JP4765165B2 - 高純度アクリル酸の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
この発明は、高純度アクリル酸の製造方法に関し、詳しくは、アクリル酸の製造工程で生ずる副反応生成物である酢酸やその他の不純物、製造工程で用いられた水などを分離して、高純度に精製されたアクリル酸を効率よく製造する方法に関するもので、化学品製造技術に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクリル酸は、プロピレンやプロパンを、酸化触媒及び水蒸気の存在下に高温を維持しながら、分子状酸素で酸化することにより得られる。
このとき副反応生成物として、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、アクロレイン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、二酸化炭素、一酸化炭素などが同時に生成される。
【0003】
また、生成直後のアクリル酸は高温のために気体状態であり、通常、水に接触させてアクリル酸水溶液として補集される。
この捕集されたアクリル酸は、アクリル酸水溶液から抽出用の有機溶剤を使用してアクリル酸有機溶剤溶液として抽出され、得られたアクリル酸有機溶剤溶液に対して、脱溶剤のための蒸留を行ない、粗アクリル酸とすることができる。
【0004】
前記の抽出以外の方法としては、前記アクリル酸水溶液に共沸溶剤を加え、共沸蒸留することによって脱水し、粗アクリル酸を得ることができる。
【0005】
かくして得られる粗アクリル酸中には、アクリル酸ダイマーを始めとし、水、酢酸、プロピオン酸及びアルデヒド類(フルフラール、ベンズアルデヒドおよびアクロレインなど)などの不純物が含まれる。
それらの含有量は、通常、アクリル酸ダイマーが2〜10質量%程度で、酢酸及びアルデヒド類がそれぞれ数百〜2000ppmで、水分が数百〜数千ppm程度である。
【0006】
前記のような不純物が存在するアクリル酸は、その重合に際して、重合反応の遅延や、生成重合体の重合度の低下を招くほか、生成重合体が着色するなどという問題を生じる。
そのため、一般的なアクリル酸の製造にあたっては、最終的に前記粗アクリル酸をさらに蒸留などにより精製している。
【0007】
例えば、蒸留による精製方法についていえば、各種の共沸剤を使用して精製する方法(特公昭46−18966号公報;特公昭56−120633号公報;特開昭60−38342号公報)、気液平衡データにおける特異点を利用する方法(特開平4−187657号公報)などが知られている。
【0008】
さらに、蒸留では、分離除去の困難なアルデヒド類やケトン類を除去し、精製するために、それらと反応し、除去し易い化合物を形成させる物質(以下、アルデヒド除去剤という。)を添加する方法も検討されている。
【0009】
かかる方法としては、例えば、ヒドラジンヒドラート又はヒドラジン誘導体を添加する方法(特公昭58−37290号公報)、ヒドラジン化合物とジチオカルバミン酸を添加する方法(特開平7−228548号公報)、ヒドラジン鉱酸塩を添加する方法(特開平10−204024号公報)などが知られている。
【0010】
近年、アクリル酸は、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸ナトリウムの原料や各種共重合体の製造用のモノマーとして広範囲に使用され、用途によっては、不純物の含有量が厳しく制限されている。
【0011】
具体的には、アルデヒドが多く含まれるアクリル酸は、重合性に劣るため忌避され、含有水分量も、用途によっては、極力少ないものが望まれている。
【0012】
すなわち、従来の方法で得られるアクリル酸は、精製されたものでも水分量が400〜500ppmのものが一般的であったが、前記のような理由により、今日では水分量が300ppm以下のアクリル酸も必要とされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
発明者等は、これらの要望に応えるために、従来から行われている分離精製工程の見直しを行い、より高純度なアクリル酸を市場に供給すべく鋭意検討を行った。
その結果、粗アクリル酸などのアクリル酸の液温を十分に冷却し、これにアルデヒド除去剤を添加し、添加後の液温を温度35℃以下に維持した状態で蒸留塔に供給し、低沸点の不純物と高沸点の不純物を蒸留により除去することにより、アルデヒド及び水分の含有量が著しく低減された高純度のアクリル酸が得られることを見出し、この発明を完成させた。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
