JP2005093307A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光電変換性能を劣化させることなく、かつ、耐久性に優れた光電変換素子を提供する。
【解決手段】 導電層、色素により増感された半導体ナノ粒子層、電荷輸送層及び対極を有する光電変換素子において、該電荷輸送層中にカーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンを含有することを特徴とする光電変換素子。
尚、前記電荷輸送層の溶融塩が複素環型オニウム塩であり、かつ該電荷輸送層中に多孔性の隔離層を設けること、前記半導体ナノ粒子がアナターゼ型酸化チタンであること、前記導電層が3価又は5価の金属原子がドープされている酸化錫又は金属アルミニウムを主成分とすること、前記色素がルテニウム金属錯体、金属フタロシアン色素、ポリメチン色素から選ばれること、は何れも好ましい態様である。
【選択図】 なし

Description

本発明は色素で増感された半導体ナノ粒子を用いた光電変換素子に関する。
単結晶シリコン、多結晶、アモルファスシリコン光電変換素子を応用した太陽光電池が実用化開発の対象となっているが、普及させる上で、製造コスト、原材料確保、投資回収期間が長いなどの問題点を克服する必要がある。一方、大面積化や低価格化を指向した有機材料を用いた太陽光電池もこれ迄に多く提案されているが、変換効率が低く、耐久性も悪いという問題があった。
かかる状況下で、ネイチュア(Nature)353巻,737〜740頁(1991年)及び米国特許4,927,721号等に、色素によって増感された半導体ナノ粒子を用いた光電変換素子を作製するための材料及び製造技術が開示された。提案された素子は、ルテニウム錯体によって分光増感された二酸化チタン多孔質薄膜を作用電極とする湿式光電変換素子であった。この方式の第一の利点は二酸化チタン等の酸化物半導体を用いることができるため、安価な光電変換素子を提供できる点であり、第二の利点は用いられる色素の吸収が比較的広域なため、可視光線のほぼ全波長領域の光を電気に変換できることである。しかし、電荷輸送材料として低沸点の有機溶剤を用いるため、その耐久性が懸念された。そこで、種々の安定化した電荷輸送材料が提案された。例えば、経時した時の電解液の揮発や蒸散を防ぐため、樹脂混練固体化した光電変換素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの電荷輸送材料を用いた光電変換素子は、短絡を起こし易く、かつ経時劣化が激しいという問題があった。
特開2003−152208号公報(1〜6頁)
従って、本発明の目的は、光電変換性能を劣化させることなく、かつ、耐久性に優れた光電変換素子を提供することである。
本発明の課題は下記の態様によって達成される。
請求項1.導電層、色素により増感された半導体ナノ粒子層、電荷輸送層及び対極を有する光電変換素子において、該電荷輸送層中にカーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンを含有することを特徴とする光電変換素子。
請求項2.前記電荷輸送層の溶融塩が複素環型オニウム塩であり、かつ該電荷輸送層中に多孔性の隔離層を設けたことを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
請求項3.前記半導体ナノ粒子がアナターゼ型酸化チタンであることを特徴とする請求項1又は2記載の光電変換素子。
請求項4.前記導電層が3価又は5価の金属原子がドープされている酸化錫又は金属アルミニウムを主成分とすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の光電変換素子。
請求項5.前記色素がルテニウム金属錯体、金属フタロシアン色素、ポリメチン色素から選ばれることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の光電変換素子。
本発明による光電変換素子は、短絡電流が大きく、経時特性に優れる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の光電変換素子は、少なくとも導電層、色素により増感された半導体ナノ粒子層、電荷輸送層及び対極より構成される。以下、カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーン及び各層について詳細に説明する。
(カーボンナノチューブ又はカーボンナノホーン)
カーボンナノチューブは、グラファイト状炭素原子面を丸めた円筒が1個又は数個入れ子状に配列したファイバー状構造を有し、その直径がナノメートルオーダーのサイズの極めて小さな素材である。これ迄、直径がμmサイズ以上のカーボンファイバーは古くから知られていたが、直径がナノメートル領域のチューブは1991年の報告Nature,1991年,354巻,56〜58頁により初めて明らかにされ、世界中から1次元導電線、触媒、及び超強化構造体材料として大きな注目を集めて来た。
特に、カーボンナノチューブの入れ子状態を形作る一つ一つの炭素チューブの電気物性が調べられ(フィジカルレビューレター誌(Physical Review Letter),1992年,68巻,1579〜1581頁)、その直径と螺旋構造のピッチに依存して、カーボンナノチューブの電気特性が、種々の大きさのバンドギャップを持つことが明らかにされたことが、この物質の有用性に対する大きな期待となっている。
本発明に使用するカーボンナノチューブでは、入れ子状円筒の中心部にあるチューブは数Å以上の直径であり、この部分には円柱状の空間がある。
カーボンナノチューブに類似してカーボンナノホーンという素材があるが、これは、両末端の直径が異なり、大きい部分と小さい部分に挟まれた円錐あるいは円錐台状の構造を言うが、製造方法、内包化の方法もカーボンナノチューブに準じて実施することができ、本発明のカーボンナノチューブの変形として位置付けることができる。
円筒状のカーボンナノチューブ表面は、通常、6員環のグラファイト構造で覆われているが、この6員環の中に5員環や7員環が混じるとチューブの径が狭くなったり、あるいは広がったりすることが知られている。本発明に使用するカーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンは、平均直径が2〜100nm、平均長さが2〜300nmであることが好ましい。使用量としては、電荷輸送層中に1m2当たり1×10-6〜1×102gで、特に1×10-3〜103gが好ましい。
