トランスTiを流れる電流の和が、FET2のドレイン電流となる。また、理想トランスTiを流れる電流は、ダイオードD11に流れる電流と相似形となる。
〔13〕の期間中において、二次側に電力が供給されていない期間(図2(A)の「〔13〕off」と記載された期間)では、次のように電流が流れる。即ち、主に電圧クランプ用のコンデンサC2とトランスT1のリーケージインダクタンスLr及び励磁インダクタンスLsとの共振動作に従って、FET2に電流が流れる。一方、二次側に電力が供給されている期間(図2(A)の「〔13〕on」と記載された期間)では、次のように電流が流れる。即ち、主に電圧クランプ用のコンデンサC2とトランスT1のリーケージインダクタンスLrとの共振動作に従って、FET2に電流が流れる。リーケージインダクタンスLrのインダクタンス値は励磁インダクタンスLsに比べてかなり小さいため、「〔13〕on」の期間における共振周波数は、「〔13〕off」の期間における共振周波数に比べて高くなる。
トランスTの励磁インダクタンスLsに流れる励磁電流がゼロになったとき、励磁インダクタンスLsに蓄積されたエネルギーは、全て解放されたことを意味する。その後もFET2をオンし続けると、電圧クランプ用のコンデンサC2から励磁インダクタンスLsに向かって電流が流れ始め、励磁インダクタンスLsには再びエネルギーが蓄積され始める。
続いて〔14〕の期間は、再び、FET1及びFET2がともにオフ状態、即ちデッドタイムの期間である。FET2をオフすると、トランスT1の一次巻線P1に流れていた電流は、電圧共振用のコンデンサC1を放電するように流れる。電圧共振用のコンデンサC1が放電するに従って、FET1のドレイン−ソース間電圧は減少する。FET1のドレイン−ソース間電圧がゼロを下回ると、トランスT1の一次巻線P1に流れていた電流は、ダイオードD1を介して平滑用コンデンサC3に回生される。この状態で〔11〕の期間に戻り、FET1をオンすると、FET1のゼロ電圧のスイッチングが実現できる。〔14〕の期間においても、〔12〕の期間と同様に、〔14〕の期間を、FET2をオフしてからFET1のドレイン−ソース電圧がほぼゼロになるまでの時間とほぼ同等又はやや長めに設定することで、消費電力を抑制できる。
以上説明したように、本実施例におけるスイッチング電源である、アクティブクランプ方式を用いたフライバック電源は、〔11〕の期間から〔14〕の期間を繰り返すことで、リーケージインダクタンスLrによるサージ電圧を抑制することができる。また、FET1及びFET2のゼロ電圧のスイッチングを行いながら、二次側に電力を供給することができる。FET1及びFET2がオン又はオフを繰り返すスイッチング動作を行っている期間をスイッチング期間といい、スイッチング期間が連続する動作を連続動作という。また、スイッチング動作を停止している期間をスイッチング停止期間という。
[間欠動作]
次に、制御部101によってスイッチング期間とスイッチング停止期間が繰り返し制御される、スイッチング電源回路100の間欠動作について説明する。図3(A)はスイッチング電源回路100の連続動作時の波形を示す図であり、図3(B)はスイッチング電源回路100の間欠動作時の波形を示す図である。いずれも(i)は、FET1のダイオードD1の電圧、即ち、FET1のゲート駆動電圧DRV−Lを示す。(ii)は、FET2のダイオードD2の電圧、即ち、FET2のゲート駆動電圧DRV−Hを示す。(iii)は、FET1のドレイン電流を示す。(iv)は、FET1のドレイン端子とソース端子間の電圧を示す。(v)は、制御部101のFB端子電圧を示し、後述するFBL1、FBL2を点線で示している。横軸はいずれも時間である。
スイッチング電源回路100の軽負荷状態において、図3(A)に示すように、スイッチング期間のままスイッチング電源回路100の制御を継続した場合、次のような課題が生じる。例えば、スイッチング電源回路100の一次側の電流による抵抗損失や、FET1及びFET2のスイッチング損失などによって、スイッチング電源回路100の効率が低下してしまう。そのため、図3(B)に示すように、スイッチング電源回路100の軽負荷状態においては、スイッチング期間と後述するスイッチング停止期間を繰り返す間欠動作を行う。これにより、スイッチング電源回路100の一次側の電流や、FET1及びFET2のスイッチング回数を低減させて、スイッチング電源回路100の軽負荷状態の電力効率を改善できる。
スイッチング電源回路100の制御部101は、フィードバック部115のフィードバック情報(FB端子電圧)等に基づき、スイッチング電源回路100の軽負荷状態を検出する。制御部101は、軽負荷状態を検出すると、後述する停止前制御を行ったのち、スイッチング停止期間に移行する。本実施例では、制御部101は、FB端子電圧が電圧FBL1より低くなったことを検知すると、スイッチング電源回路100が軽負荷状態に移行したと判断する。制御部101は、スイッチング電源回路100が軽負荷状態に移行したと判断すると、スイッチング停止期間への移行を行う。制御部101は、スイッチング停止期間に移行した後、次の2つの条件をともに満たした場合に、再びスイッチング期間へ移行する。2つの条件のうち1つは、FB端子電圧が電圧FBL2より大きくなったこと、もう1つは制御部101が有する不図示の記憶部に記憶された所定の最短停止期間Tminよりもスイッチング停止期間が長くなったことである。制御部101は、FB端子電圧が電圧FBL2より大きくなり、且つスイッチング停止期間が最短停止期間Tminよりも長くなった場合には、後述する停止後制御を行った後、スイッチング期間へ移行する。ここで、停止後制御が開始されてからスイッチング期間、停止前制御の期間を経て、スイッチング停止期間が終了するまでの時間が、間欠動作周期である。
本実施例のスイッチング電源回路100では、電圧FBL2を電圧FBL1よりも大きな電圧に設定する。ここで、電圧FBL2は、スイッチング停止期間からスイッチング期間へ移行する際の判断に用いられる電圧であり、電圧FBL1は、スイッチング期間からスイッチング停止期間へ移行する際の判断に用いられる電圧である。このように、FB端子電圧のオーバーシュートとアンダーシュートを利用することで、図3(B)に示す間欠動作を実現している。また、図3(B)に示す間欠動作では、制御部101は、内蔵された不図示のタイマーを用いて、スイッチング停止期間が、制御部101の記憶部に記憶された所定の最短停止期間Tminよりも短くならないように制御している。図3(B)に示す間欠動作周期が短くなり過ぎないようにすることで、スイッチング電源回路100のトランスT1から間欠動作時に発生する高周波に起因する動作音を抑制している。最短停止期間Tminは、間欠動作周期が一定の周期になるように、最短停止期間Tminを可変にして制御してもよい。尚、スイッチング電源回路100の重負荷状態では、制御部101のFB端子電圧が高い状態で維持される。言い換えれば、制御部101のFB端子電圧が電圧FBL2より高い状態が維持される。このため、図3(B)に示す間欠動作状態にはならずに、図3(A)に示すスイッチング期間のまま制御を継続でき、スイッチング電源回路100の連続動作状態とすることができる。
[停止前制御]
