JP2016517187A - 有機−無機ペロブスカイト系太陽電池 - Google Patents

有機−無機ペロブスカイト系太陽電池 Download PDF

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Abstract

本発明は、その上にナノ構造の、表面増加、メソ多孔性足場構造が提供される、透過性伝導支持層を備えるソリッドステートの太陽電池であって、前記足場構造上に有機−無機ペロブスカイト層が提供され、かつ前記ペロブスカイト層と電気接触して対電極が提供される、太陽電池を提供する。メソ多孔性足場は、好ましくはドープされた半導体材料、具体的にはドープされたTiO2を含む。意外にも、非ドープの対照物と比較してドープされたTiO2の使用は、電力変換効率の増加をもたらす。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池、ヘテロ接合、ならびに太陽電池およびヘテロ接合を調製するための方法に関する。
薄膜第3世代太陽光発電技術(PV)を用いる太陽エネルギーの電流への変換は、ここ20年間で広く探求されている。有機/無機集光体を備えたメソ多孔性光陽極、レドックス電解質/ソリッドステート正孔伝導体、および対電極からなる、サンドイッチ/モノリシック型PVデバイスは、製作の容易さ、材料の選択における柔軟性および費用対効果の大きい生産に起因して、かなりの関心を得てきた(非特許文献1、非特許文献2)。最近では、スズ(CsSnX、非特許文献3)または鉛(CHNHPbX、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7)を基材とする有機金属ハロゲン化物ペロブスカイトのバルク層が、集光体として採用されている。鉛ペロブスカイトは、液体電解質に基づくデバイスにおいて6.54%の電力変換効率(PCE)を示す(非特許文献8)一方で、ソリッドステートのデバイスにおいては12.3%である(非特許文献9、非特許文献10)。
特許文献1は、伝導支持層、表面増加足場構造、足場構造上に設けられた1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層および対電極を備えるソリッドステート太陽電池を開示している。本参照において報告された太陽電池では、有機正孔を輸送する材料または液体電解質無しで注目に値する変換効率が達成され、これは後者を任意選択にした。
TiO上のCHNHPbXの堆積のための最良手順は、メソ多孔性TiO膜上の前駆体(CHNHXおよびPbX、X=Cl、Br、I)溶液のスピンコーティング、その後の低温焼鈍ステップによって達成される。焼鈍プロセスは、結晶質のCHNHPbXをもたらす(非特許文献4、非特許文献7、非特許文献9)。
本発明は、溶媒蒸発および特に温度サイクル試験において長期間の封止における問題によって発生する太陽電池への水の浸透の問題など、液体電解質を含むデバイスの不都合に対処する。
本発明は、有機正孔伝導体を備えるデバイスにおいて観察される不完全な正孔充填の不都合にも対処する。具体的には、正孔伝導体は、多孔質の半導体陽極を用いる増感太陽電池のメソ多孔性膜を通って均等に浸透しない傾向がある。さらには、本発明は、液体電解質と比較して低い、先行技術において用いられる伝導体で観察される低い正孔移動度の問題に対処する。
太陽電池、具体的には先行技術のデバイスよりさらにより高い変換効率を有するソリッドステートの太陽電池を提供することは、本発明のさらなる目的である。約10%の光から電力へのエネルギー変換効率(η)は、商業利用のために必要なレベルであることが示唆された。
本発明は、容易に入手可能な、低コスト材料を用いて、工業的に既知の製造ステップに基づいた短い製造工程を用いて、効率よく再現可能な方法で容易に調製され得る効率の良い太陽電池を提供することを求める。
本発明は、ある種の増感太陽電池で観察される安定性の問題に対処する。
欧州特許EP第2693503A1号 欧州特許EP第0333641号 欧州特許EP第0606453号 国際公開WO第2007107961号 欧州特許EP第1160888号 国際公開WO第2013084029A1号 欧州特許EP第1819005号 国際公開WO第2009/083901A1号
Gratzel(aはaにウムラウト)著、「Acc.Chem.Res.2009年、42、1788〜1798」 Hagfeldtら著、「Chem.Rev.2010年、110、6595〜6663」 Chungら著、「Nature.2012年、485、486〜489」 Kojimaら著、「J.Am.Chem.Soc.2009年、131、6050〜6051」 Etgarら著、「J.Am.Chem.Soc.2012年、134、17396〜17399」 Kimら著、「Sci.Rep.2012年、2、591:1〜7」 Leeら著、「Science 2012年、338、643〜647」 Imら著、「Nanoscale 2011年、3、4088〜4093」 Nohら著、「Nano Lett.2013年、13、1764〜1769」 Ballら著、「Environ Sci.2013年、6、1739〜1743」 Itoら著、「Chem.Commun.2006年、4004〜4006」 Etgarら著、「Adv.Mater.2012年、24、2202〜2206」 Nohら著、「Nano Lett.2013年、7、486〜491」 Hsuら著、「Phys.Chem.Chem.Phys.、2012年、14、14099〜14109」 Chandiranら著、「J.Phys.Chem.C.2011年、115、9232〜9240」 Douら著、「Chem.Mater.、2011年、23、3938〜3945」 Hongら著、「J.Solid State Chem.、2011年、184、2244〜2249」
注目すべきことに、本発明者らは、新規の太陽電池を提供した。本太陽電池は、具体的にはそれらの単純な構造のために、以前から知られている太陽電池とは異なる。新規の太陽電池は、一般には容易に入手可能な材料を含みかつ経済的な手段で製作され得る。本発明の太陽電池は、先行技術のデバイスにおいて生じた不都合を回避し得る。
一態様において、本発明は、集電体、表面増加構造および1つまたは複数のペロブスカイト層を備える太陽電池を提供する。
一態様において、本発明は、集電体、ドープされた半導体材料を含む表面増加構造、1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層、ならびに対電極および/または金属層を備える太陽電池を提供する。
一態様において、本発明は、集電体、ドープされた半導体材料を含む表面増加構造、1つまたは複数のペロブスカイト層、ならびに前記ペロブスカイト層と電気接触している対電極および/または金属層を備える太陽電池を提供する。
一態様において、本発明は、集電体、表面増加構造、1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層、ならびに前記ペロブスカイト層と電気接触している対電極および/または金属層を備えるソリッドステートの太陽電池を提供する。
一態様において、本発明は、集電体、ドープされた半導体材料を含む表面増加構造、1つまたは複数のペロブスカイト層、前記表面増加構造上に設けられている前記ペロブスカイト層を備えるソリッドステートの太陽電池であって、前記ソリッドステートの太陽電池が、前記ペロブスカイト層と電気接触している対電極および/または金属層をさらに含むソリッドステートの太陽電池を提供する。
一態様において、本発明は、2つの主な、対向する側部である、第1の側部および第2の側部を備えた平面形状を有する太陽電池であって、前記集電体、前記ドープされた半導体材料を含む表面増加構造、前記1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層、ならびに前記対電極および/または金属層が、前記太陽電池の前記第1の側部から前記第2の側部へ伸びる方向においてこの順序で配置された、層の形態で提供される太陽電池を提供する。
一態様において、本発明は、ドープされた半導体材料を含む層および有機−無機ペロブスカイト層を備える層を備えるソリッドステートのヘテロ接合を提供する。本発明は、本発明のヘテロ接合を備える、光起電力デバイス、具体的には太陽電池も提供する。
一態様において、本発明は、ソリッドステートの太陽電池を調製する方法であって、
−集電体および前記集電体と電気接触しているドープされた半導体材料を含む層を提供するステップ、
−1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層を前記ドープされた半導体材料上に適用するステップ、ならびに
−対電極を適用するステップ
を含む方法を提供する。
一態様において、本発明は、1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層をドープされた半導体を備えるナノ構造の層上に適用するステップを含むヘテロ接合を調製する方法を提供する。
本発明のさらなる態様および好ましい実施形態は、本明細書中で以下においておよび添付の特許請求の範囲において定義される。本発明のさらなる特徴および利点は、以下に示される好ましい実施形態の記述から当業者に明らかになるであろう。
100mWcm−2光子束(1Sun)の下で先行技術の太陽電池(TiO、中白四角)と比較した本発明の実施形態による太陽電池の電流−電圧特性(0.5%Y−TiO、中黒四角)を示す。 先行技術の太陽電池(TiO、中白四角)と比較した本発明の実施形態による太陽電池の入射光−電子変換効率スペクトル(0.5%Y−TiO、中黒四角)を示す。 本発明の実施形態による太陽電池の構造を概略的に示す。 本発明の実施形態による太陽電池の構造を概略的に示す。 本発明の実施形態による太陽電池の構造を概略的に示す。 本発明の実施形態による太陽電池の構造を概略的に示す。 本発明の実施形態による太陽電池の構造を概略的に示す。 本発明の実施形態による太陽電池の構造を概略的に示す。 本発明の実施形態による太陽電池の構造を概略的に示す。
本発明は、ヘテロ接合、太陽電池ならびにヘテロ接合および太陽電池の製作の方法を提供する。本発明のヘテロ接合は、太陽電池において、具体的には本発明の太陽電池において用いてよい。本明細書中以下において、本発明のデバイスおよびそれらの製作が、より詳細に記載される。
本発明のヘテロ接合および太陽電池は、巨視的な尺度で考慮した場合に好ましくは平面デバイスである。好ましい実施形態によれば、それらは層化されならびに/あるいは複数の層を含むおよび/または本質的に複数の層からなる。それらの平面形状を考慮して、本発明のデバイスは、好ましくは2つの対向する側部である、第1の側部および第2の側部を有し、前記対向する側部は、好ましくは本発明のデバイスの巨視的な表面の大部分を構成している。
