JP2009035130A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性能、特にハンドル応答性能を向上させる。
【解決手段】トレッド面に、溝深さが7.0mm以上の複数本の縦主溝を配することにより、リブ又はブロック列からなる複数の周方向陸部からなる周方向陸部群を具える。トレッド接地面を、タイヤ赤道上のセンタ領域と、トレッド接地端側のショルダー領域と、その間の中間領域との5つの巾領域に等巾で仮想区分したとき、前記周方向陸部群は、前記センタ領域に面積重心が位置するセンタの周方向陸部と、前記ショルダー領域に面積重心が位置するショルダーの周方向陸部とを含む。各周方向陸部の周方向単位長さ当たりの周方向剛性をKXとする時、前記センタの周方向陸部の周方向剛性KXcは、前記ショルダーの周方向陸部の周方向剛性KXsより小とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、操縦安定性能、特にハンドル応答性能を向上しうる空気入りタイヤに関する。
運転者がハンドルを切った場合に、そのハンドル操作に対して、車両のヨー加速度、横加速度が立ち上がる現象、即ちハンドル応答性能は、車両の操縦安定性能の中でも重要な項目である。
そしてこのハンドル応答性能、特にスリップ角が小さいN(neutral )付近の応答性能については、タイヤ内部構造やタイヤのプロファイル形状等の関与が強いことが知られており、この観点から、従来、ハンドル応答性能向上への取り組みが行われてきた。
しかし、このタイヤ内部構造やプロファイル形状のみでは、ハンドル応答性能の向上には限界がある。
そこで、本発明者は、タイヤのトレッドパターンに着目し、このトレッドパターンとハンドル応答性能との相関について研究を行った。具体的には、パターン剛性が大きい方がハンドル応答性能には好ましいという従来的な知見から、図18(A)〜(D)に示すようなパターンA、パターンB1〜B4のタイヤ(サイズ225/60R16)を作成した。パターンAのタイヤは、市販の標準的なタイヤであり、パターンB1〜B4のタイヤは、パターンAのタイヤとは内部構造等は同一でありトレッドパターンのみを違えて作成した。各パターンA、B1〜B4とも、溝深さ7.0mm以上の4本の縦主溝gにより、トレッド面を5本の周方向陸部aに区分しており、パターン全体の剛性は、B1<B2<B3<A<B4の順となっている。なおパターンB1とパターンB2とは同模様で、溝深さのみ相違させている。
そして各タイヤに対して実車走行テストを行い、ドライバーの官能評価により、N付近のハンドル応答性能をパターンAを6とする10点法で評価した。その結果を表1に示すように、従来的な知見とは異なり、パターン全体の剛性とN付近のハンドル応答性能との間には、単純な相関関係が存在しないことが判明した。そこで本発明者は、パターン毎に、各周方向陸部aにおける周方向単位長さ当たりの周方向剛性KXとタイヤ軸方向剛性KYとを測定し、この剛性KX、KYとN付近のハンドル応答性能との相関について研究した。その結果、周方向陸部aによる剛性分布、特に周方向剛性KXの分布がハンドル応答性能に強い影響を及ぼしており、この周方向剛性KXの分布を特定することにより、N付近のハンドル応答性能を向上しうることを究明し得た。
Figure 2009035130
即ち本発明は、縦主溝により区分された周方向陸部による周方向剛性の分布を特定することを基本として、N付近のハンドル応答性能を高め操縦安定性能を向上しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
特開2000−38010号公報 特開2002−67624号公報
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド面に、タイヤ周方向にのびかつ溝深さが7.0mm以上の複数本の縦主溝を配することにより、前記縦主溝間、及び前記縦主溝とトレッド端縁との間で区分されるリブ、又は前記縦主溝間、若しくは前記縦主溝とトレッド端縁との間を横溝により区切ったブロックが周方向に並ぶブロック列からなる複数の周方向陸部からなる周方向陸部群を具えるトレッドパターンの空気入りタイヤであって、
トレッド面が正規荷重負荷状態において接地するトレッド接地面を、タイヤ赤道上のセンタ領域と、トレッド接地端側のショルダー領域と、その間の中間領域との5つの巾領域に等巾で仮想区分するとともに、