電荷輸輸送層に使用される電解質中に、予め分散混合して使用してもよいし、順次積層してもよい。分散方法は、適当な溶媒、例えば水、アセトン、メチルブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン、ヘキサン、デカリン等の非極性溶媒に分散してもよい。あるいは、ポリビニルピリジン、アルキッド樹脂、ポリカーボネート、スチレン−アルキレート樹脂等のポリマーに混和分散して使用してもよい。
(導電層)
導電層は、導電層の単層か、又は導電層及び基板の複層から成る。単層の場合は、導電層として強度や密封性が充分に保持されるような材料が使用され、例えば金属材料(白金、金、銀、銅、亜鉛、チタン、アルミニウム等又はこれらを含む合金)を用いることができる。複層の場合、感光層側に導電材料を含む導電層を有する基板を使用することができる。好ましい導電材料としては金属(白金、金、銀、銅、亜鉛、チタン、アルミニウム、インジウム等又はこれらを含む合金)、炭素、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン又は導電性金属酸化物(インジウム−錫複合酸化物、酸化錫に弗素又はアンチモン等の3価又は5価の金属原子をドープしたもの等)が挙げられる。導電層の厚さは10nm〜10μm程度が好ましい。
導電層は表面抵抗が低いほど良い。好ましい表面抵抗は50Ω/□以下であり、更に好ましくは20Ω/□以下である。導電層から光を照射する場合には、導電層側は実質的に透明であることが好ましい。実質的に透明であるとは、可視〜近赤外領域(400〜750nm)の光の全域において透過率が10%以上であることを意味し、50%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましい。特に、感光層が感度を有する波長域の透過率が高いことが好ましい。
導電層を支える透明導電性支持体としては、ガラス又はプラスチック等の透明基板の表面に導電性金属酸化物から成る透明導電層を塗布又は蒸着等により形成したものが好ましい。透明導電層として好ましいものは、弗素もしくはアンチモンをドーピングした二酸化錫又はインジウム−錫酸化物、金属アルミニウムである。透明基板には、低コストと強度の点で有利なソーダガラス、アルカリ溶出の影響のない無アルカリガラス等のガラス基板の他、透明ポリマーフィルムを用いることができる。透明ポリマーフィルムの材料としては、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルホン(PSF)、ポリエステルスルホン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ樹脂等がある。十分な透明性を確保するため、導電性金属酸化物の塗布量は、ガラス又はプラスチックの支持体1m2当たり0.01〜100gとするのが好ましい。
透明導電性支持体の抵抗を下げる目的で金属リードを用いるのが好ましい。金属リードの材質は、白金、金、ニッケル、チタン、アルミニウム、銅、銀等の金属が好ましい。金属リードは、透明基板に蒸着、スパッタリング等によって設置し、その上に導電性の酸化錫又は酸化亜鉛膜等の透明導電層を設けるのが好ましい。金属リードを設置することによる入射光量の低下は、好ましくは10%以内、より好ましくは1〜5%とする。
感光層において、半導体は感光体として作用し、光を吸収して電荷分離を行い、電子と正孔を生ずる。色素増感された半導体では、光吸収及びこれによる電子及び正孔の発生は主として色素において起こり、半導体ナノ粒子は、この電子(又は正孔)を受け取り、伝達する役割を担う。本発明で用いる半導体は、光励起下で伝導体電子がキャリアーとなり、アノード電流を与えるn型半導体であることが好ましい。
(半導体ナノ粒子)
半導体としては、シリコン、ゲルマニウムのような単体半導体、周期律表のIII−V族元素の化合物半導体、金属のカルコゲナイド(酸化物、硫化物、セレン化物、又はそれらの複合物等)、又はペロブスカイト構造を有する化合物(チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等)等を使用することができる。
好ましい金属のカルコゲナイドとして、チタン、錫、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ又はタンタルの酸化物、亜鉛、銀、アンチモン又はビスマスの硫化物等が挙げられる。
本発明に用いる半導体の好ましい具体例は、Si、TiO2、SnO2、ZnO、Nb25、CdS、ZnS、PbS、Bi23、CdSe、CdTe、SrTiO3、GaP、InP等であり、より好ましくはTiO2、ZnO、SnO2、WO3、Nb25、SrTiO3、InP、であり、特に好ましくはTiO2又はNb25であり、最も好ましくはTiO2である。TiO2は、アナターゼ型結晶を70%以上含むTiO2が好ましく、特に好ましくは100%アナターゼ型結晶のTiO2である。又、これら半導体中の電子電導性を上げる目的で金属をドープすることも有効である。ドープする金属としては、3価及び5価の金属が好ましい。半導体から電荷輸送層へ逆電流が流れるのを防止する目的で、半導体にハロゲン原子をドープすることも有効である。
本発明に用いる半導体は、単結晶でも多結晶でもよいが、製造コスト、原材料確保、投資回収期間等の観点からは、半導体ナノ粒子から成る多孔質膜が特に好ましい。好ましく用いられる二酸化チタン(TiO2)ナノ粒子半導体の製造方法は、該二酸化チタン半導体が、チタン(Ti)の微粉末を300〜900℃で焼結することにより、チタン微粉末を酸化して形成したアナターゼ型の二酸化チタンから成る半導体である。前記チタン微粉末には、焼結助剤としてMoO3、CrO3又はV23、純Cr又は純Vが含まれてもよい。
アナターゼ型の二酸化チタン半導体を得る方法としては、チタン微粉末を1200℃程度の真空雰囲気中で一度焼結した後、300〜900℃の酸素雰囲気中で再焼結することでチタンを酸化し、二酸化チタン半導体を形成してもよい。
