JP2001323076A - ポリプロピレン系樹脂製フィルム - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂製フィルム

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JP2001323076A
JP2001323076A JP2000147777A JP2000147777A JP2001323076A JP 2001323076 A JP2001323076 A JP 2001323076A JP 2000147777 A JP2000147777 A JP 2000147777A JP 2000147777 A JP2000147777 A JP 2000147777A JP 2001323076 A JP2001323076 A JP 2001323076A
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Takeshi Furuya
健 古谷
Yuji Takeda
雄二 竹田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 厚みの精度及び耐傷付き性に優れるポリプロ
ピレン系樹脂製フィルムの提供。 【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂を主成分とし、か
つ溶融張力が1〜5gであり、エチレン単位を0.15
〜4重量%含有するポリプロピレン系樹脂組成物を成形
してなるポリプロピレン系樹脂製フィルム。該ポリプロ
ピレン系樹脂は、結晶融解熱が90〜150J/g、引
張弾性率が800〜2000MPa、融点が150〜1
70℃であり、かつエチレン単位を0.2〜4重量%含
有するものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具類や建築物の
内装材、建具の表面化粧、家電品向けのプラスチック化
粧合板やプラスチック被覆鋼板等の化粧材用の樹脂製化
粧シート等に好適に用いられるポリプロピレン系樹脂製
フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチック化粧合板のような化
粧材は、下地材として合板等の木材や鋼板等を用い、こ
れに印刷・着色を施した単層または積層の樹脂シート
(化粧シート)を貼り付けたものが多く用いられてい
る。該積層樹脂シートは通常、透明な表面層、印刷及び
/または着色を施した印刷層及び基材層を有しており、
これらの各層は必要に応じて接着層を介して積層されて
いる。
【0003】この化粧シートの素材としては、従来より
意匠性や加工性に優れるという理由から塩化ビニル系樹
脂が広く用いられていたが、近年になって、使用済み後
の焼却廃棄処分の際に用いる焼却炉の炉材の選択等の問
題から、ポリオレフィン系樹脂からなる化粧シートが用
いられるようになってきている。しかし、ポリオレフィ
ン系樹脂を使用した化粧シートは、耐傷付き性が塩化ビ
ニル系樹脂に比べ劣るという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】厚みの精度及び耐傷付
き性に優れるポリプロピレン系樹脂製フィルムの提供。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ポリプ
ロピレン系樹脂を主成分とし、かつ溶融張力が1〜5g
であり、エチレン単位を0.15〜4重量%含有するポ
リプロピレン系樹脂組成物を成形してなるポリプロピレ
ン系樹脂製フィルムに存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明のポリプロピレン系樹脂製フィルムは、ポリ
プロピレン系樹脂を主成分とし、かつ溶融張力が1〜5
g、好ましくは1〜3gであり、エチレン単位を0.1
5〜4重量%、好ましくは0.2〜4重量%、更に好ま
しくは0.2〜3重量%含有するポリプロピレン系樹脂
組成物を成形してなるポリプロピレン系樹脂製フィルム
である。該フィルムのポリプロピレン系樹脂の含有量は
好ましくは80〜99重量%、特に好ましくは90〜9
9重量%、更に好ましくは95〜99重量%である。
【0007】ポリプロピレン系樹脂組成物の溶融張力が
小さいと高速製膜時に押出し不良等の不具合を発生し易
く、大きいと高速製膜時、フィルムが切れるという不具
合を発生し易い。なお、本発明においていう「溶融張