前記周方向陸部群は、前記センタ領域に表面の面積重心が位置するセンタの周方向陸部からなるセンタの周方向陸部列と、前記ショルダー領域に表面の面積重心が位置するショルダーの周方向陸部からなるショルダーの周方向陸部列とを含み、
かつ各前記周方向陸部の周方向単位長さ当たりの周方向剛性をKXとする時、前記センタの周方向陸部の周方向剛性KXcは、前記ショルダーの周方向陸部の周方向剛性KXsより小としたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記周方向陸部群は、前記中間領域に表面の面積重心が位置する中間の周方向陸部からなる中間の周方向陸部列を含み、前記中間の周方向陸部の周方向剛性KXmは、前記周方向剛性KXcより大かつ前記周方向剛性KXsより小であることを特徴としている。
又請求項3の発明では、各前記周方向陸部の周方向単位長さ当たりのタイヤ軸方向の軸方向剛性をKYとする時、前記センタの周方向陸部の軸方向剛性KYcは、前記ショルダーの周方向陸部の軸方向剛性KYs以上としたことを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記周方向陸部群は、前記中間領域に表面の面積重心が位置する中間の周方向陸部からなる中間の周方向陸部列を含むとともに、この中間の周方向陸部の軸方向剛性KYmは、前記軸方向剛性KYc以下かつ前記軸方向剛性KYs以上であることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記周方向陸部群は、少なくとも1つの周方向陸部列が、周方向の複素弾性率とタイヤ軸方向の複素弾性率とが異なるゴム素材を用いたことを特徴としている。
又請求項6の発明では、前記周方向陸部群は、少なくとも1つの周方向陸部列が、他の周方向陸部列とはヤング率の異なるゴム素材を用いたことを特徴としている。
又請求項7の発明では、前記周方向陸部群は、タイヤ赤道の一方側に配される第1のショルダーの周方向陸部列と、他方側に配される第2のショルダーの周方向陸部列とが非対称に形成され、かつ第1のショルダーの周方向陸部列の第1のショルダーの周方向陸部と、第2のショルダーの周方向陸部列の第2のショルダーの周方向陸部とのヤング率を変えることにより、前記第1のショルダーの周方向陸部の周方向剛性KXs1と前記第2のショルダーの周方向陸部の周方向剛性KXs2との比KXs1/KXs2を1.0±0.1の範囲としたことを特徴としている。
本明細書において、前記「正規荷重負荷状態」とは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填したタイヤに、正規荷重を負荷した状態を意味する。なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim"、或いはETRTOであれば "MeasuringRim"を意味する。前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" を意味するが、乗用車用タイヤの場合には200kPaとする。前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
本発明は叙上の如く、センタの周方向陸部の周方向単位長さ当たりの周方向剛性KXcを、ショルダーの周方向陸部の周方向単位長さ当たりの周方向剛性KXsよりも小とした剛性分布のトレッドパターンを採用している。そのため、後述する理由により、コーナリングフォースの立ち上がりが早くなり、N付近のハンドル応答性能を高めることが可能となる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明の空気入りタイヤが、乗用車用ラジアルタイヤである場合のトレッドパターンを説明する展開図である。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1のトレッドパターンは、トレッド面2に、タイヤ周方向にのびる複数本の縦主溝3を配することにより、この縦主溝3、3間、及び前記縦主溝3とトレッド端縁との間で区分される複数本の周方向陸部4からなる周方向陸部群を具える。
そして、前記トレッド面2が正規荷重負荷状態において接地するトレッド接地面2Sを、タイヤ赤道C上のセンタ領域Scと、トレッド接地端TE側のショルダー領域Ssと、その間の中間領域Smとの5つの巾領域に等巾で仮想区分したとき、前記周方向陸部群は、周方向陸部4の表面の面積重心(図心)が前記センタ領域Scに位置する1本以上のセンタの周方向陸部4cからなるセンタの周方向陸部列Rcと、周方向陸部4の表面の面積重心が前記ショルダー領域Ssに位置する1本以上のショルダーの周方向陸部4sからなるショルダーの周方向陸部列Rsとを少なくとも含んで構成される。なお前記正規荷重負荷状態は、前述した如く定義される。又トレッド接地端TEは、前記トレッド接地面2Sのタイヤ軸方向最外端の位置を意味する。
