JP2016097796A - 自動二輪車のフレーム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形効率を高めることができると共に、強度及び剛性のバランスに優れた自動二輪車のフレーム構造を提供すること。【解決手段】自動二輪車の車体フレーム(1)は、ヘッドパイプ(30)から後方に向かって延びるヘッドフレーム(3)と、ヘッドフレームに溶着され後方に向かって延びるタンクレール(4)とを備え、ヘッドフレームは、下方に向かって延びる第1のブラケット部(33)を有し、タンクレールは、下方に向かって延びる第2のブラケット部(41)を有し、第1のブラケット部及び第2のブラケット部によってエンジン(2)を懸架し、第1のブラケット部は、車幅方向に延びる前壁部(33a)と、後方が開放された空間(33c)を形成するように前壁部の両端から後方に向かって延びる一対の側壁部(33b)とを有する構成とした。【選択図】図6

Description

本発明は、自動二輪車のフレーム構造に関し、特に、アルミツインスパーフレームのフレーム構造に関する。
従来、自動二輪車のエンジンを懸架するフレーム構造において、エンジンの重量に耐えうる強度を備えると共に車体フレーム自体の重量を抑えるため、断面が中空構造の鋳造品で構成されるフレーム構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のフレーム構造では、車体フレームがアルミ鋳造で形成され、鋳造工程においては、中空構造を得るために、砂型で形成された中子が金型の内部にセットされる。
また、車体フレームの重量のさらなる軽量化、及び金型の簡素化を目的として、フレームの断面を開放断面としたフレーム構造も提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載のフレーム構造では、フレームの断面を開放させたことにより、中子を用いることなく鋳造可能になっている。
特開2007−144500号公報 特開2003−170882号公報
特許文献2に記載のフレーム構造によれば、車体フレーム全体の軽量化、金型の簡素化によりコストダウンを図ることが可能であるが、車体フレームの一部が車体の幅方向に開放された断面を有していることにより、車体フレームとしての強度、剛性とのバランスが取れていないという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、成形効率を高めることができると共に、強度及び剛性のバランスに優れた自動二輪車のフレーム構造を提供することを目的とする。
本発明の自動二輪車のフレーム構造は、ヘッドパイプから後方に向かって延びるヘッドフレームと、前記ヘッドフレームに溶着され後方に向かって延びるタンクレールとを備える自動二輪車のフレーム構造であって、前記ヘッドフレームは、下方に向かって垂下する第1のブラケット部を有し、前記タンクレールは、下方に向かって垂下する第2のブラケット部を有し、前記第1のブラケット部及び前記第2のブラケット部によってエンジンを懸架し、前記第1のブラケット部は、車幅方向に延びる前壁部と、後方が開放された第1の空間を形成するように前記前壁部の両端から後方に向かって延びる一対の側壁部とを有することを特徴とする。
この構成によれば、第1及び第2のブラケット部によってエンジンが懸架されることで、エンジンの重量をヘッドフレームとタンクレールとで協同して支えることができる。また、第1のブラケット部が前壁部と一対の側壁部とで構成されることにより、縦剛性を確保しながら、ねじり剛性、横剛性を適正化することができ、車体フレームの強度及び剛性のバランスの優れたフレーム構造を実現することができる。また、第1のブラケット部において、後方が開放された第1の空間が形成されていることにより、ヘッドフレームを成形する際に中子を用いる必要がなく、成形工程を簡略化することができる。このように、成形効率を高めることができると共に、強度及び剛性のバランスに優れた自動二輪車のフレーム構造を提供することができる。
また、本発明の上記自動二輪車のフレーム構造において、前記第2のブラケット部は、車幅方向外側が閉じられ車幅方向内側に開放された第2の空間を有することが好ましい。この構成によれば、車体外側が閉じられて内側に第2の空間が形成されることにより、配線等の部品を当該第2の空間内に収容することができ、これらの部品が外部に露出されるのを防止することができる。また、幅方向に第2の空間を開放したことにより、横剛性が低減され、エンジンを懸架したときの幅方向の寸法吸収性が向上される。この結果、振動等に起因したボルトの弛みが防止される。
