JP2011006888A - トンネル用避難扉 - Google Patents

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Abstract

【課題】トンネル内に設けた仕切り壁の下方に避難通路を形成したトンネルにおいて、トンネル内の上方に設けられる避難扉を、メンテナンス性の優れたものに構成する。
【解決手段】立ち上がり体5の一部に切り欠き部5cを形成し、該切り欠き部5cを跳ね上げ式に開閉する外側扉体7を設ける一方、前記切り欠き部5cに対向する仕切り壁3に避難通路6に続く避難口3cを形成し、該避難口3cを仕切り壁3に沿ってスライド式に開閉する内側扉体12を設けて、前記外側扉体7の開放作動に伴い内側扉体12を開放作動するよう連繋手段を用いて連繋するにあたり、前記連繋手段は、外側扉体7の全開姿勢への変姿に伴い連繋を解除し、外側扉体7の閉鎖作動に伴い連繋を復帰する構成とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、車道や鉄道等の交通機関が通行するためのトンネル用避難扉の技術分野に属するものである。
近年、トンネル内に形成される空間を円形状とし、該円形状のトンネル空間を仕切り壁により上下に仕切り、仕切り壁の上側部位に、車両が通行する本通路と該本通路の側部に位置し本通路より高位となる立ち上がり体とを形成し、仕切り壁の下側部位に、避難トンネル通路を形成するように構成したものが提唱されている。このようなトンネルにおいて、立ち上がり体の一部に切り欠き部を設け、該切り欠き部に対向する仕切り壁に避難トンネル通路に続く連絡路への入口部を形成し、前記立ち上がり体の切り欠き部に、立ち上がり体に続く上片部と側片部とを備えた扉体をスライド開閉自在に設けて、該扉体の開放で避難口から連絡路を経由して避難通路側に避難できるように構成するとともに、開放された扉体が自動的に閉鎖するよう自閉式に構成したものが知られている。ところが、このものは、扉体が立ち上がり体に続く上片部と側片部とを備えて構成されるが故に、大型になるばかりでなく重量体となり、自閉式にするための構成部品が大がかりなものになって、コスト高になるという問題があるうえ、扉体は手動操作で開放するように構成されているため、緊急を要し避難者がパニック状態になっていることを想定すると操作性についても改善が望まれる。
そこで、本発明の出願人は、立上がり体に形成される切り欠き部に跳ね上げ式の外側扉体を設けるとともに、前記切り欠き部に対向する仕切り壁に避難通路に続く避難口を設けて、該避難口に、仕切り壁に沿ってスライド式に開閉する内側扉体を設ける構成としたものを提唱した。そして、このものでは、前記外側扉体を操作具の操作で開放できるように構成するとともに、外側扉体と内側扉体とを連繋手段により連繋して、外側扉体が全開姿勢になることに連動して内側扉体を開放するように構成し、さらに、外側扉体が全開姿勢となった状態では、外側扉体と内側扉体扉との連繋が解除されて、内側扉体に設けた自閉装置により自動的に閉鎖するように構成して、操作性が優れるようにしている。
特願2007−335494号
しかるに、前記出願のものにおいて、外側扉体と内側扉体との間に設けられる連繋手段は、一端が外側扉体に連結されるワイヤと、該ワイヤの他端部と内側扉体とのあいだに設けられる磁石と該磁石に磁着する磁石受け体とによる一体化手段とを用い、外側扉体が全開姿勢になる前の段階で内側扉体が全開姿勢となって、一体化手段である磁石と磁石受け体との磁着を解除するように構成されており、前記磁着の解除がなされると、ワイヤは自然垂下する状態となっている。このため、避難作動が終了して外側扉体を全閉姿勢として元状態に復帰させる場合に、人為的に磁石と磁石受け体とを磁着させる作業を行なわない限りワイヤは自然垂下したままとなって、外側扉体と内側扉体との連繋がなされることはなく、外側扉体と内側扉体とを連繋させる作業が面倒、かつ、煩雑になって、メンテナンス性に劣るという問題がある。
さらには、前記出願のものにおいて、連繋手段を一端が外側扉体に連結されたたワイヤにより構成しているため、外側扉体の跳ね上げ(開放揺動)に基づくワイヤの変位量を、内側扉体のスライド変位量(開放長さ)としているため、内側扉体のスライド変位量を大きく確保するのが難しいという問題もあり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、トンネル内を仕切り壁を介して上下に仕切り、仕切り壁の上側に本通路と、該本通路の側部に位置し本通路より高位となる立ち上がり体とを形成する一方、仕切り壁の下側に避難通路を形成したトンネルにおいて、前記立ち上がり体の一部に切り欠き部を形成し、該切り欠き部を跳ね上げ式に開閉する外側扉体を設ける一方、前記切り欠き部に対向する仕切り壁に避難通路に続く避難口を形成し、該避難口を仕切り壁に沿ってスライド式に開閉する内側扉体を設けて、前記外側扉体の開放作動に伴い内側扉体を開放作動するよう連繋手段を用いて連繋するにあたり、前記連繋手段は、外側扉体の全開姿勢への変姿に伴い連繋を解除し、外側扉体の閉鎖作動に伴い連繋を復帰するように構成されているトンネル用避難扉である。