力」とは、JIS K 7210に記載のMFR測定用
装置に準じたものを用いて測定して得られた値である
(詳細は実施例に記載してある通りである)。
【0008】また、エチレン単位の含有量が少ないと製
膜時に樹脂組成物と金属面の接触部における滑り性に劣
り、フィルムの厚み不良等の製膜不良を生じる。また、
エチレン単位の含有量が多いと、フィルムの剛性が低く
なり、耐傷付き性に劣る。本発明に用いるポリプロピレ
ン系樹脂としては、下記樹脂(A)及び該樹脂(A)1
00重量部当たり下記樹脂(B)5〜30重量部を含有
するものが好ましく、更に10〜20重量部含有するも
のが好ましい。樹脂(B)の含有量が少ない場合、十分
な溶融張力が得られず、押出ムラ等の不具合が発生する
恐れがあり、多い場合、溶融張力が大きくなりすぎ、製
膜中のフィルム切れ等の不具合が発生する恐れがある。
樹脂(A)と樹脂(B)とを含有するポリプロピレン系
樹脂のMFRは、1〜10g/10分であるのが好まし
い。MFRが小さい場合、溶融不良等の不具合を発生す
る恐れがある。また、大きい場合、押出機中での練りム
ラ等が発生し製膜されたフィルムの外観不良等の不具合
を発生する恐れがある。なお、MFRはJIS K 7
210に記載されている方法で230℃にて測定して得
られた値である。
【0009】樹脂(A):結晶融解熱が90〜150J
/g、好ましくは100〜125J/g、引張り弾性率
が800〜2000MPa、好ましくは1000〜15
50MPa、融点が150〜170℃、好ましくは15
5〜165℃であり、かつエチレン単位を0.2〜4重
量%、好ましくは0.2〜3重量%、更に好ましく0.
3〜3重量%含有するポリプロピレン系樹脂 樹脂(B):溶融張力が1〜10g好ましくは1〜6g
であるポリプロピレン系樹脂ここで、結晶融解熱とは、
示差走査熱量測定において、樹脂を一度融点以上にして
溶融した後、10℃/分の速度で冷却した時のDSCチ
ャート(溶融曲線)の結晶ピーク面積より計算すること
によって得られた値であり、融点とは、上記示差走査熱
量測定において、樹脂を10℃/分の速度で加熱した場
合のDSCチャート(溶融曲線)の融解ピーク温度の値
である。また、引張り弾性率とはJIS K 7127
に規定された引張り試験によって得られた値のことであ
る。
【0010】樹脂(A)の結晶融解熱、引張り弾性率及
び融点の少なくともいずれかが小さい場合、フィルムの
表面硬度が劣ったり、耐傷付き性に劣る恐れがある。結
晶融解熱、引張り弾性率及び融点の少なくともいずれか
が大きい場合、フィルムの透明性が劣ったり、製膜時に
フィルムの厚み不良等の成形不具合を生じる恐れがあ
る。結晶融解熱が100〜125J/gまたは、引張り
弾性率が1000〜1550MPaであると、折り曲げ
加工等の2次加工性が良く好ましい。エチレン単位含有
量が0.2〜4重量%であると、製膜性に優れ、フィル
ムの厚み精度も良く、耐傷付き性にも優れ好ましい。
【0011】樹脂(B)の溶融張力が上記範囲にある
と、フィルムの厚み精度が良好となり好ましい。更に樹
脂(B)のMFRが1〜10g/10分であるとより好
ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの
単独重合体及び/または共重合体、あるいは前記単独重
合体及び/または共重合体と他の重合体との混合物(ポ
リマーブレンド)等が例示できる。これらの共重合体と
してはプロピレンとエチレン、プロピレンとエチレン及
び/または他のα−オレフィンとの、ランダム共重合体
またはブロック共重合体、あるいはポリオレフィン系の
共重合体を幹ポリマーとしたプロピレンのグラフト共重
合体等が例示できる。このプロピレンと共重合可能なα
−オレフィンとしては、エチレン及び炭素原子数が4〜
12のものが好ましく、例えば、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−デセン等が挙げられ、そ
の一種または二種以上の混合物が用いられる。
【0012】また、上記のプロピレンのグラフト共重合
体の幹ポリマー用のポリオレフィン系共重合体として
は、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等が例示でき
る。上記単独重合体及び/または共重合体と混合してポ
リマーブレンドを与えることのできる重合体としては、
例えば、エチレンの単独重合体や、低密度ポリエチレン
(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)、メタロセン系
