JP2016520096A - 酢酸及びアクリル酸の精製方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、酸の精製方法であって、a)部分酸化反応によって、アクリル酸と酢酸とを含む粗生成物混合物を製造することと、b)高沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記アクリル酸を精製することと、c)低沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記酢酸を精製することと、を含む方法に関する。

Description

本発明は、酢酸及びアクリル酸の精製方法の技術に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2013年5月20日に出願され本明細書に参照によって組み込まれる米国仮出願特許第61/825,205号の利益を主張するものである。
プロパン及びプロピレンの、アクリル酸や酢酸等の有機酸への部分酸化は、商業的に重要な製造プロセスである。近年改良された酸化法ではアクリル酸とかなりの量の酢酸との混合物が製造される。
米国特許第3,666,632号明細書 欧州特許出願公開第0,861,820号明細書 米国特許第3,433,831号明細書
当該技術分野では、粗反応生成物を精製することが必要とされている。
本明細書で具現化され概説されるような本発明の目的に従い、本発明は、一態様では、粗生成物混合物中に存在する酢酸及びアクリル酸の精製のための一体化されたスキーム、及び精製されたアクリル酸からアクリレートモノマー類又は特別なアクリレート類を製造する方法に関する。
酸の精製方法であって、
a)部分酸化反応によって、アクリル酸と酢酸とを含む粗生成物混合物を製造することと、
b)高沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記アクリル酸を精製することと、
c)低沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記酢酸を精製することと、
を含むことを特徴とする方法が開示されている。
本発明の態様は、体系制定法(system statutory class)上の分類等、特定の法定分類において記述され特許請求され得るが、これは単に便宜上のものであって、当業者には、本発明の各態様がいずれの法定分類においても記述され特許請求され得ることが理解されるであろう。特に明示されない限り、本明細書に記載されたいずれの方法または態様も、その工程を特定の順番で実施することを要求するものと解釈されるべきではない。したがって、方法クレームがその請求項又は説明において、その工程が特定の順番に限定されるものであると具体的に記載していない場合には、いかなる点においても順番が推定されることを意図するものではない。このことは、解釈のためのあらゆる可能な明示しない根拠に対して適用され、これらには、工程若しくは作業フローの構成、文法構成若しくは句読点から導かれる明白な意味、又は明細書に記載された態様の数若しくは種類に関する論理上の事柄が含まれる。
本明細書に組み込まれ及びその一部を構成する添付の図面は、幾つかの態様を例示し、記述とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
酢酸とアクリル酸との混合物を精製するための本発明の一態様に関する一体化プロセスを示す概略的全体図である。
本発明の更なる利点は、その一部は以下の説明に記載され、また一部はその説明から自明であり、又は本発明を実施することによって習得することができる。その利点は、添付特許請求の範囲において詳細に指摘される要素及び組み合わせによって実現し獲得されよう。上記の一般的な説明及び下記の詳細説明はともに単なる例示及び説明にすぎず、特許請求される本発明を限定するものではないことを理解すべきである。
本発明は、下記の発明の詳細な説明及びそこに含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解され得る。
本化合物、組成物、物品、システム、装置、及び/又は方法を開示し記述する前に、それらが、別途特定されない限り特定の合成方法に限定されず、又は別途特定されない限り具体的な試薬に限定されず、そういったものは当然変更可能であるこということが理解される必要がある。また、本明細書で使用される用語は、具体的な態様を説明するためのものにすぎず、限定を意図しないことも理解されなければならない。本発明の実施又は試験において、本明細書に記載された方法及び物質と同様の又は等価の方法及び物質が使用可能であるが、ここでは方法及び物質の例を記載している。
本明細書で言及される全ての出版物は、その出版物の引用に関わる方法及び/又は物質を開示及び記述するために、参照によって本明細書に組み込まれる。本明細書において議論される出版物は、本出願の出願日に先立ちそれらを開示するだけのために提供される。本明細書中のいずれの事項も、本発明がそのような出版物に対し、先行発明との理由で先行する権利がないということの承認として解釈されるべきではない。さらに、本明細書に提供される出版物の日付は、実際の出版日とは異なる場合もあり、独自の確認を要することもあり得る。
範囲は、本明細書において、「約」一つの特定値から、及び/又は「約」別の特定値まで、などと表現される場合がある。こうした範囲が表現される場合、別の態様は、該一つの特定値から及び/又は該別の特定値までを包含する。同様に、値が先行詞「約」の使用により近似値として表現される場合には、該特定値が別の態様を構成することが理解されよう。さらに、各範囲の末端値はもう一方の末端値との関連においても、またもう一方の末端値とは無関係にも有意であるということが理解されよう。また、本明細書に開示される値は多数あるが、各々の値について、その特定値そのものに加えて「約」該特定値としても本明細書に開示されているということも理解される。例えば、値「10」が開示される場合には、「約10」も開示されている。2つの特定のユニットの間の各ユニットもまた開示されているということも理解される。例えば、10及び15が開示される場合には、11、12、13、および14もまた開示されている。
