JP6817016B2 - トンネル用の避難扉 - Google Patents

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Description

本発明は、車道や鉄道等の車両が走行するトンネルに設けられるトンネル用の避難扉の技術分野に関するものである。
近年、トンネルを構成するための空間を円筒形状とし、該円筒形状のトンネル空間を仕切り体により上下に仕切り、仕切り体の上側部位に、車両が通行する車道と、該車道の少なくとも一方の左右端部を段差状に高くした歩行通路を形成し、下側部位に避難者の通行する避難通路を形成するように構成したものが提唱されている。このようなトンネルにおいて、歩行通路の一部に切欠き部を設け、該切欠き部に跳ね上げ式の外側扉体を設けると共に、切欠き部に対向する仕切り体に避難通路に続く避難口を設けて、該避難口に、仕切り体に沿ってスライド式に開閉する内側扉体を設ける構成としたものが知られている(特許文献1〜3参照。)。
特許第5096909号公報 特許第5294481号公報 特開2016−89408号公報
ところで、こうした跳ね上げ式の外部扉体は、重量体の上下動を駆動装置によって制御することで開閉制御がなされている。特許文献1、2のものは、外側扉体の背面側(トンネルの壁体側)に重量体を配して、該重量体を外側扉体の回転軸に作動アームを介して取り付けると共に、回転軸を駆動装置と連結させることで、外側扉体の開閉制御がなされている。しかしながら、これら特許文献1、2のものでは、重量体が外側扉体の背面側に配されていることに加え、回転軸に連結された重量体はトンネルの壁体側に円弧状に膨らんだ軌道で上下動する必要があるため、外側扉体の背面側に重量体を配するためのスペースが必要となる。他方で、トンネルの施工上、車道の左右幅も確保する必要があるため、外側扉体の左右幅を十分に確保することが難しく、所望の位置で避難扉を設置することが困難となる場合が想定されるという問題がある。
これに対し、特許文献3のものは、仕切り体の下側部位に重量体を配することで、外側扉体の左右幅を確保可能としている。しかしながら、仕切り体の下側部位に重量体を設ける場合、仕切り体に、外側扉体の回転軸と重量体とを連結するワイヤ等の索条を挿通させるための貫通孔を穿設する必要があるため施工性が悪く、また、索条の点検や交換をするようなメンテナンス作業をする場合、貫通孔に対して索条の出し入れ作業が強いられることになって作業性が悪いという問題がある。さらに現場によってはこの貫通孔を穿設できないようなことも考えられる。加えて、トンネルの下側部位には、種々のトンネル設備を設ける都合上、重量体を配設するスペースが確保できない場合があるという問題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、車両が前後方向に通行するための車道と、該車道から避難する人が通る避難通路と、車道の左右方向少なくとも一方の脇に車道より高位に設けられた歩行通路と、該歩行通路の一部を切り欠いた切欠き部と、該切欠き部の下部に形成された避難口と、該避難口から前記避難通路に連通する連絡路とを備えて構成されるトンネルにおいて、前記切欠き部には、前記切欠き部を閉鎖する全閉姿勢から全開姿勢に変姿可能な扉体が設けられ、上下移動可能に配設され、自重を受けた下動により扉体を全閉姿勢から全開姿勢に変姿するよう扉体に連結された重量体が設けられた構成にするにあたり、前記重量体が、前記切欠き部の前後方向一方の歩行通路の上方に配されていることを特徴とするトンネル用の避難扉である。
請求項2の発明は、前記トンネルの壁体には、車道側に垂直面を有する垂直板が取り付けられており、該垂直板には、内部に前記重量体が上下動可能に配された枠体が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のトンネル用の避難扉である。
