JP6524315B2 - トンネル用避難装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車道や鉄道等の車両が走行するトンネルに設けられるトンネル用避難装置の
技術分野に関するものである。
近年、トンネルを構成するための空間を円筒形状とし、該円筒形状のトンネル空間を仕
切り体により上下に仕切り、仕切り体の上側部位を車両が通行する本通路、下側部位を避
難者が通行する避難通路とするようにしたものがあり、このようなトンネルにおいて、仕
切り体の一部に避難口を開設して本通路と避難通路とを連結するようにしたものがある。
この場合に、本通路から避難通路に煙等が浸入しないよう避難口に避難扉を開閉自在に設
けることになるが、このような避難扉をスライド式とし、そして該避難扉を、火災等の異
常がない平常時には全閉姿勢に保持しているが、火災等の異常が発生した場合に、本通路
にいる避難者が避難用操作具(例えば避難用操作ボタン)を操作することで避難扉の保持
を解除して避難扉を全開姿勢側に強制移動させる。そして避難扉が全開姿勢になると、避
難扉を全開姿勢側に移動させるための全開移動手段からの連繋を解除し、該連繋が解除さ
れた避難扉を遅延時間(タイマー時間)経過後に全閉姿勢に強制移動させるようにしたも
のが知られている(例えば特許文献1参照)。
特許第5096909号公報
ところで前記従来のものでは、避難扉と全開移動手段との連繋を、全開移動手段に設け
た磁石を避難扉に磁着させることで行っているが、全開移動手段を初期状態に復帰させた
場合に、磁石と避難扉との磁着位置が一定とはならず、磁着力が弱い位置で磁着させた場
合、全開移動手段が避難扉を全開させようとしたときに磁石が避難扉から外れて避難扉が
全開しないことが想定される。さらに継時的にみたときに、磁石に鉄粉が次第に厚く付着
して磁着力が弱まってくる場合が想定されるが、磁石は、磁着した避難扉を移動させる必
要があるため強い磁着力を有するものであり、この結果、磁石に付着した鉄粉を除去する
のが難しい、という問題がある。
また消防隊員が消火等のため本通路に進入する場合、避難通路から避難口を経由して本
通路に進入する場合があり、このようなとき、消防隊員が避難扉を避難通路側から手でこ
じ開けることになるが、磁石の避難扉に対する磁着力が大きいため避難扉の開放操作が重
くてやりづらく、特にホースのような消火器具を持っている場合には避難扉の開放作業は
事実上できないという問題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、車両が通行する本通路と避難者が通行する避難通路とを仕切る仕切り体に避難口を設け、該避難口の開閉をスライド式の避難扉が移動すること により行うように構成されるトンネル用の避難装置において、該避難装置に、全閉姿勢の避難扉に連繋して該避難扉を全開姿勢に移動させる全開移動手段と、避難扉が全開姿勢に なることにタイミングを合わせて避難扉と全開移動手段との連繋を解除する連繋解除手段 と、を設けるにあたり、前記避難扉と全開移動手段とは、避難扉に設けた係止受け部材に 、全開移動手段に設けた係止部材が戸先側から係止することで連繋され、該係止受け部材 と係止部材との係止が前記連繋解除手段により解除されるよう構成すると共に、全開姿勢 の避難扉は、前記係止受け部材との係止が解除された係止部材を残した状態で、全閉側に 移動できるものとし、係止部材は、前記係止受け部材との係止が解除され、且つ避難扉が 全閉側に移動した状態で、該係止部材が係止受け部材に対して戸尻側から戸先側に移動す るとき、係止受け部材を乗り越え移動できるよう揺動自在に設けられていることを特徴とするトンネル用避難装置である。
