JP2004250971A - トンネル用避難連絡坑扉 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のトンネル間を連絡するトンネル用避難連絡坑の開口に設けられるトンネル用避難連絡坑扉であって、開き戸1とオーバーヘッドドア2が隣接して設けられている。開き戸1には、子扉3が設けられている。オーバーヘッドドアの支持ローラを案内する開き戸側のレールは、垂直レールの部分が開き戸の戸先に設けられて、開き戸が閉鎖状態において、オーバーヘッドドアが昇降できる。開き戸とオーバーヘッドドアとの間には中柱がない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内の避難路、特に、避難路に設置されるトンネル用避難連絡坑扉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車道路に設けられているトンネルには、上下線のトンネルをつなげる避難連絡坑が設けられているものがほとんどである。図16は、その一例の説明図である。上り線のトンネル21と下り線のトンネル22との間に、連絡坑23が設けられている。この連絡坑23は、トンネルが長い場合は、複数箇所に設けられている。例えば、上り線のトンネル21内で事故が発生した場合に、消防車や救急車などを、下り線のトンネル22から連絡坑23を通して、上り線のトンネル21の事故地点に送ることができる。この連絡坑23は、通常は使用しないため、トンネル内の自動車路に面する両側の開口は、防火扉24で塞がれていることが一般的である。近年、この避難連絡坑に、大型緊急車両も通れるようにすることが要求されている。この要求に従って、大型緊急車両を通すことができるような幅の広い避難連絡坑を設けると、従来の防火扉を用いたのでは、幅の広い開口を閉鎖することが困難である。
【0003】
開き戸にシヤッターを併設した防火扉が特許文献1,2に記載されているが、いずれも、巻き上げ式のシャッタースラットを用いたものであって、特許文献1は、シャッタースラットの下降が完了した後に防火扉が閉鎖位置に回動するものであり、特許文献2は、シャッタースラットの下降を開始した直後に防火扉が閉鎖位置に回動するものである。これらは、いずれも、シャッタースラットの端部が防火扉に係合するものであるから、支持ローラがレールに案内される構造のオーバーヘッドドアには適用できるものではない。
【0004】
また、特許文献3,4に記載された避難扉(防火扉)を併設したシャッターでは、扉の開閉に連動して作動するスイッチを用いているが、通常電源または非常用電源を用いないと作動ができないという問題がある。
【0005】
これら特許文献1〜4は、巻き上げ式のシャッターである。巻き上げ式のシャッターとオーバーヘッドドアを対比して、本発明の特徴について、図17,図18で説明する。図17(A)は巻き上げ式シャッターの典型例の説明図で、図17(B)はまぐさ近傍の拡大図である。図17において、25は収納ケース、26は巻取ドラム、27はガイドレール、28は前まぐさ、29は後まぐさである。また、図18(A)はオーバーヘッドドアの典型例の説明図で、図18(B)は要部の拡大図である。図18において、4,5はレール、6はセクション、13は支持ローラ、30は天井面である。なお、図17(A)では、シャッタースラットは図示されていない。また、図18(A)では、オーバーヘッドドアのセクションは図示されていない。
【0006】