明細書及び末尾の特許請求の範囲における、組成物中の特定の要素又は成分の重量部への言及は、その重量部が示された組成物又は物品中の当該要素又は成分といずれかの他の要素又は成分との間の重量関係を示している。したがって、2重量部の成分X及び5重量部の成分Yを含有する化合物においては、X及びYは重量比2:5で存在し、該化合物中に追加の成分が含有されているか否かにかかわらずこの比率で存在する。
成分の重量%(wt%)は、それと異なることが具体的に記載されない限り、該成分が含まれる配合物又は組成物の総重量を基準とする。
本明細書で使用する場合、用語「任意の(optional)」又は「任意で(optionally)」は、それに続けて記載される事象又は状況が起こっても起こらなくてもよく、該記述が前記事象又は状況が起こる場合と起こらない場合とを包含することを意味する。
用語「安定な」は本明細書で使用する場合、化合物の製造、検出を可能にする条件、並びに特定の態様では回収、精製、及び本明細書に開示された1つ以上の目的のための使用を可能にする条件に供されたときに、実質的に変化しない化合物を指す。
用語「高沸溶媒」とは、酢酸及びアクリル酸を溶解することができ、これらの酸を含有する気体流の露点よりも高い沸点を有する溶媒を指し、即ちほとんどの場合において、気体流の塊(バルク:Bulk)が水を含有する場合には高沸溶媒の沸点は約105℃よりも高い。
用語「低沸溶媒」とは、共沸剤として作用でき、酢酸−水共沸混合物を壊すことができ、かつ該溶媒からの酢酸の分離が可能となるように酢酸の沸点よりも十分に低い沸点を有する溶媒を指す。
用語「特別なアクリレート」又は「特別なアクリレート類(複数形)」は、商業的に特別な化学品又はモノマーとしての潜在的な価値を有するアクリル酸のエステルを指す。例としては2−エチルヘキシルアクリレートが挙げられる。
用語「粗生成物混合物」は、反応器の生産物(output)であり、いずれの実質的な精製工程にも供されていない生成物混合物を指す。
用語「部分酸化反応」とは、一般には触媒の存在下での、炭化水素の酸素との反応であって、より少ない量の完全酸化生成物、即ちCO及びHOとともに、アルコール類、アルデヒド類、及びカルボン酸類、又はこれらの混合物等の酸化生成物を生成する反応を指す。
本明細書に開示される特定の物質、化合物、組成物、及び成分は、商業的に入手しても当業者に一般に公知の技術を用いて容易に合成されてもよい。例えば、開示された化合物及び組成物の調製に使用される出発物質及び試薬は、アルドリッチ ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)、アクロス オーガニクス社(Acros Organics)(ニュージャージー州、モーリスプレーン)、フィーシャー サイエンティフィック社(Fisher Scientific)(ペンシルベニア州、ピッツバーグ)、又はシグマ社(Sigma)(ミズーリ州、セントルイス)等の供給元から入手可能であっても、或いはFieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis、第1〜17巻(ジョン ウィリー アンド サンズ(John Wiley and Sons)、1991年)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds、第1〜5巻、及び補足(エルシーバー サイエンス パブリッシャー(Elsevier Science Publishers)、1989年)、Organic Reactions、第1〜40巻(ジョン ウィリー アンド サンズ、1991年)、March’s Advanced Organic Chemistry、(ジョン ウィリー アンド サンズ、第4版)、及びLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCHパブリッシャーズ(VCH Publishers Inc.)、1989年)等の参考文献に記載される手順に従い当業者に公知の方法によって調製されてもよい。
本明細書では以下の略語が使用される。即ち「d/s」は「下流」を意味する。
別途明示されない限り、本明細書に記載されたいずれの方法も、その工程を特定の順番で実施することを要求するものと解釈されることは意図していない。したがって、方法クレームがその工程が従うべき順番を実際に記述していないか、或いは請求項又は明細書においてそれらの工程が特定の順番に限定されることが別途具体的に記載されていない場合には、いかなる点においても、順番が推測されことを意図していない。このことは、解釈のためのあらゆる可能な明示されない根拠に対して適用され、これには、工程若しくは作業フローの構成、文法構成若しくは句読点から導かれる明白な意味、及び明細書に記載された実施態様の数若しくは種類に関する論理上の事柄が含まれる。
本明細書に開示された組成物はある特定の機能を有するということが理解される。本明細書にはこの開示された機能を実行するための特定の構造要件が開示され、その開示された構造に関連しており同じ機能を実行できる構造が種々存在し、かつこれらの構造が典型的には同じ結果をもたらすことが理解される。
A.概要
本発明に従い、酸の精製方法であって、
a)部分酸化反応によって、アクリル酸と酢酸とを含む粗生成物混合物を製造することと、
b)高沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記アクリル酸を精製することと、
c)低沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記酢酸を精製することと、
を含む方法が、本明細書に開示されている。
この粗酸化生成物混合物から工業的な規模でこれら2つの酸生成物の両方を分離及び精製するための効率的な方法とは、商業的に意味のあるプロセスであり、アクリレート類等の有用な生成物を製造するその後の加工工程と一体化されたプロセスを意味する。
B.部分酸化反応
一態様では、出発物質はプロパン若しくはプロピレン、又はそれらの混合物である。
一態様では、本発明は、部分酸化反応によってアクリル酸と酢酸とを含む粗生成物混合物を製造するための方法を含む。別の態様では、前記粗生成物混合物は混合金属触媒上での酸素によるプロパンの部分酸化反応により製造され得る。なお別の態様では、前記酸化は反応器中で従来の技術を用いて行うことができ、これにより典型的に、約250℃〜約350℃の範囲の温度(260℃、270℃、280℃、290℃、300℃、310℃、320℃、330℃、及び340℃といった値が例示される)の、加熱された粗生成物流の生産がもたらされる。別の態様では、この温度はいずれか2つの例示値から導かれる範囲であってもよい。例えば、温度は260℃〜340℃の範囲であってもよい。また別の態様では、粗生成物流はその後、本明細書に開示されるプロセスに直接導入され得る。
