JP4245371B2 - エレベータのドア装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータのドア装置に係り、特にかごドアのロック装置を停電等の非常時に手動で解除する機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレベータの乗りかごが停電等で建屋の乗り場ホール以外の区間で非常停止すると、乗りかご内の乗客は不安を感じてかごドアをこじ開けようとすることが考えられる。もし、乗りかごの内部からかごドアがこじ開けられると、乗客が昇降路内に転落する危険が生じる。
【0003】
特に、屋外展望用のエレベータのように、乗りかごが昇降壁で囲まれていない開放部分で非常停止したような場合に、かごドアがこじ開けられると、より危険な状況となる。
【0004】
したがって、かごドアは乗りかごの内部からこじ開けることが不能となるように構成する必要がある。
【0005】
また、乗りかごを気密構造に構成し、その内部の気圧を制御するようにした気圧制御式のエレベータにあっては、その乗りかごが停電等で非常停止したときには、乗りかご内の換気のために、かごドアを手動で多少開けることができるようになっているが、この場合においても、がごドアが大きく開くと転落の危険が生じるから、そのかごドアの戸開幅を確実に制限する必要がある。
【0006】
このようなことから、エレベータには停電等の電力の供給が絶たれる非常時においても、かごドアを少なくとも所定の戸開幅に制限してロックするかごドアロック装置が設けられている。
【0007】
このかごドアロック装置は、駆動源としてのソレノイドにより駆動が可能なロックピンを備え、このロックピンがスプリングにより一方向に突出するように弾性的に付勢され、このロックピンの突出によりかごドアがロックされ、前記ソレノイドが通電されたときにロックピンが前記スプリングに抗して逆方向に移動し、かごドアのロックが解除されるようになっており、したがって停電等の非常時には、ロックピンの突出状態が保持され、かごドアのロックが維持される。
【0008】
一方、建屋の各階のエレベータ乗り場ホールには乗降口が設けられ、その各乗降口にホールドアが設けられ、これらホールドアにホールドアロック装置が設けられている。
【0009】
そして、エレベータの通常運転時に、乗りかごが所定の目的階に着床し、かごドアがホールドアに対向すると、そのかごドアとホールドアとが係合装置を介して互いに係合し、この係合に応じる機械的な動作でホールドアロック装置のロックが解除され、またこのロックの解除による電気信号でかごドアロック装置のソレノイドが通電され、この通電で前記ロックピンが駆動され、かごドアのロックが解除される。
【0010】
そしてこの後、かごドアの駆動装置が通電され、その駆動装置によりかごドアが駆動されて開放される。この際、ホールドアは前記係合装置によりかごドアと係合しており、このためかごドアと連動してホールドアも開放され、これにより乗りかごに対する乗降が可能となる。
【0011】
乗客の乗降が終了すると、かごドアが駆動装置により駆動されて閉合し、またこのかごドアの閉合に連動してホールドアも閉合する。そしてホールドアが閉合すると、ホールドアロック装置が機械的に動作してホールドアがロックされ、またこのロックの動作による電気信号で前記ソレノイドの通電が切られ、これにより前記ロックピンがスプリングの付勢力で動作してかごドアがロックされる。この後、乗りかごが次の目的階に向かって昇降する。
【0012】
一方、停電等により乗りかごが乗り場ホール以外の区間で非常停止したときには、かごドアロック装置によりかごドアの開放が制限されており、このため乗客がかごドアをこじ開けて転落するような危険が防止される。
【0013】
また、乗りかごが乗り場ホールの区間に達してかごドアがホールドアに係合したときに、停電等により乗りかごが非常停止した場合においては、その乗り場ホール側、つまりホールドアの外側からかごドアロック装置を外部係員による手動の操作で解除することができるようになっている。
【0014】
すなわち、かごドアロック装置のロックピンをホールドアの外側から押し部材を用いる手動の操作で機械的に押し動かしてかごドアロック装置のロックを解除することができる。
【0015】
