JP2016199226A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】排水性能の悪化を抑制しつつ、操縦安定性能を向上させる。
【解決手段】ミドル陸部5とショルダー陸部6とが形成され、車両への装着の向きが指定された空気入りタイヤ1である。車両外側に設けられた主溝の溝幅の合計Sg1は、車両内側に設けられた主溝の溝幅の合計Sg2よりも小である。外のショルダー主溝4Aは、各主溝3、4の中で最も溝幅が小さい。外側ショルダー陸部6Aは、外のショルダー主溝4Aから車両外側に3〜12mm離間した外側ショルダー副溝8が設けられることで、外側ショルダーリブ10を具る。内側ミドル陸部5Bは、内のショルダー主溝4Bから車両外側に3〜12mm離間した内側ミドル副溝9が設けられることで、内側ミドルリブ12を具える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排水性能の悪化を抑制しつつ、操縦安定性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
トレッド部に、タイヤ周方向にのびる主溝が複数本設けられることにより、主溝間及び主溝とトレッド接地端との間で区分される複数のリブを有する空気入りタイヤが知られている。このような空気入りタイヤは、主溝によって路面の水膜がスムーズに除去されるため排水性能が向上するとともに、剛性の大きいリブによって操縦安定性能が高められる。
一般に、このような空気入りタイヤについて、さらに操縦安定性能を高めるため、主溝の溝幅を小さくしてリブの剛性を一層大きくすることが有効である。しかしながら、このような方法では、主溝の溝容積が小さくなり、路面の水膜をスムーズに除去できず排水性能が悪化するという問題があった。関連する技術としては次のものがある。
特開2003−285610号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、タイヤ赤道よりも車両外側に設けられた各主溝の溝幅の合計を、タイヤ赤道よりも車両内側に設けられた各主溝の溝幅の合計よりも小とし、かつ車両外側の外のショルダー主溝の溝幅を各主溝の中で最も小さくするとともに、車両外側に配された外側ショルダー陸部及び車両内側に配された内側ミドル陸部に、副溝を設けることを基本として、排水性能の悪化を抑制しつつ、操縦安定性能を向上させた空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、タイヤ赤道上又はタイヤ赤道の両外側をタイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本のセンター主溝と、該センター主溝のタイヤ軸方向両外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、前記センター主溝と前記ショルダー主溝とで区分された一対のミドル陸部と、前記ショルダー主溝とトレッド接地端とで区分された一対のショルダー陸部とが形成され、かつ、車両への装着の向きが指定された空気入りタイヤであって、タイヤ赤道よりも車両外側に設けられた前記各主溝の溝幅の合計は、タイヤ赤道よりも車両内側に設けられた前記各主溝の溝幅の合計よりも小であり、車両外側に配された外のショルダー主溝は、前記各主溝の中で最も溝幅が小さく、一対のショルダー陸部のうち、車両外側に配された外側ショルダー陸部は、前記外のショルダー主溝から車両外側に3〜12mm離間した位置にタイヤ周方向に連続してのびる外側ショルダー副溝が設けられることにより、前記外のショルダー主溝と前記外側ショルダー副溝とで区分された外側ショルダーリブを具え、一対のミドル陸部のうち、車両内側に配された内側ミドル陸部は、車両内側に配された内のショルダー主溝から車両外側に3〜12mm離間した位置にタイヤ周方向に連続してのびる内側ミドル副溝が設けられることにより、前記内のショルダー主溝と前記内側ミドル副溝とで区分された内側ミドルリブを具えることを特徴とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記センター主溝が、2本設けられることにより、前記トレッド部には、前記センター主溝間で区分されたセンター陸部が形成されるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記一対のミドル陸部のうち、車両外側に配された外側ミドル陸部は、車両外側に配された外のセンター主溝と前記外のショルダー主溝とを継ぐ外側ミドル横溝が設けられることにより、前記外のセンター主溝と前記外のショルダー主溝と前記外側ミドル横溝とで区分された外側ミドルブロックがタイヤ周方向に並ぶ外側ミドルブロック列として形成され、前記一対のショルダー陸部のうち、車両内側に配された内側ショルダー陸部は、前記内のショルダー主溝とトレッド接地端Teとを継ぐ内側ショルダー横溝が設けられることにより、前記内のショルダー主溝とトレッド接地端Teと内側ショルダー横溝とで区分された内側ショルダーブロックがタイヤ周方向に並ぶ内側ショルダーブロック列として形成されるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記外側ショルダー陸部が、前記外側ショルダー副溝からトレッド接地端Teを越えてのびる外側ショルダー横溝が設けられることにより、前記外側ショルダー副溝とトレッド接地端Teと前記外側ショルダー横溝とで区分された外側ショルダーブロックがタイヤ周方向に並ぶ外側ショルダーブロック列を含み、前記内側ミドル陸部は、前記内側ミドル副溝と車両内側に配された内のセンター主溝との間を継ぐ内側ミドル横溝が設けられることにより、前記内側ミドル副溝と内のセンター主溝と内側ミドル横溝とで区分された内側ミドルブロックがタイヤ周方向に並ぶ内側ミドルブロック列を含むのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記外側ショルダーリブが、前記外のショルダー主溝からタイヤ軸方向外側にのびかつ前記外側ショルダー副溝に接することなく終端する外側ショルダーラグ溝が設けられ、該外側ショルダーラグ溝は、前記外のショルダー主溝を介して外側ミドル横溝と対向して設けられるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記外側ミドル陸部が、タイヤ周方向に隣り合う前記外側ミドル横溝間に、前記外のショルダー主溝からタイヤ赤道側にのびかつ前記外のセンター主溝に接することなく終端する外側ミドルラグ溝が設けられるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤでは、トレッド部に、タイヤ赤道上又はタイヤ赤道の両外側をタイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本のセンター主溝と、センター主溝のタイヤ軸方向両外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、センター主溝とショルダー主溝とで区分された一対のミドル陸部と、ショルダー主溝とトレッド接地端とで区分された一対のショルダー陸部とが形成される。主溝は、路面の水膜をスムーズにトレッド面から除去できるため、排水性能を高めるのに役立つ。
また、本発明の空気入りタイヤは、車両への装着の向きが指定され、かつタイヤ赤道よりも車両外側に設けられた各主溝の溝幅の合計が、タイヤ赤道よりも車両内側に設けられた各主溝の溝幅の合計よりも小である。さらに、車両外側に配された外のショルダー主溝は、各主溝の中で最も溝幅が小さく規定される。これにより、トレッド部の車両外側、とりわけ外のショルダー主溝のタイヤ軸方向両側に隣り合うミドル陸部及びショルダー陸部の剛性が、相対的に大きくなるため、旋回走行時のたわみ等が減じられ、操縦安定性能が向上する他、車両外側の主溝の溝容積が小さくなり、この主溝内で生じる空気の共鳴振動(気柱共鳴音)が小さくなるため、ノイズ性能が向上する。
また、一対のショルダー陸部のうち、車両外側に配された外側ショルダー陸部は、外のショルダー主溝から車両外側に3〜12mm離間した位置にタイヤ周方向に連続してのびる外側ショルダー副溝が設けられることにより、外のショルダー主溝と外側ショルダー副溝とで区分された外側ショルダーリブを具える。他方、一対のミドル陸部のうち、車両内側に配された内側ミドル陸部は、車両内側に配された内のショルダー主溝から車両外側に3〜12mm離間した位置にタイヤ周方向に連続してのびる内側ミドル副溝が設けられることにより、内のショルダー主溝と内側ミドル副溝とで区分された内側ミドルリブを具える。
即ち、外側ショルダー陸部は、車両内側に、リブ幅が3〜12mmである外側ショルダーリブを具え、内側ミドル陸部は、車両内側に、リブ幅が3〜12mmである内側ミドルリブを具える。これにより、外側ショルダー副溝は、旋回時、大きな横力が作用する旋回外側車輪位置の外側ショルダー副溝よりも車両外側をなす外側ショルダー陸部の外のショルダー主溝側への変形を抑制する。従って、外のショルダー主溝の溝幅が確保されるため、外側ショルダー副溝は、排水性能を維持するのに役立つ。また、内側ミドル副溝は、旋回内側車輪位置の内側ミドル陸部の剛性の過度の低下を抑制しつつ排水性能を向上するのに役立つ。
本発明の一実施形態の空気入りタイヤを示すトレッド部の展開図である。 図1の車両外側の拡大図である。 図1の車両内側の拡大図である。 (A)は、外側ショルダー横溝の断面図、(B)は、内側ミドル横溝の断面図、(C)は、外側ミドル横溝の断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)は、車両への装着の向きが指定された非対称のトレッドパターンを具え、例えば乗用車用のタイヤとして好適に利用される。車両装着の向きは、例えばサイドウォール部(図示せず)に、文字等で表示されている。
タイヤのトレッド部2には、センター主溝3と、一対のショルダー主溝4とが設けられる。センター主溝3は、タイヤ赤道C上又はタイヤ赤道Cの両外側(本実施形態では、タイヤ赤道Cの両外側をのびる2本)をタイヤ周方向に連続してのびている。ショルダー主溝4は、センター主溝3のタイヤ軸方向両外側をタイヤ周方向に連続してのびている。本実施形態のセンター主溝3は、タイヤが車両に装着されたときに、タイヤ赤道Cよりも車両外側に配される外のセンター主溝3Aと、タイヤ赤道Cよりも車両内側に配される内のセンター主溝3Bとからなる。また、本実施形態のショルダー主溝4は、外のセンター主溝3Aよりも車両外側に配された外のショルダー主溝4A、及び内のセンター主溝3Bよりも車両内側に配された内のショルダー主溝4Bとからなる。