請求項2の発明において、連繋手段は、外側扉体を構成する揺動支軸の回転に基づいて、移送体を内側扉体のスライド方向に沿って移送せしめる動力伝動機構を備えて構成されている請求項1に記載のトンネル用避難扉である。
請求項3の発明において、動力伝動機構は、外側扉体の揺動支軸の回転速度を増速して移送体の移送量を増大するように構成されている請求項2に記載のトンネル用避難扉である。
請求項4の発明において、連繋手段は、動力伝動機構の移送体と内側扉体とのあいだに設けられ、外側扉体の開閉作動に伴い係脱する一体化手段を備えて構成されている請求項2または3に記載のトンネル用避難扉である。
請求項5の発明において、内側扉体は、自閉装置を備えて構成されており、連繋手段の解除状態において、開放された内側扉体は自動的に閉鎖するように構成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載のトンネル用避難扉である。
請求項1の発明とすることにより、外側扉体の全開姿勢への変姿で連繋手段による外側扉体と内側扉体との連繋が解除され、外側扉体が開放状態でも内側扉体を開閉操作することができるものでありながら、外側扉体を全閉姿勢に変姿する操作をすることで内側扉体との連繋を復帰させることができ、前記連繋手段の復帰操作を別途実施する必要がなくメンテナンス性に優れるうえ、連繋手段の復帰忘れを回避できる。
請求項2、3の発明とすることにより、内側扉体のスライド移動のストロークの自由度を改善することができる。
請求項4の発明とすることにより、連繋手段の構成を簡略化することができる。
請求項5の発明とすることにより、外側扉体を開放して避難者の避難通路への誘導ができるものでありながら、内側扉体が開放されたままにならず、火煙が避難通路側に流入するのを防止できる。
トンネルに設けた避難経路を説明する概略斜視図である。 トンネルに設けた避難経路を説明する斜視図である。 トンネルに設けた避難経路を説明する正面図である。 図3におけるA−A断面図である。 図3におけるB−B断面図である。 図6(A)、(B)はそれぞれ外側扉体と内側扉体との全閉姿勢における連繋状態を説明する平面図、正面図である。 図7(A)、(B)はそれぞれ外側扉体と内側扉体との全開姿勢における連繋状態を説明する平面図、正面図である。 図6(B)におけるA−A断面図である。 図9(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれチェーンケースを説明する平面図、正面図、底面図、側面図である。 第二の実施の形態における外側扉体と内側扉体との連繋状態を説明する正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1はトンネル(坑道)であって、該トンネル1は地中を円形状に刳り抜いて円環状の外壁2を備えて構成されており、円形状空間となったトンネル1内空間は、水平方向を向く仕切り壁3を介して上下二層に区画形成されている。そして、トンネル1内の仕切り壁3の上側部位は、車両や鉄道等交通手段が通行するための空間となっており、仕切り壁3の中央部が車道(本発明の本通路に相当する)4として用いられ、該車道4の左右方向外方には、車道4に対してそれぞれ段差状に立ち上がる立ち上がり体5が形成されている。
一方、仕切り壁3の下側部位には、火災等の非常時に人がトンネル1の外に避難するときに通行するための避難通路6が形成されており、さらに、避難通路6の左右には、上下に仕切る仕切り壁6aにより仕切られて、電線等のケーブルの配線スペースにする等、適宜利用することができる多目的通路6bがそれぞれ区画形成されている。
前記左右の立ち上がり体5は、図1、2に示すように、それぞれ車道4の左右側部から起立する垂直壁5aと、トンネル1を構成する円環状の外壁2から車道4側に延出する水平壁5bとを備えて構成されている。尚、立ち上がり体5は、車道4を通行する車両から外壁2を保護するための防護体として機能するように構成されているが、立ち上がり体5の水平壁5b上を監視員が通行することにより、照明器具や通気装置等、トンネル1内に配設される諸設備の点検、補修や、路面状況の監視を行なう監査路として使用することも可能である。
さらに、車道4の左右側部に形成される路肩には、車道4の走行面よりも上方に膨出する地覆4aが、それぞれ左右の立ち上がり体5の垂直壁5a下端部に接する状態で形成されている。
そして、前記左右の立ち上がり体5には、それぞれ車道4の走行方向において適宜間隔を存して切り欠き部5cが形成されている。これら切り欠き部5cは、後述するように、トンネル1内上側の車道4から下側の避難通路6に避難するための入口部を構成しており、各切り欠き部5cにより構成される入口部にはそれぞれ外側扉体7が開閉自在に設けられ、平常時では入口部(切り欠き部5c)が閉鎖されるように構成されている。
尚前記切り欠き部5cは、外側扉体7の走行方向における長さよりも長い範囲で切り欠かれており、入口部となって外側扉体7により閉鎖される部位の走行方向両側に切り欠かれた切り欠き部5cは、入口部に設けられる外側扉体7、後述する内側扉体12の両者をそれぞれ開閉作動するために必要な部材装置の配設スペースとなっている。これら配設スペースは立ち上がり体5として機能するよう、垂直壁5a、水平壁5bに沿って形成される垂直体5d、水平体5eにより覆蓋されており、以降、これら垂直体5d、水平体5eにより覆蓋される部位は立上がり体5として説明し、垂直体5d、水平体5eにより覆蓋されない部位であり、避難通路6への入口部となる部位を切り欠き部5cとして説明する。
前記外側扉体7は、図4、5に示すように、切り欠き部5cを閉鎖する全閉姿勢において、水平方向を向く水平フレーム材7aと垂直方向を向く垂直フレーム材7bとを枠組みしたものに面板7cを組み込むことにより、立ち上がり体5の垂直壁5a、垂直体5dに続く側片部7dと、水平壁5b、水平体5eに続く上片部位7eとが形成されている。さらに、外側扉体7は、側片部7dの下端縁から車道4側に延出し、車道4の側部に形成される地覆4aに続く地覆相当片部7fとが形成されており、これによって、側面視で略Z字形状に形成されている。そして、扉体7の上片部7eの左右方向外側端部であって、トンネル1の外壁2側となる端縁部には、筒状の回転支軸7gが一体的に固定されている。前記回転支軸7gの筒軸方向(車両の走行方向)両端部は、躯体(仕切り壁3あるいは外壁2)側に一体的に支持された支持片7hにそれぞれ回転自在に軸承されている。これによって、外側扉体7は、回転支軸7gの軸芯部を回転中心として上下方向に回転揺動する跳ね上げ式に構成されており、平常時の姿勢であって、上片部7e、側片部7dが立ち上がり体切り欠き部5cを閉鎖し、地覆相当片部7fが車道4に形成される地覆4aに隣接する全閉姿勢と、非常時の姿勢であって、上片部7e、側片部7d、地覆相当片部7fとが一体に上動して(跳ね上げられて)、上片部7eがトンネル外壁2に近接し、地覆相当片部7fが上方を向いて立ち上がり体切り欠き部5cを開放する全開姿勢とに揺動変姿するように構成されている。
さらに、前記回転支軸7gの外周面には、外側扉体7の全閉姿勢において左右方向外方(トンネル外壁2側)に向けて突出する作動アーム7iが一体的に固定されいるが、該作動アーム7iは、回転支軸7gの筒軸方向に所定間隙を存して複数箇所(本実施の形態では四箇所)に位置して設けられている。
一方、8はウエイト体であって、該ウエイト体8は回転支軸7gの筒軸方向(車両の走行方向)に長尺状に形成されており、図5に示すように、下端部が複数の作動アーム7iに対し、枢軸8aを介して枢支連結されている。これによって、ウエイト体8の全荷重は、作動アーム7iを下動させる方向に作用するように構成されており、その荷重の大きさは、作動アーム7iに連結される外側扉体7を上動可能な大きさに設定されている。
尚、8bはウエイト体8の前方を覆うように設けられるカバー体である。
また、9は外側扉体7に連動連結される開閉機であって、該開閉機9は、回転支軸7gの筒軸方向(走行方向)一端部側となる仕切り壁3に一体的に固定されている。前記開閉機9は、図示しない調速装置、ブレーキ装置を内装して構成されており、開閉機9の出力軸9aは、仕切り壁3に回転自在に軸承される複数のスプロケット9b、チェーン9c、回転軸9dからなる動力伝動機構(減速機構)を介して回転支軸7gの一端部に連動連結されており、回転支軸7gには、開閉機9の出力が減速された状態で入力されるように構成されている。そして、外側扉体7は、平常時の使用状態では、ウエイト体8の荷重に抗して全閉姿勢となるように設定されており、この状態において、開閉機9のブレーキ装置が作動することにより回転支軸7gの回転規制がなされ、外側扉体7の全閉姿勢が保持されるように構成されている。
そして、前記開閉機9にはブレーキ装置に連繋するブレーキ解除レバー9eが設けられており、該ブレーキ解除レバー9eは、外側扉体7に隣接する立ち上がり体5の垂直体5dに設けられた操作具10に連繋されている。そして、非常時に避難者が操作具10を操作することにより、ブレーキ解除レバー9eがブレーキ装置を解除するように構成されており、該ブレーキ装置の解除状態となると、回転支軸7gが回転規制状態から自由状態となり、これによって、作動アーム7iがウエイト8の荷重を受けて下動することにより回転支軸7gが回転せしめられ、外側扉体7が跳ね上げ式に上動して切り欠き部5cを全開姿勢に揺動変姿するように構成されている。このとき、開閉機9は調速装置が機能するとともに、減速機構を介していることにより、外側扉体7が急激に跳ね上げられるようなことがなく、好適な一定の速度で上動するように構成されている。
このように、外側扉体7は、操作具10の操作で開放する構成となっているが、前記操作具10操作によるブレーキ解除レバー9eの解除操作は電気的になされるものではないので、非常事態で停電が発生したとしても外側扉体7を開放作動させることができるように構成されている。
一方、外側扉体7が開放することにより露出する仕切り壁3は、車道4の路面より下位となるよう段差面3aを介して段差状部3bに形成されており、該段差状部3bに、トンネル1の下方空間に形成される避難通路6の側部に形成される多目的通路6bに連通する避難口3cが切り欠き形成されており、該避難口3cに、避難者が多目的通路6bから避難通路6に移動するための手段となる連絡路11が設けらている。因みに、本実施の形態では、連絡路11として円環状の外壁2に沿って湾曲状に形成された滑り台が設置されている。
