JP2016089408A - トンネル用避難装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トンネルを上下に仕切る仕切り体3に設けた避難口3aにスライド式の第二扉体13を設け、該第二扉体13を、避難用操作ボタン12の操作に連動する作動チェーン15fの移動によって開扉させるにあたり、第二扉体13が全開姿勢になったことにタイミングを合わせた作動チェーン15fとの連繋関係を簡単に解除できるようにする。
【解決手段】第二扉体13に傾動自在に設けたフック部材16に、作動チェーン15fに設けた係止部材17を係止させて第二扉体13を開扉側に移動させ、第二扉体13が全開姿勢になることにタイミングを合わせてフック部材16を傾動部材18に当接移動させることでフック部材16を係止部材17に対する係止が解除されるように傾動させるようにした。
【選択図】図11

Description

本発明は、車道や鉄道等の車両が走行するトンネルに設けられるトンネル用避難装置の技術分野に関するものである。
近年、トンネルを構成するための空間を円筒形状とし、該円筒形状のトンネル空間を仕切り体により上下に仕切り、仕切り体の上側部位を車両が通行する本通路、下側部位を避難者が通行する避難通路とするようにしたものがあり、このようなトンネルにおいて、仕切り体の一部に避難口を開設して本通路と避難通路とを連結するようにしたものがある。この場合に、本通路から避難通路に煙等が浸入しないよう避難口に避難扉を開閉自在に設けることになるが、このような避難扉をスライド式とし、そして該避難扉を、火災等の異常がない平常時には全閉姿勢に保持しているが、火災等の異常が発生した場合に、本通路にいる避難者が避難用操作具(例えば避難用操作ボタン)を操作することで避難扉の保持を解除して避難扉を全開姿勢側に強制移動させる。そして避難扉が全開姿勢になると、避難扉を全開姿勢側に移動させるための全開移動手段からの連繋を解除し、該連繋が解除された避難扉を遅延時間(タイマー時間)経過後に全閉姿勢に強制移動させるようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特許第5096909号公報
ところで前記従来のものでは、避難扉と全開移動手段との連繋を、全開移動手段に設けた磁石を避難扉に磁着させることで行っているが、全開移動手段を初期状態に復帰させた場合に、磁石と避難扉との磁着位置が一定とはならず、磁着力が弱い位置で磁着させた場合、全開移動手段が避難扉を全開させようとしたときに磁石が避難扉から外れて避難扉が全開しないことが想定される。さらに継時的にみたときに、磁石に鉄粉が次第に厚く付着して磁着力が弱まってくる場合が想定されるが、磁石は、磁着した避難扉を移動させる必要があるため強い磁着力を有するものであり、この結果、磁石に付着した鉄粉を除去するのが難しい、という問題がある。
また消防隊員が消火等のため本通路に進入する場合、避難通路から避難口を経由して本通路に進入する場合があり、このようなとき、消防隊員が避難扉を避難通路側から手でこじ開けることになるが、磁石の避難扉に対する磁着力が大きいため避難扉の開放操作が重くてやりづらく、特にホースのような消火器具を持っている場合には避難扉の開放作業は事実上できないという問題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、車両が通行する本通路と該本通路に沿って設けられる避難通路とを仕切る仕切り体に避難口を設け、該避難口をスライド式の避難扉を用いて開閉するように構成されるトンネル用の避難装置において、前記避難扉に、該避難扉を全閉姿勢に保持する全閉保持手段と、避難扉に連繋され、避難用操作具が操作されたことに伴い全閉保持手段の保持を解除して避難扉を全開姿勢に強制移動させる全開移動手段と、避難扉が全開姿勢になったことに伴い避難扉と全開移動手段との連繋を解除する連繋解除手段と、該連繋が解除された避難扉を遅延時間経過後に全閉姿勢に強制移動させる全閉移動手段とを設けるにあたり、連繋解除手段は、避難扉の戸尻側端から戸尻側方向に離間する状態で配され、上下方向中間部が揺動自在に軸支され、上側部に戸先側が切欠かれた係止フックが設けられ、垂直姿勢になるよう付勢されるフック部材と、全開移動手段に上端部が揺動自在に軸支され、避難扉が全閉姿勢のときフック部材よりも戸先側に位置し、全開移動手段が避難扉を開放方向に強制移動することにタイミングを合わせて係止フックに係止して避難扉を全開方向に移動させるための係止部材と、避難扉が全開姿勢になることにタイミングを合わせてフック部材に当接して該フック部材をフック部が係止部材の係止解除をすべく傾動させる傾動部材とを備えて構成されることを特徴とするトンネル用の避難装置である。