ポリエチレン等のエチレンを主成分とする共重合体及び
これらの混合物等のポリエチレン系樹脂や、イソプレン
ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン−ブタ
ジエンゴム、アクロニトリル−ブタジエンゴム、アクロ
ニトリル−イソプレンゴム等のジエン系ゴムやエチレン
−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン非共
役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等の
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、及びスチレン
−ブタジエンゴム系やスチレン−イソプレンゴム系等の
スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。スチレ
ン系熱可塑性エラストマーは水素添加されたものが好ま
しい。これらの重合体は本発明の目的を損なわない範囲
内で配合することができる。
【0013】ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレ
ン単独重合体と、プロピレンとα−オレフィンとの共重
合体の混合物が高い剛性を保持し耐傷つき性に優れ、生
産性も優れているので特に好ましい。樹脂(A)として
は、ポリプロピレン単独重合体(a)と少なくともエチ
レン単位を1〜10重量%を含有するプロピレンとα−
オレフィンとの共重合体(b)の混合物が好ましく、比
率としては (a)/(b)=10/90〜90/10
(重量比)であるのが好ましく、更に、15/85〜8
0/20(重量比)であると折り曲げ加工等の二次加工
時の耐白化性に優れるので特に好ましい。ポリプロピレ
ン単独重合体の比率が小さいと本目的である耐傷つき性
が劣る恐れがあり、大きいと製膜時に厚み不良等の不具
合が生じる恐れがある。
【0014】樹脂(B)としては、枝分かれ指数が1未
満好ましくは0.4未満、更に好ましくは0.1〜0.
4で、歪み硬化性伸び粘度を有し、かつゲルを含まな
い、主としてアイソタクチックの半結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プ
ロピレン単独重合体やプロピレン−α−オレフィン共重
合体)が挙げられる。この樹脂(B)の製造方法として
は、例えば、特公平7−45551号公報に記載された
次の(1)〜(3)の工程よりなる製造方法が挙げられ
る。(1)該直鎖状ポリプロピレンを、(a)環境の約
15容量%未満の活性酸素濃度を与えかつ保持する環境
中で、(b)約1〜約1×104 メガラド/分の範囲の
線量率の高エネルギ−イオン化放射線で、実質的な量の
直鎖状ポリプロピレンの連鎖切断が起こるのに十分な、
しかしポリプロピレンのゲル化を起こさせるには不十分
な時間照射し、(2)このように照射されたポリプロピ
レンを、相当な量の長鎖分枝が生成するのに十分な時
間、かかる環境中に保持し、(3)次に、照射済みポリ
プロピレンを、かかる環境中にある間に、照射済みポリ
プロピレン中に存在する実質的にすべての遊離基を失活
させるために処理する。
【0015】なお、枝分かれ指数は、長鎖枝分かれの程
度を定量化するものであり、[η] Br /[η]Lin
定義される(ここで、[η]Br は枝分かれポリプロピ
レンの固有粘度であり、[η]Lin は、重量平均分子量
が実質的に同じ長鎖状ポリプロピレンの固有粘度であ
る。)。伸び粘度は、流体または半流体物質の伸びに対
する抵抗であり、歪み硬化性伸び粘度は、伸び量が増加
するに伴い、伸び粘度が高くなる現象を示す特徴であ
る。直鎖状ポリプロピレンに長鎖分岐を導入することに
より歪み硬化性伸び粘度を示すようになる。この歪み硬
化性伸び粘度は、一定速度で引張歪みを受けた時の溶融
状態にある試料の応力と歪みを測定する装置により測定
できる。半結晶性とは、X線回析によって測定して少な
くとも約5〜10%の結晶化度を意味する。
【0016】更に、本発明のポリプロピレン系樹脂製フ
ィルムには、紫外線吸収剤及び/またはヒンダードアミ
ン系光安定剤を配合することが好ましく、両者を併用す
ることがより好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾ
トリアゾール系、ベンゾフェノン系及びベンゾトリアジ