請求項2の発明は、避難装置は、前記係止受け部材と係止部材との係止が解除された全 開姿勢の避難扉を全閉姿勢に移動させる全閉移動手段を備え、係止部材は、避難扉が全閉 姿勢になっているときの係止受け部材を乗り越え移動して戸尻側から戸先側に移動することを特徴とする請求項1記載のトンネル用避難装置である。
請求項1の発明とすることにより、避難扉の開放が、磁石を用いた場合のように磁着位置や鉄粉の付着等により不安定になったりすることがなく、確実に行われることになり、また避難扉を閉鎖姿勢に戻すときに、係止部材を避難扉よりも先に戻したとしても問題なく復帰させることができ、しかも消防隊が避難通路側から進入するときに、避難扉を簡単に開放させることができる。
請求項2の発明とすることにより、係止部材のフック部材を越えての元姿勢への復帰が確実になって誤作動防止が図れることになる。
避難扉部位のトンネルの概略斜視図である。 本通路部位の避難扉部位の概略斜視図である。 本通路部位の正面図である。 避難扉部位のトンネルの部分断面図である。 避難扉部位の縦断面図である。 避難扉部位の平面図である。 避難扉部位の正面図である。 (A)(B)は全閉状態におけるフック部材と係止部材との位置関係を示す正面図、平面図である。 (A)(B)はフック部材と傾動部材との位置関係を示す側面図、作動チェーンと係止部材との関係を示す側面図である。 (A)(B)は全閉状態におけるフック部材と係止部材の位置関係を示す正面図、フック部材と係止部材とが係止した状態を示す正面図である。 (A)(B)(C)はフック部材が係止部材から係止解除する状態を示す作動説明図、係止部材が付フック部材を越えて元位置に移動する状態を示す作動説明図、係止部材が避難扉に当接した状態を示す作動説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1はトンネル(坑道)であって、該トンネル1は地中(海底や湖底、川
底等を含む)を円筒状に刳り抜いて円環状の外壁2を備えて構成されており、円筒状空間
となったトンネル1内空間は、水平方向を向く仕切り体3を介して上下二層に区画形成さ
れている。そしてトンネル1内において、仕切り体3の上側部位のうち左右方向中央部分
が車道4となって車両や鉄道等の交通手段が通行するための空間(本発明の「本通路」に
相当する)となっており、該車道4の左右方向側方には、外壁2に繋がる状態で車道4に
対してそれぞれ段差状に立ち上がって形成される歩行通路(歩行通路は左右何れか一方の
みであってもよい。)5が形成されている。
一方、トンネル1内において、仕切り体3の下側部位のうち左右方向中央部位には、火
災等の避難用時に人がトンネル1から避難してトンネル1外に出るときに通行するための
避難通路6が形成され、さらに、該避難通路6の左右両側には、避難通路6とは上下に仕
切る仕切り壁6aにより仕切られていて、電線等のケーブルの配設スペースにするなどと
して適宜利用することができる多目的通路6bが形成されている。
前記左右の歩行通路5は、図1、2に示すように、それぞれ車道4の左右側部から起立
する垂直壁5aと、トンネル1を構成する円環状の外壁2から車道4側に延出する水平壁
5bとを備えて構成されている。尚、歩行通路5は、車道4を通行する車両から外壁2を
保護するための防護体としての機能があり、さらには歩行通路5の水平壁5b上を監視員
等が通行することにより、照明器具や通気装置等、トンネル1内に配設される諸設備の点
検、補修や、路面状況の監視を行なう監査通路として使用することも可能である。
さらに、車道4の左右側部に形成される路肩には、車道4の走行面よりも上方に膨出す
る地覆4aが、それぞれ左右の歩行通路5の垂直壁5a下端部に接する状態で形成されて
いる。
そして、前記左右の歩行通路5には、それぞれ車道4の走行方向において適宜間隔を存
して切り欠き部5cが形成されている。これら切り欠き部5cは、後述するように、トン
ネル1内上側の車道4から下側の避難通路6に避難するための避難口部を構成しており、