これにより、トレッド部2には、センター主溝3とショルダー主溝4とで区分された一対のミドル陸部5と、ショルダー主溝4とトレッド接地端Teとで区分された一対のショルダー陸部6とが形成される。本実施形態では、一対のミドル陸部5は、車両外側に配された外側ミドル陸部5Aと、車両内側に配された内側ミドル陸部5Bとからなる。また、一対のショルダー陸部6は、車両外側に配された外側ショルダー陸部6Aと、車両内側に配された内側ショルダー陸部6Bとからなる。
また、本実施形態のトレッド部2には、2本のセンター主溝3、3間で区分された一本のセンター陸部7がタイヤ赤道C上に形成される。このようなセンター陸部7は、直進走行時に接地圧の大きくなるタイヤ赤道C近傍の剛性を高めるため、直進安定性を向上させるのに役立つ。なお、本実施形態のセンター陸部7は、実質的な溝やサイピングが設けられていないプレーンリブとして形成される。
前記「トレッド接地端」Teは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷である正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。正規状態において、各トレッド接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド接地幅TWとして定められる。特に断りがない場合、タイヤの各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、180kPaである。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。タイヤが乗用車用の場合、正規荷重は、前記荷重の88%に相当する荷重である。
センター主溝3及びショルダー主溝4は、タイヤ周方向に沿って直線状にのびている。このような各主溝3、4は、溝内の排水をタイヤ回転方向の後方へスムーズに排出することが可能であるため、優れた排水性能を発揮する他、各陸部5乃至7の横剛性を大きくし、操縦安定性能を向上するのに役立つ。なお、センター主溝3及びショルダー主溝4は、このような形状に限定されるものではなく、例えば円弧状やジグザグ状にのびるものでも良い。
センター主溝3及びショルダー主溝4の溝幅W1、W2(溝の長手方向と直角な溝幅で、以下、他の溝についても同様とする。)は、3〜15mmであるのが望ましい。即ち、溝幅W1、W2が3mm未満の場合、十分な溝容積が得られず排水性能が確保できない。逆に、溝幅W1、W2が15mmを超える場合、ウエット性能には優れるものの、トレッド部2の剛性が大幅に低下して、操縦安定性能が悪化する。このため、溝幅W1、W2は、6〜12mmの範囲が望ましい。
また、本発明では、タイヤ赤道Cよりも車両外側に設けられた各主溝3A、4Aの溝幅の合計Sg1(W1aとW2aとの和)は、タイヤ赤道Cよりも車両内側に設けられた各主溝3B、4Bの溝幅の合計Sg2(W1bとW2bとの和)よりも小に形成される。これにより、旋回走行時、横力が大きく作用するトレッド部2の車両外側の剛性が、車両内側のトレッド部2の剛性に比して大きくなり、旋回走行時の操縦安定性能が向上する。また、車両外側の各主溝3A、4Aの溝容積が小さくなり、この主溝3A、4A内で生じる空気の共鳴振動(気柱共鳴音)が抑制されるので、ノイズ性能が向上する。
なお、車両外側の主溝3A、4Aの溝幅の合計Sg1が、車両内側の主溝3B、4Bの溝幅の合計Sg2よりも過度に小さくなると、車両外側における排水性能が著しく悪化するおそれがある。また、前記合計Sg1が、前記合計Sg2よりも過度に小さくなると、トレッド部2の剛性バランスが低下して、耐偏摩耗性能が悪化するおそれがある。このため、車両外側の主溝3A、4Aの溝幅の合計Sg1は、好ましくは車両内側の主溝3B、4Bの溝幅の合計Sg2の0.50倍以上、より好ましくは0.55倍以上が望ましく、また好ましくは0.80倍以下、より好ましくは0.75倍以下が望ましい。
また、上述の作用をさらに効果的に発揮させるため、外のショルダー主溝4Aは、各主溝3、4の中で最も溝幅が小さく形成される必要がある。これにより、外のショルダー主溝4Aのタイヤ軸方向両側に隣り合う外側ミドル陸部5A及び外側ショルダー陸部6Aの剛性を大きく確保でき、操縦安定性能がさらに向上する。また、最も車両外側に配される主溝内で生じる空気の共鳴振動(気柱共鳴音)が小さくなるため、ノイズ性能がさらに向上する。このため、外のショルダー主溝4Aの溝幅W2aは、さらに好ましくは外のセンター主溝3Aの溝幅W1aの30〜50%である。
なお、センター主溝3及びショルダー主溝4の溝深さD1、D2(図4に示す)は、排水性能や各陸部5、6の剛性をバランス良く確保するため、好ましくは6mm以上、より好ましくは7mm以上が望ましく、また9mm以下が望ましい。
また、センター主溝3A、3Bの溝中心線3G1、3G2とタイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向の距離L1a、L1bは、好ましくはトレッド接地幅TWの3%以上、さらに好ましくは4%以上であり、好ましくは11%以下、さらに好ましくは10%以下である。また、ショルダー主溝4A、4Bの溝中心線4G1、4G2とトレッド接地端Teとの間のタイヤ軸方向の距離L2a、L2bは、好ましくはトレッド接地幅TWの18%以上、さらに好ましくは20%以上であり、好ましくは28%以下、さらに好ましくは26%以下である。このようなセンター主溝3及びショルダー主溝4の配設位置では、各陸部5乃至7の剛性バランスが優れ、耐偏摩耗性能が向上する。
