JP6905898B2 - トンネル用の避難装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車道や鉄道等の交通車両が通行するため設けられるトンネル用の避難装置の技術分野に関するものである。
今日、土木、建築建設技術の向上により全長が長いトンネルが構築されているが、この様に長いトンネルにおいては、避難通路(避難トンネル通路)を、車道等が設けられる本通路(本トンネル通路)とは別に設け、火災等の非常発生時に本通路から連絡通路を介して避難通路に避難をし、該避難通路を通ってトンネル外に脱出できるようにしている。この場合に、連絡通路が開口したままであると、本通路内で発生した火災に起因する火炎や煙(有毒ガス煙)が連絡通路から避難通路に侵入する惧れがあり、そこで連絡通路の入り口部に避難扉を開閉自在に設けている。この場合、避難扉としては、避難者がいちいち手動で開放操作する構成とした場合、避難者の中にはパニックに陥っているものもあり、このような避難者が、避難扉を速やかかつ整然と開放することが難しい場合があることが予想され、円滑な避難活動の妨げの要因の一つとして考えられる。そこで避難扉を、避難者による扉体自体の開放操作を不要として自動的に開放する自開式とし、該自開作動を、本通路側に露出するように設けた押しボタンスイッチ等の操作具を軽く操作(簡便操作)することで自動的に行うようにしたものが提唱されている(例えば特許文献1、2参照。)。
特許第5096909号公報 特開2016−89408号公報
ところでこのものは、避難扉の自開の制動をして避難扉を閉鎖状態に維持するための制動装置を設け、該制動装置の制動解除を、操作具を操作したことに基づく制動解除手段の電気的な制動解除作動(停電も考慮し、内装バッテリを電源とする作動)に基づいて行うようにし、これにより前記操作具の操作に伴い避難扉が自動的に開放するようにしている。
このようなものにおいて、例えば検知スイッチや制動解除手段に何らかの異常があって電気的な制動解除作動が実行されないことがさらに想定され、このような異常事態が発生したときには操作具を操作しても避難扉が開放しないこととなって円滑な避難活動が損なわれるという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、トンネル用の避難装置であって、該避難装置を、車両等の交通手段が通行する本通路と避難者が避難通行する避難通路とを連絡するための連絡通路と、該連絡通路の開閉をする扉体と、閉鎖している扉体を開放するための動力源となる開放手段と、該開放手段による扉体開放の制動をするための制動手段と、該制動手段の制動解除をするための制動解除手段と、該制動解除手段の制動解除を実行するため操作される第一操作具とを備えて構成するにあたり、前記第一操作具とは別操作可能で、該別操作することで第一操作具の操作に影響されることなく前記制動解除手段の制動解除を実行するため該制動解除手段に連動連結された第二操作具がさらに設けられたものであって、該第二操作具は、制動解除手段が設けられる部位で、かつ本通路から操作可能な部位で、かつ本通路対向面部に開閉自在に設けた開閉蓋によって覆蓋される収容室に配されていることを特徴とするトンネル用の避難装置である。
請求項2の発明は、収容室は、制動解除手段を内装して本通路から仕切るための縦板材に凹設され、開閉蓋は、縦板材に対して面一状になるよう設けられていることを特徴とする請求項記載のトンネル用の避難装置である。
請求項3の発明は、収容室は、制動解除手段の近傍に配されていることを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難装置である。
請求項4の発明は、制動解除手段は、第一操作具の操作に基づき電動作動したことに連動して制動手段の制動解除をすべく作動する作動部材に連動連結され、該作動部材は、第二操作具による手動操作に連動して制動解除をするようさらに第二操作具に連動連結されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載のトンネルの避難装置である。