各切り欠き部5cにはそれぞれ第一扉体(車道側扉体)7が開閉自在に設けられ、平常時
では切り欠き部5cが閉鎖されるように構成されている。
前記第一扉体7は、切り欠き部5cを閉鎖する全閉姿勢において、歩行通路5の垂直壁
5aと水平壁5bにそれぞれ続く垂直片部7a、水平片部7bを備えると共に、さらに垂
直片部7aの下端縁から車道4側に延出して、前記地覆4aに続く地覆相当片部7cが形
成されており、これらによって、側面視で略Z字形状に形成されている。
また第一扉体7には、水平片部7bの左右方向外側端部であって、トンネル1の外壁2
(仕切り体3であっても良い。)側に回動自在に軸支された回転軸7dが一体的に設けら
れているが、該回転軸7dは、ブレーキ装置(本発明の「全閉保持手段」に相当する。)
、調速装置(何れも図示せず)を内装した減速ギア機構8に連動連結されると共に、該減
速ギア機構8には、前記多目的通路6bに上下移動自在に配したカウンターウエイト9に
索条(ロープやチェーン、ワイヤ等の長尺体)10を介して連動連結された巻装車(プー
リ等)11が設けられている。そして火災等の異常がない平常時は、カウンターウエイト
9が上動していると共に、第一扉体7は全閉姿勢になって切欠き部5cを閉鎖しており、
この閉鎖姿勢を、ブレーキ装置の制動力により維持するようになっている。この平常状態
から火災等の異常が発生した場合に、第一扉体7部位まで避難して来た避難者が、第一扉
体7の近傍に配した避難用操作ボタン(避難用操作スイッチ)12を押し操作すると、ブ
レーキ装置の制動が解除され、これに伴いカウンターウエイト9が自重を受けて下動する
ことになり、これにより索条10が巻装車11から巻き出されて巻装車11が回転して第
一扉体7が開放することになるが、第一扉体7の開放作動は、減速ギア機構8による減速
回転と調速装置による調速回転とを受けたものとなって第一扉体7は早すぎない安定した
速度で跳ね上げられながらの開放作動をして切欠き部5cを全開するようになっており、
そして切欠き部5cを全開するまで回動した第一扉体7は、カウンターウエイト9を上動
させて閉鎖するまではこの全開姿勢に維持されるようになっている。
一方、13は第二扉体(本発明の「避難扉」に相当する。)であって、該第二扉体13
は、前記第一扉体7が開放姿勢となったときに露出する仕切り体3に形成の避難口3aを
前後方向(車両の通行方向)にスライド移動させることで開閉するものであり、前記第一
扉体7が全開姿勢となり、かつ後述するように第二扉体13が全開姿勢となった状態で、
避難口3aから前記避難通路6に、滑り台や階段等の適宜の連絡路3dを介してアクセス
できるようになっている。
第二扉体13は、具体的には水平状の板状体のもので構成され、左右両端部に走行ロー
ラ13a、13bが設けられ、該走行ローラ13a、13bが仕切り体3に設けたガイド
レール3b、3cに案内されることで前後方向にスライド移動し、これによって避難口3
aの開閉をすることになるが、第二扉体13と前記第一扉体7とは次のようにして連繋さ
れている。
前記第一扉体7の回転軸7dは連結軸7eを介して連結器14の入力軸14aに連動連
結されるが、該連結器14は、該入力軸14aに入力した動力を出力スプロケット14b
に出力するようになっている。
一方、歩行通路5を構成する垂直壁5aには、チェーン装置15がブラケット15aを
介して前後方向に向く状態で設けられるが、該チェーン装置15は、第二扉体13の上側
で、かつ外壁2側に偏倚する位置に設けられている。チェーン装置15には、第二扉体1
3の前後方向中間部に位置する状態で従動スプロケット15bが設けられているが、該従
動スプロケット15bは、前記出力スプロケット14bに対して無端の伝動チェーン14
cを介して増速される状態で連動連結されている。さらにチェーン装置15の第二扉体戸