本例のトレッドパターンを具体的に説明すると、前記縦主溝3は、タイヤ赤道Cの両側に配される内の縦主溝3i、3iと、そのタイヤ軸方向外側に配される縦主溝3o、3oとの4本から構成され、これにより前記トレッド面2に、5本の周方向陸部4からなる周方向陸部群を形成している。そしてこの周方向陸部群は、面積重心が前記センタ領域Scに位置する本例では1本のセンタの周方向陸部4cからなるセンタの周方向陸部列Rcと、その外側に配されかつ面積重心が前記中間領域Smに位置する本例では1本の中間の周方向陸部4mからなる中間の周方向陸部列Rmと、そのさらに外側に配されかつ面積重心が前記ショルダー領域Ssに位置する本例では1本のショルダーの周方向陸部4sからなるショルダーの周方向陸部列Rsとから形成される。なお各周方向陸部列Rc、Rm、Rsは、それぞれ複数本(例えば2本)の周方向陸部4c、4m、4sにより形成することもできる。
ここで、前記縦主溝3は、トレッド面2からの溝深さDg(図2に示す)が7.0mm以上の溝体であり、タイヤ周方向に直線状、或いはジグザグ状(波状等も含む)に延在する。なお排水性の観点から直線状が好ましい。又前記縦主溝3の溝巾Wgは、タイヤのカテゴリ等によって相違するが、乗用車用タイヤの場合、排水性、耐摩耗性、操縦安定性などの観点から、5〜15mmの範囲が好適に採用できる。又前記溝深さDgの上限値も、タイヤのカテゴリ等によって相違するが、乗用車用夏タイヤの場合、9mm以下が好ましい。
次に、前記周方向陸部4は、タイヤ周方向に実質的に連続してのびるリブ5、又は図5に例示するように、横溝7により区切られたブロック8が周方向に並ぶブロック列9として形成することができる。なお「実質的に連続」とは、接地時に溝巾が閉じる切り溝、即ちサイピングにより区切られる場合を許容する。
本例では図1,2に示すように、前記センタの周方向陸部4cは、リブ5であって、その表面には、この周方向陸部4cを横切る複数の横のサイピング10が周方向に隔設されている。
又前記中間の周方向陸部4mも、本例では図1,3に示すように、リブ5として形成されている。詳しくは、中間の周方向陸部4mは、タイヤ周方向にのびる縦の細溝11により、巾広の主陸部4maと、巾狭の副陸部4mbとにタイヤ軸方向に区分されるとともに、前記副陸部4mbは、タイヤ周方向に連続してのびるリブ状体として形成されている。又前記主陸部4maは、この主陸部4maを横切る横状溝12によって区切られたブロック状部13が周方向に並ぶブロック列状体として形成されている。このブロック状部13には、前記横状溝12とほぼ同傾斜でのびる横のサイピング14が配されている。
ここで、前記周方向陸部4mが、リブ5と見なされる理由は、前記タイヤ周方向に連続してのびるリブ状体である副陸部4mbを少なくとも含んでいるからであり、ブロック列状体である主陸部4maのみで周方向陸部4mが形成される場合には、図5に示すように、前記横状溝12は、周方向陸部4mを横切る横溝7をなし、従って前記周方向陸部4mは、この横溝7によって区切られたブロック8が周方向に並ぶブロック列9として形成されることとなる。
又前記ショルダーの周方向陸部4sも、本例では図1,4に示すように、リブ5として形成されている。このショルダーの周方向陸部4sも、タイヤ周方向にのびる縦の細溝15により、巾広の主陸部4saと、巾狭の副陸部4sbとに区分されるとともに、前記副陸部4sbは、タイヤ周方向に連続してのびるリブ状体として形成されている。又前記主陸部4saは、この主陸部4saを横切る横状溝16によって区切られたブロック状部17が周方向に並ぶブロック列状体として形成されている。このブロック状部17にも、前記横状溝16とほぼ同傾斜でのびる横のサイピング18が配されている。
なお前記縦の細溝11、15は、少なくともその溝深さD1が7mmより小の浅い溝体であって、前記縦主溝3と区別される。又前記横状溝12、16、及び横溝7の溝深さD2は、特に規制されることがなく7mm以上とすることもできるが、少なくとも前記溝深さDgの100%以下、好ましくは50〜90%の範囲に設定される。なお前記横状溝12、16、及び横溝7の溝底には、その溝底から隆起するタイバーを部分的に形成することができる。
