JP2018160672A - フェライト焼結磁石の製造方法及びフェライト焼結磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性を有する低価格なフェライト焼結磁石の提供を可能にする。【解決手段】Co含有量が少なく、Ca含有量がLa含有量よりも多いCa−La−Co系フェライト焼結磁石を製造する方法であって、原料粉末混合工程、仮焼工程、粉砕工程、成形工程及び焼成工程を含み、焼成工程において、800℃から焼成温度までの温度範囲における昇温速度が600℃/時以上1000℃/時以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、フェライト焼結磁石の製造方法及びフェライト焼結磁石に関する。
フェライト焼結磁石は最大エネルギー積が希土類系焼結磁石(例えばNdFeB系焼結磁石)の1/10にすぎないが、主原料が安価な酸化鉄であることからコストパフォーマンスに優れており、化学的に極めて安定であるという特徴を有している。そのため、世界的な生産重量は現在でも磁石材料の中で最大である。
モータやスピーカなどフェライト焼結磁石が用いられている様々な用途の中で高性能材の要望が強いのは自動車電装用モータや家電用モータなどである。近年、希土類原料の価格高騰や調達リスクの顕在化を背景に、これまで希土類系焼結磁石しか用いられていなかった産業用モータや電気自動車用(EV、HV、PHVなど)駆動モータ・発電機などにもフェライト焼結磁石の応用が検討されている。
代表的なフェライト焼結磁石は、マグネトプランバイト(M型)構造を有するSrフェライトであり、基本組成はSrFe1219で表される。1990年代後半にSrFe1219のSr2+の一部をLa3+で置換し、Fe3+の一部をCo2+で置換したSr−La−Co系フェライト焼結磁石が実用化されたことによりフェライト磁石の磁石特性は大きく向上した。また、2007年には、磁石特性をさらに進化させたCa−La−Co系フェライト焼結磁石が開発され、現在実用化されているが、前記用途に供するためには、Ca−La−Co系フェライト焼結磁石においてもさらなる高性能化が必要である。
本発明者らの研究グループは先に、Ca−La−Co系フェライト焼結磁石の磁石特性を改良すべく、各構成元素の原子比及びnの値を最適化し、かつLa及びCoを特定の比率で含有させたCa−La−Co系フェライト焼結磁石を提案した(特許文献1)。
また、本発明者らの研究グループは先に、製造方法の改良によって高性能化を図るべく、Ca−La−Co系フェライト焼結磁石の焼成工程において、1100℃から焼成温度までの温度範囲における昇温速度を1〜4℃/分、及び焼成温度から1100℃までの温度範囲における降温速度を6℃/分以上とすることによって、高い残留磁束密度と(以下「B」という)と高い角形比(以下「H/HcJ」という)を維持したまま保磁力(以下「HcJ」という)を向上させることを提案した(特許文献2)。
国際公開第2006/028185号 国際公開第2014/021149号
特許文献1や2による提案は、Ca−La−Co系フェライト焼結磁石の磁石特性を向上できる点において非常に優れたものである。しかしながら、Co含有量が原子比で0.3程度(Co/Fe=0.03、すなわちFe含有量の3%程度)必要であり、Sr−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.2程度、Co/Fe=0.017、すなわちFe含有量の1.7%程度)に比べCoを多く使用しなければならない。また、Ca−La−Co系フェライト焼結磁石は、良好な磁気特性を発現させるために、原子比でCa量と同等以上のLaを含有する必要がある。Co(酸化Co)の価格はフェライト焼結磁石の主成分である酸化鉄の十倍から数十倍に相当し、La(酸化Laや水酸化La)も酸化鉄に比べ高価である。従って、原料コストの増大が避けられず、フェライト焼結磁石の価格が上昇するという問題がある。また、特許文献2においては、焼成工程における昇温速度が非常に低速(1〜4℃/分)であるため、リードタイムが長くなることによるコストアップも避けられず、原料費と工程費との二重のコストアップとなる問題がある。
本開示の実施形態は、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性を有する低価格なフェライト焼結磁石の提供を可能にする。
本開示の限定的ではない例示的なフェライト焼結磁石の製造方法は、
Ca、La、Fe及びCoの金属元素の原子比を示す一般式:Ca1−xLaFe2n−yCoにおいて、前記1−x及びy、並びにn(2nはモル比であって、2n=(Fe+Co)/(Ca+La)で表される)が、
0.5<1−x<0.6、
0.15≦y<0.25、及び
4≦n≦6
を満足する原料粉末を混合し、混合原料粉末を得る原料粉末混合工程、
前記混合原料粉末を仮焼し、仮焼体を得る仮焼工程、
前記仮焼体を粉砕し、粉末を得る粉砕工程、
前記粉末を成形し、成形体を得る成形工程、
前記成形体を焼成し、焼結体を得る焼成工程を含み、
前記焼成工程において、800℃から焼成温度までの温度範囲における昇温速度が600℃/時以上1000℃/時以下である。
本開示の実施形態によれば、原子比y(Coの含有量)が0.15≦y<0.25であるため、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)に比べCo含有量を低減することができ、原料費を削減することができる。また、原子比1−x(Caの含有量)が0.5<1−x<0.6であるため、原子比x(Laの含有量)を低減することができる。これによって、酸化鉄に比べて高価なLaの含有量を低減することができ、原料費を削減することができる。さらに、焼成工程における800℃から焼成温度の温度範囲での昇温速度が600℃/時以上1000℃/時以下であるため、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法(例えば特許文献2など)に比べリードタイムを短縮することができ、工程費を削減することができる。
ある実施形態において、前記仮焼工程における仮焼温度が1200℃以上1250℃以下である。