図2によく示されるように、外側ショルダー陸部6Aには、タイヤ周方向に連続してのびる外側ショルダー副溝8が設けられる。これにより、外側ショルダー陸部6Aは、外のショルダー主溝4Aと外側ショルダー副溝8とで区分された外側ショルダーリブ10を具える。そして、本発明では、外のショルダー主溝4Aと外側ショルダー副溝8とのタイヤ軸方向の離間距離L3が、3〜12mmに限定される。このような外側ショルダーリブ10は、旋回時、大きな横力が作用する外側ショルダー副溝8よりも車両外側をなす外側ショルダー陸部6A部分が、外のショルダー主溝4A側へ変形するのを抑制し、外のショルダー主溝4Aの溝幅W2aを確保する。従って、外側ショルダー副溝8は、排水性能を維持するのに役立つ。ここで、前記離間距離L3が3mm未満になると、外側ショルダーリブ10の剛性が小さくなり、偏摩耗が生じて操縦安定性能が悪化する他、外側ショルダーリブ10が車両内側へ変形し、外のショルダー主溝4Aの溝容積を減少させて、排水性能を悪化させる。逆に離間距離L3が12mmを超えると、外側ショルダー副溝8よりも車両外側をなす外側ショルダー陸部6A部分の剛性が小さくなり、操縦安定性能が悪化する。このため、離間距離L3は、好ましくは5mm以上であり、また好ましくは10mm以下である。なお、離間距離L3は、外のショルダー主溝4Aの車両外側の溝縁4Aeと外側ショルダー副溝8の車両内側の溝縁8iとの最短距離である。
また、図3によく示されるように、内側ミドル陸部5Bには、タイヤ周方向に連続してのびる内側ミドル副溝9が設けられる。これにより、内側ミドル陸部5Bは、内のショルダー主溝4Bと内側ミドル副溝9とで区分された内側ミドルリブ12を具える。そして、本発明では、内のショルダー主溝4Bと内側ミドル副溝9とのタイヤ軸方向の離間距離L4が、3〜12mmに限定される。このような内側ミドル副溝9は、内側ミドル陸部5Bの剛性を過度に低下させることなく排水性能を向上する。ここで、前記離間距離L4が3mm未満になると、内側ミドルリブ12の剛性が小さくなり、操縦安定性能が悪化する。逆に離間距離L4が12mmを超えると、内側ミドル副溝9の車両外側をなす内側ミドル陸部5B部分の剛性が過度に低下して、操縦安定性能が悪化する。このため、離間距離L4は、好ましくは5mm以上が望ましく、また好ましくは10mm以下が望ましい。なお、離間距離L4は、内のショルダー主溝4Bの車両外側の溝縁4Beと内側ミドル副溝9の車両内側の溝縁9iとの最短距離である。
このように、本発明では、タイヤ赤道Cよりも車両外側に設けられた主溝3A、4Aの溝幅の合計Sg1を、タイヤ赤道Cよりも車両内側に設けられた主溝3B、4Bの溝幅の合計Sg2よりも小とする。また、本発明では、外のショルダー主溝4Aを、各主溝3、4の中で最も溝幅が小さくする。これにより、トレッド部2の車両外側、とりわけ外のショルダー主溝4Aのタイヤ軸方向両側に隣り合う外側ミドル陸部5A及び外側ショルダー陸部6Aの剛性を、車両内側のトレッド部2の剛性に比して大きくできる。このため、旋回走行時の操縦安定性能が向上する。また、ノイズ性能に大きな影響を与える車両外側に設けられた主溝3A、4Aの溝容積が小さくなり、この主溝内で生じる空気の共鳴振動(気柱共鳴音)が低減されるので、ノイズ性能が向上する。
また、本発明では、外側ショルダー陸部6Aに設けられる外側ショルダーリブ10と、内側ミドル陸部5Bに設けられる内側ミドルリブ12との配設位置を規定している。これにより、外側ショルダーリブ10は、旋回走行時、車両外側に作用する大きな横力が作用した場合でも、主溝の中で最も溝幅の小さい外のショルダー主溝4Aの溝幅を大きく維持する。また、内側ミドルリブ12は、直進走行時、比較的大きな接地圧が作用する内側ミドル陸部5Bのタイヤ周方向の剛性を高め得る。従って、本発明のタイヤでは、排水性能の悪化の抑制と操縦安定性能の向上とをバランス良く高めることができる。
図1に示されるように、外側ショルダー副溝8及び内側ミドル副溝9の溝幅W3、W4は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上であり、また好ましくは3.0mmより小、より好ましくは2.5mm以下である。このような外側ショルダー副溝8及び内側ミドル副溝9は、上述の作用を効率よく発揮させる。
本実施形態の外側ショルダー副溝8及び内側ミドル副溝9は、タイヤ周方向に沿って直線状にのびており、各リブ10、12の横剛性と排水性能とのバランスを確保する。しかしながら、外側ショルダー副溝8及び内側ミドル副溝9は、このような態様に限定されるものではなく、ジグザグ状や円弧状にのびるものでも良い。
図2に示されるように、本実施形態の外側ショルダー陸部6Aは、外側ショルダー副溝8からトレッド接地端Teを越えてのびる外側ショルダー横溝14が設けられている。これにより、外側ショルダー陸部6Aは、外側ショルダー副溝8とトレッド接地端Teと外側ショルダー横溝14とで区分された外側ショルダーブロック11を含む。外側ショルダー陸部6Aは、外側ショルダーブロック11がタイヤ周方向に並ぶ外側ショルダーブロック列11Rとして形成されている。このような外側ショルダー横溝14は、車両外側の路面の水膜を車両外側にスムーズに排出する他、旋回走行時のトラクションを高め操縦安定性能を向上させるのに役立つ。