そしてこの状態で、互いに連動するホールドアとかごドアを手動で開放し、この開放により乗りかご内に閉じこまれている乗客を救出することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、乗りかごが乗り場ホールの区間で非常停止した場合であっても、乗りかご内の乗客が自らかごドアロック装置を解除して乗りかごから脱出するようなことはできず、乗りかご内の乗客はあくまでも外部からの救出を待たなければならない。
【0017】
乗りかごが乗り場ホールに停止しているにも拘わらず、その乗りかご内に閉じ込められ、その後の救出を待たなければならないとなれば、乗客に苛立ちが生じてしまう。
【0018】
この発明は、このような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、停電等により乗りかごが乗り場ホールの区間に非常停止した場合には、乗りかご内の乗客が自らかごドアおよびホールドアを開放して係員による救出を待つことなく乗りかごから脱出することが可能となるエレベータのドア装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、昇降路内を昇降する乗りかごと、この乗りかごの出入口を開閉するかごドアと、駆動源を備え、前記かごドアを所定の戸開幅に制限してロックし、前記駆動源に対する通電によりそのロックの解除が可能なかごドアロック装置と、乗り場ホールの乗降口に設けられ、前記乗りかごのかごドアと対向可能なホールドアと、前記かごドアと前記ホールドアとの対向時にそのかごドアとホールドアとを互いに係合させてかごドアの開閉動作とホールドアの開閉動作とを連動させる係合装置と、前記かごドアとホールドアとの対向時に、前記かごドアの前記戸開幅内でのかごドアの手動による開放動作で前記かごドアロック装置によるロックの解除を可能にするロック解除装置とを具備し、前記ロック解除装置が、乗りかごに設けられたトリガプレートと、ホールドアに設けられた押しローラとを備え、かごドアの手動による開放動作に連動するホールドアの開放動作で前記押しローラにより前記トリガプレートが押圧され、この押圧によるトリガプレートの動作に基づいてかごドアロック装置のロックが解除されることを特徴としている。
【0021】
請求項2の発明は、前記トリガプレートが、乗りかごの上下方向に沿って延びる所定の長さを有していることを特徴としている。
【0022】
請求項3の発明は、前記トリガプレートの動作が、歯車機構およびカム機構を介してかごドアロック装置に伝達されることを特徴としている。
【0023】
請求項4の発明は、前記トリガプレートが、かごドアロック装置のロックを解除する動作方向の反対方向にスプリングにより弾性的に付勢されていることを特徴としている。
【0024】
請求項5の発明は、前記トリガプレートが、乗りかごの走行時に、前記ホールドアの押しローラと干渉しない位置に設けられていることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1にはエレベータの全体の構成を概略的に示してあり、建屋には昇降路1が設けられ、この昇降路1内に乗りかご2がメインロープ3を介して吊り下げられ、この乗りかご2が巻上機(図示せず)による駆動で上下に昇降する。建屋の乗り場ホール4には昇降路1内に通じる乗降口5が形成され、この乗降口5に例えば両開き式のホールドア6a,6bが設けられている。
【0026】
図2には、乗りかご2の正面図を示してあり、この乗りかご2はかご室10を備え、このかご室10の前面に出入口11が形成され、この出入口11に例えば両開き式のかごドア12a,12bが設けられている。
【0027】
かご室10の上部には横長の部材取付枠15が取り付けられ、この部材取付枠15は、垂直部15aと水平部15bとを有する断面L状をなし、垂直部15aの前面にその長手方向に沿って延びるハンガーレール16が取り付けられている。
【0028】
前記かごドア12a,12bは、それぞれ上端部にハンガー20a,20bを備え、これらハンガー20a,20bの裏面にそれぞれ一対ずつハンガーローラ21が回転自在に取り付けられ、これらハンガーローラ21が前記ハンガーレール16の上に転動自在に係合し、これにより各かごドア12a,12bがハンガーレール16に沿って走行可能に懸架されている。