本開示の実施形態によれば、仮焼工程における仮焼温度が1200℃以上1250℃以下であるため、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法に対して仮焼温度を比較的低くすることができる。これによって、工程費を削減することができる。
ある実施形態において、前記焼成工程における焼成温度が1170℃以上1190℃以下である。
本開示の実施形態によれば、焼成工程における焼成温度が1170℃以上1190℃以下であるため、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法に対して焼成温度を比較的低くすることができる。これによって、工程費を削減することができる。
ある実施形態において、前記仮焼工程後、前記成形工程前に、焼結助剤を添加する工程をさらに含み、焼結助剤がCaCO及びSiOの少なくとも一方を含み、CaCOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対してCaO換算で0.5質量%以下であり、SiOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対して0.6質量%以下である。
本開示の実施形態によれば、磁石特性を向上させることができる。
ある実施形態において、焼結助剤がCaCO及びSiOを少なくとも含み、前記CaCOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対してCaO換算で0.3質量%以上0.5質量%以下であり、前記SiOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対して0.4質量%以上0.6質量%以下であり、CaCOの添加量がCaO換算で0.4質量%以下の場合は、CaCO添加量とSiO添加量との比[CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が0.6を超え1.0未満であり、CaCOの添加量がCaO換算で0.4質量%を超える場合は、CaCO添加量とSiO添加量との比[CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が0.83を超え1.25未満である。
本開示の実施形態によれば、磁石特性をより向上させることができる。
ある実施形態において、前記焼成工程において、焼成温度から800℃までの温度範囲における降温速度が300℃/時以上である。
本開示の実施形態によれば、磁石特性をさらに向上させることができる。
本開示の限定的ではない例示的なフェライト焼結磁石は、六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライトからなる主相と、二つの主相の間に存在する第2相とを含有し、主相と第2相との界面近傍における、球面収差補正透過電子顕微鏡(Cs−TEM)及びそれを用いたEDS(エネルギー分散型X線分光法)分析による組成分析の結果が以下の(1)及び(2)を満足する。
(1)前記主相において、前記界面から2nmを超える範囲に比べ、前記界面から2nm以内の範囲でCa(原子%)/Fe(原子%)が増加する。
(2)前記界面において、Ca(原子%)/Fe(原子%)が0.14以下である。
本開示の実施形態によれば、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性を有する低価格なフェライト焼結磁石の提供が可能となる。
本開示の実施形態によるフェライト焼結磁石と従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の焼成温度と相比率との関係を示すグラフである。 本開示の実施形態によるフェライト焼結磁石の球面収差補正透過電子顕微鏡(Cs−TEM)及びそれを用いたEDS(エネルギー分散型X線分光法)分析による組成分析の結果を示すグラフである。 比較例のフェライト焼結磁石のSTEM−BSE像を示す写真である。
1.フェライト焼結磁石の製造方法
以下に、本開示の実施形態のフェライト焼結磁石の製造方法を詳細に説明する。
[1]原料粉末混合工程
Ca、La、Fe及びCoの金属元素の原子比を示す一般式:Ca1−xLaFe2n−yCoにおいて、前記1−x及びy、並びにnが、0.5<1−x<0.6、0.15≦y<0.25、及び4≦n≦6を満足する原料粉末を準備する。
原子比1−x(Caの含有量)は、0.5<1−x<0.6である。1−xが0.5以下又は0.6以上では、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性が得られない。
原子比x(Laの含有量)は、前記1−xとの関係で0.4<x<0.5となる。Laは、Laを除く希土類元素の少なくとも一種でその一部を置換してもよい。置換量はモル比でLaの50%以下であるのが好ましい。
1−xとxとは、1<(1−x)/x<1.5の関係となる。(1−x)/xが1以下又は1.5以上では従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性が得られない。
従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石において、焼結助剤としてCa(CaCO)が添加される前の仮焼体におけるLa含有量の原子比をCa含有量の原子比と同量あるいはそれ以上(Ca≦La)とすることにより、磁石特性が向上することが知られている(例えば、国際公開第2012/090935号)。本開示の実施形態では、Ca含有量の原子比をLa含有量の原子比よりも多くすることが特徴の一つである。これによって、La含有量低減による原料費削減効果を奏する。
原子比y(Coの含有量)は、0.15≦y<0.25である。yが0.15未満又は0.25以上になると従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性が得られない。原子比y(Coの含有量)は0.18<y≦0.24が好ましく、0.20<y≦0.24がより好ましい。従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石におけるCoの含有量は原子比で0.3程度必要であった。本開示の実施形態では、Coの含有量を原子比で0.25未満とする点が特徴の一つである。これによって、Co含有量低減による原料費削減効果を奏する。