オーバーヘッドドアの場合は、構造上オーバーヘッドドア収納部の下のスペースが開放されているため、開き戸を併設した場合、開き戸の上部よりレールを突出することができる。このことより、オーバーヘッドドアの上限停止位置を天井面30(まぐさ面)より、高くできる。本発明における阻止部材を設ける場合は、天井面より上の位置においても阻止部材を設けることができる。オーバーヘッドドアの収納部は、一般的に天井面30の内部側に位置するため、あまり美観を必要としないが、巻き上げ式のシャッターの場合は、天井部の前後に、まぐさ(曲物)が前まぐさ28と後まぐさ29として設置されるため、美観上シャッターの上限位置は天井面(まぐさ面)と同面にすることが必要になってくる。そのため、シャッターを使用した場合、天井付近まである開き戸の高さに対してさらにレールを突出させ、その突出させたレー一ルで阻止動作を解除する本発明の方法では、シャッターのまぐさ部を切り欠く等、レールが通るような構造にしなけれぱならず、意匠上好ましくない。また、オーバーヘッドドアはセクションのピッチがシャッターのスラットのピッチに比べて大きいため、セクションの剛性がスラットに比べて大きいことから、片側のレール部分だけで閉鎖を阻止したとしても、充分閉鎖を阻止することができる。他方、シャヅターでは、スラットのピッチが狭いため片側のレール部分だけで閉鎖を阻止したとしても、他端の閉鎖までは止まらずに傾きながら閉鎖することが考えられる。そのため、特許文献3のように電気的な信号による閉鎖阻止が用いられる。本発明では、阻止部材を開き戸に設けられたレールで作動させることもでき、確実な動作をさせることが可能である。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−194970
【特許文献2】
特開2002−194971
【特許文献3】
実開昭48−8055号公報
【特許文献4】
登録実用新案第3043893号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、幅の広い避難連絡坑を開閉できるとともに、短時間で開放できるトンネル用避難連絡坑扉を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のトンネル間を連絡するトンネル用避難連絡坑の開口に設けられるトンネル用避難連絡坑扉であって、該トンネル用避難連絡坑扉は、開き戸とオーバーヘッドドアが隣接して設けられているとともに、前記オーバーヘッドドアの支持ローラを案内する開き戸側のレールは、垂直レールの少なくとも一部が前記開き戸の戸先に設けられて、前記開き戸と前記オーバーヘッドドアとの間に中柱を有しないことを特徴とするものである。また、本発明は、前記開き戸の戸先に設けられた垂直レールの上方で前記支持ローラの通路に進入して前記オーバーヘッドドアの下降を阻止する阻止部材が設けられ、該阻止部材は前記開き戸の閉鎖動作によって前記通路から外されて阻止動作が解除されるものであることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は、本発明のトンネル用避難連絡坑扉の実施の形態の一例を説明するためのもので、図1は車道側から見た正面図、図2は背面図(連絡坑側から見た正面図)、図3は図2のA−A線断面図、図4は図3のB−B線から見た断面図、図5は図3のC−C線から見た断面図である。図中、1は開き戸、2はオーバーヘッドドア、3は子扉、4,5はレール、6はセクションである。
【0011】
開き戸1は、少なくとも、子扉3を設けることができる程度の幅を有し、開口の天井近くまでの高さであり、一般的には大型の開き戸となる。開き戸1は開口の連絡坑の開口の一方の側壁側、図1の例では、自動車道路側から見て、右側の側壁側の柱に蝶番により回動して開閉されるように取り付けられている。開き戸1を開放した状態を図3において点線で図示している。開き戸1に設けられた子扉3は、引き戸式で、子扉3を開閉させるレール等の開閉機構は、開き戸1に設けられている。この例では、子扉3は引き戸式としたが、蝶番等のヒンジ機構を用いた開き戸式であってもよい。子扉3は主に人道用であり、小扉3の開閉によって、人が連絡坑内に出入することができる。
【0012】
開き戸1に隣接してオーバーヘッドドア2が併設されている。オーバーヘッドドアは、開口に対して上下に組み立てられた複数のセクションを天井または壁に沿って、ほぼ水平または垂直に送り込んで収納するドアである。この発明では、天井に沿ってほぼ水平に送り込んで収納する構造である。オーバーヘッドドア2によって、開口のうち、開き戸1で閉鎖される残りの部分が閉鎖される。オーバーヘッドドアは、大まかにいえば、開口に沿って設けられた垂直部分のレール4と天井に沿って設けられた水平部分のレール5に、セクション6に取り付けられた図示しない支持ローラがレールに案内されて開閉動作を行なう。