請求項1の発明とすることにより、第一操作具や制動解除手段に異常があって、第一操作具を操作しても扉体が自開しないような異常発生があった場合に、第二操作具の操作をすることで制動解除手段が制動解除をすることになって扉体が開放した連絡通路を通って避難通路に避難することができる。しかも第二操作具を本通路から操作できるため、第一操作具と同様、第二操作具を操作したときの制動解除手段の制動解除作動の確実性を確保することができる。
そのうえ第二操作具は、通常時には開閉蓋に覆蓋されていて視認できない状態になっているため、本通路から直接視認される第一操作具による操作がまずされることになって、円滑な避難が可能になる。
請求項の発明とすることにより、第二操作具を収容する収容室が、制動解除手段を内装して本通路から仕切るための縦板材に凹設され、開閉蓋は、縦板材に対して面一状になり、このため、収容室の突出がなく本通路から視認したときの縦板材の連続性が確保されるうえ、メンテナンス等において邪魔になるようなことがない。しかも収容室がなく、第二操作具が直接露出する状態で設けられていた場合のように、避難者が直接駆動部分の空間に手を入れてしまうようなことを回避できることになる。
請求項の発明とすることにより、第二操作具と制動解除手段との連動連結を短いものにできて、第二操作具を操作したときの制動解除手段の制動解除作動の確実性を確保することができる。
請求項の発明とすることにより、制動解除手段が電気的に制動解除作動するものとし、第二操作具を手動操作するものとしたときに、電気制御の不具合や、第一操作具の操作に基づいて第一扉体を開放するための連動機構に不具合に影響されることなく、第二操作具による手動操作での開扉作動が実行されることとなって、確実な扉体の開扉作動をすることができる。
トンネルの断面状態を示す概略図である。 閉扉状態の避難装置の概略斜視図である。 開扉状態の避難装置の概略斜視図である。 避難装置の横断面図である。 避難装置の縦断面正面図である。 カウンターウエイト部位の縦断面側面図である。 第一機械室部位の縦断面正面図である。 第一機械室部位の横断面図である。 第一機械室部位の縦断面側面図である。 (A)(B)はブレーキ装置部位の縦断面図、側面図である。 第二操作具を操作したときのブレーキ装置部位の概略断面図である。 第二機械室部位の横断面図である。 第二扉体が開扉作動を開始する状態の第二機械室部位の縦断面正面図である。 第二扉体が開扉作動している状態の第二機械室部位の縦断面正面図である。 第二扉体が全開した状態の第二機械室部位の縦断面正面図である。 (A)(B)は第二扉体が開扉移動開始をするときの移動機構部位の作用説明図、第二扉体が全開するときの移動機構部位の作用説明図である。
つぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。本実施の形態では、図面において、便宜上、車両の進行方向を前後方向、該進行方向を横切る方向を左右方向と定義して説明するが、これに限定されないものであることは言うまでもない。
図面において、1はトンネル(坑道)であって、該トンネル1は、シールド工法により地中を円筒形状に刳り抜いて形成された円環状の外壁2を備えて構成されており、円環状空間となったトンネル1内は、上下中間部に設けられた水平状に展開する仕切り体3を介して上下二層に区画形成されている。そして仕切り体3の上側部位は、車両や鉄道等交通手段が通行するための本通路Sとなっており、その場合に、本通路Sの左右方向中央部が車道4、左右方向両側部が側道5にさらに区画される設定になっている。
一方、仕切り体3の下側部位は、火災等の非常時に本通路Sから避難した人がトンネル1の外に避難するときに通行するための避難通路6となっているが、該避難通路6は、電線等のケーブルの配線スペースが確保されたりメンテナンス通路、消防隊進入通路になる等、必要において適宜利用される多目的通路となっている。