そして本発明では、前記周方向陸部4の周方向単位長さ当たりの周方向剛性をKXとする時、前記センタの周方向陸部4cの周方向剛性KXcを、前記ショルダーの周方向陸部4sの周方向剛性KXsよりも小(KXc<KXs)に設定している。このとき、前記中間の周方向陸部4mの周方向剛性KXmは、前記周方向剛性KXcよりも大かつ前記周方向剛性KXsよりも小(KXc<KXm<KXs)であるのが好ましい。
ここで、周方向陸部4の周方向単位長さ当たりの周方向剛性KXは、図6(A)に示すように、前記正規荷重負荷状態におけるタイヤ赤道C上での接地長さLにて、周方向陸部4のサンプルQを切り出すとともに、このサンプルQの基部Qaを固定する。そしてサンプルQの表面(トレッド面)に200kPaの圧力Pを負荷させた縦荷重負荷状態にて、前記表面に周方向荷重Fxを作用させ、そのときの前記表面での周方向変位δxから、比Fx/δxを求める。そしてこのFx/δxを前記サンプルQの周方向長さLで割ることにより、周方向単位長さ当たりの周方向剛性KXをうることができる。又周方向陸部4の周方向単位長さ当たりのタイヤ軸方向の軸方向剛性KYは、図6(B)に示すように、前記サンプルQの表面(トレッド面)に200kPaの圧力Pを負荷させた縦荷重負荷状態にて、前記表面にタイヤ軸方向荷重Fyを作用させ、そのときの前記表面でのタイヤ軸方向変位δyから、比Fy/δyを求める。そしてこのFy/δyを前記サンプルQの周方向長さLで割ることにより、周方向単位長さ当たりの軸方向剛性KYをうることができる。なお前記周方向陸部4がブロック列9の場合にも、接地長さLにて、周方向陸部4のサンプルQを切り出し、同じ手法によって測定する。
そして、このように求めた周方向剛性KXにおいて、少なくとも KXc<KXs、より好ましくは、KXc<KXm<KXsとすることにより、N付近のハンドル応答性能を高めることが可能となった。
これは、本発明者が行った下記の実験の結果から確認することができる。具体的には、図1に示すパターンを基本とし、縦主溝3、縦の細溝11、15、横状溝12、16の深さ、サイピング10、14、18の深さ及び本数、並びにトレッドゴムにおいて各周方向陸部列Rc、Rm、Rsをなすゴムのヤング率などを違えた9種類のサンプルタイヤ(サイズ225/60R16)T1〜T9を作成した。図7(A)には、各サンプルタイヤT1〜T9における周方向剛性KXc、KXm、KXsの分布が示されており、図7(B)には、各サンプルタイヤT1〜T9における軸方向剛性KYc、KYm、KYsの分布が示されている。又サンプルタイヤT1〜T9のCF(コーナリングフォース)を測定し、その結果を図8に示す。前記CFの測定は、室内試験器を用い、リム(16×6.5JJ)、内圧(230kPa)、縦荷重(4.8kN)、速度(20km/h)、スリップ角(0.13°)の条件にて行った。
(1) サンプルタイヤT1、T2、T3の剛性分布とCFとを比較し、その関係を図9(A)、(B)に示す。サンプルタイヤT1、T2、T3は、周方向剛性KX及び軸方向剛性KYに関して、それぞれ中央側が低くショルダー側が高いV状分布をなすなど、分布形状が互いに近似している。このとき、サンプルタイヤT1、T2、T3の周方向剛性KX及び軸方向剛性KYの剛性値が、それぞれ T3<T2<T1 の順で高くなっているのに対して、図9(B)に示すように、CF値はT3<T1<T2 の順で高くなっている。この結果から、剛性値が低すぎるとCF値は減少することがわかる。なお剛性値には最適値が存在する可能性がある。
(2) 次に、サンプルタイヤT1、T4、T5の剛性分布とCFとを比較し、その関係を図10(A)〜(C)に示す。サンプルタイヤT1、T4、T5も周方向剛性KX及び軸方向剛性KYに関して、それぞれV状分布をなす。このとき、周方向剛性KXの剛性値がほぼ等しいサンプルタイヤT1、T4を比較すると、図10(B)の如く、軸方向剛性KYの剛性値がT1>T4であるのに対して、CF値はT1>T4となる。又軸方向剛性KYの剛性値がほぼ等しいサンプルタイヤT1、T5を比較すると、図10(C)の如く、周方向剛性KXの剛性値がT1>T5であるのに対して、CF値はT1≒T4となっている。この結果から、剛性値が低下することによるCFの減少は、軸方向剛性KYの影響が比較的大きく、周方向剛性KXの影響が小さいことがわかる。