【0013】
オーバーヘッドドア2の支持ローラを案内するレールは、オーバーヘッドドアの両側に設けられている。一方のレールは、連絡坑の開口の他方の側壁側、図1の例では、自動車道路側から見て、左側の側壁側から天井の壁側にかけて取り付けられている。このレールは、図4に4,5で示されており、垂直に取り付けられた部分4、水平または後方に向けて上昇するような角度をもって取り付けられた部分5、および、その間を曲線をもって連結する部分から構成されている。他方のレールは、開き戸側に設けられ、図示はされていないが、垂直部分の少なくとも一部が開き戸1の戸先に取り付けられ、水平部分を含む残りの部分のレールは、連絡坑の天井を含む壁側に取り付けられている。他方のレール、すなわち、オーバーヘッドドア2のと開き戸1との間に設けられるレールを開き戸1に取り付けたことによって、中柱を設けて、そこにレールの垂直部分を取り付けるという構成を採用しなくてもよく、中柱を設けることなく、開き戸1の開閉部分の残りの部分を、オーバーヘッドドア2で開閉することができる。
【0014】
オーバーヘッドドア2の支持ローラを案内するレールの一部を開き戸1に取り付けた場合、オーバーヘッドドア2の下降(閉鎖)動作を行なうときに、開き戸1が閉鎖位置になければならない。したがって、オーバーヘッドドア2の下降を行なう場合には、開き戸1が閉鎖位置にあることを確認して行なう必要がある。
【0015】
図6〜図12は、開き戸の開放状態においてオーバーヘッドドアの支持ローラの下降を阻止する阻止部材の第1の実施の形態を説明するためのもので、図6(A)は阻止部材の周辺の側面図、図6(B)は阻止部材とレールとの関係の説明図、図7(A)は阻止部材の平面図、図7(B)は阻止部材の側面図、図8は開き戸の開放状態における説明図、図9は開き戸の開放状態の斜視図、図10は開き戸の閉鎖状態における説明図、図11は開き戸の閉鎖状態の斜視図、図12はオーバーヘッドドアを閉鎖した状態の説明図である。図中、図1〜図5と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。1bはレール取付部材、7は戸当たり、8aは下部分レール、8bは上部分レール、9は阻止部材、9aはカムピン、9b,9cは垂下部、10は取付板、10aはカム孔、10bはばね取付部材、11は回動軸、12はバネ、13は支持ローラ、14a,14bはシール材である。
【0016】
図6(B)に示すように、オーバーヘッドドアの支持ローラを案内するレールのうち、開き戸側のレールは、Pの位置で分断されており、下部分レール8aと上部分レール8bから構成されている。この例では、分断位置Pは垂直部分よりもやや上方の曲線部分であるが、開き戸1の高さと水平部分の高さとの関連や、後述する阻止部材の構造等に応じた適当な位置で分断される。したがって、開き戸側のレールは、垂直部分の少なくとも一部が下部分レール8aとして、開き戸1の戸先に取り付けられる。上部分レール8bは、連絡坑の天井を含む壁側に取り付けられている。この実施の形態では、下部分レール8aの先端側で阻止部材を直接駆動するようにしたから、図6(A)に示すように、下部分レール8aの先端は、開き戸1の上端より上の位置にある。下部分レール8aと上部分レール8bとの間に隙間がおかれ、この隙間に阻止部材9が出入可能に設けられ、隙間に阻止部材9が進入した場合には、レールに案内される支持ローラの通路が遮断されて、上部分レール8bにある支持ローラの下降は阻止部材9で阻止される。
【0017】