請求項3の発明は、扉体は、全閉姿勢から跳上げられることで全開姿勢に変姿し、重量体は、該全開姿勢に跳上げられた扉体を保持することを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難扉である。
請求項4の発明は、前記枠体は、前記索条に巻回される上下の巻装車を備えており、下側巻装車の近傍には、該下側巻装車への索条の巻回をガイドする索条ガイド手段が設けられており、該索条ガイド手段は、回動自在な一対のローラ部を備えており、該一対のローラ部のあいだに索条が挿通されることで、索条が枠体の巻装車にガイドされることを特徴とする請求項2または3記載のトンネル用の避難扉である。
請求項5の発明は、前記歩行通路は、上面に歩行するための水平壁を備えており、前記重量体が上方に配された切欠き部近傍の歩行通路内部には、前記扉体を全閉姿勢に保持する全閉保持手段が配されており、前記重量体と全閉保持手段とは、索条によって連結されることで前記扉体を開閉可能に構成されており、該索条は、歩行通路の前記水平壁に設けられた挿通孔に挿通されており、該挿通孔の端縁は、歩行通路の水平壁の上面よりも高くなっていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載のトンネル用の避難扉である。
請求項6の発明は、前記挿通孔が設けられた歩行通路の水平壁は、歩行通路内部を点検するための点検口と、該点検口を覆蓋する着脱可能な蓋体と、を備えており、該蓋体は、複数の部材に分割開閉可能に構成されており、該分割開閉可能な複数の部材同士の対向部に前記挿通孔が設けられていることを特徴とする請求項5記載のトンネル用の避難扉である。
請求項7の発明は、前記点検口の周縁部には、水平壁より上下に厚い補強枠部材が取り付けられていることを特徴とする請求項6記載のトンネル用の避難扉である。
請求項1の発明とすることにより、重量体が歩行通路の上方に配されることとなるため、重量体をトンネルの下側部位に配することなく、外側扉体の左右幅を確保できると共に、索条を通すための貫通孔の穿設が不要になって所望の位置に避難扉を設けることができて施工性が良いものとなる。
請求項2の発明とすることにより、垂直板を介して枠体が取り付け可能となるため、トンネルの円弧状の壁体に対して容易に重量体を配することができる。
請求項3の発明とすることにより、跳上げ式の避難扉の全開姿勢への変姿及びその保持が重量体によってできることになって構造が簡単になる。
請求項4の発明とすることにより、索条がガイドローラによって巻装車へガイドされるため、施工上の誤差や、車両の通過による風圧等がある場合でも、その影響を抑えて位置調整されて索条が巻装車へガイドされることとなって施工性・メンテナンス性に優れたものとなる。
請求項5の発明とすることにより、歩行通路の水平壁に索条が上下に挿通する挿通孔を設けた場合であっても、その周縁が歩行通路水平壁よりも高くなっているため、歩行通路内部に水等が流入しないようになっており、止水性がよいものとなる。
請求項6の発明とすることにより、蓋体を分割可能な部材同士の対向部に挿通孔が設けられているため、索条を挿通孔に挿通させたままの状態で蓋体を取り外して点検口から歩行通路の内部を点検することができ、作業性がよいものとなる。
請求項7の発明とすることにより、点検口の周縁部が補強枠部材により補強されることとなるため、歩行通路を監視員が歩行する際に、端縁部が負荷によって変形等し難くなり、耐久性に優れたものとなる。