【0029】
かご室10の前面下部には敷居23が取り付けられ、この敷居23に各かごドア12a,12bの下端部が走行自在に係合している。そして、前記部材取付枠15にはドア駆動装置(図示せず)が設けられ、このドア駆動装置により各かごドア12a,12bが前記ハンガーレール16および敷居23に沿って互いに反対側の左右方向に駆動され、これによりかご室10の出入口11が開閉されるようになっている。
【0030】
部材取付枠15の水平部15bの上にはかごドアロック装置25が設けられている。このかごドアロック装置25は、かごドア12a,12bの戸閉時における戸当り部の上方位置に設けられている。
【0031】
このかごドアロック装置25は、図3に示すように部材取付枠15の上に取り付けられたフレーム26と、このフレーム26を貫通したロックピン27と、このロックピン27を駆動する駆動源としてのソレノイド28とを備えている。
【0032】
前記ロックピン27は、かご室10の前後方向に対してスライド自在にフレーム26に設けられ、また前記ソレノイド28はプランジャ29を有し、このプランジャ29にロックピン27が連結されている。
【0033】
ロックピン27とフレーム26との間には付勢手段として圧縮スプリング30が設けられ、この圧縮スプリング30によりロックピン27がフレーム26の前端壁からかご室10の前方に向けて突出するように弾性的に付勢され、またこのロックピン27の途中にはロック解除ローラ31が回転自在に設けられている。
【0034】
各かごドア12a,12bにおけるハンガー20a,20bの前面には、図4に示すようにそれぞれ規制部材32a,32bが取り付けられている。これら規制部材32a,32bには、横長状の係合孔33a,33bが形成されている。
【0035】
かごドア12a,12bの戸閉時には、図4(A)に示すように前記規制部材32a,32bが互いに前後に重なり合い、この重なりで前記横長状の係合孔33a,33bの一部が対向して合致し、この対向合致した部分の係合孔33a,33b内に前記ドアロック装置25のロックピン27が挿入されている。
【0036】
かごドア12a,12bが戸閉状態から図4(B)に示すようにそれぞれ互いに離間する左右方向に移動するときには、前記係合孔33a,33bの長さ方向の遊び分だけかごドア12a,12bが移動するが、その後は係合孔33a,33bの端部がロックピン27に当接してそれ以上の移動が規制される。すなわち、かごドア12a,12bが戸閉状態から互いに逆方向に移動して戸開するときの戸開幅Lが係合孔33a,33bの長さの寸法により制限される。例えばその制限される戸開幅Lは10cm程度である。
【0037】
このように通常時には、かごドア12a,12bはかごドアロック装置25のロックピン27によりロックされて戸開が制限されている。
【0038】
かごドアロック装置25のソレノイド28が通電されたときには、その磁力でプランジャ29が吸引され、このプランジャ29と一体的にロックピン27が圧縮スプリング30に抗してかご室10の後方側に移動し、この移動でロックピン27が互いに重なり合った前記規制部材32a,32bの係合孔33a,33bから抜け出し、これによりかごドア12a,12bのロックが解除され、図4(C)に示すようにかごドア12a,12bの正規の開放が可能となる。
【0039】
かごドアロック装置25の上部にはロック解除装置37が設けられている。このロック解除装置37の構造を図3および図5に示してあり、このロック解除装置37はかごドアロック装置25のフレーム26に取り付けられたブラケット38を備え、このブラケット38はかごドア12a,12bの前方側に延び、その水平部に回転軸39,40が回転自在に取り付けられている。
【0040】
一方の回転軸39にはカム42およびこのカム42と一体に回転するギア43が取り付けられ、他方の回転軸40にはボス45aを介してトリガプレート45が取り付けられているとともに、そのトリガプレート45のボス45aと一体に回転するギア46が取り付けられ、このギア46が前記ギア43に噛合している。
【0041】