前記一般式において、2nはモル比であって、2n=(Fe+Co)/(Ca+La)で表される。nは4≦n≦6である。nが4未満又は6を超えると従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性が得られない。
前記の組成は、金属元素の原子比で示したが、酸素(O)を含む組成は、一般式:Ca1−xLaFe2n−yCoαで表される。酸素のモル数αは、LaとFeが3価でCoが2価であり、x=yでかつn=6の時の化学量論組成比を示した場合はα=19であるが、Fe及びCoの価数、x及びyやn値などによって異なってくる。また、還元性雰囲気で焼成した場合の酸素の空孔(ベイカンシー)、フェライト相におけるFeの価数の変化、Coの価数の変化等により金属元素に対する酸素の比率が変化する。従って、実際の酸素のモル数αは19からずれる場合がある。そのため、本開示の実施形態においては、最も組成が特定し易い金属元素の原子比で組成を表記している。
原料粉末としては、価数にかかわらず、それぞれの金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物、硝酸塩、塩化物等を使用することができる。原料粉末を溶解した溶液であってもよい。Caの化合物としては、Caの炭酸塩、酸化物、塩化物等が挙げられる。Laの化合物としては、La等の酸化物、La(OH)等の水酸化物、La(CO・8HO等の炭酸塩等が挙げられる。Feの化合物としては、酸化鉄、水酸化鉄、塩化鉄、ミルスケール等が挙げられる。Coの化合物としては、CoO、Co等の酸化物、CoOOH、Co(OH)、Co・mO(mは正の数である)等の水酸化物、CoCO等の炭酸塩、及びmCoCO・mCo(OH)・mO等の塩基性炭酸塩(m、m、mは正の数である)が挙げられる。
仮焼時の反応促進のため、必要に応じてB、HBO等のB(硼素)を含む化合物を1質量%程度まで添加しても良い。特にHBOの添加は、磁石特性の向上に有効である。HBOの添加量は0.3質量%以下であるのが好ましく、0.1質量%程度が最も好ましい。HBOは、焼成時に結晶粒の形状やサイズを制御する効果も有するため、仮焼後(微粉砕前や焼成前)に添加してもよく、仮焼前及び仮焼後の両方で添加してもよい。
準備したそれぞれの原料粉末を混合し、混合原料粉末とする。原料粉末の配合、混合は、湿式及び乾式のいずれで行ってもよい。スチールボール等の媒体とともに撹拌すると原料粉末をより均一に混合することができる。湿式の場合は、分散媒に水を用いるのが好ましい。原料粉末の分散性を高める目的でポリカルボン酸アンモニウム、グルコン酸カルシウム等の公知の分散剤を用いてもよい。混合した原料スラリーはそのまま仮焼してもよいし、原料スラリーを脱水した後、仮焼してもよい。
[2]仮焼工程
乾式混合又は湿式混合することによって得られた混合原料粉末は、電気炉、ガス炉等を用いて加熱することで、固相反応により、六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造のフェライト化合物を形成する。このプロセスを「仮焼」と呼び、得られた化合物を「仮焼体」と呼ぶ。
本開示の実施形態のフェライト焼結磁石の製造方法によって得られるフェライト焼結磁石を構成する主相は、六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライト相である。一般に、磁性材料、特に焼結磁石は、複数の化合物から構成されており、その磁性材料の特性(物性、磁石特性など)を決定づけている化合物が「主相」と定義される。
「六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有する」とは、フェライト仮焼体のX線回折を一般的な条件で測定した場合に、六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造のX線回折パターンが主として観察されることを言う。
仮焼工程は、酸素濃度が5体積%以上の雰囲気中で行うのが好ましい。酸素濃度が5体積%未満であると、異常粒成長、異相の生成等を招く。より好ましい酸素濃度は20体積%以上である。
仮焼工程では、温度の上昇とともにフェライト相が形成される固相反応が進行する。仮焼温度が1100℃未満では、未反応のヘマタイト(酸化鉄)が残存するため磁石特性が低くなる。一方、仮焼温度が1450℃を超えると結晶粒が成長し過ぎるため、粉砕工程において粉砕に多大な時間を要することがある。従って、仮焼温度は1100℃〜1450℃であるのが好ましく、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法においては一般的に1200℃〜1300℃で実施されている。しかし、本開示の実施形態においては、1200℃以上1250℃以下の比較的低い温度でも仮焼が可能である。これも本開示の実施形態の特徴の一つである。これによって、工程費を削減することができる。なお、仮焼時間は0.5時間〜5時間であるのが好ましい。仮焼後の仮焼体はハンマーミルなどによって粗粉砕することが好ましい。
[3]粉砕工程
仮焼体を、振動ミル、ジェットミル、ボールミル、アトライター等によって粉砕(微粉砕)し、粉末(微粉砕粉末)とする。粉末の平均粒径は0.4μm〜0.8μm程度にするのが好ましい。なお、本開示においては、粉体比表面積測定装置(例えば島津製作所製SS−100)などを用いて空気透過法によって測定した値を粉末の平均粒径(平均粒度)という。以下の説明においても同様である。粉砕工程は、乾式粉砕及び湿式粉砕のいずれでもよく、双方を組み合わせてもよい。湿式粉砕の場合は、分散媒として水及び/又は非水系溶剤(アセトン、エタノール、キシレン等の有機溶剤)を用いて行う。典型的には、水(分散媒)と仮焼体とを含むスラリーを生成する。スラリーには公知の分散剤及び/又は界面活性剤を固形分比率で0.2質量%〜2質量%を添加してもよい。湿式粉砕後は、スラリーを濃縮してもよい。
