JP2017005004A - Srフェライト焼結磁石、モータ及び発電機 - Google Patents

Srフェライト焼結磁石、モータ及び発電機 Download PDF

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Abstract

【課題】希土類元素及びCoを使用せずに、低コストに優れた磁気特性を有するSrフェライト焼結磁石、モータ及び発電機を提供する。
【解決手段】六方晶系の結晶構造を有するSrフェライト結晶粒子を含有するSrフェライト焼結磁石であって、少なくともNa、Ca及びSiを含有し、2つのSrフェライト結晶粒子20、22に挟まれる二粒子粒界40に、Si、Na、Ca、Srを含む。二粒子粒界のSr濃度がSrフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高く、Srフェライト結晶粒子内に対するSr濃度と二粒子粒界のSr濃度の比率が1.40以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、Srフェライト焼結磁石、モータ及び発電機に関する。
フェライト焼結磁石に用いられる磁性材料として、六方晶系の結晶構造を有するBaフェライト、Srフェライト及びCaフェライトが知られている。このようなフェライトの結晶構造としては、マグネトプランバイト型(M型)、及びW型等が知られている。これらの中でも、モータ用等の磁石材料として、主にマグネトプランバイト型(M型)のフェライトが採用されている。M型フェライトは、通常AFe1219の一般式で表される。
フェライト焼結磁石の磁気特性を改善するために、フェライトの構成元素とは異なる種々の元素を添加することが試みられている。例えば、特許文献1では、Aサイトの元素及びBサイトの元素の一部を、それぞれ希土類元素及びCoで置換することによって、磁気特性を改善することが試みられている。また、特許文献2では、アルカリ金属を添加することによって、磁気特性を改善することが試みられている。
フェライト焼結磁石は、通常フェライト粒子を用いて製造される。フェライト焼結磁石の代表的な用途としては、モータ及び発電機が挙げられる。モータ及び発電機に用いられるフェライト焼結磁石は、高い角型とともに、BrとHcJの両特性に優れることが求められるものの、一般に、BrとHcJは、トレードオフの関係にあることが知られている。このため、Br及びHcJの両特性を一層向上することが可能な技術を確立することが求められている。
Br及びHcJの両特性を考慮した磁気特性を示す指標として、Br(kG)+1/3HcJ(kOe)の計算式が知られている(例えば、特許文献1参照)。この値が高いほど、モータ及び発電機など高い磁気特性が求められる用途に適したフェライト焼結磁石であるといえる。
特開平11−154604号公報 特開昭52−17694号公報
上記特許文献1,2に示されるように、フェライト焼結磁石を構成する主な結晶粒の組成を制御したり副成分を添加したりして、磁気特性を改善することは有効である。しかしながら、特許文献1の方法では希土類元素及びCoの原料が高価でありコストが増加するという課題がある。また、特許文献2に示される方法では保磁力Hcjは4000Oeに満たず、磁気特性の改善効果が十分とはいえない。このような方法で構成成分のみを制御しても、従来のフェライト焼結磁石の磁気特性を大きく改善することは難しい状況にある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、希土類元素及びCoを使用せずに、低コストに優れた磁気特性を有するSrフェライト焼結磁石を提供することを目的とする。また、そのようなSrフェライト焼結磁石を用いることによって、高い効率を有するモータ及び発電機を提供することを目的とする。
本発明者らは、Srフェライト焼結磁石の微細構造が磁気特性に与える影響を種々検討した。その結果、Srフェライト焼結磁石の二粒子粒界の構造を制御することが、磁気特性の向上に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、六方晶系の結晶構造を有するSrフェライト結晶粒子を含有するSrフェライト焼結磁石であって、前記Srフェライト焼結磁石は、少なくともNa、Ca及びSiを含有し、2つの前記Srフェライト結晶粒子に挟まれる二粒子粒界に、Si、Na、Ca、Srを含み、 前記二粒子粒界のSr濃度がSrフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高く、前記Srフェライト結晶粒子内に対するSr濃度と前記二粒子粒界のSr濃度の比率が1.40以上であるSrフェライト焼結磁石を提供する。
このようなSrフェライト焼結磁石は、優れた磁気特性を有する。このような優れた磁気特性が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のような理由が考えられる。ひとつには、2つのSrフェライト結晶粒子に挟まれる粒界(二粒子粒界)が、磁気分離に適している組成であることにより、主相であるSrフェライト結晶粒子の磁気分離を良好にし、磁気特性を向上させると考えられる。具体的には、Na、Ca及びSiを含有するとともに、Srフェライト結晶粒子よりも高い濃度でSrを含有する二粒子粒界をSrフェライト焼結磁石に含ませる。二粒子粒界をこのように構成することにより、二粒子粒界にケイ酸ガラスが形成される頻度を高くすることができる。これによって、強磁性のSrフェライト結晶粒子が、非磁性であるケイ酸ガラスを含む二粒子粒界で磁気的に分離されることとなり、磁壁のピニング効果が高くなり、優れた磁気特性が得られると推測される。また、別の理由としては、二粒子粒界にSrをSrフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高い濃度で含有させることにより、Srの粒界と主相の間における相互拡散に影響を与え、Srが相互に粒界と主相を移動する過程で、主相粒子の表面近傍で原子の再配列を促進し、逆磁区発生の起点となるような結晶の欠陥構造や凹凸などが減少すると考えられる。逆磁区発生の起点が減ることはHcjの向上に寄与し、磁気特性を向上させる。このような構造にする事で、希土類元素及びCoを使用せずに、低コストに優れた磁気特性を持つSrフェライト焼結磁石を得ることができる。