また、本発明の上記自動二輪車のフレーム構造において、前記ヘッドフレームと前記タンクレールとを溶着する接合部分は、前記第1のブラケット部の基端から離れた位置に設けられていることが好ましい。この構成によれば、第1のブラケット部から接合部を離したことにより、エンジンを懸架したときに第1のブラケット部の基端に応力が集中しても、接合部に与える影響を最小限に抑えることができる。
また、本発明の上記自動二輪車のフレーム構造は、前記タンクレールに溶着され後方下方に向かって延びるボディフレームを備え、前記ヘッドフレームは、後方に延びて断面が中空形状の第1のフレーム部を有し、前記タンクフレームは、後方に延びて断面が中空形状の第2のフレーム部を有し、前記ボディフレームは、スイングアームを揺動自在に支持するスイングアームピボットと、後方下方に向かって前記スイングアームピボットまで延びて断面が中空形状の第3のフレーム部とを有し、前記第1のフレーム部と前記第2のフレーム部と前記第3のフレーム部とが連なって設けられることが好ましい。この構成によれば、ヘッドフレームからホディフレームまで中空部分が連なって設けられることにより、車体フレーム全体として、高強度な構造を得ることができる。
本発明によれば、第1、第2のブラケット部でエンジンを懸架し、第1のブラケット部を後方に開放させたことにより、成形効率を高めることができると共に、強度及び剛性のバランスに優れた自動二輪車のフレーム構造を提供することができる。
本実施の形態に係る自動二輪車の車体フレーム及びエンジンの概略構成を示す側面図である。 本実施の形態に係る自動二輪車の車体フレームの上面図である。 図2に示す車体フレームをA−A線に沿って切断したときの断面図である。 図3に示す車体フレームをB−B線に沿って切断したときの断面図である。 図3に示す車体フレームをC−C線に沿って切断したときの断面図である。 図3に示す車体フレームをD−D線に沿って切断したときの断面図である。 図3に示す車体フレームをE−E線に沿って切断したときの断面図である。
従来、パワーユニットや燃料タンクを抱え込むように大きく湾曲した形状を持つアルミツインスパーフレームは、アルミ鋳造で形成されることにより、高剛性でかつ軽量化が図られている。アルミ鋳造製法では、車体フレームの中空構造とするために、金型の内側に砂型で形成される中子が設けられる。中子を金型内の所定位置に固定するためには、複数のピンで支えなければならず、成形された車体フレームには、これら複数のピンによって複数の貫通穴が形成されてしまう。このため、この貫通穴に応力が集中してしまい、本来的な高強度を実現するには至っていなかった。
また、自動二輪車においては、走行中の姿勢によって、高剛性が必要とされる場合とそうでない場合とが想定される。例えば、通常走行中においては、路面からの衝撃を受けても上下方向の撓みに堪え得るように高剛性が求められており、縦剛性が高められることで通常走行時の安定性が向上される。一方、深いコーナリング時等においては、フレームの横剛性が高すぎると、路面からの衝撃を吸収できずに車体が跳ね上がってしまい、必ずしも走行安定性がよいとは限らなかった。このように、車体フレームの剛性は単に高ければいいというものではなく、縦剛性、横剛性、ねじり剛性等のバランスを取ることが非常に重要となっている。
そこで、本件出願人は、図1に示すように、エンジン2を車体フレーム1の前後(後述するヘッドフレーム3及びタンクレール4)で懸架することにより、車体フレーム1全体としての剛性バランスを確保できるように設計自由度が拡大される構造とした。また、エンジン2の前側を懸架するブラケット部33(図3参照)を下方に伸ばしてブラケット部33の後方側が開放される形状とした。これにより、車体フレーム1の特に縦剛性値及びねじり剛性値を確保しながら横剛性値を適正化して、車体フレーム1全体の軽量化を可能にした。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係る自動二輪車のフレーム構造をアルミツインスパーフレームに適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。また、方向について、車体前方を矢印FR、車体後方を矢印RE、車体左側を矢印L、車体右側を矢印Rでそれぞれ示す。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る車体フレームの概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る自動二輪車の車体フレーム及びエンジンの概略構成を示す側面図である。図2は、本実施の形態に係る自動二輪車の車体フレームの上面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る自動二輪車の車体フレーム1は、アルミ鋳造で形成されるツインスパータイプのフレームであり、エンジン2を懸架することにより、車体全体として剛性が得られるように構成されている。エンジン2は、例えば、V型2気筒エンジンと変速機(トランスミッション)とからなり、横置き状態でヘッドフレーム3、タンクレール4及びボディフレーム5に懸架される。