避難扉部位のトンネルの概略斜視図である。 避難扉部位の概略斜視図である。 避難扉部位の(A)平面図、(B)正面図である。 避難扉部位の右側面図である。 避難扉部位の内部構造を示す(A)平面図(カウンターウェイト部は省略)、(B)正面図である。 図5(B)の要部拡大図である。 索条の引き回し状態を示す避難扉部位の右側面図である。 重量体の凹溝と枠体の規制片の関係を示す平面図である。 ガイドローラ部位の(A)背面図、(B)右側面図である。 歩行通路の(A)平面図、(B)正面図、(C)左側面図である。 点検口の蓋体の(A)平面図、(B)(A)のB−B拡大断面図、(C)第一蓋部材の平面図、(D)第一蓋部材の要部拡大正面図、(E)第二蓋部材の平面図、(F)第二蓋部材の正面図である。 点検口部の(A)周縁部材及び補強枠部材を除いた平面図、(B)周縁部材の平面図、(C)補強枠部材の平面図、(D)補強枠部材を取り付けた平面図、(E)蓋体を取り付けた平面図、(F)(E)のF−F拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1はトンネル(坑道)であって、該トンネル1は地中(海底や湖底、川底等を含む)を円筒状に刳り抜いて円環状の壁体2を備えて構成されており、円筒状空間となったトンネル1内空間は、水平方向を向く仕切り体3を介して上下二層に区画形成されている。そしてトンネル1内において、仕切り体3の上側部位のうち左右方向中央部分が車道4となって車両や鉄道等の交通手段が通行するための空間となっている。以下、車両が車道4を通過する方向を前後方向とし、この場合に、後述する切欠き部5cに対して重量体9aが配された側を前方とし、また車道4の幅方向を左右方向とし、さらにトンネル1の壁体2側を外側、車道4側を内側と便宜上定義する。ただし、これに限定されるものではない。車道4の左右方向側方には、壁体2に繋がる状態で車道4に対してそれぞれ段差状に立ち上がって形成される歩行通路5が形成されている。なお、歩行通路5は左右何れか一方のみに形成したものとしてもよい。
一方、トンネル1内において、仕切り体3の下側部位のうち左右方向中央部位には、火災等の避難用時に人がトンネル1から避難してトンネル1外に出るときに通行するための避難通路6が形成され、さらに、該避難通路6の左右両側には、避難通路6とは上下に仕切る仕切り壁6aにより仕切られていて、電線等のケーブルの配設スペースにするなどとして適宜利用することができる多目的通路6bが形成されている。
尚、トンネル1としては、仕切り壁6aがなく、避難通路6と多目的通路6bとが同一空間内に形成されているもの等、種々のものがある。
前記左右の歩行通路5は、図1、2に示すように、それぞれ車道4の左右側部から起立する垂直壁5aと、トンネル1を構成する円環状の壁体2から車道4側に延出する水平壁5bとを備えて構成されている。歩行通路5は、車道4を通行する車両から壁体2を保護するための防護体としての機能があり、さらには歩行通路5の水平壁5b上を監視員等が通行することにより、照明器具や通気装置等、トンネル1内に配設される諸設備の点検、補修や、路面状況の監視を行なう監視用通路として使用することも可能である。
さらに、車道4の左右側部に形成される路肩には、車道4の走行面よりも上方に膨出する地覆4aが、それぞれ左右の歩行通路5の垂直壁5a下端部に接する状態で形成されている。そして、前記左右の歩行通路5には、それぞれ車道4の走行方向において適宜間隔を存して切欠き部5cが形成されている。これら切欠き部5cは、後述するように、トンネル1内の上側部位の車道4から下側部位の避難通路6に避難するための避難口部を構成しており、各切欠き部5cにはそれぞれ外側扉体7が開閉自在に設けられ、平常時では切欠き部5cが一部閉鎖(全部閉鎖してもよい。)されるように構成されている。
外側扉体7は、切欠き部5cを閉鎖する全閉姿勢において、歩行通路5の垂直壁5aと水平壁5bにそれぞれ続く垂直片部7a、水平片部7bを備えると共に、さらに垂直片部7aの下端縁から車道4側に延出して、前記地覆4aに続く地覆相当片部7cが形成されており、これらによって、側面視で略Z字形状に形成されている。