本明細書の目的のために、語句「備える(comprise)」およびその種々の文法形式、例えば「備えること(comprising)」などは、「他の物と一緒に、含む」ことを意味することが意図される。「それのみからなる(consists only of)」を意味することは意図されない。
実施形態によれば、本発明の太陽電池は、好ましくは集電体を備える。集電体は、例えば、層の形態で提供されてよい。集電体は、好ましくは連続的な層を形成する。集電体は、好ましくは太陽電池によって発生した電流(および/または電子)を集めかつそれを外部回路に伝導するように適合される。集電体は、好ましくは、太陽電池の電気フロント接点を提供する。
集電体は、したがって、好ましくは、例えば、金属、ドープされた金属、伝導性金属酸化物もしくはドープされた金属酸化物などの、伝導性有機材料または伝導性無機材料などの、伝導性または半伝導性材料を含む。以下にさらに示されるものとすべきように、一部の好ましい実施形態では、集電体は、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、ZnO−Ga、ZnO−Al、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、SrGeOおよび酸化亜鉛、またはそれらの組み合わせから選択される材料を含む。
集電体は、好ましくは作用電極または光陽極において発生した電流を集めて伝導するように配置される。したがって、集電体は、好ましくは作用電極または光陽極と電気接触している。
本明細書の目的のために、語句「と電気接触する」は、電子または正孔が1つの層から、少なくとも1つの方向において、それと電気接触している他の層に到達し得ることを意味する。具体的には、電磁放射に暴露された動作しているデバイスにおける電子流を考慮すると、電子および/または正孔がそれを通って流動している層は、電気接触していると考えられる。語句「と電気接触する」は、電子および/または正孔が層間の任意の方向において自由に移動することは必ずしも意味しない。
実施形態によれば、本発明の太陽電池は、好ましくは1つまたは複数の支持層を備える。支持層は、好ましくはデバイスの物理的支持を提供する。さらに、支持層は、好ましくは物理的損傷に関する保護を提供し、したがって例えば、太陽電池の2つの主な側部のうちの少なくとも1つ上で外面に対して太陽電池の境界を画する。実施形態によれば、太陽電池は、一連のステップにおいて、支持層上に異なる層を、順々に、適用することにより構築され得る。支持層は、したがって太陽電池の製作の開始支持としての機能も果たし得る。支持層は、太陽電池の対向する側部の1つのみまたは両方の上に設けられていてよい。
支持層は、存在する場合、光が太陽電池を通り抜けるように好ましくは透過性である。当然ながら、電気エネルギーに変換される光に直接さらされない支持層が太陽電池の側部に設けられている場合、支持は、必ずしも透過性である必要はない。しかしながら、エネルギー変換の目的のための光にさらされるように設計および/または適合された側部に設けられた任意の支持層は、好ましくは透過性である。「透過性」は、可視光の少なくとも一部、好ましくは大部分に対する透過性を意味する。好ましくは、伝導支持層は、全ての波長または可視光の種類に対して実質的に透過性である。さらに、伝導支持層は、例えば、UVおよびIR放射などの、不可視光に対して透過性であってよい。
好都合に、かつ本発明の好ましい実施形態によれば、伝導支持層が提供され、前記伝導支持層は、上記で述べた通りの支持ならびに集電体として機能する。伝導支持層は、したがって、支持層および集電体を置き換えるかまたは含む。伝導支持層は、好ましくは透過性である。伝導支持層の例は、市販されている、伝導性ガラスまたは伝導性プラスチックである。例えば、伝導支持層は、プラスチックまたはガラスなどの、透過性基板上にコーティングされた、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、ZnO−Ga、ZnO−Al、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、SrGeOおよび酸化亜鉛から選択される材料を含む。
別の実施形態によれば、集電体は、例えば、チタン、モリブデンまたは亜鉛箔などの、伝導性金属箔によっても提供され得る。非透過性伝導性材料は、具体的にはデバイスによって捕捉される光にさらされないデバイスの側部上の集電体として用いられ得る。こうした金属箔は、例えば、非特許文献11によって開示されている物などの、可撓性のデバイスにおいて、集電体として用いられている。
実施形態によれば、本発明のヘテロ接合および太陽電池は、表面増加構造を備える。好ましくは、前記表面増加構造は、ドープされた半導体材料を含むか、本質的にそれからなるか、またはそれからなる。表面増加構造は、好ましくは例えば、巨視的な尺度で層を形成するように適用される。
表面増加構造は、前記集電体上に直接かつ物理的に接触して提供され得る。
別のおよび好ましい実施形態によれば、表面増加構造は、本明細書の他の所において記述されるような、緻密層あるいは電気接触層および/または金属酸化物層であってよい、下層上に設けられる。好ましくは、表面増加構造は、集電体層と電気接触している。
表面増加構造は、例えば、本明細書において「足場構造」または「表面増加足場」とも呼ばれ得る。
本発明の太陽電池およびヘテロ接合の実施形態によれば、表面増加構造は、ナノ構造および/またはナノ多孔性である。表面増加構造は、したがって、好ましくはナノスケールの構造である。前記表面増加構造の構造は、太陽電池の表面と比較して有効な表面を増加する。
表面増加構造は、多種類の異なる材料からおよび異なる材料の組み合わせから作られ得る。好ましい実施形態によれば、表面増加構造は、ドープされた材料を含む。実施形態によれば、本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合の表面増加足場構造は、ドープされた半導体材料、ドープされた伝導性材料、ドープされた絶縁体および前述の2種以上の組み合わせの群から選択される物を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる。「半導体」と「絶縁体」との間の区別は、それほど鮮明ではない。バルク、すなわち非ナノ粒子状物質を有する、3eVより大きいバンドギャップを有する材料は、一般には絶縁体と見なされる。本明細書の目的のために、「ドープされた半導体」という語は、広く適用されかつ実質的に3eVより大きい非ドープ材料のバンドギャップを有するドープされた材料が含まれるべきでありかつ「絶縁体」という語は、実質的に3.5eVより大きい非ドープ材料のバンドギャップを有する材料に適用すべきである。
実施形態によれば、前記表面増加構造は、ドープされた金属酸化物、例えばドープされた遷移金属酸化物から選択される物から作られるおよび/またはそれを含む。
実施形態によれば、表面増加構造のドープされた材料は、ドープされたSi、SiC、TiO、Al、ZrO、HfO、SnO、Fe、ZnO、WO、Nb、In、Bi、Y、Pr、CeOおよび他の希土類金属酸化物、CdS、ZnS、PbS、Bi、CdSe、CdTe、MgTiO、SrTiO、BaTiO、AlTiO、BiTi12および他のチタン酸塩、CaSnO、SrSnO、BaSnO、BiSn、ZnSnO、ZnSnOおよび他のスズ酸塩、CaZrO、SrZrO、BaZrO、BiZr12および他のジルコン酸塩、前述の2種以上の組み合わせならびにアルカリ金属、アルカリ土類金属元素、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Sc、Y、Laまたは任意の他のランタニド、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mo、W、NiまたはCuのうちの少なくとも2種を含有する他の多元素酸化物からなる群から選択される1種もしくは複数を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる。
Si、Fe、CdS、PbS、Bi、CdSe、CdTeは、有色の半導体でありかつ本発明による実施形態によればあまり好ましくない。WO、Biは、黄色がかっている。本発明によれば、2.7eVより大きいバンドギャップを有する無色からわずかに黄色の材料は、好ましい。3eVより大きいバンドギャップを有する無色材料は、より好ましく、TiOは、最も好ましい。
好ましい実施形態によれば、表面増加構造は、例えば、ドープされたTiO、SnO、ZnO、WO、Nb、SrTiO、およびそれらの組み合わせから選択される1種もしくは複数を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる。
さらにより好ましいドープされた半導体材料は、例えば、ドープされたTiO、SnO、ZnO、NbおよびSrTiOである。最も好ましい実施形態によれば、表面増加構造は、ドープされたTiO、具体的にはTa5+、Nb5+、La3+、Al3+、Ga3+およびY3+から選択される1種または複数でドープされたTiOを含む。
実施形態によれば、前記ドープされた半導体材料中に存在する1種または複数のドーパントは、0.01%から5%、好ましくは0.05から4%、より好ましくは0.1から3%、さらにより好ましくは0.2から2%、および最も好ましくは0.3から1%の割合で存在する。割合は、前記半導体材料において、該当する場合は、16族または6A族の物(酸素、硫黄、セレンおよび/またはテルル原子)あるいはリン原子以外の原子に関しての前記ドーパントのモルパーセントである。具体的には、前記割合は、前記半導体材料中の金属および/または遷移金属原子に関して前記ドーパントのモルパーセントである。より具体的には、前記割合は、Al、Si、Ge、Ti、Sb、Sn、Fe、Zn、W、Nb、Cd、Pb、Bi、Cd、Cd、Sr、Ga、In、Cu、Sc、Zr、Hf、Y、Ta、Mo、Ni、Laまたは任意の他の一般的なランタニド、一般的なアルカリ金属、一般的なアルカリ土類金属元素から選択される原子に関して前記ドーパントのモルパーセントである。
例えば、TiO中0.5%のY3+ドーパントは、前記ドープされたTiO中の200個のTi原子につき1個のY3+イオンが存在することを意味する。
例えば、ドープされたSrTiO中0.5%のY3+は、100個のSr原子および100個のTi原子につき1個のY3+イオンが存在することを意味する。
実施形態によれば、表面増加構造のドープされた半導体材料は、その伝導帯エネルギー準位にしたがって選択される。好ましくは、ドープされた半導体材料の伝導帯エネルギー準位は、本明細書の他の所において開示されている有機−無機ペロブスカイト材料の光励起した電子のエネルギー準位よりも低い。本特定の実施形態によれば、ドープされた半導体材料は、適用可能な場合は、光励起したペロブスカイトから電子を受け取ってこの電子を集電体、または下層に輸送する能力がある。