請求項2の発明は、フック部材の垂直姿勢への付勢は、フック部材下側部に設けた錘体によるものであることを特徴とする請求項1記載のトンネル用の避難装置である。
請求項3の発明は、フック部材の下側部には、該フック部材に対して左右方向一方に偏倚する状態でガイド部材が設けられ、傾動部材は、ガイド部材の移動領域に設けられ、避難扉が全開姿勢になる前位置でガイド部材に当接してフック部材を係止部材に対する係止が解除される方向に次第に傾動させる傾動用ガイドと、避難扉が全閉姿勢になったことでフック部材の傾動を最大にしてフック部の係止部材に対する係止を解除する解除用ガイドとを備えて構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難装置である。
請求項4の発明は、フック部材には、避難扉が全閉姿勢の状態で係止部材がフック部材を越えて戸先側に移動するべく係止部材を傾動させるガイド片が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載のトンネル用の避難装置である。
請求項1の発明とすることにより、避難扉の開放が、磁石を用いた場合のように磁着位置や鉄粉の付着等により不安定になったりすることがなく、確実に行われることになり、また避難扉を閉鎖姿勢に戻すときに、係止部材を避難扉よりも先に戻したとしても問題なく復帰させることができ、しかも消防隊が避難通路側から進入するときに、避難扉を簡単に開放させることができる。
請求項2の発明とすることにより、フック部材の垂直姿勢の維持が簡単になる。
請求項3の発明とすることにより、フック部材の係止部材からの係止解除作動が、簡単な構造でありながら確実になって誤作動を防止できることになる。
請求項4の発明とすることにより、係止部材のフック部材を越えての元姿勢への復帰が確実になって誤作動防止が図れることになる。
避難扉部位のトンネルの概略斜視図である。 本通路部位の避難扉部位の概略斜視図である。 本通路部位の正面図である。 避難扉部位のトンネルの部分断面図である。 避難扉部位の縦断面図である。 避難扉部位の平面図である。 避難扉部位の正面図である。 (A)(B)は全閉状態におけるフック部材と係止部材との位置関係を示す正面図、平面図である。 (A)(B)はフック部材と傾動部材との位置関係を示す側面図、作動チェーンと係止部材との関係を示す側面図である。 (A)(B)は全閉状態におけるフック部材と係止部材の位置関係を示す正面図、フック部材と係止部材とが係止した状態を示す正面図である。 (A)(B)(C)はフック部材が係止部材から係止解除する状態を示す作動説明図、係止部材が付フック部材を越えて元位置に移動する状態を示す作動説明図、係止部材が避難扉に当接した状態を示す作動説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1はトンネル(坑道)であって、該トンネル1は地中(海底や湖底、川底等を含む)を円筒状に刳り抜いて円環状の外壁2を備えて構成されており、円筒状空間となったトンネル1内空間は、水平方向を向く仕切り体3を介して上下二層に区画形成されている。そしてトンネル1内において、仕切り体3の上側部位のうち左右方向中央部分が車道4となって車両や鉄道等の交通手段が通行するための空間(本発明の「本通路」に相当する)となっており、該車道4の左右方向側方には、外壁2に繋がる状態で車道4に対してそれぞれ段差状に立ち上がって形成される歩行通路(歩行通路は左右何れか一方のみであってもよい。)5が形成されている。