蒸留塔を有するアクリル酸製造装置用い、粗アクリル酸を精製して高純度アクリル酸を製造するに際し、
前記粗アクリル酸の蒸留塔への移送配管の途中で、粗アクリル酸にアルデヒド除去剤を添加混合するとともに、アルデヒド除去剤の添加による粗アクリル酸の液温の上昇を、温度35℃以下に抑えた状態で、粗アクリル酸を蒸留塔に供給し、
アクリル酸の沸点以下の沸点を有する低沸点不純物と、アクリル酸の沸点以上の沸点を有する高沸点不純物を除去を前記粗アクリル酸の蒸留によって行ない、もって含有する水分を300ppm以下、アルデヒド類を20ppm以下に精製すること
を特徴とする高純度アクリル酸の製造方法である。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の高純度アクリル酸の製造方法において、
前記蒸留による不純物の除去は、
前記低沸点不純物の除去を、蒸留塔の底液が、温度65℃以上に加温されている第1の蒸留塔で行ない、前記高沸点不純物の除去を、蒸留塔内の液温を減圧下に温度80〜90℃に維持した第2の蒸留塔で行なうこと
を特徴とするものである。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の高純度アクリル酸の製造方法において、
前記粗アクリル酸は、
アルデヒド除去剤の添加による液温の上昇を温度35℃以下に抑えるため、予め温度20〜25℃に冷却しておくこと
を特徴とするものである。
【0017】
さらに、請求項4に記載の発明は、
前記請求項1〜3のいずれかに記載の高純度アクリル酸の製造方法において、
前記粗アクリル酸へ添加されたアルデヒド除去剤は、
スタティックミキサーで粗アクリル酸と混合されること
を特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の高純度アクリル酸の製造方法は、一般的なアクリル酸の製造工程において得られる粗アクリル酸などを原料として用いるものである。
通常、粗アクリル酸中には、アクリル酸が90〜95質量%含まれ、不純物としてはアクリル酸ダイマーが数質量%、さらに水分、酢酸、フルフラール及びベンズアルデヒド等がそれぞれ数百ppm程度含まれている。
この発明においては、具体的には、水分量が300ppm以下で、かつアルデヒド量が10ppm以下の高純度のアクリル酸を得ることを目的にしている。
【0019】
この発明の高純度アクリル酸の製造方法は、少なくとも、後述する第1の蒸留塔と第2の蒸留塔を有するアクリル酸製造装置を用いて行うものである。
この発明において、低沸点の不純物(アクリル酸の沸点以下の沸点を有する不純物)及び高沸点の不純物(アクリル酸の沸点以上の沸点を有する不純物)は、蒸留により除去されるものであるが、粗アクリル酸の蒸留前に、精製すべき粗アクリル酸にアルデヒド除去剤を添加する。
【0020】
アルデヒド除去剤の添加は、粗アクリル酸などの蒸留塔への移送配管の途中に設けられたスプレーノズルを使用して行なわれる。
その添加後、直ちにスタティックミキサーなどの混合装置によってアルデヒド除去剤と粗アクリル酸が混合され、蒸留塔にはそれらが均一に混合された溶液として供給される。
【0021】
アルデヒド除去剤としては、ヒドラジンヒドラート又はヒドラジン誘導体などのヒドラジン化合物、芳香族アミン、脂肪族アミン、ポリアミンなどのアミン、イミン、アミド類などが挙げられる。
これらは液体のものであれば、純粋のものをそのまま添加すれば良く、また必要により工程循環液で希釈した溶液として添加しても良い。
【0022】
なお、アルデヒド除去剤の好ましい添加量は、粗アクリル酸などの精製すべきアクリル酸中に含まれるアルデヒド類の数倍〜10倍量である。
【0023】
粗アクリル酸にアルデヒド除去剤を添加すると、該アルデヒド除去剤と粗アクリル酸に含まれるアルデヒド又は粗アクリル酸などとの反応により発熱し、粗アクリル酸の温度が上昇する。
温度が上昇した粗アクリル酸を、蒸留による不純物除去のために蒸留塔に供給しても、目的とする純度の高いアクリル酸を得ることはできないので、蒸留塔に供給する粗アクリル酸は、その液温を温度35℃以下に抑えておく必要がある。
【0024】
アルデヒド除去剤の添加された粗アクリル酸を、温度35℃以下に抑えておくには、例えば、粗アクリル酸を予め温度20〜25℃程度に冷却しておき、アルデヒド除去剤を添加した後の粗アクリル酸の液温(以下、管理液温という。)を温度35℃以下に抑えるという方法がある。
【0025】
粗アクリル酸の管理液温は、温度35℃以下、好ましくは温度30℃以下である。
管理液温の下限は、アクリル酸の融点が13℃であるため、アクリル酸の固化を避けるために温度15℃以上とするのが好ましい。
管理液温の管理は、例えば、スタティックミキサーの出口における液温測定などによることが好ましい。