(3) 次に、サンプルタイヤT2、T6、T7の剛性分布とCFとを比較し、その関係を図11(A)〜(C)に示す。周方向剛性KXに関しては、サンプルタイヤT2がV状分布、サンプルタイヤT6、T7が∧状分布をなし、軸方向剛性KYに関しては、サンプルタイヤT2、T7がV状分布、サンプルタイヤT6が∧状分布をなす。そして、軸方向剛性KYがともにV状分布をなすサンプルタイヤT2、T7を比較すると、前記(2)の知見から、軸方向剛性KYの剛性値がT2<T7であることから、CF値もT2<T7と予想されるが、逆に、図11(B)の如く、T2>T7の結果が得られた。又前記サンプルタイヤT7における軸方向剛性KYをV状分布から∧状分布に変化させたサンプルタイヤT6と、前記サンプルタイヤT2とを比較すると、図11(C)の如く、サンプルタイヤT7の場合のCF値とほとんど変化が見られない。この結果から、周方向剛性KXと軸方向剛性KYとが∧状分布になると、CF値が著しく減少し、又周方向剛性KXだけが∧状分布になってもCF値が著しく減少することがわかる。
(4) 次に、サンプルタイヤT2、T8の剛性分布とCFとを比較し、その関係を図12(A)、(B)に示す。周方向剛性KXに関しては、サンプルタイヤT2、T8がV状分布をなし、軸方向剛性KYに関しては、サンプルタイヤT2がV状分布、サンプルタイヤT8が∧状分布をなす。そして、周方向剛性KXがともにV状分布をなすサンプルタイヤT2、T8を比較すると、前記(3)の知見から、軸方向剛性KYがV状分布から∧状分布に変化してもCF値に影響が少ないと予想されたが、逆に、図12(B)の如く、CF値に著しい増加が見られた。この結果から、周方向剛性KXがV状分布の時、軸方向剛性KYもV状分布になると、CF値を著しく増加できる。なお周方向剛性KXが∧状分布の時には、軸方向剛性KYがV状分布になっても、図11(B)のサンプルタイヤT7との比較の如く、CF値の増加は見込めない。
(5) 次に、サンプルタイヤT2、T9の剛性分布とCFとを比較し、その関係を図13(A)、(B)に示す。周方向剛性KXに関しては、サンプルタイヤT2がV状分布、サンプルタイヤT9がフラット(一定)分布をなし、軸方向剛性KYに関しては、サンプルタイヤT2、T9がV状分布をなす。軸方向剛性KYがともにV状分布をなすサンプルタイヤT2、T9を比較すると、周方向剛性KXがフラット分布の場合には、∧状分布と同様にCF値が減少することがわかる。
以上のことから、
・ 少なくとも周方向剛性KXが、V状分布をなすことにより、CF値を増加させることができる;
・ 周方向剛性KXがV状分布をなす場合、特に軸方向剛性KYが∧状分布をなすことにより、CF値のさらなる増加が見込める;
・ 周方向剛性KXが、∧状分布をなす或いはフラット分布をなす場合には、軸方向剛性KYの分布による影響はほとんどなく、軸方向剛性KYが∧状分布、V状分布の何れであってもCF値は小さい;
ことを究明しえた。
ここで、前記周方向剛性KXがV状分布をなすことにより、CF値が増加することの理由については、まだ解明されていない。しかし、タイヤにスリップ角が付与された時、周知の如く、トレッド面は路面との粘着により横後方側に引きずれて剪断変形し、それによって生じる横力が最大摩擦力を越えた時点で滑り域となって路面と滑りだし、元の状態にもどる。このとき前記最大摩擦力は、周方向摩擦力と軸方向摩擦力との2乗和の平方根にほぼ等しい。他方、周方向剛性KXが高い場合、接地面内でブレーカとトレッド面との間に周方向変位が生じた時に大きな前後力が発生するが、このことが影響して、軸方向摩擦力が小さなうちに滑り域に達してしまい、CFが低下すると推測される。そして接地圧が最も大きいセンタ領域において周方向剛性KXが高い場合に、CFの低下がより顕著に現れる。従って、これとは逆に、周方向剛性KXをV状分布とし、センタの周方向陸部4cの周方向剛性KXcを相対的に減じることにより、タイヤのCFが高まるものと考えられる。
なお周方向剛性KXでは、V状分布とするために、少なくとも、KXc<KXs であることが必要である。このとき、KXm≦KXc、或いは KXm≧KXsであっても良いが、コーナリングフォース、及びパターン剛性のバランスの観点から KXc<KXm<KXs であるのが好ましい。又軸方向剛性KYでは、V状分布とならないために、KYc≧KYs 、さらには KYc≧KYm≧KYs であるのが好ましい。なお周方向剛性KXにおいて、比KXc/KXsは、前記コーナリングフォースの観点から0.84以下、さらには0.78以下とするのが好ましい。又前記比KXc/KXsの下限値は、0.6以上が耐摩耗性の観点から好ましい。