先方向の端部には、複数段(本実施の形態では二段)の増速チェーン機構15cが設けら
れ、その最終段に駆動スプロケット15dが設けられている。
またチェーン装置15の第二扉体戸尻方向の端部には従動スプロケット15eが設けら
れ、駆動スプロケット15dと従動スプロケット15eとのあいだに作動チェーン15f
が巻装されている。そして前述したように、避難用操作ボタン12を押操作することに伴
いカウンターウエイト9が下動して第一扉体7を開放作動させるべく回転軸7dが回転す
ると、これに連動して連結器14が作動してチェーン装置15に設けた駆動スプロケット
15dが回転し、作動チェーン15fの下側部を第二扉体の戸尻側方向に強制移動させる
ように構成されている。
前記第二扉体13の戸尻側端縁部には、取付けブラケット16aが戸尻側方向に向けて
突設され、該取付けブラケット16aの先端部に支軸16bを介してフック部材16の上
下方向中間部が前後方向揺動自在に軸支されている。フック部材16の上側部16cには
戸先側が切欠かれた係止フック16dが形成され、下側部16eの下端部には、支持ロッ
ド16fが左右方向一方に突出するように設けられ、該支持ロッド16fの突出先端部に
ガイドローラ16gが転動自在に設けられ、これによってガイドローラ16gはフック部
材16に対して左右方向に偏倚した位置に位置するようになっている。
さらにフック部材16の下側部16eには、垂直姿勢復帰用の錘体16hが前後方向(
戸尻方向、戸先方向)に突出するように設けられており、これによりフック部材16は、
ガイドローラ16gが何物にも当接していない自然状態では、錘体16hの自重を受けて
垂直姿勢になるよう設定されている。また、戸尻側錘体16hの上辺16jとフック部材
上側部16cの戸尻側辺16kとのあいだには、上側ほど戸先側に偏倚するよう傾斜した
ガイド片16iが設けられている。
一方、前記作動チェーン15fには取り付け金具17aが設けられ、該取付け金具17
aに支軸17bを介して前後方向揺動自在になるよう上端部が軸支された係止部材17が
垂下状に設けられているが、該係止部材17の下端部には、前記係止フック16dに係脱
自在に係止する係止ロッド17cが設けられている。
そして第一扉体7、第二扉体13の何れもが全閉姿勢となっているときには、係止部材
17は、取付けブラケット16aの第二扉体13の戸尻側端部からフック部材16に至る
までのスペース内に位置する設定になっている(図10(A)参照)。この初期状態で、
前述したように避難用操作ボタン12が押操作されることに伴い作動チェーン15fが移
動して係止部材17が第二扉体13の戸尻方向に向けて移動すると、係止ロッド17cが
フック部材16の係止フック16dに係止する連繋状態となり(図10(B)参照)、こ
れによって第二扉体13は全開方向に強制的に移動させられるようになっており、このよ
うにして本発明の「全開移動手段」が構成されている。そしてこの移動過程においては、
フック部材16とこれに係止した係止部材17とは上側ほど戸尻側になるよう傾斜した傾
斜姿勢で移動するようになっている。
また18は、第二扉体13が全開姿勢になったときにフック部材16を強制的に傾動さ
せてフック部材16の係止部材17に対する係止を解除するための傾動部材(ストライカ
ー)であって、該傾動部材18は、ガイドローラ16gの移動領域において、第二扉体1
3が全開姿勢になる少し前位置から全開姿勢になった位置を少し超えた位置にまで至るよ
う配されるものであって、フック部材16により強制的に全開側に移動している第二扉体
13が全開少し前位置に至ると、ガイドローラ16gが、戸尻側に至るほど高位になるよ
う傾斜した傾動用ガイド18aに当接して登り上がるようにして転動することになり、こ
れによりフック部材16は、上端側が次第に戸尻側に倒れ込んだ傾斜姿勢となり、そして