[4]成形工程
成形工程は、粉砕工程後のスラリーを、分散媒を除去しながら磁界中又は無磁界中でプレス成形する。磁界中でプレス成形することにより、粉末粒子の結晶方位を整列(配向)させることができ、磁石特性を飛躍的に向上させることができる。さらに、配向を向上させるために、成形前のスラリーに分散剤及び潤滑剤をそれぞれ0.1質量%〜1質量%添加してもよい。また成形前にスラリーを必要に応じて濃縮してもよい。濃縮は遠心分離、フィルタープレス等により行うのが好ましい。
[5]焼成工程
プレス成形により得られた成形体を、必要に応じて脱脂した後、焼成(焼結)する。
本開示の実施形態では、焼成工程において、800℃から焼成温度までの温度範囲における昇温速度(単位時間あたりの温度上昇量)を600℃/時以上1000℃/時以下とする点が特徴の一つである。以下に、この特徴について、本発明者らが推定する説明を述べるが、この説明は現時点で得られている知見から推定したものであり、本開示の技術的範囲を制限することを意図したものではない。
以下の説明において図1を用いる。図1は、800℃から焼成温度までの温度範囲における昇温速度を450℃/時とした場合の、Co含有量を原子比で0.3よりも少なくした(原子比で0.18)Ca−La−Co系フェライト焼結磁石と従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)の、焼成温度と相比率との関係を示すグラフである。図1において、横軸は焼成温度(℃)、縦軸は相比率(%)である。また、図1において、黒色のプロットがCo含有量を原子比で0.3よりも少なくしたCa−La−Co系フェライト焼結磁石を、白抜きのプロットが従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石を示し、いずれも丸いプロットが主相(六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライト相)、四角のプロットがヘマタイト相、三角のプロットがLaオルソフェライト相の相比率(%)を示す。
図1に示すように、Ca−La−Co系フェライト焼結磁石においては、焼成工程の昇温過程における約700℃から焼成温度までの温度範囲において、仮焼工程によって形成されたフェライト化合物の一部(例えば30%〜50%)が分解し(図1の白抜きの丸いプロット)、ヘマタイト相(同白抜きの四角のプロット)、Laオルソフェライト相(同白抜きの三角のプロット)やCoスピネル相などの異相が生成される。分解により生成した異相は、焼成が完了するまでにフェライト化合物へと再度変化し、焼成後の焼結体においてはほぼ100%(粒界相を除く)がフェライト化合物(六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライト相)となることが本発明者らの研究で明らかとなった。
Co含有量が原子比で0.3程度である従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石においては、フェライト化合物の分解開始温度が約700℃と低く、また、分解した異相が再度フェライト化合物へと変化し終わる温度が焼成温度よりも若干低い温度(約1100℃)であるため、焼成後の焼結体に異相が残存することはほとんど無く、磁石特性への影響もほとんど無かった。
しかし、Co含有量を原子比で0.3よりも少なくすると(図1の黒色のプロットはCo含有量が原子比で0.18の場合)、フェライト化合物(図1の黒色の丸いプロット)の分解開始温度が高温側(約800℃〜約900℃)へとシフトするとともに、分解したヘマタイト相(同黒色四角のプロット)及びLaオルソフェライト相(同黒色三角のプロット)などの異相が再度フェライト化合物へと変化し終わる温度も高温側(焼成温度付近又は焼成温度以上)へとシフトする現象が生じ、焼成後の焼結体に異相が残存することとなり、それが磁石特性に悪影響を及ぼすことが本発明者らの研究で明らかとなった。
本発明者らは、異相を消失するため、焼成温度を高くする、あるいは、焼成時間を長くするなどの方法を試みたが、異相は低減されるものの、フェライト化合物が粒成長し、磁石特性が著しく低下することとなった。そこで、本発明者らは、焼成工程における昇温速度に着目し、分解開始温度である800℃近傍から焼成温度までの温度範囲における昇温速度をできるだけ早くすることにより、フェライト化合物の分解を抑制することができ、かつ、焼成温度を従来よりも若干低くすることで、フェライト化合物の粒成長も抑制できることを知見した。さらに、原料粉末混合時の一般式において、Ca含有量の原子比をLa含有量の原子比よりも多くすることにより、フェライト化合物の分解をより抑制できることを知見した。
800℃から焼成温度の温度範囲での昇温速度が600℃/時未満であると、フェライト化合物の分解を抑制することができず、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性が得られない。昇温速度が1000℃/時を超えても本開示の実施形態と同様の効果を奏することは可能であるが、焼成炉の構造や大きさによっては、被焼成物(成形体)の温度が炉内温度(又は焼成炉の設定温度)に追随することが困難となる場合がある。従って、昇温速度の上限は1000℃/時とした。なお、本開示の実施形態において、温度を記載する場合は全て被熱処理物の温度を指す。
800℃までの昇温速度は特に問わないが、リードタイムの短縮を考慮すれば、800℃から焼成温度の温度範囲と同様の昇温速度、すなわち、室温あるいは炉内温度(予備加熱温度等)から焼成温度までの温度範囲全域において、昇温速度を600℃/時以上1000℃/時以下とすることが望ましい。
焼成は電気炉、ガス炉等を用いて行う。焼成は酸素濃度が10体積%以上の雰囲気中で行うことが好ましい。より好ましくは20体積%以上であり、最も好ましくは100体積%である。従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法においては、焼成は一般的に1190℃〜1250℃の温度で実施されている。しかし、本開示の実施形態においては、1170℃以上1190℃以下の比較的低い温度でも焼成が可能である。これも本開示の実施形態の特徴の一つである。これによって、工程費を削減することができる。焼成時間は0時間(焼成温度での保持無し)〜2時間が好ましい。
