JP2016132172A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明においては、焼却処分時におけるCO2排出量の削減を可能とするとともに、建築基準法に規定する不燃規格を満たし、フィルムとしての機械的強度や耐後加工性にも優れた化粧シートを提供することを目的とする。【解決手段】複数の樹脂層からなる化粧シート1であって、前記樹脂層の少なくとも1層が、ポリオレフィン系樹脂に対して二酸化炭素吸収剤が配合された熱可塑性樹脂組成物からなる層とされ、前記二酸化炭素吸収剤が、超臨界逆相蒸発法によってベシクルに内包された状態とされて配合されたことを特徴とする化粧シート1。【選択図】 図1

Description

本発明は、建築内装材、玄関ドアなどの建築外装部材、建具の表面、家電品の表面材などに用いられる化粧シートに関するもので、焼却処理時に発生するCO排出量を削減するとともに、建築基準法施工令に記載の不燃材料の技術的基準を満たす化粧シートに関する。
建築内装材や建具の表面などに用いられる化粧シート、特に、公共用用途に用いられる化粧シートについては、建築基準法施工令第108条の2第1号および第2号に記載の不燃材料の技術的基準を満たすことが求められている。従来は、このような不燃材料の技術的基準を満たす化粧シートとして軟質ポリ塩化ビニル系樹脂からなるものが用いられてきたが、廃棄後の焼却処理時に有毒ガス等が発生することなどが問題となった。本出願人は、特許文献1に示すように、ポリ塩化ビニル系樹脂の代替材としてのポリオレフィン系樹脂を用いた不燃性を有する化粧シートを提案している。
また、昨今の地球温暖化の観点から、化粧シートに対しては焼却処理時におけるCO排出量の削減への取り組みが求められている。焼却処理を必要としてない生分解性材料や所謂カーボンニュートラルの概念から植物由来材料への代替についても検討がなされたが、これらの材料は石油系材料と比較すると、機械的物性や意匠性に劣り、コスト面においても現実的ではないため、生分解性材料や植物由来材料への代替は難しい。
本出願人は、特許文献2に示すように、樹脂材料に対して、アルミノケイ酸塩などの二酸化炭素吸収剤を添加することによって、焼却処理時におけるCO排出量を削減可能な樹脂組成物を提案している。
特開2012−179812号公報 特開2013−122020号公報
そこで、本発明においては、特許文献2に記載の樹脂組成物に対してさらに不燃性を付与するとともに、当該樹脂組成物を用いた化粧シートについて検討した。
本発明においては、焼却処分時におけるCO排出量の削減を可能とするとともに、建築基準法に規定する不燃規格を満たし、フィルムとしての機械的強度や耐後加工性にも優れた化粧シートを提供することを目的とする。
上記課題を達成するべく、本発明の第1の態様の化粧シートは、複数の樹脂層からなる化粧シートであって、前記樹脂層のうち少なくとも1層が、ポリオレフィン系樹脂に対して二酸化炭素吸収剤が配合された熱可塑性樹脂組成物からなる層とされ、前記二酸化炭素吸収剤が、超臨界逆相蒸発法によってベシクルに内包された状態とされて配合されたことを特徴とする。
このような、本発明の第1の態様の化粧シートにおいては、超臨界逆相蒸発法によりベシクルに内包された状態の二酸化炭素吸収剤を配合することにより、建築基準法施工令第108条の2第1号および第2号に記載の不燃材料の技術的基準を満たす「不燃材料」であり、さらに、化粧シートに求められる機械的強度を備えた化粧シートを提供することができる。
本発明の第2の態様の化粧シートは、前記熱可塑性樹脂組成物からなる層には、さらに結晶核剤が配合されており、前記結晶核剤が、前記二酸化炭素吸収剤と一緒に前記ベシクルに内包された状態とされて配合されたことを特徴とする。
このような、本発明の第2の態様の化粧シートにおいては、二酸化炭素吸収剤と一緒に結晶核剤が内包されたベシクルを配合することにより、熱可塑性樹脂組成物の結晶化度をコントロールして機械的強度や耐後加工性に優れた化粧シートを提供することができる。
本発明の第3の態様の化粧シートは、前記二酸化炭素吸収剤が、アルミノケイ酸塩、金属水酸化物、金属酸化物、チタン酸化合物またはリチウム化合物のうち少なくとも1つであることを特徴とする。
このような、本発明の第3の態様の化粧シートにおいては、上記の二酸化炭素吸収剤から少なくとも1つ選択して配合することにより、建築基準法施工令第108条の2第1号および第2号に記載の不燃材料の技術的基準を満たすことができるとともに、燃焼時に発生する二酸化炭素の排出量をも削減可能な化粧シートを提供することができる。
本発明の第4の態様の化粧シートは、前記ベシクルが、リン脂質からなる外膜を具備したリポソームとされていることを特徴とする。