半導体ナノ粒子の粒径は、一般に1nm〜1μmのレベルであるが、投影面積を円に換算した時の直径から求めた1次粒子の平均粒径は5〜200nmであるのが好ましく、8〜100nmがより好ましい。又、分散液中の半導体ナノ粒子(2次粒子)の平均粒径は0.01〜30μmが好ましい。粒径分布の異なる2種類以上の微粒子を混合してもよく、この場合、小さい粒子の平均サイズは25nm以下であるのが好ましく、より好ましくは10nm以下である。
半導体ナノ粒子の種類も異なる2種以上の混合であってもよい。2種以上の半導体ナノ粒子を混合して使用する場合、1種はTiO2、ZnO、Nb25もしくはSrTiO3であることが好ましい。又、もう1種としては、SnO2、WO3であることが好ましい。更に好ましい組合せとしては、ZnOとSnO2、ZnOとWO3又はZnO、SnO2とWO3等を挙げることができる。2種以上の半導体ナノ粒子を混合して用いる場合、それぞれの粒径が異なってもよい。特に、上記1種目として挙げた半導体ナノ粒子の粒径が大きく、2種目として挙げた半導体ナノ粒子が小さい組合せが好ましい。好ましくは、大きい粒径の粒子が100nm以上,例えば100〜500nmで、小さい粒径の粒子が15nm以下、例えば2〜15nmのサイズの粒子の組合せである。
半導体ナノ粒子層半導体ナノ粒子を導電性支持体上に塗布するには、半導体ナノ粒子の分散液又はコロイド溶液を導電性支持体上に塗布する方法の他に、前述のゾル・ゲル法等を使用することもできる。光電変換素子の量産化、半導体ナノ粒子液の物性、導電性支持体の融通性等を考慮した場合、湿式の製膜方法が比較的有利である。湿式の製膜方法としては、塗布法、印刷法、電解析出法及び電着法が代表的である。又、金属を酸化する方法、金属溶液から配位子交換等で液相にて析出させる方法、スパッタ等で蒸着する方法、あるいは加温した基板上に熱分解する金属酸化物前駆体を吹き付けて金属酸化物を形成する方法を利用することもできる。
半導体ナノ粒子の分散液を作製する方法としては、前述のゾル・ゲル法の他に、乳鉢で擂り潰す方法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させ、そのまま使用する方法等が挙げられる。
分散媒としては、水又は各種の有機溶媒(メタノール、エタノール、i−プロピルアルコール、シトロネロール、ターピネオール、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル等)が挙げられる。分散の際、必要に応じて、例えばポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのようなポリマー、界面活性剤、酸、又はキレート剤等を分散助剤として用いてもよい。ポリエチレングリコールの分子量を変えることで、分散液の粘度が調節可能となり、更に剥がれ難い半導体層を形成したり、半導体層の空隙率をコントロールできるので、ポリエチレングリコールを添加することは好ましい。
塗布方法としては、アプリケーション(塗布液適用)システムとしてローラ法、ディップ法等、メータリング(塗布量制御)システムとしてエアーナイフ法、ブレード法等、又アプリケーションとメータリングを同一部分で行うシステムとして、特公昭58−4589号に開示されるワイヤーバー法、米国特許2,681,294号、同2,761,419号、同2,761,791号等に記載のスライドホッパー法、エクストルージョン法及びカーテンコート法が好ましい。又、その他の汎用手段として、スピンコート法やスプレーコート法も好ましい。更に、湿式印刷方法も好ましく、凸版、オフセット及びグラビアの3大印刷法を初め、凹版、ゴム版、スクリーン印刷等が好ましい。これらの中から、液粘度やウェット厚さに応じて、好ましい製膜方法を選択できる。
半導体ナノ粒子の層は単層に限らず、粒径の違った半導体ナノ粒子の分散液を多層塗布したり、種類が異なる半導体ナノ粒子(又は異なるバインダー、添加剤)を含有する塗布層を多層塗布したりすることもできる。一度の塗布で膜厚が不足の場合にも多層塗布は有効である。一般に、半導体ナノ粒子層の厚さ(感光層の厚さと同じ)が厚くなるほど単位投影面積当たりの担持色素量が増えるため、光の捕獲率が高くなるが、生成した電子の拡散距離が増すため電荷再結合によるロスも大きくなる。従って、半導体ナノ粒子層の好ましい厚さは0.05〜100μmである。光素子に用いる場合、半導体ナノ粒子層の厚さは1〜30μmが好ましく、2〜25μmがより好ましい。半導体ナノ粒子の塗布量は支持体1m2当たり0.5〜100gが好ましく、3〜50gがより好ましい。
半導体ナノ粒子を導電性支持体上に塗布した後、半導体ナノ粒子同士を電子的に接触させると共に、塗膜強度の向上や支持体との密着性を向上させるため、加熱又は加圧処理することが好ましい。好ましい加熱温度の範囲は40〜900℃であり、より好ましくは130〜600℃である。又、加熱時間は10分〜10時間程度である。ポリマーフィルムのように融点や軟化点の低い支持体を用いる場合、高温処理は支持体の劣化を招くため、好ましくない。又、コストの観点からも、できる限り低温(60〜360℃)であるのが好ましい。加熱処理温度の低温化は、5nm以下の小さい半導体ナノ粒子を用いること、鉱酸、金属酸化物プレカーサーの存在下で加熱処理すること等により可能となり、又、紫外線、赤外線、マイクロ波等の照射を加えることや電界、超音波を印加することによって行うことができる。これらの各手段は、適宜組み合わせて用いることもできる。同時に不要な有機物等を除去する目的で、上記の照射や印加の他、加熱、減圧、酸素プラズマ処理、純水洗浄、溶剤洗浄、ガス洗浄等を適宜組み合わせて併用することが好ましい。半導体ナノ粒子から電荷輸送層へ逆電流が流れるのを防止する目的で、粒子表面に色素以外の電子電導性の低い有機物を吸着させることも有効である。吸着させる有機物としては疎水性基を持つ脂肪酸等の有機化合物が好ましい。
半導体ナノ粒子層は、多くの色素を吸着することができるように、大きい表面積を有することが好ましい。半導体ナノ粒子の層を支持体上に塗布した状態での表面積は、投影面積に対して10倍以上であることが好ましく、更には100倍以上である。この上限は特に制限はないが、通常1000倍程度である。
(色素)
感光層に用いる色素は、ポリメチン色素、ルテニウム金属錯体及び金属フタロシアニン色素から選ばれ、ポリメチン色素の場合、下記一般式(1)で示される赤外色素が好ましく、可視域や近赤外域に吸収を有しない、又は吸収の少ない半導体を増感可能な色素が最も好ましい。