ドープされた半導体材料は、好ましくは本発明の太陽電池の作用電極を構成するおよび/または光陽極として成る。実施形態によれば、ドープされた半導体材料および有機−無機ペロブスカイト材料は、一緒に本発明の太陽電池の光陽極としておよび/または作用電極として成るおよび/または機能する。本実施形態によれば、表面増加層は、活性表面を増加するおよび/またはペロブスカイト層の支持を助け得るだけでなく、加えて作用電極および/または光陽極として働く。
別の実施形態によれば、表面増加構造およびドープされた半導体材料は、ペロブスカイト材料から電子を受け取る能力が無い。これは、表面増加構造を形成する材料の伝導帯エネルギーが光励起したペロブスカイト材料からの電子を受け取る能力を持たない場合に該当し得る。本実施形態によれば、表面増加構造の目的は、基本的におよび/または排他的に表面を増加することおよび/またはペロブスカイト層のための支持層を提供することである。
表面増加構造が「絶縁体」材料からできているおよび/またはそれを含む場合は、次の層と前の層、例えばペロブスカイト層と集電体との間の電気接続が保証されるべきである。これは、例えば、ペロブスカイト層を、集電体と、または、存在する場合、集電体上に提供され得る、下層と直接接触すること可能にすることにより達成され得る。この点について、表面増加構造は、必ずしも集電体の表面または、存在する場合は下層の表面を完全に覆う層を形成する必要はないことが留意される。表面増加構造は、集電体上または前記下層上に適用されるナノ粒子によって形成されていてよく、前記の後者の層は、該当する場合、前記ナノ粒子によって完全に覆われる必要はない。ペロブスカイト材料は、したがって、前記集電体または前記下層と直接物理的に接触していてよい。
本発明によれば、導電性および/または半導電性材料の層、例えば本明細書に開示されるようなドープされた半導体材料でコーティングされた、「絶縁体」足場構造も想定され得る。コーティングは、好ましくは表面増加足場構造の元のナノ構造および/またはナノ多孔性構造を実質的に保持するように十分に薄い。例えば、導電性および/または半導電性コーティングは、前記集電体および/または下層と電気接触していてよい。
実施形態によれば、本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合の表面増加構造は、ナノ粒子を含むおよび/またはそれらからなる。ナノ粒子は、好ましくは前記集電体上および/または存在する場合は、下層上に適用および/または固定される。「ナノ粒子」という語句は、具体的には、例えば、いわゆるナノシート、ナノコラムおよび/またはナノチューブとも呼ばれる、任意の形態を有していてもよい、粒子または粒子状物質元素を包含する。アナターゼTiOから作られたナノシートが、例えば、非特許文献12によって報告されている。好ましくは、ナノ粒子は、前記ドープされた半導体材料を含むまたは本質的にそれからなる。
表面増加構造は、例えばヘテロ接合太陽電池における多孔質半導体(例えばTiC)表面の調製のための従来型のような、スクリーン印刷またはスピンコーティングによっても調製してよく、例えば、非特許文献13または非特許文献12を参照されたい。ナノ多孔性半導体構造および表面は、例えば、特許文献2および特許文献3において開示されている。
本発明の実施形態によれば、前記表面増加構造は、ナノ粒子、具体的にはナノシート、ナノコラムおよび/またはナノチューブを含むおよび/またはそれらから調製され、ナノ粒子は、好ましくはさらに焼鈍される。
ナノ粒子は、好ましくは2から300nm、好ましくは3から200nm、さらにより好ましくは4から150nm、および最も好ましくは5から100nmの範囲の平均寸法および/またはサイズを有する。ナノ粒子に関して「寸法」または「サイズ」は、ここでは空間の任意の方向の伸び、好ましくはナノ粒子の平均最大伸びを意味する。実質的に球体または楕円体の粒子の場合、平均直径は、好ましくは参照される。ナノシートの場合、示された寸法は、長さおよび厚さを指す。好ましくは、ナノ粒子のサイズは、非特許文献12によって開示されているように透過電子顕微鏡法(TEM)および制限視野電子回折(SAED)によって測定される。
実施形態によれば、表面増加構造は、ナノ構造および/またはナノ多孔性である。
実施形態によれば、表面増加構造および/または前記ドープされた半導体材料は、メソ多孔性および/またはメゾスコピックである。
実施形態によれば、表面増加構造および/または前記ドープされた半導体材料は、ナノ結晶性である。
実施形態によれば、前記表面増加構造のグラム当たりの表面積比は、20から800m/g、好ましくは25から300m/g、より好ましくは30から150m/g、および最も好ましくは60から120m/gの範囲である。グラム当たりの表面積比は、BETガス吸着法で測定され得る。
実施形態によれば、前記表面増加構造は、前記支持層上に連続的かつ/または完全な、あるいは、代わりに、非連続的かつ/または不完全な層を形成する。実施形態によれば、前記表面増加構造は、10から3000nm、好ましくは12から2000nm、好ましくは15から1000nm、より好ましくは20から500nm、さらにより好ましくは50から400nmおよび最も好ましくは100から300nmの全厚を有する層を形成する。本明細書の目的のために、「連続的な層」または「完全な層」は、隣接する層、例えば伝導性支持層を、ペロブスカイト層(または、該当する場合は、保護層)と伝導性支持との間、または該当する場合は、下層との間の物理的接触が無くてもよいように完全に覆う層である。表面増加層が前記伝導性支持層上に非連続的におよび/または不完全に設けられている場合、ペロブスカイト層は、前記集電体および/または下層と直接接触するまたはし得る。
実施形態によれば、本発明のヘテロ接合および/または太陽電池は、ペロブスカイト層、具体的には有機−無機ペロブスカイト層を備える。ヘテロ接合および/または太陽電池は、それぞれ本明細書の他の所において開示されている物と同一のまたは異なるペロブスカイト材料から構成されていてよい、1つまたは複数のペロブスカイト層を備えていてよい。
「ペロブスカイト」は、本明細書の目的のためには、「ペロブスカイト構造」を指し、特有のペロブスカイト鉱物CaTiOは指さない。「ペロブスカイト」という語には、理想立方体単位格子がある程度まで歪められている構造が含まれる。本明細書の目的のために、「ペロブスカイト」は、酸化チタンカルシウムと同一の結晶構造の種類を有しかつ二価のカチオンが2個の別々の一価のカチオンで置換されている材料の任意の材料を包含しかつ好ましくはそれらに関する。ペロブスカイト構造は、「A」および「M」がカチオンでありかつ「X」がアニオンである、一般的な化学量論AMXを有する。「A」および「M」カチオンは、種々の電荷を有していてよく、かつ元のペロブスカイト鉱物(CaTiO)において、Aカチオンは二価、およびMカチオンは四価である。本発明の目的のために、ペロブスカイト式は、本明細書の他の所において提示された式にしたがって、同一または異なっていてよい、3個または4個のアニオン、1個または2個の有機カチオン、および2個または3個の正電荷を帯びている金属原子を有する構造を含む。
有機−無機ペロブスカイトは、有機複合材料および無機結晶質材料の組み合わせられた特性を示す混成材料である。無機成分は、共有結合性およびイオン性の相互作用によって結合される構成組織を形成し、これが高いキャリア移動度を提供する。有機成分は、これらの材料自己組織化プロセスにおいて役立ち、混成材料が他の有機材料のように低コストの手法によって堆積されることも可能にする。有機成分のさらなる特性は、その次元数および無機シート間の電子カップリングを調節することによって有機−無機材料の電気特性を調整することである。
有機−無機ペロブスカイトの一部の構造は、大きいエネルギーギャップを有する有機層と交互になった半伝導性無機シートを備えた、多重量子井戸構造に類似する。例えば、無機層の伝導帯は、実質的に有機層の伝導帯より下にあり、かつ無機層の価電子帯は、同様に有機層の価電子帯より上にある。したがって、無機シートは、電子および正孔両方のための量子井戸として作用し得る。
別の選択肢は、有機および無機層のバンドギャップが相殺し得る場合であり、電子および正孔のための井戸が異なる層にあるII型ヘテロ構造に繋がる。
有機−無機ペロブスカイトのこうした構造は、電子を表面増加構造、下層および/または集電体に注入しかつ同時に光生成電荷キャリアを数百ナノメートルまたはミクロンを超える相当な距離にわたって輸送し得る、光吸収体としてのそれらの使用を可能にする。この後者の特徴は、光生成キャリアが、1つの分子層にわたって、すなわち1〜2nmにわたる距離のみを輸送される必要がある色素太陽電池とは全く異なる。
実施形態によれば、1つまたは複数のペロブスカイト層において用いられる有機−無機ペロブスカイト材料は、好ましくは下式(I)、(II)、(III)、または(IV)のペロブスカイト構造、あるいは下式(I)、(II)、(III)、または(IV)の2つ以上のペロブスカイト構造を含む混合物を含む:
AA’MX (I)
AMX (II)
ANX (III)
BMX (IV)
(式中AおよびA’は、一価の有機カチオンであり、Bは、二価の有機カチオンである)。好ましくは、A、A’およびBは、独立に最大60個の炭素、ならびに、それぞれ、1から20個のヘテロ原子(AおよびA’に関して)および2から20個のヘテロ原子(Bに関して)、具体的には1個または2個の正に帯電した窒素原子、さらに場合によってはN、P、OおよびSから選択されるさらなるヘテロ原子を含む炭化水素から選択される。一実施形態において、前記さらなるヘテロ原子は、N、OおよびSから選択される。さらには、A、A’およびBは独立に、部分的にまたは完全にハロゲン化された、前記1から20個のヘテロ原子であってよい。
Mは、Cu2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Mn2+、Cr2+、Pd2+、Zn2+、Cd2+、Ge2+、Sn2+、Pb2+、Eu2+、Yb2+、およびそれらの組み合わせであって、前記金属カチオンの2種以上を含む前記組み合わせからなる群から選択され得る、金属原子である。一実施形態において、前記金属Mは、Cu2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Mn2+、Cr2+、Pd2+、Zn2+、Cd2+、Ge2+、Sn2+、Pb2+、Eu2+、Yb2+およびそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、Mは、Sn2+またはPb2+である。Nは、好ましくはBi3+およびSb3+の群から選択される、三価の金属である。