前記側道5は、この上を監視員が通行することにより、照明器具や通気(換気)装置等、仕切り体3の上側内に配される諸設備の点検、補修や、路面状況の各種の監視等の管理を行なうための管理通路としても使用されるようになっているが、側道5には、本通路Sから避難通路6に避難するため設けられる連絡通路7の入り口部7aが形成されている。該入り口部7aには、後述するように、前後方向からみたときに逆L字形をし、回転軸12により上下方向に跳ね上げ移動する外側の第一扉体8と、平板状をし、ガイドレール7bに案内されて前後方向にスライド移動する内側の第二扉体9とがそれぞれ設けられ、平常時ではこれら扉体8、9は入り口部7aを閉鎖するように構成されている。
前記入り口部7aの前後方向一側には、後述するように第一扉体8を開閉するための部材装置が内装される第一機械室10が、他側には、第二扉体9を開閉するための部材装置が内装される第二機械室11がそれぞれ立設状に設けられるが、このものでは第一機械室10は、第一扉体8に対して前後方向に離間する状態で配される一方、第二機械室11は第一扉体8に対して前後方向に連続する状態で配されている。
前記第一扉体8は、前述したように上下方向跳ね上げ式のものであって、第一機械室10と第二機械室11とのあいだに回転自在に支持される回転軸12に外壁2側の端縁部が一体的に支持され、回転軸12の軸心周りの回動により入り口部7aを閉鎖するべく下動した閉鎖姿勢と、入り口部7aを開放するべく上動した開放姿勢とに開閉揺動するようになっている。
また第二扉体9は、前後方向スライド式のものであって、入り口部7aの左右方向両側に設けたガイドレール7bに案内されることで、入り口部7aの開閉をするようになっているが、第二扉体09が開放した状態では、滑り台や階段等の通行路により構成される連絡通路7の入り口部7aが視認され、本通路Sからの避難者は、入り口部7aへの乗り込みをするための乗り込み部13から入り口部7aに至り、ここから連絡通路7を経由して避難通路6に降下することで本通路Sから避難通路6への避難移動できるようになっている。
前記第一機械室10には、第一扉体8用の回転軸12の一端側を回転自在に軸支するための回転軸受座15が内装されるが、該回転軸受座15に軸支される回転軸12の第一機械室10側の端縁部12aは、駆動軸受座16に回転自在に設けた駆動軸17に対し第一変速ギア機構18を介して連動連結されている。駆動軸17には、駆動プーリ17aが一体回転するよう設けられるが、該駆動プーリ17aに連結される駆動ワイヤ19は、避難通路6側に配される状態で従動プーリ19aを経由し、ウエイトガイド20aによって上下動するカウンターウエイト20に連結されている。そして後述するように開閉機26の制動解除に伴い、第一扉体8は、後述するように第二扉体9と共に、カウンターウエイト20の重量を受けることにより穏やかな状態(急激な開放がない状態)で自動開放(自開)するよう設定され、カウンターウエイト20と第一、第二扉体8、9とはこのようにバランス化されている。因みにカウンターウエイト20は、本実施の形態では避難通路6側に設けられているが、これに限定されることなく、本通路S側の邪魔になることがない適宜空間に設けたものであってもよい。
前記駆動軸17は、さらに第二変速ギア機構21を介して中間軸22に連動連結され、該中間軸22は第三変速ギア機構24を介してギアボックス23の出力ギア23aに連動連結されている。ギアボックス23は、さらにチエン伝動機構25を介して開閉機26の出力ギア26aに連動連結されているが、該開閉機26は、減速機27、駆動モータ28、ブレーキ装置(制動手段)29を備えて構成されている。そして開閉機26は、常時(平常時)は、ブレーキ装置(本発明の「制動手段」に相当する。)29が制動状態となっており、これによって前記カウンターウエイト20の重量を受けた第一扉体8の自開が禁止(規制)され、第一扉体8は閉鎖状態に維持されるようになっている。
開閉機26には、前記ブレーキ装置29の制動解除をするための制動解除装置(制動解除手段)30が設けられている。該制動解除装置30としては、本実施の形態では電動モータを用いて構成されているが、前記ブレーキ装置29の制動を電気的に解除するべく作動するものであれば電動モータに限定されず、例えば電磁ソレノイド等の適宜駆動源を用いて構成できることは言うまでもない。