【0026】
粗アクリル酸などの冷却は、プレートクーラーなどの通常の熱交換器を用いて行なうことが可能である。
【0027】
この発明においては、アルデヒド除去剤の添加された粗アクリル酸中に存在する低沸点の不純物と高沸点の不純物を蒸留により除去するために、2基の蒸留塔を使用する。
第1の蒸留塔においては低沸点の不純物が、第2の蒸留塔においては高沸点の不純物がそれぞれ除去される。
【0028】
第1の蒸留塔における塔底液の液温は、温度65℃以上、より好ましくは温度65〜75℃に維持することが好ましい。
この液温が温度65℃未満であると、たとえ第1の蒸留塔の缶液(低沸点不純物の除去されたアクリル酸)における水分量が300ppm以下であっても、第2の蒸留塔からの留出液(目的とする高純度アクリル酸)における水分量が300ppmを上回るおそれがある。
また、温度75℃を超えると、缶液中の粗アクリル酸が重合反応を起し易くなるので、避けるのが好ましい。
【0029】
第1の蒸留塔の段数は、当然のことながら大きければ大きいほど不純物の除去効率が高いが、必要以上に大きくすることは生産効率を低下させる。
この発明においては、粗アクリル酸の精製のために蒸留塔を2基使用し、各蒸留塔の段数を小さくすることができ、第1の蒸留塔の段数としては、理論段数3〜5程度で対応することができる。
【0030】
蒸留塔内の構造としては、トレイや充填物に関して格別なものはないが、塔内において生じるアルデヒド類とアルデヒド除去剤との反応物は、通常粘性を有する泥状物であるから、シーブトレイのみの構造とするのが好ましい。
【0031】
第1の蒸留塔における塔底液の液温を、温度65℃以上に維持して、水及びその他の低沸点化合物を蒸留により除去するためには、それらの沸点(蒸気圧)に応じて、塔底圧力は600〜700mmH2Oabs以下の減圧にする必要があり、塔内温度に応じて調整される。
【0032】
蒸留塔内の温度は、上部に行くに従い低下し、塔頂での温度は、通常塔底より温度5〜10℃低い状態で維持される。
【0033】
第2の蒸留塔は、第1の蒸留塔の缶液を供給液とし、その液温を減圧下に80〜90℃に維持しながら、高沸点不純物を分離除去するためのものである。
粗アクリル酸の精留に通常使用されている蒸留塔がそのまま使用できる。
塔内のトレイや充填物にも格別なものを使用する必要はないが、理論段数について言えば、4〜12段程度の蒸留塔を使用するのが効率的であり好ましい。
【0034】
この発明の対象となるア粗クリル酸は、光や熱によって重合し易い化合物である。
特に、蒸留塔のような高温で分子状酸素の存在が期待できない個所においては、通常、重合防止剤が添加使用されているので、この発明においても、重合防止剤を添加使用するのが好ましい。
【0035】
重合防止剤としては、公知のジフェニルアミン、p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、メチレンブルー、フェニル−β−ナフチルアミン、レゾルシノールなどを挙げることができる。
それらを単独で又は組み合わされて用いられるが、この発明にとり好ましいものは、ハイドロキノンモノメチルエーテル及びフェノチアジンの二種を併用することである。
これらの使用量及び混合して使用する場合の混合割合は、公知の量又は割合を適用すれば良い。
【0036】
また、それぞれの添加方法についても特に制限はなく、工程循環液の溶液の形で添加して使用することもできる。
より具体的には、蒸留塔へ供給する粗アクリル酸に直接、配管もしくは貯槽を利用して溶解することにより、また蒸留塔の還流液の一部を取り出して添加溶解し、蒸留塔に戻すということでもよい。
【0037】
さらに、蒸留塔の内部でも特に重合が起り易い個所に対しては、重合防止剤を直接添加するのが好ましく、重合防止剤溶液を、該当蒸留塔の中段など重合が起り易い個所に添加投入するのが好ましい。
【0038】
【作用】
この発明は、アルデヒド除去剤を添加してから第1の蒸留塔に至るまでの間、精製すべき粗アクリル酸の液温を温度35℃以下に維持するものである。
この期間における粗アクリル酸の液温が温度35℃を超えると、たとえ第1の蒸留塔の缶液(低沸点不純物の除去されたアクリル酸)における水分量が300ppm以下であっても、第2の蒸留塔からの留出液(目的とする高純度のアクリル酸)における水分量が300ppmを上回ることになる。
【0039】
例えば、前記期間における粗アクリル酸の液温が、温度40℃の場合、他の条件にも左右されるが、第2の蒸留塔の留出液として得られるアクリル酸には、350〜400ppm程度の水分が含まれる。
