JP2016516874A - 高粘性ポリアミドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、固相後縮合の前及び/又はその間に水溶液をポリアミドに吹き付けることによるポリアミドの合成方法に関する。この水溶液は、リン酸、リン酸の完全に中和された塩、リン酸の部分的に中和された塩及びこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1つの第1の化合物、及び酸、無水物、ラクトン、アンモニア、アミン及びこれらの混合物からなる群から選択される、第2の化合物を有するが、ただし第2の化合物はリン酸ではなくかつリン酸無水物でもない。吹き付けは、水の沸騰温度よりも低い温度で行われる。本発明による方法により製造可能なポリアミドは、特に、シート、モノフィラメント、繊維、糸又は繊維布の製造のために使用することができる。

Description

本発明は、高粘性ポリアミドを合成する方法、この方法により製造可能なポリアミド及びその使用に関する。
先行技術
ポリアミドは、世界中で大規模に製造されるポリマーに属し、かつ主要な利用範囲のシート、繊維及び原材料の他に多数の他の使用目的にも利用される。ポリアミドの中でも、このポリアミド6(ポリカプロラクタム)は約57%の割合で最も多く製造されるポリマーである。ポリアミド6を製造するための典型的な方法は、ε−カプロラクタムの加水分解重合であり、この加水分解重合はいまだに工業的に極めて大きな意味がある。このように、他の重要なポリアミドは、開環重合によって製造される。慣用の加水分解による製造方法は、例えばウルマンス・エンサイクロペディア・オブ・インダストリアル・ケミストリー(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry)、オンライン版2003年3月15日、28章、第552〜553頁、及びプラスチックハンドブック、3/4 工業的熱可塑性プラスチック(Kunststoffhandbuch, 3/4 Technische Thermoplaste):ポリアミド、Carl Hanser Verlag, 1998, Muenchen、第42〜47頁及び第65〜70頁に記載されている。
例えば脂肪族の及び部分芳香族のポリアミドを製造するために使用する他の重要な方法は、少なくとも1種のジアミンと、少なくとも1種のジカルボン酸と、任意の他のモノマー成分、例えばラクタム、ω−アミノ酸、モノアミン、モノカルボン酸等からなる水性の塩溶液の製造から始まる。この塩溶液の形成に引き続き、液状の水相中でのオリゴマー化が行われる。目指される分子量増加のために、更なるプロセスの進行において反応温度を高め、水を除去する。
多くの用途のために、例えば包装用のフレキシブルなシートを製造するために、比較的高分子量のポリアミドが必要であり、このようなポリアミドは、加水分解重合によるだけでは達成されない。ポリアミドの分子量若しくは粘度を高めるために、第1の重合及び一般にこうして得られたプレポリマーの抽出及び乾燥による後処理に引き続いて、後縮合を実施することは公知である。この場合、ポリアミドは好ましくは固相の形で存在する(固相後重合、固相縮合)。このために、ポリアミド顆粒を、このポリアミドの融点よりも低い温度で熱処理することができ、その際に特に重縮合が進行する。これにより、分子量の増加が生じ、それによりポリアミドの粘度数が向上する。
加工安定性のポリアミド、つまり、例えばシート、モノフィラメント、繊維又は他の製品に溶融加工する間に粘度低下の抑制並びに解重合の低い傾向及びモノマー、例えばε−カプロラクタムの遊離の低い傾向により優れているポリアミドについての需要がある。このポリアミドは、特にシートの製造の際に、過酷な加工条件に曝される。
ポリアミド、例えばポリアミド6及びポリアミド666からなるフレキシブルな包装用のフィルムは、溶融押出によりフラットフィルム(フラットダイにより)としてもインフレートフィルム(リングダイにより)としても製造することができ、この場合、装置サイズ及び処理量に依存してポリアミド溶融液に高い剪断力がかかる。この好ましく使用されるポリアミドは、高い粘度を有し(約3.3〜5.0の、96%の硫酸中での相対粘度RV)かつ分子量低下に対して敏感である。これは、一方で、モノマーとポリマーとが化学平衡状態にあり、従って加工条件下で重合方向とは逆の反応も進行することに起因し、他方で熱分解にも起因する。両方の場合に、モノマー、特にε−カプロラクタムが形成され、これはガス状で周囲環境に漏れ出すか又は冷却された装置部材に沈着物として沈積する。特にフラットフィルム装置での高度の吸引システムにもかかわらず、ダイ沈着物又はチルロール沈着物が生じ、この沈着物は、所定の耐用時間の後に不純物として生産されたフィルムを汚染し、クリーニングのための停止が必要となる。このクリーニングのための停止はフィルム製造を中断し、完成品の不十分な収率を引き起こす。高粘性のポリアミドの熱分解は、更に平均鎖長の低下を引き起こす。このプロセスは、既に説明したように、過酷な加工条件で、例えば高い加工温度で増強され、従ってシートの製造のための装置の処理量は制限される。
安定な融液粘度を有する高粘性のポリアミドを製造するために、多様な方法が提案された。固相後縮合は所定のリン酸又はリン酸塩の添加により著しく促進することができる。この方法の欠点は、重合反応が後続する加工工程、例えば押出の際にも進行することである。
DE 1 142 696 A1からは、リン化合物とアルカンカルボン酸、アルカンジカルボン酸又はこれらの塩との組合せが、これらをニーダー又はスクリュー機械によってポリアミドと混合する場合に、ポリアミドの融液粘度を好ましく安定化することは公知である。ただし、このニーダー又はスクリュー機械は、ポリアミド合成の場合に高コストの要因である。
KR 2002-0041589Aは、ジカルボン酸及びリン化合物が、モノマー又はプレポリマーに添加される場合に、ポリアミドの熱安定性を高めることを記載している。ただし、これは、引き続く抽出の際に塩の析出を引き起こす。
DD 274 823 A1から、低粘性又は中粘性ポリアミドの水蒸気−触媒混合物を用いた後重縮合による高粘性ポリアミドの製造方法は公知である。触媒として、リン酸又はその塩が使用される。例えば、ポリアミド6顆粒を、リン酸又はリン酸水素ナトリウムで蒸気雰囲気中で処理することが記載されている。この方法は、確かに、個別のタンブル乾燥器中での不連続的方法様式及び蒸気相中での30分間の処理による顆粒の滞留時間の延長を必要とする。更に、室温でタンブル乾燥器中でのリン酸水溶液の混合により、不均一な溶液粘度を有する生成物が生じることが記載されている。この生成物から製造されたシートは多くの小斑点を有する。
WO 2012/031950 A1は、加工安定性のポリアミドの製造方法を記載していて、この場合、ポリアミドを、固相後縮合の間にキャリアガスと、水と、酸、無水物又はラクトンから選択される第1の成分a)と、アンモニア又はアミンから選択される第2の成分b)とを含むガスで処理する。具体的には、これらの添加物をキャリアガス流中で霧化し、これらの添加物を含むガスをポリアミド床に導通させることが記載されている。この方法は、過酷な加工条件でも僅かな粘度低下及びモノマーの生成及び遊離が僅かであることを特徴とするポリアミドの製造を可能にする。しかしながら、まだ改善の余地がある、というのも、ガスを流通させる顆粒に液滴が急速に析出するためである。従って、生産規模の装置の場合には、添加物は顆粒床中で均一に分配されない。