本発明ではまた、上述のSrフェライト焼結磁石を備えるモータ、及び、上述のSrフェライト焼結磁石を備える発電機を提供する。このモータ及び発電機は、上述の特徴を有するSrフェライト焼結磁石を備えることから高い効率を有する。
本発明によれば、希土類元素及びCoを使用せずに、低コストに優れた磁気特性を有するSrフェライト焼結磁石を提供することができる。また、このSrフェライト焼結磁石を用いることによって、高い効率を有するモータ及び発電機を提供することができる。
本発明のSrフェライト焼結磁石の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明のSrフェライト焼結磁石の一実施形態におけるフェライト結晶粒子の粒界付近を拡大して示す模式図である。 本発明のSrフェライト焼結磁石の一実施形態におけるフェライト結晶粒子の粒界の組成を解析する方法を示す説明図である。 本発明のSrフェライト焼結磁石の一実施形態におけるフェライト結晶粒子の粒界の組成を解析する方法を示す説明図である。 本発明のSrフェライト焼結磁石の一実施形態における(A)STEM像および(B)微細構造を示す図である。 本発明のSrフェライト焼結磁石の一実施形態におけるSTEM−EDS面分析によって得られる(A)Ca(B)Si(C)Sr(D)Na(E)Feの強度像である。 本発明のSrフェライト焼結磁石の一実施形態におけるSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果を示すグラフである。 本実施形態の比較例に係るSrフェライト焼結磁石における(A)STEM像および(B)微細構造を示す図である。 本実施形態の比較例に係るSrフェライト焼結磁石におけるSTEM−EDS面分析によって得られる(A)Ca(B)Si(C)Sr(D)Na(E)Feの強度像である。 本実施形態の比較例に係るSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果を示すグラフである。 本発明のモータの一実施形態を模式的に示す断面図である。 図11に示すモータのXIII−XIII線断面図である。 実施例1のSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果を示すグラフである。 実施例2のSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果を示すグラフである。 実施例3のSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果を示すグラフである。 比較例1のSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果例を示すグラフである。 比較例2のSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果例を示すグラフである。 比較例3のSrフェライト焼結磁石におけるSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果例を示すグラフである。 各実施例及び各比較例のSrフェライト焼結磁石の二粒子粒界の組成と磁気特性の相関を示すグラフである。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るSrフェライト焼結磁石を模式的に示す斜視図である。異方性のSrフェライト焼結磁石10は、端面が円弧状となるように湾曲した形状を有しており、一般にアークセグメント形状、C形形状、瓦型形状、又は弓形形状と呼ばれる形状を有している。Srフェライト焼結磁石10は、例えばモータ又は発電機用の磁石として好適に用いられる。
Srフェライト焼結磁石10は、主成分として、六方晶構造を有するM型のSrフェライトの結晶粒を含有する。フェライトは、例えば以下の式(1)で表わされる。
SrFe1219 (1)
上式(1)のSrフェライトにおけるAサイトのSr及びBサイトのFeは、不純物又は意図的に添加された元素によって、その一部が置換されていてもよい。また、AサイトとBサイトの比率が若干ずれていてもよい。この場合、フェライトは、例えば以下の一般式(2)で表わすことができる。下式(2)中、x及びyは、例えば0.1〜0.5であり、zは0.7〜1.2である。
Sr1−x(Fe12−y19 (2)
一般式(2)におけるMは、例えば、Co(コバルト)、Zn(亜鉛)、Ni(ニッケル)、Mn(マンガン)、Al(アルミニウム)及びCr(クロム)からなる群より選ばれる1種以上の元素である。また、一般式(2)におけるRは、例えば、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)及びSm(サマリウム)からなる群より選ばれる1種以上の元素である。
Srフェライト焼結磁石10におけるフェライト結晶相の比率は、好ましくは90体積%以上であり、より好ましくは95体積%以上であり、さらに好ましくは97体積%以上である。このように、Srフェライト結晶相とは異なる相の比率を低減することによって、磁気特性を一層高くすることができる。Srフェライト焼結磁石10におけるフェライト相の比率(%)は、フェライトの飽和磁化の理論値をσ、実測値をσとしたとき、(σ/σ)×100の計算式で求めることができる。
Srフェライト焼結磁石10は、副成分として、Na,Si,Caを含有する。これらの成分はそれぞれの酸化物や複合酸化物としてSrフェライト焼結磁石10に含まれる。また、副成分の一部はフェライトに固溶する場合もある。