図7を参照して、この実施の形態の阻止部材を説明する。図7(a)は、上から見た平面図で、図7(B)は側面図である。取付板10は連絡坑の天井を含む壁側に取り付けられる。図6では、上部分レール8bに取付板10が取り付けられている。阻止部材9は、略L字状であり、回動軸11によって取付板10に回動可能に取り付けられている。また、阻止部材9には、カムピン9aが固定され、カムピン9aが取付板10のカム孔10aに係合して、阻止部材9の回動範囲が規制されている。取付板10には、バネ取付部材10bが取り付けられ、阻止部材9を阻止位置に付勢するようにバネ12が設けられている。したがって、阻止部材9に外力が加えられていなければ、阻止部材9は図7(A)の1点鎖線で示す位置にある。この位置では、L字型のQ側の部分が図6で説明した隙間に阻止部材9が進入し、支持ローラの通路が遮断されて、移動が阻止される。L字型のQ部分とR部分の側縁に垂下部9bと9cが形成されている。下部分レールの上端は、L字型のQ部分とR部分の下面に接触しないように下方の位置にあり、後述するように、下部分レールの上端は垂下部9b,9cに衝合する。
【0018】
阻止部材の動作を説明する。開き戸が閉鎖状態にある場合は、阻止部材9は、図7(A)の実線で示す位置にあって、阻止動作の解除状態である。したがって、この状態では、オーバーヘッドドアを上昇、下降をさせることができる。開き戸が開放状態にある場合は、阻止部材9は、図7(A)の一点鎖線で示す位置にあって、阻止動作を行なう。この状態では、オーバーヘッドドアの下降が阻止される。
【0019】
開き戸が開放位置から、閉鎖位置に移動する(図7(A)の下方から上方へ移動する)と、開き戸に取り付けられた下部分レールの上端部分で図7(A)の一点鎖線の位置にある阻止部材9のQ側に形成された垂下部9bに突き当たって阻止部材9を駆動して、実線の位置に回動させる。この状態では、上述したように、オーバーヘッドドアを下降させることができる。
【0020】
オーバーヘッドドアが引き上げられた(開放された)状態で、開き戸を開放することができる。開き戸を開放すると、下部分レールの上端部分が図7(A)の下方に移動し、その際に、図7(A)の実線の位置にある阻止部材9のR側に形成された垂下部9cに突き当たって阻止部材9を駆動して、一点鎖線の位置に回動させる。この回動には、バネ12の付勢力も作用する。阻止部材9は、一点鎖線の位置では、阻止動作の位置になり、上述したように、オーバーヘッドドアの下降を阻止する。
【0021】
支持ローラの移動が阻止された状態を図8,図9に示す。なお、図9では、取付板は図示が省略されている。13は支持ローラである。この状態は、開き戸が開放されている状態であり、上述したように、阻止部材9は、バネ12(図7)の付勢力よって、支持ローラの下降を阻止する位置にある。したがって、オーバーヘッドドアを閉鎖させることはできない。
【0022】
支持ローラの移動の阻止が解除された状態を図10,図11に示す。なお、図11では、取付板は図示が省略されている。開き戸1が図10の下方から上方(矢印の方向)へ移動する。下部分レール8aが開き戸1に固定されたレール取付部材1bに取り付けられているから、開き戸1の回動によって、下部分レール8aの上端部分が阻止部材9のQ部分に突き当たり、これを駆動して図10,図11の閉鎖位置に来ると、阻止部材9が図7(A)の実線で示す位置になり、阻止部材9は阻止位置から退避する。したがって、下部分レール8aと上部分レール8bとの支持ローラ13の通路が連絡され、オーバーヘッドドア2を下降させることができる。
【0023】
図12は、オーバーヘッドドア2が下降させて閉鎖させた状態である。開き戸1の先端側がオーバーヘッドドア2の裏側に延びており、その内側に弾性体のシール材が取り付けられているので、開き戸1とオーバーヘッドドア2との隙間をシールして、防煙機能を向上させている。
【0024】
なお、この実施の形態で用いた阻止部材9はL字型であるが、図7(A)に示した阻止部材9のL字型の2つの辺に相当する部分のうち、R側の部分はなくてもよい。図12の状態からオーバーヘッドドア1を開放位置にした状態で、開き戸1を開放すると、バネ12(図7(A))の付勢力で阻止部材9が阻止位置に回動することができるからである。しかし、R側の部分を設けておくことにより、バネ12が切れたりして、付勢力がなくなった場合でも、R側の部分を下部分レール8aの上端部分で駆動でき、阻止部材9を阻止位置に回動させることができる。したがって、バネ12を設けなくてもよい。