又センタの周方向陸部4cが複数本、又は中間の周方向陸部4mが複数本、又はショルダーの周方向陸部4sが複数本形成されている場合には、周方向陸部4c、4m、4sの全数において、周方向剛性KXでは前記 KXc<KXs 、好ましくは KXc<KXm<KXs の関係を充足させる。より好ましくは、周方向陸部4は、その周方向剛性KXをショルダー側からタイヤ赤道側に向かって順次減少させるのが望ましい。又軸方向剛性KYにおいても、周方向陸部4c、4m、4sの全数において前記 KYc≧KYs 、好ましくは KYc≧KYm≧KYs の関係を充足させる。より好ましくは、周方向陸部4は、その軸方向剛性KYをショルダー側からタイヤ赤道側に向かって順次増大させるのが望ましい。なお前記トレッドパターンでは、中間の周方向陸部4mが形成されなくてもかまわない。
次に、トレッドゴム2Gに、全巾に亘って同一のゴム素材を用いた場合、前記周方向剛性KXをV状分布に、又軸方向剛性KYを∧状分布にするためには、センタの周方向陸部4cにおいて周方向剛性KXcを減じるために、横のサイピング10の形成数を多くしたり、又ショルダーの周方向陸部4sにおいて軸方向剛性KYsを減じるために、周方向のサイピングを形成したり又その形成数を増やすことが要求される傾向となる。しかし、斯かる場合には、ハンドル応答性能以外のタイヤ性能、例えば耐摩耗性能や旋回性能が低下するという不利を招く。
そのため、少なくとも1つの周方向陸部列Rに、周方向の複素弾性率E*xとタイヤ軸方向の複素弾性率E*yとが異なる異方性のゴム素材(便宜上、異方性ゴムという場合がある)Gaを用いることが好ましい。これにより、パターン模様や、溝巾、溝深さ、サイピングに大きな変更を加えることなく、周方向剛性KXと軸方向剛性KYとがそれぞれ異なる剛性分布をなすトレッド部を容易に形成することができる。その結果、パターン設計を容易としかつその自由度を高めながら、前述の耐摩耗性能や旋回性能の低下を抑制することが可能となる。この効果を充分発揮させるために、前記複素弾性率の差|E*y−E*x|を、2.5Mpa以上とするのが好ましい。或いは 比E*y/E*x、又は比E*x/E*yを0.5以下とするのが好ましい。なお複素弾性率は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期伸張歪10%、動歪の振幅±2%の条件で測定した値である。
ここで前記異方性ゴムGaは、短繊維配合ゴムからなり、本例では、短繊維をタイヤ軸方向に配向させることにより、タイヤ軸方向の複素弾性率E*yを周方向の複素弾性率E*xより大(E*y>E*x)とした軸方向の異方性ゴムGayを使用している。詳しくは、図14(A)に示すように、センタおよび中間の周方向陸部列Rc、Rmに、前記軸方向の異方性ゴムGayを使用し、ショルダーの周方向陸部列Rsには、周方向の複素弾性率E*xとタイヤ軸方向の複素弾性率E*yとが等しい等方性のゴム素材(便宜上、等方性ゴムという場合がある)G0を用いている。
このとき、図14(B)に示すように、センタの周方向陸部列Rcに、異方性(即ち複素弾性率の差|E*y−E*x|))を大とした異方性ゴムGaycを使用し、中間の周方向陸部列Rmに、異方性(即ち複素弾性率の差|E*y−E*x|))を小とした異方性ゴムGaymを使用することもできる。又図14(C)に示すように、センタの周方向陸部列Rcのみに異方性ゴムGayを使用しても良い。
又異方性ゴムGaとして、短繊維をタイヤ周方向に配向させることにより、周方向の複素弾性率E*xをタイヤ軸方向の複素弾性率E*yより大(E*x>E*y)とした周方向の異方性ゴムGaxを使用することもできる。斯かる場合には、図14(D)に示すように、ショルダーの周方向陸部列Rsに異方性ゴムGaxを使用し、かつセンタの周方向陸部列Rcに等方性ゴムG0を使用する。又中間の周方向陸部列Rmには、異方性ゴムGax又は等方性ゴムG0が採用でき、異方性ゴムGaxを採用する場合には、その異方性をショルダーの異方性ゴムGax以下とするのが好ましい。
次に、本実施形態では、図15(A)に示すように、少なくともタイヤ赤道Cの一方側に配される第1のショルダーの周方向陸部列Rs1と、他方側に配される第2のショルダーの周方向陸部列Rs2とが非対称をなすトレッドパターンを採用することができる。特に本例では、一方側に配される第1の中間の周方向陸部列Rm1、及び他方側に配される第2の中間ーの周方向陸部列Rm2も非対称をなす場合が例示されている。斯かる場合には、前記非対称パターンに原因して、例えば周方向剛性KXに、図16に一点鎖線で示す如く、非対称分布が生じ、ハンドル応答性能等に悪影響を及ぼす傾向がある。