前記避難口3cの走行方向一端側の一端側部位3dと他端側の他端側部位3eでは車道側4における切り欠き位置が異なり、他端側部位3eの方が一層車道4側に突出して(延出して)切り欠かれている。つまり、他端側部位3eにおける車道4側の切り欠き位置は、全閉姿勢の外側扉体7の側片部7d対向部位よりも車道4側に位置しており、避難口3cが外側扉体7の地覆相当片部7fにより覆われる部位にまで延出形成されている。これによって、円環状の外壁2に沿って湾曲状に形成される連絡路11(滑り台)を移動する避難者の上方におけるスペース(避難スペース)が大きく確保されるように構成されている。
そして、前記避難口3cには、図5に示すように、該避難口3cを開閉する内側扉体12が仕切り壁3に沿ってスライド移動自在に設けられており、内側扉体12を開放することにより連絡路11にアクセスできるように構成されている。前記内側扉体12は、後述するように、外側扉体7の開放作動に連動して開放するように構成されているが、該開放操作がなされた後は自動的に閉鎖し、かつ、外側扉体7が全開姿勢となっているあいだは、手動による開放操作がなされると自動的に閉鎖するよう自閉式に構成されており、さらには、外側扉体7が閉鎖作動した場合には、これに連動して閉鎖するように構成されている。
前記内側扉体12は水平状の平板形状で、避難口3cの形状に対応して戸先側となる一端側部位12aは幅狭に、戸尻側となる他端側部位12bは幅広状に形成されており、幅広状の他端側部位12bの左右両側縁部には複数の走行ローラ12cが設けられている。一方、避難口3cの他端側部位3eにおける左右の孔縁となる仕切り壁3の段差面3a部位には、内側扉体12の走行ローラ12cを移動自在に案内支持するガイドレール13が設けられている。そして、内側扉体12は、走行ローラ12cがガイドレール13に沿ってスライド移動することにより、平常時の姿勢であって、避難口3cを覆蓋する全閉姿勢と、非常時の姿勢であって、戸尻側に移動して避難口3cを開放する全開姿勢とに変姿するように構成されている。
このように構成された外側扉体7と内側扉体12とのあいだには、本発明が実施された連繋手段が設けられ、前述したように、外側扉体7と内側扉体12とが連繋した作動を行なうように構成されており、該連繋手段の構成について図6、7の図面に基づいて説明する。
前記内側扉体12の他端側の端面(戸尻側の端面)には、左右方向中間部に位置して戸尻側に突出する連結体14が一体的に設けられている。前記連結体14は、強磁性材により折曲形成されており、他端側に向けて突出する上下一対の連結片14a、14bが形成されている。そして、上側に位置する上側連結片14aが、連繋手段の構成部材であり本発明の一体化手段としての磁石受け体となっている。
一方、外側扉体7の回転支軸7gは、前述したように筒軸方向(走行方向)両端部が支持片7hを介して支持されており、筒軸方向他端部側の支持片7hに軸承される回転支軸7gに、連繋手段の構成部材である動力伝動機構15を構成する連結器16が連動連結されている。前記連結器16は、回転支軸7gの他端部と一体回転するように連結された入力軸16aと、車道4側に向けて突出する左右方向を向く出力軸16bとを備えて構成されており、回転支軸7gの回転を、該回転支軸7gに直交する出力軸16bを軸芯とする回転に変換し、かつ、回転支軸7gの回転速度を増速する状態で出力軸16bから出力するように構成されており、前記出力軸16bには大径の第一スプロケット16cが嵌着されている。
また、外側扉体7の他端側であって、内側扉体12の戸尻側となる立ち上がり体5を構成する垂直体5dは、図8に示すように、内側扉体12の扉幅方向中間部(左右方向中間部)に対向する位置関係となっている。そして、前記垂直体5dの内側面に、内側に向けて突出する支持ブラケット5fが水平方向に沿って複数箇所に設けられており、これら支持ブラケット5fに、動力伝動機構15を構成する長尺状のチェーンガイド17が設けられている。
前記チェーンガイド17は、内側扉体12の直上に位置し、かつ、内側扉体12のスライド方向に沿って固定されている。前記チェーンガイド17は、図9に示すように、左右一対の脚片17a、17bと、これら脚片17a、17bの上端縁同士を連結する上片17cとを備え、内側扉体12側である下方が開口する断面コ字形に形成されており、各片17a、17b、17cに囲繞されるチェーンガイド17内の長尺方向一端側(内側扉体12の戸先方向)には、左右一対の駆動スプロケット17dが同一支軸を介して回転自在に支持され、長尺方向他端側(内側扉体12の戸尻方向)には左右一対の従動スプロケット17eが同一支軸を介して回転自在に支持されている。これら各左右の駆動、従動スプロケット17d、17e同士のあいだには、それぞれ左右一対の無端の移送チェーン18が懸回されており、後述するように、一対の駆動スプロケット17dの回転に伴い、一対の移送チェーン18が同期する状態で駆動、従動スプロケット17d、17eのあいだを移送するように構成されており、これら一対の移送チェーン18が本発明の移送体に相当している。尚、移送体としては、駆動、従動回転体のあいだを移送されるものであればよく、例えば、歯付きベルト等とすることも可能である。