【0025】
しかしながら、阻止部材の形状は、適宜でよく、下部分レールで駆動できる形状であればよい。さらに、下部分レールで駆動することに限られるものでもなく、開き戸の一部分で阻止部材を直接駆動してもよく、あるいは、開き戸に適宜の形状の部材を取り付け、この部材によって、阻止部材を駆動するようにしてもよい。駆動も、直接的な駆動に限られるものではなく、中間部材等を介在させてもよい。
【0026】
また、阻止部材は、回動可能は部材に限られるものではなく、直線方向へ移動可能な部材を設けて、往復動作を行なわせるなど、適宜の移動を行なって、上部分レールの案内された支持ローラの移動を阻止できればよい。したがって、阻止部材が支持ローラの移動を阻止する位置も、上部分レールの上側に限られるものではなく、上部分レールの適宜の位置において、支持ローラの移動を阻止できればよい。
【0027】
図13〜図15は、開き戸の開放状態においてオーバーヘッドドアの支持ローラの下降を阻止する阻止部材の第2の実施の形態を説明するためのもので、図13は阻止部材の周辺の側面図、図14は開き戸の閉鎖状態における説明図、図15は開き戸の開放状態における説明図である。図中、図1〜図12と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。1aは解除部材、9dはフランジ部、15は引っ張りバネ、16はチェーン、17はチェーン駆動部である。
【0028】
阻止部材9は、円柱状の桿状体を用いて、その中心軸方向へ往復動作を行なわせるように、連絡坑の天井を含む壁側に取り付けられている。阻止部材9の周りにつる巻きバネを配置し、つる巻きバネの一端を連絡坑の天井を含む壁側に取り付け、他端を阻止部材9の後端に設けられたフランジ部9dに取り付けた。したがって、阻止部材9は、上部分レール8bに進入するように付勢されている。開き戸1には、解除部材1aが取り付けられている。解除部材1aは、阻止部材9のフランジ部9dに係合可能な位置に、かつ、開き戸1が閉鎖位置にあるときには、阻止部材9を上部分レール8b内から後退させる位置になるように、開き戸1に取り付けられている。したがって、阻止部材9が上部分レール8b内に進入した状態では、支持ローラ13の下降は阻止され、阻止部材9が上部分レール8b内から後退した状態では、支持ローラ13を下降させることができる。
【0029】
開き戸1が閉鎖された位置にある状態を図14に示す。上述したように、解除部材1aがフランジ部9bに衝合して、つる巻きバネ15の付勢力に抗して阻止部材9が後退され、上部分レール8b内には入っていない。したがって、上部分レール8bは、図示されていない下部分レールとの通路が連絡され、オーバーヘッドドアを下降させることができる。
【0030】
開き戸1が開放された状態を図15に示す。上述したように、解除部材1aが、開き戸1とともに移動するから、阻止部材9は、つる巻きバネ15の付勢力によって、上部分レール8b内に進入する。したがって、オーバーヘッドドアを閉鎖しようとしても、上部分レール8bの通路が遮断されて、オーバーヘッドドアを下降させることはできない。
【0031】
この実施の形態では、引っ張りバネ15として、つる巻きバネを用いて、その中心に阻止部材9を配置したので、阻止部材9として、円柱状の桿状体を用い、つる巻きバネを用いた。しかし、角柱状の桿状体、あるいは、板状体等、適宜の断面形状のものでよく、引っ張りバネも適宜のものを用いることができるばかりでなく、配置によって、圧縮バネを用いてもよい。要は、阻止部材9を上部分レールに向けて付勢できればよい。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、オーバーヘッドドアと開き戸を併設することで、大きな開口を閉鎖することができ、非常時に大きな開口をすばやく開閉できることができるとともに、オーバーヘッドドアの支持ローラを案内する開き戸側のレールは、垂直レールの少なくとも一部が開き戸の戸先に設けられているので、開き戸とオーバーヘッドドアとの間に中柱を有せず、トンネル用避難連絡坑の開口を大きくできる。また、阻止部材を設けたことにより、開き戸が閉鎖位置にないときは、オーバーヘッドドアの下降を阻止でき、動作の確実性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル用避難連絡坑扉の車道側から見た正面図である。