一方、トンネル1内において、仕切り体3の下側部位のうち左右方向中央部位には、火災等の避難用時に人がトンネル1から避難してトンネル1外に出るときに通行するための避難通路6が形成され、さらに、該避難通路6の左右両側には、避難通路6とは上下に仕切る仕切り壁6aにより仕切られていて、電線等のケーブルの配設スペースにするなどとして適宜利用することができる多目的通路6bが形成されている。
前記左右の歩行通路5は、図1、2に示すように、それぞれ車道4の左右側部から起立する垂直壁5aと、トンネル1を構成する円環状の外壁2から車道4側に延出する水平壁5bとを備えて構成されている。尚、歩行通路5は、車道4を通行する車両から外壁2を保護するための防護体としての機能があり、さらには歩行通路5の水平壁5b上を監視員等が通行することにより、照明器具や通気装置等、トンネル1内に配設される諸設備の点検、補修や、路面状況の監視を行なう監査通路として使用することも可能である。
さらに、車道4の左右側部に形成される路肩には、車道4の走行面よりも上方に膨出する地覆4aが、それぞれ左右の歩行通路5の垂直壁5a下端部に接する状態で形成されている。
そして、前記左右の歩行通路5には、それぞれ車道4の走行方向において適宜間隔を存して切り欠き部5cが形成されている。これら切り欠き部5cは、後述するように、トンネル1内上側の車道4から下側の避難通路6に避難するための避難口部を構成しており、各切り欠き部5cにはそれぞれ第一扉体(車道側扉体)7が開閉自在に設けられ、平常時では切り欠き部5cが閉鎖されるように構成されている。
前記第一扉体7は、切り欠き部5cを閉鎖する全閉姿勢において、歩行通路5の垂直壁5aと水平壁5bにそれぞれ続く垂直片部7a、水平片部7bを備えると共に、さらに垂直片部7aの下端縁から車道4側に延出して、前記地覆4aに続く地覆相当片部7cが形成されており、これらによって、側面視で略Z字形状に形成されている。
また第一扉体7には、水平片部7bの左右方向外側端部であって、トンネル1の外壁2(仕切り体3であっても良い。)側に回動自在に軸支された回転軸7dが一体的に設けられているが、該回転軸7dは、ブレーキ装置(本発明の「全閉保持手段」に相当する。)、調速装置(何れも図示せず)を内装した減速ギア機構8に連動連結されると共に、該減速ギア機構8には、前記多目的通路6bに上下移動自在に配したカウンターウエイト9に索条(ロープやチェーン、ワイヤ等の長尺体)10を介して連動連結された巻装車(プーリ等)11が設けられている。そして火災等の異常がない平常時は、カウンターウエイト9が上動していると共に、第一扉体7は全閉姿勢になって切欠き部5cを閉鎖しており、この閉鎖姿勢を、ブレーキ装置の制動力により維持するようになっている。この平常状態から火災等の異常が発生した場合に、第一扉体7部位まで避難して来た避難者が、第一扉体7の近傍に配した避難用操作ボタン(避難用操作スイッチ)12を押し操作すると、ブレーキ装置の制動が解除され、これに伴いカウンターウエイト9が自重を受けて下動することになり、これにより索条10が巻装車11から巻き出されて巻装車11が回転して第一扉体7が開放することになるが、第一扉体7の開放作動は、減速ギア機構8による減速回転と調速装置による調速回転とを受けたものとなって第一扉体7は早すぎない安定した速度で跳ね上げられながらの開放作動をして切欠き部5cを全開するようになっており、そして切欠き部5cを全開するまで回動した第一扉体7は、カウンターウエイト9を上動させて閉鎖するまではこの全開姿勢に維持されるようになっている。
一方、13は第二扉体(本発明の「避難扉」に相当する。)であって、該第二扉体13は、前記第一扉体7が開放姿勢となったときに露出する仕切り体3に形成の避難口3aを前後方向(車両の通行方向)にスライド移動させることで開閉するものであり、前記第一扉体7が全開姿勢となり、かつ後述するように第二扉体13が全開姿勢となった状態で、避難口3aから前記避難通路6に、滑り台や階段等の適宜の連絡路3dを介してアクセスできるようになっている。
第二扉体13は、具体的には水平状の板状体のもので構成され、左右両端部に走行ローラ13a、13bが設けられ、該走行ローラ13a、13bが仕切り体3に設けたガイドレール3b、3cに案内されることで前後方向にスライド移動し、これによって避難口3aの開閉をすることになるが、第二扉体13と前記第一扉体7とは次のようにして連繋されている。