Srフェライト焼結磁石10におけるNaの含有量は、NaをNaOに換算して、例えば0.2質量%以下であってもよく、0.01〜0.15質量%であってもよく、0.02〜0.1質量%であってもよい。
Srフェライト焼結磁石10におけるSiの含有量は、SiをSiOに換算して、例えば、1.5質量%以下であってもよく、0.1〜1.0質量%であってもよい。Srフェライト焼結磁石10におけるCaの含有量は、CaをCaOに換算して、例えば、2.0質量%以下であってもよく、0.05〜1.0質量%であってもよい。
Srフェライト焼結磁石10におけるSrの含有量は、例えば、SrO換算で10〜13質量%である。Srフェライト焼結磁石は、少量のBaを含有していてもよい。Srフェライト焼結磁石におけるBaの含有量は、例えば、BaO換算で0.01〜2.0質量%である。Srフェライト焼結磁石10には、これらの成分の他に、原料に含まれる不純物又は製造設備に由来する不可避的な成分が含まれていてもよい。このような成分としては、例えば、Ti(チタン),Cr(クロム),Mn(マンガン),Mo(モリブデン),V(バナジウム)及びAl(アルミニウム)等が挙げられる。これらの成分はそれぞれの酸化物又は複合酸化物としてSrフェライト焼結磁石10に含まれる。Srフェライト焼結磁石における各成分の含有量は、蛍光X線分析、又は誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP分析)によって測定することができる。Na、Si及びCa等の副成分は、Srフェライト焼結磁石10におけるSrフェライト結晶粒子の粒界に偏析して存在する傾向にある。
図2は、本実施形態に係るSrフェライト焼結磁石に含まれるSrフェライト結晶粒子の粒界付近を拡大して示す模式図である。本明細書において、2つのSrフェライト結晶粒子20,22に挟まれる粒界を二粒子粒界という。Srフェライト焼結磁石10は、二粒子粒界40を有する。図2のような構造は、Srフェライト焼結磁石10を例えば集束イオンビーム装置を用いたFIB(Focused Ion Beam)法によりイオン研磨して得られる試料を、STEM(走査透過電子顕微鏡)を用いて観察することができる。二粒子粒界40の厚みは、例えば0〜10nmである。
Srフェライト焼結磁石10の二粒子粒界40の組成は、以下の手順で解析することができる。Srフェライト焼結磁石10を例えば集束イオンビーム装置を用いたFIB(Focused Ion Beam)法によりイオン研磨して、厚さ100nm以下の薄片形状の試料を作製する。作製する試料平面は、配向軸に平行であってもよく、配向軸に垂直であってもよい。ただし、配向軸に平行な試料を作製することが好ましい。これによって、Srフェライト結晶構造のa面の粒界とc面の粒界とを同一試料で測定することが可能となる。
二粒子粒界40の組成の測定は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)とこれに付属するエネルギー分散型X線分光装置(STEM−EDS)を用いて、エッジオン条件で行う。本明細書でいう濃度は、酸素を除いて計算した値である。二粒子粒界40の厚みは1〜2nmの場所を選び、測定のステップ(隣接する測定点の間隔)は0.5nm以下が好ましく、例えば、0.2〜0.4nm程度である。
エッジオン条件は以下のとおりにして設定する。図3は、Srフェライト結晶粒子の粒界の組成を解析する方法を示す説明図(平面図)である。STEMによって、2つのSrフェライト結晶粒子20,22と、これらの間に挟まれる二粒子粒界40とを観察する。二粒子粒界と平行な軸αを中心軸として図3に示す矢印の方向に±30°の範囲で試料を回転させて試料を傾斜させる。
この±30°の回転角度の中に、二粒子粒界40の深さ方向(奥行方向)が電子線入射方向と平行になる傾斜角度(当該傾斜角度を「θ」という。)が存在する場合には、この傾斜角度θにおける測定をエッジオン条件での測定とする。このような傾斜角度θが見出せない場合には、この二粒子粒界40の解析に不適である。したがって、このような二粒子粒界は組成の測定に用いない。そして、別の二粒子粒界40において同様の試料の傾斜角度の調整を行い、傾斜角度θが見出される二粒子粒界40を特定する。
図4は、Srフェライト結晶粒子の粒界の組成を解析する方法を示す説明図(断面図)である。図4の(A)は、試料を傾斜させる前の断面を示しており、図4の(B)は、二粒子粒界40の深さ方向が電子線入射方向と平行になるように傾斜角度θで傾斜させたときの断面を示している。
図4の(B)に示すような傾斜角度θで傾斜させた状態におけるSTEMの観察画像は、他の角度での観察画像に比べて、二粒子粒界40が最も明瞭であり、且つ二粒子粒界40の厚みが最小となる。一方、傾斜角度がθではない観察画像(例えば、図4の(A)に示すような状態での観察画像)では、傾斜角度θにおける観察画像よりも、二粒子粒界40は不明瞭であり、且つ二粒子粒界40の厚みは大きくなる傾向にある。
図5は、本実施形態に係るフェライト焼結磁石の(A)STEM像および(B)微細構造を示す図である。図5の(A)は、本実施形態に係るフェライト焼結磁石の試料を、エッジオン条件で観察したSTEM画像の写真である。すなわち、図5の(A)に示すSTEM画像は、図3及び図4を参照して説明した手順を行うことによって、二粒子粒界40の解析に適した条件となっている。
図5の(B)は、(A)の電子顕微鏡写真の模式図である。図5の(A)及び(B)に示すように、STEM画像において、隣接する2つのフェライト結晶粒子20,22の二粒子粒界には、所定の組成を有する二粒子粒界40が存在している。この相の組成は、STEM−EDSに基づいて求めることができる。