このような、本発明の第4の態様の化粧シートにおいては、ベシクルがリン脂質からなる外膜を具備したリポソームとされていることにより、主成分であるポリオレフィン系樹脂との相溶性に優れたベシクルとすることができ、ベシクルに内包された二酸化炭素吸収剤を極めて均一にポリオレフィン系樹脂中に分散させることができる。
本発明の第5の態様の化粧シートは、前記熱可塑性樹脂組成物からなる層に対して、一軸延伸加工または二軸延伸加工が施されていることを特徴とする。
このような、本発明の第5の態様の化粧シートにおいては、熱可塑性樹脂組成物からなる層に対して一軸延伸加工または二軸延伸加工を施しているので、フィルムとして十分な機械的強度を保持し、さらに、フィルム表面の平滑性に優れ印刷適正が良好なものとすることができる。
本発明の第6の態様の化粧シートは、不燃性基材と貼り合わせた状態でISO5660−1に準拠したコーンカロリーメータ試験機による発熱性試験において、建築基準法施工令第108条の2第1号および第2号に記載の要件を満たす不燃材料であることを特徴とする。
このような、本発明の第6の態様の化粧シートにおいては、「不燃材料」からなる化粧シートを提供することができる。
本発明の第7の態様の化粧シートは、引張弾性率が、500MPa以上2000MPa以下であり、引張破断伸度が、200%以上であることを特徴とする。
このような、本発明の第7の態様の化粧シートにおいては、化粧シートに求められる機械的強度を有し、製造適正に優れるとともに、Vカット曲げ加工などの耐後加工性に優れる化粧シートを提供することができる。
本発明の化粧シートによれば、焼却処分時におけるCO排出量の削減を可能とするとともに、建築基準法に規定する不燃規格を満たし、フィルムとしての機械的強度や耐後加工性にも優れた化粧シートを提供することを可能とする。
本発明の化粧シートの第1実施形態を示す断面図 本発明の化粧シートの第2実施形態を示す断面図
本発明の化粧シートは、複数の樹脂層からなる化粧シートであって、当該樹脂層のうち少なくとも1層が、ポリオレフィン系樹脂に対して二酸化炭素吸収剤が配合された熱可塑性樹脂組成物からなる層とされ、当該二酸化炭素吸収剤が、超臨界逆相蒸発法によってベシクルに内包された状態とされて配合されることが重要である。
本発明における二酸化炭素吸収剤とは、燃焼時において樹脂成分などに起因して生じた二酸化炭素と化学反応を起こして分解する、または、自身が二酸化炭素を吸収することで、大気中に放出される二酸化炭素を減少させる物質のことであり、具体的には、アルミノケイ酸塩、金属水酸化物、金属酸化物、チタン酸化合物、リチウムシリケート、シリカゲルまたはアルミナなどを挙げることができる。アルミノケイ酸塩としては、非晶質アルミノシリケート、天然ゼオライト、合成ゼオライトなどを挙げることができる。金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムなどを挙げることができる。金属酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛などを挙げることができる。チタン酸化合物としては、チタン酸バリウム、オルソチタン酸バリウムなどを挙げることができる。
ここで、超臨界逆相蒸発法は、本発明者等が提案している再表02/032564号公報、特開2003−119120号公報、特開2005−298407号公報および特開2008−063274号公報(以下、「超臨界逆相蒸発法公報類」と称する)に開示されている超臨界逆相蒸発法および装置を用いて行うことができる。
具体的に説明すると、超臨界逆相蒸発法とは、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素にベシクルの外膜を形成する物質を均一に溶解させた混合物中に、水溶性または親水性の封入物質としてのアルミノケイ酸塩を含む水相を加えて、一層の膜で封入物質を内包するベシクルとする方法である。なお、超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)および臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素とは、臨界温度だけ、あるいは臨界圧力だけが臨界条件を超えた条件下の二酸化炭素を意味するものである。この方法により、直径50〜800nmの単層ラメラベシクルを得ることができる。ここで、ベシクルとは、球殻状に閉じた膜構造を有する小胞で内部に液相を含むものの総称であり、特に、外膜がリン脂質のような生体脂質から構成されるベシクルをリポソームと称する。