Figure 2005093307
式中、Z1及びZ2は同一でも異なってもよく、硫黄原子又はセレン原子を表す。Y1及びY4は水素原子を表す他、Y2が水素原子でない場合のY1、及びY5が水素原子でない場合のY4は、メチル基、エチル基、ヒドロキシル基又はメトキシ基をも表す。Y2及びY5^は水素原子、炭素数3以下の置換されていてもよいアルキル基(より好ましくは、メチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、ヒドロキシエチル等)、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、単環式アリール基(より好ましくは、フェニル、トリル、アニシル、2−ピリジル、4−ピリジル、2−チエニル、2−フリル等)、アセチルアミノ基又はプロピオニルアミノ基を表す他、Y2はY1と、Y5はY4と、それぞれ連結してメチレンジオキシ基、トリメチレン基又はテトラメチレン基をも表す。Y3及びY6は水素原子を表す他、Y3はY2と、Y6とY5と、それぞれ連結してメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、トリメチレン基、テトラメチレン基又はテトラデヒドロテトラメチレン基をも表す。R1及びR2は同一でも異なってもよく、総炭素数12以下の、それぞれ置換されていてもよいアルキル基又はアルケニル基を表す。アルキル基及びアルケニル基の好ましい置換基としては、例えばスルホ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数6以下のアルコキシ基、炭素数12以下の置換されてもよいアリール基(フェニル、トリル、スルホフェニル、カルボキシフェニル、ナフチル、5−メチルナフチル、4−スルホナフチル等)、複素環基(フリル、チエニル等)、炭素数12以下の置換されてもよいアリールオキシ基(クロロフェノキシ、フェノキシ、スルホフェノキシ、ヒドロキシフェノキシ、ナフチルオキシ等)、炭素数8以下のアシル基(ベンゼンスルホニル、メタンスルホニル、アセチル、プロピオニル等)、炭素数6以下のアルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等)、シアノ基、炭素数6以下のアルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ等)、炭素数8以下の置換されてもよいアリールチオ基(フェニルチオ、トリルチオ等)、炭素数12以下の置換されてもよいカルバモイル基(カルバモイル、N−エチルカルバモイル等)、炭素数12以下のアシルアミノ基(アセチルアミノ、メタンスルホンアミノ等)、炭素数8以下のアシルアミノカルボニル基(アセチルアミノカルボニル、メタンスルホニルアミノカルボニル等)、炭素数7以下のウレイド基(3−エチルウレイド、3,3−ジメチルウレイド等)等が挙げられる。置換基は1個以上有してもよい。R4は水素原子を表す他、R4はR3又はR5と、それぞれ連結して5又は6員環をも形成すここともできる。R4は環を形成しない場合、置換されてもよい低級アルキル基を表す。Xは、電荷を中和するに必要な対イオンを表す。nは0又は1を表し、分子内塩の場合は0である。
1及びZ2が、その構成原子群の一つとなって表される前述の含窒素複素環の具体例としては、ベンゾチアゾール、5−メチルベンゾチアゾール、5−エチルベンゾチアゾール、5−プロピルベンゾチアゾール、5,6−ジメチルベンゾチアゾール、5−メトキシベンゾチアゾール、5−エトキシベンゾチアゾール、5,6−ジメトキシベンゾチアゾール、5−メトキシ−6−メチルベンゾチアゾール、5−フェニルベンゾチアゾール、5−p−トリルベンゾチアゾール、5−アセチルアミノベンゾチアゾール、5−プロピオニルアミノベンゾチアゾール、5−ヒドロキシベンゾチアゾール、5−ヒドロキシ−6−メチルベンゾチアゾール、5,6−ジオキシメチレンベンゾチアゾール、4,5−ジオキシメチレンベンゾチアゾール、5,6−トリメチレンベンゾチアゾール、ナフト〔1,2−d〕チアゾール、8−メチルナフト〔1,2−d〕チアゾール、8−メトキシナフト〔1,2−d〕チアゾール、8,9−ジヒドロナフトチアゾール、ベンゾセレナゾール、5−メチルベンゾセレナゾール、5−エチルベンゾセレナゾール、5−メトキシベンゾセレナゾール、5−エトキシベンゾセレナゾール、5,6−ジメチルベンゾセレナゾール、5−ヒドロキシベンゾセレナゾール、5−ヒドロキシ−6−メチルベンゾセレナゾール、ナフト〔1,2−d〕セレナゾール等が挙げられる。
1及びR2が表す基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、アリル、ペンチル、ヘキシル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェネチル、トリルエチル、フェノキシエチル、フェノキシプロピル、ナフトキシエチル、スルホフェネチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,3,3=テトラフルオロプロピル、カルバモイルエチル、ヒドロキシエチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、エトキシカルボニルメチル、スルホエチル、2=クロロ−3−スルホプロピル、3−スルホプロピル、2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル、3−スルホブチル、4−スルホブチル、2−(2,3−ジヒドロキシプロピルオキシ)エチル、2−〔2−(3−スルホプロピルオキシ)エトキシ〕エチル、アセチルアミノエチル、メチルスルホニルアミノエチル、メチルスルホニルアミノカルボニルエチル、アセチルアニノカルボニルエチル等が挙げられる。R4が表す置換されてもよい低級アルキル基の好ましい例としては、メチル、エチル、プロピル又はベンジル等が挙げられ、R4が表す置換されてもよい低級アルキル基又は置換されてもよいフェニル基が表す好ましい例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジル、フェニル、p−メトキシフェニル、p−トリル等が挙げられる。又、Xが表す対イオンの具体例としては、カチオンの場合にはカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属イオン、トリエチルアンモニウム、N,N−ジメチルベンジルアンモニウム等のアンモニウムイオン、ピリジニウム等のインモニウムイオン等が挙げられ、アニオンの場合には塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン等のハライドイオン、p−トルエンスルホナート、ベンゼンスルホナート等のスルホナートイオン、アセタート等のカルボキシラートイオン等が挙げられる。