図3(B)の間欠動作周期における停止前制御について説明する。停止前制御は、制御部101のFB端子電圧が電圧FBL1を下回った後(FB<FBL1)、FET1のオン状態が終了したタイミングで開始される。停止前制御を行うことで、電力効率を改善することができる。停止前制御の期間は、FET1がオフしてからFET2がオフするまでの期間であり、停止前制御の期間には、FET2のオン時間〔4〕が含まれる。停止前制御の期間におけるFET2のオン時間〔4〕は、スイッチング期間のFET2のオン時間(〔1〕と〔2〕の和)の半分に設定されている。停止前制御の期間では、FET2がオン状態となり、図2の〔13〕のcの状態から〔13〕のdの状態になる前に、言い換えれば共振電流の向きが切り替わるタイミング以前に、FET2をオフ状態とする。これは、ダイオードD2のみでトランスT1と電圧クランプ用のコンデンサC2による共振電流を流す時間をできるだけ短くできるようにするためである。
本実施例では、更に、電圧クランプ用のコンデンサC2の+端子側からトランスT1に電流が流れる状態(〔2〕(図2の〔13〕のdの期間))になると、FET2のオフ状態でのノイズが増大することが考えられる。このため、最適な時間よりも若干短い時間に、FET2のオン時間〔4〕を設定している。
[停止後制御]
図3(B)の間欠動作周期における停止後制御について説明する。停止後制御は、制御部101のFB端子電圧が電圧FBL2を上回り(FB>FBL2)、且つ、スイッチング停止期間が最短停止時間Tminよりも長くなると開始される。停止後制御を行うことで電力効率を改善することができる。停止後制御におけるFET2のオン時間〔8〕の最適値は、図3(B)の〔4〕に示すFET2のオン時間よりも更に短い時間に設定される。スイッチング停止期間中に、トランスT1の磁気リセットは終了している。このため、図3(B)に示す停止後制御のFET2のオン時間〔8〕は、スイッチング期間の〔2〕のオン時間に対して短い時間であってもよい。このように設定したとしても、〔9〕の期間で電圧共振用のコンデンサC1の電荷を移動させるために必要なエネルギーを、電圧クランプ用のコンデンサC2から、トランスT1に供給できる。
しかし、停止前制御におけるFET2のオン時間〔4〕及び停止後制御におけるFET2のオン時間〔8〕が上述した最適な値より長い場合であっても、次のような場合には、スイッチング電源回路100の軽負荷状態の電力効率を改善できる。即ち、図3(A)の連続動作を継続する場合に比べて、図3(B)で説明した間欠動作に移行する場合には、軽負荷時の電力効率を改善できる。また、FET2のオン時間(〔4〕及び〔8〕)が上述した最適な値よりも短い場合、停止前制御及び停止後制御による電力効率の改善の効果は、上述した最適時間の場合に比べて効果は減少する。しかし、効果は減少するが、スイッチング電源回路100の軽負荷状態の電力効率を改善することはできる。
よって、停止前制御及び停止後制御におけるFET2のオン時間(〔4〕、〔8〕)は、上述した最適な時間より長い場合や短い場合にも、スイッチング電源回路100の軽負荷状態の電力効率を改善する効果を得ることができる。このことから、本実施例の構成は、停止前制御及び停止後制御におけるFET2のオン時間を、最適なオン時間のみに限定するものではない。
[電源電圧Voutの制御方法]
続いて、二次側出力電圧である電源電圧Voutの制御方法について説明する。まず、本実施例におけるスイッチング電源回路100において、電源電圧Voutは、おおよそ次の式(1)で表わされる。
Figure 2017017847
ここで、TIME1はFET1のオン時間であり、図2の〔11〕の期間である。TIME2はFET2のオン時間であり、図2の〔13〕の期間である。NrはトランスT1の一次巻線P1の巻数Np1と二次巻線S1の巻数Ns1の比(Np1/Ns1)である。
式(1)より、電源電圧Voutは、TIME1とTIME2の比及び入力電圧Vinによって決定されることがわかる。従って、入力電圧Vinを考慮して電源電圧Voutを一定に制御するためには、TIME1若しくはTIME2、又はその両方を変化させて、TIME1とTIME2の比を制御すればよい。
また、式(1)より、電源電圧Voutは二次側の負荷によらずTIME1、TIME2のみで決定されることがわかる。しかし、実際に負荷が増えると、ダイオードD11による電圧降下が増加し、電源電圧Voutが減少する。また、負荷が増えることで、入力電圧Vinの電圧低下や、FET1のオン抵抗によるドレイン−ソース間電圧の増加が発生する。図2の〔11〕の期間に、トランスT1の励磁インダクタンスLsに印加される電圧が低下することで、やはり電源電圧Voutが減少する。従って、実際は式(1)と異なり、電源電圧Voutは二次側の負荷の影響を幾分か受けることになる。このため、入力電圧Vi及びTIME1とTIME2の比から負荷の状態を推測できる。即ち、制御部101のFB端子電圧を監視することにより、負荷の状態を把握できる。
また、式(1)より、TIME1とTIME2の比を維持したままスイッチング周波数を増減しても電源電圧Voutは変わらないことがわかる。即ち、電源電圧Voutを目標電圧に制御するために、利用に適した周波数を選択できる。しかし、以下で説明する理由により、スイッチング電源回路100での消費電力をできるだけ抑えるためには、スイッチング周波数の制御も必要となる。
[励磁インダクタンスLsと負荷との関係]
図4は、TIME1とTIME2の比を一定としたとき、トランスT1の励磁インダクタンスLsに流れる電流が、負荷に応じて変わる様子を示している。図4(A)はスイッチング周波数がfaのとき、図4(B)はスイッチング周波数がfbのときを示している。尚、図4(B)のスイッチング周波数fbは、図4(A)のスイッチング周波数faよりも小さい(fa>fb)。更に、図4(A)、図4(B)は、通常負荷時、軽負荷時、重負荷時の励磁インダクタンスLsに流れる電流を示しており、励磁インダクタンスLsに流れる電流の最大値をピーク電流Ip、最小値をボトム電流Ibとする。
図2の〔13〕の期間で励磁インダクタンスLsに蓄えられたエネルギーは、〔14〕の期間で、電圧共振用のコンデンサC1の電荷を放電するために使われ、このときに流れる電流がボトム電流Ibである。従って、ボトム電流Ibには、電圧共振用のコンデンサC1の電荷を放電するために最低限必要な値が存在する。この値は負の値であり、これをIbminとする。ボトム電流Ibが最低限必要な値Ibminを上回ると、FET1をゼロ電圧でスイッチングできなくなるため、スイッチング電源回路100での消費電力が大きくなる。
例えば、図4(A)のスイッチング周波数faの場合、負荷が軽負荷のときは、ボトム電流Ibが、Ib<Ibminの関係を満たすため、FET1はゼロ電圧のスイッチングを行うことができる。しかし、図4(A)では、負荷が通常負荷又は重負荷のときは、ボトム電流Ibは、Ib>Ibminの関係であるため、FET1はゼロ電圧のスイッチングを行うことができない。このような場合、ボトム電流IbがIb<Ibminの関係を満たすようにスイッチング周波数を下げるような制御を行う。例えば、通常負荷のときにスイッチング周波数をfaからfbに下げると、図4(B)に示すように、ボトム電流IbがIb<Ibminの関係を満たし、FET1はゼロ電圧のスイッチングを行うことができるようになる。逆に、負荷が軽負荷のときにスイッチング周波数をfaからfbに下げてしまうと、図4(B)のように、軽負荷時のボトム電流IbがIbminを大きく下回ってしまう。ボトム電流IbがIbminを大きく下回ってしまうと、励磁インダクタンスLsに蓄えられたエネルギーが二次側に伝えられることなく、平滑用コンデンサC3に戻ってしまうことになる。このような場合にも、スイッチング電源回路100での消費電力が大きくなる。