US 5,234,644は、一方では高い分子量を有しかつ他方では未架橋であるポリアミドの製造方法を記載する。この方法の場合に、ポリアミドを、固相後縮合の前に、触媒である無機リン酸化合物で含浸する。無機リン酸化合物の他に、ポリアミドの分子量の安定化に寄与する他の成分は使用されない。
本発明の基礎となる課題は、上述の欠点が解消された、ポリアミドを製造する改善された方法を提供することである。特に、この方法により、加工安定性のポリアミドを提供することが可能となるべきである。このポリアミドは、好ましくは高い粘度及び低い残留モノマー含有率により特徴付けられる。例えばシート押出の場合のような過酷な加工条件下で、添加物の添加によって大きな粘度上昇も、大きな粘度低下も生じるべきではない。加工時のモノマーの遊離も回避されるか又は少なくとも抑制されるべきである。
意外にも、ポリアミドプレポリマーを固相後縮合に供し、かつこのポリアミドプレポリマーを固相後縮合の前及び/又は固相後縮合の間に、第1の成分としてリン酸又はその塩を有しかつ第2の成分としてキャッピング剤(Verkappungsmittel)を有する組成物と接触させる場合に、上記課題は解消されることが見出された。
発明の概要
従って、本発明の主題は、ポリアミドプレポリマーの固相後重合を含むポリアミドの製造方法であり、この場合、ポリアミドプレポリマーを、固相後重合の前及び/又は固相後重合の間に、少なくとも次の成分:
A) リン酸、完全に中和されたリン酸の塩、部分的に中和されたリン酸の塩及びこれらの混合物から選択される、少なくとも1種の第1の化合物、及び
B) 酸、無水物、ラクトン、アンモニア、アミン及びこれらの混合物から選択される、A)とは異なる、少なくとも1種の第2の化合物、ただしこの第2の化合物はリン酸無水物ではない、
を有する水性組成物と接触させ、かつ、このポリアミドプレポリマーと水性組成物との接触は、この水性組成物が液状である温度及び圧力で行う。
好ましい実施態様は、プレポリマーを製造するために、
a) 少なくとも1種のジカルボン酸と少なくとも1種のジアミンとの塩、ラクタム、ω−アミノ酸、アミノカルボン酸ニトリル及びこれらの混合物から選択される、ポリアミド形成のために適した少なくとも1種の成分を含む水性組成物を準備し、
b) 工程a)で準備された組成物を、水の存在下で、高めた温度での重合において反応させてポリアミドプレポリマーを得て、
c) 工程b)で得られたプレポリマーを成形して、ポリアミド粒子を得て、
d) 場合により、工程c)で得られたポリアミド粒子を後処理し、
e) 工程c)又は工程d)で得られたポリアミド粒子を固相後重合のために使用する
方法である。
好ましい実施態様の場合に、この水性組成物を、ポリアミドプレポリマーに吹き付ける。この実施態様の場合に、水性組成物の吹き付けを、特に連続的に行う。
本発明の他の主題は、上述の及び後述の方法によって得られるポリアミド組成物である。このポリアミド組成物は、得られたポリアミドへの少なくとも1種の第1の化合物A)と少なくとも1種の第2の化合物B)との特別な添加により特徴付けられる。この組成物は傑出した加工安定性を有する。この「添加」の概念は、この場合に広く解釈される。よって、本発明によるポリアミド組成物は、成分A)及び/又はB)を、変化していない形でも、固相後重合で形成される反応生成物の形でも含むことができる。
本発明の他の主題は、上述及び後述の方法により得られるポリアミド組成物の、特にシート、モノフィラメント、繊維、糸又は繊維布の製造のための使用である。
発明の詳細な記載
「固相後重合」とは、一般に、ポリアミドのガラス転移温度を越え、かつこの溶融温度より低い温度範囲内での分子量を高めるための縮合反応であると解釈される。この温度範囲内では、ポリアミドの不所望な熱分解を十分に避けることができる。
プレポリマーは、本発明の意味範囲で、分子量を高めつつ縮合反応を可能とする相補的な官能基を有するポリマーの化合物を含む組成物を表す。
ポリアミドの名称は、本発明の範囲内では、部分的に専門分野で通常の省略記号が使用され、この省略記号は、文字PA並びにそれに続く数字及び文字からなる。この省略記号のいくつかは、DIN EN ISO 1043-1で規格化されている。H2N−(CH2x−COOHのタイプのアミノカルボン酸又は相応するラクタムから誘導されるポリアミドは、PA Zで表され、この場合、Zはモノマー中の炭素原子の数を表す。よって、例えばPA6は、ε−カプロラクタム又はω−アミノカプロン酸のポリマーを表す。H2N−(CH2x−NH2及びHOOC−(CH2y−COOHのタイプのジアミン及びジカルボン酸から誘導されるポリアミドは、PA Z1Z2で表され、この場合、Z1はジアミン中の炭素原子の数を表し、Z2はジカルボン酸中の炭素原子の数を表す。コポリアミドの名称については、存在するモノマーから、可能なホモポリアミドの組合せが形成されかつ次いで互いに連結される。よって、例えばPA66/610は、ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸及びセバシン酸からのコポリアミドである。本発明により使用される、芳香族基又は脂環式基を有するモノマーについて、次の文字記号が使用される:
T=テレフタル酸、I=イソフタル酸、MXDA=m−キシリレンジアミン、IPDA=イソホロンジアミン、
Figure 2016516874
以後、「C1〜C20−アルキル」の表現は、非置換の直鎖及び分枝鎖のC1〜C20−アルキル基を含む。好ましくは、直鎖又は分枝鎖のC1〜C10−アルキル基、特に好ましくはC1〜C8−アルキル基、特に全く好ましくはC1〜C6−アルキル基である。C1〜C10−アルキル基の例は、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル(1,1−ジメチルエチル)、n−ペンチル、2−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルヘプチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等である。
「C2〜C10−アルキレン」の表現は、本発明の範囲内で、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルカンジイル基を表す。これには、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2−CH2−)、n−プロピレン(−CH2−CH2−CH2−)、イソプロピレン(−CH2−CH(CH3)−)等が挙げられる。同様に「C2〜C6−アルケニレン」の表現は、1〜6個の炭素原子を有しかつ1つの二重結合を有する、直鎖又は分枝鎖のアルケンジイル基を表す。「C2〜C6−アルキニレン」の表現は、1〜6個の炭素原子を有しかつ1つの三重結合を有する、直鎖又は分枝鎖のアルキンジイル基を表す。