前記第一扉体7の回転軸7dは連結軸7eを介して連結器14の入力軸14aに連動連結されるが、該連結器14は、該入力軸14aに入力した動力を出力スプロケット14bに出力するようになっている。
一方、歩行通路5を構成する垂直壁5aには、チェーン装置15がブラケット15aを介して前後方向に向く状態で設けられるが、該チェーン装置15は、第二扉体13の上側で、かつ外壁2側に偏倚する位置に設けられている。チェーン装置15には、第二扉体13の前後方向中間部に位置する状態で従動スプロケット15bが設けられているが、該従動スプロケット15bは、前記出力スプロケット14bに対して無端の伝動チェーン14cを介して増速される状態で連動連結されている。さらにチェーン装置15の第二扉体戸先方向の端部には、複数段(本実施の形態では二段)の増速チェーン機構15cが設けられ、その最終段に駆動スプロケット15dが設けられている。
またチェーン装置15の第二扉体戸尻方向の端部には従動スプロケット15eが設けられ、駆動スプロケット15dと従動スプロケット15eとのあいだに作動チェーン15fが巻装されている。そして前述したように、避難用操作ボタン12を押操作することに伴いカウンターウエイト9が下動して第一扉体7を開放作動させるべく回転軸7dが回転すると、これに連動して連結器14が作動してチェーン装置15に設けた駆動スプロケット15dが回転し、作動チェーン15fの下側部を第二扉体の戸尻側方向に強制移動させるように構成されている。
前記第二扉体13の戸尻側端縁部には、取付けブラケット16aが戸尻側方向に向けて突設され、該取付けブラケット16aの先端部に支軸16bを介してフック部材16の上下方向中間部が前後方向揺動自在に軸支されている。フック部材16の上側部16cには戸先側が切欠かれた係止フック16dが形成され、下側部16eの下端部には、支持ロッド16fが左右方向一方に突出するように設けられ、該支持ロッド16fの突出先端部にガイドローラ16gが転動自在に設けられ、これによってガイドローラ16gはフック部材16に対して左右方向に偏倚した位置に位置するようになっている。
さらにフック部材16の下側部16eには、垂直姿勢復帰用の錘体16hが前後方向(戸尻方向、戸先方向)に突出するように設けられており、これによりフック部材16は、ガイドローラ16gが何物にも当接していない自然状態では、錘体16hの自重を受けて垂直姿勢になるよう設定されている。また、戸尻側錘体16hの上辺16jとフック部材上側部16cの戸尻側辺16kとのあいだには、上側ほど戸先側に偏倚するよう傾斜したガイド片16iが設けられている。
一方、前記作動チェーン15fには取り付け金具17aが設けられ、該取付け金具17aに支軸17bを介して前後方向揺動自在になるよう上端部が軸支された係止部材17が垂下状に設けられているが、該係止部材17の下端部には、前記係止フック16dに係脱自在に係止する係止ロッド17cが設けられている。
そして第一扉体7、第二扉体13の何れもが全閉姿勢となっているときには、係止部材17は、取付けブラケット16aの第二扉体13の戸尻側端部からフック部材16に至るまでのスペース内に位置する設定になっている(図10(A)参照)。この初期状態で、前述したように避難用操作ボタン12が押操作されることに伴い作動チェーン15fが移動して係止部材17が第二扉体13の戸尻方向に向けて移動すると、係止ロッド17cがフック部材16の係止フック16dに係止する連繋状態となり(図10(B)参照)、これによって第二扉体13は全開方向に強制的に移動させられるようになっており、このようにして本発明の「全開移動手段」が構成されている。そしてこの移動過程においては、フック部材16とこれに係止した係止部材17とは上側ほど戸尻側になるよう傾斜した傾斜姿勢で移動するようになっている。