二粒子粒界40の組成は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)とこれに付属するエネルギー分散型X線分光装置(STEM−EDS)を用いた面分析によって求めることができる。具体的には、図5に示すような、Srフェライト焼結磁石のエッジオン条件に設定できる二粒子粒界40を特定する。そして、当該二粒子粒界40を含む、幅約20nm、長さ約70nmの領域をSTEM−EDSで面分析する。面分析の測定データは組成の算出のために、視野中の各点がEDSスペクトルを有するスペクトラルイメージングの形式で取得した。
図6にSTEM−EDSによる面分析の結果を示す。図6の視野は図5の視野に対応する。1〜2nmの厚みの二粒子粒界40を測定するため、測定試料表面における電子ビームのスポット径を小さくする必要がある。具体的にはビーム径は0.5nm以下とし、好ましくは0.2nm以下である。このような微小なスポット径とするためには、電界放射型の電子銃を有するSTEMを使うことが好ましい。測定のステップ(隣接する測定点の間隔)は0.5nm以下が好ましく、例えば、本実施形態では0.4nm程度である。図6の(A)はCa、(B)はSi、(C)はSr、(D)はNa、(E)はFeの信号強度像である。各々の信号強度像はスペクトラルイメージングのデータから抽出した。二粒子粒界40にCa、Si、Sr、Naの信号が強く検出されている。また、Feについては二粒子粒界40において信号強度が弱くなっている。Srについては図5(B)に示すフェライト結晶粒子20の側において、二粒子粒界40と平行に線状の信号強度の増減が見られる。これはSrフェライト結晶構造のSrを多く含む結晶面(約1nm間隔)がSTEM−EDSの測定で検出できているためで高い空間分解能で測定ができていることを示す。
STEM−EDS面分析のスペクトラルイメージングのデータから、二粒子粒界40及びフェライト結晶粒子20,22の組成を決定する。具体的には、二粒子粒界40を横断する方向に図5(B)で示す線分OPに沿って、線分OPと垂直な方向の10点で平均化したEDSスペクトルを抽出する。線分OPはフェライト結晶粒子20における点Oとフェライト結晶粒子22における点Pを二粒子粒界40と直交するように結ぶ線分とする。線分OPは粒界三重点から100nm以上離れている。抽出したEDSスペクトルから、フェライト結晶粒子20における点Oから二粒子粒界40を横断し、フェライト結晶粒子22における点Pに至る各点の組成を決定する。線分OPの長さは12nm以上、線分OP中に30点以上の組成算出点を含む。
線分OPに沿って算出された各点の組成を図7に示す。図7に示す濃度は、軽元素(酸素)を除いて算出された値である。図7における横軸は、線分OPに沿ってSTEM−EDSを走査した距離であり、縦軸は各元素の濃度である。線分OP中でCa濃度が最も高い点を点Mとし(距離約8nm)、点Mにおける濃度を二粒子粒界40の組成とする。また線分OPにおける各元素の濃度の中央値をフェライト結晶粒子20,22の組成とする。このようにして、二粒子粒界40及びフェライト結晶粒子20,22の組成を決定することができる。
Ca濃度が最も高い点M(約8nm)における二粒子粒界40の組成を表4に示す。表4に示されるフェライト結晶粒子20,22の組成は、線分OPにおける各元素の濃度の中央値である。
上述の各元素の濃度(原子%)は、Ca,Si,Na,Sr及びFeの合計濃度を基準として求められる濃度である。各元素は、通常、化合物として二粒子粒界40に含まれる。磁壁のピニング効果を高めて保磁力を一層高くする観点から、二粒子粒界40は、Srフェライト結晶粒子20,22よりも高い濃度でSrを含有することが好ましい。このように高い濃度でSrを含有する二粒子粒界40は、粒界相の形成の際に、Srフェライト結晶粒子の一部がアモルファス化することによって形成されるとも考えられる。
本実施形態の比較例について、実施例と同様に解析を行った。結果を図8〜10に示す。
図7と図10を対比すると分かるように、図7の二粒子粒界40のSr濃度は、Srフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高いが、図10の二粒子粒界40のSr濃度は、Srフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも低い。このように二粒子粒界40の組成にSrをフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高い濃度で含有する事で、磁気特性を高くすることができる。
本実施形態に係るSrフェライト焼結磁石10の二粒子粒界に、Srをフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高い濃度で含有する。フェライト結晶粒子内に対するSr濃度と前記二粒子粒界のSr濃度の比率が1.40以上である。二粒子粒界40に、Srをフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高い濃度で含有する比率を大きくすることによって、高い保磁力を有するSrフェライト焼結磁石10にすることができる。


Srフェライト焼結磁石10は、下記式(3)を満足することが好ましい。Srフェライト焼結磁石10は、二粒子粒界40にSrを含有する割合が高いことから、式(3)を満足するような高い磁気特性を有する。この式(3)を満足するSrフェライト焼結磁石10は、十分に優れた磁気特性を有する。このようなSrフェライト焼結磁石10によって、一層高い効率を有するモータ及び発電機を提供することができる。また、Srフェライト焼結磁石10は、下記式(4)を満足することがより好ましい。また、式(5)を満足することが好ましく、式(6)を満足することがより好ましい。これによって、Srフェライト焼結磁石10の磁気特性が一層高くなり、一層高い効率を有するモータ及び発電機を提供することができる。
Br+1/3HcJ≧5.5 (3)
Br+1/3HcJ≧5.6 (4)
(BH)max+1/2HcJ≧6.1 (5)