「C3〜C8−シクロアルキル」の表現は、本発明の意味範囲で、単環の、二環の又は三環の炭化水素基を含む。これには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロドデシル、シクロペンタデシル、ノルボルニル又はアダマンチルが挙げられる。
「アリール」の表現は、本発明の意味範囲で、単環の又は多環の芳香族炭化水素基を有する。これは、好ましくは6〜20個の環原子、特に好ましくは6〜14個の環原子、殊に6〜10個の環原子を有する。アリールは、特に好ましくは、フェニル、ナフチル、インデニル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、ナフタセニル、クリセニル、ピレニル、コロネニル、ペリレニル等である。特に、アリールは、フェニル又はナフチルを表す。
「C7〜C20−アリールアルキル」の表現は、アリール置換されたアルキル基を表す。この場合、アリールは、好ましくは上述のように定義されている。好ましくは、アリールは、フェニル又はナフチルを表す。このアルキル基は、上述に定義されたように、好ましくはC1〜C4−アルキルである。C7〜C20−アリールアルキルの例は、ベンジル,1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−メチル−1−フェニル−エチル、4−フェニルブチル、2,2−ジメチル−2−フェニルエチル、特にベンジルである。
「C8〜C20−アルキルアリールアルキル」の表現は、アリール置換アルキル基であり、この場合アリール基自体がアルキルにより置換されている。適切なアリール置換アルキル基は、上述のC7〜C20−アリールアルキルである。アリールのアルキル基は、好ましくは、上述に定義されたようにC1〜C4−アルキル基から選択される。C8〜C20−アルキルアリールアルキルの例は、2−メチルベンジル及び2−メチルフェニルエチルである。
本発明により製造されたポリアミドは、高い粘度により特徴付けられる。このポリアミドの粘度は、例えば粘度数として又は相対粘度として示すことができる。
粘度数(シュタウディンガー関数、VZ、VN又はJで示される)は、VZ=1/c×(η−ηs)/ηsとして定義される。この粘度数は、ポリアミドの平均分子量に直接関連づけられ、プラスチックの加工性に関する情報を提供する。粘度数の決定は、EN ISO 307により、ウッベローデ粘度計を用いて行うことができる。
相対粘度(RV)は、本発明の範囲内で、25℃で、96質量%のH2SO4の溶液として硫酸100ml中のポリアミド1.0gの濃度で決定される。この相対粘度の決定は、EN ISO 307に準拠する。
本発明により製造されたポリアミドは、好ましくは、195〜321ml/g、特に好ましくは218〜248ml/gの粘度数を有する。
本発明により製造されたポリアミドの相対粘度は、好ましくは33〜50、特に好ましくは36〜40である。
本発明により使用された第1の成分A)は、ポリアミドの後縮合の場合に重合触媒として機能することができる。
本発明により使用された第2の成分B)は、キャップ剤(ブロック剤、エンドキャップ剤(Endcapper))として機能することができる。このキャップ剤とは、本発明の範囲内で、固相重合の条件下で、ポリアミドプレポリマーの相補的な反応性基と反応することができる、少なくとも1つの基を有する化合物であると解釈される。例えば、カルボン酸基又は無水物基を有する成分Bは、プレポリマーのアミノ末端基と、アミド生成下で反応することができる。
好ましくはこの成分Bは、この成分Bと反応することができる、プレポリマーの反応性基の全てとは反応しない量で使用される。
成分Bの量は、好ましくは、プレポリマーの反応性基、つまりアミノ末端基(AEG)とカルボキシル末端基(CEG)の合計が完全にはキャップされないように選択される。
成分B対プレポリマーの反応性基、つまりアミノ末端基(AEG)とカルボキシル末端基(CEG)の合計のモル比は、好ましくは1:50〜1:5、特に好ましくは1:30〜1:6、殊に1:15〜1:7である。
第1の好ましい実施態様の場合に、この成分Bは、酸、無水物又はラクトンから選択される。
酸、無水物又はラクトンから選択される成分B対プレポリマーのアミノ末端基(AEG)のモル比は、好ましくは1:50〜1:5、特に好ましくは1:30〜1:6、殊に1:15〜1:7である。
第2の好ましい実施態様の場合に、成分Bは、アミン又はアンモニアから選択される。
アミン又はアンモニアから選択される成分B対プレポリマーのカルボキシル末端基(CEG)のモル比は、好ましくは1:50〜1:5、特に好ましくは1:30〜1:6、殊に1:15〜1:7である。
酸、無水物又はラクトン又はこれらの混合物を成分B)として使用することにより、得られたポリアミドのアミノ末端基(AEG)の低減を達成することができる。アンモニア又はアミン又はこれらの混合物を成分B)として使用することにより、カルボキシル末端基(CEG)の低減を達成することができる。
本発明による方法により得られるポリアミドは、好ましくはポリマー1kg当たり30meq以下、特に好ましくはポリマー1kg当たり20meq以下のアミノ末端基(AEG)の濃度を有する。
本発明による方法により得られるポリアミドは、好ましくはポリマー1kg当たり60meq以下、特に好ましくはポリマー1kg当たり40meq以下のカルボキシル末端基(CEG)の濃度を有する。
好ましい実施態様の場合に、ポリアミドプレポリマーと水性組成物との接触は、この水性組成物が液体である温度及び圧力で行われる。従って、この接触は、処理条件下で水の沸騰温度より低い温度で行われる。この接触が常圧で行われる場合には、この温度は100℃未満である。この接触がより高い圧力又はより低い圧力でそれぞれ行われる場合、相応してそれぞれより低い最大温度で又はより高い最大温度で行われる。引き続く後重合は、次いで異なる圧力条件及び/又は異なる温度条件で行うことができる。この後重合の場合に、反応区域中の温度は、好ましくは120〜185℃、特に好ましくは130〜180℃の範囲内である。この後重合の場合に、反応区域中の圧力は、通常では1mbar〜1.5bar、特に好ましくは500mbar〜1.3barの範囲内である。
ポリアミドは、好ましくは、PA6、PA11、PA12、PA46、PA66、PA666、PA69、PA610、PA612、PA96、PA99、PA910、PA912、PA1212、PA6T、PA9T、PA10T、PA12T、PA6I、PA9I、PA10I、PA12I、PA6T6I、PA MXD6、PA MACM I、PA MACM T、PA PACM I、PA PACM T及びこれらのコポリマー並びにこれらの混合物から選択される。
ポリアミドは、特に好ましくは、PA6、PA66、PA666、PA69、PA610、PA6T、PA6I/6T、PA612、PA11、PA12、PA46、PA MXD6及びこれらのコポリマー並びにこれらの混合物から選択される。
特に、ポリアミドは、PA6、PA66又はPA666であり、特に全く好ましくはPA6である。