本発明の化粧シートの熱可塑性樹脂組成物の調製する際には、超臨界逆相蒸発法によって微小なカプセル状のベシクル内に内包された状態の二酸化炭素吸収剤を用いることが重要であり、このような、ベシクル内に内包された状態の二酸化炭素吸収剤は、当該ベシクルとポリオレフィン系樹脂とを混練させた際に、ポリオレフィン系樹脂中において凝集することなく均一に分散するため、ポリオレフィン系樹脂に対する二酸化炭素吸収剤の充填量を増大させても、機械的強度や耐後加工性などに優れたシートを形成可能な熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテンなどの他に、αオレフィン(例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどを)を単独重合あるいは2種類以上共重合させたものや、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・エチルメタクリレート共重合体、エチレン・ブチルメタクリレート共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ブチルアクリレート共重合体などのように、エチレンまたはαオレフィンとそれ以外のモノマーとを共重合させたものが挙げられる。
リポソームの外膜を形成するリン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオピン、黄卵レシチン、水添黄卵レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質などが挙げられる。
ベシクルの外膜を形成するその他の物質としては、ノニオン系界面活性剤や、これとコレステロール類もしくはトリアシルグリセロールの混合物、高分子系の界面活性剤、脂肪酸金属塩、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シリコーン、ワックスまたは変性樹脂などの分散剤が挙げられる。
また、リポソームの外膜は、リン脂質と分散剤との混合物から形成するようにしてもよい。本発明の化粧シートにおいては、リン脂質からなる外膜を具備したリポソームとすることが重要である。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる層には、二酸化炭素吸収剤に加えてさらに結晶核剤が配合されており、当該結晶核剤と二酸化炭素吸収剤とは一緒にリン脂質からなる外膜を具備したリポソーム内に内包された状態で配合されることが重要である。このようにリポソームに内包した状態で配合することにより、ポリオレフィン系樹脂内に結晶核剤をも均一に分散させることができるので、効率的に透明樹脂層の結晶化度をコントロールすることにより、機械的強度や耐後加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
結晶核剤としては、ポリオレフィン系樹脂に分散した際にポリオレフィン結晶の核となる物質またはポリオレフィンの結晶化温度または融点以上で結晶化し、その結晶がポリオレフィン結晶の核となる物質であれば特に限定されるものではないが、例えば、リン酸エステル金属塩系の物質、ソルビトール系の物質または安息香酸アルミニウム系の物質を用いることができる。
リン酸エステル金属塩系の物質としては、Sodium2,2’−methlene−bis−(4,6−di−tert−butylephenyl)phosphate(ナトリウム2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート)、アルミニウム ヒドロキシビス[2,2−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート]、ナトリウム ビス(4−第三ブチルフェニル)ホスフェートなどを挙げることができる。また、ソルビトール系の物質としては、ベジンジリデンソルビトール、ビス(4−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールなどを挙げることができる。さらに、安息香酸アルミニウム系の物質としては、ヒドロキシージーパラ第三ブチル安息香酸アルミニウムを挙げることができる。
また、本発明の化粧シートにおいては、熱可塑性樹脂組成物からなる層に対して、一軸延伸加工または二軸延伸加工が施されていることが重要である。本発明の化粧シートにおける熱可塑性樹脂組成物からなる層は、二酸化炭素吸収剤の高い分散性を実現していることで、当該二酸化炭素吸収剤を高充填した場合においてもフィルムとして十分な機械的強度を保持しているが、当該熱可塑性樹脂組成物からなる層に対して一軸延伸加工または二軸延伸加工を施して熱可塑性樹脂組成物の結晶性を高めることで、フィルムとしての機械的強度をさらに向上させることができる。また、二酸化炭素吸収剤を高充填した場合には、得られるフィルムの表面に凹凸が生じて平滑性に劣る場合があり、当該フィルムの表面に絵柄印刷を施す際にインキの着肉性が悪くなるなどの影響があったが、一軸延伸加工または二軸延伸加工を施してフィルム表面の平滑性を改善することによって、印刷適正を良好にすることができる。