従って、スイッチング電源回路100の電力の変換効率を向上させるためには、励磁インダクタンスLsのボトム電流Ibが適切な値になるように、負荷変動に対してスイッチング周波数を変える必要がある。尚、負荷が同じならば、目標電圧が小さいほどFET2をオンする時間TIME2が大きくなり、スイッチング周波数が低くなる。以上をまとめると、制御部101のFB端子電圧に基づいて、TIME1及びTIME2を最適な値に制御することで、広範囲の負荷に対して消費電力を抑えつつ、電源電圧Voutを一定に制御することができることがわかる。
[目標電圧に応じたTIME1、TIME2の制御方法]
次に、本実施例の特徴的な構成である、目標電圧に応じたTIME1とTIME2の制御方法について、図5を用いて説明する。図5(A)は目標電圧が24Vのときに、入力電圧Vinごとに制御部101のFB端子電圧に対応したTIME1、TIME2、TIME1とTIME2との比(TIME1/TIME2)のテーブルの一例を示したものである。図5(B)は、図5(A)と同様のテーブルであり、目標電圧が5Vのときのテーブルである。具体的には、それぞれの目標電圧のときに、交流電源電圧225Vに相当するV1SN端子電圧である51decのときと、交流電源電圧215Vに相当するV1SN端子電圧である48decのときの値を示している。TIME1は、交流電源電圧に反比例して決定される。即ち、TIME1は、交流電源電圧が大きいほど、短い時間に設定される。一方、TIME2は、二次側の出力電圧が一定に制御されるため、交流電源電圧に依存せず一定となっている。
図5(C)は、図5(A)、図5(B)のグラフを示したものである。図5(C)の(a)は目標電圧24VのときのTIME1、TIME2の時間(μs)を縦軸に示し、(b)は目標電圧24VのときのTIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)を縦軸に示し、横軸にFB端子電圧[dec]を示す。図5(C)の(c)は目標電圧5VのときのTIME1、TIME2の時間(μs)を縦軸に示し、(d)は目標電圧5VのときのTIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)を縦軸に示す。
前述したとおり、FB端子電圧は、電源電圧Voutを間接的に検出するとともに、二次側の負荷状態を把握するために用いられる情報でもある。また、制御部101のV1SN端子及びFB端子は、それぞれ不図示の内部のアナログ−デジタル(以下、AD)コンバータに接続されている。制御部101のV1SN端子及びFB端子に入力された電圧は、ADコンバータにてAD変換される。図5におけるV1SN端子電圧とFB端子電圧は、いずれも6ビットのデジタル値の十進数表示[dec]としている。
目標電圧が24Vの状態においては、FB端子電圧が大きいほど負荷が大きくなる関係となるように、TIME1とTIME2を設定する。具体的には、TIME1とTIME2は、図5(C)の(a)に示すように、FB端子電圧の増加に伴いTIME1、TIME2ともに増加するように設定される。更に、TIME1とTIME2は、図5(C)の(b)に示すように、FB端子電圧の増加に伴いTIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)も増加するように設定される。
一方、目標電圧が5Vの状態においては、スイッチング電源回路100での電力損失を小さく抑えるために、FET1とFET2が間欠的にオン/オフする動作、即ち間欠動作をするよう、TIME1、TIME2を設定する。TIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)が目標電圧に対して十分大きくなるように、TIME1、TIME2を設定することで、強制的に間欠動作させることができる。これは、連続動作時に出力電圧Vout(=TIME1/TIME2×Vin/Nr)が例えば6Vとなるように設定しておき、間欠動作時に出力電圧Voutが5Vとなるように調整させることを意味する。本実施例では、目標電圧が5Vの状態においては、図5(C)の(c)に示すように、TIME1、TIME2ともにFB端子電圧によらず一定値となるように、TIME1とTIME2が設定される。従って、図5(C)の(d)に示すように、TIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)も、FB端子電圧によらず一定値となる。また、目標電圧が24Vの状態では、目標電圧が5Vの状態に比べて、FET1のオン時間が長く、FET2のオン時間が短く、FET1とFET2とが交互にオン又はオフする周期が短くなるような、少なくとも一つのFB端子電圧が存在する。例えば、図5(C)のグラフでは、FB端子電圧が40dec前後以降では、TIME1、TIME2がこのような関係を満たしている。
更に、入力電圧Vinの影響を考慮するため、目標電圧が24Vの状態及び5Vの状態それぞれにおいて、V1SN端子電圧に応じて、使用するテーブルを変えている。図5では、V1SN端子電圧が51dec(交流電源10の電圧で225V相当)のときと、48dec(交流電源10の電圧で215V相当)のときのテーブル及びグラフを記載している。ここで、図5(C)では、V1SN端子電圧が48decのときを実線で示し、V1SN端子電圧が51decのときを破線で示す。これらのテーブルを比較すると、TIME2はV1SN端子電圧に依存せず(実線と破線は重なっている)、TIME1のみV1SN端子電圧に依存している。図5(C)の(a)、(c)でもわかるように、TIME1は、V1SN端子電圧が大きいほど短くなっており、反比例の関係となる。また、図5(C)の(b)、(d)でもわかるように、TIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)も、V1SN端子電圧が大きいほど小さくなっており、反比例の関係となる。
本実施例において、目標電圧が24Vのときは、目標電圧が5Vのときと比べて、負荷変動が大きい状態となる。従って、目標電圧が24Vのときは、スイッチング電源回路100での電力損失の低減よりも負荷変動に対する電源電圧Voutの追従性が要求される。このため、本実施例では、目標電圧が24Vのときは、スイッチング電源回路100が連続動作となるように、制御部101がFET1のオン時間TIME1、FET2のオン時間TIME2を図5(A)のように制御する。一方、目標電圧が5Vの状態は、長期間継続使用される状態であるため、スイッチング電源回路100での電力損失の低減が強く要求される。このため、本実施例では、目標電圧が5Vのときは、スイッチング電源回路100が間欠動作となるように、制御部101がFET1のオン時間TIME1、FET2のオン時間TIME2を図5(B)のように制御する。尚、本実施例では、目標電圧が24Vのときには連続動作を行っているが、目標電圧が24Vのときに連続動作と間欠動作を行うような構成としてもよい。この場合、例えば制御部101は、FB端子電圧が所定のレベルより低い場合には間欠動作を行い、所定のレベル以上の場合には連続動作を行うようにしてもよい。