Xは、アニオン性化合物であり、かつ好ましくはCl、Br、I、NCS、CN、NCO、およびそれらの組み合わせから独立に選択される。式(II)において3個のXがあり得るので、ペロブスカイト材料は、異なるハロゲンの組み合わせを含んでいてよい。例えば、「X」は、例えば、ICl3−、IBr3−、Cl3−、Br3−から選択してよい。「X」における4個のアニオンも、異なるハロゲンの組み合わせであってよい。好ましくは、Xは、BrまたはIである。
好ましい実施形態によれば、「X」および「X」における全てのアニオンは、同一である。
好ましい実施形態によれば、前記有機−無機ペロブスカイト層は、下式(I)、(II)、(III)および/または(IV)、
AA’MX (I)
AMX (II)
ANX (III)
BMX (IV)
のペロブスカイト構造を含む(式中、
AおよびA’は、Nを含有するヘテロ環および環系を含めた、第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から独立に選択される、有機、一価のカチオンであり、AおよびA’が独立に1から60個の炭素および1から20個のヘテロ原子を有し、
Bは、1から60個の炭素および2〜20個のヘテロ原子を有しかつ2個の正に帯電した窒素原子を有する第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から選択される有機、二価のカチオンであり、
Mは、Cu2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Mn2+、Cr2+、Pd2+、Zn2+、Cd2+、Ge2+、Sn2+、Pb2+、Eu2+、Yb2+、および前記金属カチオンの2種以上の組み合わせからなる群から選択される二価金属カチオンであり、
Nは、Bi3+およびSb3+の群から選択され、かつ
3個または4個のXは、Cl、Br、I、NCS、CN、およびNCOから独立に選択される)。
一実施形態において、前記Mは、Cu2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Mn2+、Cr2+、Pd2+、Cd2+、Ge2+、Sn2+、Pb2+、Eu2+、Yb2+および前記金属カチオンの2種以上の組み合わせからなる群から選択される二価の金属カチオンである。
MおよびNは、好ましくは八面体アニオン配位を取り得る好ましくは金属イオンである。
実施形態によれば、Xは、BrおよびIから選択される。実施形態によれば、Mは、Sn2+および/またはPb2+である。実施形態によれば、Xは、BrおよびIならびにMは、Sn2+および/またはPb2+から選択される。
実施形態によれば、AおよびA’は同一であり、例えば、式(I)、(VIII)および(IX)に関して、式AMX、APbX、ASnXのペロブスカイトをもたらす。好ましくは、AおよびA’は同一でありかつ全てのXは同一である。
好ましい実施形態によれば、ペロブスカイト材料は、式(I)から(III)の1種または複数、好ましくは(II)から選択される構造を有する。
好ましい実施形態によれば、前記有機−無機ペロブスカイト層(4)は、式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)および(X)のうちのいずれか1種のペロブスカイト構造、ならびに/または下式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)および(XI)の2種以上のペロブスカイト構造を含む混合物を含む:
APbX (V)
ASnX (VI)
ABiX (VII)
AA’PbX (VIII)
AA’SnX (IX)
BPbX (X)
BSnX (XI)
(式中A、A’、BおよびXは、本明細書の他の所において定義されている通りである)。好ましくは、Xは、BrおよびIから選択され、最も好ましくは、Xは、Iである。
好ましい実施形態によれば、前記有機−無機ペロブスカイト層は、上式(V)から(IX)、より好ましくは(V)および/または(VI)のペロブスカイト構造を含む。
実施形態によれば、AおよびA’は、具体的には式(I)から(III)、および(V)から(IX)のうちのいずれか1つにおいて、下式(1)から(8)の化合物のうちのいずれか1つから独立に選択される一価のカチオンである:
Figure 2016517187
(式中、
、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、0から15個のヘテロ原子を含むC1〜C15の有機置換基から独立に選択される)。
前記C1〜C15の有機置換基の実施形態によれば、前記置換基における任意の1個、いくつかまたは全ての水素は、ハロゲンで置換されていてよくかつ前記有機置換基は、最大15個のN、P、SまたはOヘテロ原子、好ましくはN、SまたはOヘテロ原子を含んでいてよく、かつ化合物(2)から(8)のうちのいずれか1つにおいて、存在する置換基(該当する場合、R、R、RおよびR)の2つ以上が、互いに共有的に結合されて置換または非置換の環または環系を形成し得る。好ましくは、前記C1〜C15の有機置換基の原子の鎖において、任意のヘテロ原子は、少なくとも1個の炭素原子に結合する。好ましくは、0から15個のヘテロ原子を含む前記C1〜C15有機置換基において隣接したヘテロ原子は存在しないかつ/またはヘテロ原子−ヘテロ原子結合は存在しない。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC15の脂肪族およびC3からC15の芳香族または複素芳香族置換基から選択され、前記置換基における任意の1個、いくつかまたは全ての水素が、ハロゲンで置換されていてよくかつ、化合物(2)から(8)のうちのいずれか1つにおいて、存在する置換基の2つ以上が互いに共有的に結合されて置換または非置換の環または環系を形成し得る。
実施形態によれば、Bは、下式(9)および(10)の化合物のうちのいずれか1つから選択される二価のカチオンである:
Figure 2016517187
(式中、
式(9)の化合物において、Lは、存在しないあるいは1から10個の炭素ならびにN、P、S、および/またはO、好ましくはN、Sおよび/またはOから選択される0から5個のヘテロ原子を有する有機リンカー構造であり、前記Lにおける任意の1個、いくつかまたは全ての水素がハロゲンで置換されていてよく、
およびRのうちのいずれか1つは、独立に下記置換基(20)から(25)のうちのいずれか1つから選択され:
Figure 2016517187
式中
置換基(20)から(25)における点線は、それによって前記置換基がリンカー構造Lに接続される結合を表し、
、R、およびRは、独立に式(1)から(8)の化合物に関して上記で定義された通りであり、
およびRは、それらが置換基(20)と異なる場合に、該当する場合は、それらの置換基R、R、およびRを経由して互いに共有的に結合されていてよく、かつR、R、およびRのうちのいずれか1つは、存在する場合、前記置換基がRおよびR上に存在するかには依存せずLまたは化合物(10)の環状構造に共有的に結合されていてよく、
かつ、式(10)の化合物において、前記2個の正に帯電した窒素原子を含有する円は、4から15個の炭素原子および2から7個のヘテロ原子を含む芳香環または環系を表し、前記窒素原子が前記環または環系の環ヘテロ原子であり、かつ前記ヘテロ原子の残りはN、OおよびSから独立に選択されてよくかつRおよびRは、HからおよびRからRとして置換基から独立に選択される。完全にまたは部分的に水素を置換しているハロゲンは、前記2から7個のヘテロ原子に加えておよび/またはそれらと独立に存在してもよい。)
好ましくは、Lにおける炭素の数が減じる場合、ヘテロ原子の数は、炭素の数より小さい。好ましくは、式(10)の環状構造において、環ヘテロ原子の数は、炭素原子の数より小さい。
実施形態によれば、Lは、存在しないかあるいは1から10個の炭素を有する脂肪族、芳香族または複素芳香族リンカー構造である。
Lが存在しない場合、前記置換基RおよびRは、下記の化合物(34)によって例示されるように、N−N結合を介して接続している。
実施形態によれば、式(9)の化合物において、Lは、前記Lにおける任意の1個、いくつかまたは全ての水素がハロゲンで置換されていてよい、1から8個の炭素ならびに0から4個のN、P、Sおよび/またはOヘテロ原子、好ましくはN、Sおよび/またはOヘテロ原子を有する有機リンカー構造である。好ましくは、Lは、前記Lにおける任意の1個、いくつかまたは全ての水素がハロゲンで置換されていてよい、1から8個の炭素を有する脂肪族、芳香族または複素芳香族リンカー構造である。
実施形態によれば、式(9)の化合物において、Lは、前記Lにおける任意の1個、いくつかまたは全ての水素がハロゲンで置換されていてよい、1から6個の炭素ならびに0から3個のN、P、Sおよび/またはOヘテロ原子、N、Sおよび/またはOヘテロ原子を有する有機リンカー構造である。好ましくは、Lは、前記Lにおける任意の1個、いくつかまたは全ての水素がハロゲンで置換されていてよい、1から6個の炭素を有する脂肪族、芳香族または複素芳香族リンカー構造である。
実施形態によれば、式(9)の化合物において、前記リンカーLは、いかなるO、PまたはSヘテロ原子も含まない、好ましくはいかなるO、NまたはSも含まない。実施形態によれば、Lは、N、P、Oおよび/またはSヘテロ原子を含まない、好ましくはN、Oおよび/またはSを含まない。
実施形態によれば、式(10)の化合物において、前記2個の正に帯電した窒素原子を含有する円は、4から10個の炭素原子および(前記2個の環N原子を含めて)2から5個のヘテロ原子を含む芳香環または環系を表す。
実施形態によれば、式(10)の化合物における前記環または環系は、いかなるO、PまたはSヘテロ原子も含まず、好ましくはいかなるOまたはSヘテロ原子も含まない。実施形態によれば、式(10)の化合物における前記環または環系は、前記2個のN環原子を除いて、いかなるさらなるN、P、Oおよび/またはSヘテロ原子も含まず、好ましくはいかなるN、Oおよび/またはSヘテロ原子も含まない。これは、水素がハロゲンによって置換される可能性は排除しない。