一態様では、部分酸化反応とは、プロパンの完全な酸化、例えばプロパンの燃焼反応が回避される反応をいう。一態様では、プロパンの部分酸化のためのプロセスは、例えば、米国特許第5,198,580号及び米国特許第6,160,162号に記載されており、これらの全てはプロパンの部分酸化のためのプロセスを開示するという特定の目的のために全体として本明細書に組み込まれる。
別の態様では、前記混合金属触媒はMo−V−Ga−Pd−Nb−Xを含み、ここでXはLa、Te、Ge、Zn、Si、In、又はWである。この混合金属触媒は、従来の触媒調製技術を用いて調製され得る。
別の態様では、部分酸化反応の生成物はプロパン、アクリル酸、酢酸、若しくはCOは1又は2であり得る)、又はそれらの混合物を含む。
一態様では、前記粗生成物混合物は、粗生成物混合物の総重量基準で1重量%〜99重量%の範囲(2重量%、4重量%、6重量%、10重量%、13重量%、15重量%、17重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、及び98重量%といった値が例示される)の量でアクリル酸を含む。別の態様では、この量はいずれかの2つの例示値から導かれる範囲であってもよい。例えば、粗生成物混合物は、粗生成物混合物の総重量基準で2重量%〜99重量%の範囲の量でアクリル酸を含む。
一態様では、前記粗生成物混合物は、粗生成物混合物の総重量基準で1重量%〜99重量%の範囲(2重量%、4重量%、6重量%、10重量%、13重量%、15重量%、17重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、及び98重量%といった値が例示される)の量で酢酸を含む。別の態様では、この量はいずれかの2つの例示値から導かれる範囲であってもよい。例えば、粗生成物混合物は、粗生成物混合物の総重量基準で2重量%〜99重量%の範囲の量で酢酸を含む。
また別の態様では、前記粗生成物混合物は任意で、バランス量の1種以上の添加剤物質を含んでいてもよい。但し、添加剤は粗生成物混合物の所望の性質に著しく悪影響を与えないように選択される。添加剤の組み合わせを使用してもよい。かかる添加剤は、組成物を形成するための構成成分の混合中の好適なタイミングで混合され得る。開示された粗生成物混合物中に存在してもよい添加剤物質の例示的な非限定例としては、酸化防止剤、安定剤(例えば熱的安定剤、加水分解安定剤、若しくは光安定剤)、UV吸収添加剤、可塑剤、潤滑剤、離型剤、掃酸剤、帯電防止剤、又は着色剤(例えば顔料及び/若しくは染料)、或いはこれらの組み合わせが挙げられる。
精製工程は、粗生成物からアクリル酸を分離すること、及び粗生成物から酢酸を分離することを対象とする。
C.アクリル酸の分離及び精製
一態様では、本発明は、高沸溶媒を用いた蒸留によって粗生成物混合物を精製し、アクリル酸を精製する方法を含む。
一態様では、粗生成物混合物は、約115℃〜約125℃の範囲の温度(116℃、117℃、118℃、119℃、120℃、121℃、122℃、123℃、及び124℃といった値が例示される)に維持される。別の態様では、前記温度はいずれか2つの例示値から導かれる範囲であってもよい。なお別の態様では、粗生成物混合物は、約115℃〜約120℃の範囲の温度に維持される。また別の態様では、粗生成物混合物は約120℃の温度に維持される。
一態様では、本発明はさらに、粗精製混合物を冷却することを含む。なお別の態様では、この冷却は中間及び/又は断続型冷却器により達成され得る。また別の態様では、冷却は粗生成物混合物を低温の高沸溶媒と接触させることによって達成されてもよい。また別の態様では、この接触工程が急冷塔の使用を含んでいてもよい。
別の態様では、前記高沸溶媒は以下の性質の1つ以上によって記述され得る。
a)気体生成物流の露点よりも沸点が十分に高いこと、
b)水に対する親和性が低いこと、
c)アクリレート類等の価値の高い生成物を製造するための下流の加工工程において、精製有機酸と、それらの有機酸を精製及び分離するために使用された条件とは異なる一連の運転条件下における、反応性を有すること、
d)下流の蒸留塔、例えば有機酸類の脱水が行われる塔において、酢酸と水との間で通常形成される共沸混合物を破壊する傾向が低いこと、
e)導入酸素の存在下であっても、過酸化物を形成する傾向が低いこと。
一態様では、高沸溶媒は、蒸留圧力において、気体生成物流の露点よりも少なくとも5℃、又は少なくとも20℃、又は少なくとも30℃高い、例えば気体生成物流の露点よりも10〜80℃又は20〜80℃高い、沸点を有していてよい。
別の態様では、高沸溶媒は、エーテルではなく、例えばジイソプロピルエーテルではなく、又はケトンではなく、例えばメチルイソブチルケトンではなく、又は不安定な又は爆発性の化合物を形成することが知られている他の溶媒でもない。
別の態様では、高沸溶媒はアルコールを含む。なお別の態様では、高沸溶媒は直鎖状アルコールを含む。また別の態様では、高沸溶媒はヘキサノール、ヘプタノール、若しくはオクタノール、又はそれらの混合物を含む。
別の態様では、高沸溶媒は分枝状アルコールを含む。なお別の態様では、高沸溶媒は2−エチルヘキサノール、2−プロピルヘプタノール、イソノナノール、イソアミルアルコール、イソボルニルアルコール、若しくはシクロヘキサノール、又はそれらの混合物を含む。
別の態様では、高沸溶媒は多価アルコールを含む。なお別の態様では、高沸溶媒はエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、若しくは1,9−ノナンジオール、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、高沸溶媒はアミノアルコールを含む。一態様では、高沸溶媒は2−ジメチルアミノエタノール若しくは2−ジエチルアミノエタノール、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、高沸溶媒は、約2:1〜約1:2(溶媒対アクリル酸)のモル比で存在し、例えば、約1モル%までの不純物とともに、56モル%の2−エチルヘキサノールと約43モル%のアクリル酸とを有する。