このように、制御部101にCPUを用いて、目標電圧に応じてFET1及びFET2のオン時間を適切な値に制御する。これにより、目標電圧を複数有する場合においても、各々の目標電圧に必要とされる仕様に対して柔軟に対応できるスイッチング電源を実現できる。従来、目標電圧を出力するためのFET1及びFET2のスイッチング動作の制御は、例えば、PWM制御でスイッチング周波数を一定としてオンデューティを変えて制御する方法があった。また、例えば、オフ時間を固定し、FET2のオン時間も固定して、FET1のオン時間を変えることによりスイッチング周波数を変えて制御する方法があった。上述した本実施例のFET1及びFET2の制御は、従来の制御に対して、目標電圧を出力するために、FB端子電圧に応じてFET1及びFET2のオン時間を設定し、スイッチング周波数も変えて制御するものである。
以上、本実施例によれば、複数の電圧を出力することができる電源装置において、各々の電圧に対して求められる仕様に対して柔軟に対応することができる。
[電源装置]
実施例2について説明する。本実施例におけるスイッチング電源について実施例1で説明した構成と同じ構成には、同一符号を付して説明を省略する。図6は本実施例の電源装置の回路であるスイッチング電源回路500である。スイッチング電源回路500は、負荷が通常の状態であるドライブ状態、負荷が軽い状態であるスタンバイ状態、負荷が軽く負荷変動も小さいスリープ状態、負荷が更に軽いディープスリープ状態の4つの状態を有している。ドライブ状態及びスタンバイ状態における目標電圧は24Vで、スリープ状態及びディープスリープ状態における目標電圧は5Vである。制御部101は、FET1のオン時間が所定の時間以下となった場合に連続動作から間欠動作に移行する。ここで、本実施例では、連続動作から間欠動作に移行する閾値となるFET1のオン時間である所定の時間を、目標電圧が5Vのときと24Vのときとで異なる時間とする。連続動作時のFET1のオン時間は、FB端子電圧に応じて変化するため、本実施例では、所定の時間に相当するFB端子電圧の値に基づき連続動作から間欠動作に移行するか否かを決定する。
制御手段としての制御部501は、制御部501の24SL端子がハイレベル(目標電圧が24V)のとき、ドライブ状態又はスタンバイ状態と判断して、目標電圧を24Vに設定する。また、制御部501は、制御部501のFB端子電圧が20dec以下ならばスタンバイ状態と判断し、21dec以上ならばドライブ状態と判断する。また、制御部501は、24SL端子がローレベル(目標電圧が5V)のとき、スリープ状態又はディープスリープ状態と判断して、目標電圧を5Vに設定する。更に、制御部501は、制御部501のFB端子電圧が47dec以上ならばスリープ状態と判断し、46dec以下ならばディープスリープ状態と判断する。
また、スイッチング電源回路500の二次側整流回路119は、実施例1の図1に対して、同期整流制御部111、FET12、ダイオードD12、コイルL11、コンデンサC11及びコンデンサC12からなる平滑回路としている。この点、実施例1と異なっている。尚、本実施例の二次側の構成を実施例1に適用してもよいし、実施例1の二次側の構成を本実施例に適用してもよい。同期整流制御部111は、端子SによってダイオードD12の導通、非導通を判断することができ、ダイオードD12が導通状態であることを判断した場合のみ、端子Dをハイレベル状態にする。これにより同期整流用のFET12をオン状態にし、トランスT1の二次巻線S1の電圧を整流している。同期整流制御部111は、ディスクリート回路又は半導体集積回路として一体形成された制御部である。同期整流制御部111には、端子VCと端子Gの間に電源電圧Voutが供給されている。同期整流制御部111により整流された電圧は、コンデンサC11、C12及びコイルL11によって平滑され、電源電圧Voutとして出力されている。
また、入力電圧検出部516の構成も実施例1の入力電圧検出部116と異なる。入力電圧検出部516は、平滑用コンデンサC3に蓄積されている入力電圧Vinを分圧抵抗R91、R92で分圧して、制御部501のVinSN端子に入力しており、これにより制御部501は、入力電圧Vinの電圧を検出している。
[目標電圧に応じたTIME1、TIME2の制御方法]
次に、本実施例における、目標電圧に応じたTIME1とTIME2の制御方法について、図7を用いて説明する。図7(A)は図5(A)に、図7(B)は図5(B)に、図7(C)は図5(C)に、それぞれ対応しており、重複する説明は省略する。目標電圧が24Vの状態において、スイッチング電源回路500がドライブ状態のとき、即ち、FB端子電圧が第二のレベルである21dec以上のとき、FB端子電圧が大きいほど負荷が大きくなる関係となるように、TIME1、TIME2を設定している。即ち、目標電圧が24VでFB端子電圧が21dec以上のとき、FB端子電圧の増加に伴いTIME1、TIME2ともに増加し、且つ、TIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)も増加するように設定する(図7(C)(a)、(b))。
一方、スイッチング電源回路500がスタンバイ状態のとき、即ち、FB端子電圧が20dec以下のとき、スイッチング周波数が高いため、所定の周波数以上となるおそれがある。具体的には、所定の周波数は、交流電源10への放射ノイズの影響が大きくなる周波数150kHzであり、スタンバイ状態では150kHzを超える可能性がある。本実施例では、このような状況を避けるために、負荷が小さいFB端子電圧が20dec以下のときは、TIME1はFB端子電圧によらず一定に、且つ、TIME2はFB端子電圧の増加に伴い減少するよう設定する(図7(C)(a))。ここで、TIME2は、間欠動作時には、FB端子電圧が低くなるほどオン時間が長くなっている。このように、制御部101は、間欠動作時のFET2のオン時間を、間欠動作に移行した際のFET2のオン時間以上の長さに制御する。これにより、FB端子電圧の増加に伴いTIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)は増加する(図7(C)(b))。このため、FB端子電圧が大きいほど負荷が大きいという、FB端子電圧と負荷の関係はドライブ状態から維持しつつ、スイッチング周波数が、交流電源10への放射ノイズの影響が大きくなる150kHzを超える状況を避けることができる。
続いて、目標電圧が5Vの状態において、スイッチング電源回路500がディープスリープ状態のとき、即ち、FB端子電圧が46dec以下のとき、TIME1、TIME2を次のように設定する。即ち、スイッチング電源回路500での電力損失を小さく抑えるために、FET1とFET2が間欠的にオン/オフする間欠動作をするように、TIME1、TIME2を設定する。TIME1、TIME2を、TIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)が目標電圧に対して十分大きくなるように設定することで、強制的に間欠動作を行うことができる。本実施例では、TIME1、TIME2ともにFB端子電圧に依らず一定値に設定する(図7(C)(c))。