当業者なら理解するように、芳香族リンカー、化合物、置換基または環が4個の炭素を含む場合、前記芳香族化合物を提供するために、それらは少なくとも1個の環ヘテロ原子を含む。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立に0から4個のN、P、Sおよび/またはOヘテロ原子、好ましくは0から4個のN、Sおよび/またはOヘテロ原子を含む、C1からC8の有機置換基であって、前記置換基における任意の1個、いくつかまたは全ての水素が、前記N、SまたはOヘテロ原子とは独立して、ハロゲンで置換されていてよく、かつ同一のカチオン上に存在する置換基の2つ以上が、互いに共有的に結合されて置換または非置換の環または環系を形成していてよい、有機置換基から選択される。好ましくは、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC8の脂肪族、C3からC8の複素芳香族およびC6からC8の芳香族置換基から選択され、前記複素芳香族および芳香族置換基は、さらに置換されていてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立に0から3個のN、P、Sおよび/またはOヘテロ原子、好ましくは0から3個のN、Sおよび/またはOヘテロ原子を含む、C1からC6の有機置換基であって、該当する場合、前記N、P、SまたはOヘテロ原子とは独立して、前記置換基における任意の1個、いくつかまたは全ての水素がハロゲンで置換されていてよく、かつ同一のカチオン上に存在する置換基の2つ以上が互いに共有的に結合されて置換または非置換の環または環系を形成していてよい、有機置換基から選択される。好ましくは、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC6の脂肪族、C3からC6の複素芳香族およびC6からC6の芳香族置換基から選択され、前記複素芳香族および芳香族置換基は、さらに置換されていてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC4、好ましくはC1からC3および最も好ましくはC1からC2の脂肪族置換基から選択され、前記置換基における任意の1個、いくつかまたは全ての水素は、ハロゲンで置換されていてよく、かつ同一のカチオン上に存在する置換基の2つ以上が互いに共有的に結合されて置換または非置換の環または環系を形成していてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC10のアルキル、C2からC10のアルケニル、C2からC10のアルキニル、C4からC10のヘテロアリールおよびC6からC10のアリールから選択され、前記アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、それらが3個またはそれ以上の炭素を含む場合、直鎖、分岐または環状であってよく、前記ヘテロアリールおよびアリールは、置換または非置換であってよく、かつR〜Rにおけるいくつかまたは全ての水素は、ハロゲンで置換されていてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC8のアルキル、C2からC8のアルケニル、C2からC8のアルキニル、C4からC8のヘテロアリールおよびC6からC8のアリールから選択され、前記アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、それらが3個またはそれ以上の炭素を含む場合、直鎖、分岐または環状であってよく、前記ヘテロアリールおよびアリールは、置換または非置換であってよく、かつR〜Rにおけるいくつかまたは全ての水素は、ハロゲンで置換されていてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC6のアルキル、C2からC6のアルケニル、C2からC6のアルキニル、C4からC6のヘテロアリールおよびC6のアリールから選択され、前記アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、それらが3個またはそれ以上の炭素を含む場合、直鎖、分岐または環状であってよく、前記ヘテロアリールおよびアリールは、置換または非置換であってよく、かつR〜Rにおけるいくつかまたは全ての水素は、ハロゲンで置換されていてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC4のアルキル、C2からC4のアルケニルおよびC2からC4のアルキニルから選択され、前記アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、それらが3個またはそれ以上の炭素を含む場合、直鎖、分岐または環状であってよく、かつR〜Rにおけるいくつかまたは全ての水素は、ハロゲンで置換されていてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC3、好ましくはC1からC2のアルキル、C2からC3、好ましくはC2のアルケニルおよびC2からC3、好ましくはC2のアルキニルから選択され、前記アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、それらが3個またはそれ以上の炭素を含む場合、直鎖、分岐または環状であってよく、かつR〜Rにおけるいくつかまたは全ての水素は、ハロゲンで置換されていてよい。
実施形態によれば、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、独立にC1からC4、より好ましくはC1からC3およびさらにより好ましくはC1からC2のアルキルから選択される。最も好ましくは、R、R、RおよびRのうちのいずれか1つは、メチルである。再び、前記アルキルは、完全にまたは部分的にハロゲン化されていてよい。
実施形態によれば、A、A’およびBは、それぞれ、1個、2個またはそれ以上の窒素ヘテロ原子を含む置換または非置換のC5からC6の環から選択される、一価(A、A’)および二価(B)のカチオンであり、前記窒素原子の1個(AおよびA’に関して)または2個(Bに関して)は正に帯電している。こうした環の置換基は、ハロゲンならびに上記で定義されるようなC1からC4のアルキル、C2からC4のアルケニルおよびC2からC4のアルキニル、好ましくは上記で定義されるようなC1からC3のアルキル、C3のアルケニルおよびC3アルキニルから選択してよい。前記環は、O、P、NおよびS、好ましくはO、NおよびSから選択され得る、さらなるヘテロ原子を含んでいてよい。2個の正に帯電した環N原子を含む二価の有機カチオンBは、例えば、上式(10)の化合物によって例示される。こうした環は、例えば、芳香族または脂肪族であってよい。
A、A’およびBは、その内少なくとも1つが上記のように定義された通りの置換または非置換のC5からC6の環である、2つまたはそれ以上の環を含む環系も含んでいてよい。式(10)の化合物において楕円状に描かれた円は、例えば、2つまたはそれ以上の環であるが、好ましくは2つの環を含む、環系も表し得る。Aおよび/またはA’が2つの環を含む場合も、例えば、好ましくは帯電していない、さらなる環ヘテロ原子が存在し得る。
実施形態によれば、しかしながら、有機カチオンA、A’およびBは、1個(A、A’に関して)、2個(Bに関して)またはそれ以上の窒素原子(1つまたは複数)を含むが、カチオンAおよび/またはBにおける1つまたは複数の水素原子を置換していてよい、ハロゲンを例外とした、いかなるO、PまたはSあるいは任意の他のヘテロ原子も、好ましくはいかなるOまたはSヘテロ原子も含まない。
AおよびA’は、好ましくは1個の正に帯電した窒素原子を含む。Bは、好ましくは2個の正に帯電した窒素原子を含む。
A、A’およびBは、下式(30)ならびに(31(Aに関して)および(32)から(34)(Bに関して)の例示的な環または環系から選択してよい:
Figure 2016517187
(式中RおよびRは、独立に上記で定義されるとおりであり、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、RからRに関して上記で定義されるようにH、ハロゲンおよび置換基から独立に選択される)。好ましくは、R〜R10は、Hおよびハロゲン、最も好ましくはHから選択される。
有機カチオンA、A’およびBにおいて、水素は、F、Cl、I、およびBrなどの、ハロゲン、好ましくはFまたはClで置換されていてよい。こうした置換は、ペロブスカイト層または層の吸湿性を減少することが予想されかつしたがって本明細書の目的のために有用な選択肢を提供し得る。
一実施形態において、ペロブスカイト材料は、同時二極性の性質であるかまたは場合によってはp−ドープもしくはn−ドープされていてかつ場合によっては強誘電性材料であり得る。
本発明の方法において、ペロブスカイト層は、例えば、ドロップキャスティング、スピンコーティング、ディップコーティング、カーテンコーティング、スプレーコーティング、インクジェットコーティング、およびスロットダイコーティングから選択されるいずれか1つまたは複数によって適用してよい。
実施形態によれば、本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合は、2つ以上の連続する有機−無機ペロブスカイト層を備え、前記連続するペロブスカイト層が、全く同様に構成されていてよいかあるいは前記層のうちの2つ以上が、異なる分子構造および/または組成物を有していてよい。この方法において、ペロブスカイト層によって達成され得る、吸光および/または電荷キャリア輸送の異なる機能は、最適化および/または微調整され得る。具体的には、表面増加構造と接触しているペロブスカイト層が、好ましくは吸光体としてのその特性に関して最適化される。一方で、中間層が存在しない場合、本発明の一部の実施形態によれば、対電極と接触する、同一または別のペロブスカイト層もしくは層が提供されてもよい。
いくつかの、異なるペロブスカイト層がある場合、異なるペロブスカイト構造は、異なる組成物の物であってよい。式(I)から(IX)の構造におけるA、A’、B、M、NまたはXのいずれか1種または複数は、必要に応じて、異なる特性を有する異なるペロブスカイト層を提供するために変更されてもよい。具体的には、A、B、M、NまたはXは、材料のバンドギャップを調節するために、次の層において変更されてもよい。異なるペロブスカイト構造を含むが、好ましくはそれでも一般式(I)から(XI)の範囲内である異なる層は、具体的にはそれぞれの層をその機能に最適化する(吸光体または電荷キャリア伝導体)ために有用で有り得る。
本発明の太陽電池は、好ましくは対電極および/または金属層を備える。対電極は、無機−有機ペロブスカイト層または、存在する場合、電池の内部を向いた中間層に面する。対電極は、最外層を形成していてよく、したがって電池の外表面のうちの1つである。基板は、太陽電池の1つの側部上に存在することも可能である(例えば、図3A〜図3E)。
対電極は、一般にはデバイスの内部に向けて電子を提供するためおよび/または正孔を満たすために適した材料を含む。この材料は、触媒作用的に活性の材料であってよい。対電極は、例えば、カーボンナノチューブ、グラフィームおよびグラフェン酸化物、伝導性ポリマーならびに前述の2種以上の組み合わせを含めた、例えば、Pt、Au、Ni、Cu、Ag、In、Ru、Pd、Rh、Ir、Os、C(からなる群)から選択される1種または複数の材料を含んでいてよい。伝導性ポリマーは、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリベンゼン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリプロピレンジオキシ−チオフェン、ポリアセチレン、および前述の2種以上の組み合わせを含むポリマーから選択してよい。