焼成後の降温速度は、焼成温度から800℃までの温度範囲を300℃/時以上で降温させることが望ましい。これによって、後述する特徴を有する本開示の実施形態のフェライト焼結磁石が得られ、磁石特性がさらに向上する。
焼成工程の後は、加工工程、洗浄工程、検査工程等の公知の製造プロセスを経て、最終的にフェライト焼結磁石を製造する。
[6]焼結助剤を添加する工程
前記仮焼工程後、成形工程前に、仮焼体又は粉末(粗粉砕粉末又は微粉砕粉末)に焼結助剤を添加してもよい。焼結助剤にはCaCO及びSiOの少なくとも一方を含む。CaCOの添加量は、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対してCaO換算で0.5質量%以下である。また、SiOの添加量は、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対して0.6質量%以下である。焼結助剤を添加することによって、磁石特性を向上させることができる。
より好ましくは、焼結助剤がCaCOとSiOの両方を含み、CaCOの添加量は、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対してCaO換算で0.3質量%以上0.5質量%以下である。また、SiOの添加量は、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対して0.4質量%以上0.6質量%以下である。さらに、CaCOの添加量がCaO換算で0.4質量%以下の場合は、CaCO添加量とSiO添加量との比[CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が0.6を超え1.0未満であり、CaCOの添加量がCaO換算で0.4質量%を超える場合は、CaCO添加量とSiO添加量との比[CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が0.83を超え1.25未満である。これによって磁石特性をより向上させることができる。
焼結助剤の添加は、例えば、仮焼工程によって得られた仮焼体に添加した後、粉砕工程を実施する、粉砕工程の途中で添加する、又は粉砕工程後の粉末(微粉砕粉末)に添加、混合した後成形工程を実施する、などの方法を採用することができる。焼結助剤として、CaCO及びSiOの他に、Cr、Al等を添加してもよい。これらの添加量は、それぞれ5質量%以下であってよい。
2.フェライト焼結磁石
本開示の実施形態のフェライト焼結磁石は、六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライトからなる主相と、二つの主相の間に存在する第2相とを含有し、主相と第2相との界面近傍における、球面収差補正透過電子顕微鏡(Cs−TEM)及びそれを用いたEDS(エネルギー分散型X線分光法)分析による組成分析の結果が以下の(1)及び(2)を満足するという特徴を有する。
(1)前記主相において、前記界面から2nmを超える範囲に比べ、前記界面から2nm以内の範囲でCa(原子%)/Fe(原子%)が増加する。
(2)前記界面において、Ca(原子%)/Fe(原子%)が0.14以下である。
この特徴によって、磁石特性、特にHcJが向上する。
さらに、本開示の実施形態のフェライト焼結磁石は、前記(1)及び(2)に加え、
(3)Caが濃化している領域においては、周期的に表れるピークを除いて、通常の昇温速度(本開示の実施形態の昇温速度よりも遅い)で焼成した焼結磁石と比較して、Ca(原子%)/Fe(原子%)の値が小さくなっている。
(4)Caが濃化し始める位置と界面でのCa(原子%)/Fe(原子%)の値を結んだ直線の傾きが0.064以上である。
という特徴を有する。
本開示の実施形態のフェライト焼結磁石の全体の組成は、前記本開示の実施形態のフェライト焼結磁石の製造方法にて説明した組成、すなわち、Ca、La、Fe及びCoの金属元素の原子比を示す一般式:Ca1−xLaFe2n−yCoにおいて、前記1−x及びy、並びにn(2nはモル比であって、2n=(Fe+Co)/(Ca+La)で表される)が、0.5<1−x<0.6、0.15≦y<0.25、及び4≦n≦6を満足する。前記特徴を有する本開示の実施形態のフェライト焼結磁石は、後述する実験例2に示すような、高いHcJを有する場合に顕著に得られる。
本開示の実施形態を実施例によりさらに詳細に説明するが、本開示の実施形態はそれらに限定されるものではない。
実験例1
一般式Ca1−xLaFe2n−yCoにおいて、原子比が表1の試料No.1〜14に示す1−x、x、y及びnになるようにCaCO粉末、La(OH)粉末、Fe粉末及びCo粉末を配合、混合し、6種類((1−x,y,n)が(0.55,0.24,5.20)、(0.55,0.20,5.20)、(0.55,0.18,5.20)、(0.50,0.24,5.20)、(0.60,0.24,5.20)、(0.55,0.13,5.23))の混合原料粉末を得た。それぞれの混合原料粉末100質量%に対してHBO粉末を0.1質量%添加、混合した。得られた6種類の混合原料粉末を元にして、表1に示す仮焼温度、焼結助剤、昇温速度、焼成温度を適用し、仮焼工程、粉砕工程、成形工程、焼成工程を実施して表1に示す14種類のフェライト焼結磁石を得た。各工程の詳細は以下の通りである。
粉砕工程は、各混合原料粉末を湿式ボールミルで4時間混合した。混合後は乾燥して整粒した。仮焼工程は、表1に示す仮焼温度で3時間仮焼した。粉砕工程は、各仮焼体をハンマーミルで粗粉砕して粗粉砕粉末となし、各仮焼体の粗粉砕粉末100質量%に対して、表1に示すCaCO(CaO換算)及びSiOを添加し、水を分散媒とした湿式ボールミルで、平均粒度が0.6μm(粉体比表面積測定装置(島津製作所製SS−100)を用いて空気透過法により測定)になるまで微粉砕した。成形工程は、粉砕工程により得られた各微粉砕スラリーを、分散媒を除去しながら、加圧方向と磁界方向とが平行である平行磁界成形機(縦磁界成形機)を用い、約1Tの磁界を印加しながら約50MPaの圧力で成形した。焼結工程は、各成形体を表1に示す昇温速度で昇温し、表1に示す焼成温度で、大気中で1時間焼成した。なお、焼成中は10L/分の流量のエアーを焼成炉内に流気した。