さらに、チェーンガイド17の脚片17a、17bのうち、外壁2側の脚片17aの駆動スプロケット17d側部位には、適宜外径に設定された第二〜第四スプロケット17f、17g、17hが脚片17aの外側に位置し、かつ、長尺方向に隣接して軸承されている。一方、車道4側の脚片17bの一端部には、適宜外径に設定された第五、第六スプロケット17i、17jが脚片17bの外側に位置し、かつ、長尺方向に隣接して軸承されている。そして、第二スプロケット17fは、連結器16の出力軸16bに嵌着する第一スプロケット16cに伝動チェーン16dを介して連動連結されているが、第二スプロケット17fは第一スプロケット16cより小径に形成されている。さらに、第二スプロケット17fは、これより大径の第五スプロケット17iに支軸17kを介して連動連結されており、第五スプロケット17iは、これより小径の第六スプロケット17jに伝動チェーン17mを介して連動連結されている。また、第六スプロケット17jは、これより大径の第三スプロケット17gに支軸17kを介して連動連結されており、第三スプロケット17gは、これより小径の第四スプロケット17hに伝動チェーン17mを介して連動連結されている。これによって、第一スプロケット16cから入力された駆動力(回転力)は、増速された状態で第四スプロケット17hに伝動されるように構成されている。そして、前記増速された第四スプロケット17hは、駆動スプロケット17dに支軸17kを介して連動連結されており、これによって、外側扉体7の回転支軸7gの出力(回転)が、第一、第二、第五、第六、第三、第四スプロケット16c、17f、17i、17j、17g、17hの順に経由することにより、増速された状態で駆動スプロケット17dに伝動され、従動スプロケット17eとのあいだで移送チェーン18を移送するように構成されている。
また、前記駆動、従動スプロケット17d、17eのあいだを懸回する左右一対の移送チェーン18には、両スプロケット17d、17eの下側の懸回部位に位置してプレート状の磁石取付け片18aの両端部が連結されており、該磁石取付け片18aの下面に、本発明の一体化手段を構成する磁石18bが固定されている。前記磁石18b(磁石取付け片18a)は、外側扉体7の全閉姿勢において、図4、6に示すように、チェーンガイド17の一端部側に位置するように設定されている。そして、磁石18bは、外側扉体7が全閉姿勢から全開姿勢に変姿することに伴い、図7に示すように、チェーンガイド17の他端側に移送されるように設定されており、これによって、磁石18bは、外側扉体7の開閉作動に伴いチェーンガイド17の一端側と他端側、即ち、駆動スプロケット17dと従動スプロケット17eとのあいだを変位するように設定されている。
そして、外側扉体7の全閉姿勢において、一端側に位置する磁石18bは、全閉姿勢の内側扉体12の連結体14の上側連結片14aに対向しており、磁石18bと上側連結片14aとが磁着(係合)することにより、外側扉体7と内側扉体12との一体化がなされて、両扉体7、12の連繋がなされ、この状態になると、外側扉体7と内側扉体12との連動が可能となるように構成されている。
ここで、移送チェーン18は、外側扉体7の開放揺動に伴う回転支軸7gの回転に基づいて移送されるが、該移送チェーン18の移送量は、第一〜第六スプロケット16c、17f、17g、17h、17i、17jの外径比により設定される増速比に基づいて、所望の長さに設定することができる。そして、本実施の形態では、外側扉体7の全閉姿勢から全開姿勢への変姿に基づく移送チェーン18の移送ストロークが、内側扉体12が全閉姿勢から全開姿勢に変姿するストロークよりも長くなるように設定されている。
また、内側扉体12の下側連結体14bには、車道4側に突出する突出片と該突出片の先端から下方に向けて突出する突出片とで構成される係合アーム14cが一体形成されている。また、内側扉体12の戸尻側となる仕切り壁3の段差状部3bには、チェーンガイド17の従動スプロケット17e配設位置より戸先(一端)側で、かつ、チェーンガイド17より車道4側の部位に位置してストッパ片3fが設けられている。そして、内側扉体12は、係合アーム14cがストッパ片3fに当接することにより全開姿勢となるように構成されており、該全開姿勢となると、内側扉体12の開放作動が規制されるように構成されている。
このように構成される外側扉体7と内側扉体12とからなる避難扉において、平常時では前記外側扉体7と内側扉体12とは全閉姿勢となっており、かつ、これら各扉体7、12同士が連動する前記連繋状態となっている。そして、何らかのアクシデントが発生して避難が必要となる非常時において、操作具10の操作がなされると外側扉体7が開放作動するが、該作動に基づいて回転支軸7gが回転すると、第一〜第六スプロケット16c、17f、17g、17h、17i、17jを経由して駆動スプロケット17dが駆動して、移送チェーン18を従動スプロケット17e側(他端側)に向けて移送するように構成されている。これによって、移送チェーン18側(外側扉体7側)の磁石18bと内側扉体12側の上側連結片14aとの磁着(一体化)に基づいて、内側扉体12が他端側に向けて移送されるように構成されている。そして、外側扉体7の開放途中において、係合アーム14cがストッパ片3fに当接して内側扉体12が全開姿勢に変姿すると、内側扉体12が開放規制され、この状態からさらに外側扉体7が開放揺動して移送チェーン18が従動スプロケット17e側に移送することにより、内側扉体12側の上側連結体14aから外側扉体7側となる磁石18bが強制的に離間してこれらの磁着(係合、一体化)が解消(解除、脱落)されて、外側扉体7と内側扉体12との連繋が解除されるように構成されている。