好ましくは、成分B)は、モノカルボン酸R1−COOH、ジカルボン酸R2−(COOH)2及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種の酸を有し、R1は、水素、C1〜C10−アルキル又はフェニルを表し、R2は、化学結合、C1〜C10−アルキレン又はフェニレンを表す。
酸B)として、特に、短鎖又は長鎖の分枝した脂肪族又は芳香族モノカルボン酸が適している。R1は、好ましくは水素、フェニル、又はC1〜C8−アルキルを表す。R1は、特に好ましくは、C1〜C4−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルを表す。R1は、殊にエチル又はn−プロピルを表す。R2は、好ましくはC1〜C9−アルキレン、特に好ましくはC1〜C7−アルキレン、殊にC1〜C3−アルキレン、例えばメチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、sec−ブチレン又はtert−ブチレンを表す。特に全く好ましくは、R2は、エチレン又はn−プロピレンを表す。
この酸B)は、好ましくは、アミノ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ピバル酸、コハク酸及びこれらの混合物から選択される。この酸B)は、特に好ましくは、酢酸、プロピオン酸又はコハク酸から選択される。殊に、この酸B)はコハク酸である。
酸B)として、更に、特にホスホン酸、ホスフィン酸並びにホスホナート、例えばホスホン酸を含む有機リン化合物、例えば2−アミノエチルホスホン酸(AEPN)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、アミノ−トリス(メチレンホスホン酸)(ATMP)、エチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)(EDTMP)、テトラメチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)(TDTMP)、ヘキサメチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)(HDTMP)、ジエチレントリアミン−ペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP及び2−カルボキシエチルホスホン酸(CEPA)が適している。ホスホン酸及びジエチレントリアミン−ペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)が好ましい。
更に好ましくは、成分B)は、次の:
− 脂肪族無水物R3−C(=O)−O−C(=O)−R4、式中、R3及びR4は、相互に無関係に、C1〜C10−アルキルを表す、
− 式
Figure 2016516874
の脂環式又は芳香族無水物、式中、R5は、C2〜C6−アルキレン、C2〜C6−アルケニレン、C2〜C6−アルキニレン又は二価の、飽和の若しくは一価不飽和の若しくは二価不飽和の若しくは芳香族の環式基を表す、及び
− これらの混合物
から選択される少なくとも1種の無水物である。
好ましくは、R3及びR4は、相互に無関係に、C1〜C10−アルキル、特に好ましくはC1〜C8−アルキル、殊にC1〜C4−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルから選択され、特に全く好ましくはメチル又はエチルである。
5は、好ましくは、2〜6個のC原子、好ましくは2〜4個のC原子、特に好ましくは2〜3個のC原子を有するアルキレン、又は2〜6個のC原子、好ましくは2〜4個のC原子、特に好ましくは2個のC原子を有するアルケニレン、又は2〜6個のC原子、好ましくは2〜4個のC原子、特に好ましくは2個のC原子を有するアルキニレンを表す。無水物は、好ましくは、酢酸無水物、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、マレイン酸無水物及びフタル酸無水物から選択される。特にコハク酸無水物、グルタル酸無水物又はマレイン酸無水物が好ましく、特に全くコハク酸無水物又はグルタル酸無水物が好ましい。
ラクトンB)として、殊に、γ−ラクトン、δ−ラクトン、ε−ラクトン及びこれらの混合物が適している。ブチロラクトン、バレロラクトン及びカプロラクトンが好ましく、特にブチロラクトン、カプロラクトンが好ましく、特に全くカプロラクトンが好ましい。
アミンB)として、殊に、第1級アミンR6−NH2、第2級アミンR67−NH、第3級アミンR678−N、第4級アミンR6789−N+(X-)及びジアミン(H2N)−R10−(NH2)が適している。ここで、R6、R7、R8、R9は、相互に無関係に、C1〜C20−アルキル、好ましくはC1〜C10−アルキル、特に好ましくはC1〜C6−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル及びイソプロピル、C3〜C8−シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル、特に好ましくは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル、アリール、例えばフェニル、1−ナフチル及び2−ナフチル、C7〜C20−アルキルアリール、好ましくはC7〜C12−アルキルフェニル、例えばベンジル及びフェニルエチル、C8〜C20−アルキルアリールアルキル、好ましくはC7〜C16−アルキルフェニルアルキル、例えば2−メチルベンジル及び2−メチルフェニルエチル、特に好ましくはC7〜C12−アルキルフェニルアルキル、例えば2−メチルベンジルである。R10は、C2〜C20−アルキレン、好ましくはC2〜C8−アルキレン、特に好ましくはC2〜C6−アルキレン、特に全く好ましくはn−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン又はtert−ブチレンを表す。
-は、アニオン等価物を表す。好ましくは、X-は、ハロゲン、特にフッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物、特に好ましくは塩化物又は臭化物、特に全く好ましくはクロロである。好ましくは、アミンは、C1〜C20−アミン、特に好ましくはC1〜C8−アミン、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、2−プロピルアミン、n−ブチルアミン、prim−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、2−ペンチルアミン、3−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、2−ヘキシルアミン、3−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、2−ヘプチルアミン、3−ヘプチルアミン、4−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、2−オクチルアミン、3−オクチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロオクチルアミン、1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン、N−エチルメチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−iso−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、N−メチルプロピルアミン、N−エチルプロピルアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン及び1,4−ジアミノブタン、特に好ましくはメチルアミン、ジメチルアミン及びシクロヘキシルアミンである。