一方、スイッチング電源回路500がスリープ状態のとき、即ち、FB端子電圧が第一のレベルである47dec以上のとき、ディープスリープ状態のときのような間欠動作を行うと、出力電圧Voutのリップルが大きくなる。本実施例では、このような状況を避けるために、スリープ状態のときは、FB端子電圧が大きいほど負荷が大きくなる関係となるように、FB端子電圧の増加に伴いTIME1、TIME2ともに増加させる(図7(C)(c))。更に、本実施例では、TIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)も増加するよう設定する(図7(C)(d))。また、実施例1と同様に、交流電源電圧に相当するVinSN端子電圧に応じて使用するテーブルを変更することで、入力電圧Vinの影響を考慮した制御が可能となる。ここで、図7(C)のグラフでは、VinSN端子電圧が48decのときを実線で示し、VinSN端子電圧が51decのときを破線で示す。これらのテーブルを比較すると、TIME2はVinSN端子電圧に依存せず、TIME1のみVinSN端子電圧に依存している。図7(C)の(a)、(c)でもわかるように、TIME1は、VinSN端子電圧が大きいほど短くなっており、反比例の関係となる。また、図7(C)の(b)、(d)でもわかるように、TIME1とTIME2の比(TIME1/TIME2)も、VinSN端子電圧が大きいほど小さくなっており、反比例の関係となる。
[目標電圧に応じた制御の切り替え制御]
以上説明した、制御部501の目標電圧に応じた制御の切り替えの流れについて、図8のフローチャートを用いて説明する。ステップ(以下、Sとする)701で制御部501は、制御部501の24SL端子に入力される電圧がハイレベルか否かを判断する。S701で制御部501は、24SL端子にハイレベルの信号が入力されていると判断した場合、S702で目標電圧を24Vに設定する。S703で制御部501は、FB端子電圧が21dec以上か否かを判断する。
S703で制御部501は、FB端子電圧が21dec以上であると判断した場合、S704でスイッチング電源回路500をドライブ状態と判断し、S705で連続動作となるよう制御する。即ち、制御部501は、図7(A)の目標電圧24VのFB端子電圧21以上のTIME1、TIME2を、VinSN端子電圧に応じて設定する。
一方、S703で制御部501は、FB端子電圧が21dec未満(20dec以下)であると判断した場合、S706でスイッチング電源回路500をスタンバイ状態と判断し、S707で間欠動作となるよう制御する。即ち、制御部501は、図7(A)の目標電圧24VのFB端子電圧20以下のTIME1、TIME2を、VinSN端子電圧に応じて設定し、間欠動作を行う。
S701で制御部501は、制御部501の24SL端子に入力されている電圧がローレベルであると判断した場合は、S708で目標電圧を5Vに設定する。S709で制御部501は、FB端子電圧が47dec以上か否かを判断する。S709で制御部501は、FB端子電圧が47dec以上であると判断した場合、S710でスイッチング電源回路500をスリープ状態と判断し、S711で連続動作となるよう制御する。即ち、制御部501は、図7(B)の目標電圧5VのFB端子電圧47以上のTIME1、TIME2を、VinSN端子電圧に応じて設定する。
一方、S709で制御部501は、FB端子電圧が47dec未満(46dec以下)であると判断した場合、S712でスイッチング電源回路500をディープスリープ状態と判断し、S713で間欠動作となるよう制御する。即ち、制御部501は、図7(B)の目標電圧5VのFB端子電圧46以下のTIME1、TIME2を、VinSN端子電圧に応じて設定する。
以上のように、本実施例におけるスイッチング電源回路500がドライブ状態やスタンバイ状態等、複数の状態を有するような場合であっても、各々の状態に応じてFET1及びFET2のオン時間を適切な値に制御することができる。これにより、必要な要求仕様に対して柔軟に対応できるスイッチング電源を実現できる。
以上、本実施例によれば、複数の電圧を出力することができる電源装置において、各々の電圧に対して求められる仕様に対して柔軟に対応することができる。
実施例1、2で説明した電源装置は、例えば画像形成装置の低圧電源、即ちコントローラ(制御部)やモータ等の駆動部へ電力を供給する電源として適用可能である。以下に、実施例1、2の電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図9に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ300は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム311、感光ドラム311を一様に帯電する帯電部317(帯電手段)、感光ドラム311に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部312(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム311に現像されたトナー像をカセット316から供給された記録材としてのシート(不図示)に転写部318(転写手段)によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器314で定着してトレイ315に排出する。この感光ドラム311、帯電部317、現像部312、転写部318が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ300は、実施例1、2で説明したスイッチング電源回路100又はスイッチング電源回路500を電源装置400として備えている。尚、実施例1、2の電源装置400を適用可能な画像形成装置は、図9に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム311上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
レーザビームプリンタ300は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ320を備えており、実施例1、2に記載の電源装置400は、例えばコントローラ320に電力を供給する。また、実施例1、2に記載の電源装置400は、感光ドラム311を回転するため又はシートを搬送する各種ローラ等を駆動するためのモータ等の駆動部に電力を供給する。コントローラ320は、レーザビームプリンタ300の動作状態に応じて、電源装置400の目標電圧を24Vとするか5Vするかを決定するための24VSL信号を電源装置400に出力する。制御部101は、FB端子電圧に基づいて、電源装置400の動作状態を検知し、FET1のオン時間TIME1、FET2のオン時間TIME2を図5のように設定する。これにより、目標電圧に応じて、FET1、2の連続動作、間欠動作を適切に設定することができ、軽負荷時の電力効率も改善できる。