ここで、建築基準法施工令に規定の不燃材料の技術的基準においては、ISO5660−1に準拠したコーンカロリーメータ試験機による発熱性試験において下記の要件を満たしている必要がある(建築基準法施工令第108条の2第1号および第2号)。本発明の化粧シートが不燃材料として認定されるためには、不燃性基材と貼り合わせた状態で50kW/mの輻射熱による加熱にて20分間の加熱時間において下記の1〜3の要求項目をすべて満たす必要がある。
1.総発熱量が8MJ/m以下
2.最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えない
3.防炎上有害な裏面まで貫通する亀裂および穴が生じない
なお、不燃性基材としては、石こうボード、繊維混入ケイ酸カルシウム板または亜鉛メッキ鋼板から選択して用いることができる。
そして、本発明の化粧シートは、前記不燃性基材と貼り合わせた状態でのISO5660−1に準拠したコーンカロリーメータ試験機による発熱性試験において、前記施工令第108条の2第1号および第2号に記載の要件をともに満たす不燃材料を実現している。
さらに、本発明の化粧シートは、引張弾性率が500MPa以上、2000MPa以下であって、引張破断伸度が200%以上であることが重要である。
引張破断伸度とは、試料を所定の速度で引っ張り、破断した際の伸びを表す値であり、破断時の試料の長さ(L)から試験前の試料の長さ(L)を引いた値を試験前の試料の長さ(L)で除した値を百分率で表した値であり、値が小さいほど伸びが悪く、印刷加工時における破断の発生など印刷適正に劣り、値が大きいほどよく伸びて印刷特性に優れている。この他にも例えば、値が大きいほどVカット曲げ加工などの耐後加工性に優れていることを示す。
以下に、本発明における熱可塑性樹脂組成物からなる層を備えた化粧シートの構成の具体例を図に従って詳細に説明する。
図1は本発明の化粧シート1の第1実施形態を示し、複数の樹脂層からなる化粧シート1であって、当該樹脂層が、熱可塑性樹脂組成物からなる層としての原反層2である態様について説明する。化粧シート1は、当該化粧シート1が貼り合わせられる木質ボード類、無機質ボード類または金属板などの基材Bに面する側から、原反層2、絵柄模様層3およびトップコート層5を設けた構成とされている。なお、原反層2と基材Bとの間および/または絵柄模様層3とトップコート層5との間の接着性に問題があれば、原反層2と基材Bとの間および/または絵柄模様層3とトップコート層5との間にプライマー層6を適宜設けてもよい。
絵柄模様層3としては、バインダーとしての硝化綿、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜選定して用いることができる。これらは水性、溶剤系、エマルジョンタイプのいずれでもよく、また1液タイプでも硬化剤を使用した2液タイプでもよい。さらに紫外線や電子線等の照射によりインキを硬化させる方法を用いてもよい。中でも最も一般的な方法は、ウレタン系のインキを用いるもので、イソシアネートによって硬化させる方法である。これらのバインダー以外には、通常のインキに含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤などが添加されている。汎用性の高い顔料としては、縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等が挙げられる。また、インキの塗布とは別に各種金属の蒸着やスパッタリングで意匠を施すことも可能である。
トップコート層5としては、特に規定されるものではないが、ポリウレタン系、アクリル系、アクリルシリコン系、フッソ系、エポキシ系、ビニル系、ポリエステル系、メラミン系、アミノアルキッド系、尿素系等から適宜選択できる。形態も水性、エマルジョン、溶剤系いずれでも可能で、且つ硬化も1液タイプでも硬化剤を用いた2液タイプでもよい。中でもイソシアネート反応を利用したウレタン系のトップコートが作業性、価格、樹脂自体の凝集力等の観点からも望ましい。イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、メタジイソシアネート(MDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロジイソシアネート(IPDI)、メチルヘキサンジイソシアネート(HTDI)、メチルシクロヘキサノンジイソシアネート(HXDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)等から適宜選定して用いることができる。