そして、この連繋解除がなされて、外側扉体7が全開姿勢となった状態において、磁石18bは、内側扉体12の上側連結片14aより従動スプロケット17e側に偏寄した部位に位置しており、この状態において、磁石18bは移送チェーン18に連結された状態が保持されるように構成されている。
尚、移送チェーン18(外側扉体7)と連結体14(内側扉体12)とを一体化(連結)する一体化手段として、本実施の形態では、磁石18bと、磁石受け体としての上側連結体14aとしているが、移送チェーン18と連結体14(係合アーム14c)とのあいだに、連結体14(係合アーム14c)がストッパ片3fに当接することにより係合解除(一体化解除)し、移送チェーン18の駆動スプロケット17d側への変位で係合(一体化)するフック構造を用いることも可能である。
さらに、前記内側扉体12は自閉式に構成されており、戸尻側の連結体14の下側連結片14bに設けられた係合アーム14cには自閉装置19が連繋されており、外側扉体7との連繋が解除された状態では自動的に閉鎖するように構成されている。
前記自閉装置19は、公知の構成のものが用いられている。つまり、自閉装置19は、図6、7に示すように、内側扉体12の係合アーム14cに干渉する作動片19aが連結された作動ワイヤ19bを備えて構成されている。前記作動ワイヤ19bは、全開姿勢の内側扉体12の戸尻側に配設されたメインユニット19cに設けられる巻き取り装置19dから引き出され、全閉姿勢の内側扉体12の係合アーム14cよりも戸先側に設けられた補助プーリ19eを巻き回してメインユニット19cの戸尻側に配設された巻き取りプーリ19fに巻き取られるように構成されている。そして、作動ワイヤ19bに連結される作動片19aは、補助プーリ19eと巻き取りプーリ19fとのあいだであって、図6に示すように、内側扉体12の全閉姿勢において、係合アーム14cに対して戸尻側から当接するように設けられている。ここで、巻き取り装置19dの付勢力は、内側扉体12を閉鎖作動させるのに必要な大きさに設定される一方、巻き取りプーリ19fの付勢力は、作動ワイヤ19bを緊張させるのに必要な大きさに設定されている。これによって、平常時では、作動片19aが内側扉体12を閉鎖方向に押圧することにより内側扉体12を全閉姿勢に維持するとともに、作動ワイヤ19bの緊張状態を維持するように構成されている。
そして、自閉装置19は、内側扉体12の開放操作があった場合に、係合アーム14cが作動片19aを戸尻側に押圧する状態となり、作動ワイヤ19bは巻き取り装置19dの付勢力に抗して巻き出されて戸尻側に強制移送されるように設定されている。また、自閉装置19のメインユニット19cには、遅延機構を構成する機械式のタイマ装置が内装されており、内側扉体12の開放作動により作動ワイヤ19bが巻き出されると、前記タイマ装置が作動開始するように設定されている。さらに、メインユニット19cには、前記遅延機構に連動する巻き取り装置規制手段が設けられており、内側扉体12の開放作動(作動ワイヤ19bの巻き取り装置19dからの巻き出し作動)が開始すると、巻き取り装置19dの巻き取り方向(内側扉体12を閉鎖させる方向)の回転を規制し、前記タイマ装置に基づくタイマ時間が経過することに伴い巻き取り装置19dの回転規制を解除して、巻き取り装置19dの付勢力に基づいて作動ワイヤ19bを巻き取るように構成されており、この状態になると、作動片19aが係合アーム14c(内側扉体12)を戸先側に押しやって、内側扉体12を閉鎖させるように構成されている。
このように構成された内側扉体12は、前述したように、外側扉体7の開放作動に連動して全開姿勢となると、連結体14の上側連結片14cが移動規制される一方、磁石18bの移送が継続することから両者の磁着が解消され、外側扉体7と内側扉体12との連結が解除されるように構成されている。そして、この状態となると、内側扉体12は、開放方向への引っ張り力が解除される状態となるが、自閉装置19は巻き取り装置規制手段により巻き取り装置19dの巻き取り方向の回転規制をしているため、内側扉体12が作動片19aに押圧されて閉鎖方向に作動することはなく、遅延機構のタイマ時間が経過した後に閉鎖作動を開始するように設定されている。これによって、一旦、全開姿勢となった内側扉体12は、外側扉体7との連繋が解除され、内側扉体12だけがタイマ時間経過した後に、外側扉体7とは連繋することなく自動的に閉鎖作動するように構成されている。このため、外側扉体7が立ち上がり体5の切り欠き部5cを開放している状態で内側扉体12が全閉姿勢となって、車道4と避難通路6とのあいだに形成される仕切り壁3の避難口3cを閉鎖するように構成されている。