この水溶液は、好ましくは第1の化合物のリン0.25質量%〜1質量%を含有する。更に、この水溶液は、好ましくは第2の化合物0.25質量%〜1質量%を含有する。
この水溶液の吹き付けは、殊に連続的に行う。更に、この水溶液は、最大30秒、好ましくは最大10秒の時間内でポリアミドに吹き付けるのが好ましい。
好ましくは、この水溶液は、ポリアミドの表面に機械的に分配される。特に好ましくは、この機械的分配は混合部材及び分散部材、例えばパドル、螺旋、ディスク、フックを用いて行われる。特に、パドルミキサーが使用される。
製造方法
ポリアミドの準備は、好ましくは、上述のように、工程a)〜e)を有する方法により行われる。
工程a)
工程a)では、少なくとも1種のジカルボン酸と少なくとも1種のジアミンとの塩、ラクタム、ω−アミノ酸、アミノカルボン酸ニトリル及びこれらの混合物から選択される、ポリアミド形成のために適した少なくとも1種の成分を有する水性組成物を準備する。ポリアミドの製造のために使用される水性組成物は、更に、好ましくはω−アミノカルボン酸アミド、ω−アミノカルボン酸エステル、ジニトリル及びこれらの混合物から選択される、ポリアミド形成のために適した少なくとも1種のコモノマーを含有してもよい。
工程a)で準備されたモノマー混合物は、好ましくは、少なくとも1種のC5〜C12−ラクタム及び/又はこのオリゴマーを含む。このラクタムは、特に、ε−カプロラクタム、2−ピペリドン(δ−バレロラクタム)、2−ピロリドン(γ−ブチロラクタム)、カプリルラクタム、エナントラクタム、ラウリルラクタム、これらの混合物及びこれらのオリゴマーから選択される。特に好ましくは、工程a)の場合に、ε−カプロラクタムを含むモノマー混合物を準備する。殊に、工程a)の場合に、モノマー成分としてε−カプロラクタムだけを含むノマー混合物を準備する。
更に、工程a)の場合に、少なくとも1種のラクタムに加えて更に、これと共重合可能な少なくとも1種のモノマー(M)を含むモノマー混合物を準備することも可能である。
適したモノマー(M)は、ジカルボン酸、例えば脂肪族C4〜C10−α,ω−ジカルボン酸、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸及びドデカン二酸である。芳香族C8〜C20−ジカルボン酸、例えばテレフタル酸及びイソフタル酸も使用することができる。
モノマー(M)として適したジアミンは、4〜10個の炭素原子を有するα,ω−ジアミン,例えばテトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン及びデカメチレンジアミンを使用することができる。特に、ヘキサメチレンジアミンが好ましい。
モノマー(M)として適した、上述のジカルボン酸とジアミンとの塩の中で、特にアジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの塩、いわゆるAH塩が好ましい。
適したモノマー(M)はラクトンでもある。好ましいラクトンは、例えばε−カプロラクトン及び/又はγ−ブチロラクトンである。
ポリアミドの製造の際に、1種以上の鎖長調節剤、例えば脂肪族アミン又はジアミン、例えばトリアセトンジアミン、又はモノカルボン酸又はジカルボン酸、例えばプロピオン酸及び酢酸、又は芳香族カルボン酸、例えば安息香酸又はテレフタル酸を使用することができる。
本発明による方法の場合に製造されるポリアミドは、付加的に通常の添加物、例えば艶消し剤、例えば二酸化チタン、核生成剤、例えばケイ酸マグネシウム、安定剤、例えば銅(I)ハロゲン化物及びアルカリ金属ハロゲン化物、酸化防止剤、強化剤等を通常の量で含むことができる。この添加物は、一般に、加水分解重合(工程b)の前、その間又はその後に添加される。好ましくは、この添加剤は、工程b)での加水分解重合の前に添加される。
工程b)
工程a)で準備された組成物の工程b)での反応は、通常の、当業者に公知の方法によって行うことができる。この種の方法は、例えば溶融重合方法は、例えば、プラスチックハンドブック、3/4工業的熱可塑性プラスチック:ポリアミド(Kunststoff Handbuch, 3/4 Technische Thermoplaste: Polyamide)、Carl Hanser Verlag、1998、ミュンヘン(Muenchen)に記載されている。この開示に関してここで全ての範囲が参照により引用される。
特別な実施において、工程b)でラクタム含有組成物を加水分解重合で反応させる。このような方法は、例えばプラスチックハンドブック、3/4工業的熱可塑性プラスチック:ポリアミド(Kunststoff Handbuch, 3/4 Technische Thermoplaste: Polyamide)、Carl Hanser Verlag、1998、ミュンヘン(Muenchen)、第42〜47頁及び第65〜70頁に記載されている。
好ましくは、工程b)で加水分解重合のためにラクタムは水の作用下で開環される。この場合、例えば、このラクタムは少なくとも部分的に対応するアミノカルボン酸に分解され、次いでこのアミノカルボン酸は次の工程で重付加及び重縮合により更に重合される。好ましい実施態様により、工程a)でカプロラクタムを含むモノマー混合物を準備する場合、このカプロラクタムは水の作用下で少なくとも部分的に対応するアミノカルボン酸に開環され、引き続き重縮合及び重付加のもとで反応させてポリアミド6にされる。
特別な実施において、工程a)で製造されたモノマー混合物は、少なくとも1種のラクタムからなり、工程b)で、使用されるラクタムの全体の量を規準として水0.1〜4質量%の存在で加水分解重合を行う。特に、このラクタムはε−カプロラクタムである。
この工程b)での反応は、好ましくは連続的に行われる。
適切な反応器は、ポリアミドの製造のために通常の、当業者に公知の反応器である。好ましくは、工程b)での加水分解重合は、重合管又は重合管束中で行われる。特に、工程b)での加水分解重合のためには、少なくとも1つのいわゆるVK管が使用され、これは直立する管型反応器である。「VK」の略語は、この場合、「簡略化した連続式の(vereinfacht kontinuierlich)」を表す。
工程b)での加水分解重合は、一段階又は多段階(例えば二段階)で行うことができる。工程b)での反応を多段階で実施する場合、好ましくはVK管中でこれらの段階の少なくとも1つが行われる。工程b)での反応を二段階で実施する場合、好ましくは第2段階がVK管中で行われる。工程b)での反応を二段階で実施する場合、第1段階は、好ましくは加圧式前反応器中で行うことができる。