対電極は、従来型のように、ペロブスカイト層上または存在する場合、中間層上に、場合によっては水または溶媒系の分散媒に分散または溶解した、対電極材料の例えば熱または電子ビーム蒸発、スパッタリングあるいは印刷または噴霧プロセスによって適用してよく、ならびに場合によってはその後に化学現像および/または焼鈍ステップが続く。
対電極は、好ましくは集電体に接続され、次いで外部回路に接続される。デバイスの第1の側部に関して詳述したように、伝導性ガラスまたはプラスチックなどの伝導性支持は、(図3Gに例示されるように)第2の側部上の対電極に電気的に接続されていてよい。実施形態によれば、デバイスは、例えば、太陽電池を覆う、2つの対向する支持層を有していてよい。
本発明の太陽電池は、好ましくはソリッドステートの太陽電池である。電解質を回避することによって、例えば、電解質の不都合、例えば溶媒蒸発に起因する損失、電解質漏出、レドックスシャトルの使用に関連した不都合が、回避され得る。
本発明の太陽電池は、好ましくは前記有機−無機ペロブスカイトが、吸光体もしくは電荷キャリア輸送体であるおよび/または吸光体もしくは電荷キャリア輸送体として機能する、ヘテロ接合太陽電池である。
実施形態によれば、前記太陽電池の前記表面増加構造は、ナノ多孔性でありかつ前記少なくとも1つの有機−無機ペロブスカイト層は、吸光体としておよび/または電荷キャリア輸送体として作用する。いくつかの有機−無機ペロブスカイト層がある場合、1つの層は吸光体として作用し、かつ別の層は電荷キャリア輸送体として作用してよい。
実施形態によれば、太陽電池は、1つまたは複数の追加の層を備える。追加の層は、例えば、前記集電体と前記表面増加構造との間および/または前記ペロブスカイト層と前記対電極との間に提供されてよい。例えば、太陽電池は、中間層ならびに電気接触層および/または金属酸化物層から選択される1つまたは複数を備える。
好ましい実施形態によれば、本発明の太陽電池は、1つまたは複数の中間層であって、前記1つまたは複数のペロブスカイト層と前記対電極および/または金属層との間に設けられる、前記1つまたは複数の前記中間層を備える。好ましくは、前記中間層は、(a)正孔輸送材料ならびに(b)保護および/または金属酸化物層、(c)イオン性液体から選択される1種または複数を含む。
好ましくは、その2つの側部および/または表面のうちの1つの上で、具体的には前記太陽電池の前記第1の側部を向いた側部上で、前記中間層が前記ペロブスカイト層と電気接触している。好ましくは、前記中間層は、前記ペロブスカイト層と直接または物理的に接触している。
一方で、好ましくは前記太陽電池の前記第2の側部に面している、前記中間層は、好ましくは前記対電極と電気接触している。好ましくは、前記中間層は、前記対電極と直接物理的に接触している。
「正孔輸送材料」、「正孔を輸送する材料」、「電荷を輸送する材料」、「有機正孔輸送材料」および「無機正孔輸送材料」などは、電荷が材料または組成物中にわたる電子または正孔移動(電子運動)によって輸送される任意の前記材料または組成物を意味する。「正孔輸送材料」は、したがって導電性材料である。こうした正孔輸送材料等は、電解質とは異なる。後者においては、電荷は分子の拡散によって輸送される。
本発明の太陽電池の好ましい実施形態によれば、前記中間層は、有機および無機正孔輸送材料から選択される正孔輸送材料を含む。
好ましい実施形態によれば、前記中間層は、有機正孔輸送材料を含む。好ましくは、本発明の太陽電池は、前記1つまたは複数のペロブスカイト層と前記対電極との間に位置した、有機正孔輸送材料を含む。
当業者は、本明細書の他の所において開示されている伝導性ポリマーなどの、多種類の有機正孔輸送材料を知っている。例えば、特許文献4において、液体および非液体有機正孔伝導体が開示されており、これは本発明の目的のために使用してもよい。特許文献5および非特許文献14などの他の刊行物においても、有機正孔輸送材料(「有機電気伝導剤」)が開示されている。
本発明の目的のために好ましい正孔輸送材料は、Spiro−OMeTAD(2,2’,7,7’−テトラキス−N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミン−9,9’−スピロビフルオレン)およびPTAA(ポリ[ビス(4−フェニル)(2,4,6−トリメチルフェニル)アミン])である。
「有機正孔輸送材料」、「有機正孔輸送層」、「有機電荷輸送材料」などの語句における「有機」という語は、さらなる成分の存在を排除しないことが留意される。さらなる成分は、例えば、(a)1種または複数のドーパント、(b)1種または複数の溶媒、(c)イオン性化合物などの1種または複数の他の添加剤、および(d)前述の成分の組み合わせから選択され得る。有機電荷輸送材料において、こうしたさらなる成分は、0〜30wt%、0〜20wt%、0〜10wt%、最も好ましくは0〜5wt%の量で存在していてよい。
有機正孔輸送材料中に存在していてよいイオン性化合物の例は、TBAPF、NaCFSO、LiCFSO、LiClOおよびLi[(CFSONである。
別の実施形態によれば、中間層は、無機正孔輸送材料を含むおよび/または本質的にそれらからなる。多様な種類の無機正孔輸送材料が、市販されている。無機正孔輸送材料の非限定的な例は、CuNCS、Cul、NiO、CuAlOおよびCsSnIである。無機正孔輸送材料は、ドープされていてもされていなくてもよくかつ上述のように有機正孔輸送材料と混合されていてもよい。
実施形態によれば、中間層、例えば前記有機または無機正孔輸送材料は、ペロブスカイト材料から正孔を除去するおよび/または対電極から増感剤に新しい電子を提供する。言い換えれば、正孔輸送材料は、対電極からペロブスカイト材料層へ電子を輸送する。
中間層は、保護層を備えるおよび/または本質的に保護層からなる。実施形態によれば、保護層は、好ましくは金属酸化物を含む。具体的には、保護層は、Mg酸化物、Hf酸化物、Ga酸化物、In酸化物、Nb酸化物、Ti酸化物、Ta酸化物、Y酸化物およびZr酸化物から選択される材料を含んでいてよく、または本質的にそれらからなっていてよい。Ga酸化物は、前記保護層のために好ましい材料である。保護層は好ましくは、5nm以下、好ましくは4nm以下、さらにより好ましくは3nm以下、および最も好ましくは2nm以下の厚さを有する。好ましい実施形態によれば、保護層は、1.5nm以下、およびさらには1nm以下の厚さを有する。前記金属「保護層」は、好ましくは「バッファ層」である。
本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合の、実施形態によれば、前記保護層は、原子層堆積(ALD)によって提供される。例えば、前記保護層を提供するために2から7つの層が、ALDによって堆積される。したがって、前記保護層は、好ましくは金属酸化物の多層である。
実施形態によれば、保護層は、特許文献6において開示される通りであり、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
別の実施形態によれば、中間層は、イオン性液体またはおよびイオン性溶融物である。例示的な液体および溶融物は、特許文献7および特許文献8において開示されている。
別の実施形態によれば、中間層は存在せず、前記対電極および/または金属層は、前記ペロブスカイト層と直接接触しおよび/または任意のさらなる層または媒体によって前記ペロブスカイト層から分離されない。
好ましい実施形態によれば、本発明の太陽電池は、下層および/または金属酸化物層を備える。好ましくは、下層は、(前記第1の側部上の)集電体と前記表面増加構造との間に設けられる。好ましくは、下層および/または金属酸化物層は、伝導性である。下層は、好ましくは高密度または緻密な半導体材料から作られており、したがって高密度または緻密半導体層とも呼ばれる。
下層は、表面増加層の適用を容易にし得る。
前記下層および/または金属酸化物層は、好ましくは1〜120nm(ナノメートル)、好ましくは5から110nm、さらにより好ましくは6から105nm、最も好ましくは10から100nm、特には10〜60nmの厚さを有する。下層は、例えば、原子層堆積(ALD)によって適用され得る。この場合、この層の厚さは、好ましくは1nmから25nm、より好ましくは5nmから20nmである。
下層は、例えば、噴霧熱分解によってまたは印刷プロセスによっても堆積され得る。この場合、厚さは、例えば、好ましくは10nmから120nm、好ましくは20から100nmである。
下層は、本明細書の他の所で表面増加構造に関して開示されているような、ドープまたは非ドープの、同一の半導体材料を含んでいてよい。下層は、表面増加構造とは独立して材料から選択してよい。好ましくは、下層は、ドープされた材料を含有しない、あるいは好ましくは表面増加層に含まれるドープされた半導体材料と同じ程度までまたは同じ方法でドープされていない材料を含有する。好ましくは、下層は、伝導性および/または半導体である。
別の実施形態によれば、下層は、独立に、表面増加構造に関して特定されたのと同一のドープされた材料から、選択された材料を含むかまたはそれらからなる。
実施形態によれば、下層は、元素組成物に関して、表面増加構造と同一の材料を含む。
好ましくは、下層は、ドープされていないがそうでない場合は、表面増加層/ドープされた半導体材料と同一の半導体材料を含む。好ましくは、下層は、好ましくは非ドープである、TiOを含むかまたはそれからなる。
実施形態によれば、下層は、表面増加層と対照的にまたはそれと比較して、好ましくは高密度または緻密な層である。したがって、下層における材料は、表面増加層における材料よりも高密度である。好ましくは、下層は、表面増加層の場合ほどには表面の著しい増加をもたらさない。
概略的に、本発明の太陽電池は、好ましくは少なくとも3つまたはそれ以上の次の層を、好ましくはこの順序でおよび/またはデバイスの第1の側部(7)から第2の側部(8)の方向に備える。符号は、図3Aから図3Gにおいて見られる:
(12)任意の支持層、
(2)集電体層、
(10)任意の下層、
(3)表面増加構造、
(4)ペロブスカイト層、
(4.1〜4.n)任意のn個のさらなるペロブスカイト層(nは0または1から10の整数である)、
(5)任意の中間層、
(6)対電極、
(2.2)任意の集電体層、
(12.2)任意の支持層。
以下の好ましい実施形態は、デバイスの第1の側部7から第2の側部8の示された順序で、層、構造およびまたは特定された通りの成分を含む。
下記に、本発明の太陽電池の実施形態#1から#32が記載される。これらの実施形態は、好ましくはデバイスの第1の側部から第2の側部の示された順序で、それぞれの符号によって特定された通りの層を備えるまたは本質的にそれらからなる。
#1:(2)−(3)−(4)−(6)(図3A)、