そのため図15(B)に示すように、少なくとも前記第1のショルダーの周方向陸部列Rs1と、第2のショルダーの周方向陸部列Rs2とに、ヤング率Eを違えたゴム素材Gbs1、Gbs2を採用し、これにより前記第1のショルダーの周方向陸部4s1の周方向剛性KXs1と、前記第2のショルダーの周方向陸部4s2の周方向剛性KXs2との比KXs1/KXs2を1.0±0.1の範囲、さらには1.0〜1.1の範囲に減じるのが好ましい。特に本例では、前記第1の中間の周方向陸部列Rm1と、第2の中間の周方向陸部列Rm2とにも、ヤング率Eを違えたゴム素材Gbm1、Gbm2を採用し、前記第1の中間の周方向陸部4m1の周方向剛性KXm1と、前記第2の中間ーの周方向陸部4m2の周方向剛性KXm2との比KXm1/KXm2も同様に、1.0±0.1の範囲に減じることにより、パターン模様を左右非対称としながらも、周方向剛性KXの剛性分布を、図16に実線で示す如く左右対称なV状に形成することができる。
なお左右対称なトレッドパターンにおいて、少なくとも1つの周方向陸部列Rに、他の周方向陸部列Rとはヤング率Eの異なるゴム素材Gbを用い、これにより周方向剛性KXの剛性分布をV状に形成するのも好ましい。この場合、前記第1、2のショルダーの周方向陸部列Rs1、Rs2にはヤング率Eが同じゴム素材を使用し、かつ第1、2の中間の周方向陸部列Rm1、Rm2にヤング率Eが同じゴム素材を使用する。なお前記ヤング率は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期伸張歪10%、動歪の振幅±2%の条件で測定した動的弾性率である。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
トレッドパターン、及びトレッドゴムを違えて、周方向剛性KX、及び軸方向剛性KYが図17に示す剛性分布をなすタイヤサイズ225/60R16の乗用車用タイヤを試作した。そして各タイヤの、コーナリングフォース、ハンドル応答性能、旋回性能、耐摩耗性をテストし、その結果を表2に記載した。トレッドパターン、及びトレッドゴム以外は同仕様である。
比較例1,2、実施例1〜3は、各周方向陸部列Rに、同一かつ等方性のゴム素材を用いている。又比較例1,2は互いに同一パターンで溝深さを違えており、又実施例1,2も互いに同一パターンで溝深さを違えている。実施例4は、各周方向陸部列Rに、短繊維配合ゴムである異方性のゴム素材を用いている。又実施例5は、各周方向陸部列Rに、ヤング率を違えゴム素材を用いている。
(1)コーナリングフォース:
室内試験器を用い、リム(16×6.5JJ)、内圧(230kPa)、縦荷重(4.8kN)、速度(20km/h)、スリップ角(0.13°)の条件にてCF値を測定し、比較例1を100とする指数で表示している。指数の大きい方が良好である。
(2)ハンドル応答性能 及び旋回性能:
リム(16×6.5JJ)、内圧(230kPa)の条件にて車両(4300cc、FR車)の全輪に装着し、ドライアスファルトのタイヤテストコースを走行し、ハンドル応答性能 及び旋回性能をドライバーの官能評価により比較例1を6点とする10点法により評価した。点数の大きい方が良好である。
(3)耐摩耗性:
前記車両を用い、ドライアスファルト路面を5000km走行した後、トレッド面の摩耗外観を目視により、以下の3段階で評価した。
○:商品として合格レベル
△:商品として許容範囲であるが改善が望まれるレベル。
×:商品として不合格レベル
Figure 2009035130
本発明の空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 センタの周方向陸部を示す部分斜視図である。 (A)、(B)は、中間の周方向陸部を示す部分斜視図である。 (A)、(B)は、ショルダーの周方向陸部を示す部分斜視図である。 周方向陸部がブロック列である場合を示す斜視図である。 (A)、(B)は、周方向剛性及び軸方向剛性の測定方法を説明する断面図である。 (A)、(B)は、サンプルタイヤにおける周方向剛性及び軸方向剛性の剛性分布を示す線図である。 サンプルタイヤのコーナリングフォースの測定結果を示す線図である。 (A)、(B)はサンプルタイヤにおける剛性分布、及びコーナリングフォースを比較した図面である。 (A)〜(C)は、サンプルタイヤにおける剛性分布、及びコーナリングフォースを比較した図面である。 (A)〜(C)は、サンプルタイヤにおける剛性分布、及びコーナリングフォースを比較した図面である。 (A)、(B)は、サンプルタイヤにおける剛性分布、及びコーナリングフォースを比較した図面である。 (A)、(B)は、サンプルタイヤにおける剛性分布、及びコーナリングフォースを比較した図面である。 (A)〜(D)は、異方性のゴム素材の使用例を示すトレッド部の略断面図である。 (A)は、トレッドパターンの他の例を示す展開図、(B)は、そのときのゴム素材の使用例を示すトレッド部の略断面図である。 そのときの周方向剛性の剛性分布を例示する線図である。 表2に示すタイヤの周方向剛性、及び軸方向剛性の剛性分を例示する線図である。 (A)〜(D)は、発明者の基礎実験で使用したテストタイヤのトレッドパターン、(E)は表2の実施例3のタイヤのトレッドパターンの展開図である。