また、本実施例の画像形成装置は、画像形成動作を行うドライブ状態に対して、省電力を実現する省電力状態を有している。省電力を実現する状態は、例えば、実施例2で説明したスタンバイ状態、スリープ状態、ディープスリープ状態等がある。本実施例の画像形成装置では、各状態に応じて電源装置400も動作する。制御部101は、FB端子電圧に基づいて、電源装置400の動作状態を検知し、FET1のオン時間TIME1、FET2のオン時間TIME2を図7のように設定する。これにより、目標電圧に応じて、FET1、2の連続動作、間欠動作を適切に設定することができ、軽負荷時の電力効率も改善できる。また、実施例2の電源装置400を備えている場合、レーザビームプリンタ300がスタンバイ状態では放射ノイズの影響を抑制することができ、スリープ状態では出力電圧Voutのリップルを抑えることができる。
以上、本実施例によれば、複数の電圧を出力することができる電源装置において、各々の電圧に対して求められる仕様に対して柔軟に対応することができる。
101 制御部
115 フィードバック部
C2 コンデンサ
FET1 第一のスイッチング素子
FET2 第二のスイッチング素子
T1 トランス

Claims (14)

  1. 一次巻線及び二次巻線を有するトランスと、
    前記トランスの前記一次巻線に直列に接続された第一のスイッチング素子と、
    前記トランスの前記一次巻線に並列に接続された第二のスイッチング素子と、
    前記第二のスイッチング素子に直列に接続され、前記第二のスイッチング素子とともに前記トランスの前記一次巻線に並列に接続されたコンデンサと、
    前記トランスの前記二次巻線に誘起された電圧を整流平滑する整流平滑手段と、
    前記整流平滑手段により整流平滑された電圧に応じた情報を出力するフィードバック手段と、
    前記フィードバック手段から入力された前記情報に基づいて、前記整流平滑手段により整流平滑された電圧が所定の電圧となるように前記第一のスイッチング素子及び前記第二のスイッチング素子のオン又はオフを制御する制御手段と、
    を備え、前記所定の電圧が第一の電圧となるように制御される第一の状態と、前記所定の電圧が前記第一の電圧よりも大きい第二の電圧となるように制御される第二の状態とで動作することが可能な電源装置であって、
    前記制御手段は、前記第二の状態において、前記第一の状態に比べて、前記第一のスイッチング素子のオン時間が長く、前記第二のスイッチング素子のオン時間が短く、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子とが交互にオン又はオフする周期が短くなるように前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を制御することを特徴とする電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記フィードバック手段により出力される情報に応じた信号のレベルに応じて前記第一の状態または前記第二の状態に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御手段は、前記第一の状態及び前記第二の状態の少なくともいずれか一方で、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子をともにオフさせるデッドタイムを挟んで前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を交互にオン又はオフさせるスイッチング動作を行う第一の期間と、前記スイッチング動作を停止させる第二の期間と、を繰り返す間欠動作を行うことを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記制御手段は、前記第二の状態では、前記第一の期間を繰り返す連続動作を行うことを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記制御手段は、前記第一の状態において、前記信号のレベルが所定のレベルより低い場合に前記間欠動作を行い、前記信号のレベルが所定のレベル以上の場合に前記第一の期間を繰り返す連続動作を行うことを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
  6. 前記制御手段は、前記第一の状態で前記間欠動作を行う際には、前記第二のスイッチング素子のオン時間を、前記第二の状態における前記第二のスイッチング素子のオン時間よりも長くすることを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
  7. 前記制御手段は、前記第一の状態で前記間欠動作を行う際には、前記第一のスイッチング素子のオン時間と前記第二のスイッチング素子のオン時間の比が前記信号のレベルによらず一定となるように制御することを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
  8. 一次巻線及び二次巻線を有するトランスと、
    前記トランスの前記一次巻線に直列に接続された第一のスイッチング素子と、
    前記トランスの前記一次巻線に並列に接続された第二のスイッチング素子と、
    前記第二のスイッチング素子に直列に接続され、前記第二のスイッチング素子とともに前記トランスの前記一次巻線に並列に接続されたコンデンサと、
    前記トランスの前記二次巻線に誘起された電圧を整流平滑する整流平滑手段と、
    前記整流平滑手段により整流平滑された電圧に応じた信号を出力するフィードバック手段と、
    前記フィードバック手段から入力された前記信号に基づいて、前記整流平滑手段により整流平滑された電圧が所定の電圧となるように前記第一のスイッチング素子及び前記第二のスイッチング素子のオン又はオフを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第一の状態及び前記第二の状態の両方で、前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子をともにオフさせるデッドタイムを挟んで前記第一のスイッチング素子と前記第二のスイッチング素子を交互にオン又はオフさせるスイッチング動作を行う第一の期間を繰り返す連続動作と、前記第一の期間と前記スイッチング動作を停止させる第二の期間とを繰り返す間欠動作と、を行うことが可能であり、
    前記所定の電圧が第一の電圧となるように制御される第一の状態と、前記所定の電圧が前記第一の電圧よりも大きい第二の電圧となるように制御される第二の状態とで動作することが可能な電源装置であって、
    前記制御手段は、前記第一のスイッチング素子のオン時間が所定の時間以下となった場合に前記連続動作から前記間欠動作に移行し、
    前記所定の時間は、前記第一の状態と前記第二の状態とで異ならせることを特徴とする電源装置。