制動解除装置30は、前記第一、第二機械室10、11の天井面(上面)にそれぞれ設けられた操作ボックス31に配した押しボタン式の第一操作具31aの押し操作(スイッチ操作)をすることにより、図示しない制御部からの指令に基づいて内装する電動モータに通電されることになって作動するが、第一操作具31aとしては、押しボタンスイッチに限定されるものではなく、例えばスイッチレバーを起倒操作することでON−OFF切換えがなされる起倒式のもの等、適宜の電気的な操作手段を採用することができる。そして前記第一操作具31aを操作(ON操作、押し操作)することに伴い制動解除装置30が作動し、これに伴い作動体30aが制動姿勢から制動解除姿勢に変姿するようになっている。
前記ブレーキ装置29は、本実施の形態では、離接自在な一対の摩擦板29a、29bを備えた所謂摩擦クラッチ機構を用いて構成されるが、出力ギア26aの回転に制動を与えるべく作動するものであればこれに限定されるものではない。そして一方の摩擦板29aは、該一方の摩擦板軸29cを例えば面取り軸(あるいは角軸等)として開閉機26のケーシング26bに軸心方向移動自在に貫通せしめることで、該ケーシング26bに対して軸心周りの回転は固定される一方で、軸心方向移動自在になっており、そして該一方の摩擦板29aは、内装する弾機29dの付勢力を受けて他方の摩擦板29bに常時は当接(接触)するように設定され、これによりブレーキ装置29は制動状態となって、他方の摩擦板29bに設けた摩擦板軸29eの回転規制がなされ、該他方の摩擦板軸29eに連動連結される出力ギア26aの回転が制動(禁止)され、これにより前記第一扉体8のカウンターウエイト20の重量を受けた自開が規制され、第一扉体8は閉鎖状態に維持されるようになっている。
一方、32は作動レバー(本発明の「作動部材」に相当する。)であって、該作動レバー32は、一方の摩擦板軸29cに設けた板状の作用体29fに一方の摩擦板29a側から当接する一方、作動レバー32の端縁部(先端部)32dが、ケーシング26bに設けた支点部26cに対して一方の摩擦板29aとは逆側(後述する縦板10a側)から当接している。
そして前記制動解除装置30が制動状態になっているときには、該制動解除装置30に設けられる作動体30aは制動位置に位置し、この状態では、作動レバー32は作動体30aに対して自由な状態となり、これによって一方の摩擦板29aは、弾機29dの付勢力を受ける状態で他方の摩擦板29bに当接することになってブレーキ装置29は制動状態に維持されている。
これに対し前述したように、第一操作具31aが操作(ON操作、押し操作)されることに伴い制動解除装置30が電気的に作動すると、作動体30aが出力ギア26aとは反対側の制動解除位置に移動することになり、これに伴い、作動レバー32は、作動体30aに干渉する基端部32bが、支点部26cを支点として出力ギア26aとは反対側の制動解除姿勢に変位し、これに連動して一方の摩擦板軸29cが該側に移動することになって一方の摩擦板29aが他方の摩擦板29bから離間して制動解除状態となり、これにより第一扉体8は、カウンタウエイト20の重量を受けて自開作動を開始するようになっている。
このようにして開扉された第一扉体8は、そのまま開放姿勢を維持することになり、このように開扉した第一扉体8を閉鎖するには、図示しない制御部に設けた復旧スイッチ(例えば釦スイッチ)を操作することで制御システムを復旧させ、この復旧状態で同じく図示しない閉鎖スイッチを操作することに伴い前記開閉機26に設けた駆動モータ28が駆動することになり、これによって第一扉体8が閉作動するように設定されている。