トリガプレート45は、ボス45aの周面からその側方に突出するとともに、下方に垂直に長く延びて図2に示すようにかごドア12aの上部前面に対向するように配置されている。また、前記カム42の周縁の一区間は図5に示すように所定形状のカム部42aとなっており、このカム部42aが前記ドアロック装置25におけるロック解除ローラ31に接触している。
【0042】
トリガプレート45が取り付けられた回転軸40には、図6に示すようにアーム48が設けられ、このアーム48の先端側の端部が例えば乗りかご2の一部の壁面部2aにゴム等の弾性体2bを介して弾性的に当接するように圧縮スプリング49により付勢され、これにより乗りかご2の走行時にトリガプレート45が不用意に揺動することがないようにその動きが規制されている。
【0043】
前記回転軸40の下端部は、断面四角形の嵌合部40aとなっている。そしてこの嵌合部40aに図7に示すハンドル工具55の嵌合穴55aを脱着可能に差し込んでそのハンドル工具55を用いて回転軸40を回転させることができるようになっている。
【0044】
一方、乗り場ホール4の乗降口5に設けられたホールドア6a,6bのうちの一方のホールドア6aの背面には、図2および図5に示すように押しローラ50が回転自在に設けられている。この押しローラ50は、垂直な軸51に回転自在に支持され、乗りかご2がホールドア6a,6bと対向する位置にあるときに、前記トリガプレート45の一側部に隣り合って配置するように設けられている。なお、前記トリガプレート45は、乗りかご2が走行するときに前記押しローラ50と干渉しない位置に設けられている。
【0045】
次に、作用について述べる。
【0046】
乗りかご2の通常走行時には、かごドア12a,12bはかごドアロック装置25のロックピン27によりロックされ、戸閉状態にある。そして乗りかご2が目的階の乗り場ホール4に着床して停止すると、その着床を検知する検知スッチの信号によりかごドアロック装置25のソレノイド28が通電され、この通電でロックピン27が吸引されてかごドア12a,12bのロックが解除され、このロック解除状態が保持される。
【0047】
この後、ドア駆動装置(図示せず)によりかごドア12a,12bが駆動され、かごドア12a,12bが互いに反対方向の左右側に移動して戸開し、かご室10の出入口11が開放される。
【0048】
乗りかご2が乗り場ホール4に着床したときには、乗りかご2のかごドア12a,12bがその乗り場ホール4のホールドア6a,6bに従来周知の係合装置(図示せず)を介して係合し、この係合に応じてホールドア6a,6bのロック装置(図示せず)のロックが解除される。
【0049】
そしてかごドア12a,12bの戸開時には、そのかごドア12a,12bとホールドア6a,6bとが互いに係合しているため、そのかごドア12a,12bと一体的にホールドア6a,6bが連動して戸開し、かご室10の出入口11とほぼ同時に乗り場ホール4の乗降口5が開放され、これにより乗客の乗降が可能となる。
【0050】
乗客の乗降が終了した後には、ドア駆動装置により駆動されてかごドア12a,12bおよびホールドア6a,6bがそれぞれ閉じられる。この後、かごドアロック装置25のソレノイド28の通電が切れ、ロックピン27が圧縮スプリング30の付勢力で乗りかご2の前方側に突出し、互いに重なった規制部材32a,32bの係合孔33a,33b内に進入し、これによりかごドア12a,12bがロックされ、この状態で乗りかご2が次の目的階に向かって走行する。
【0051】
一方、停電等により乗りかご2が乗り場ホール4以外の区間位置で非常停止したときには、その乗りかご2内の乗客が不安感からかごドア12a,12bの戸当り部に手を掛けてかごドア12a,12bをこじ開けようとする。
【0052】
この際、かごドアロック装置25のロックピン27は、図4(A)に示すように規制部材32a,32bに形成されている横長状の係合孔33a,33b内にその長さ分だけ移動が可能な状態で挿入されており、したがって乗りかご2内の乗客がかごドア12a,12bをこじ開けようとする操作により、図4(B)に示すように、そのかごドア12a,12bがその長さ分に相当する所定の戸開幅Lだけ開く。
【0053】
このため、特に乗りかご2が気密構造に構成され、乗りかご2内の気圧が気圧制御装置で制御されるタイプのエレベータの場合に、非常停止時にそのかごドア12a,12bの僅かな戸開により乗りかご2内に対する自然換気が図られる。
【0054】