その理由としては、前記の期間における粗アクリル酸の液温が、温度35℃を超えた場合、アルデヒド除去剤と粗アクリル酸による中和反応が相対的に多く起こり、かかる中和反応物が第2の蒸留塔で加熱されることにより、新たな水分を生成しているためでないかと推測する。
【0040】
また、この発明では、第1の蒸留塔における塔底液の液温を、温度65℃以上、特に温度65〜75℃に維持することにより、第2の蒸留塔において水分を生成すると推測されるアルデヒド除去剤と、粗アクリル酸の中和物を第一の蒸留塔内で充分に分解させ、未分解の中和物を第2の蒸留塔に送らずにすみ、水分量の低下に寄与するものと推測される。
【0041】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、この発明の高純度アクリル酸の製造方法を、さらに具体的に説明する。
【0042】
<実施例1>
フェノチアジン、ハイドロキノン及びハイドロキノンモノメチルエーテルを合計量で約3000ppm含有し、水分量が350ppmの粗アクリル酸を熱交換器にて温度20〜25℃まで冷却した。
その後、それにアルデヒド除去剤として100%水加ヒドラジン(水とヒドラジンとが等モルで付加したもの)を0.0007質量%添加して、スタティックミキサーで混合撹拌した。スタティックミキサーの出口での液温は、温度28℃であった。
得られた液を、第1の蒸留塔へ塔頂より供給した。
第1の蒸留塔の運転条件は、留出率10%、真空度400mmH2Oabsとし、リボイラーによる加熱で蒸留した。
この時の塔内温度は塔底で温度66℃、塔中段で温度62℃、塔頂で温度58℃であった。なお、第1の蒸留塔の段数は5段である。
【0043】
第1の蒸留塔の缶液は、第2の蒸留塔の中段に送り、リボイラーによる加熱で蒸留した。
この第2の蒸留塔の運転条件は、留出率80%、真空度400mmH2Oabsとし、この時の塔内温度は塔底で温度95℃、塔中段で温度80℃、塔頂で温度63℃であった。
なお、第2の蒸留塔の段数は10段である。
【0044】
このようにして、アクリル酸の精製を1年間継続したが、蒸留塔内での粗アクリル酸の重合は殆ど発生せず、問題なく操業を行なうことができた。
得られるアクリル酸中の水分は250ppm前後で推移し、アルデヒド類は1ppm以下、若しくは検出限界以下で推移した。
【0045】
【発明の効果】
この発明の高純度アクリル酸の製造方法は、蒸留塔を有するアクリル酸製造装置用いて行うもので、精製する粗アクリル酸の蒸留塔への移送配管の途中で、アルデヒド除去剤を粗アクリル酸に添加混合し、かつ、アルデヒド除去剤の添加による粗アクリル酸の液温の上昇を、温度35℃以下に抑えた状態で粗アクリル酸を蒸留塔に供給し、アクリル酸の沸点以下の沸点を有する低沸点不純物と、アクリル酸の沸点以上の沸点を有する高沸点不純物を除去を前記粗アクリル酸の蒸留によって行ない、もって精製されたアクリル酸中の水分を300ppm以下、アルデヒド類を20ppm以下、より好ましくは10ppm以下さらには1ppm以下しか存在しない高純度アクリル酸を、効率よく製造することができるものである。
また、アクリル酸製造装置の長期にわたる連続運転による、高純度アクリル酸の定常的な製造を可能としたものである。
Claims (4)
- 蒸留塔を有するアクリル酸製造装置用い、粗アクリル酸を精製して高純度アクリル酸を製造するに際し、
前記粗アクリル酸の蒸留塔への移送配管の途中で、粗アクリル酸にアルデヒド除去剤を添加混合するとともに、アルデヒド除去剤の添加による粗アクリル酸の液温の上昇を、温度35℃以下に抑えた状態で、粗アクリル酸を蒸留塔に供給し、
アクリル酸の沸点以下の沸点を有する低沸点不純物と、アクリル酸の沸点以上の沸点を有する高沸点不純物を除去を前記粗アクリル酸の蒸留によって行ない、もって含有する水分を300ppm以下、アルデヒド類を20ppm以下に精製すること
を特徴とする高純度アクリル酸の製造方法。 - 前記蒸留による不純物の除去は、
前記低沸点不純物の除去を、蒸留塔の底液が、温度65℃以上に加温されている第1の蒸留塔で行ない、前記高沸点不純物の除去を、蒸留塔内の液温を減圧下に温度80〜90℃に維持した第2の蒸留塔で行なうこと
を特徴とする請求項1に記載の高純度アクリル酸の製造方法。 - 前記粗アクリル酸は、
アルデヒド除去剤の添加による液温の上昇を温度35℃以下に抑えるため、予め温度20〜25℃に冷却しておくこと
を特徴とする請求項1又は2に記載の高純度アクリル酸の製造方法。 - 前記粗アクリル酸へ添加されたアルデヒド除去剤の混合は、
スタティックミキサーで行なわれること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高純度アクリル酸の製造方法。
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