【図2】図1の背面図(連絡坑側から見た正面図)である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図3のB−B線から見た断面図である。
【図5】図3のC−C線から見た断面図である。
【図6】開き戸の開放状態においてオーバーヘッドドアの支持ローラの下降を阻止する阻止部材の第1の実施の形態を説明するためのもので、図6(A)は阻止部材の周辺の側面図、図6(B)は阻止部材とレールとの関係の説明図である。
【図7】図7(A)は阻止部材の平面図、(図7B)は阻止部材の側面図である。
【図8】開き戸の開放状態における説明図である。
【図9】開き戸の開放状態の斜視図である。
【図10】開き戸の閉鎖状態における説明図である。
【図11】開き戸の閉鎖状態の斜視図である。
【図12】オーバーヘッドドアを閉鎖した状態の説明図である。
【図13】開き戸の開放状態においてオーバーヘッドドアの支持ローラの下降を阻止する阻止部材の第2の実施の形態を説明するための阻止部材の周辺の側面図である。
【図14】開き戸の閉鎖状態における説明図である。
【図15】開き戸の開放状態における説明図である。
【図16】トンネルの一例の説明図である。
【図17】図17(A)は巻き上げ式シャッターの典型例の説明図で、図17(B)はまぐさ近傍の拡大図である。
【図18】図18(A)はオーバーヘッドドアの典型例の説明図で、図18(B)は要部の拡大図である。
【符号の説明】
1…開き戸、1a…解除部材、1b…レール取付部材、2…オーバーヘッドドア、3…子扉、4,5…レール、6…セクション、8a…下部分レール、8b…上部分レール、9…阻止部材、9a…カムピン、9b,9c…垂下部、9d…フランジ部、10…取付板、10a…カム孔、10b…ばね取付部材、11…回動軸、12…バネ、13…支持ローラ、14a,14b…シール材、15…引っ張りバネ、16…チェーン、17…チェーン駆動部。
Claims (6)
- 複数のトンネル間を連絡するトンネル用避難連絡坑の開口に設けられるトンネル用避難連絡坑扉であって、該トンネル用避難連絡坑扉は、開き戸とオーバーヘッドドアが隣接して設けられているとともに、前記オーバーヘッドドアの支持ローラを案内する開き戸側のレールは、垂直レールの少なくとも一部が前記開き戸の戸先に設けられて、前記開き戸と前記オーバーヘッドドアとの間に中柱を有しないことを特徴とするトンネル用避難連絡坑扉。
- 前記開き戸の戸先に設けられた垂直レールの上方で前記支持ローラの通路に進入して前記オーバーヘッドドアの下降を阻止する阻止部材が設けられ、該阻止部材は前記開き戸の閉鎖動作によって前記通路から外されて阻止動作が解除されるものであることを特徴とする請求項1に記載のトンネル用避難連絡坑扉。
- 前記阻止部材が開き戸の一部または開き戸に固定された部材によって前記通路から外されることを特徴とする請求項2に記載のトンネル用避難連絡坑扉。
- 前記阻止部材が開き戸側のレールによって前記通路から外されることを特徴とする請求項2に記載のトンネル用避難連絡坑扉。
- 前記阻止部材が回動可能に設けられるものであることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のトンネル用避難連絡坑扉。
- 前記阻止部材が直線方向に移動可能に設けられるものであることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のトンネル用避難連絡坑扉。
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