尚、内側扉体12は、全開姿勢に変姿して外側扉体7との連繋が解除された後では、自閉装置19により閉鎖作動途中、または、自閉装置19により全閉姿勢の状態に変姿した後においても手動で開放作動することが可能であり、これによって、後続の避難者が内側扉体12を開放して連絡路11にアクセスすることができるようになっている。尚、手動により内側扉体12が開放操作されて全開姿勢、または、中途開姿勢になった場合でも、内側扉体12は所定タイマ時間経過後に閉鎖して、車道4側の上側空間と避難通路6側の下側空間とが長時間にわたって連通状態にならないように構成されていいる。
このように、内側扉体12は、全開姿勢、または、中途開姿勢に変姿した状態で所定時間経過後に自閉装置19による自閉がなされるように構成され、これによって、多数の避難者を続けて避難通路6側に移動させることが可能でありながら、内側扉体12が全開姿勢のままとなって、仕切り壁3の上下が連通して上方空間の車道4側において発生した火煙や有毒ガスが下方空間の避難通路6側に流入するのを防止することができるように構成されている。
また、自閉装置19は電気を用いて作動する機構ではなく、機械的な機構となっているため、非常事態で停電が発生したとしても内側扉体12を自動的に閉鎖作動させることができるように構成されている。
一方、アクシデントが終息して平常状態に復帰する場合において、外側扉体7は全開姿勢となって内側扉体12との連繋は解除されており、内側扉体12については自閉装置19の作動に基づいて全閉姿勢となっている。この状態から平常状態に復帰するためには、開閉機9を駆動して全開姿勢の外側扉体7を強制的に全閉姿勢に変姿させることになるが、この場合に、外側扉体7の回転支軸7gが閉鎖方向に回転することにより、動力伝動機構15の移送チェーン18は駆動スプロケット17d側である一端側(内側扉体12の戸先側)に移送されるように構成されている。このとき、外側扉体7と内側扉体12とを連繋する一体化手段としての磁石18bは、従来のもののように、自然垂下することなく移送チェーン18に連結された状態に保持されていて、移送チェーン18の移送に伴いチェーンガイド17の他端側に位置する状態からチェーンガイド17の一端側に移送されるように設定されている。これによって、磁石18bが一端側に移送されることにより、全閉姿勢の内側扉体12の戸尻側に設けられた上側連結片14aに磁着して、外側扉体7と内側扉体12との連繋が復帰するように構成されている。
因みに、外側扉体7を全開姿勢から全閉姿勢に変姿させる場合に、内側扉体12の姿勢が全閉姿勢ではなく、全開姿勢、または、中途開姿勢となっていることも想定されるが、この場合に、内側扉体12の上側連結片14aは、チェーンガイド17に沿って移送される磁石18bの移送経路に位置していて、外側扉体7の閉鎖姿勢への変姿の過程で磁石18bが上側連結片14aに磁着することができ、これによって、外側扉体7を全開姿勢から全閉姿勢に変姿させることで、内側扉体12の開閉状態にかかわらず外側扉体7と内側扉体12とを連繋状態に復帰できるように構成されている。
尚、全閉姿勢の外側扉体7は、地覆相当片部7fが車道4側に突出した状態となっており、内側扉体12により閉鎖された避難口3cを覆蓋するように構成されている。そして、避難口3cの溝幅が狭い一端側部位3d側の地覆相当片部7fの下面には受け金具7jが設けられ、該受け金具7jは、避難口一端側部位3dの車道4側の孔縁に支持されるように構成されている。
叙述の如く構成された本形態において、トンネル1内は上下に仕切る仕切り壁3を基準として、上方の空間には車道4が形成され、下方の空間には避難通路6が形成され、火災等の非常時には、車道4を通行する人たちが避難通路6側に移動することでトンネル1の外部に避難することができる。この場合に、車道4から避難通路6に至る避難路に設けられる避難扉は、車道4の左右両側部に形成される立ち上がり体5に沿って設けられる外側扉体7と、外側扉体7を開放することで露出する仕切り壁3に沿って設けられる内側扉体12とにより二重扉構造となっているが、操作具10を操作することで、跳ね上げ式の外側扉体7とスライド式の内側扉体12との両者を開放させることができる。しかも、外側扉体7を開放したままの状態とすることで、避難者を避難通路6側に誘導できるという利点がありながら、外側扉体7と内側扉体12との連繋が解除されていて、内側扉体12を自由に開閉操作することができて、車道4側の火煙や有毒ガスが避難通路6側に流出しないようにすることができる。
しかも、このものにおいて、非常時における避難終了後に、外側扉体7を全閉姿勢に復帰させる操作を行なうことにより、外側扉体7と内側扉体12とのあいだの連繋手段を自動的に連繋状態に復帰させることができて、従来のもののように、連繋手段を復帰させる操作が別途必要になるようなことがなく、メンテナンス性に優れるうえ、連繋手段の復帰操作を忘れてしまうような不具合を確実に回避することができる。
また、このものでは、跳ね上げ式の外側扉体7とスライド式の内側扉体12とを連繋する連繋手段を動力伝動機構15を用いて構成しており、移送チェーン18が懸回する第一〜第六スプロケット16c、17f、17g、17h、17i、17jの径を異ならしめて、外側扉体7の回転支軸7gの回転速度を増幅させる状態で移送チェーン18を移送するようにしたので、移送チェーン18の移送ストローク、即ち、内側扉体12のスライド移動のストロークを、第一〜第六スプロケット16c、17f、17g、17h、17i、17jの径を適宜調整することにより設定することができて、内側扉体12の開閉ストロークの自由度を大きくすることが可能となる。