また、化粧シートの表面の硬度をさらに向上させるために、トップコート層5として紫外線や電子線照射で硬化する樹脂を使用することも可能である。さらに耐候性を向上させるためには、紫外線吸収材及び光安定材を適宜添加してもよい。そして、各種機能を付与するために抗菌材、防カビ材等の機能性添加材の添加も任意に行うことができる。さらに、表面の意匠性を向上させるために、艶の調整のための、あるいはさらに耐磨耗性を付与するための、アルミナ、シリカ、窒化珪素、炭化珪素、ガラスビーズ等を添加することもできる。
プライマー層6としては、基本的には絵柄模様層3と同じ材料を用いることができるが、化粧シートの裏面に施されるためにウエブ状で巻取りを行うことを考慮すると、ブロッキングを避けて且つ接着剤との密着を高めるために、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機充填剤を添加させてもよい。
第1実施形態の化粧シート1においては、原反層2は印刷作業性、コストなどを考慮して20μm〜150μmとすることが望ましく、化粧シート1の総厚は25μm〜200μmの範囲内とすることが好適である。
図2は本発明の化粧シート1の第2実施形態を示し、第1実施形態の化粧シート1に対してさらに透明樹脂層4を具備した態様について説明する。なお、積層方法および透明樹脂層4の層数は、所望の化粧シート1の性能などに応じて適宜選択することができる。本実施形態の化粧シート1は、当該化粧シート1が貼り合わせられる木質ボード類、無機質ボード類または金属板などの基材Bに面する側から、原反層2、絵柄模様層3、接着層7(感熱接着層、アンカーコート層、ドライラミ接着材層)、透明樹脂層4、トップコート層5と積層された構成とされている。また、意匠性を向上させるために透明樹脂層4の表面にエンボス模様4aを適宜設けてもよい。
また、本発明の化粧シート1における原反層2のように、オレフィン系の樹脂を用いる場合には、表面が不活性な状態とされていることが多いので、原反層2と基材Bとの間に、プライマー層6を設けることが好ましい。この他にも、オレフィン系材料からなる原反層2と基材Bとの接着性を向上させるために、原反層2にコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理等を行うことが望ましい。
第2実施形態における絵柄模様層3およびプライマー層6は、第1実施形態と同様の構成のものを用いることができる。
透明樹脂層4としては、アイソタクチックペンタット分率(mmmm分率)が95%以上の高結晶性ホモポリプロピレン樹脂が用いられていることが好ましい。アイソタクチックペンタット分率とは、質量13の炭素C(核種)を用いた13C−NMR測定法(核磁気共鳴測定法)により、上記透明樹脂層を構成する樹脂組成物を所定の共鳴周波数にて共鳴させて得られる数値(電磁波吸収率)から算出されるものであり、樹脂組成物中の原子配置、電子構造、分子の微細構造を規定するものである。ポリプロピレン樹脂のペンタット分率とは、13C−NMRにより求めたプロピレン単位が5個並んだ割合のことであって、結晶化度あるいは立体規則性の尺度として用いられている。主に表面の耐擦傷性を決定付ける重要な要因の一つであり、基本的にはペンタット分率が高いほどシートの結晶化度が高くなるため、耐擦傷性に優れた透明樹脂層4とすることができる。
なお、透明樹脂層4には、必要に応じて熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤、着色剤、光散乱剤および艶調整剤等を各種添加剤を添加することもできる。熱安定剤としては、フェノール系、硫黄系、リン系、ヒドラジン系等、難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等、光安定剤としては、ヒンダードアミン系等を、任意の組み合わせで添加するのが一般的である。
接着層7としては、発熱性試験時の熱量を考慮して、可能な限り薄く積層されていることが望ましい。接着材としては、可能な限り燃焼時の熱量が少ないものが望ましく、それ以外は特に限定されるものではない。
また、化粧シート1に隠蔽性を付与したい場合には、原反層2を着色シートとすることで隠蔽性を付与したり、原反層2などは透明シートのままで、別途、不透明な隠蔽層8を設けて隠蔽性を付与することができる。