第二扉体13が全開位置に達した段階でガイドローラ16gは傾斜頂部の解除用ガイド1
8bに至り、これによりフック部材16は、最も倒れ込んだ傾斜姿勢となって係止フック
16dが係止ロッド17cから外れて第二扉体13のこれ以上の移動が回避されて全開姿
勢で停止するが、作動チェーン15fは係止部材17と共にさらに戸尻側に移動してから
停止するようになっており、これによってフック部材16の係止部材17との係止関係が
解除される(図11(A)参照)。
19は公知の自閉装置であって、該自閉装置19は全開姿勢になった第二扉体13を全閉位置まで強制移動させるものであるが、自閉装置19に内装するタイマ装置により、第二扉体13が全開姿勢になってから予め設定されるタイマ時間(例えば8分)経過後、第二扉体13を全開姿勢から全閉姿勢に強制移動させるものであって、その詳細については例えば前記特許文献1に記載されているので省略する。因みに、全開姿勢の第二扉体13 が自閉装置19により全閉姿勢側に移動するとき、前述したようにフック部材16の係止 部材17との係止関係が解除されているため、係止部材17はそのまま残した状態、つま り第一扉体7が全開していて係止部材17の移動がない状態のままで全閉側に移動するこ とになる。
また20はバランサーであって、該バランサー20は、第二扉体13が開閉する際に第二扉体13が片下がり状態になったりして開閉作動の円滑性が損なわれないようにするためのものであり、これについても公知のものであるためこれ以上の詳細は省略する。
前述したように第二扉体13が自閉した全閉姿勢において、開放している第一扉体7を閉鎖姿勢に復帰させると、係止部材17が初期姿勢に移動することになるが、このとき係止部材17は、フック部材16に設けたガイド片16iに戸尻側から当接することになってフック部材16を戸尻側から戸先側に移動して乗り越えるべく傾動することになり、円滑な初期姿勢への復帰が担保される(図11(B)参照)。
さらには第一扉体7、第二扉体13の開閉移動の状態には様々な関係が想定され、その場合に、係止部材17が第二扉体13に当接することが想定され、その場合に、係止部材17は支軸17bを支点として揺動して第二扉体13に乗り上げることとなり(図11(C)参照)、このようになったとしても、作動チェーン15fが開扉方向に移動した場合に係止部材17はフック部材16に係止して第二扉体13を開作動することができるようになっている。
叙述の如く構成された本実施の形態において、避難してきた避難者が切り欠き部5cに
達して避難用操作ボタン12を押操作すると、前述したように減速ギア機構8に内装した
ブレーキ装置が制動解除をすると、カウンタウエイト9は自重降下することになって巻装
車11が回転すると、第一扉体7が開放作動をすると、これにタイミングを合わせて作動
チェーン15fが戸尻側に移動することになり、これにより係止部材17が戸尻側に移動
してフック部材16に係止し、第二扉体13が開放作動することになる。
そして第二扉体13が全開姿勢に近づくと、フック部材16のガイドローラ16gが傾
動部材18の傾斜用ガイド18aに当接し乗り上げる状態で移動することになり、これに
よってフック部材16は係止フック16dが係止ロッド17cからの係止が解除される方
向に次第に傾動し、第二扉体13が全閉姿勢になると、ガイドローラ16gが解除用ガイ
ド18bに至って係止フック16dの係止ロッド17cに対する係止が解除され、これに
よって第二扉体13は第一扉体7側との関係はなくなって自由になり、自閉装置19によ
って全開してから所定時間経過すると自閉して全閉姿勢となる。
このように本発明が実施されたものにおいては、第二扉体13が作動チェーン15fか
ら自由になる場合、従来のように磁石の磁着力に抗するものではなく、フック部材16を
傾動させて係止部材17との係止を解除するだけで良いから、僅かな力で係止解除ができ