別の態様では、高沸溶媒は最小限の量の水を含み得る。なお別の態様では、最小限の量の水は高沸溶媒の総重量基準で10重量%未満である。また別の態様では、最小限の量の水は高沸溶媒の総重量基準で5重量%未満である。別の態様では、水の量は高沸溶媒の総重量基準で0重量%〜10重量%の範囲(1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、及び9重量%といった値が例示される)である。別の態様では、水の量はいずれかの2つの例示値から導かれる範囲内であり得る。例えば、水の量は高沸溶媒の総重量基準で0重量%〜3重量%の範囲であってもよい。一態様では、高沸溶媒は、最小限の量の水を急冷塔中で含み得る。急冷塔は典型的には、水との低い親和性のため水を少量しか吸収し(absorb)又は取り込み(take up)得ない。
一態様では、本発明はさらに、約100℃〜約120℃の温度(101℃、102℃、103℃、104℃、105℃、106℃、107℃、108℃、109℃、110℃、111℃、112℃、113℃、114℃、115℃、116℃、117℃、118℃、及び119℃といった値が例示される)で溶媒−酸混合物を脱水塔へと導入することを含む。別の態様では、この温度は2つの例示値から導かれる範囲内であり得る。例えば、この溶媒−酸混合物は約105℃〜約115℃の温度で脱水塔に導入されてよい。
別の態様では、溶媒−酸混合物は約2バール〜4バールの圧力で脱水塔に導入される。なお別の態様では、溶媒−酸混合物は約3バールの圧力で脱水塔に導入される。
一態様では、本方法は連続蒸留を含む。また別の態様では、蒸留塔は40〜80(41、42、43、44、45、46、47、48、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、及び79といった値が例示される)段の範囲の理論的トレイの量でトレイを使用する。一態様では、これらのトレイは2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。例えば、蒸留塔は50〜70段の範囲の理論的トレイの量でトレイを使用してもよい。
別の態様では、アクリル酸は約85%〜約99%の範囲の純度で得られる。なお別の態様では、アクリル酸は約90%〜約99%の範囲の純度で得られる。また別の態様では、アクリル酸は約95%〜約99%の範囲の純度で得られる。さらに別の態様では、アクリル酸は約99%の純度で得られる。
一態様では、本方法はさらに阻害剤の添加を含む。また別の態様では、本方法は粗生成物混合物の形成後に粗生成物混合物に阻害剤を添加することを含む。別の態様では、この阻害剤は粗生成物混合物の製造後であるが蒸留工程の前に添加される。さらに別の態様では、本方法は蒸留塔に阻害剤を添加することを含む。なお別の態様では、本方法は粗生成物混合物の形成前に阻害剤を添加することは含まない。
別の態様では、この阻害剤は酸の重合を防ぐ働きをする。
別の態様では、阻害剤はフェノール誘導体を含む。なお別の態様では、阻害剤はヒドロキノン若しくはヒドロキノンのエーテル、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、阻害剤はフェノチアジン誘導体を含む。なお別の態様では、阻害剤はキノン若しくはベンゾキノン、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、阻害剤は金属チオカルバメートを含む。なお別の態様では、阻害剤は銅ジブチルジチオカルバメート、銅ジエチルジチオカルバメート若しくは銅サリチレート、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、阻害剤はアミンを含む。なお別の態様では、阻害剤はヒドロキシルアミン若しくはフェニルジアミン、又はこれらの混合物を含む。
一態様では、本発明は重合を防ぐために適切な量の阻害剤を使用する。別の態様では、本方法は、粗生成物混合物の重量基準で0.05重量%〜0.5重量%の範囲(0.07重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、及び0.4重量%といった値が例示される)の量で阻害剤を含む。別の態様では、この量は、いずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。例えば、本方法は、粗生成物混合物の重量基準で0.1重量%〜0.4重量%の範囲の量で阻害剤を含み得る。
また別の態様では、本方法は、10ppm〜500ppmの範囲(25ppm、50ppm、75ppm、100ppm、125ppm、150ppm、200ppm、250ppm、300ppm、350ppm、400ppm、及び450ppmといった値が例示される)の量で阻害剤を含む。別の態様では、この量はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。例えば、本方法は25ppm〜400ppmの範囲の量で阻害剤を含み得る。
一態様では、本発明はさらに、酸素の添加を含む。例えば精製は、大気の存在下、酸素に富む雰囲気下、又は液体流、例えば粗反応生成物に酸素をバブリングしながら、行うことができる。
別の態様では、酸素は阻害剤の活性化を促進する。一態様では、酸素はフェノール誘導体若しくはフェノチアジン誘導体又はこれらの混合物を含む阻害剤の活性を高める。
D.酢酸の分離及び精製
一態様では、本発明は、低沸溶媒を用いた蒸留によって粗生成物混合物を精製し、酢酸を精製することを含む。
別の態様では、約30℃〜約50℃の温度(32℃、34℃、36℃、38℃、40℃、42℃、44℃、46℃、及び48℃といった値が例示される)で、塔頂蒸気が交流式充填吸収塔に導入される。別の態様では、この温度はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。なお別の態様では、塔頂蒸気は約35℃〜約45℃の温度で導入される。また別の態様では、塔頂蒸気は約40℃の温度で導入される。
別の態様では、塔頂蒸気は、約2〜4バールの圧力で交流式充填吸収塔に導入される。なお別の態様では、塔頂蒸気は約3バールの圧力で導入される。
一態様では、低沸溶媒は以下の性質の1つ以上によって記述され得る。
a)水よりも有機酸類に対して高い親和性を有すること、
b)急冷塔からの気体を洗浄し、有機酸類のスリップ(slip)を約1×10−06モル%まで減少させる能力を有すること、
c)異相共沸蒸留操作において共沸剤として作用する能力を有すること、及び/又は