  9. 前記制御手段は、前記間欠動作時の前記第一のスイッチング素子を前記信号のレベルによらず一定に制御し、且つ、前記間欠動作時の前記第二のスイッチング素子のオン時間を、前記間欠動作に移行した際の前記第二のスイッチング素子のオン時間以上の長さに制御することを特徴とする請求項8に記載の電源装置。
  10. 前記制御手段は、前記間欠動作時の周波数が所定の周波数以上とならないように、前記第一のスイッチング素子及び前記第二のスイッチング素子のオン時間を制御することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電源装置。
  11. 前記所定の周波数は、150kHzであることを特徴とする請求項10に記載の電源装置。
  12. 前記制御手段は、前記第一の状態において、前記信号のレベルが前記所定の時間に相当する第一のレベルより低い場合には前記間欠動作を行い、前記信号のレベルが前記第一のレベル以上の場合には前記連続動作を行うことを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の電源装置。
  13. 前記制御手段は、前記第二の状態において、前記信号のレベルが前記所定の時間に相当する第二のレベルより低い場合には前記間欠動作を行い、前記信号のレベルが前記第二のレベル以上の場合には前記連続動作を行うことを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項に記載の電源装置。
  14. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2015131593A 2015-06-30 2015-06-30 電源装置及び画像形成装置 Active JP6579827B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015131593A JP6579827B2 (ja) 2015-06-30 2015-06-30 電源装置及び画像形成装置
US15/174,222 US9966865B2 (en) 2015-06-30 2016-06-06 Power supply apparatus and image forming apparatus
CN201910528911.4A CN110120750B (zh) 2015-06-30 2016-06-27 电源装置和图像形成装置
CN201610479088.9A CN106329962B (zh) 2015-06-30 2016-06-27 电源装置和图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015131593A JP6579827B2 (ja) 2015-06-30 2015-06-30 電源装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017017847A true JP2017017847A (ja) 2017-01-19
JP6579827B2 JP6579827B2 (ja) 2019-09-25

Family

ID=57831198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015131593A Active JP6579827B2 (ja) 2015-06-30 2015-06-30 電源装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6579827B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018191390A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019037071A (ja) * 2017-08-15 2019-03-07 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019037072A (ja) * 2017-08-15 2019-03-07 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019037073A (ja) * 2017-08-15 2019-03-07 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019068491A (ja) * 2017-09-28 2019-04-25 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019103189A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP7140572B2 (ja) 2017-08-15 2022-09-21 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000092829A (ja) * 1998-09-07 2000-03-31 Hitachi Ltd スイッチング電源回路
JP2000330671A (ja) * 1999-05-17 2000-11-30 Canon Inc 電源装置および画像処理装置
JP2003009528A (ja) * 2001-04-19 2003-01-10 Yokogawa Electric Corp Dc/dcコンバータ及びdc/dcコンバータの制御方法
JP2005045961A (ja) * 2003-07-24 2005-02-17 Sanken Electric Co Ltd 直流変換装置
JP2010142071A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Canon Inc 電源装置および画像形成装置
JP2013137474A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Brother Ind Ltd 電源装置、画像形成装置
US20150003121A1 (en) * 2013-06-27 2015-01-01 System General Corporation Control circuit for active-clamp flyback power converter with programmable switching period
JP2015100210A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000092829A (ja) * 1998-09-07 2000-03-31 Hitachi Ltd スイッチング電源回路
JP2000330671A (ja) * 1999-05-17 2000-11-30 Canon Inc 電源装置および画像処理装置
JP2003009528A (ja) * 2001-04-19 2003-01-10 Yokogawa Electric Corp Dc/dcコンバータ及びdc/dcコンバータの制御方法
JP2005045961A (ja) * 2003-07-24 2005-02-17 Sanken Electric Co Ltd 直流変換装置