工程b)での加水分解重合は、好ましくは240〜280℃の範囲内の温度で行われる。工程b)での加水分解重合を多段階で実施する場合、個々の段階を同じ又は異なる温度及び圧力で行うことができる。管型反応器、特にVK管中で重合段階を実施する場合、この反応器は全長にわたってほぼ同じ温度を有することができる。温度勾配が、この管型反応器の少なくとも一部分の領域に存在することも可能である。異なる温度及び/又は異なる圧力で運転される2つ以上の反応区域を有する1つの反応器中で、この加水分解重合を実施することも可能である。当業者は、必要に応じて、平衡条件を考慮しながら、最適条件を選択することができる。
工程b)での加水分解重合を一段階で行う場合、重合反応器中の絶対圧力は好ましくは約1〜10bar、特に好ましくは1.01bar〜2barの範囲内にある。特に好ましくは、一段階の重合は周囲圧力で実施される。
好ましい実施の場合、工程b)での加水分解重合は二段階で実施する。いわゆる加圧工程を上流に配置し、このラクタム、特にカプロラクタムの速度を決定する分解を高めた圧力で、その他は第2の反応段階と同様の条件下で実施することにより、方法の促進を達成することができる。この第2段階は、次いで好ましくは、上述のようなVK管中で行われる。好ましくは、第1段階での絶対圧は、約1.5〜70barの範囲内、特に好ましくは2〜30barの範囲内にある。好ましくは、第2段階での絶対圧は、約0.1〜10bar、特に好ましくは0.5〜5barの範囲内にある。特に、第2段階での圧力は、周囲圧力である。
工程c)
本発明による方法の工程c)では、工程b)で得られたポリアミドプレポリマーを成形して、ポリアミド粒子を得る。
好ましくは、工程b)で得られたポリアミドプレポリマーを、まず1つ以上のストランドに成形する。このために、当業者に公知の装置を使用することができる。適した装置は、ブレーカープレート、ダイ、又はダイプレートである。好ましくは、工程b)で得られた反応生成物を流動性の状態でストランドに成形し、流動性のストランド状の反応生成物を粉砕してポリアミド粒子にする。この孔の直径は、好ましくは0.5mm〜20mm、特に好ましくは1mm〜5mm、特に全く好ましくは1.5〜3mmの範囲内にある。
好ましくは、工程c)での成形は、造粒を含む。造粒のために、工程b)で得られ、1つ以上のストランドに成形されたポリアミドプレポリマーを固化し、引き続き造粒することができる。プラスチックハンドブック、3/4工業的熱可塑性プラスチック:ポリアミド(Kunststoff Handbuch, 3/4 Technische Thermoplaste: Polyamide)、Carl Hanser Verlag、1998、ミュンヘン(Muenchen)、第68〜69頁には、適切な措置が記載されている。成形の特別な方法は水中造粒であり、これは、同様に当業者に原則として公知である。
工程d)
多くの使用目的のために、例えば包装材料用のシートを製造するために、ポリアミド中の低い残留モノマー含有率が必要である。本発明による方法の特別な実施形態の場合に、工程c)で得られたポリアミドプレポリマーは、更に加工する前に、一般にモノマー及び/又はオリゴマーの少なくとも部分的な除去が行われる。
好ましくは、工程d)での後処理は、抽出及び/又は乾燥を含む。
低分子量の成分の含有率を低減するために、工程c)で得られた粗製ポリアミド粒子の顆粒を抽出剤で抽出して、含まれるモノマー及びオリゴマーを少なくとも部分的に除去することができる。これは、頻繁に、例えばDE 25 01 348 A及びDE 27 32 328 Aに記載されているように、熱水を用いる連続的又は不連続的抽出により行われる。粗製ポリアミド6の精製のために、カプロラクタム含有水を用いた抽出(WO 99/26996 A2)又は過熱された水蒸気流中での処理(EP 0 284 986 A1)も公知である。環境保護及び経済性の理由から、抽出された成分は、特にポリアミド6の場合にカプロラクタム及び環状オリゴマーは、この方法に返送される。この抽出に引き続き、通常では抽出されたポリアミドの乾燥が行われる。
ポリアミド粒子を抽出するために適した方法及び装置は、原則として当業者に公知である。
好ましくは、工程d)中での抽出のために、水を含む又は水からなる抽出剤が使用される。好ましい実施態様の場合に、この抽出剤は水だけからなる。他の好ましい実施態様の場合に、この抽出剤は、水及びポリアミドの製造のために使用したラクタム及び/又はそのオリゴマーを含む。従って、ポリアミド6の場合に、WO 99/26996 A2に記載されているように、抽出のためにカプロラクタム含有水を使用することも可能である。環境保護及び経済性の理由から、抽出された成分は、特にポリアミド6の場合にカプロラクタム及び環状オリゴマーは、この方法に返送される。
この抽出剤の温度は、好ましくは75〜130℃、特に好ましくは85〜120℃の範囲内にある。
この抽出は、連続的又は不連続的に行うことができる。連続的な抽出が好ましい。
この抽出の際に、ポリアミド粒子と第1の抽出剤とは、並流又は向流で案内することができる。向流での抽出が好ましい。
この抽出に引き続き、通常では抽出されたポリアミドの乾燥が行われる。ポリアミドの乾燥は、原則として当業者に公知である。例えば、抽出した顆粒を、乾燥空気又は乾燥不活性ガス又はこれらの混合物と接触させることにより乾燥させることができる。好ましくは、不活性ガス、例えば窒素が、乾燥のために使用される。この抽出した顆粒を、過熱された水蒸気、又は過熱された水蒸気と、水蒸気とは異なるガス、好ましくは不活性ガスとの混合物と接触させることにより乾燥することもできる。乾燥のために、通常の乾燥器、例えば向流乾燥器、交差流乾燥器、円盤乾燥器、タンブル乾燥器、パドル乾燥器、細流式乾燥器、円錐型乾燥機、シャフト型乾燥器、流動層などを使用することができる。特別な実施は、いわゆる乾燥管中での連続的乾燥であり、この乾燥管には乾燥条件下で不活性のガスを流通させる。特別な実施の場合には、乾燥のために少なくとも1つのシャフト型乾燥機が使用される。
工程d)での乾燥及び引き続く固相後重合は、1つの工程で組み合わせることもでき、この場合、例えば、このために利用される管内で、この乾燥プロセスは一般に使用可能な管の長さの上側の3分の1で、後縮合は一般に使用可能な管の長さの下側の3分の2で、空気遮断下で行うことができる。
工程e)
この固相後縮合の場合、ポリアミドは、好ましくは、500〜900kg/m3、特に600〜800kg/m3、特に好ましくは700〜800kg/m3の嵩密度を有する顆粒として存在する。このポリアミド粒子の平均直径は、好ましくは1〜4mm、特に好ましくは1.5〜3mmである。
工程e)では、工程c)又は工程d)で得られたポリアミドを、後重合のための反応区域に供給する。この場合、ポリアミドは、固相中で後重合され、つまりこのポリアミドは熱処理され、この温度はポリアミドの融点を下回る。