そのうえ、このものでは、外側扉体7側の移送チェーン18と内側扉体12とを一体化する一体化手段を、移送チェーン18に設けた磁石18bと、内側扉体12に設けられ、磁石18bが磁着する強磁性材からなる上側連結体14aとにより構成したので、一体化手段の構成を簡略化することができる。
さらに、本発明が実施されたものにあっては、外側扉体7に比べて軽量の内側扉体12に自閉装置19を設けて、開放した後に自動的に閉鎖するようにしたので、自閉装置19を小型化できるものでありながら、車道4側と避難通路6側とが連通状態のままになってしまうことがない。しかも、内側扉体12のみを自由に開閉作動させることができるので、車道4と避難通路6とのあいだを有効に遮断し、しかも、円滑な避難を実現することができる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、前記実施の形態では、トンネルの本通路は車両が通行することを想定して記載しているが、鉄道や人等が通行するものとして採用することも勿論可能である。
また、図10に示す第二の実施の形態のようにすることもできる。
図10において、前記第一の実施の形態の構成部材と同様の構成部材を用いて構成されており、これらについては同様の符号を付すことで説明を省略する。
第二の実施の形態において、移送チェーン18に連結される磁石18bは、外側扉体7の全閉姿勢でチェーンガイド17の一端側に位置し、外側扉体7の全開姿勢でチェーンガイド17の他端側に位置することは前記第一の実施の形態と同様である。これに対し、内側扉体12の戸尻側端部に連結される連結体14の第一連結片14aの位置は、全閉姿勢では、外側扉体7の全閉姿勢における磁石18b配設位置よりも戸尻側となり、全開姿勢では、外側扉体7の全開姿勢における磁石18b配設位置よりも戸先側となるように構成されており、外側扉体7が全開姿勢になる過程で内側扉体12と一体化して内側扉体12を全開姿勢とするように構成されている。
これによって、両扉体7、12が全開姿勢のときばかりでなく、全閉姿勢においても、両扉体7、17を連繋する連繋手段が解除状態となるように構成されており、外側扉体7の全開姿勢と全閉姿勢との両者において、内側扉体12を自由に開閉操作できるように構成されている。そして、このものでは、外側扉体7が全閉状態であっても、避難通路6側から内側扉体12にアクセスして内側扉体12を自由に開閉作動させることができ、このようにすることにより、避難扉の設置時やメンテナンス時の利便性が向上する。
本発明は、人や車両、あるいは、電車等が通行するトンネルに設けられる避難扉として利用することができる。
1 トンネル
2 外壁
3 仕切り壁
3f ストッパ片
3c 避難口
4 車道
5 立ち上がり体
5c 切り欠き部
6 避難通路
7 外側扉体
8 ウエイト体
9 開閉機
10 操作具
12 内側扉体
14 連結体
14a 上側連結片
14c 係合アーム
15 チェーン伝動機構
16 連結器
16c 第一スプロケット
17 チェーンガイド
17d 駆動スプロケット
18 移送チェーン
18b 磁石
19 自閉装置

Claims (5)

  1. トンネル内を仕切り壁を介して上下に仕切り、仕切り壁の上側に本通路と、該本通路の側部に位置し本通路より高位となる立ち上がり体とを形成する一方、仕切り壁の下側に避難通路を形成したトンネルにおいて、前記立ち上がり体の一部に切り欠き部を形成し、該切り欠き部を跳ね上げ式に開閉する外側扉体を設ける一方、前記切り欠き部に対向する仕切り壁に避難通路に続く避難口を形成し、該避難口を仕切り壁に沿ってスライド式に開閉する内側扉体を設けて、前記外側扉体の開放作動に伴い内側扉体を開放作動するよう連繋手段を用いて連繋するにあたり、前記連繋手段は、外側扉体の全開姿勢への変姿に伴い連繋を解除し、外側扉体の閉鎖作動に伴い連繋を復帰するように構成されているトンネル用避難扉。
  2. 連繋手段は、外側扉体を構成する揺動支軸の回転に基づいて、移送体を内側扉体のスライド方向に沿って移送せしめる動力伝動機構を備えて構成されている請求項1に記載のトンネル用避難扉。
  3. 動力伝動機構は、外側扉体の揺動支軸の回転速度を増速して移送体の移送量を増大するように構成されている請求項2に記載のトンネル用避難扉。
  4. 連繋手段は、動力伝動機構の移送体と内側扉体とのあいだに設けられ、外側扉体の開閉作動に伴い係脱する一体化手段を備えて構成されている請求項2または3に記載のトンネル用避難扉。
  5. 内側扉体は、自閉装置を備えて構成されており、連繋手段の解除状態において、開放された内側扉体は自動的に閉鎖するように構成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載のトンネル用避難扉。
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