前記一般式(1)で表される増感色素中、より好ましい増感色素は、Z1及びZ2の内の少なくとも何れか一方が硫黄原子を表す場合であり、Y1及びY4は水素原子を表し、Y2及びY5が、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、アセチルアミノ基、アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ等)、炭素数12以下のアシル基(ベンゾイル、ベンゼンスルホニル、メタンスルホニル、メタンスルフィル、アセチル、プロピオニル等)を表す他、Y2はY3と、Y5とY6と、それぞれ、メチレンジオキシ基、テトラメチレン基又はテトラデヒドロテトラメチレン基を表す。
以下、感光層に用いる好ましい赤外色素の具体例を示すが、これらに限定されない。
Figure 2005093307
Figure 2005093307
色素として好ましいルテニウム金属錯体は、ルテニウム金属にそれぞれ置換基を有してもよい2,2′ージピリジル、2,2′,2″−トリピリジル、2,4′−ジピリジル、4,4′−ジピリジル等のピリジル基、1,10−フェナンスロリン基、1,8−ナフチリジン基等が少なくとも1個配位した錯体である。上記の基には、ハロゲン原子、カルボキシル基、それぞれ炭素数1〜25の置換されてもよいアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基等を有してもよい。その他にルテニウムに配位する基としては、Cl、Br、I、CN、SCN、NCO及びOH等がある。ルテニウムに配位する場合、1個のルテニウムに上記の基が組み合わさって配位してもよいし、複数のルテニウムに複核錯体として構成されるように配位してもよい。好ましいルテニウム錯体色素を以下に示す。
Figure 2005093307
金属フタロシアニン色素は、置換基を有してもよいフタロシアニンに、亜鉛、ルテニウム、マグネシウム、ガリウム等の金属が中心金属として配位している化合物で、フタロシアニン環の任意の位置に任意の個数の置換基を導入してよい。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、カルボキシル基、それぞれ炭素数1〜25の置換されてもよいアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基等が挙げられる。好ましいフタロシアニン色素を以下に示す。
Figure 2005093307
半導体ナノ粒子に色素を吸着させるには、色素の溶液中によく乾燥した半導体ナノ粒子層を有する導電性支持体を浸漬するか、色素溶液を半導体ナノ粒子層に塗布する方法を用いることができる。前者の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法等が使用可能である。浸漬法の場合、色素の吸着は室温で行ってもよいし、特開平7−249790号に記載されているように加熱・還流して行ってもよい。又、後者の塗布方法としては、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法等がある。色素を溶解する溶媒として好ましくは、アルコール類(メタノール、エタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド等)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン類(アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノン等)、炭化水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン等)や、これらの混合溶媒が挙げられる。
色素の全吸着量は、多孔質半導体電極基板の単位表面積1m2当たり0.01〜100ミリモルが好ましい。又、色素の半導体ナノ粒子に対する吸着量は、半導体ナノ粒子1g当たり0.01〜1ミリモルの範囲であるのが好ましい。このような色素の吸着量とすることにより半導体における増感効果が十分に得られる。これに対し、色素が少なすぎると増感効果が不十分となり、又、色素が多すぎると半導体に付着していない色素が浮遊し、増感効果を低減させる原因となる。色素の吸着量を増大させるためには、吸着前に加熱処理を行うのが好ましい。加熱処理後、半導体ナノ粒子表面に水が吸着するのを避けるため、常温に戻さずに、半導体電極基板の温度が60〜150℃の間で素早く色素の吸着操作を行うことが好ましい。又、色素間の凝集等の相互作用を低減する目的で、無色の化合物を色素に添加し、半導体ナノ粒子に共吸着させてもよい。
未吸着の色素は、吸着後速やかに洗浄により除去するのが好ましい。洗浄は、湿式洗浄槽を用い、アセトニトリル等の極性溶剤、アルコール系溶剤のような有機溶媒で洗浄を行うのが好ましい。又、色素を吸着した後に、アミン類や4級塩を用いて半導体ナノ粒子の表面を処理してもよい。好ましいアミン類としてはピリジン、4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピリジン等が挙げられ、好ましい4級塩としてはテトロブチルアンモニウムヨージド、テトラヘキシルアンモニウムヨージド等が挙げられる。これらが液体の場合はそのまま用いてもよいし、有機溶媒に溶解して用いてもよい。
(電荷輸送層)
電荷輸送層は、色素の酸化体に電子を補充する機能を有する電荷輸送材料を含有する層である。本発明で用いることのできる代表的な電荷輸送材料の例としては、酸化還元対のイオンが溶解した溶液、酸化還元対の溶液をポリマーマトリクスのゲルに含浸した所謂ゲル電解質、酸化還元対イオンを含有する溶融塩電解質、更には固体電解質が挙げられ、これらの電解質を含む組成物を電荷輸送層に用いることができる。又、イオンが関わる電荷輸送材料の他に、固体中のキャリアー移動が関わる電荷輸送材料として、電子輸送材料や正孔輸送材料を用いることもできる。これらの電荷輸送材料は、併用することができる。本発明においては、無機又は有機の正孔輸送材料を用いることが好ましい。