d)低沸溶媒と酢酸との間の沸点の差が、例えば、共沸蒸留塔内の幾つかのトレイ上で酢酸が約80%を上回る濃度に到達することを可能にするためにかなり十分であること。
一態様では、低沸溶媒と酢酸との沸点の差は、蒸留の圧力において、少なくとも5℃、又は少なくとも10℃、又は少なくとも20℃、又は少なくとも30℃、例えば10〜80℃、又は20〜80℃である。
別の態様では、低沸溶媒は酢酸イソプロピル若しくは水、又はこれらの混合物を含む。なお別の態様では、低沸溶媒は酢酸イソプロピルを含む。他の低沸溶媒はメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、若しくは酢酸エチル、又はこれらの混合物である。
一態様では、前記粗生成物混合物は約45℃〜約70℃(47℃、49℃、51℃、53℃、55℃、57℃、59℃、61℃、63℃、65℃、67℃、及び69℃といった値が例示される)の温度に維持される。別の態様では、この温度はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。例えば、粗生成物混合物は約50℃〜約60℃の温度に維持される。なお別の態様では、粗生成物混合物は約55℃〜約58℃の温度に維持される。また別の態様では、粗生成物混合物は約57℃の温度に持される。
別の態様では、粗生成物混合物は塔頂縮合器を経てデカンタへと送られる。
別の態様では、約15℃〜約45℃(16℃、17℃、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、27℃、29℃、31℃、33℃、35℃、37℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃、及び44℃といった値が例示される)の温度で相分離が起こる。別の態様では、この温度はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。なお別の態様では、相分離は約20℃〜約23℃の温度で起こる。また別の態様では、相分離は約22℃の温度で起こる。
別の態様では、本方法はさらに、氷酢酸を得るべく精製塔へと送られるヘテロ共沸蒸留塔からの側部抜き出し(side draw)を含む。別の態様では、本方法はさらに、蒸留塔へと送られるヘテロ共沸蒸留塔からの側部抜き出しを含む。
一態様では、酢酸は、カラムトレイのいずれかにおいて、粗生成物混合物を基準として約50重量%〜約90重量%(55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、及び85重量%といった値が例示される)の濃度に達することができる。別の態様では、この重量百分率はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。別の態様では、酢酸は、カラムトレイのいずれかにおいて、粗生成物混合物を基準として約60重量%〜約90重量%の濃度に達することができる。なお別の態様では、酢酸は、カラムトレイのいずれかにおいて、粗生成物混合物を基準として約70重量%〜約90重量%の濃度に達することができる。また別の態様では、酢酸は、カラムトレイのいずれかにおいて、粗生成物混合物を基準として約75重量%〜約85重量%の濃度に達することができる。さらに別の態様では、酢酸は、カラムトレイのいずれかにおいて、粗生成物混合物を基準として約80重量%の濃度に達することができる。
一態様では、酢酸は、約70重量%〜100重量%(75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、及び99重量%といった値が例示される)の純度に達することができる。別の態様では、この重量百分率はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。なお別の態様では、酢酸は、約80重量%〜約100重量%の純度に達することができる。また別の態様では、酢酸は、約90重量%〜約100重量%の純度に達することができる。さらに別の態様では、酢酸は、約95重量%〜約100重量%の純度に達することができる。なお別の態様では、酢酸は、約99重量%の純度に達することができる。
一態様では、本発明はさらに、酸の重合を防ぐための阻害剤の添加を含む。
別の態様では、この阻害剤はフェノール誘導体を含む。なお別の態様では、阻害剤はヒドロキノン若しくはヒドロキノンのエーテル、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、阻害剤はフェノチアジン誘導体を含む。なお別の態様では、阻害剤はキノン若しくはベンゾキノン、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、阻害剤は金属チオカルバメートを含む。なお別の態様では、阻害剤は銅ジブチルジチオカルバメート、銅ジエチルジチオカルバメート、若しくは銅サリチレート、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、阻害剤はアミンを含む。なお別の態様では、阻害剤はヒドロキシルアミン若しくはフェニルジアミン、又はこれらの混合物を含む。
一態様では、本発明はさらに、阻害剤を活性化させるための酸素の添加を含む。
E.アクリル酸及び高沸溶媒からアクリレート類を製造する方法
一態様では、本発明は、エステル化反応生成物を得るためのアクリル酸と前記高沸溶媒との反応を含む。
別の態様では、高沸溶媒は、エーテル、例えばジイソプロプルエーテル、又はケトン、例えばメチルイソブチルケトン、又は不安定な若しくは爆発性の化合物を形成することが知られている他の溶媒ではない。
別の態様では、高沸溶媒はアルコールを含む。なお別の態様では、高沸溶媒は直鎖状アルコールを含む。また別の態様では、高沸溶媒はヘキサノール、ヘプタノール、若しくはオクタノール、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、高沸溶媒は分枝状アルコールを含む。なお別の態様では、高沸溶媒は2−エチルヘキサノールを含む。
別の態様では、高沸溶媒は多価アルコールを含む。なお別の態様では、高沸溶媒はエチレングリコール、1、3−プロパンジオール、若しくは1、4−ブタンジオール、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、高沸溶媒はアミノアルコールを含む。また別の態様では、高沸溶媒は2−ジメチルアミノエタノール若しくは2−ジエチルアミノエタノール、又はこれらの混合物を含む。