かごドア12a,12bをこじ開けようとしたときの戸開幅Lは所定の幅に制限されており、したがってかごドア12a,12bが必要以上に開くことはなく、乗りかご2内から乗客が転落するような危険が起きることはない。そしてこの状態で、乗りかご2内の乗客は外部からの救出を待つことになる。
【0055】
次に、停電等により乗りかご2が乗り場ホール4の区間位置で非常停止したときの作用について説明する。
【0056】
この場合には、乗りかご2のかごドア12a,12bと乗り場ホール4のホールドア6a,6bとが係合装置を介して互いに係合し、またホールドア6a,6bの背面の押しローラ50がかごドア12a,12bの前面のトリガプレート45の側部に対向して配置する。
【0057】
なお、乗りかご2が乗り場ホール4の上下側に多少ずれる位置で非常停止した場合においても、かごドア12a,12bとホールドア6a,6bとは係合装置を介して互いに係合し、またトリガプレート45が上下方向に長い寸法を有するから、ホールドア6a,6bの背面の押しローラ50はそのトリガプレート45の側部に対向して配置する。
【0058】
この状態のもとで、乗りかご2内の乗客がかごドア12a,12bの戸当り部に手を掛けてかごドア12a,12bをこじ開けようとする操作でかごドア12a,12bが左右側に僅かに移動すると、これに連動してホールドア6a,6bも左右側に移動する。
【0059】
そして一方のホールドア6aの移動で押しローラ50がトリガプレート45に接触するとともに、さらにその押しローラ50によりトリガプレート45が圧縮スプリング49に抗して押圧され、この押圧により回転軸39およびギア46がトリガプレート45と一体的に図5における時計方向に回転する。
【0060】
ギア46の回転に応じて、このギア46と噛合したカム42のギア43が反時計方向にカム42と一体に回転する。そしてカム42の回転に応じてそのカム部42aによりかごドアロック装置25のロック解除ローラ31が乗りかご2の後方側に押圧される。
【0061】
ロック解除ローラ31はロックピン27に一体的に設けられており、したがってロック解除ローラ31に対する押圧に応じてロックピン27がそのロック解除ローラ31と一体に圧縮スプリング30に抗して乗りかご2の後方側に移動し、この移動でロックピン27が規制部材32a,32bの係合孔33a,33bから抜け出し、かごドア12a,12bのロックが解除される。
【0062】
なお、ギア46とギア43との歯車比は大きく設定されており、その歯車比によりホールドア6aの僅かな移動でロックピン27が大きく移動して的確にかごドア12a,12bのロックが解除される。
【0063】
また、カム42のカム部42aは、トリガプレート45が一定範囲まで回転した以後はロック解除ローラ31を移動させないカム形状となっており、これによりロック解除ローラ31の押し過ぎによる破損を防止することができるようになっている。
【0064】
このように、かごドア12a,12bを僅かにこじ開けると、そのかごドア12a,12bのロックが解除され、したがってかごドア12a,12bをさらの左右側に移動して大きく開くことができる。そしてそのかごドア12a,12bに連動してホールドア6a,6bも大きく開き、このため乗りかご2内の乗客は外部からの救助を待つことなく、自らかごドア12a,12bおよびホールドア6a,6bを手動で開いて乗りかご2から乗り場ホール4に速やかに脱出することができる。
【0065】
ホールドア6a,6bが一定以上開いたときには、押しローラ50がトリガプレート45を通過して離脱し、この離脱でトリガプレート45、カム42、ロックピン27等が圧縮スプリング49、30の付勢力により当初の位置に復帰するが、この時点にはかごドア12a,12bのロックが既に解除されているから支障はない。
【0066】
ところで、前述のように、乗りかご2が乗り場ホール4以外の区間位置で非常停止したときには、救助の係員が昇降路1内に入り込み、乗りかご2の外部からトリガプレート45の回転軸40の下端部の嵌合部40aに図7に示すハンドル工具55の嵌合穴55aを差し込んで嵌合し、このハンドル工具55を用いて回転軸40を回転操作する。
【0067】
この操作により、前述の場合と同様に、カム42が動作し、ロックピン27が後退してかごドア12a,12bのロックが解除され、したがってかごドア12a,12bを手動で大きく開いて乗りかご2内の乗客を救助することができる。