溶融塩電解質は、光電変換効率と耐久性の両立という観点から好ましい。溶融塩電解質とは、室温において液状であるか、又は低融点の固体状の電解質であり、例えばWO95/18456号、特開平8−259543号等や電気化学,第65巻,11号,923頁(1997年)等に記載されているピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知の電解質を挙げることができる。100℃以下、特に室温付近において液状となる溶融塩が好ましい。特にアルキルイミダゾリウム塩が好ましい。好ましいイミダゾリウム塩の具体例を下記に示す。
Figure 2005093307
上記電解質組成物には沃素を添加するのが好ましく、この場合、沃素の含有量は、電解質組成物全体に対して0.1〜20質量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
電解液電荷輸送層に電解液を使用する場合、電解液は電解質、溶媒及び添加物から構成されることが好ましい。電解質は、沃素と沃化物の組合せ(沃化物としては、LiI、NaI、KI、CsI、CaI2等の金属沃化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等4級アンモニウム化合物の沃素塩等)、臭素と臭化物の組合せ(臭化物としては、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2等の金属臭化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等4級アンモニウム化合物の臭素塩等)の他、フェロシアン酸塩、フェリシアン酸塩やフェロセン・フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール、アルキルジスルフィド等の硫黄化合物、ビオロゲン色素、ハイドロキノン、キノン等を用いることができる。この中でも沃素とLiIやピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等4級アンモニウム化合物の沃素塩を組み合わせた電解質が好ましい。上述の電解質は混合して用いてもよい。
好ましい電解質濃度は0.1〜10モルであり、更に好ましくは0.2〜4モルである。又、電解液に沃素を添加する場合の好ましい沃素の添加濃度は0.01〜0.5モルである。
電解質に使用する溶媒は、粘度が低く、イオン易動度を向上したり、又は誘電率が高く有効キャリアー濃度を向上したりして、優れたイオン伝導性を発現できる化合物であることが望ましい。このような溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物;3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物;ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物;エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類;メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物;ジメチルスルホキシド、スルホラン等、非プロトン極性物質、水等が挙げられ、これらを混合して用いることもできる。
又、ポリマーの架橋反応により電解質をゲル化させる場合、架橋可能な反応性基を含有するポリマー及び架橋剤を併用することが望ましい。この場合、好ましい架橋可能な反応性基は、アミノ基、含窒素複素環(ピリジン、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン等の各環)であり、好ましい架橋剤は、窒素原子に対して求電子反応可能な2官能以上の試薬、例えばハロゲン化アルキル類、ハロゲン化アラルキル類、スルホン酸エステル類、酸無水物、酸クロライド、イソシアネート化合物等である。
電荷輸送層の形成方法に関しては二通りの方法が考えられる。一つは、感光層の上に先に対極を貼り合わせておき、その間隙に液状の電荷輸送層を挟み込む方法である。もう一つは、感光層上に直接、電荷輸送層を付与する方法で、対極はその後付与する。本発明においては、特に制約はなく、何れの方法でもよい。前者の場合、電荷輸送層の挟込み方法として、浸漬等による毛管現象を利用する常圧プロセス、又は常圧より低い圧力にして間隙の気相を液相に置換する低圧プロセスを利用できる。
感光層上に直接、電荷輸送層を付与する場合、湿式の電荷輸送層においては、未乾燥のまま対極を付与し、エッジ部の液漏洩防止措置を施すことになる。又、ゲル電解質の場合には湿式で塗布して重合等の方法により固体化する方法があり、その場合には、乾燥、固定化した後に対極を付与することもできる。電解液の他、湿式有機正孔輸送材料やゲル電解質を付与する方法としては、前述の半導体ナノ粒子層や色素の付与と同様の方法を利用できる。固体電解質や固体の正孔輸送材料の場合には、真空蒸着法やCVD法等のドライ成膜処理で電荷輸送層を形成し、その後対極を付与することもできる。
有機正孔輸送材料は、真空蒸着法,キャスト法,塗布法,スピンコート法、浸漬法、電解重合法、光電解重合法等の手法により電極内部に導入することができる。無機固体化合物の場合も、キャスト法,塗布法,スピンコート法、浸漬法、電解析出法、無電解鍍金法等の手法により電極内部に導入することができる。本発明において、正孔輸送材料として、1価の銅化合物を含有させる場合、電解鍍金法もしくは無電解鍍金法を用いることが好ましい。
(電荷輸送層中の隔離層)
導電層と対極が接触して短絡故障を起こすのを避けるために、電気絶縁性の隔離層を設けることが好ましい。正極と負極の間に、これら電極間の短絡を防止するための隔離層が設けられている。このような隔離層としては、通常、正極負極間のイオンの透過性を確保するために、多数の微細孔を有する多孔質フィルムが用いられる。このような隔離層として、従来、超高分子量ポリオレフィン樹脂を、必要に応じてその他のポリオレフィン樹脂と共に、溶媒中で加熱して溶解させ、これをゲル状のシートに成形して、このシート状成形物を延伸処理し、この延伸の前後に脱溶媒処理を行ってシート状成形物中に残存する溶媒を除去することにより、多孔質フィルムを製造する方法が種々提案されている。