また、外側扉体7には、水平片部7bの左右方向外側端部であって、トンネル1の壁体2側に回動自在に軸支された回転軸7dが一体的に設けられている。該回転軸7dは、切欠き部5c前方近傍の歩行通路5の内部に配設されたブレーキ装置(本発明の「全閉保持手段」に相当する。)、調速装置(何れも図示せず)を内装した減速ギア機構8に連動連結されている。そして、該減速ギア機構8を内部に配設した歩行通路5の上方には、重量体9aを上下動可能に配設したカウンターウェイト部9が設けられており、減速ギア機構8は、索条(ロープやチェーン、ワイヤ等の長尺体)10を介してカウンターウェイト部9の重量体(カウンターウェイト)9aと連動連結された巻装車(プーリ等)11を備えている。そして火災等の異常がない平常時は、重量体9aが上動していると共に、外側扉体7は全閉姿勢になって切欠き部5cを閉鎖しており、この閉鎖姿勢を、減速ギア機構8のブレーキ装置の制動力により維持するようになっている。この平常状態から火災等の異常が発生した場合に、外側扉体7部位まで避難して来た避難者が、外側扉体7の近傍に配した避難用操作ボタン(避難用操作スイッチ)12を押し操作すると、ブレーキ装置の制動が解除され、これに伴い重量体9aが自重を受けて下動することになり、これにより索条10が巻装車11から巻き出されて巻装車11が回転して外側扉体7が開放することになる。このとき、外側扉体7の開放作動は、減速ギア機構8による減速回転と調速装置による調速回転とを受けたものとなって外側扉体7は早すぎない安定した速度で跳ね上げられながらの開放作動をして切欠き部5cを全開するようになっている。そして、切欠き部5cを全開するまで回動した外側扉体7は、重量体9aを上動させて閉鎖するまではこの全開姿勢に維持されるようになっている。
カウンターウェイト部9は、索条10の一端が上下移動自在な重量体9aの上端部に連結され、該重量体9aの上下移動をガイドする枠体9bと、索条10を減速ギア機構8の巻装車11から重量体9aの上端へとガイドするよう枠体9bの上下に設けられた上下側巻装車9c、9dと、これらを覆蓋する直方体形状のケース9eとから構成されている。ケース9eは、内部の重量体9aや索条10が、車両等の通過時に受ける風圧の影響を受けないよう保護したり、人が接触しないようするものでもある。なお、本実施の形態では、ケース9eの下面には、索条10を内部に挿通させるための図示しない挿通孔が設けられているが、ケース9eの下面を開口したものとしてもよい。
このカウンターウェイト部9は、減速ギア機構8が配された歩行通路5の上方で、トンネル1の壁体2に取り付けられている。具体的には、トンネル1の壁体2に、前後方向に長尺な取付部材14が上下に複数(本実施の形態では4つ)、円弧状の壁体2の表面に沿って取り付けられており、該取付部材14は、前後面に対して垂直な延出部14aを前後に複数(本実施の形態では4つ)備えている。そして、該延出部14a同士のあいだ(本実施の形態では、前から1番目と2番目のあいだ、及び3番目と4番目のあいだ)に、垂直板15が配設されている。該垂直板15は、平面視で凵字形状をしており、前後面15bが取付部材14の延出部14aに固定具16を介して取り付けられている一方、正面(車道4側の面)には垂直面15aを有し、該垂直面15aに、ブラケット15cを介してカウンターウェイト部9の枠体9bが取り付けられている。なお、本実施の形態では垂直板15が2つ固設されているが、例えば延出部14aの前から2、3番目のものを取り除き、1、4番目の延出部14aのあいだに、一枚の垂直板15を配設したものとしてもよい。そして、この垂直板15の垂直面15aに、カウンターウェイト部9の枠体9bが取り付けられている。このように垂直板15を設けることによって、トンネル1の円弧状の壁体2に対してもカウンターウェイト部9が取り付け可能となっている。
因みに、壁体2が垂直面であった場合、ブラケット15cを直接壁体2に固定するようにして設けることができる。