表1において、昇温速度が「60℃/時」(1℃/分)とは、前記特許文献2(国際公開第2014/021149号)の実施例の代表例である、室温から1100℃までの昇温速度が450℃/時(7.5℃/分)、1100℃から焼成温度(1170℃)までの昇温速度が60℃/時(1℃/分)のことである。また、昇温速度が「600℃/時」とは、室温から800℃までの昇温速度及び800℃から焼成温度(1170℃又は1190℃)までの昇温速度のいずれもが600℃/時(10℃/分)のことである。さらに、昇温速度が「1000℃/時」とは、室温から800℃までの昇温速度及び800℃から焼成温度(1170℃)までの昇温速度のいずれもが1000℃/時(16.7/分)のことである。なお、焼成温度から800℃までの降温は、全ての試料で360℃/時(6℃/分)で行った。
得られたフェライト焼結磁石のB、HcJ及びH/HcJの測定結果を表1に示す。表1において、試料No.の横に*印を付していないもの(試料No.1〜5)が本開示の実施形態に基づく実験例であり、*印を付したものが従来例(試料No.6、7、前記特許文献2の実施例の代表例に記載された昇温速度で昇温した例)及び比較例(試料No.8〜14)を示す実験例である。なお、表1におけるH/HcJのHは、J(磁化の大きさ)−H(磁界の強さ)曲線の第2象限において、Jが0.95×J(Jは残留磁化、J=B)の値になる位置のHの値である。
なお、表1や下記表2における原子比は原料粉末の配合時の原子比(配合組成)を示す。焼成後の焼結体(フェライト焼結磁石)における原子比(焼結磁石の組成)は、配合時の原子比を元に、仮焼工程前に添加される添加物(HBOなど)の添加量や、仮焼工程後成形工程前に添加される焼結助剤(CaCO及びSiO)の添加量を考慮し、計算によって求めることができ、その計算値は、フェライト焼結磁石をICP発光分光分析装置(例えば、島津製作所製ICPV−1017など)で分析した結果と基本的に同様となる。
表1に示すように、本開示の実施形態を全て満足するフェライト焼結磁石の製造方法によって得られた試料No.1〜5のフェライト焼結磁石は、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)の磁石特性(B=約0.460T、HcJ=約350kA/m)と同等程度の磁石特性を有している。中でも、原子比y(Coの含有量)が0.20を超える(0.24)場合、最も良好な磁石特性が得られている。また、原子比y(Coの含有量)が0.15≦y<0.25であるため、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)に比べCo含有量を低減することができ、原料費を削減することができる。また、原子比1−x(Caの含有量)が0.5<1−x<0.6であるため(原子比1−x(Caの含有量)と原子比x(Laの含有量)が1<(1−x)/x<1.5であるため)、原子比x(Laの含有量)を低減することができる。これによって、酸化鉄に比べて高価なLaの含有量を低減することができ、原料費を削減することができる。
前記表1の本開示の実施形態を全て満足するフェライト焼結磁石の製造方法によって得られた試料No.2のフェライト焼結磁石について、X線回折装置(Bruler AX製D8 ADVANSED/TXS)を用いてX線回折を行い、得られたX線回折パターンをリートベルト解析し、構成相の定量評価を行った。その結果、前記試料No.2のフェライト焼結磁石では、主相(六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライト相)の相比率が100%、ヘマタイト相及びLaオルソフェライト相の相比率は0%であった。これは、本開示の実施形態により、フェライト化合物の分解が抑制されたためであると考えられる。
さらに、本開示の実施形態においては、仮焼工程における仮焼温度を1200℃以上1250℃以下にできるため、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法に対して仮焼温度を比較的低くすることができる。また、本開示の実施形態において、焼成工程における焼成温度を1170℃以上1190℃以下にできるため、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法に対して焼成温度を比較的低くすることができる。従って、これらによって、工程費を削減することができる。
一方、従来例(試料No.6、7)のように、昇温速度以外は本開示の実施形態を満足していても、特許文献2の実施例の代表例に記載された昇温速度で昇温した場合は、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)と同等程度の磁石特性が得られない。従来例の試料No.7について、前記試料No.2の場合と同様にして構成相の定量評価を行った。その結果、試料No.7のフェライト焼結磁石では、主相(六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライト相)の相比率が97.2%、ヘマタイト相の相比率が2.8%であった。これは、昇温速度が本開示の実施形態に比べて遅いため、フェライト化合物の分解によって生成した異相が再度フェライト化合物へと変化しきれず、異相(この場合はヘマタイト相)が残存したままになっているからであると考えられる。