このようにして得られた多孔質フィルムは高い機械的強度を有するが、高イオン透過性を維持するためには、薄膜化及び高空孔率化が重要である。多孔質層は充填剤を含有したポリオレフィン系樹脂から成るフィルム又はシートを延伸させることにより形成できる。該充填剤としては、無機系及び有機系の何れも使用できる。無機系充填剤の例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の塩化物;酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカなどの酸化物の他、タルク、クレー、マイカ等の珪酸塩等が挙げられる。これらの充填剤は単独で、又は2種以上をブレンドして用いることができ、更に、その他の機能や特性を付与するため、必要に応じて架橋させたり、表面処理を施すことも可能である。該充填剤の大きさ(平均粒径)としては100μm以下(1nm〜100μm程度)、好ましくは10〜50μmのものが用いられる。粒径が小さくなると充填剤同士の凝集による分散性不良が延伸むらを引き起こすと共に、充填剤の比表面積が大きくなるため、ポリオレフィン樹脂/充填剤界面の接触面積が大きくなり、延伸による界面剥離が困難となり易い。一方、粒径が大きくなるとフィルムを薄くすることが困難となるのに加え、孔径が大きくなるためにフィルムの機械的強度が極端に劣るという欠点がある。
充填剤の形状に関して特に制限はないが、不定形よりも定形、特に球状、更には真球状であることが好ましい。尚、ポリオレフィン系樹脂に添加される充填剤としては、取扱い易さやコスト面から炭酸カルシウムが好適に用いられている。しかし、一般に充填剤として用いられている炭酸カルシウムは、粉砕・分級により得られるため不定形である。又、分級を繰返すことにより粒度分布を狭くしたものや再結晶法などによって球状や立方体に近い形状にしたものも市販されてはいるが、1μm以下の微粒径のものが多く、一般的に可成り高価である。充填剤を含有するポリオレフィン系樹脂を延伸することによって多孔化させる方法では、該充填剤の大きさ(粒径)や分布が、形成される孔の大きさ(孔径)や分布に反映される。従って、不定形で粒度分布の広い充填剤を用いると形成される孔の孔径分布も広くなる。例えば、ポリオレフィン系樹脂の任意の位置に粒径の大きな充填剤と小さな充填剤が近接していると仮定する。該シートを延伸させると、その応力はまず大粒径側の樹脂/充填剤界面に作用して孔が形成され、次いで小粒径側の孔が形成されると考えられるので、小粒径側は効率的な孔形成が為されないということになる。これに対して定形、特に粒度分布の狭い球状充填剤を用いると、特願平11−63949号に記載されるように、孔径分布の狭い多孔質フィルムを得ることができる。又、これらの充填剤は、多孔質フィルムにそのまま残存させても何ら問題はないが、必要に応じて除去することも可能である。これら無機系充填剤を除去する方法として、例えば炭酸カルシウムの場合、塩酸や硫酸などによる酸処理を施す方法が挙げられる。塩化ナトリウムや塩化カリウムのようなアルカリ金属塩の場合、水や温水で除去が可能であり、細孔もナノサイズが可能で有用である。
(対極導電層)
対極導電層と支持基板から構成されていてもよい。対極導電層に用いる導電材としては、金属(金、銀、銅、アルミニウム等)、炭素、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン又は導電性金属酸化物(インジウム・錫複合酸化物、弗素ドープ酸化錫等)が挙げられる。この中でも、アルミニウム、マグネシウムを対極層として好ましく使用することができる。対極の好ましい支持基板の例はガラス又はプラスチックであり、これに上記の導電材料を塗布又は蒸着して用いる。対極導電層の厚さは特に制限されないが、2nm〜10μmが好ましい。対極層の表面抵抗は低いほど良い。好ましい表面抵抗の範囲は700Ω/□以下であり、更に好ましくは30Ω/□以下である。
導電性支持体と対極の何れか一方又は両方から光を照射してよいので、感光層に光が到達するためには、導電性支持体と対極の少なくとも一方が実質的に透明であればよい。発電効率の向上の観点からは、導電性支持体を透明にして、光を導電性支持体側から入射させるのが好ましい。この場合、対極は光を反射する性質を有することが好ましい。このような対極としては、金属又は導電性の酸化物を蒸着したガラス又はプラスチック、あるいは金属薄膜を使用できる。
対極は、電荷輸送層上に直接導電材を塗布、鍍金又は蒸着(PVD、CVD)するか、導電層を有する基板の導電層側を貼り付ければよい。又、導電性支持体の場合と同様に、特に対極が透明の場合には、対極の抵抗を下げる目的で金属リードを用いるのが好ましい。尚、好ましい金属リードの材質及び設置方法、金属リード設置による入射光量の低下等は導電性支持体の場合と同じである。
その他の層対極と導電性支持体の短絡を防止するため、予め導電性支持体と感光層の間に緻密な半導体の薄膜層を下塗り層として塗設しておくことが好ましく、電荷輸送層に電子輸送材料や正孔輸送材料を用いる場合に特に有効である。下塗り層として好ましいのは、TiO2、SnO2、ZnO、Nb25であり、更に好ましくはTiO2である。電極として作用する導電性支持体と対極の一方又は両方の外側表面、導電層と基板の間又は基板の中間に、保護層、反射防止層等の機能性層を設けてもよい。これらの機能性層の形成には、その材質に応じて塗布法、蒸着法、貼付け法等を用いることができる。光電変換素子の内部構造は、目的に合わせて様々な形態が可能であるが、大きく二つに分ければ、両面から光の入射が可能な構造と、片面からのみ可能な構造である。