重量体9aには、図6、8に示されるように、上下端部の前後端中央部から平面視凹字状の凹溝9gを有する凹溝片9fが突設されており、また枠体9bには、重量体9aの凹溝9gに遊嵌する上下方向に長尺なガイド片9hが設けられている。これによって、重量体9aは前後左右方向への移動を規制されつつ上下動できる構成になっているため、重量体9aが前後左右に揺れずに安定して上下動できるようになっている。
減速ギア機構8の巻装車11に他端を取り付けられた索条10は、図7に示されるように、後述する歩行通路5の水平壁5bの挿通孔20を挿通して上方に引き出され、カウンターウェイト部9のケース9e下面の挿通孔を挿通してケース9e内部に引き出され、カウンターウェイト部9の枠体9bの下面後方に設けられた下側巻装車9dを巻回して、枠体9bの背面側から上方へと引き回され、続いて枠体9bの上面後方に設けられた上側巻装車9cを巻回して前下方に引き回されて、重量体9aの上端部に一端が取り付けられている。これによって、重量体9aの上下動に伴って巻装車11が回転し、外側扉体7の回転軸7dが連動することとなって、外側扉体7が跳上げ式に開閉するようになっている。
さらに、カウンターウェイト部9の枠体9bの下部には、下側巻装車9dの下方に、索条10のずれを調節する索条ガイド手段であるガイドローラ17が設けられている。該ガイドローラ17は、索条10の進行方向に垂直となる支軸(図示せず)によって軸支されて回転する前後一対のローラ部17aを備えており、該一対のローラ部17aのあいだに索条10が挿通されるようになっている(図9(A)参照)。これによって、施工時の誤差による索条10のずれを前後両側から矯正することができると共に、車両の通過によって風圧等が生じた場合であっても、索条10がその影響を極力受けずに下側巻装車9dにガイドされるようになっている。
カウンターウェイト部9下方の歩行通路5の水平壁5bには開口部が設けられているが、該開口部は内部の減速ギア機構8を点検するための点検口18となっている。そして、常時は該点検口18を塞ぐための蓋体19が取り付けられているが、該蓋体19の中央部には、索条10を上下方向に挿通させるための挿通孔20が形成されている。これによって、蓋体19で点検口18を覆蓋した場合であっても、索条10が重量体9aと減速ギア機構8の巻装車11とを連結できるようになっている。
蓋体19は挿通孔20を分断する位置で左右の第一蓋部材19a、第二蓋部材19bに分割開閉可能に構成されている。第一蓋部材19aと第二蓋部材19bとは、蓋体19の中央部でそれぞれの端縁部が互いに対向して当接する対向部19cを備えて蓋体19を構成しており、このように蓋体19を二部材とすることで、索条10を挿通孔20に挿通させた状態のままで、蓋体19を取り外すことができるようになっている。なお、本実施の形態では蓋体19を二部材としているが、これに限られず、三以上の部材で分割開閉可能なものとしてもよい。また、分割開閉可能な複数の部材同士の対向部19cに挿通孔20が設けられていればよく、例えば、第一蓋部材19aと第二蓋部材19bを前後に分割したものとしてもよい。
第一蓋部材19aの対向部19cの下面からは、第二蓋部材19bの対向部19c側に向けて止水片19dが延設されている。該止水片19dの上面にはシーリング材19eが固着されており、第一蓋部材19aと第二蓋部材19bの対向部19c同士を当接させたときに、第二蓋部材19bの対向部19cの下面にシーリング材19eが圧着されることとなって、蓋体19を分割開閉可能とした場合であっても、火災時にスプリンクラーが作動して水が噴射されたとき等に、分割した切れ目部分から水が流入しないよう配慮されている。また、蓋体19の周縁部の下面にも、シーリング材19eが固着されており、点検口18の周縁部からも水が流入しないよう配慮されている。
蓋体19の挿通孔20は、蓋体19の上面に止水片21を溶着することにより上方に突出する略L字状に形成された構成になっており、これによって、挿通孔20から歩行通路5内部の減速ギア機構8への水の流入を防ぐことができるようになっている。なお、本実施の形態では挿通孔20の端縁20aを止水片21としているが、例えば、蓋体19を挿通孔20周辺から挿通孔20の端縁20aに向かって高く傾斜した形状としてもよい。すなわち、挿通孔20の端縁20aを、その周辺部位(水平壁5b若しくは蓋体19の上面)よりも高くしたりする等、適宜のものとすることができる。