図1及び図2に示すように、車体フレーム1は、車体の前後に延びるヘッドフレーム3と、ヘッドフレーム3から車体後方に向って斜め下方に延びる左右一対のタンクレール4と、各タンクレール4の後端部から下方に延びる左右一対のボディフレーム5とを備えている。ヘッドフレーム3は、車体フレーム1の前側を構成し、ヘッドパイプ30において、ステアリングシャフト(不図示)を介して左右一対のフロントフォーク(不図示)を操舵可能に支持する。
一対のタンクレール4は、ヘッドフレーム3の後端から後方に向かって延びている。ヘッドフレーム3及びタンクレール4には、エンジン2の前方部が懸架される。また、タンクレール4の上部には、燃料タンク(不図示)が配置される。タンクレール4の後端部からは、ボディフレーム5が下方に向って延在している。ボディフレーム5には、エンジン2の後方部が懸架される。また、ボディフレーム5の後部からは、後上方に向かって延びるシートレール6及びバックステー7が設けられている。シートレール6には、燃料タンクに連接されるシート(不図示)が設けられる。また、ボディフレーム5の後端には、同乗者用のフットレスト8が設けられている。
次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態に係る車体フレームの詳細構成について説明する。図3は、図2に示す車体フレームをA−A線に沿って切断したときの断面図である。
図2及び図3に示すように、ヘッドフレーム3は、ヘッドパイプ30と、ヘッドパイプ30から後方に向かって二又に分かれる一対のフレーム部31と、ヘッドパイプ30及び一対のフレーム部31を連結する連結部32とを有している。ヘッドパイプ30は、上下に延びる円筒状に形成され、連結部32は後方に向かって左右に拡幅するように形成される。また、特に図3に示すように、連結部32は、中空断面形状を有している。また、一対のフレーム部31(第1のフレーム部)は、中空断面形状を有する略角筒状に形成される。連結部32及び一対のフレーム部31は、中空断面が連続的に連なるように結合されている。フレーム部31の下方からは、後下方に垂下するブラケット部33(第1のブラケット部)が形成されており、ブラケット部33の下端には、エンジン2(図1参照)の前側を懸架するための懸架部34が設けられている。このように構成されるヘッドフレーム3は、アルミニウム系鋳造材等により一体的に形成される。
タンクレール4は、アルミニウム系鋳造材等により形成され、中空断面形状を有する略角筒状のフレーム部40(第2のフレーム部)を有している。フレーム部40には、下方に垂下するブラケット部41(第2のブラケット部)が形成されており、ブラケット部41の下端には、エンジン2の前側を懸架する懸架部42が設けられている。懸架部42は、ヘッドフレーム3の懸架部34に対して僅かに上側に形成されている。本実施の形態では、ヘッドフレーム3の懸架部34とタンクレール4の懸架部42とによって、エンジン2の前側を懸架するように構成されている。
ボディフレーム5は、アルミニウム系鋳造材等により形成され、一対のタンクレール4の後端から下方に延在し、中空断面形状を有する一対のフレーム部50(第3のフレーム部)を有している。一対のフレーム部50の上端は、車幅方向に延びるアッパブリッジ51によって連結される一方、一対のフレーム部50の下端は、車幅方向に延びるロアブリッジ52によって連結される。また、フレーム部50の延在方向の中間部分には、スイングアーム(不図示)を揺動可能に支持するスイングアームピボット53が形成されている。また、フレーム部50の下端には、エンジン2の後側を支持するブラケット部54が設けられている。
上記したヘッドフレーム3、一対のタンクレール4、及びボディフレーム5は、フレーム部31の後端とフレーム部40の前端とが溶接(溶着)され、フレーム部40の後端とフレーム部50の前端とが溶接(溶着)されることで一体化され、車体フレーム1を構成する。なお、フレーム部31とフレーム部40との接合部分については後述する。このように、車体フレーム1の構成部材によってエンジン2の収容空間が形成される。