外側ショルダー横溝14は、第1外側ショルダー部分14A、及び、第2外側ショルダー部分14Bを有している。第1外側ショルダー部分14Aは、外側ショルダー副溝8からトレッド接地端Teまで等幅で形成されている。第2外側ショルダー部分14Bは、外側ショルダー副溝8からトレッド接地端Te側へのびかつ等幅で形成される等幅部26a、及び、等幅部26aとトレッド接地端Teとの間を継ぎかつ等幅部26aよりも幅広の幅広部26bとを含んでいる。本実施形態の幅広部26bは、トレッド接地端Teまで溝幅が漸増しているので、排水性能がより向上する。
図4(A)に示されるように、第2外側ショルダー部分14Bは、主部30と、主部30よりも溝深さの小さいタイバー部31とを含んでいる。本明細書では、タイバー部31は、主部30よりも溝深さが急縮小する急傾斜部T1と、急傾斜部T1よりも溝深さの変化の小さい緩傾斜部T2とを含む溝部として定義される。このようなタイバー部31は、外側ショルダー横溝14の排水性能を維持しつつ、外側ショルダーブロック11の剛性を高める。本明細書では、主部30は、主部30を有する溝において、最大の溝深さを有する溝部として定義される。
操縦安定性能と排水性能とを高い次元でバランス良く維持するため、第2外側ショルダー部分14Bのタイバー部31(緩傾斜部T2)の溝深さDbは、主部30の溝深さDa(長手に対する平均溝深さ)の55%〜75%が望ましい。第2外側ショルダー部分14Bの主部30の溝深さDaは、外のショルダー主溝4Aの溝深さD2の60%〜100%が望ましい。同様に、図2に示されるように、タイバー部31のタイヤ軸方向長さLaは、外側ショルダーブロック11のタイヤ軸方向の幅L8の10%〜30%が望ましい。本実施形態では、等幅部26aが、タイバー部31を形成しているので、外側ショルダーブロック11の剛性がさらに高く確保される。また、幅広部26bが、主部30を形成している。
本実施形態の外側ショルダー横溝14は、タイヤ軸方向に対しする角度θ1が、5〜15度の角度で傾斜している。これにより、車両の旋回力を利用して上述の排水をスムーズにタイヤ外に排出される。
外側ショルダー横溝14の溝幅W5は、3〜7mmで形成されるのが望ましい。即ち、外側ショルダー横溝14の溝幅W5が大きくなると、外側ショルダーブロック列11Rの剛性が小さくなり、操縦安定性能が悪化する他、外側ショルダー副溝8の気柱共鳴音が排出され易くなり、ノイズ性能が悪化するおそれがある。逆に、外側ショルダー横溝14の溝幅W5が小さくなると排水性能が発揮されないおそれがある。このため、外側ショルダー横溝14の溝幅W5は、好ましくは3.5mm以上が望ましく、また好ましくは6.5mm以下が望ましい。
外側ショルダーリブ10は、外のショルダー主溝4Aからタイヤ軸方向外側にのびかつ外側ショルダー副溝8に接することなく終端する外側ショルダーラグ溝20が設けられる。そして、外側ショルダーラグ溝20は、外のショルダー主溝4Aを介して後述する外側ミドル横溝16と対向するように配される。このような外側ショルダーラグ溝20は、外側ショルダーリブ10の剛性を過度に低下させることなく、トレッド部2の車両外側の排水性を高めて、操縦安定性能を向上するのに役立つ。なお、前記「対向」とは、外側ミドル横溝16の溝中心線16Gを滑らかに延長させた仮想線16Hが、外側ショルダーラグ溝20上に配される態様を含むものとする。
図3に示されるように、内側ミドル陸部5Bは、内側ミドル副溝9と内のセンター主溝3Bとの間を継ぐ内側ミドル横溝15が設けられている。これにより、内側ミドル陸部5Bは、内側ミドル副溝9と内のセンター主溝3Bと内側ミドル横溝15とで区分された内側ミドルブロック13を含んでいる。内側ミドル陸部5Bは、内側ミドルブロック13がタイヤ周方向に並ぶ内側ミドルブロック列13Rとして形成されている。このような内側ミドル横溝15は、内側ミドル副溝9内の水を溝幅の大きい内のセンター主溝3Bを介して効率よく排水するのに役立つ。
本実施形態の内側ミドル横溝15は、タイヤ軸方向に対する角度θ2が30〜50度の角度で傾斜するのが望ましい。これにより、内側ミドル副溝9内の排水をタイヤの回転を利用して効率よく内のセンター主溝3Bに送ることができ、さらに排水性能が向上される。
図4(B)に示されるように、内側ミドル横溝15は、主部33と、主部33よりも溝深さの小さいタイバー部34とを含んでいる。操縦安定性能と排水性能とを高い次元でバランス良く維持するため、内側ミドル横溝15のタイバー部34(緩傾斜部T2)の溝深さDdは、主部33の溝深さDc(長手に対する平均溝深さ)の60%〜80%が望ましい。内側ミドル横溝15の主部33の溝深さDcは、内のセンター主溝3Bの溝深さD1の60%〜100%が望ましい。同様に、図3に示されるように、タイバー部34のタイヤ軸方向長さLbは、内側ミドルブロック13のタイヤ軸方向の幅L9の15%〜35%が望ましい。
このような内側ミドル横溝15の溝幅W6は、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上が望ましく、また好ましくは6mm以下、より好ましくは5mm以下が望ましい。
内側ミドルブロック列13Rは、内側ミドル副溝9から車両外側にのびかつ内のセンター主溝3Bに接することなく終端する内側ミドル外ラグ溝23が設けられる。これにより、さらに内側ミドル陸部5Bにおける排水性能が高め得られる。なお、内側ミドル外ラグ溝23は、内側ミドル横溝15と平行に配されるのが望ましい。これにより、内側ミドルブロック13の剛性は、高く確保される。