符号の説明
2 トレッド面
2S トレッド接地面
3 縦主溝
4、4c、4m、4s 周方向陸部
5 リブ
7 横溝
8 ブロック
9 ブロック列
R、Rc、Rm、Rs 周方向陸部列
Sc センタ領域
Ss ショルダー領域
Sm 中間領域

Claims (7)

  1. トレッド面に、タイヤ周方向にのびかつ溝深さが7.0mm以上の複数本の縦主溝を配することにより、前記縦主溝間、及び前記縦主溝とトレッド端縁との間で区分されるリブ、又は前記縦主溝間、若しくは前記縦主溝とトレッド端縁との間を横溝により区切ったブロックが周方向に並ぶブロック列からなる複数の周方向陸部からなる周方向陸部群を具えるトレッドパターンの空気入りタイヤであって、
    トレッド面が正規荷重負荷状態において接地するトレッド接地面を、タイヤ赤道上のセンタ領域と、トレッド接地端側のショルダー領域と、その間の中間領域との5つの巾領域に等巾で仮想区分するとともに、
    前記周方向陸部群は、前記センタ領域に表面の面積重心が位置するセンタの周方向陸部からなるセンタの周方向陸部列と、前記ショルダー領域に表面の面積重心が位置するショルダーの周方向陸部からなるショルダーの周方向陸部列とを含み、
    かつ各前記周方向陸部の周方向単位長さ当たりの周方向剛性をKXとする時、前記センタの周方向陸部の周方向剛性KXcは、前記ショルダーの周方向陸部の周方向剛性KXsより小としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記周方向陸部群は、前記中間領域に表面の面積重心が位置する中間の周方向陸部からなる中間の周方向陸部列を含み、前記中間の周方向陸部の周方向剛性KXmは、前記周方向剛性KXcより大かつ前記周方向剛性KXsより小であることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 各前記周方向陸部の周方向単位長さ当たりのタイヤ軸方向の軸方向剛性をKYとする時、前記センタの周方向陸部の軸方向剛性KYcは、前記ショルダーの周方向陸部の軸方向剛性KYs以上としたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記周方向陸部群は、前記中間領域に表面の面積重心が位置する中間の周方向陸部からなる中間の周方向陸部列を含むとともに、この中間の周方向陸部の軸方向剛性KYmは、前記軸方向剛性KYc以下かつ前記軸方向剛性KYs以上であることを特徴とする請求項3記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記周方向陸部群は、少なくとも1つの周方向陸部列が、周方向の複素弾性率とタイヤ軸方向の複素弾性率とが異なるゴム素材を用いたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記周方向陸部群は、少なくとも1つの周方向陸部列が、他の周方向陸部列とはヤング率の異なるゴム素材を用いたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記周方向陸部群は、タイヤ赤道の一方側に配される第1のショルダーの周方向陸部列と、他方側に配される第2のショルダーの周方向陸部列とが非対称に形成され、
    かつ第1のショルダーの周方向陸部列の第1のショルダーの周方向陸部と、第2のショルダーの周方向陸部列の第2のショルダーの周方向陸部とのヤング率を変えることにより、前記第1のショルダーの周方向陸部の周方向剛性KXs1と前記第2のショルダーの周方向陸部の周方向剛性KXs2との比KXs1/KXs2を1.0±0.1の範囲としたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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