なお、従来例(試料No.6、7)においては、室温から昇温して焼成温度に到達するまでに約233分を要した。これに対して、本開示の実施形態によれば、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)と同等程度の磁石特性を有し、かつ、室温から昇温して焼成温度に到達するまでに要する時間が、600℃/時の場合で約115分、1000℃/時の場合で約69分であり、従来例に比べ半分以下となる。すなわち、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石の製造方法(例えば特許文献2など)に比べリードタイムを大幅に短縮することができ、工程費を削減することができる。
また、比較例に示す通り、試料No.8〜10のように、原子比1−x(Caの含有量)が0.5<1−x<0.6を満足しない場合(原子比1−x(Caの含有量)と原子比x(Laの含有量)が1<(1−x)/x<1.5を満足しない場合)、試料No.11のように、原子比y(Coの含有量)が0.15≦y<0.25を満足しない場合は、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)と同等程度の磁石特性が得られない。また、試料No.12、13のように、焼結助剤であるSiOの添加量が0.30質量%であり、本開示の実施形態の好ましい範囲(0.4質量%以上0.6質量%以下)より少ない場合、さらには、試料No.14のように、CaCOの添加量(0.5質量%)及びSiOの添加量(0.4質量%)は本開示の実施形態の好ましい範囲(CaCOの添加量はCaO換算で0.3質量%以上0.5質量%以下、SiOの添加量は0.4質量%以上0.6質量%以下)を満足するものの、「CaCOの添加量がCaO換算で0.4質量%を超える場合は、CaCO添加量とSiO添加量との比[CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が0.83を超え1.25未満である」という条件を満足しない場合([CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が1.25)は、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石(Co含有量が原子比で0.3程度)と同等程度の磁石特性が得られ難い場合がある。
実験例2
各試料の原子比、n、仮焼温度、SiO及びCaCO(添加量はCaO換算)の添加量、昇温速度、焼結温度を表2に示す値とし、試料No.15及び16は焼成温度から800℃までの降温速度を11100℃/時(185℃/分、焼成後、焼成炉の炉底部を下げて試料を大気中に暴露して冷却)、試料No.17は焼成温度から800℃までの降温速度を1140℃/時(19℃/分、焼成後、焼成炉のヒータを切り、エアーの流量を10L/分から40L/分にして炉内で冷却)にする以外は、実験例1と同様にして、本開示の実施形態に基づく実験例の試料(試料No.15〜17)を作製した。B、HcJ及びH/HcJの測定結果を表2に示す。表2に示す通り、降温速度を速くしたフェライト焼結磁石の製造方法によって得られた試料No.15〜17のフェライト焼結磁石は、優れたHcJを有する。
実験例3
実験例2の試料No.16の焼結体(焼成上がりの着磁前のフェライト焼結磁石)と、800℃から焼成温度までの昇温速度を60℃/時、焼成温度から800℃までの降温速度を300℃/時未満とする以外は実験例2の試料No.17と同様にして比較例の焼結体を準備した。それぞれの焼結体をイオンミリングにより加工し、球面収差補正透過電子顕微鏡(Cs−TEM)を用いて、第2相に接する主相の界面から主相の内部方向に向かってEDSによる組成分析を行った。EDS分析結果から求めたCa(原子%)/Fe(原子%)と界面からの距離の関係を図2に示す。図2において濃い実線が本開示の実施形態のフェライト焼結磁石(試料No.16)、薄い実線が比較例のフェライト焼結磁石を示す。
図2に示す通り、前記主相において、第2相に接する主相の界面から主相の内部方向に2nmを超える範囲では周期的に表れるピークも含めCa(原子%)/Fe(原子%)がほぼ一定(周期的な現れるピーク以外の部分のCa(原子%)/Fe(原子%)が0.04程度)であるのに対して、第2相に接する主相の界面から主相の内部方向に2nm以内の範囲、特に1.5nm以内の範囲においてCa(原子%)/Fe(原子%)が顕著に増加している。これは、前記界面から2nm以内の範囲(好ましくは1.5nm以内の範囲)でCa濃度が高くなっていることに起因する。また、Ca(原子%)/Fe(原子%)が最も高くなる(Ca濃度が最も高くなる)第2相に接する主相の界面近傍においてCa(原子%)/Fe(原子%)が0.14以下となっている。さらに、Caが濃化している領域においては、周期的に表れるピークを除いて、通常の昇温速度(本開示の実施形態の昇温速度よりも遅い)で焼成した焼結磁石と比較して、Ca(原子%)/Fe(原子%)の値が小さくなっている。また、Ca(原子%)/Fe(原子%)が高くなり始める(Ca濃度が高くなり始める)図2上の点と界面でのCa(原子%)/Fe(原子%)の点を結んだ直線の傾きの絶対値が0.064以上である。これらの特徴を有することにより、HcJが向上していると考えられる。
一方、比較例のフェライト焼結磁石においては、第2相に接する主相の界面から主相の内部方向に4nm付近から徐々にCa(原子%)/Fe(原子%)が高くなっている。また、Ca(原子%)/Fe(原子%)が最も高くなる(Ca濃度が最も高くなる)第2相に接する主相の界面近傍においてCa(原子%)/Fe(原子%)が0.17以上となっている。さらに、Caが濃化している領域においては、周期的に表れるピークを除いて、本開示の実施形態のフェライト焼結磁石(試料No.17)と比較して、Ca(原子%)/Fe(原子%)の値が大きくなっている。また、Ca(原子%)/Fe(原子%)が高くなり始める(Ca濃度が高くなり始める)図2上の点と界面でのCa(原子%)/Fe(原子%)の点を結んだ直線の傾きの絶対値が0.035である。
実験例4
実験例3で使用した比較例(800℃から焼成温度までの昇温速度を60℃/時、焼成温度から800℃までの降温速度を300℃/時未満とする以外は実験例2の試料No.16と同様にして作製)のSTEM−BSE像を図3に示す。また、図3の図中に表示する分析点1〜3のEDX分析値(原子%)を表3に示す。