ることになる。そして磁石のように鉄粉が磁着することもないから、長期に亘って安定し
た確実な開閉作動を行わせることができる。
しかもフック部材16は、錘体16hによって垂直姿勢となるよう付勢されているため
、係止部材17に対する係止作動が確実になって係止不良を起こすようなことがなく、確
実な係止ができることになる。因みにフック部材を垂直姿勢に付勢する手段としては錘体
16hに限定されず、捻り弾機等の適宜の付勢手段を用いても実施することができる。
そのうえフック部材16は、該フック部材16を傾動させるためのガイドローラ16g
が取付けブラケット16aに対して左右方向一方に偏倚した状態で取り付けられているた
め、フック部材16が傾動する際に、取付けブラケット16aや錘体16hが傾動の邪魔
をすることがなく、確実な傾動を行わせることができる。
一方、第二扉体13が全閉姿勢になっている状態で第一扉体7を全閉させるには、減速ギア機構8を作動させてカウンターウエイト9を上昇させると共に第一扉体7を全閉姿勢にすることになる。この場合、係止部材17はフック部材16を乗り越えるべく揺動して 戸尻側から戸先側に移動することになるが、このときフック部材16に設けたガイド片16iが戸先側に移動してくる係止部材17を傾動案内させて乗り越えることになるため、 係止部材17の前記乗り越え移動しての初期位置への円滑な復帰ができることになる。
また係止部材17が第二扉体に当接するようなことがあったとしても、係止部材17は
支軸17bを支点として揺動して第二扉体13に乗り上げる姿勢となるため、以降の開扉
作動に影響を与えることがない。
本発明は、道路や鉄道等に設けられるトンネルの避難装置として利用することができる
1 トンネル
3 仕切り体
3a 避難口
4 車道
5 歩行通路
5c 切り欠き部
6 避難通路
7 第一扉体
13 第二扉体
15f 作動チェーン
16 フック部材
16b 支軸
16d 係止フック
16f 支持ロッド
16g ガイドローラ
16h 錘体
16i ガイド片
17 係止部材
17b 支軸
17c 係止ロッド
18 傾動部材
18a 傾動用ガイド
18b 解除用ガイド
19 自閉装置

Claims (2)

  1. 車両が通行する本通路と避難者が通行する避難通路とを仕切る仕切り体に避難口を設け、該避難口の開閉をスライド式の避難扉が移動することにより行うように構成されるトンネル用の避難装置において、
    該避難装置に、全閉姿勢の避難扉に連繋して該避難扉を全開姿勢に移動させる全開移動手段と、避難扉が全開姿勢になることにタイミングを合わせて避難扉と全開移動手段との連繋を解除する連繋解除手段と、
    を設けるにあたり、
    前記避難扉と全開移動手段とは、避難扉に設けた係止受け部材に、全開移動手段に設け た係止部材が戸先側から係止することで連繋され、該係止受け部材と係止部材との係止が 前記連繋解除手段により解除されるよう構成すると共に、
    全開姿勢の避難扉は、前記係止受け部材との係止が解除された係止部材を残した状態で 、全閉側に移動できるものとし、
    係止部材は、前記係止受け部材との係止が解除され、且つ避難扉が全閉側に移動した状 態で、該係止部材が係止受け部材に対して戸尻側から戸先側に移動するとき、係止受け部 材を乗り越え移動できるよう揺動自在に設けられていることを特徴とするトンネル用避難装置。
  2. 避難装置は、前記係止受け部材と係止部材との係止が解除された全開姿勢の避難扉を全 閉姿勢に移動させる全閉移動手段を備え、
    係止部材は、避難扉が全閉姿勢になっているときの係止受け部材を乗り越え移動して戸 尻側から戸先側に移動することを特徴とする請求項1記載のトンネル用避難装置。
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