JP2010142071A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Canon Inc 電源装置および画像形成装置
JP2013137474A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Brother Ind Ltd 電源装置、画像形成装置
US20150003121A1 (en) * 2013-06-27 2015-01-01 System General Corporation Control circuit for active-clamp flyback power converter with programmable switching period
JP2015100210A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018191390A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019037071A (ja) * 2017-08-15 2019-03-07 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019037072A (ja) * 2017-08-15 2019-03-07 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019037073A (ja) * 2017-08-15 2019-03-07 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP7140572B2 (ja) 2017-08-15 2022-09-21 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
US11556087B2 (en) 2017-08-15 2023-01-17 Canon Kabushiki Kaisha Power supply apparatus and image forming apparatus controlling a switching frequency based on a feedback voltage
JP2019068491A (ja) * 2017-09-28 2019-04-25 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP2019103189A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置
JP7080623B2 (ja) 2017-11-29 2022-06-06 キヤノン株式会社 電源装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6579827B2 (ja) 2019-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110120750B (zh) 电源装置和图像形成装置
JP6579827B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
US10139770B2 (en) Power source device and image forming apparatus
JP6961420B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP6843696B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
US10389259B2 (en) Power supply apparatus and image forming apparatus switching a capacitance value of a resonance capacitor at a time of a continuous operation and an intermittent operation
JP6679298B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP6242370B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
US10715049B2 (en) Power supply apparatus and image forming apparatus
US11088626B2 (en) Power supply apparatus and image forming apparatus
US9356529B2 (en) Power supply and image forming apparatus
JP2013251979A (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP2019083617A (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP2019068491A (ja) 電源装置及び画像形成装置
US20200127551A1 (en) Power supply apparatus and image forming apparatus
JP6882052B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP7140572B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP6961421B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP6406798B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP6961430B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP6316013B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP2023005762A (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP2019037070A (ja) 電源装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160215

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160215

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20171201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190827

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6579827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151