この後重合を行う反応区域として適しているのは、原則として乾燥のために使用することもできる装置、例えば向流乾燥器、交差流乾燥器、円盤乾燥器、タンブル乾燥器、パドル乾燥器、細流式乾燥器、円錐型乾燥機、シャフト型乾燥機、流動層などである。好ましくは、後重合を行う反応区域として、少なくとも1つの反応器、特に好ましくは少なくとも1つの管型反応器が使用される。特別な実施の場合には、後重合のために少なくとも1つのシャフト型乾燥機が使用される。好ましくは、このシャフト型乾燥機に、後重合条件下で不活性の熱ガスを流通させる。好ましい不活性のガスは、窒素である。
加水分解により製造されたポリアミドの後重合のために適した方法は、当業者に原則として公知である。この後重合は、例えば、WO 2009153340、EP 1235671又はEP 0732351に記載されたように実施することができる。
第1の化合物及び第2の化合物を有する水溶液の添加は、本発明の場合に、この固相後縮合の前及び/又は固相後縮合の間に、又は組み合わされた乾燥管/後縮合管中で行われる。
ポリアミドプレポリマーと水性組成物との接触は、固相後重合のために使用される反応区域中で及び/又は固相重合の上流に配置された処理区域中で行うことができる。処理区域及び/又は反応区域中への水性組成物の供給は、通常の装置によって行うことができる。この水性組成物の供給のために、例えばポンプを使用することができる。特に、水性組成物の供給は、少なくとも1つのノズルによって行われる。水性組成物の計量供給は、通常の計量供給装置の使用下で行うことができる。これには、例えば、計量ポンプ、計量バルブ、定義された流量を有するノズル等が挙げられる。処理区域及び/又は反応区域中への水性組成物の供給は、1つ以上の供給箇所を介して行うことができる。この処理区域中で、ポリアミドプレポリマーを水性組成物と混合する。これは、機械的ミキサー、例えばパドルミキサーを用いて行うことができる。しかしながら、例えばポリアミドプレポリマーを重力によって次のプロセス区間に搬送し、その際それ自体が運動する場合、駆動型混合機構なしの混合も可能である。反応区域内への供給も可能である。
固相縮合の間に水性組成物を添加する場合、固相後重合が一般に明らかに長期間続く場合であっても、ポリアミドプレポリマーとの接触は、比較的短い期間で行うことができる。この後重合は、例えば連続的に塔中で数時間にわたって行われる。ここでは、水性組成物を1つ以上の供給箇所を介して顆粒に吹き付けることができる。水溶液の水は、後重合の間に蒸発する。この後重合を回分法で、例えばタンブル乾燥器中で実施する方法も可能である。ここでは、成分A及びBを溶液として後重合の開始時に添加し、タンブル運動により分配する。
この後重合は、一段階で(唯一の反応区域内で)行うことができる。この後重合は、多段階で、例えば二段階で、直列及び/又は並列に配置されていてもよい複数の反応区域中で行うこともできる。好ましくは、この後重合は一段階で実施される。
この後重合の場合に、反応区域中の温度は、好ましくは120〜185℃、特に好ましくは150〜180℃の範囲内である。
この後重合の場合に、反応区域中の圧力は、通常では1mbar〜1.5bar、特に好ましくは500mbar〜1.3barの範囲内である。
後重合の際のポリアミドの熱処理は、通常では熱交換器、例えば二重ジャケット、内部設置型熱交換器又は他の適切な装置を介して行われる。好ましい実施態様の場合に、工程e)での後重合は、少なくとも1種の不活性ガスの存在で行われる。次いで、この後重合の際のポリアミドの熱処理は、少なくとも部分的に熱い不活性ガスの使用により行うことができる。好ましくは、この後重合の間に、反応区域に熱い不活性ガスを流通させる。不活性ガスとして、例えば窒素、CO2、ヘリウム、ネオン及びアルゴン、これらの混合物が適している。窒素を使用することが適している。
工程e)での反応区域中の滞留時間は、好ましくは1時間〜100時間、特に好ましくは2時間〜60時間である。
本発明により製造された高粘度のポリアミドは、一般に、フラットダイ又リングダイを通してフラットフィルム又はインフレートフィルムにする並びに小さな直径のリングダイを通してモノフィラメントにする溶融押出の間に特に加工安定性であることが判明した。
一般に、存在する末端基(アミノ末端基とカルボキシル末端基)の非等モル比を提供するポリアミドの本発明による合成の際に、押出又は溶融時の再モノマー化率(Remonomerisierungsrate)、それと関連する粘度の低下、特に高粘度ポリアミド品質の低下並びに完成品、例えばフィルム、モノフィラメント、繊維又はカーペットにおける再生されたモノマーの含有率は低減される。アミノ末端基の数の低減は、更に、紡糸染色した繊維にとって好ましく、この場合、例えばこの繊維から製造されたカーペットの斑点発生のしやすさは明らかに低減することが判明した。
固相後縮合の間にポリアミドを処理するための本発明による方法は、一般に、後縮合工程における顆粒の必要な滞留時間にほとんど不利な影響を及ぼさないか又は不利な影響を及ぼさない。一般に、それとは反対に意外にも促進が観察される。
本発明により後縮合されたポリアミドは、特にシート、モノフィラメント、繊維、糸又は繊維布の製造のために使用できる。この場合、ポリマー鎖の短縮又は粘度の低下を引き起こす熱分解は低減し、モノマーの逆生成は減少し、並びにクリーニングのための停止回数は低下し、それにより収率は改善することができる。
本発明を、次に実施例を用いて説明する:
実施例
固相重縮合反応器は、長さ1000mm及び直径100mmの加熱可能な管からなっていた。ポリアミド6顆粒を、ゲートを介して上から供給し、スクリューを介して下から取り出した。
顆粒15kgを、成分A及びB含む溶液7kgと混合した。60分後に、液体をフリット/吸引瓶によって分離した。
この管に、顆粒5600gを充填し、170℃の熱い窒素水蒸気混合物(窒素490Nl/h及び水蒸気29.7g/h)を導通させた。2時間毎に、顆粒330gを、ゲートを介して装填し、300gをスクリューを介して取り出した。この顆粒は、予め乾燥庫中で2時間110℃に予熱し、ゲート中で2時間160℃に過熱した。この結果を、次の表1に示す。
表1
Figure 2016516874
比較例VB3は、リン成分なしでのエンドキャップ剤の唯一の使用は、シート押出の間にポリアミドの粘度の著しい低下を引き起こすことを示す。
得られた顆粒から、OCS(Witten)社の「キャストフィルムライン(Cast Film Line)」(フラットダイ120mm)中で270℃でシートを製造した。この結果を次の表2に示す。
表2
Figure 2016516874
比較例VB2及びVB5は、エンドキャップ剤なしのリン成分の使用の際に、シート押出の間にポリアミドの分子量及び粘度が著しく上昇し、これはそれぞれのシート押出機を生成物に個別に適応することが必要となることを示す。
本発明による実施例B1及びB2からは、本発明による製造されたポリアミドは加工安定性であり、つまりシート押出の間に、僅かな粘度低下並びに変化しない分子量により特徴付けられる安定な挙動を示すことが解る。

Claims (22)

  1. ポリアミドプレポリマーの固相後重合を含むポリアミドの製造方法において、前記ポリアミドプレポリマーを、前記固相後重合の前及び/又は前記固相後重合の間に、少なくとも次の成分:
    A) リン酸、リン酸の完全に中和された塩、リン酸の部分的に中和された塩及びこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の第1の化合物、及び
    B) 酸、無水物、ラクトン、アンモニア、アミン及びこれらの混合物からなる群から選択される、A)とは異なる、少なくとも1種の第2の化合物、ただし第2の化合物はリン酸無水物ではない、
    を有する水性組成物と接触させ、かつ、前記ポリアミドプレポリマーと前記水性組成物との接触は、前記水性組成物が液状である温度及び圧力で行う、ポリアミドプレポリマーの固相後重合を含むポリアミドの製造方法。
  2. 前記ポリアミドプレポリマーの製造のために、
    a) 少なくとも1種のジカルボン酸と、少なくとも1種のジアミンとからなる塩、ラクタム、ω−アミノ酸、アミノカルボン酸ニトリル及びこれらの混合物から選択される、ポリアミド形成のために適した少なくとも1種の成分を含む水性組成物を準備し、
    b) 工程a)で準備された組成物を、水の存在下で、高めた温度での重合において反応させてポリアミドプレポリマーを得て、
    c) 工程b)で得られたプレポリマーを成形して、ポリアミド粒子を得て、
    d) 場合により、工程c)で得られたポリアミド粒子を後処理し、
    e) 工程c)又は工程d)で得られたポリアミド粒子を固相後重合のために使用する、
    請求項1に記載の方法。
  3. 工程d)での後処理は、抽出及び/又は乾燥を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ポリアミドが、PA6、PA11、PA12、PA46、PA66、PA666、PA69、PA610、PA612、PA96、PA99、PA910、PA912、PA1212、PA6T、PA9T、PA10T、PA12T、PA6I、PA9I、PA10I、PA12I、PA6T6I、PA MXD6、PA MACM I、PA MACM T、PA PACM I、PA PACM T及びこれらのコポリマー並びにこれらの混合物から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記成分B)は、モノカルボン酸R1−COOH、ジカルボン酸R2−(COOH)2及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種の酸を有し、前記式中、R1は、水素、C1〜C10−アルキル又はフェニルを表し、R2は、化学結合、C1〜C10−アルキレン又はフェニレンを表す、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記成分B)は、コハク酸を有するか又はコハク酸からなる、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記成分B)は、ホスホン酸、ホスフィン酸及びホスホナートから選択される、少なくとも1種の酸を有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記成分B)は、
    − 脂肪族無水物R3−C(=O)−O−C(=O)−R4、式中、R3及びR4は、相互に無関係に、C1〜C10−アルキルを表す、
    − 式
    Figure 2016516874
    の脂環式又は芳香族無水物、式中、R5は、C2〜C6−アルキレン、C2〜C6−アルケニレン、C2〜C6−アルキニレン又は二価の、飽和の若しくは一価不飽和の若しくは多価不飽和の若しくは芳香族の環式基を表す、及び
    − これらの混合物
    から選択される少なくとも1種の無水物を有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記成分B)は、γ−ラクトン、δ−ラクトン、ε−ラクトン及びこれらの混合物から選択される、少なくとも1種のラクトンを有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記成分B)は、アンモニア、第1級アミンR6−NH2、第2級アミンR67−NH、第3級アミンR678−N、第4級アミンR6789−N+(X-)、ジアミン(H2N)−R10−(NH2)及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種のアミンを有し、前記R6、R7、R8、R9は、相互に無関係に、C1〜C20−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、アリール、C7〜C20−アリールアルキル又はC8〜C20−アルキルアリールアルキルであり、R10は、C2〜C10−アルキレンであり、X-はアニオン等価物である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記水性組成物を、ポリアミドポリマーに吹き付ける、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記水性組成物の吹き付けを連続的に行う、請求項11に記載の方法。
  13. 前記水性組成物を、最大30秒、好ましくは最大10秒の時間内で、前記ポリアミドプレポリマーと接触させる、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記水溶液を前記ポリアミドプレポリマーの表面に機械的に分配する、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記機械的分配を、混合部材及び分散部材、例えばパドル、螺旋、ディスク又はフックを用いて、特にパドルミキサーを用いて行う、請求項14に記載の方法。
  16. 前記水性組成物は、少なくとも1種のリン含有成分A)を0.25質量%〜1質量%含有する、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記水溶液は、前記成分B)を0.25質量%〜1質量%含有する、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記成分B対プレポリマーの反応性基のモル比は、1:50〜1:5である、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。
  19. 酸、無水物又はラクトンから選択される成分B対前記プレポリマーのアミノ末端基(AEG)のモル比は、1:50〜1:5である、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法。
  20. アミン又はアンモニアから選択される成分B対前記プレポリマーのカルボキシル末端基(CEG)のモル比は、1:50〜1:5である、請求項1から19までのいずれか1項に記載の方法。
  21. 請求項1から20までのいずれか1項に記載の方法により製造可能なポリアミド組成物。
  22. シート、モノフィラメント、繊維、糸又は繊維布を製造するための、請求項21に記載のポリアミド組成物の使用。
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