また18は、第二扉体13が全開姿勢になったときにフック部材16を強制的に傾動させてフック部材16の係止部材17に対する係止を解除するための傾動部材(ストライカー)であって、該傾動部材18は、ガイドローラ16gの移動領域において、第二扉体13が全開姿勢になる少し前位置から全開姿勢になった位置を少し超えた位置にまで至るよう配されるものであって、フック部材16により強制的に全開側に移動している第二扉体13が全開少し前位置に至ると、ガイドローラ16gが、戸尻側に至るほど高位になるよう傾斜した傾動用ガイド18aに当接して登り上がるようにして転動することになり、これによりフック部材16は、上端側が次第に戸尻側に倒れ込んだ傾斜姿勢となり、そして第二扉体13が全開位置に達した段階でガイドローラ16gは傾斜頂部の解除用ガイド18bに至り、これによりフック部材16は、最も倒れ込んだ傾斜姿勢となって係止フック16dが係止ロッド17cから外れて第二扉体13のこれ以上の移動が回避されて全開姿勢で停止するが、作動チェーン15fは係止部材17と共にさらに戸尻側に移動してから停止するようになっており、これによってフック部材16の係止部材17との係止関係が解除される(図11(A)参照)。
19は公知の自閉装置であって、該自閉装置19は全開姿勢になった第二扉体13を全閉位置まで強制移動させるものであるが、自閉装置19に内装するタイマ装置により、第二扉体13が全開姿勢になってから予め設定されるタイマ時間(例えば8分)経過後、第二扉体13を全開姿勢から全閉姿勢に強制移動させるものであって、その詳細については例えば前記特許文献1に記載されているので省略する。
また20はバランサーであって、該バランサー20は、第二扉体13が開閉する際に第二扉体13が片下がり状態になったりして開閉作動の円滑性が損なわれないようにするためのものであり、これについても公知のものであるためこれ以上の詳細は省略する。
前述したように第二扉体13が自閉した全閉姿勢において、開放している第一扉体7を閉鎖姿勢に復帰させると、係止部材17が初期姿勢に移動することになるが、このとき係止部材17は、フック部材16に設けたガイド片16iに戸尻側から当接することになってフック部材16を乗り越えるべく傾動することになり、円滑な初期姿勢への復帰が担保される(図11(B)参照)。
さらには第一扉体7、第二扉体13の開閉移動の状態には様々な関係が想定され、その場合に、係止部材17が第二扉体13に当接することが想定され、その場合に、係止部材17は支軸17bを支点として揺動して第二扉体13に乗り上げることとなり(図11(C)参照)、このようになったとしても、作動チェーン15fが開扉方向に移動した場合に係止部材17はフック部材16に係止して第二扉体13を開作動することができるようになっている。
叙述の如く構成された本実施の形態において、避難してきた避難者が切り欠き部5cに達して避難用操作ボタン12を押操作すると、前述したように減速ギア機構8に内装したブレーキ装置が制動解除をすると、カウンタウエイト9は自重降下することになって巻装車11が回転すると、第一扉体7が開放作動をすると、これにタイミングを合わせて作動チェーン15fが戸尻側に移動することになり、これにより係止部材17が戸尻側に移動してフック部材16に係止し、第二扉体13が開放作動することになる。
そして第二扉体13が全開姿勢に近づくと、フック部材16のガイドローラ16gが傾動部材18の傾斜用ガイド18aに当接し乗り上げる状態で移動することになり、これによってフック部材16は係止フック16dが係止ロッド17cからの係止が解除される方向に次第に傾動し、第二扉体13が全閉姿勢になると、ガイドローラ16gが解除用ガイド18bに至って係止フック16dの係止ロッド17cに対する係止が解除され、これによって第二扉体13は第一扉体7側との関係はなくなって自由になり、自閉装置19によって全開してから所定時間経過すると自閉して全閉姿勢となる。
このように本発明が実施されたものにおいては、第二扉体13が作動チェーン15fから自由になる場合、従来のように磁石の磁着力に抗するものではなく、フック部材16を傾動させて係止部材17との係止を解除するだけで良いから、僅かな力で係止解除ができることになる。そして磁石のように鉄粉が磁着することもないから、長期に亘って安定した確実な開閉作動を行わせることができる。
しかもフック部材16は、錘体16hによって垂直姿勢となるよう付勢されているため、係止部材17に対する係止作動が確実になって係止不良を起こすようなことがなく、確実な係止ができることになる。因みにフック部材を垂直姿勢に付勢する手段としては錘体16hに限定されず、捻り弾機等の適宜の付勢手段を用いても実施することができる。