別の態様では、エステル化反応条件として強酸の添加が挙げられる。なお別の態様では、エステル化反応条件として、硫酸、p−トルエンスルホン酸、ビニル酸性ポリマー、又は、アルコールと酸とのエステル化反応を触媒することが当該技術分野で公知の他の酸性化合物の添加が挙げられる。
別の態様では、エステル化反応条件として、試薬の総重量基準で約0.1重量%〜25重量%の範囲(0.4重量%、0.6重量%、1重量%、2重量%、4重量%、6重量%、8重量%、10重量%、12重量%、14重量%、16重量%、18重量%、20重量%、22重量%、及び24重量%といった値が例示される)の量での強酸の添加が挙げられる。一態様では、この量はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。例えば、エステル化反応条件として、試薬の総重量基準で1重量%〜24重量%の量での強酸の添加を挙げることができる。
一態様では、本エステル化反応生成物は産業において使用することができる。別の態様では、エステルは芳香剤、医薬品組成物、毒物、ポリマー合成用のモノマー、風味料、香料、及び/又は可塑剤として使用することができる。
また別の態様では、エステル化反応生成物はアクリレートを含む。
一態様では、エステル化反応生成物は、75重量%〜99.9重量%の範囲(77重量%、79重量%、81重量%、83重量%、85重量%、87重量%、89重量%、90重量%、91重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%、及び99.5重量%といった値が例示される)の純度を有する。別の態様では、この純度はいずれか2つの例示値から導かれる範囲内であってもよい。例えば、エステル化反応生成物は90重量%〜99.9重量%の範囲の純度を有し得る。
別の態様では、形成されるアクリレートは、標準的な技術を用いてエステル化反応塔から適切な留分を選択することによって単離することができる。
別の態様では、未反応のアクリル酸及び高沸溶媒を回収することができる。なお別の態様では、未反応のアクリル酸及び高沸溶媒は再循環され得る。
本発明の一態様を図1に示す。図1では、冷却後のアクリル酸反応器から気体流10が生ずる。このアクリル酸反応器は、図示はしないが、触媒的プロパン酸化に基づく。アクリル酸反応器はまた、従来の触媒的プロピレン酸化に基づいていてもよい。流れ10は約120℃及び3バール圧であってよく、酢酸、アクリル酸、未反応プロパン、及び/又は酸素を含み得る。流れ10はまた、水、エタン、プロピレン、及びブタン類等の副生成物、及び少量の種々の不純物を含んでいてもよく、不純物としてはプロピオン酸、ギ酸、アセトン、アセトアルデヒド、アクロレイン、及び/又はフルフラールを挙げることができる。流れ10は吸収塔C10の底部へと供給され得る。吸収塔C10は充填塔及び/又はトレイ塔設計であってよい。液体流11は、2−エチルヘキサノールに富んでいてよく、かつ約95℃において、塔C10の頂部へと供給され得る。流れ10と流れ11とは塔中で同時に反対方向に流れることができ、充填面及び/又はトレイ上で接触することができる。塔C10内を下方向に流れる液体流11は流入するアクリル酸の95%超を選択的に吸収することができる。この液体流11はまた、かなり低い分率(fractions)においてではあるが他の化合物も吸収し得る。液体流13は約120℃で塔C10の底部から流出することができ、かつ熱交換器E20において約50℃に冷却され得る。熱交換器E20からの冷液体流18は蒸留塔C30に供給され得る。蒸留塔C30は真空下で運転され得、かつ塔の底部でのアクリル酸及び2−エチルヘキサノールの分離を最大化するように設計され得る。液体流20は塔C30の底部から抜き出され得る。流れ20はアクリル酸、2−エチルヘキサノール、及び/又は少量の不純物を含有し得る。この流れ20は、アクリル酸2−エチルヘキシル製造及び/又はアクリル酸分離へと送られ得る。アクリル酸及び/又は2−エチルヘキサノールは従来の蒸留技術を用いて分離され得る。回収され及び精製された2−エチルヘキサノールは、流れ28として、一部の2−エチルヘキサノールと共に再循環され得る。少量の蒸留物流21を塔C30の頂部から抜き出してもよく、これは主に、酢酸、アクリル酸、及び/又は水を含み得る。この流れ21を、従来の蒸留による及び/又は晶析による、酸類のさらなる分離に供してもよい。塔C30の頂部から抜き出された蒸気流19は、蒸留塔C40に供給され得る。流れ19は主に酢酸、アクリル酸、プロパン、及び/又は水の蒸気を含み得る。
塔C10の頂部からの蒸気流12は、熱交換器E10において約121℃〜約40℃に冷却され得る。E10からの被冷却流14は吸収塔C20の底部へと供給されうる。液体流15は約22℃でかつ酢酸イソプロピルリッチであり得る。液体流15は塔C20の頂部に供給され得る。流れ14及び流れ15は塔C20内で同時に反対方向に接触し得、塔C20には充填物及び/又はトレイが充填されていてよい。塔C20は約2バール圧で運転され得る。流れ14内で運ばれる酢酸、アクリル酸、及び/又は2−エチルヘキサノールは塔C20内を下方向に流れる液体流中に吸収され得、かつ塔の底部から流れ17として流出する。約32℃の流れ17は蒸留塔C40へと供給され得る。蒸気流16は塔C20の頂部から約30℃で流出し得る。流れ16は主に、プロパン、酢酸イソプロピル、並びに/又はプロピレン、CO、CO、及び/若しくは酸素のようないくつかの非縮合性の気体を含有し得る。流れ16は酢酸イソプロピル、プロパン、及び/又はプロピレン回収のためのさらなる加工のため送られ得る。プロパン及び/又はプロピレンはアクリル酸反応器へと戻され得る。