#2:(2)−(3)−(4)−(5)−(6)(図3B)、
#3:(2)−(10)−(3)−(4)−(6)、
#4:(12)−(2)−(3)−(4)−(6)(図3C)、

#5:(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)(図3D)、
#6:(12)−(2)−(3)−(4)−(5)−(6)、
#7:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(6)(図3E)、
#8:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)、

#9:(2)−(3)−(4)−(6)−(2.2)
#10:(2)−(3)−(4)−(6)−(12.2)(図3F)、
#11:(2)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)
#12:(2)−(3)−(4)−(5)−(6)−(12.2)、
#13:(2)−(3)−(4)−(6)−(2.2)−(12.2)(図3G)、
#14:(2)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)−(12.2)、

#15:(12)−(2)−(3)−(4)−(6)−(2.2)
#16:(12)−(2)−(3)−(4)−(6)−(12.2)、
#17:(12)−(2)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)
#18:(12)−(2)−(3)−(4)−(5)−(6)−(12.2)、
#19:(12)−(2)−(3)−(4)−(6)−(2.2)−(12.2)、
#20:(12)−(2)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)−(12.2)、

#21:(2)−(10)−(3)−(4)−(6)−(2.2)
#22:(2)−(10)−(3)−(4)−(6)−(12.2)、
#23:(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)
#24:(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)−(12.2)、
#25:(2)−(10)−(3)−(4)−(6)−(2.2)−(12.2)、
#26:(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)−(12.2)、

#27:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(6)−(2.2)
#28:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(6)−(12.2)、
#29:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)
#30:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)−(12.2)、
#31:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(6)−(2.2)−(12.2)、
#32:(12)−(2)−(10)−(3)−(4)−(5)−(6)−(2.2)−(12.2)。
上に描かれた32の実施形態は、有用と考えられ得るので、さらなる任意の層、例えば上述の層間の層の存在を排除しない。こうした追加の層は、隣接する層でない場合は物理的に離れていてよい。例えば、追加の保護層は、例えば表面増加構造とペロブスカイト層との間に存在してよい。
(2)→(3)→(4)→(6)(実施形態#1)によって例示される、本発明の太陽電池の第1の側部から第2の側部の方向は、好ましくは本発明の太陽電池における正孔の流れの方向であり、一方で電子流は逆の方向である。
本発明の方法は、1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層を前記表面増加構造上に適用するステップを含む。ペロブスカイト層は、任意の適したプロセスによって適用してよい。実施形態によれば、1つまたは複数のペロブスカイト層は、例えば、ドロップキャスティング、スピンコーティング、ディップコーティング、カーテンコーティング、スプレーコーティング、インクジェットコーティング、およびスロットダイコーティングのいずれかまたはそれらの組み合わせによって適用される。
実施形態によれば、本発明の方法は、伝導層および/または集電体層を提供するステップ、表面増加構造を前記集電体層上および/または前記集電体層上に設けられた任意の下層上に適用するステップ、1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層を前記表面増加構造上に適用するステップ、ならびに、対電極を適用するステップを含むあるいは本質的にそれらからなる。好ましくは、これらのステップは、この順序で実施され、ステップの順序を変更することなく、さらなるまたは他のステップが、これらのステップの前、後、間におよび/または平行して行われる。
太陽電池が有機正孔輸送材料などの中間層を備える場合、中間層は、好ましくは前記ペロブスカイト層上および/または前記対電極を適用する前に適用される。
本明細書中以下において、例示の目的のために、本発明の太陽電池のいくつかの好ましい実施形態が図3Aから図3Gにおいて示された概略図への参照と共に説明される。これらの図は、添付の特許請求の範囲によって定義される、本発明の範囲を限定しない。図は一定の縮尺で描写されていないので、それらは層および構成要素の実際のまたは相対的な厚さを例示するためには適さない。しかしながら、図は、層の並びおよび/または位置を例示し、かつ本発明の太陽電池において層を組合せることの可能性も示す。さらなる層が存在する場合を除いて、図は、どの層がどの他の層と物理的に接触しているかも示す。
図3Aから図3Gは、本発明の例示的な太陽電池1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5および1.6を示す。同一の層は、これらの図全体を通して同一の参照番号を有する。
図3Aに示された太陽電池は、上記で開示された実施形態#1に含まれる。符号2は、集電体および/または伝導層を表す。前記集電体2の1つの側部は、電池の底部および/または外部に向けられており、したがって太陽電池の第1の側部7を形成する。表面増加構造3は、前記集電体2上に設けられる。好ましい実施形態において、表面増加構造は、ドープされたTiOなどの、ドープされた半導体材料を含むかまたはそれらからなる。符号4は、表面増加層3と直接接触しているおよび/または表面増加層3の上にある、ペロブスカイト層を表す。金属から作られていることが例示され得る対電極6は、電池の外側に向けられた、太陽電池の上部または第2の側部8を提供する。内側に向かって、対電極6は、ペロブスカイト層4と直接接触している。中間層5は、図3Aに示された太陽電池内には存在しない。ペロブスカイト層4は、吸光体および電荷輸送材料として働く。照射すると、電子は、ペロブスカイト層において励起されて表面増加構造3のドープされた半導体材料に注入される。そこから、電子は集電体2を通って外部回路(図示せず)に押し出される。新しい電子が、対電極6に接続した外部回路(図示せず)から取り込まれ、これが電子をペロブスカイト層4に注入し、それによって電気回路を閉じる。
図3Bに示された実施形態は、上記の実施形態#2に含まれる、太陽電池1.1を示す。この電池は、追加の中間層5が前記ペロブスカイト層4と前記対電極6との間に設けられるという点において図3Aの実施形態と異なる。好ましくは中間層は、有機正孔輸送材料などの正孔輸送材料であり、かつペロブスカイト層4から対電極6に正孔を輸送する。
図3Cに示された実施形態は、支持層12が設けられているという点において図3Aの実施形態と異なる太陽電池1.2を示す。層12は、好ましくは透過性である。これは、太陽電池の第1の側部7における外部への境界を形成する。集電体2および支持層12は、FTO−ガラスなどの伝導性ガラスまたはプラスチック層13を一緒に形成し得る。
図3Dに示された太陽電池1.3は、集電体層2と表面増加層3との間に、電気接触および/または金属酸化物層10を備える。この場合、ペロブスカイト層が前記下層と接触し得るように、表面増加層は、前記下層10を完全に覆わなくてよいことが言及される。電気接触/高密度半導体層10は、本明細書の他の所において述べたような集電体層上に適用してもよく、かつ表面増加構造3は、下層10上に適用される。
図3E(上記の実施形態#7)に示された太陽電池1.4は、透過性支持層12を備え、集電体2と共に伝導性支持層13を形成する。下層10および中間層5が存在する。中間層は、好ましくは有機正孔輸送材料を含む。本実施形態は、したがって上記の図3Aから図3Dに記載されている構造を組み合わせる。図3Eに示された概略構成は、さらに下記の実施例に記載される太陽電池に相当する。
図3Fは、電池の頂部上に支持層12.2を備える、太陽電池1.5を示す。
図3Gは、集電体層2.2が支持層12.2と対電極6との間に存在する、図3Fに示されるような支持層12.2を備える太陽電池1.6を示す。例えば伝導性プラスチックまたは伝導性ガラスから作られている伝導性支持層13.2は、この太陽側の第2の側部8上に存在する。
本発明は、実験に基づく実施例としてここでさらに例示される。これらの実施例は、添付の特許請求の範囲によって定義される、本発明の範囲を限定しない。
太陽電池調製工程
0.5%Y−TiOを、非特許文献15に記載のように取得した。ペロブスカイトの前駆体溶液を、GBL中でCHNHIとPblとをモル比1:1で60℃で12時間混合することにより調製し、これをCHNHPMのその場形成に用いた。フッ素ドープ酸化スズ(FTO)伝導性ガラス(TEC7、7Ω/sq、Pilkington)を、それぞれ、2%のHellmanex(登録商標)水溶液、アセトン、およびエタノールで清浄した。10nmの緻密TiO層を、原子層堆積によって堆積させた。メソ多孔性膜を、TiOまたは0.5%のY−TiOペーストを2000rpmで30秒間スピンコーティングすることにより調製し、これを次いで空気中で500℃で30分間焼結した。調製したペロブスカイト前駆体溶液を、半導体表面に滴下して、乾燥空気ボックス内で1500rpmで30秒間スピンコーティングした。TiOまたは0.5%のY−TiO上にコーティングした膜は、空気中で100℃で10分間の焼鈍でその色が変わり、CHNHPbIの形成を示した。