さらに前記作動レバー32の基端部32bには、例えばワイヤやチエン等の索条体からなる第二操作具33の基端部33aが連結されるが、該第二操作具33は、第一機械室10の車道4に対向する縦板10aに凹設した収容室10b内に引き回されており、そして該収容室10bの縦板10a部位に面一状に設けた開閉蓋10cを開放することで、第二操作具33の例えば円環状になって指が掛けやすい操作部33bが車道4側から視認されることになり、この操作部33bを引き操作することにより、前述したように作動レバー32が、制動解除装置30の作動に関係なく(影響されることなく)、制動状態から制動解除姿勢に変姿することになって第一扉体8のカウンタウエイト20の重量を受けた開扉作動が、第二操作具33を手動操作しているあいだできるようになっている。因みに、収容室10cは、第一機械室10の縦板10aでなく、上板面に設けたものであっても勿論よい。さらに収容室10bは、周囲が仕切り板10dで囲撓形成されていて独立性があり、しかも第二操作具33は、収容室10bの底面に設けたグロメット10eから引出されたものになっているため、第二操作具33の独立性が担保され、収容室10bがなく、第二操作具33が直接露出する状態で設けられていた場合のように、避難者が直接駆動部分の空間に手を入れてしまうようなことを回避できることになる。
一方、前記第二機械室11には、回転軸12の他縁部12bを回転自在に軸支するための軸受座34が設けられるが、該軸受座34から延出した第二機械室11側の端縁部12bはギアボックス35に連動連結される。そして回転軸12の回転力は、ギアボックス35の出力ギア35aから引出され、チエン連動機構35bを経由して第二扉体9を開放するべく設けられた開放機構36の入力スプロケット36aに動力連動されるようになっている。開放機構36の入力スプロケット36aと従動スプロケット36bのあいだに巻装された転送チエン36cの下半側には牽引体36dが設けられている。
また第二扉体9は、入り口部7aに設けたガイドレール7bに案内されて前後方向にスライド移動し、これにより入り口部7aの開閉をするようになっているが、第二扉体9の第二機械室11側の端部には、係止受け具37が設けられているが、該係止受け具37は、第二扉体9の開放側の端縁部に支持される支持ブラケット37aと、該支持ブラケット37aの先端に支軸37bを介して回転自在に支持される係止体37cと、該係止体37cに設けたフック部37dが支持ブラケット37aよりも上側に位置して牽引体36dに対向する係止姿勢になるよう付勢するための錘体37eとを備えて構成されている。
そして前述したように第一扉体8を開放すべく回転軸12が回転すると、該回転軸12の回転力は、ギアボックス35、チエン伝動機構35bを経由して第二扉体9の開放機構36に動力伝動されることになり、これに基づいて転送チエン36cと共に移動する牽引体36dがフック部37dに係止することになって第二扉体9が開放側に向けて移動する。
さらにまた、第二機械室11には、第二扉体9が殆ど全開位置(全開近傍位置)に移動したときにタイミングを合わせて係止受け具37の待機をする(待ち受ける)ストライカ機構38が設けられるが、該ストライカ機構38は、係止受け具37に設けたローラ37fが当接することでフック部37dの牽引体36dに対する係止が解除されるよう係止体37cを倒伏回動せしめると共にローラ37fが傾斜状に転動移動する傾斜案内部38aと、該倒伏した係止体37cを倒伏姿勢の状態で前記ローラ37fが水平状に転動移動する水平案内部38bとを備えて構成されている。
そしてこのようにしてフック部37dの牽引体36dに対する係止解除がなされることにタイミングを合わせて第二扉体9は全開をし、これにより避難通路6への入り口部7aが開放することになって、本通路Sからの避難者は入り口部7aから連絡通路7を通って避難通路6への避難ができることになるが、第二扉体9は、ワイヤ等の索条によって構成される連結体39を介して自閉装置40および巻取り装置41に連動連結されており、前述したように第一扉体8が自開を開始したことに伴い第二扉体9の開作動が開始されると、巻取り装置41が連結体39の巻取りを開始することになる一方で、自閉装置40は、図示しないタイマ手段により、第一扉体8の開扉作動の開始時点から所定時間(例えば8分)経過後、自閉作動を開始することになって開放した第二扉体9の閉作動を行うようになっている。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、本通路S内で火災が発生した等の非常時に、本通路Sにいる避難者は、連絡通路7を経由して避難通路6に避難することになるが、そのためには、避難者が第一操作具31aを操作することで制動解除装置30を作動させ、これによりブレーキ装置29を制動解除状態にし、第一、第二扉体8、9を自開させる。これに伴い連絡通路7の入り口部7aが自動的に開口することになって、避難者は入り口部7aから連絡通路7を通って避難通路6に避難をし、トンネル1外に脱出することができる。