隠蔽層8としては、基本的には絵柄模様層3と同じ材料から構成することができるが、隠蔽性を保たせることを目的としているので、顔料としては不透明な顔料、酸化チタン、酸化鉄等を使用することが好ましい。また隠蔽性を上げるために金、銀、銅、アルミ等の金属を添加することも可能である。一般的にはフレーク状のアルミを添加させることが多い。
本発明の化粧シート1を形成するにあたり、積層方法は特に限定するものではなく、熱圧を応用した方法、押し出しラミネート方法およびドライラミネート方法などの一般的に用いられる方法から適宜選択して形成することができる。エンボス模様4aを形成する場合には、一旦、前記積層方法によってラミネートした後に熱圧によってエンボス模様4aを入れる方法または冷却ロールに凹凸模様を設けて押し出しラミネートと同時にエンボス模様4aを形成することができる。
第2実施形態の化粧シート1においては、原反層2は印刷作業性、コストなどを考慮して20μm〜150μm、接着層7は1μm〜10μm未満、透明樹脂層4は20μm〜200μm、トップコート層5は3μm〜20μmとすることが望ましく、化粧シート1の総厚は45μm〜250μmの範囲内とすることが好適である。接着層7は、1μm未満であると積層体として求められる密着性を得ることができず、10μm以上であると不燃性能に劣る可能性が高いため、1μm〜10μm未満の厚さとすることが好ましい。
以上のように、本発明の化粧シート1においては、熱可塑性樹脂組成物が超臨界逆相蒸発法によって得られるベシクルに内包された状態で配合されることにより、ポリオレフィン系樹脂に対して当該二酸化炭素吸収剤を高充填することが可能となり、二酸化炭素吸収剤が充填された分だけ化粧シート1に要する樹脂成分を低減化させることで、燃焼時に生じる発熱量を抑制して、建築基準法施工令に記載の不燃材料の技術的基準を満たした「不燃材料」としての化粧シート1を提供することを可能とする。特に、当該ベシクルの外膜をリン脂質によって形成したリポソームとすることにより、ポリオレフィン系樹脂との相溶性を向上させて効率よく分散させることができる。
また、二酸化炭素吸収剤が配合された熱可塑性樹脂組成物からなる層を有しているので、廃棄後の焼却処分時に樹脂成分の燃焼に起因して発生する二酸化炭素を当該二酸化炭素吸収剤によって吸収または分解して減少させることができる。
さらには、アルミノケイ酸塩と一緒に結晶核剤を内包したリポソームを配合することにより、ポリオレフィン系樹脂の結晶化度を向上させて、機械的特性や耐後加工性に優れた化粧シートとすることができる。
またさらに、熱可塑性樹脂組成物からなる層に対して一軸延伸加工または二軸延伸加工を施すことにより、結晶化度を向上させてさらに機械的強度を向上させることができるとともに、フィルム表面の平滑性を高めてインキの着肉性を向上させて印刷適正を良好なものとすることができる。
<本発明のベシクルの調製法と熱可塑性樹脂組成物の作成>
以下に、本発明の熱可塑性樹脂組成物の詳しい作成方法について説明する。
本発明のベシクルの調製は超臨界逆相蒸発法により下記の方法で行った。メタノール100重量部、二酸化炭素吸収剤としてのアルミノケイ酸ナトリウム160重量部、リン酸エステル金属塩系造核剤(アデカスタブNA−21、ADEKA社製)2重量部、リン脂質としてのホスファチジルコリン5重量部を60℃に保たれた高圧ステンレス容器に入れて密閉し、圧力が20MPaとなるように二酸化炭素を注入して超臨界状態とした後、激しく攪拌混合しながらイオン交換水を100重量部注入する。容器内の温度および圧力を保持した状態で15分間攪拌後、二酸化炭素を排出して大気圧に戻すことによって二酸化炭素吸収剤としてのアルミノケイ酸ナトリウムと造核剤とが内包されたリン脂質からなる外膜を具備するリポソームを得た。
そして、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記方法により調整したリポソーム26重量部と、ホモポリプロピレン樹脂(MFR=3.0g/10min(230℃))100重量部とをヘンシェルミキサーを用いて400rpm、15分間混合し、噛合い型2軸押出機を用いて真空脱気しながら溶融混練した後、ストランドカット法によってペレタライズを実施して熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。
以下に、本発明の化粧シート1の具体的な実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1においては、前述の超臨界逆相蒸発法によって二酸化炭素吸収剤としてのアルミノケイ酸ナトリウムと造核剤としてのリン酸エステル金属塩系造核剤とを内包するリポソームが配合された原反層2と、透明樹脂層4とを具備する化粧シート1を用いた。