【0068】
なお、この発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、各部の構成を種々変更して実施することが可能である。例えば、前記実施形態ではがごドアやホールドアを両開き式のものとしたが、片開き式等のドアであってもこの発明を同様に適用することが可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、停電等により乗りかごが乗り場ホールの区間位置に非常停止した場合に、乗りかご内の乗客が自らの操作でかごドアおよびホールドアを開放して係員による救出を待つことなく乗りかごから脱出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示すエレベータの全体構成図。
【図2】この発明の一実施形態に係るエレベータのドア装置を示す正面図。
【図3】そのドア装置におけるかごドアロック装置およびロック解除装置の構造を示す断面図。
【図4】そのかごドアロック装置におけるロックピンのロックからロック解除動作を順に示す正面図。
【図5】前記ロック解除装置の構造を示す平面図。
【図6】そのロック解除装置のトリガプレートを弾性的に付勢する付勢構造を示す平面図。
【図7】そのロック解除装置の操作に用いるハンドル工具を示す斜視図。
【符号の説明】
1…昇降路、2…乗りかご、4…乗り場ホール、5…乗降口、6…ホールドア、10…かご室、11…出入口、12a,12b…かごドア、15…部材取付枠、20a,20b…ハンガー、25…かごドアロック装置、27…ロックピン、28…ソレノイド、29…プランジャ、30…圧縮スプリング、31…ロック解除ローラ、32a,32b…規制部材、33a,33b…係合孔、37…ロック解除装置、42…カム、43…ギア、45…トリガプレート、46…ギア、49…圧縮スプリング、50…押しローラ。
Claims (5)
- 昇降路内を昇降する乗りかごと、
この乗りかごの出入口を開閉するかごドアと、
駆動源を備え、前記かごドアを所定の戸開幅に制限してロックし、前記駆動源に対する通電によりそのロックの解除が可能なかごドアロック装置と、
乗り場ホールの乗降口に設けられ、前記乗りかごのかごドアと対向可能なホールドアと、
前記かごドアと前記ホールドアとの対向時にそのかごドアとホールドアとを互いに係合させてかごドアの開閉動作とホールドアの開閉動作とを連動させる係合装置と、
前記かごドアとホールドアとの対向時に、前記かごドアの前記戸開幅内でのかごドアの手動による開放動作で前記かごドアロック装置によるロックの解除を可能にするロック解除装置と、
を具備し、
前記ロック解除装置は、乗りかごに設けられたトリガプレートと、ホールドアに設けられた押しローラとを備え、かごドアの手動による開放動作に連動するホールドアの開放動作で前記押しローラにより前記トリガプレートが押圧され、この押圧によるトリガプレートの動作に基づいてかごドアロック装置のロックが解除されることを特徴とするエレベータのドア装置。 - 前記トリガプレートは、乗りかごの上下方向に沿って延びる所定の長さを有していることを特徴とする請求項1に記載のエレベータのドア装置。
- 前記トリガプレートの動作は、歯車機構およびカム機構を介してかごドアロック装置に伝達されることを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータのドア装置。
- 前記トリガプレートは、かごドアロック装置のロックを解除する動作方向の反対方向にスプリングにより弾性的に付勢されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエレベータのドア装置。
- 前記トリガプレートは、乗りかごの走行時に、前記ホールドアの押しローラと干渉しない位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のエレベータのドア装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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