そしてこの場合に、第二操作具33が手動操作するものとなっていることで、電気制御の不具合や、第一操作具31aの操作に基づいて第一、第二扉体8、9を開放するための各連動機構に不具合があったとして、これに影響されることなく、第二操作具33による手動操作での開扉作動が実行されることとなって、確実な扉体の開扉作動をすることができる。
このようにトンネル内の非常時の避難ができるものであるが、第一操作具31aや制動解除装置30に不具合があったりして第一操作具31aを操作しても制動解除装置30が作動せず、第一、第二扉体8、9が自開しない場合には、避難者は、第一機械室10の縦板10aに設けた収容室10bの開閉蓋10cを開放し、収容室10b内に配される第二操作具33の操作部33bを引き操作すると、作動レバー32が制動解除装置30とは無関係に制動解除姿勢に変姿し、これによってブレーキ装置29の制動解除がなされて第一、第二扉体8、9はカウンターウエイト20の重量を受ける状態で自開することになって連絡通路7を通っての避難ができることになる。
しかもこの場合に、第二操作具33は、制動解除30が設けられる側である第一機械室10の本通路Sに対向する縦板10aに凹設した収容室10bに配されることで、第一、第二操作具31a、33が共に本通路Sから操作できるよう配せられながら、第二操作具33は制動解除装置30の近傍に位置したものとなり、このため、第二操作具33の配設距離(長さ)を短いものにできることになって第二操作具33の操作が確実になる。
そのうえ第二操作具33は、本通路Sの対向面部に開閉自在に設けた開閉蓋10cによって覆蓋される収容室10bに配されているため、開閉蓋10cを開放しなければ操作部33bを視認することができず、このため制動解除装置30が作動する通常状態で避難する場合に、避難者は、隠れた第二操作部33を操作することなく視認できる第一操作具31aを操作することになって迅速な避難ができることになる。
因みに本実施の形態では、第二操作具33は、第一操作具31aから若干離れたところに配されており、このため第一操作具31aを操作しても第一、第二扉体8、9が開扉しないような異常の場合に、避難者を第二操作具33に誘導することが要求され、そこで第一操作具31aの周囲に、該異常があったときに避難者の第二操作具33への誘導を促す表示をする等の配慮をすることが好ましい。
しかも開閉蓋10cが前記縦板10aと面一状になっていて、収容室10bが縦板10aから突出することがないため、本通路Sから視認したときの第一機械室10における縦板10aの連続性が確保されるうえ、メンテナンス時等において収容室10bが邪魔になってしまうような不具合がない。しかも収容室10bがなく、第二操作具33が直接露出する状態で設けられていた場合のように、避難者が直接駆動部分の空間に手を入れてしまうようなことを回避できることになる。
因みに本実施の形態では、次のような配慮がなされている。まず、図3に示すように、第一、第二扉体8、9が開扉した場合に、避難者が本通路Sから連絡通路7に転落しないよう展開したネット42が設けられている。
また火災等の非常時に、消防隊員が避難通路6から本通路Sに容易に進入するため、第二扉体9には、消防隊員が手動で開扉操作するための把手43が設けられ、さらに該第二扉体9を開扉した状態で消防隊員が制動解除装置30を作動させるためのスイッチ(例えば押し釦スイッチ)44が入り口部7aに設けられている。