(BH)max+1/2HcJ≧6.5 (6)
式(3)〜(6)中、Br、HcJ、及び(BH)maxは、それぞれ残留磁束密度(kG)、保磁力(kOe)、及び最大エネルギー積(MGOe)を示す。
Srフェライト焼結磁石10の角型は好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。このような優れた磁気特性を有することによって、モータや発電機に一層好適に用いることができる。
Srフェライト焼結磁石10は、例えば、フューエルポンプ用、パワーウィンドウ用、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)用、ファン用、ワイパ用、パワーステアリング用、アクティブサスペンション用、スタータ用、ドアロック用、電動ミラー用等の自動車用モータの磁石として使用することができる。また、FDDスピンドル用、VTRキャプスタン用、VTR回転ヘッド用、VTRリール用、VTRローディング用、VTRカメラキャプスタン用、VTRカメラ回転ヘッド用、VTRカメラズーム用、VTRカメラフォーカス用、ラジカセ等キャプスタン用、CD/DVD/MDスピンドル用、CD/DVD/MDローディング用、CD/DVD光ピックアップ用等のOA/AV機器用モータの磁石として使用することができる。さらに、エアコンコンプレッサー用、冷凍庫コンプレッサー用、電動工具駆動用、ドライヤーファン用、シェーバー駆動用、電動歯ブラシ用等の家電機器用モータの磁石としても使用することができる。さらにまた、ロボット軸、関節駆動用、ロボット主駆動用、工作機器テーブル駆動用、工作機器ベルト駆動用等のFA機器用モータの磁石としても使用することが可能である。
Srフェライト焼結磁石10は、上述のモータの部材に接着してモータ内に設置される。優れた磁気特性を有するSrフェライト焼結磁石10は、クラックの発生が十分に抑制されていることから、モータ部材と十分強固に接着される。このように、Srフェライト焼結磁石10がモータの部材から剥離することを十分に抑制することができる。このため、Srフェライト焼結磁石10を備える各種モータは、高い効率と高い信頼性とを兼ね備える。
図11は、Srフェライト焼結磁石10を備えるモータ30の実施形態を模式的に示す断面図である。本実施形態に係るモータ30は、ブラシ付き直流モータであり、有底筒状のハウジング31(ステータ)と、ハウジング31の内周側に同心に配置された回転可能なロータ32と、を備える。ロータ32は、ロータ軸36とロータ軸36上に固定されたロータコア37とを備える。ハウジング31の開口部にはブラケット33が嵌め込まれており、ロータコアは、ハウジング31とブラケット33とで形成される空間内に収容されている。ロータ軸36は、互いに対向するように、ハウジング31の中心部とブラケット33の中心部にそれぞれ設けられた軸受34,35によって回転可能に支持されている。ハウジング31の筒部分の内周面には、2個のC型のSrフェライト焼結磁石10が互いに対向するように固定されている。
図12は、図11のモータ30のVIII−VIII線断面図である。モータ用磁石としてのSrフェライト焼結磁石10は、その外周面を接着面として、ハウジング31の内周面上に接着剤で接着されている。Srフェライト焼結磁石10は、表面において粉体等の異物の析出が十分に抑制されていることから、ハウジング31とSrフェライト焼結磁石10との接着性は良好である。したがって、モータ30は優れた特性とともに優れた信頼性を有する。
Srフェライト焼結磁石10の用途は、モータに限定されるものではなく、例えば、発電機、スピーカ・ヘッドホン用マグネット、マグネトロン管、MRI用磁場発生装置、CD−ROM用クランパ、ディストリビュータ用センサ、ABS用センサ、燃料・オイルレベルセンサ、マグネトラッチ、又はアイソレータ等の部材として用いることもできる。また、磁気記録媒体の磁性層を蒸着法又はスパッタ法等で形成する際のターゲット(ペレット)として用いることもできる。Srフェライト焼結磁石10は、以下に説明する製造方法によって製造することができる。
この製造方法は、鉄化合物の粉末、ストロンチウム化合物の粉末、並びに、ナトリウム化合物を混合して混合物を調製する混合工程と、該混合物を850〜1100℃で焼成して、六方晶構造を有するSrフェライト粒子を含む仮焼体を得る仮焼工程と、Srフェライト粒子を含む仮焼体を粉砕して粉砕粉を得る粉砕工程と、粉砕粉を磁場中成形して成形体を得る成形工程と、成形体を1000〜1250℃で焼成してSrフェライト焼結磁石を得る焼結工程と、を有する。
混合工程は、仮焼用の混合物を調製する工程である。混合工程では、まず、出発原料を秤量して所定の割合で配合し、湿式アトライタ、又はボールミル等で1〜20時間程度混合するとともに粉砕処理を行う。出発原料としては、鉄化合物(Fe化合物)の粉末、ストロンチウム化合物(Sr化合物)の粉末、及び、ナトリウム化合物(Na化合物)が挙げられる。ナトリウム化合物は粉末状であってもよく、液状であってもよい。
Fe化合物及びSr化合物としては、酸化物又は焼成により酸化物となる、炭酸塩、水酸化物又は硝酸塩等の化合物を用いることができる。このような化合物としては、例えば、SrCO、Fe等が挙げられる。また、これらの成分の他にLa(OH)、及びCoなどを添加してもよい。Na化合物としては、例えば、炭酸塩、珪酸塩、Naを含む有機化合物(分散剤)が挙げられる。ナトリウムの珪酸塩としては、オルソ珪酸塩、メタ珪酸塩、または水ガラスなどでもよく、これらは粉体でも液体でもよい。有機化合物としては、ナトリウム塩が挙げられる。具体的には、脂肪酸のナトリウム塩、及び、ポリカルボン酸のナトリウム塩等が挙げられる。
混合工程におけるNa化合物の配合量は、NaO換算で、Fe化合物及びSr化合物の合計に対して、例えば、0.01〜1.5質量%とする。混合工程では、Fe化合物、Sr化合物及びNa化合物の他に、他の副成分を添加してもよい。そのような副成分としては、SiO及びCaCO等が挙げられる。なお、各副成分は、湿式で成形を行う場合にスラリーの溶媒とともに流出することがあるため、Srフェライト焼結磁石における目標の含有量よりも多めに配合することが好ましい。