導電性支持体及び対極にリードを介して接続される外部回路自体は、公知のものでよい。本発明の光電変換素子を光電変換素子に適用する場合、そのセル内部の構造は基本的に上述した光電変換素子の構造と同じである。又、本発明の色素増感型光電変換素子は、従来の光電変換素子モジュールと基本的には同様のモジュール構造を採り得る。光電変換素子モジュールは、一般的には、金属、セラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造を採るが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持基板側から光を取り込む構造とすることも可能である。例えば、アモルファスシリコン太陽電池等で用いられる基板一体型モジュール構造等が知られており、本発明の色素増感型光電変換素子も使用目的や使用場所及び環境により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。尚、特に断りない限り、実施例中の「%」は「質量%」を示す。
以下の手順で光電変換素子を作製した。
(二酸化チタン分散液の調製)
アナターゼ型ナノ粒子が100%の酸化チタン分散物(pH=0.9)10gに分子量20、000のPEG(ポリエチレングリコール)0.20gを添加し、十分に溶解、分散して分散液とした。
〈色素を吸着したTiO2電極の作製〉
比較導電層:弗素をドープした酸化錫をコーティングした導電性PEN(面積抵抗10Ω/□,25mm×25mm)の導電面側に二酸化チタン層(膜厚80nm)を形成した。この基板の一部(周囲の端から3mm)に粘着テープを貼ってスペーサーとし、この上にテフロン(R)棒を用いて上記の二酸化チタン分散液を塗布した。塗布後、粘着テープを剥離し、室温で30分間風乾した。次に、この塗布済みPENを乾燥箱に入れ、空気中180℃にて2分間加熱した。PENを取り出し、室温にまで冷却した後、比較色素として特開2003−152208号の実施例1の無置換フタロシアニン色素ガリウム錯体の脱水エタノール溶液(3×10-4モル/L)に60℃で2時間浸漬してPEN上の二酸化チタンに吸着させた。前記色素吸着済み電極を脱水アセトニトリルで洗浄した後、自然乾燥し、25mm×25mm角に切断加工し、中心部10mm×10mm(受光部分)を残して下塗り層及び半導体層を除去して電極aを得た。このようにして得られた感光層(色素が吸着した二酸化チタン層)の塗布量は約5.0g/m2であった。
本発明の導電層:比較導電層と同様に作製したが、ここでは、例示した本発明の色素を使用した。二酸化チタンの組成は表1に示した。又、酸化錫のドーピング材料として表1記載の如く弗素イオン、インジウム、アンチモン、燐を、それぞれドープした導電層も作製した。
〈電荷輸送層の形成〉
電荷輸送層は下記塗布工程により作製した。
(塗布工程)
導電層面露出部分及び受光部の周辺1mm幅を保護し、100℃に過熱した加熱板に載せて2分間放置した。溶融塩及びカーボンナノチューブ(平均直径20nm、平均長さ100nm)を予め平均粒子径0.5mmのボールミルで混練し、アセトニトリル溶液分散し、(表1記載のイミダゾリウム塩3.2%)0.2mlを10分かけて、アセトニトリルを揮発させながらゆっくり導電層に加え、更に沃素1gを加え、塗布後、2分間熱板上に放置して正孔輸送層を形成した。電荷輸送層は導電層の半導体ナノ粒子により形成されている多孔膜中にほぼ浸透していることが断面SEMより確認できた。
〈隔離層のある電荷輸送層の作製〉
作製した電荷輸送層に、更に、10nmの細孔のある暑さ12μmのポリエチレン膜をラミネートした上に、上記と同様に同種、同量の溶融塩をアセトニトリル溶液に溶解し0.2mlを10分程度かけて、アセトニトリルを揮発させながらゆっくり導電層に加え、塗布後、2分間加熱板上に放置して電荷輸送層を形成した。
〈光電変換素子の作製〉
上記のように電荷輸送層を形成した比較用導電層と本発明の導電層のそれぞれと、同サイズのアルミニウム蒸着PEN(アルミニウム層の膜厚=10nm,PEN膜厚=200μm)とを重ね合わせた(電極と電荷輸送層との組合せは表1の通り)。受光部以外の重ね合せ部分には、ポリ塩化ビニリデンの延伸フイルム(25μm厚み)を挟み、125℃で30秒圧着・加熱した。更に、重ね合せ縁部分は、エポキシ樹脂系のシール剤を用いてシールを施した。
《光電変換効率の測定》
600Wのキセノンランプ(東芝製)の光を分光フィルターを通すことにより模擬太陽光を発生させた。この光の強度は200mW/cm2であった。模擬太陽光を照射し、前述の光素子の導電性ガラスと対極層間に発生した電気を電流電圧測定装置にて測定した。短絡電流を表1に記載した。更に、光電変換素子を遮光、常温(25±5℃)で大気中に24時間放置した後、同様にして測定を行った。経時後の短絡電流を表1に記載した。尚、表中の「経時前」は、光電変換素子を作製した後、経時させてない状態を意味する。
《可視光透過率の測定》
400〜700nmまで積分透過率を測定した。
結果を併せて表1に示す。
Figure 2005093307
表1より、本発明のカーボンナノチューブ電荷輸送層に用いた本発明の光電変換素子は、比較例に比べ経時後の短絡電流が大きく優位であることが判る。又、本発明の半導体ナノ粒子にアナターゼ型酸化チタンを、導電層に3価又は5価の金属がドープされている酸化錫を、色素としてルテニウム金属錯体色素、フタロシアニン色素又は赤外ポリメチン色素を使用した光電変換素子は、短絡電流を大きくすることができ、経時特性に優れことが判る。

Claims (5)

  1. 導電層、色素により増感された半導体ナノ粒子層、電荷輸送層及び対極を有する光電変換素子において、該電荷輸送層中にカーボンナノチューブ又はカーボンナノホーンを含有することを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記電荷輸送層の溶融塩が複素環型オニウム塩であり、かつ該電荷輸送層中に多孔性の隔離層を設けたことを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 前記半導体ナノ粒子がアナターゼ型酸化チタンであることを特徴とする請求項1又は2記載の光電変換素子。
  4. 前記導電層が3価又は5価の金属原子がドープされている酸化錫又は金属アルミニウムを主成分とすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の光電変換素子。
  5. 前記色素がルテニウム金属錯体、金属フタロシアン色素、ポリメチン色素から選ばれることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の光電変換素子。
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