本実施形態の内側ミドルブロック列13Rには、タイヤ周方向にのびる内側ミドルスロット24が設けられる。内側ミドルスロット24は、内側ミドル横溝15及び内側ミドル外ラグ溝23に連通することなく内側ミドルブロック13内で終端している。また、本実施形態の内側ミドルスロット24は、タイヤ周方向に沿って直線状にのび、かつ内側ミドル外ラグ溝23のタイヤ軸方向内側の端部23iよりも車両内側に配される。このような内側ミドルスロット24は、内側ミドルブロック13の踏面と路面との間の水膜を除去し得るととともに、内側ミドルブロック13の剛性を高く維持するので、排水性能の悪化の抑制と操縦安定性能とをバランス良く向上する。
内側ミドルスロット24の溝幅W11は、排水性能と内側ミドル陸部5Bの剛性をバランス良く確保するため、好ましくは1.0mm以上が望ましく、また好ましくは3.0mmより小さいのが望ましい。
内側ミドルリブ12には、内側ミドル副溝9から車両内側にのびかつ内のショルダー主溝4Bに接することなく終端する内側ミドル内ラグ溝25が設けられる。本実施形態の内側ミドル内ラグ溝25は、内側ミドル副溝9を介して内側ミドル横溝15と対向するように配される。これにより、さらに内側ミドル陸部5Bにおける排水性能が向上されうる。
図2に示されるように、外側ミドル陸部5Aは、外のセンター主溝3Aと外のショルダー主溝4Aとを継ぐ外側ミドル横溝16が設けられている。これにより、外側ミドル陸部5Aは、外のセンター主溝3Aと外のショルダー主溝4Aと外側ミドル横溝16とで区分された外側ミドルブロック17が形成される。外側ミドル陸部5Aは、外側ミドルブロック17がタイヤ周方向に並ぶ外側ミドルブロック列17Rとして形成される。このような外側ミドル横溝16は、外のセンター主溝3A又は外のショルダー主溝4Aの溝内の排水を他方の主溝3A、4Aに逃がすことができるため、排水性能を向上するのに役立つ。
外側ミドル横溝16のタイヤ軸方向に対する角度θ3は、例えば、30〜50度に形成される。これにより、タイヤの回転力を利用して、上述の排水をよりスムーズに行うことができる他、外側ミドル陸部5Aの剛性を確保するのに役立つ。
このような外側ミドル横溝16の溝幅W7は、2〜6mmが望ましい。即ち、外側ミドル横溝16の溝幅W7が大きくなると、外側ミドルブロック17の剛性が低下して、操縦安定性能が悪化するおそれがある。逆に、溝幅W7が小さくなると、上述の排水性能を高めれないおそれがある。
図4(C)に示されるように、外側ミドル横溝16は、主部35と、主部35よりも溝深さの小さいタイバー部36とを含んでいる。操縦安定性能と排水性能とを高い次元でバランス良く維持するため、外側ミドル横溝16のタイバー部36(緩傾斜部T2)の溝深さDfは、主部35の溝深さDe(長手に対する平均溝深さ)の65%〜85%が望ましい。外側ミドル横溝16の主部35の溝深さDeは、外のセンター主溝3Aの溝深さD1の60%〜100%が望ましい。同様に、図2に示されるように、タイバー部36のタイヤ軸方向長さLcは、外側ミドル陸部5Aのタイヤ軸方向の幅L5Aの20%〜40%が望ましい。
本実施形態の外側ミドル陸部5Aは、タイヤ周方向に隣り合う外側ミドル横溝16、16間に、外のショルダー主溝4Aからタイヤ赤道C側にのびかつ外のセンター主溝3Aに連通することなく終端する外側ミドルラグ溝18が設けられる。このような外側ミドルラグ溝18は、外側ミドル陸部5Aの剛性を過度に低下させることなく、排水性能を高めるのに役立つ。
外側ミドルラグ溝18のタイヤ軸方向に対する角度θ4は、外側ミドル陸部5Aの剛性を確保する他、タイヤの回転を利用して溝内の排水をスムーズに行うために、好ましくは30〜50度に形成されるのが望ましい。また、上述の作用をより発揮させるために、外側ミドルラグ溝18は、外側ミドル横溝16と平行に配されるのが望ましい。
同様の観点より、外側ミドルラグ溝18の溝幅W8は、好ましくは外側ミドル横溝16の溝幅W7の0.6倍以上が望ましく、また0.9倍以下に形成されるのが望ましい。
外側ミドルラグ溝18のタイヤ軸方向の長さLmは、好ましくは外側ミドル陸部5Aの前記幅L5Aの85%以上が望ましく、また、95%以下が望ましい。このような外側ミドルラグ溝18は、外側ミドル陸部5Aの剛性を確保しつつ、排水性能を高めるのに役立つ。
本実施形態の外側ミドル陸部5Aには、外側ミドル横溝16及び外側ミドルラグ溝18に連通することなくタイヤ周方向にのびる複数本の外側ミドルスロット19が設けられる。本実施形態の外側ミドルスロット19は、外側ミドルラグ溝18の車両内側の端部18eよりも車両外側をのびる。このような外側ミドルスロット19は、外側ミドル陸部5Aの過度の剛性低下を抑制するとともに、外側ミドル陸部5Aの踏面と路面の間の水膜を除去するのに役立つ。
外側ミドルスロット19は、本実施形態では、タイヤ周方向に沿って直線状にのびるため、外側ミドル陸部5Aの剛性を維持して操縦安定性能と排水性能とをバランス良く確保している。このような外側ミドルスロット19の溝幅W10は、好ましくは1.0mm以上が望ましく、また好ましくは3.0mmよりも小が望ましい。
図3に示されるように、内側ショルダー陸部6Bは、内のショルダー主溝4Bとトレッド接地端Teとを継ぐ内側ショルダー横溝21が設けられる。これにより、内側ショルダー陸部6Bは、内のショルダー主溝4Bとトレッド接地端Teと内側ショルダー横溝21とで区分された内側ショルダーブロック22を含んでいる。内側ショルダー陸部6Bは、が内側ショルダーブロック22タイヤ周方向に並ぶ内側ショルダーブロック列22Rとして形成される。このような内側ショルダー横溝21は、内側ショルダー陸部6Bと路面との間の水膜を容易にタイヤ外側に排出するのに役立つ。