出発原料の平均粒径は特に限定されず、例えば0.1〜2.0μmである。出発原料のBET法による比表面積は、2m/g以上であることが好ましい。これによって、一層微細な粉砕粉を得ることができる。混合工程で調製する混合物は、粉末状であってもよく、溶媒中に混合粉末が分散したスラリーであってもよい。
仮焼工程は、混合工程で得られた混合物を仮焼する工程である。仮焼は、空気中等の酸化性雰囲気中で行うことができる。仮焼工程における焼成温度は、例えば850〜1100℃であり、好ましくは900〜1000℃である。仮焼温度が高くなり過ぎると、二粒子粒界40のSr濃度が小さくなる傾向にある。仮焼温度における仮焼時間は、好ましくは0.1〜5時間、より好ましくは0.5〜3時間である。仮焼して得られるSrフェライト粒子におけるSrフェライトの含有量は、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上である。本実施形態に係る製造方法では、仮焼工程の前にNa化合物を添加するとともに、上述の条件で仮焼を行うことが、二粒子粒界40のSr濃度の割合の増大に寄与している。
Srフェライト粒子の飽和磁化は、好ましくは67emu/g以上であり、より好ましくは70emu/g以上であり、さらに好ましくは70.5emu/g以上である。このように高い飽和磁化を有するSrフェライト粒子を生成させることによって、一層高い磁気特性を有するSrフェライト焼結磁石10が得られる。本明細書における飽和磁化は、市販の振動試料型磁力計(VSM)を用いて測定することができる。
仮焼工程で得られるSrフェライト粒子のBET法による比表面積は、最終的に得られるSrフェライト焼結磁石の組織を十分に微細にする観点から、2m/g以上であり、好ましくは2.5m/g以上であり、より好ましくは2.7m/g以上である。また、Srフェライト粒子のBET法による比表面積は、成形体を作製する際の成形性を良好にする観点から、15m/g以下であり、好ましくは10m/g以下であり、より好ましくは7m/g以下である。なお、本明細書における比表面積は、市販のBET比表面積測定装置(Mountech製、商品名:HM Model−1210)を用いて測定することができる。
仮焼工程で得られるSrフェライト粒子の一次粒子の平均粒径は、焼結性を良好にしつつ最終的に得られるSrフェライト焼結磁石の組織を十分に微細にする観点から、1.0μm以下であり、好ましくは0.8μm以下であり、より好ましくは0.7μm以下であり、さらに好ましくは0.6μm以下である。また、Srフェライト粒子の一次粒子の平均粒径は、成形体を作製する際の成形性を良好にする観点から、0.1μm以上であり、好ましくは0.2μm以上であり、より好ましくは0.3μm以上である。なお、本明細書における一次粒子の平均粒径は、TEM又はSEMによる観察画像を用いて求めることができる。具体的には、数百個の一次粒子を含むSEM又はTEMの観察画像において、画像処理を行って粒径分布を測定する。測定した個数基準の粒径分布から、一次粒子の粒径の個数基準の平均値を算出する。このようにして測定される平均値を、Srフェライト粒子の一次粒子の平均粒径とする。
粉砕工程では、混合工程で得られた混合物を仮焼して得られるSrフェライト粒子の粉砕を行い、粉砕粉を調製する。本実施形態では、粉砕工程を、粗粉砕工程と微粉砕工程の二段階で粉砕を行う。なお、別の幾つかの実施形態では、粉砕工程は、一段階で行ってもよい。Srフェライト粒子は、通常顆粒状又は塊状であるため、まずは粗粉砕工程を行うことが好ましい。粗粉砕工程では、振動ロッドミル等を使用して乾式で粉砕を行って、粗粉砕粉を得る。本実施形態に係るフェライト粒子は、粗粉砕粉に限定されるものではなく、後述する微粉砕粉であってもよい。
微粉砕工程では、上述のようにして調製した粗粉砕粉を、湿式アトライタ、ボールミル、又はジェットミル等を用いて湿式で粉砕して微粉砕粉を得る。粉砕時間は、例えば湿式アトライタを用いる場合、30分間〜10時間であり、ボールミルを用いる場合、5〜50時間である。これらの時間は、粉砕方法によって適宜調整することが好ましい。本実施形態に係る製造方法では、従来よりも低い温度で仮焼を行っているため、Srフェライトの一次粒子は従来よりも微細である。したがって、粉砕工程(特に微粉砕工程)では、主に一次粒子が凝集して形成された二次粒子が、微細な一次粒子に分散されることとなる。
粗粉砕工程及び/又は微粉砕工程では、副成分であるSiO,CaCO,SrCO及びBaCO等の粉末を添加してもよい。このような副成分を添加することによって、焼結性を向上すること、及び磁気特性を向上することができる。なお、これらの副成分は、湿式で成形を行う場合にスラリーの溶媒とともに流出することがあるため、Srフェライト焼結磁石における目標の含有量よりも多めに配合することが好ましい。
フェライト焼結磁石の磁気的配向度を高めるために、上述の副成分に加えて、多価アルコールなどの分散剤を微粉砕工程で添加することが好ましい。分散剤の添加量は、Srフェライト粒子を基準として0.05〜5.0質量%、好ましくは0.1〜3.0質量%、より好ましくは0.3〜2.0質量%である。なお、添加した分散剤は、焼結工程で熱分解して除去される。
粉砕工程で得られる粉砕粉のBET法による比表面積は、最終的に得られるSrフェライト焼結磁石の組織を十分に微細にする観点から、好ましくは6m/g以上であり、より好ましくは8m/g以上である。また、粉砕粉のBET法による比表面積は、成形体を作製する際の成形性を良好にする観点から、好ましくは12m/g以下であり、より好ましくは10m/g以下である。このような比表面積を有する粉砕粉は、十分に微細で、且つ取扱い性及び成形性に優れることから、工程の簡便性を維持しつつ、Srフェライト焼結磁石の組織を一層微細化して、Srフェライト焼結磁石の磁気特性を一層向上することができる。