さらにまた、トンネル1の傾斜している部位に連絡通路7を設けて避難できるよう構成する場合に、スライド移動式の第二扉体9には、開扉時あるいは閉扉時に傾斜下手側(下降側)に自重降下しようとする負荷が働くことになり、そこで連結体39を介して第二扉体9に連動連結されるバランサー45を設け、該バランサー45によるバランス機能により、第二扉体9の閉扉方向が下降傾斜側であった場合に、第二扉体9が自重を受けて勝手に閉扉しないよう下降閉扉作動に対して制動負荷を与え、また逆に閉扉方向が上昇傾斜側であった場合に、第二扉体9が自重を受けて開扉側に移動しないよう制動負荷を与えて第二扉体9の上昇閉扉が円滑になるように構成しており、このためバランサー45は、上記二つの状態に対応すべく取付け構造を逆にしている。
さらにまた本実施の形態を実施するにあたり、消防隊員の避難通路6から本通路Sへの進入経路を、前記本発明が実施された避難者用の避難装置とは別に、消防隊員専用のものを設けたものとすることができ、この場合、消防隊員専用の連絡通路を利用して避難者が避難してもよいが、本通路Sに進入しようとする消防隊員と避難通路6に避難しようとする避難者とは移動方向が逆であり、このため両者が消防隊員用の連絡通路7において可及的に鉢合わせしないように配慮することが好ましく、そこで例えば、消防隊員用の連絡通路7に設けられる第一操作具31aを、操作ボックス31の上面ではなく側面に設けたり、第一操作具31aを小さなものにして避難者に視認しづい(目立たない)ようにし、これにより本来避難者が避難するため設けた避難用の連絡通路7に避難者を誘導するように配慮することが好ましく、また消防隊員用の連絡通路7としては、消防隊員が通行しやすいよう階段とすることが好ましい。因みに、本発明が実施された避難用の連絡通路7としては、前記消防隊員操作用のスイッチ44のないものとすることができる。
本発明は、行程の長いトンネルの避難装置として利用することができる。
1 トンネル
6 避難通路
7 連絡通路
7a 入り口部
8 第一扉体
9 第二扉体
10 第一機械室
10a 縦板
10b 収容室
10c 開閉蓋
20 カウンターウエイト(開放手段)
26 開閉機
28 駆動モータ
29 ブレーキ装置(制動手段)
30制動解除装置(制動解除手段)
31 操作ボックス
31a 第一操作具
32 作動レバー(作動部材)
33 第二操作具
S 本通路

Claims (4)

  1. トンネル用の避難装置であって、該避難装置を、車両等の交通手段が通行する本通路と避難者が避難通行する避難通路とを連絡するための連絡通路と、該連絡通路の開閉をする扉体と、閉鎖している扉体を開放するための動力源となる開放手段と、該開放手段による扉体開放の制動をするための制動手段と、該制動手段の制動解除をするための制動解除手段と、該制動解除手段の制動解除を実行するため操作される第一操作具とを備えて構成するにあたり、前記第一操作具とは別操作可能で、該別操作することで第一操作具の操作に影響されることなく前記制動解除手段の制動解除を実行するため該制動解除手段に連動連結された第二操作具がさらに設けられたものであって、該第二操作具は、制動解除手段が設けられる部位で、かつ本通路から操作可能な部位で、かつ本通路対向面部に開閉自在に設けた開閉蓋によって覆蓋される収容室に配されていることを特徴とするトンネル用の避難装置。
  2. 収容室は、制動解除手段を内装して本通路から仕切るための縦板材に凹設され、開閉蓋は、縦板材に対して面一状になるよう設けられていることを特徴とする請求項記載のトンネル用の避難装置。
  3. 収容室は、制動解除手段の近傍に配されていることを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難装置。
  4. 制動解除手段は、第一操作具の操作に基づき電動作動したことに連動して制動手段の制動解除をすべく作動する作動部材に連動連結され、該作動部材は、第二操作具による手動操作に連動して制動解除をするようさらに第二操作具に連動連結されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載のトンネルの避難装置。
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