蒸留塔C40は約1バール圧で運転され得、かつ2−エチルヘキサノール、酢酸イソプロピル、及び/又は酢酸を分離するように設計され得る。液体流25は約157℃で塔C40の底部から抜き出されうる。流れ25は、重量基準で91%よりも高い濃度で、主に2−エチルヘキサノールを含有し得る。流れ25はさらに、流れ28と混合されて流れ11を形成し得る。流れ28及び流れ11についてはともに前述した通りである。蒸気流22は塔C40の頂部から抜き出され得、これは、重量基準で84%よりも高い濃度で、酢酸イソプロピルリッチであり得る。流れ22は熱交換器E30で約22℃の温度に冷却され得る。熱交換器E30からの被冷却流29は三相分離器S10へと供給され得る。酢酸イソプロピル溶媒流33もまたS10へと供給され得る。有機相はS10から流れ31として分離され得、この流れ31は重量基準で91%よりも高い濃度で酢酸イソプロピルリッチであり得る。流れ31は2つの流れ、流れ23及び流れ34に分割され得る。流れ23は蒸留塔C40のための還流として使用され得る。流れ23は流れ31の約79%とされ得る。蒸留物流はさらに2つの流れ、流れ15及び流れ35へと分割され得る。流れ15は流れ34の約67%でされてよく、塔C20へと供給され得る。流れ35は酢酸イソプロピル回収のために送られ得る。S10からの蒸気流30はさらなる処理のために流れ16と組み合わされ得る。S10からの水性流32は有機物のストリッピング及び回収のために送られ得、及び/又は水は排水処理のために送られ得る。
流れ26は蒸留塔C40からの側部流として抜き出され得る。流れ26は重量基準で約86%の酢酸濃度を有し得る。流れ26は酢酸精製のために蒸留塔C50に供給され得る。純粋な酢酸は、塔の頂部からの蒸留物として、重量基準で99.5%よりも高い純度で流れ27として回収され得る。蒸留塔C50は約2バール圧で運転され得る。流れ24はC50の底部から抜き出されて蒸留塔C40の底部へと戻され得る。
1つの装置から他の装置へ流体を移動させるためのポンプ又はコンプレッサの要件については、簡素化のため図1のフローチャートには図示しなかった。
F.開示された方法の態様
本発明の態様は、粗生成物混合物から酢酸及びアクリル酸を精製するための1つ以上の方法を開示する。生成物混合物は、例えば、プロパンの混合金属触媒上での部分酸化反応から得ることができる。
本発明は、少なくとも下記の態様を含む。
態様1:酸を精製するための方法であって、
a)部分酸化反応によってアクリル酸と酢酸とを含む粗生成物混合物を製造することと、
b)高沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記アクリル酸を精製することと、
c)低沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記酢酸を精製することと、
を含む、方法。
態様2:アクリル酸の前記高沸溶媒との反応によってアクリレートを製造することをさらに含む、態様1に記載の方法。
態様3:酸の重合を防ぐために阻害剤を添加することさらに含む、態様1及び2のいずれかに記載の方法。
態様4:前記阻害剤がフェノール誘導体を含む、態様3に記載の方法。
態様5:前記阻害剤がヒドロキノン若しくはヒドロキノンのエーテル、又はこれらの混合物を含む、態様3に記載の方法。
態様6:前記阻害剤がフェノチアジン誘導体を含む、態様3に記載の方法。
態様7:前記阻害剤がキノン若しくはベンゾキノン、又はこれらの混合物を含む、態様3に記載の方法。
態様8:前記阻害剤が金属チオカルバメートを含む、態様3に記載の方法。
態様9:前記阻害剤が銅ジブチルジチオカルバメート、銅ジエチルジチオカルバメート、若しくは銅サリチレート、又はこれらの混合物を含む、態様3に記載の方法。
態様10:前記阻害剤がアミンを含む、態様3に記載の方法。
態様11:前記阻害剤がヒドロキシルアミン若しくはフェニルジアミン、又はこれらの混合物を含む、態様3に記載の方法。
態様12:阻害剤活性化のための酸素の添加をさらに含む、態様1〜11のいずれかに記載の方法。
態様13:前記高沸溶媒がアルコールを含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様14:前記高沸溶媒が直鎖状アルコールを含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様15:前記高沸溶媒がヘキサノール、ヘプタノール、若しくはオクタノール、又はこれらの混合物を含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様16:前記高沸溶媒が分枝状アルコールを含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様17:前記高沸溶媒が2−エチルヘキサノールを含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様18:前記高沸溶媒が多価アルコールを含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様19:前記高沸溶媒がエチレングリコール、1、3−プロパンジオール、若しくは1、4−ブタンジオール、又はこれらの混合物を含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様20:前記高沸溶媒がアミノアルコールを含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様21:前記高沸溶媒が2−ジメチルアミノエタノール若しくは2−ジエチルアミノエタノール、又はこれらの混合物を含む、態様1〜12のいずれかに記載の方法。
態様22:前記低沸溶媒が酢酸イソプロピル若しくは水、又はこれらの混合物を含む、態様1〜21のいずれかに記載の方法。
態様23:前記部分酸化反応が、出発物質としてのプロパン及びMo−V−Ga−Pd−Nb−X混合金属触媒(XはLa、Te、Ge、Zn、Si、In、又はWである)を含む、態様1〜22のいずれかに記載の方法。
態様24:前記方法が前記アクリル酸精製の下流で前記高沸溶媒をアクリル酸と反応させて特別なアクリレートを形成することをさらに含む、態様1〜23のいずれかに記載の方法。
態様25:前記粗生成物混合物がさらに水を含む、態様1〜24のいずれかに記載の方法。
態様26:前記方法が少なくとも2つの別個の蒸留工程を含む、態様1〜25のいずれかに記載の方法。
G.実験
本明細書において特許請求される組成物、物品、装置及び/又は方法を実行しかつ評価する方法に関する完全な開示及び記述を当業者に提供するように以下の実施例を提示するが、これらの実施例は本発明を例示するためのものにすぎず、本発明者らがその発明と考えるものの範囲を限定するものではない。例えば、量、温度等のような数に関する正確性を担保するための努力がなされたが、いくらかの誤り及び逸脱について弁明しなければならない。他に特に指定しない限り、部は重量部であり、温度は℃で示されるか又は周囲温度であり、及び圧力は大気圧又はそれに近い圧力である。本発明の化合物の幾つかの調製法を本明細書に例示する。出発物質及び必要な中間体は市販されている場合もあり、また文献による手順に従うか本明細書に示されるようにして調製されてもよい。