成形工程は、粉砕粉を磁場中成形して成形体を作製する工程である。成形工程では、まず、粉砕工程で得られた粉砕粉を磁場中で成形して成形体を作製する磁場中成形を行う。磁場中成形は、乾式成形、又は湿式成形のどちらの方法でも行ってもよく、磁気的配向度を高くする観点から、好ましくは湿式成形である。湿式成形を行う場合、粉砕粉と分散媒とを配合して粉砕する湿式粉砕を行ってスラリーを調製し、これを用いて成形体を作製することもできる。スラリーの濃縮は、遠心分離やフィルタープレス等によって行うことができる。
スラリー中における固形分の含有量は、好ましくは30〜85質量%である。スラリーの分散媒としては水又は非水系溶媒を用いることができる。スラリーには、水に加えて、グルコン酸、グルコン酸塩、又はソルビトール等の界面活性剤(分散剤)を添加してもよい。このようなスラリーを用いて磁場中成形を行って、成形体を作製する。成形圧力は例えば0.1〜0.5トン/cmであり、印加磁場は例えば5〜15kOeである。
焼結工程は、成形体を、1000〜1250℃で焼成してSrフェライト焼結磁石を得る工程である。焼成は、通常、大気中等の酸化性雰囲気中で行う。焼成温度は、1000〜1250℃であり、例えば1100〜1200℃である。焼成温度における焼成時間は、例えば0.5〜3時間である。焼成時の降温速度は、2〜10℃/分とすることが好ましい。焼成温度及び降温速度を調整することによって、二粒子粒界40の組成を調整することができる。以上の工程によって、焼結体、すなわちSrフェライト焼結磁石10を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、Srフェライト焼結磁石の形状は、図1の形状に限定されず、上述の各用途に適した形状に適宜変更することができる。また、本発明のモータも図7,8の実施形態に限定されるものではなく、種々のモータが含まれる。同様に、発電機にも種々の形態が含まれる。

本発明の内容を実施例及び比較例を参照してさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[Srフェライト焼結磁石の調製]
以下の出発原料を準備した。Fe粉末はルスナー法によって製造されたものである。比表面積はBET法によって測定された値である。
・Fe粉末(比表面積:4.4m/g)220g
・SrCO粉末(比表面積:5.0m/g)35.23g
上述のFe粉末及びSrCO粉末を、湿式ボールミルを用いて16時間粉砕しながら混合してスラリーを得た。このスラリーに、このスラリーに、メタ珪酸ナトリウム粉末を添加した。このときの添加量は、Fe粉末及びSrCO粉末の合計質量に対して、NaO換算で0.42質量%とした。その後、スラリーのスプレー乾燥を行って粒径が約10μmの顆粒状の混合物を得た後、当該混合物を大気中、950℃の仮焼温度で1時間焼成して、顆粒状のSrフェライト粒子を得た。
Srフェライト粒子130gに、水、ソルビトール、SiO粉末、CaCO粉末を添加し、ボールミルで湿式粉砕を22時間行ってスラリーを得た。このとき、各添加物は、フェライト粒子を基準として、ソルビトールを1.0質量%、SiO粉末を0.10質量%、CaCO粉末を0.6質量%の割合で加えた。このスラリーを脱水して粉砕粉を得た。得られた粉砕粉のBET法による比表面積は10.0m/gであった。
このスラリー(固形分濃度:75~80質量%)に調整した後、湿式磁場成形機に導入し、12kOeの印加磁場中で成形して円柱形状の成形体を得た。この成形体を、大気中、1170℃の焼成温度で1時間焼成して、実施例1のSrフェライト焼結磁石を得た。
[Srフェライト焼結磁石の評価]
<磁気特性の評価>
フェライト焼結磁石の上下面を加工した後、最大印加磁場25kOeのB−Hトレーサを用いて磁気特性を測定した。測定では、Br、HcJ、bHc及び(BH)maxを求めるとともに、Brの90%になるときの外部磁界強度(Hk)を測定し、これに基づいて角型(Hk/HcJ(%))を求めた。また、Br(kG)+1/3HcJ(kOe)の値と、(BH)max(MGOe)+1/2HcJ(kOe)の値を算出した。これらの結果を表1及び表2に示す。
<組成分析>
Srフェライト焼結磁石の組成を蛍光X線分析で測定した。Srフェライト焼結磁石全体を基準としたとき、各元素を酸化物に換算したときの含有量(質量基準)を表3に示す。Srフェライト焼結磁石は、Na,Si,Ca,Fe,Srの他に、原料不純物に起因する微量成分(Mn,Al,Ba,Cr)を含んでいた。上記各酸化物の含有量は、これらの不純物についても酸化物に換算して算出したうえで求められた値である。なお、表3における各酸化物の合計値が100質量%とならないのは、有効数字以下を四捨五入していることと、上記微量成分以外の成分の影響によるものである。
<二粒子粒界40の組成の測定>
Srフェライト焼結磁石を集束イオンビーム装置(FEI社製、製品名:NOVA 200)を用いたFIB(Focused Ion Beam)法によりイオン研磨して、厚さ100nmの薄片形状の試料を作製した。試料は配向軸に平行な断面を薄片形状として作製した。二粒子粒界40の組成の測定は、走査透過型電子顕微鏡にエネルギー分散型X線分光装置が付属した測定装置(STEM−EDS,日本電子株式会社製,製品名:JEM−2100F)を用いて、図3及び図4を参照して説明した操作に基づいて、エッジオン条件で行った。
STEM−EDSによる測定では、図5、図6及び図7を参照して説明した操作に基づいて、二粒子粒界40及びフェライト結晶粒子20,22のNa,Ca,Si,Fe,Srの濃度を決定した。図13にSrフェライト結晶粒子の粒界付近の組成分析結果を示す。