歩行通路5の点検口18の周縁部には、図12に示すように、内周側が段差状に低い断面略Z字状の周縁部材22が溶接されており、該周縁部材22の段差状に低い内周側には補強枠部材23とが溶接して取り付けられている。該補強枠部材23は、周縁部材22の段差分と略同じ厚さであって、水平壁5bよりも厚いものである。このようにすることで、点検口18の周縁部が補強されることとなって、監視員が歩行通路5上を通行する際に、点検口18の周縁部が負荷によって変形等しないよう配慮されている。
30は外側扉体7と共に避難扉を構成する内側扉体であって、該内側扉体30は、外側扉体7が開放姿勢となったときに露出する仕切り体3に形成の避難口3aを前後方向にスライド移動させることで開閉するものであり、外側扉体7が全開姿勢となり、かつ内側扉体30が全開姿勢となった状態で、避難口3aから避難通路6に、滑り台や階段等の適宜の連絡路3dを介してアクセスできるようになっている。内側扉体30は、外側扉体7の開放に連動して自動的に避難口3aを開放する一方、所定時間経過後に自閉するようになっており、この内側扉体30と外側扉体7との連繋機構については、前記特許文献3のものと同様であるため詳細説明は省略する。
叙述の如く構成された本実施の形態において、車道4より高位に設けられた歩行通路5の一部が切り欠かれた切り欠き部5cには、外側扉体7が設けられているが、該外側扉体7は、回転軸7dが減速ギア機構8に連動連結されており、常時は減速ギア機構8に内装された全閉保持手段であるブレーキ装置によって全閉姿勢に保持されている。そして、火災等の非常時に、避難者が避難用操作ボタン12を押し操作すると、ブレーキ装置の制動が解除されて、減速ギア機構8が内部に配設された歩行通路5の上方に配された重量体9aが自重を受けて下動し、索条10が巻装車11から巻きだされて巻装車11が回転し、外側扉体7が全閉姿勢から跳上げ式に開放した全閉姿勢に保持されるようになっている。このように、トンネル1の上側部位にカウンターウェイト部9を設けた場合であっても、外側扉体7の近傍の歩行通路5の上方に重量体9aが配されているため、外側扉体7の左右幅を十分に確保したうえで所望の位置に避難扉を設けることができる。
また、トンネル1の壁体2には、取付部材14を介して車道4側に垂直面15aを有する垂直板15が取り付けられており、この垂直面15aにカウンターウェイト部9の枠体9bがブラケット15cを介して取り付けられているが、このように垂直板15を取り付けることにより、円弧状の壁体2に対して、カウンターウェイト部9を取り付けることができるようになっている。
さらに、歩行通路5の蓋体19には、索条10を上下に挿通させるための挿通孔20が設けられているが、該挿通孔20の端縁20aは、L字状の止水片21に囲繞されているため、周辺部位よりも高くなっている。これによって、水平壁5bの上面から、挿通孔20を通じて水が内部の減速ギア機構8に流入しないよう配慮されている。加えて、蓋体19は、第一蓋部材19aと、第二蓋部材19bとに分割開閉可能に構成されており、これら分割開閉可能な第一蓋部材19a、第二蓋部材19bの対向部19cに、挿通孔20が設けられているため、挿通孔20に索条10が挿通された状態のままでも、蓋体19を取り外して点検口18から内部を点検可能となっている。また、点検口18の周縁部は、周縁部材22を介して取り付けられた水平壁5bよりも上下に厚い補強枠部材23によって補強されているため、監視員の歩行時の負荷による変形等が防止されるようになっている。