次に、図4から図7を参照して、車体フレームの各構成部品の詳細構成について説明する。図4は、図3に示す車体フレームをB−B線に沿って切断したときの断面図である。図5は、図3に示す車体フレームをC−C線に沿って切断したときの断面図である。図6は、図3に示す車体フレームをD−D線に沿って切断したときの断面図である。図7は、図3に示す車体フレームをE−E線に沿って切断したときの断面図である。
図4に示すように、フレーム部31の下端から延びるブラケット部33は、後方側が開放された略U字断面形状を有している。より具体的には、ブラケット部33は、車両の前後方向に厚みを有し車幅方向に延びる前壁部33aと、前壁部33aの両端から後方に延びる一対の側壁部33bとを有している。前壁部33a及び一対の側壁部33bとによって、後方が開放された空間33cが形成される。これにより、エンジン2(図1参照)が懸架される際に、ブラケット部33に対して下方に向かう引張応力が生じても、前壁部33aが設けられることで縦剛性が高められているため、強度的に問題はない。
また、後方に開放された空間33cが形成されていることにより、ヘッドフレーム3を軽量化することができる。また、ヘッドフレーム3をアルミ鋳造で成形するときに中子を用いる必要がない。よって、金型の形状を簡略化することができる。例えば、中子を支えるピンやピン穴を設ける必要がないため、中子を使用した場合に中子から発生するガスに起因した引け巣や、完成した車体フレームのピン穴から亀裂が発生するのを防止することができる。なお、ブラケット部33の突出長は適宜変更が可能であり、突出長を変更することで縦剛性を調整することができる。また、ブラケット部33の空間33c内に前後方向に延びるリブを設けて横剛性を高めてもよい。この場合においても、ブラケット部33の後方が開放されるため、成形時に中子を用いる必要がない。
また、図5に示すように、タンクレール4のフレーム部40は、上記したように中空断面形状を有している。また、フレーム部40の下側にはフレーム部40の外面に沿って下方に延びる側壁部41aが連設されており、側壁部41aの下側にはブラケット部41が形成されている。また、側壁部41aの内側面には、車幅方向内側に立ち上がる(図6においては複数の)リブ41bが形成されている。側壁部41aによって車幅方向外側が閉じられ、リブ41bによって車幅方向内側に開放した空間41cが形成される。このように、ブラケット部41の内側に形成された空間41c内にハーネス等の部品を収容することができる。よって、これらの部品が外部に露出されるのを防止することができ、車体フレーム1の外観が損なわれることがない。
また、ブラケット部41の車幅方向内側を開放したことにより、上記したように金型の形状を簡略化することができると共に、タンクレール4を軽量化することができる。さらに、車幅方向内側を開放したことでタンクレール4の横剛性が低減されるため、エンジン2を懸架したときにブラケット部41が変形し易くなる。この結果、車体フレーム1とエンジン2との馴染みがよくなる。また、エンジンからの振動をブラケット部41で吸収することができるため、エンジン2を車体フレーム1に固定するボルトが緩み難くなる。
図6に示すように、ヘッドフレーム3(フレーム部31)の後端と、タンクレール4(フレーム部40)の前端とは、溶接によって接合される。フレーム部31の後端には、タンクレール4の外面形状よりも一回り小さい筒状の開先部31aが形成されている。開先部31aがフレーム部40の開口部に差し込まれることで、タンクレール4にヘッドフレーム3が嵌合される。このとき、開先部31aの基端とフレーム部40の前端と間に隙間が設けられる。この隙間を埋めるようにフレーム部40の前端を全周溶接することで、ヘッドフレーム3とタンクレール4とが接合される。なお、ヘッドフレーム3とタンクレール4との接合部分(より具体的には、開先部31aの基端、又はフレーム部40の前端部分)は、ヘッドフレーム3のブラケット部33の基端部分から後方に離れた位置に設けられている。エンジン2(図1参照)を車体フレーム1に懸架する際、ブラケット部33の基端部分に応力が集中するため、接合部分(溶接部分)に直接応力が加わることはなく、溶接部分に対する影響を抑えることができる。
図7に示すように、車体フレーム1を構成するヘッドフレーム3、タンクレール4、及びボディフレーム5は、中空断面形状を有するフレーム部31、40、50が連なるように設けられている。このため、車体フレーム1の前後方向に、ヘッドパイプ30からスイングアームピボット53に至るまで一対の連続した剛体が形成され、車体フレーム1全体として、高強度な構造を得ることができる。