二粒子粒界40及びフェライト結晶粒子20,22の組成を表4に示す。また、この測定結果に基づく、フェライト結晶粒子20,22内に対する各元素(Na,Ca,Si,Fe,Sr)の濃度と二粒子粒界40の各元素(Na,Ca,Si,Fe,Sr)の濃度の比率及び磁気特性(Br(kG)+1/3HcJ(kOe))および(BH)max+1/2HcJを表5に示す。図19は、表5に示す結果のSrについての濃度の比率と磁気特性(Br(kG)+1/3HcJ(kOe))を描画したグラフを示す。
(実施例2)
Srフェライト粒子に対するSiOの添加量を0.2質量%、CaCOの添加量を0.6質量%、ソルビトールの添加量を0.25質量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、Srフェライト焼結磁石を調製し、評価を行った。評価結果を表1〜5、図14及び図19に示す。
(実施例3)
Srフェライト粒子に対するAlの添加量を1.6質量%、CaCOの添加量を0.57質量%、ソルビトールの添加量を0.25質量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、Srフェライト焼結磁石を調製し、評価を行った。評価結果を表1〜5、図15及び図19に示す。
(比較例1)
Fe粉末1000g、SrCO粉末161.2g、及びSiO粉末2.3gを、湿式アトライタを用いて粉砕しながら混合し、乾燥及び整粒を行った。このようにして得られた粉末を、大気中、1250℃の仮焼温度で3時間焼成し、顆粒状のSrフェライト粒子を得た。乾式振動ロッドミルを用いて、このSrフェライト粒子を粗粉砕して、BET法による比表面積が1m/gのSrフェライト粒子を調製した。
粗粉砕したSrフェライト粒子130gに、ソルビトール1.3g(1.0質量%)、を添加し、ボールミルを用いて湿式粉砕を21時間行ってスラリーを得た。ソルビトールの添加量は、粗粉砕したSrフェライト粒子の質量を基準として、1質量%とした。粉砕後の微粉末の比表面積は6〜8m/gであった。粉砕終了後のスラリーに対してNaCO粉末を成形後に0.1質量%残存するように添加して攪拌した。その後、スラリーの固形分濃度を調整し、湿式磁場成形機を用いて12kOeの印加磁場中で成形を行って成形体を得た。これらの成形体を、大気中で、1220℃の焼成温度で焼成して、Srフェライト焼結磁石を得た。このようにして得られたSrフェライト焼結磁石を、実施例1と同様にして評価した。ただし、二粒子粒界40の組成の測定は2視野にて行った。評価結果を表1〜5、図16及び図19に示す。
(比較例2)
SiO粉末0.78g(Srフェライト粒子に対して0.6質量%)及びCaCO粉末1.3g(Srフェライト粒子に対して1.0質量%)を添加したこと、粉砕終了後のスラリーに対してNaCO粉末を成形後に0.05質量%残存するように添加したこと、並びに成形体の焼成温度を1200℃に変更したこと以外は、比較例1と同様にして、Srフェライト焼結磁石を調製し、評価を行った。ただし、二粒子粒界40の組成の測定は、3視野にて行った。評価結果を表1〜5、図17及び図19に示す。
(比較例3)
SiO粉末0.78g(Srフェライト粒子に対して0.6質量%)及びCaCO粉末1.82g(Srフェライト粒子に対して1.4質量%)を添加したこと、NaCO粉末を添加しなかったこと、成形体の焼成温度を1240℃に変更したこと、並びに、NaCO粉末を添加しなかったこと以外は、比較例1と同様にして、Srフェライト焼結磁石を調製し、評価を行った。ただし、二粒子粒界40の組成の測定は、2視野にて行った。評価結果を表1〜5、図18及び図19に示す。
Figure 2017005004
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表1〜5に示すとおり、二粒子粒界にSrをフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高い濃度で含有する粒界を含み、前記フェライト結晶粒子内に対するSr濃度と前記二粒子粒界のSr濃度の比率が1.40以上である実施例1〜3のSrフェライト焼結磁石は、該Sr濃度の比率が1.20よりも低い比較例1〜2のSrフェライト焼結磁石よりも高い磁気特性((BH)max+1/2HcJ、Br(kG)+1/3HcJ(kOe))を有することが確認された。図19の実施例1〜3と比較例1〜2の磁気特性(Br(kG)+1/3HcJ(kOe))の傾向を見た場合に、該Sr濃度の比率が1.40よりも高いと磁気特性に好ましいと考えられる。また、Naを含有しない比較例3のSrフェライト焼結磁石においては該Sr濃度の比率が高くとも、実施例1〜3のSrフェライト焼結磁石のような高い磁気特性を得ることはできなかった。
本開示によれば、希土類元素及びCoを使用せずに、低コストに優れた磁気特性を有するSrフェライト焼結磁石を提供することができる。また、このSrフェライト焼結磁石を用いることによって、高い効率を有するモータ及び発電機を提供することができる。
10…Srフェライト焼結磁石、20,22…Srフェライト結晶粒子、30…モータ、31…ハウジング、32…ロータ、33…ブラケット、34,35…軸受、36…ロータ軸、37…ロータコア、40…二粒子粒界。

Claims (3)

  1. 六方晶系の結晶構造を有するSrフェライト結晶粒子を含有するSrフェライト焼結磁石であって、
    前記Srフェライト焼結磁石は、少なくともNa、Ca及びSiを含有し、
    2つの前記Srフェライト結晶粒子に挟まれる二粒子粒界に、Si、Na、Ca、Srを含み、
    前記二粒子粒界のSr濃度がSrフェライト結晶粒子内のSr濃度よりも高く、
    前記Srフェライト結晶粒子内に対するSr濃度と前記二粒子粒界のSr濃度の比率が1.40以上であるSrフェライト焼結磁石。
  2. 請求項1に記載のSrフェライト焼結磁石を備えるモータ。
  3. 請求項1に記載のSrフェライト焼結磁石を備える発電機。

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