また、カウンターウェイト部9の下側巻装車9dの右下方に設けられた、索条10の巻回をガイドする索条ガイド手段であるガイドローラ17には、一対のローラのあいだに索条10が挿通されるようになっており、これによって索条10が両側から位置ずれ等の調整をされて下側巻装車9dへとガイドされるため、施工上の誤差や、車両の通過による風圧等の影響を極力抑えることができるようになっている。
本発明は、道路や鉄道等に設けられるトンネルの避難扉として利用することができる。
1 トンネル
2 壁体
3a 避難口
3d 連絡路
4 車道
5 歩行通路
5b 水平壁
5c 切欠き部
6 避難通路
7 外側扉体(扉体)
8 減速ギア機構
9a 重量体
9b 枠体
9c 上側巻装車
9d 下側巻装車
10 索条
11 巻装車
15 垂直板
15a 垂直面
17 ガイドローラ(索条ガイド手段)
17a ローラ部
18 点検口
19 蓋体
19c 対向部
20 挿通孔
20a 端縁
23 補強枠部材

Claims (7)

  1. 車両が前後方向に通行するための車道と、
    該車道から避難する人が通る避難通路と、
    車道の左右方向少なくとも一方の脇に車道より高位に設けられた歩行通路と、
    該歩行通路の一部を切り欠いた切欠き部と、
    該切欠き部の下部に形成された避難口と、
    該避難口から前記避難通路に連通する連絡路とを備えて構成されるトンネルにおいて、
    前記切欠き部には、前記切欠き部を閉鎖する全閉姿勢から全開姿勢に変姿可能な扉体が設けられ、
    上下移動可能に配設され、自重を受けた下動により扉体を全閉姿勢から全開姿勢に変姿するよう扉体に連結された重量体が設けられた構成にするにあたり、
    前記重量体が、前記切欠き部の前後方向一方の歩行通路の上方に配されていることを特徴とするトンネル用の避難扉。
  2. 前記トンネルの壁体には、車道側に垂直面を有する垂直板が取り付けられており、該垂直板には、内部に前記重量体が上下動可能に配された枠体が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のトンネル用の避難扉。
  3. 扉体は、全閉姿勢から跳上げられることで全開姿勢に変姿し、重量体は、該全開姿勢に跳上げられた扉体を保持することを特徴とする請求項1または2記載のトンネル用の避難扉。
  4. 前記枠体は、前記索条に巻回される上下の巻装車を備えており、下側巻装車の近傍には、該下側巻装車への索条の巻回をガイドする索条ガイド手段が設けられており、該索条ガイド手段は、回動自在な一対のローラ部を備えており、該一対のローラ部のあいだに索条が挿通されることで、索条が枠体の巻装車にガイドされることを特徴とする請求項2または3記載のトンネル用の避難扉。
  5. 前記歩行通路は、上面に歩行するための水平壁を備えており、
    前記重量体が上方に配された切欠き部近傍の歩行通路内部には、前記扉体を全閉姿勢に保持する全閉保持手段が配されており、
    前記重量体と全閉保持手段とは、索条によって連結されることで前記扉体を開閉可能に構成されており、
    該索条は、歩行通路の前記水平壁に設けられた挿通孔に挿通されており、該挿通孔の端縁は、歩行通路の水平壁の上面よりも高くなっていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載のトンネル用の避難扉。
  6. 前記挿通孔が設けられた歩行通路の水平壁は、歩行通路内部を点検するための点検口と、該点検口を覆蓋する着脱可能な蓋体と、を備えており、該蓋体は、複数の部材に分割開閉可能に構成されており、該分割開閉可能な複数の部材同士の対向部に前記挿通孔が設けられていることを特徴とする請求項5記載のトンネル用の避難扉。
  7. 前記点検口の周縁部には、水平壁より上下に厚い補強枠部材が取り付けられていることを特徴とする請求項6記載のトンネル用の避難扉。
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