具体的には、まず、ペンタット分率が97.8%、MFR(メルトフローレート)が15g/10min(230℃)、分子量分布MWD(Mw/Mn)が2.3の高結晶化ホモポリプロピレン樹脂に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010:BASF社製)を500PPMと、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン328:BASF社製)を2000PPMと、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ944:BASF社製)2000PPMとを添加した樹脂を溶融押出機を用いて押出し、透明樹脂層4として使用する厚さ80μmの高結晶性ポリプロピレン製の透明樹脂シートを製膜した。続いて、製膜された透明樹脂シートの両面にコロナ処理を施して表面の濡れを40dyn/cm以上とした。次に、上述の方法によって得られた本発明の熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いた押出成形法により膜厚70μmの原反層2としての原反シートを製膜した。当該原反シートの一方の面に対して2液硬化型ウレタンインキ(V180:東洋インキ製造(株)製)にて絵柄印刷を施して絵柄印刷層3を形成し、また、その原反シートの他方の面に対してプライマーコートを施してプライマー層6を形成した。しかる後、原反シートの絵柄印刷層3が形成された一方の面に対して、上記の透明樹脂シートによる透明樹脂層4をドライラミネート用接着材(タケラックA540:三井化学工業製;塗布料2g/m)からなる接着層7を介してドライラミネート法にて貼り合わせた。そして、貼り合わせたシートの透明樹脂層4の上面にエンボス用の金型ロールを用いてプレスしてエンボス模様4aを施し、さらにそのエンボス模様4aが施された透明樹脂層4の上面に対して2液硬化型ウレタントップコート(W184:DICグラフィックス社製)を塗布量3g/mにて塗布してトップコート層5を形成して図2に示す層厚154μmの化粧シート1を得た。
<実施例2>
実施例2においては、前述の超臨界逆相蒸発法によって二酸化炭素吸収剤としてのアルミノケイ酸ナトリウムと造核剤としてのリン酸エステル金属塩系造核剤を内包するリポソームが配合された原反層2を具備し、透明樹脂層4を具備しない化粧シート1を用いた。
具体的には、上述の方法によって得られた本発明の熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いた押出成形法により膜厚90μmの原反層2としての原反シートを製膜した。当該原反シートの一方の面に対して2液硬化型ウレタンインキ(V180:東洋インキ製造(株)製)にて絵柄印刷を施して絵柄印刷層3を形成し、また、その原反シートの他方の面に対してプライマーコートを施してプライマー層6を形成した。そして、当該絵柄印刷層3面上に2液硬化型ウレタントップコート(W184:DICグラフィックス社製)を塗布量3g/mにて塗布してトップコート層5を形成して図1に示す層厚94μmの化粧シート1を得た。
<比較例1>
比較例1においては、二酸化炭素吸収剤を配合せずに、超臨界逆相蒸発法によりベシクルに内包した造核剤のみを配合した原反層2と、透明樹脂層4を具備した化粧シート1を用いた。
<超臨界逆相蒸発法によりベシクルに内包した造核剤の調製方法>
メタノール100重量部、造核剤としてのリン酸エステル金属塩系造核剤(アデカスタブNA−21:ADEKA社製)82重量部、リン脂質としてのホスファチジルコリン5重量部を60℃に保たれた高圧ステンレス容器に入れて密閉し、圧力が20MPaとなるように二酸化炭素を注入して超臨界状態とした後、激しく攪拌しながらイオン交換水を100重量部注入する。容器内の温度および圧力を保持した状態で15分間攪拌後、二酸化炭素を排出して大気圧に戻すことによってナノサイズのリン脂質からなる外膜を具備するベシクルに内包された造核剤リポソームを得た。
上述の造核剤リポソームをホモポリプロピレン(MFR=3.0g/10min(230℃))100重量部に添加し、噛合い型2軸押出機を用いて溶融混練した後、ストランドカット法によりペレタライズを実施して熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。この熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いた押出成形法により膜厚70μmの原反層2としての原反シートを製膜した。以降の製造工程に関しては、実施例1と同様の工程を行って図2に示す構成の化粧シート1を得た。
<比較例2>
比較例2においては、二酸化炭素吸収剤および造核剤を配合しない原反層2と、透明樹脂層4を具備する化粧シート1を用いた。