0.06Mの(2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミン)−9,9−スピロビフルオレン)(spiro−OMeTAD)、0.03Mのリチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiTFSI)、0.2Mの4−tert−ブチルピリジン(TBP)、およびクロロベンゼン中1%のFK209 Coドーパントからなる混合物を、4000rpmのスピンスピードでペロブスカイト層の頂部にスピンコーティングした。最後に、5×10−6トルの圧力下で熱蒸発によって70nmの金を電気バック接点として堆積させた。
光起電性特性評価のための方法論
電流−電圧特性を、外部電位バイアスをデバイスに印加することによって測定し、発生した光電流をKeithleyモデル2400デジタル式ソースメータで記録した。擬似光とAM 1.5G標準との間の不一致を低減するためにSchott K133 Tempax太陽光フィルターを備えた、450Wのキセノンランプ(Oriel)を光源として用いた。IPCEスペクトルを、300Wのキセノンランプ(ILC technology)で測定した。光は、デバイス上に照射する前にGemini−180ダブルモノクロメーター(Jobin Yvon Ltd)を通過した。スペクトルを、5mW/cm前後の白色恒明バイアス下でKeithley2400ソースメータで記録した。両方とも、0.285cmの面積のマスクを用いて測定した。
比較例
先行技術の構造FTO/10nm緻密TiO/メソ多孔性TiO/CHNHPbI/spiro−OMeTAD/Auに基づいたTiO光陽極を備えた光起電力デバイスを、上記の太陽電池調製工程に基づいて構築した。図1における中白四角は、AM1.5G照射(100mW/cm)下で測定した電流−電圧I−V特性を示し、かつ図2における中白四角は、対応するヘテロ接合太陽電池の入射光−電流変換効率(IPCE)スペクトルを示す。
本発明の実施形態に従った実施例
本発明による構造FTO/10nm緻密TiO/メソ多孔性0.5Y−TiO/CHNHPbI/spiro−OMeTAD/Auに基づいた0.5%Y−TiO光陽極を備えた光起電力デバイスを、上記の太陽電池調製工程に基づいて構築した。図1における中黒四角は、AM 1.5G照射(100mW/cm)下で測定した電流−電圧I−V特性を示し、かつ図2における中黒四角は、対応するヘテロ接合太陽電池の入射光−電流変換効率(IPCE)スペクトルを示す。
図1および表1は、本発明によるデバイスが、特に大きい光電流を示すことを示す。図2は、デバイス性能の向上が、可視光スペクトルの大きい部分上で発生することを明らかにする。TiOのドーピングおよび他の大きいバンドギャップの半導体は、光触媒反応および光電気化学デバイスにおける光応答を拡大するために大いに用いられている(非特許文献16、非特許文献17)。しかしながら、TiOのYドーピングは、スペクトルの可視部分への吸光の比較的軽微な拡大をもたらすだけである(非特許文献15)。したがって実質的に可視スペクトル全体にわたる光応答の増加は、予想されずかつ先行技術による光触媒および光電気化学のデバイスと同一のメカニズムには起因しない。
Figure 2016517187

Claims (15)

  1. 集電体(2)、ドープされた半導体材料を含む表面増加構造(3)、1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層(4)、ならびに対電極および/または金属層(6)を備える太陽電池(1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6)。
  2. 前記1つまたは複数のペロブスカイト層(4)と前記対電極および/または金属層(6)との間に1つまたは複数の中間層(5)が設けられ、前記中間層は、(a)正孔輸送材料ならびに(b)保護および/または金属酸化物層、(c)イオン性液体/溶融物から選択される1つまたは複数を含む、請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記中間層(5)は、有機および無機正孔輸送材料から選択される(a)正孔輸送材料を含む、請求項2に記載の太陽電池。
  4. 前記中間層(5)は、1種または複数の有機正孔輸送材料を含む、請求項2および3のいずれか一項に記載の太陽電池。
  5. 前記ペロブスカイト層は、前記表面増加構造と前記対電極および/または金属層(6)との間に、および/または前記表面増加構造(3)の上に設けられる、請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽電池。
  6. 前記ドープされた半導体材料は、ドープされたSi、SiO、TiO、Al、ZrO、HfO、SnO、Fe、ZnO、WO、Nb、In、Bi、Y、Pr、CeOおよび他の希土類金属酸化物、CdS、ZnS、PbS、Bi、CdSe、CdTe、MgTiO、SrTiO、BaTiO、AlTiO、BiTi12および他のチタン酸塩、CaSnO、SrSnO、BaSnO、BiSn、ZnSnO、ZnSnOおよび他のスズ酸塩、CaZrO、SrZrO、BaZrO、BiZr12および他のジルコン酸塩、前述の2種以上の組み合わせならびに、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Sc、Y、Laもしくは他の任意のランタニド、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mo、W、NiまたはCuの少なくとも2種を含有する他の多元素酸化物から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の太陽電池。
  7. 前記ドープされた半導体材料中に存在する1種または複数のドーパントは、Ta5+、Nb5+、La3+、Al3+、Ga3+およびY3+から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の太陽電池。
  8. 前記ドープされた半導体材料中に存在する1種または複数のドーパントは、0.01から5%の割合で存在し、前記割合は、該当する場合、前記半導体材料における酸素、硫黄および/またはセレン以外の原子に関する前記ドーパントのモルパーセントである、請求項1から7のいずれか一項に記載の太陽電池。
  9. 前記表面増加構造(3)は、前記集電体(2)上あるいは第2のおよび/または下層(10)上に設けられ、前記第2のおよび/または下層(10)は、場合によっては前記集電体(2)上に設けられている、請求項1から8のいずれか一項に記載の太陽電池。
  10. 2つの主要な、対向する側部である、第1の側部(7)および第2の側部(8)を備えた平面形状を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の太陽電池であって、前記集電体(2)、ドープされた半導体材料を含む前記表面増加構造(3)、前記1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層(4)、ならびに前記対電極および/または金属層(6)は、前記太陽電池の前記第1の側部から前記第2の側部へ伸びる方向においてこの順序(2)−(3)−(4)−(6)で配置された、層の形態で提供され、場合によっては前記集電体と前記表面増加構造との間に、および/または前記ペロブスカイト層と前記対電極との間に、1つまたは複数の追加の層が設けられている、太陽電池。
  11. 前記有機−無機ペロブスカイト層(4)は、下式(I)、(II)、(III)、または(IV)のペロブスカイト構造、あるいは下式(I)、(II)、(III)、または(IV)の2種以上のペロブスカイト構造を含む混合物を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の太陽電池:
    MX (I)
    AMX (II)
    ANX (III)
    BMX (IV)
    (式中、
    AおよびA’は、AおよびA’が1から60個の炭素および1から20個のヘテロ原子を有する、Nを含有するヘテロ環および環系を含む、第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から選択される独立に選択される有機、一価のカチオンであり、
    Bは、1から60個の炭素および2から20個のヘテロ原子を有し、かつ2個の正に帯電した窒素原子を有する、第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から選択される有機、二価のカチオンであり、
    Mは、Cu2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Mn2+、Cr2+、Pd2+、Cd2+、Ge2+、Sn2+、Pb2+、Eu2+、またはYb2+からなる群から選択される二価の金属カチオンであり、
    Nは、Bi3+およびSb3+の群から選択され、かつ、
    3個または4個のXは、Cl、Br、I、NCS、CN、およびNCOから独立に選択される)。
  12. 前記有機−無機ペロブスカイト層(4)は、下式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)および(XI)のうちのいずれか1つのペロブスカイト−構造、および/または、下式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)および(XI)のうちの2つ以上のペロブスカイト構造を含む混合物を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の太陽電池:
    APbX (V)
    ASnX (VI)
    ABiX (VII)
    AA’PbX (VIII)
    AA’SnX (IX)
    BPbX (X)
    BSnX (XI)
    (式中A、A’、BおよびXは、上記で定義された通りである)。
  13. 前記表面増加構造(3)のグラム当たりの表面積比は、20から200m/g、好ましくは30から150m/g、および最も好ましくは60から120m/gの範囲にある、請求項1から12のいずれか一項に記載の太陽電池。
  14. 前記表面増加構造(3)は、前記ドープされた半導体材料を含むナノシート、ナノコラムおよび/またはナノチューブなどの、ナノ粒子を含むおよび/またはそれらから調製される、請求項1から13のいずれか一項に記載の太陽電池。
  15. ソリッドステートの太陽電池(1)を調製する方法であって、
    −集電体(2)および前記集電体と電気接触しているドープされた半導体材料を含む層(3)を提供するステップ、
    −1つまたは複数の有機−無機ペロブスカイト層(4)を前記ドープされた半導体材料上に適用するステップ、および、
    −対電極(6)を適用するステップ、
    を含む方法。

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