ン系紫外線吸収剤が挙げられ、特に、フィルムの着色が
少ないことからベンゾトリアゾール系及びベンゾトリア
ジン系紫外線吸収剤が好ましい。
【0017】中でも、ベンゾトリアジン系紫外線吸収剤
は、フィルムの表面硬度を向上させる目的で、電子線を
照射して硬化させる電子線硬化型樹脂を塗布した場合、
電子線による紫外線吸収剤の劣化が少なく、変色等を起
こしにくく、さらにポリプロピレン系樹脂との相溶性に
優れているため、製膜後のブリードアウトが少ないので
好ましい。このようなトリアジン系紫外線吸収剤として
は、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−
(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)
−1,3,5−トリアジン、2−(4,6−ジフェニル
−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−((ヘキ
シル)オキシ)−フェノール等が挙げられる。
【0018】紫外線吸収剤の配合量は、ポリプロピレン
系樹脂100重量部当たり、0.1〜2重量部が好まし
く、特に0.1〜1重量部が好ましい。配合量が少ない
と、褐色・劣化の防止効果が不十分となりやすく、多く
使用しても、含有量に見合った効果が得られず、またブ
リードを起こす恐れがある。ヒンダードアミン系光安定
剤としては、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシ
エチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン重縮合物(分子量3100〜4000)
や、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量200
0〜3100)のような分子量1000以上のもの、も
しくはポリエチレン系樹脂に不飽和基を有するヒンダー
ドアミン系光安定剤を共重合させたものを用いると、該
ヒンダードアミン系光安定剤自体のブルームも少なくで
きるのでより好ましい。このヒンダードアミン系光安定
剤を共重合させたポリエチレン系樹脂としては、メルト
フローレートが0.1〜5g/10分のものがベース樹
脂となるポリプロピレン系樹脂との相溶性の点から好ま
しい。
【0019】ヒンダードアミン系紫外線吸収剤の配合量
は、ポリプロピレン系樹脂100重量部あたり0.02
〜1重量部であるのが好ましい。配合量が少ないと、安
定化効果が不十分となる場合があり、多く使用しても、
含有量に見合った効果が得られず、またブルームを起こ
す恐れがある。上記のトリアジン系紫外線吸収剤と、分
子量1000以上のヒンダードアミン系光安定剤または
ポリエチレン系樹脂に不飽和基を有するヒンダードアミ
ン系光安定剤を共重合させたものとを併用するのが特に
好ましい。
【0020】本発明のポリプロピレン系樹脂製フィルム
には、必要に応じて酸化防止剤剤、スリップ剤、着色
剤、充填剤、核剤等を本発明の目的を損なわない範囲内
で添加してもよい。また、これらの添加剤については、
予めポリプロピレン系樹脂に高濃度で配合したもの(マ
スターバッチ)を用いるのが一般的である。ポリプロピ
レン系樹脂製フィルムを製造するための方法としては、
Tダイ押出し成形法、インフレーション成形法及びカレ
ンダー成形法等の一般的なポリオレフィン系樹脂製フィ
ルムの成形方法を用いればよく、特に限定されない。
【0021】ポリプロピレン系樹脂製フィルムの厚み
は、用途により異なるが(単層で使用、積層シートの表
面層用、印刷層用、基材層用等としての使用)、取り扱
いし易さの点等から0.05〜0.3mm程度が好まし
い。本発明のポリプロピレン系樹脂製フィルムは耐傷付
き性に優れるため、特に単層の化粧シートとして、また
は複層の化粧シートの表面層として好適に用いられる。
更に、このような化粧シートを合板や鋼板等の下地材に
粘着剤、接着剤等を用いて積層することにより化粧材を
製造することができる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施の形態を実施例を用い
て詳述するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。 <評価試験方法> (1)引張り弾性率 JIS K 7127に従って測定した。
【0023】測定条件 ダンベル1号試験片(JIS Z 1707に記載)を