以下の本発明の一般的方法が使用された。これらの方法は本発明を例示するために本明細書に示され、何ら本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
表1は図1における質量バランスを示すための予言的な(prophetic)例として含まれる。表1は、Aspen Plus V7.3を用いて作成した。
Figure 2016520096

Claims (26)

  1. 酸の精製方法であって、
    a)部分酸化反応によって、アクリル酸と酢酸とを含む粗生成物混合物を製造することと、
    b)高沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記アクリル酸を精製することと、
    c)低沸溶媒を用いた蒸留によって前記粗生成物混合物を精製し、前記酢酸を精製することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、アクリル酸を高沸溶媒と反応させてアクリレートを製造することをさらに含むことを特徴とする方法。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載の方法であって、酸の重合を防ぐための阻害剤を添加することさらに含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤がフェノール誘導体を含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤がヒドロキノン若しくはヒドロキノンのエーテル、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  6. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤がフェノチアジン誘導体を含むことを特徴とする方法。
  7. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤がキノン若しくはベンゾキノン、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤が金属チオカルバメートを含むことを特徴とする方法。
  9. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤が銅ジブチルジチオカルバメート、銅ジエチルジチオカルバメート、若しくは銅サリチレート、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤がアミンを含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項3に記載の方法であって、前記阻害剤がヒドロキシルアミン若しくはフェニルジアミン、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法であって、阻害剤活性化のための酸素の添加をさらに含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒がアルコールを含むことを特徴とする方法。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒が直鎖状アルコールを含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒がヘキサノール、ヘプタノール、若しくはオクタノール、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  16. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒が分枝状アルコールを含むことを特徴とする方法。
  17. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒が2−エチルヘキサノールを含むことを特徴とする方法。
  18. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒が多価アルコールを含むことを特徴とする方法。
  19. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒がエチレングリコール、1、3−プロパンジオール、若しくは1、4−ブタンジオール、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  20. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒がアミノアルコールを含むことを特徴とする方法。
  21. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記高沸溶媒が2−ジメチルアミノエタノール若しくは2−ジエチルアミノエタノール、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法であって、前記低沸溶媒が酢酸イソプロピル若しくは水、又はこれらの混合物を含むことを特徴とする方法。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法であって、前記部分酸化反応が出発物質としてのプロパンと、Mo−V−Ga−Pd−Nb−X混合金属触媒(XはLa、Te、Ge、Zn、Si、In、又はWである)とを含むことを特徴とする方法。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法であって、前記方法が前記アクリル酸精製の下流で前記高沸溶媒を前記アクリル酸と反応させて特別なアクリレートを形成することをさらに含むことを特徴とする方法。
  25. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法であって、前記粗生成物混合物がさらに水を含むことを特徴とする方法。
  26. 請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法であって、前記方法が少なくとも2つの別個の蒸留工程を含むことを特徴とする方法。
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