Ca−La−Co系フェライト焼結磁石においては、主相(六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライト相=M相)の粒子内に組成のばらつきが存在する。表4に示すように、Ca(原子%)/La(原子%)が大きい部分ではCo(原子%)/Fe(原子%)が小さく(分析点3)、Ca(原子%)/La(原子%)が小さい部分ではCo(原子%)/Fe(原子%)が大きい(分析点1及び2)。Coは結晶磁気異方性が大きくHcJの向上に寄与する元素であり、主相の界面近傍においてCa(原子%)/La(原子%)が大きい(Coが少ない)場合はHcJが低下する。
これらの知見に基づいて、本開示の実施形態のフェライト焼結磁石においてHcJが向上するメカニズムについて本発明者らが推定する説明を以下に述べるが、この説明は現時点で得られている知見から推定したものであり、本開示の技術的範囲を制限することを意図したものではない。
前記実験例3の図2における比較例のように、Ca(原子%)/Fe(原子%)が最も高くなる(Ca濃度が最も高くなる)第2相に接する主相の界面近傍においてCa(原子%)/Fe(原子%)が0.17以上となっている、つまり、主相の界面近傍でCa濃度が高くなっている場合、Coがプアな状態になっていると考えられる。Coはフェライト焼結磁石の結晶磁気異方性にプラスに寄与する元素であることから、Coがプアな状態になっている主相界面では結晶磁気異方性が劣化していると考えられる。一方、本開示の実施形態のフェライト焼結磁石においては、Ca(原子%)/Fe(原子%)が最も高くなる(Ca濃度が最も高くなる)第2相に接する主相の界面近傍においてCa(原子%)/Fe(原子%)が0.14以下となっており、比較例に比べCaの濃度が低い。従って、Coがプアな状態になることが回避され、結晶磁気異方性の劣化が少なくなることが、HcJの向上に寄与したものと考えられる。
本開示の実施形態によれば、従来のCa−La−Co系フェライト焼結磁石と同等程度の磁石特性を有する低価格なフェライト焼結磁石の提供が可能となるので、自動車電装用モータや家電用モータなどに好適に利用することができ、産業用モータや電気自動車用(EV、HV、PHVなど)駆動モータ・発電機などにも利用することができる。

Claims (7)

  1. Ca、La、Fe及びCoの金属元素の原子比を示す一般式:Ca1−xLaFe2n−yCoにおいて、前記1−x及びy、並びにn(2nはモル比であって、2n=(Fe+Co)/(Ca+La)で表される)が、
    0.5<1−x<0.6、
    0.15≦y<0.25、及び
    4≦n≦6
    を満足する原料粉末を混合し、混合原料粉末を得る原料粉末混合工程、
    前記混合原料粉末を仮焼し、仮焼体を得る仮焼工程、
    前記仮焼体を粉砕し、粉末を得る粉砕工程、
    前記粉末を成形し、成形体を得る成形工程、
    前記成形体を焼成し、焼結体を得る焼成工程を含み、
    前記焼成工程において、800℃から焼成温度までの温度範囲における昇温速度が600℃/時以上1000℃/時以下である、フェライト焼結磁石の製造方法。
  2. 前記仮焼工程における仮焼温度が1200℃以上1250℃以下である、請求項1に記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  3. 前記焼成工程における焼成温度が1170℃以上1190℃以下である、請求項1又は2に記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  4. 前記仮焼工程後、前記成形工程前に、焼結助剤を添加する工程をさらに含み、焼結助剤がCaCO及びSiOの少なくとも一方を含み、CaCOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対してCaO換算で0.5質量%以下であり、SiOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対して0.6質量%以下である、請求項1から3のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  5. 焼結助剤がCaCO及びSiOを少なくとも含み、前記CaCOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対してCaO換算で0.3質量%以上0.5質量%以下であり、前記SiOの添加量が、添加する対象となる仮焼体又は粉末100質量%に対して0.4質量%以上0.6質量%以下であり、CaCOの添加量がCaO換算で0.4質量%以下の場合は、CaCO添加量とSiO添加量との比[CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が0.6を超え1.0未満であり、CaCOの添加量がCaO換算で0.4質量%を超える場合は、CaCO添加量とSiO添加量との比[CaCO添加量(CaO換算)/SiO添加量]が0.83を超え1.25未満である、請求項4に記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  6. 前記焼成工程において、焼成温度から800℃までの温度範囲における降温速度が300℃/時以上である、請求項1から5のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  7. 六方晶のマグネトプランバイト(M型)構造を有するフェライトからなる主相と、二つの主相の間に存在する第2相とを含有し、前記主相と前記第2相との界面近傍における、球面収差補正透過電子顕微鏡(Cs−TEM)及びそれを用いたEDS(エネルギー分散型X線分光法)分析による組成分析の結果が以下の(1)及び(2)を満足するフェライト焼結磁石。
    (1)前記主相において、前記界面から2nmを超える範囲に比べ、前記界面から2nm以内の範囲でCa(原子%)/Fe(原子%)が増加する。
    (2)前記界面において、Ca(原子%)/Fe(原子%)が0.14以下である。
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