そのうえフック部材16は、該フック部材16を傾動させるためのガイドローラ16gが取付けブラケット16aに対して左右方向一方に偏倚した状態で取り付けられているため、フック部材16が傾動する際に、取付けブラケット16aや錘体16hが傾動の邪魔をすることがなく、確実な傾動を行わせることができる。
一方、第二扉体13が全閉姿勢になっている状態で第一扉体7を全閉させるには、減速ギア機構8を作動させてカウンターウエイト9を上昇させると共に第一扉体7を全閉姿勢にすることになるが、その場合、フック部材16に設けたガイド片16iが戸先側に移動してくる係止部材17を傾動案内させて乗り越えることになるため、傾動部材17の初期位置への円滑な復帰ができることになる。
また係止部材17が第二扉体に当接するようなことがあったとしても、係止部材17は支軸17bを支点として揺動して第二扉体13に乗り上げる姿勢となるため、以降の開扉作動に影響を与えることがない。
本発明は、道路や鉄道等に設けられるトンネルの避難装置として利用することができる。
1 トンネル
3 仕切り体
3a 避難口
4 車道
5 歩行通路
5c 切り欠き部
6 避難通路
7 第一扉体
13 第二扉体
15f 作動チェーン
16 フック部材
16b 支軸
16d 係止フック
16f 支持ロッド
16g ガイドローラ
16h 錘体
16i ガイド片
17 係止部材
17b 支軸
17c 係止ロッド
18 傾動部材
18a 傾動用ガイド
18b 解除用ガイド
19 自閉装置

Claims (4)

  1. 車両が通行する本通路と該本通路に沿って設けられる避難通路とを仕切る仕切り体に避難口を設け、該避難口をスライド式の避難扉を用いて開閉するように構成されるトンネル用の避難装置において、
    前記避難扉に、該避難扉を全閉姿勢に保持する全閉保持手段と、避難扉に連繋され、避難用操作具が操作されたことに伴い全閉保持手段の保持を解除して避難扉を全開姿勢に強制移動させる全開移動手段と、避難扉が全開姿勢になったことに伴い避難扉と全開移動手段との連繋を解除する連繋解除手段と、該連繋が解除された避難扉を遅延時間経過後に全閉姿勢に強制移動させる全閉移動手段とを設けるにあたり、
    連繋解除手段は、避難扉の戸尻側端から戸尻側方向に離間する状態で配され、上下方向中間部が揺動自在に軸支され、上側部に戸先側が切欠かれた係止フックが設けられ、垂直姿勢になるよう付勢されるフック部材と、全開移動手段に上端部が揺動自在に軸支され、避難扉が全閉姿勢のときフック部材よりも戸先側に位置し、全開移動手段が避難扉を開放方向に強制移動することにタイミングを合わせて係止フックに係止して避難扉を全開方向に移動させるための係止部材と、避難扉が全開姿勢になることにタイミングを合わせてフック部材に当接して該フック部材をフック部が係止部材の係止解除をすべく傾動させる傾動部材とを備えて構成されることを特徴とするトンネル用の避難装置。
  2. フック部材の垂直姿勢への付勢は、フック部材下側部に設けた錘体によるものであることを特徴とする請求項1記載のトンネル用の避難装置。
  3. フック部材の下側部には、該フック部材に対して左右方向一方に偏倚する状態でガイド部材が設けられ、傾動部材は、ガイド部材の移動領域に設けられ、避難扉が全開姿勢になる前位置でガイド部材に当接してフック部材を係止部材に対する係止が解除される方向に次第に傾動させる傾動用ガイドと、避難扉が全閉姿勢になったことでフック部材の傾動を最大にしてフック部の係止部材に対する係止を解除する解除用ガイドとを備えて構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難装置。
  4. フック部材には、避難扉が全閉姿勢の状態で係止部材がフック部材を越えて戸先側に移動するべく係止部材を傾動させるガイド片が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載のトンネル用の避難装置。
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