内側ショルダー横溝21は、タイヤ軸方向に対する角度θ5が、例えば5〜15度で形成されるのが望ましい。これにより、内側ショルダー横溝21は、旋回時に作用する大きな横力を利用して、さらに排水性能を高めるとともに、タイヤ軸方向の大きなエッジ成分によってトラクションが発揮され、操縦安定性能を向上しうる。また、内側ショルダー横溝21の溝幅W9は、上述の観点から、好ましくは外側ショルダー横溝14の溝幅W5の60%以上が望ましく、また好ましくは90%以下が望ましい。
内側ショルダー横溝21は、第1内側ショルダー部分21A、及び、第2内側ショルダー部分21Bを有している。第1内側ショルダー部分21Aは、内のショルダー主溝4Bからトレッド接地端Teまで等幅で形成されている。第2内側ショルダー部分21Bは、内のショルダー主溝4Bからトレッド接地端Te側へのびかつ等幅で形成される等幅部38a、及び、等幅部38aとトレッド接地端Teとの間を継ぎかつ等幅部38aよりも幅広の幅広部38bとを含んでいる。本実施形態の幅広部38bは、トレッド接地端Teまで溝幅が漸増しているので、排水性能がより向上する。
第1内側ショルダー部分21Aは、主部40と、主部40よりも溝深さの小さいタイバー部41とを含んでいる。また、第2内側ショルダー部分21Bは、主部42と、主部42よりも溝深さの小さいタイバー部43とを含んでいる。操縦安定性能と排水性能とを高い次元でバランス良く維持するため、第1内側ショルダー部分21Aのタイバー部41の溝深さ(図示省略)は、主部40の溝深さ(図示省略)の60%〜80%が望ましい。同様に、第2内側ショルダー部分21Bのタイバー部43の溝深さ(図示省略)は、主部42の溝深さ(図示省略)の60%〜80%が望ましい。各主部40、42の溝深さは、それぞれ内のショルダー主溝4Bの溝深さD2の60%〜100%が望ましい。
上述の作用を効果的に発揮させる観点より、第1内側ショルダー部分21Aのタイバー部41のタイヤ軸方向長さLdは、内側ショルダーブロック22のタイヤ軸方向の幅L6Bの5%〜15%が望ましい。第2内側ショルダー部分21Bのタイバー部43のタイヤ軸方向長さLeは、外側ショルダーブロック11のタイヤ軸方向の幅L6Bの15%〜35%が望ましい。本実施形態では、等幅部38aが、第2内側ショルダー部分21Bのタイバー部43を形成している。
図1に示されるように、センター陸部7、ショルダー陸部6及びミドル陸部5のタイヤ軸方向の幅L7、L6及びL5は、L6>L5>L7に形成されるのが望ましい。これにより、旋回走行時の横力が大きく作用するタイヤ軸方向外側の陸部の剛性を大きく確保して、操縦安定性能が向上される。また、車両内側よりも車両外側の横力が大きく作用するため、内側ショルダー陸部よりも外側ショルダー陸部のタイヤ軸方向の幅を大きく形成するのが望ましい。同様に内側ミドル陸部よりも外側ミドル陸部のタイヤ軸方向の幅を大きく形成すのが望ましい。
なお、特に限定されるものではないが、操縦安定性能、ノイズ性能及び排水性能をバランス良く向上するために、各副溝8、9の溝深さ(図示省略)は、外のセンター主溝3Aの溝深さD1の40〜80%が望ましい。同様に、各スロット19、24の溝深さ(図示省略)は、外のセンター主溝3Aの溝深さD1の5〜20%が望ましい。また、各ラグ溝18、20、23及び25の溝深さ(図示省略)は、外のセンター主溝3Aの溝深さD1の60〜100%が望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1のパターンを有しかつ表1の仕様に基づいた空気入りタイヤ(サイズ:215/45R17)が製造され、それらの各性能についてテストがされた。なお、主な共通仕様は以下の通りである。また、実施例5は、内側ショルダー横溝にタイバー部が形成されていない例である。
トレッド接地幅TW:160mm
<各主溝>
溝深さD1:8.0mm
D2:8.0mm
<外側ミドル横溝及び内側ミドル横溝>
各主部溝深さ/主溝の溝深さ:72%〜85%
各タイバー部の溝深さ/各主部溝深さ:72%
<外側ショルダー横溝及び内側ショルダー横溝>
各主部溝深さ/主溝の溝深さ:70%〜80%
各タイバー部の溝深さ/各主部溝深さ:75%
<各副溝>
溝深さ/主溝の溝深さ:60%
<各ラグ溝>
溝深さ/主溝の溝深さ:38〜80%
<各スロット>
溝深さ/主溝の溝深さ:13%
<操縦安定性能>
下記の仕様の各試供タイヤを、排気量2000ccの後輪駆動車の全輪に装着して乾燥アスファルト路のテストコースをドライバー1名乗車で走行させ、ハンドル応答性、剛性感、グリップ等に関する特性がドライバーの官能評価により評価された。結果は、比較例1を100とする評点で示されている。数値が大きいほど良好である。
リム:15×6JJ
内圧:200kPa
<排水性能(ラテラル・ハイドロプレーニングテスト)>
上記テスト車両にて、半径100mのアスファルト路面に、下記仕様の水たまりを設けたコース上を、速度を段階的に増加させながらテスト車両を進入させ、横加速度(横G)を計測し、55〜80km/hの速度における前輪の平均横Gが算出された。結果は、比較例1を100とする指数で表示されている。数値が大きいほど良好である。
水深:10mm
長さ:20m
<ノイズ性能>
上記テスト車両にて、ロードノイズ計測路(アスファルト粗面路)を速度60km/hで走行させたときの車内騒音を運転席窓側耳許位置に設置したマイクロホンで採取し、狭帯域240Hz付近の気柱共鳴音のピーク値の音圧レベルが測定された。結果は、音圧レベルの逆数であり、比較例1の値を100とする指数で示されている。数値が大きいほど良好である。