ホモポリプロピレン(MFR=3.0g/10min(230℃))を用いた押出成形法により膜厚70μmの原反層2としての原反シートを製膜した。以降の製造工程に関しては、実施例1と同様の工程を行って図2に示す構成の化粧シート1を得た。
上記、実施例1、2および比較例1、2で得られた各化粧シート1について、コーンカロリーメータ試験機による発熱性試験および引張試験を実施した。また、JIS K7217−1983法(プラスチック燃焼ガスの分析方法)に従った方法により下記の測定条件にて燃焼試験を行いその際の二酸化炭素排出量(CO排出量)を算出した。得られた試験結果を表1に示す。
<燃焼試験の測定条件(JIS K7217−1983法)>
燃焼温度:750℃
支燃ガス:空気
支燃ガス供給量:0.5±0.05L/min
試料量:0.1g
試料皿:石英製のあなあき皿
点火装置:燃焼が終了するまで、火花を発生させる
分析ガス:二酸化炭素
ガス分析方法:ガスクロマト法
Figure 2016132172
表1に示すように、実施例1および実施例2の化粧シート1においては、コーンカロリーメータ試験機による発熱性試験の結果から上記説明の不燃材料の技術的基準を満たしていた。また、引張試験においても、共に化粧シートに求められる引張弾性率および引張破断伸度を備えていた。
これに対して、比較例1および比較例2の化粧シート1においては、コーンカロリーメータ試験機による発熱性試験の結果から不燃材料の技術的基準を満たしていなかった。引張弾性率および引張破断伸度については、化粧シートに求められる強度を備えていた。
CO排出量については、二酸化炭素吸収剤を配合していない比較例1および比較例2の化粧シート1に比べて、二酸化炭素吸収剤としてのアルミノケイ酸ナトリウムを配合した実施例1および実施例2の化粧シート1は1/2以下の二酸化炭素排出量であった。
以上の結果から、実施例1および実施例2の本発明の化粧シート1は、建築基準法施工令第108条の2第1号および第2号に規定の技術的基準を満たす不燃材料であることが明らかとなった。また、製造適正に優れた機械的強度を備えるとともに、焼却時に発生する二酸化炭素を吸収してCO排出量を削減することが可能である化粧シート1であることが明らかとなった。
本発明の化粧シート1は、上記の実施形態および実施例に限定されるものではなく、発明の特徴を損なわない範囲において種々の変更が可能である。
1 化粧シート
2 原反層
3 絵柄模様層
4 透明樹脂層
4a エンボス模様
5 トップコート層
6 プライマー層
7 接着層

Claims (7)

  1. 複数の樹脂層からなる化粧シートであって、
    前記樹脂層のうち少なくとも1層が、ポリオレフィン系樹脂に対して二酸化炭素吸収剤が配合された熱可塑性樹脂組成物からなる層とされ、
    前記二酸化炭素吸収剤が、超臨界逆相蒸発法によってベシクルに内包された状態とされて配合されたことを特徴とする。
  2. 前記熱可塑性樹脂組成物からなる層には、さらに結晶核剤が配合されており、
    前記結晶核剤が、前記二酸化炭素吸収剤と一緒に前記ベシクルに内包された状態とされて配合されたことを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記二酸化炭素吸収剤が、アルミノケイ酸塩、金属水酸化物、金属酸化物、チタン酸化合物またはリチウム化合物のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シート。
  4. 前記ベシクルが、リン脂質からなる外膜を具備したリポソームとされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化粧シート。
  5. 前記熱可塑性樹脂組成物からなる層に対して、一軸延伸加工または二軸延伸加工が施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の化粧シート。
  6. 前記化粧シートが、不燃性基材と貼り合わせた状態でISO5660−1に準拠したコーンカロリーメータ試験機による発熱性試験において、建築基準法施工令第108条の2第1号および第2号に記載の要件を満たす不燃材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の化粧シート。
  7. 引張弾性率が、500MPa以上2000MPa以下であり、引張破断伸度が、200%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の化粧シート。
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