使用。 引張り速度:50mm/分 (2)結晶融解熱 示差走査熱量測定において、樹脂を一度融点以上にして
溶融した後、10℃/分の速度で冷却した時のDSCチ
ャート(溶融曲線)の結晶ピーク面積より算出。 (3)融点 示差走査熱量測定において、樹脂を10℃/分の速度で
加熱したときのDSCチャート(溶融曲線)の融解ピー
ク温度。 (4)MFR JIS K 7210に従って、230℃、2.16g
荷重にて測定した。 (5)溶融張力 JIS K 7210に示されるMFR測定用の装置に
準じて測定した。
【0024】測定方法:5gの試料をシリンダー内(直
径9.55mm)で5分間予熱した後、ピストンによっ
て押出速度15mm/分でダイ(直径2.095mm)
より吐出したストランドを6.4mm/分の定速度で引
取、途中滑車を介してストレスゲージにて荷重を測定し
た。
【0025】測定開始から120〜180秒の間の荷重
の平均値を溶融張力とした。 (6)引っ掻き試験 JAS特殊合板の日本農林規格農林省告示第1515号
に従い、傷深さを測定した。測定条件 100g荷重 (7)製膜性 押出し成形機(プラ技研(株)製 Tダイ:400mm
巾)を用い成形テストを行った時の製膜サンプルの厚み
精度から製膜性を評価。
【0026】 ○:厚み精度良好 ×:厚み精度劣る (8)フィルムの変色度合い フィルムの片面に電子線加速器を用い200kv、7M
radで電子線を照射したのち、分光測色計を用いCI
E1976測定条件で、JIS Z 8729の「La
b表現」のb値(黄変度合い)で評価を行った。なお、
光源 D−65、60°視野で測定した。 <実施例1〜4、比較例1〜5>下記に示した組成より
なる樹脂組成物を用いて、40mmのTダイ押出し成形
機(プラ技研(株)製 Tダイ:400mm巾)によ
り、ダイス温度230℃の条件で、厚さ120μmのフ
ィルムを作成した。ただし、実施例1〜3及び比較例1
〜3については紫外線吸収剤は配合していない。
【0027】得られたフィルムについて評価を行った。
結果を表−1及び表−2に記す。 ポリプロピレン系樹脂組成物の組成 ポリプロピレン系樹脂 表−1参照 紫外線吸収剤 表−2参照(添加量 0.2重量%)
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明のフィルムは、厚み精度に優れ、
更に耐傷付き性に優れるため、化粧シート用フィルム等
として好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15X AA20X AA21X AA75 AA76 AA77 AA80 AA84 AA88 AF13 AF15Y AH03 AH19 BC01 4J002 BB121 BB122 BB142 BB152 BN062 BP022 BP032 FD050 GH00 GL00 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂を主成分とし、か
    つ溶融張力が1〜5gであり、エチレン単位を0.15
    〜4重量%含有するポリプロピレン系樹脂組成物を成形
    してなるポリプロピレン系樹脂製フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン系樹脂が、下記樹脂
    (A)及び該樹脂(A)100重量部当たり下記樹脂
    (B)5〜30重量部を含有する請求項1に記載のポリ
    プロピレン系樹脂製フィルム。 樹脂(A):結晶融解熱が90〜150J/g、引張り
    弾性率が800〜2000MPa、融点が150〜17
    0℃であり、かつエチレン単位を0.2〜4重量%含有
    するポリプロピレン系樹脂 樹脂(B):溶融張力が1〜10gであるポリプロピレ
    ン系樹脂
  3. 【請求項3】 樹脂(A)のエチレン単位含有量が0.
    2〜3重量%である請求項2に記載のポリプロピレン系
    樹脂製フィルム。
  4. 【請求項4】 樹脂(A)が、プロピレン単独重合体と
    エチレン単位を1〜10重量%含有するプロピレンとα
    −オレフィンとの共重合体からなる請求項2または3に
    記載のポリプロピレン系樹脂製フィルム。
  5. 【請求項5】 樹脂(B)のMFRが1〜10g/10
    分、溶融張力が1〜6gである請求項2〜4のいずれか
    一項に記載のポリプロピレン系樹脂製フィルム。
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