テストの結果が表1に示される。
Figure 2016199226
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べて操縦安定性能が向上していることが確認できる。また、センター主溝がタイヤ赤道上に1本設けられた空気入りタイヤについても同様のテストを行ったが、表1と同じような傾向の結果が示された。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 センター主溝
4 ショルダー主溝
4A 外のショルダー主溝
4B 内のショルダー主溝
5 ミドル陸部
5B 内側ミドル陸部
6 ショルダー陸部
6A 外側ショルダー陸部
8 外側ショルダー副溝
9 内側ミドル副溝
10 外側ショルダーリブ
12 内側ミドルリブ

Claims (6)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道上又はタイヤ赤道の両外側をタイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本のセンター主溝と、該センター主溝のタイヤ軸方向両外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、
    前記センター主溝と前記ショルダー主溝とで区分された一対のミドル陸部と、前記ショルダー主溝とトレッド接地端とで区分された一対のショルダー陸部とが形成され、かつ、
    車両への装着の向きが指定された空気入りタイヤであって、
    タイヤ赤道よりも車両外側に設けられた前記各主溝の溝幅の合計は、タイヤ赤道よりも車両内側に設けられた前記各主溝の溝幅の合計よりも小であり、
    車両外側に配された外のショルダー主溝は、前記各主溝の中で最も溝幅が小さく、
    一対のショルダー陸部のうち、車両外側に配された外側ショルダー陸部は、前記外のショルダー主溝から車両外側に3〜12mm離間した位置にタイヤ周方向に連続してのびる外側ショルダー副溝が設けられることにより、前記外のショルダー主溝と前記外側ショルダー副溝とで区分された外側ショルダーリブを具え、
    一対のミドル陸部のうち、車両内側に配された内側ミドル陸部は、車両内側に配された内のショルダー主溝から車両外側に3〜12mm離間した位置にタイヤ周方向に連続してのびる内側ミドル副溝が設けられることにより、前記内のショルダー主溝と前記内側ミドル副溝とで区分された内側ミドルリブを具えることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記センター主溝は、2本設けられることにより、前記トレッド部には、前記センター主溝間で区分されたセンター陸部が形成される請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記一対のミドル陸部のうち、車両外側に配された外側ミドル陸部は、車両外側に配された外のセンター主溝と前記外のショルダー主溝とを継ぐ外側ミドル横溝が設けられることにより、前記外のセンター主溝と前記外のショルダー主溝と前記外側ミドル横溝とで区分された外側ミドルブロックがタイヤ周方向に並ぶ外側ミドルブロック列として形成され、
    前記一対のショルダー陸部のうち、車両内側に配された内側ショルダー陸部は、前記内のショルダー主溝とトレッド接地端Teとを継ぐ内側ショルダー横溝が設けられることにより、前記内のショルダー主溝とトレッド接地端Teと内側ショルダー横溝とで区分された内側ショルダーブロックがタイヤ周方向に並ぶ内側ショルダーブロック列として形成される請求項2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記外側ショルダー陸部は、前記外側ショルダー副溝からトレッド接地端Teを越えてのびる外側ショルダー横溝が設けられることにより、前記外側ショルダー副溝とトレッド接地端Teと前記外側ショルダー横溝とで区分された外側ショルダーブロックがタイヤ周方向に並ぶ外側ショルダーブロック列を含み、
    前記内側ミドル陸部は、前記内側ミドル副溝と車両内側に配された内のセンター主溝との間を継ぐ内側ミドル横溝が設けられることにより、前記内側ミドル副溝と内のセンター主溝と内側ミドル横溝とで区分された内側ミドルブロックがタイヤ周方向に並ぶ内側ミドルブロック列を含む請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記外側ショルダーリブは、前記外のショルダー主溝からタイヤ軸方向外側にのびかつ前記外側ショルダー副溝に接することなく終端する外側ショルダーラグ溝が設けられ、
    該外側ショルダーラグ溝は、前記外のショルダー主溝を介して外側ミドル横溝と対向して設けられる請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記外側ミドル陸部は、タイヤ周方向に隣り合う前記外側ミドル横溝間に、前記外のショルダー主溝からタイヤ赤道側にのびかつ前記外のセンター主溝に接することなく終端する外側ミドルラグ溝が設けられる請求項3又は5に記載の空気入りタイヤ。
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