以上のように、本実施の形態に係る車体フレーム1によれば、ブラケット部33、41によってエンジン2が懸架されることで、エンジン2の重量をヘッドフレーム3とタンクレール4とで協同して支えることができる。また、ブラケット部33が前壁部33aと一対の側壁部33bとで構成されることにより、縦剛性を確保しながら、ねじり剛性、横剛性を適正化することができ、車体フレーム1の強度及び剛性のバランスの優れたフレーム構造を実現することができる。また、ブラケット部33において、後方が開放された空間33cが形成されていることにより、ヘッドフレーム3を成形する際に中子を用いる必要がなく、成形工程を簡略化することができる。このように、成形効率を高めることができると共に、強度及び剛性のバランスに優れた自動二輪車のフレーム構造を提供することができる。
また、タンクレール4の外側が閉じられて内側に所定の空間41cが形成されることにより、配線等の部品を当該空間41c内に収容することができ、これらの部品が外部に露出されるのを防止することができる。また、幅方向内側に空間41cを開放したことにより、横剛性が低減され、エンジン2を懸架したときの幅方向の寸法吸収性が向上される。この結果、振動等に起因したボルトの弛みが防止される。また、ブラケット部33から接合部分を離したことにより、エンジン2を懸架したときにブラケット部33の基端に応力が集中しても、接合部分に与える影響を最小限に抑えることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態において、タンクレール4が車幅方向内側に開放される空間41cを有する構成としたが、この構成に限定されない。タンクレール4は、空間41cを有しなくてもよい。
また、本実施の形態において、ブラケット部33の基端がヘッドフレーム3及びタンクレール4の接合部分から離れた位置に設けられる構成としたが、この構成に限定されない。ブラケット部33は、接合部分の近くに設けられてもよい。
以上説明したように、本発明は、成形効率を高めることができると共に、強度及び剛性のバランスに優れた自動二輪車のフレーム構造を提供することができるという効果を有し、特に、アルミツインスパーフレームのフレーム構造に有用である。
1 車体フレーム
2 エンジン
3 ヘッドフレーム
30 ヘッドパイプ
31 フレーム部(第1のフレーム部)
33 ブラケット部(第1のブラケット部)
33a 前壁部
33b 側壁部
33c 空間(第1の空間)
4 タンクレール
40 フレーム部(第2のフレーム部)
41 ブラケット部(第2のブラケット部)
41c 空間(第2の空間)
5 ボディフレーム
50 フレーム部(第3のフレーム部)
53 スイングアームピボット

Claims (4)

  1. ヘッドパイプから後方に向かって延びるヘッドフレームと、前記ヘッドフレームに溶着され後方に向かって延びるタンクレールとを備える自動二輪車のフレーム構造であって、
    前記ヘッドフレームは、下方に向かって垂下する第1のブラケット部を有し、
    前記タンクレールは、下方に向かって垂下する第2のブラケット部を有し、
    前記第1のブラケット部及び前記第2のブラケット部によってエンジンを懸架し、
    前記第1のブラケット部は、車幅方向に延びる前壁部と、後方が開放された第1の空間を形成するように前記前壁部の両端から後方に向かって延びる一対の側壁部とを有することを特徴とする自動二輪車のフレーム構造。
  2. 前記第2のブラケット部は、車幅方向外側が閉じられ車幅方向内側に開放された第2の空間を有することを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のフレーム構造。
  3. 前記ヘッドフレームと前記タンクレールとを溶着する接合部分は、前記第1のブラケット部の基端から離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動二輪車のフレーム構造。
  4. 前記タンクレールに溶着され後方下方に向かって延びるボディフレームを備え、
    前記ヘッドフレームは、後方に延びて断面が中空形状の第1のフレーム部を有し、
    前記タンクフレームは、後方に延びて断面が中空形状の第2のフレーム部を有し、
    前記ボディフレームは、スイングアームを揺動自在に支持するスイングアームピボットと、後方下方に向かって前記スイングアームピボットまで延びて断面が中空形状の第3のフレーム部とを有し、
    前記第1のフレーム部と前記第2のフレーム部と前記第3のフレーム部とが連なって設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動二輪車のフレーム構造。
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